JPS5823093Y2 - ガス点火装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はガス湯沸器、ガスストーブ等におけるガス点
火装置に関し、特に操作軸の押圧回動操作でパイロット
バーナへの点火とメインバーナへの点火が連続的に行い
うる押圧回動型ガス点火装置において、操作軸の回動範
囲を予め決められた一定の範囲に規制するとともに点火
位置において一旦回動を停止させるガス点火装置であっ
て、その点火動作が鋭敏確実に行いうるようになすとと
もに動作の円滑性をも図ったものである。

以下その一実施例を図面とともに説明する。

図面において１は操作軸で、その基端側に角度規制板２
を固定し、この角度規制板２の外周部にメインガス弁１
１の全開位置を定める保合段部３と元位置停止用係合段
部４を対向して設け、この両保合段部３，４で左右回動
端を規制するようになし、かつ該保合段部３，４間には
パイロットバーナ点火回動位置を定める係合段部５と後
述する停止位置ロック用ストッパピン６が嵌入する係止
溝７を備えている。

８は本体Ａに固定したストッパ板で、軸方向すなわち、
操作軸１と平行を保って延設され前記角度規制板２の左
右回動端を定める係合段部３，４が係止する係止部９と
パイロットバーナ点火回動位置を定める係合段部５が係
止する係止部１０とを後前方向（第２図において右左方
向）に段違いに設けて操作軸１の押圧回動操作によるパ
イロットバーナ点火とメインバーナ点火動作に必要なそ
れぞれの回動範囲を予め決められた一定の範囲に規制す
るようにしている。

また、１２は基端を本体Ａに固定した板発条で、その先
端に前記停止位置ロック用ストッパピン６を備え、操作
軸１が元位置へ戻ったときこのストッパピン６が角度規
制板２の係止溝７に嵌入して該位置で操作軸１が回動す
るのを確実に阻止するようになっている。

１３は操作軸１と一体的に回動し、軸方向には摺動可能
に操作軸１に嵌挿された圧電素子打撃用作動腕であって
、本体Ａに回動可能に軸支された作動レバー１４の係合
片１５に係合する係合突部１６を有している。

該作動腕１３と前記角度規制板２との間には発条１７を
介装して作動腕１３と角度規制板２を離反する方向へ付
勢せしめている。

前記作動レバー１４に穿った長孔１８には圧電素子ユニ
ツ）Ｂのハンマー１９に設けたハンマーピン２０ヲ挿嵌
し、操作軸１と一体回動する作動腕１３で作動レバー１
４を係止回動せしめてハンマー１９を発条２１に抗して
後退させ圧電素子２２の打撃を行うようにしている。

なお、作動レバー１４の枢軸２３を支点とする回動運動
でハンマー１９を直線的に進退させるものであるから作
動レバー１４に穿った長孔１８は円弧形状とする必要が
ある。

また、前記操作軸１は弁軸２４とは別体となっており同
一軸線上に対向して配設され、操作軸１の先端に弁軸２
４を進退させるための傾斜カム面２５を形威し、これに
弁軸２４の基端に固定し、かつ本体Ａに前後方向にのみ
移動可能に嵌挿されたキー２６が本体Ａとキー２６との
間に介装された押圧発条３１により圧接され操作軸１の
回動操作で弁軸２４を進退させ、かつ弁軸２４の先端に
はエアパージ用パイロットガス弁２７を開閉作動するた
めの円錐状突部２８を設け、この円錐状突部２８と離間
して嵌挿されたカラー２９との間にメインガス弁１１を
気密を保って摺動可能に嵌挿するとともにカラー２９と
メインガス弁１１との間には発条３０を介装してカラー
２９とメインガス弁１１を離反する方向へ付勢せしめて
メインガス弁１１を弁座３６に圧接させ閉止状態を保っ
ている。

また、操作軸１の傾斜カム面２５と弁軸２４のキー２６
との圧接を保つべくキー２６と本体Ａとの間に押圧発条
３１を介装している。

しかして、点火初期における操作軸１の押圧操作で前記
円錐状突部２８は前進（第２図で左行）シ、エアパージ
用パイロットガス弁２７と電磁安全弁３２を開放するよ
うになっている。

図中３３は別設のガス弁（図示せず）を開閉するための
カム体で、操作軸１の基端部に軸方向には摺動自由で回
転方向には固定的に設けられている。

３４は電磁安全弁３２の吸着片、３５は電磁石、３７は
パイロットバーナ用ガス導入路である。

前記構成において、次にその作用を説明すると、操作軸
１の回動しない元位置（第４図口参照）ではカム板３３
により別設のガス弁（図示せず）を閉止して安全性を保
っている。

そこで、操作軸１を押圧すると操作軸１は押圧発条３０
．３１の弾発力に抗して軸方向に移動しカム面２５とキ
ー２６を介して弁軸２４を前進（第２図において左行）
させ先端の円錐状突部２８の端面にて電磁安全弁３２を
押し開き吸着片３４を電磁石３５に圧接し円錐状突部２
８の外面斜面部でエアパージ用パイロットガス弁２７を
押し上げ開放する。

また、操作軸１とともに角度規制板２も移動し板発条１
２の先端に固設したストッパピン６からその係止溝７が
抜脱して操作軸１の回動を可能にする。

次いでこの押圧状態のままで操作軸１を所定の方向（例
えば第３図において反時計方向）へ回動すると、圧電素
子打撃用作動腕１３の係合突部１６で作動レバー１４の
係合片１５を引かけハンマーピン２０を介してハンマー
１９を発条２１の力に抗して後退させる。

一定角度回動して後係合突部１６と係合片１５との係合
関係が外れると圧縮蓄勢された発条２１の反発力でハン
マー１９が勢いよく圧電素子２２に当って打撃するから
高電圧を発生せしめて電磁を飛ばしエアパージ用パイロ
ットバーナ及びパイロットバーナ（図示せず）に口火を
点火形成せしめる。

さらに操作軸１はパイロットバーナ点火回動位置を定め
る係合段部５がストッパ板８の係止部１０に係止される
まで回動する（第４図口参照）。

すなわち、操作軸１を所定の距離だけ軸方向へ押圧移動
した後、そのままの押圧状態で操作軸１を角度規制板２
の保合段部５がストッパ板８の係止部１０に衝接係止さ
れるまで（この間略１２０°）一定の方向へ回動するこ
とによりパイロットバーナの点火を完了する。

この回動操作時においてはキー２６が傾斜カム面２５の
平面部２５′と当接関係を保っているため弁軸２４は後
退（第２図において右行）することはない。

パイロットバーナへの点火が完了した後、そのままの状
態を数秒間持続すると電磁安全弁３２が開放保持される
。

しかる後、操作軸１の押圧動作を解くと押圧発条３１に
よって操作軸１は軸方向へ後退（右行）して元位置へ戻
るため弁軸２４も戻りエアパージ用パイロットガス弁２
７は閉じ角度規制板２も戻るからパイロットバーナ点火
回動位置を定める保合段部５とストッパ板８の係止部１
０との係止が外れ操作軸１をさらに同方向へ回動するこ
とを可能にする。

操作軸１が元位置へ戻った位置において操作軸１を同方
向へ回動すると、キー２６が傾斜カム面２５に押圧発条
３１により圧接されているので゛カム面２５の回動にと
もなってキー２６はこの傾斜カム面２５に沿って移動し
弁軸２４はさらに後退（右行）する。

したがって、メインガス弁１１は円錐状突部２８により
弁座３６から漸次離されメインバーナ（図示せず）への
ガス通路を漸次開放し、角度規制板２のメインガス弁１
１の全開位置を決める保合段部３がストッパ板８の係止
部９に係止さ札てその回動が停止したところでメインガ
ス弁１１は全開状態となる（第４図ハ参照）。

この間の回動範囲も略１２０°である。

次に操作軸１を前述とは反対の方向へ回動すると、傾斜
カム面２５で弁軸２４を前進（左行）させメインガス弁
１１を弁座３６に漸次近づけ所定の角度位置で密接し全
開の状態とする。

このとき、キー２６は傾斜カム面２５の平面部２５′と
接触する。

かくして操作軸１を第４図口〜へ間の範囲で左右回動す
ることによりガス流量を大から小へ、また小から大へ自
由に調節できるものである。

さらに、操作軸１を逆転して角度規制板２の元位置停止
用保合段部４がストッパ板８の係止部９に係止されるま
で回動すると、板発条１２のストッパピン６が係止溝７
に嵌入し操作軸１は最初の角度位置で回り止めされ、次
の点火動作に備える（第４図イ参照）。

ここで、ストッパピン６は板発条１２にてその先端面が
角度規制板２の側面に軽く当接しているためストッパピ
ン６と角度規制板２の周方向の移動が円滑に行われる。

また、作動腕１３が作動レバー１４を通過する際に作動
腕１３が発条１７を圧縮して後退し保合片１５が斜状と
なっていることと相まってその通過も容易に行われる。

以上のように操作軸１のパイロットバーナ点火角度位置
は係合段部５と係止部１０にて定まり、メインガス弁１
１の全開と元位置の角度位置もそれぞれ係合段部３と係
止部９、係合段部４と係止部９により確実に位置決めさ
れるとともにストッパピン６と係止溝７の嵌合により操
作軸１の回動が元位置にて確実にロックされる。

また、操作軸１を元位置へ戻すと、カム体３３により別
設のガス弁も閉止されるのでパイロットバーナも消火さ
れる。

この考案は以上説明したように、一連の点火操作におけ
る操作軸の左右回動端角度位置とパイロットバーナ点火
角度位置との位置決めが的確に行われ、操作軸の回動動
作も円滑に行われる。

また、操作軸は停止位置でロックされていて不用意な回
動が阻止されるので誤動作の危険は全くないから実際使
用上極めて安全なものである。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例を示す全体の一部切欠平面
図、第２図は縦断正面図、第３図は同横断側面図、第４
図イ９口、ハはその要部の作動状態を示す分解説明図、
第５図は要部の構成を示す斜視図で゛ある。 １・・・・・・操作軸、２・・・・・・角度規制板、３
・・・・・・メインガス弁の全開位置を定める係合段部
、４・・・・・・元位置停止用係合段部、５・・・・・
・パイロットバーナ点火回動位置を定める係合段部、６
・・・・・・停止位置ロック用ストッパピン、７・・・
・・・係止溝、８・・・・・・ストッパ板、９゜１０・
・・・・・その係止部、Ａ・・・・・・本体、１１・・
・・・・メインガス弁、１２・・・・・・板発条。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 操作軸の押圧回動操作でパイロットバーナへの点火とメ
   インバーナへの点火とが連続的に行いうる押圧回動型ガ
   ス点火装置において、操作軸１に固定した角度規制板２
   の外周部に左右回動端を定める保合段部３，４を対向し
   て設けるとともに前記保合段部３，４間にはパイロット
   バーナ点火回動位置を定める保合段部５を設け、かつ本
   体Ａに固定したストッパ板８に前記角度規制板２の係合
   段部３．４が係止する係止部９と係合段部５が係止する
   係止部１０を段違いに設けて操作軸１の押圧回動操作に
   よるパイロットバーナ点火とメインバーナ点火動作に必
   要な回動範囲を予め決められた一定の範囲に規制したこ
   とを特徴とするガス点火装置。