JPS5822915Y2 - 振出口付紙函 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は振出口付紙函に関する。

従来、振出口付紙函としては、第１図に示すように、側
板の一部に振出口４を切取用ミシン目線５で区画形成し
たものや金属等で別体に形成した振出日部分を取り付け
たもの等があるが、金属等で別体に構成したものはコス
トアップになりすぎ洗剤等の比較的安価な内容物を収納
する紙白用としては不向きであり、結局、第１図に示す
ような切取用ミシン目線５で振出口４を区画形成すると
いう方法が製造が容易で安価に大量生産し得、最も実用
的であるというのが実状である。

しかし、この方法によるものは、ミシン目線５を深く入
れた場合には破れ易い反面、使用前の保管、搬送時等に
振出口４の一部が開口してしまうことがあり、又、浅く
入れた場合には使用前に開口してしまうことは防止しう
るが開口時に指先等で押圧したぐらいではなかなか破断
てきす、鋏の先端等をミシン目線５に沿って突き差した
りしなければならなかったり、無理に指先等で押圧した
りすれば振出口４の周辺部を変形させてしまったりミシ
ン目線５以外の部分を破いてしまったりすることが屡々
起る。

又、第１図に示すようなものは、第２図に示すように、
振出口４の部分のうち下方の先端部近傍を外方より押圧
してミシン目線５を破断しつつ函体内に押し込み、該押
し込んだ部分とその近傍部とを摘持して上方に牽引して
開口するが、開口時の牽引力は上方に向って作用するか
ら破断線がミシン目線５の途中から外れて仮想線６で示
すようにミシン目線５の内側に引き裂かれてしまうこと
が屡々起る。

本考案は斜上の諸欠点を除去し、しかも従来のものがミ
シン目線５の穿設により密封性を損なっていたのを独特
の半切線を用いることにより完全密封性を保持しつつ斜
上の諸欠点を除去しうるという画期的な振出口付紙函を
提供するものである。

図により本考案の一実施例を説明すると、第３図は本考
案に係る振出口付紙函の一部切欠斜視図であって、密閉
紙面Ａの任意の側板７にジッパ−１０とミシン目線２０
とで振出口８を区画形成したものである。

ジッパ−１０は側板７の上端辺７１上の任意の二点ａ、
ａより、折曲点１１にて内側に向って略１３５°に折れ
曲った半切線１を複数個並べたものである。

而して、半切線１のうち折曲点１１より上方の部分を上
方部１２とし、折曲点１１を境として上方部１２と反対
側の部分を下方部１３とする。

本実施例においては、上方部１２を傾斜させ、下古都１
３を水平としであるが、上方部１２と下方部１３とのな
す角度を略１３５°とし且つ上方部１２を垂直よりも内
側に傾斜させれば半切線１の傾斜度は任意であってよい
。

従って、第４図のように上方部１２を垂直にして、下方
部１３を傾斜させてもよい。

但し、並列させた半切線１の上半部１２は略直線上に並
ぶようにする。

又、隣接する半切線１の折曲点１１と上半部１２の上端
点１４との間隔は紙厚の略四倍位とする。

ミシン目線２０は最下段の下方部１３の先端１５より外
側の点１６同志を結んで指先位の大きさの半円状に設け
たものであり、ミシン目線２０を構成する各半切線２は
半切線１より稍深く穿設しである。

３は横折線であって両側の先端１５を結んで刻設したも
のである。

使用に当っては、ミシン目線２０と横折線３とで囲まれ
た部分８１を外方より指先で押圧してミシン目線２０を
破断しつつ横折線３に沿って部分８１を函体内に折り込
んだ後、ジッパ−１０、横折線３、上端辺７１により囲
まれた部分８２の下部８３と部分８１とを挾み持って上
方に牽引すればジッパ−１０，１０が点ａ、ａまで破断
される。

この際、ミシン目線２０は半切線２を稍深く穿設しであ
るため指先等で押圧するだけで容易に破断し得、部分８
１を函体内に押し込む際には横折線３が刻設しであるた
め横折線３に沿って綺麗に折り込め得、ジッパ−１０は
第３図又は第４図に示すように下方部１３が上端点１４
より内側まで伸びているため、第５図にｍで示すように
内側に向って若し破断したとしても該破断ｍの進行は直
ぐ上の下方部１３によつで遮ぎられ、該下方部１３より
折曲点１１を経て上方部１２に連続して行くため途中で
部分８２の内部に曲がって破断が進行することは完全に
防止され、上端辺７１上の所定の点ａ、ａまで確実に到
達する。

又、ジッパ−１０の最下段の半切線１の下方部１３の先
端１５をミシン目線２０の上端たる点１６より内側まで
伸ばしているためミシン目線２０からジッパ−１０への
引裂の連続は脇道へ外れることなく確実に行なわれうる
。

又、本考案のジシパー１０は所点の点ａ、ａに向って確
実に破断進行するから、従来、第１図のような紙白の場
合にはミシン線５の上端を紙白の隅角点９，９とするの
が比較的確実に振出口４を開口するのに適しているとさ
れていたが、本考案においては点ａ、ａを隅角点９，９
に合致させる必要性は全熱なくなった。

本考案は上述の構成を有し、ジッパ−１０を半切線１で
、ミシン目線２０を半切線２で構成し、ともに密閉紙白
Ａの紙を突き貫けて穿設していないから完全密封性を保
持し得、比較的破断され易いミシン目線２０の部分が比
較的短かくて比較的破断し難いジッパ−１０の部分が比
較的長いため保管、搬送中等に不用意に破断開口するお
それがなく、且つ、開口時にはミシン目線２０の部分が
比較的破断し易いため該部分は指先等で押圧するだけで
比較的容易に破断し得、且つ、該破断押圧にともなって
横折線３の作用により、部分８１を綺麗に函体内に折り
込め得、ジッパ−１０，１０の作用により確実に所定の
点ａ、ａに向って引き裂き開口しうるという諸効果を有
する。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の紙白の一部切欠斜視図、第２図はその使
用状態を説明する一部切欠斜視図、第３図及び第５図は
本考案の一実施例を表し、第３図はその一部切欠斜視図
、第５図は一部切欠側面図、第４図は本考案の他の東施
例を示す一部切欠斜視図である。 図の主要な部分を表わす符号の説明 １，２・・・・・
・半切線、３・・・・・・横折線、１０・・・・・・ジ
ッパ−１２０・・・・・・ミシン目線。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 密閉紙面の一側板の上端辺より、内側に向って略１３５
   °に折れ曲った半切線１を紙厚の略四倍の間隔で複数個
   並べて穿設してなるジッパ−１０を二条設け、各ジッパ
   −１０の最下段の半切線１の折曲点１１より下方の下方
   部１３の先端の外側の点を結び、且つ略指先大の半円状
   のミシン目線２０を、半切線１より稍深い半切線２を並
   べて穿設することにより形成し、両側のジッパ−１０の
   下端を結ぶ横折線３を刻設してなる振出口付紙函。