JPS5821482A - 石炭ガス化炉への原料スラリ−の供給方法及びその装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は粗ガス洗浄水の圧力エネルギーを、原料スラリ
ーの押込み圧力媒体として利用した石炭ガス化炉への原
料スラリーの供給方法及びその装置に関する。

石炭をガス化して燃料ガス、あるいは化学工業用の合成
ガスを製造する場合、通常高圧ガス化炉に連続的に石炭
を供給し、ガス化炉内で高温で乾留、部分酸化、水性ガ
ス化等の反応をおこさせて石炭の大部分をガ、ス化し、
生成ガスを冷却、洗浄したのち、ガス精製系で酸性ガス
を除去して、燃料あるいは合成ガスに転換している。

ガス化炉内ではガス化効率を上るため高温ガス化が行わ
れ、最近のガス化炉では高温流動層、噴流層、あるいは
溶融層等のガス化炉が使用されている。

ガス化炉への石炭供給方法には、乾式と湿式の供給法が
あるが、装置の簡素化と信頼性、省エネルギー等の観点
から、将来の供給系としては湿式法が注目され、すでに
いくつかのパイロットガス化炉で使用されている。

湿式供給法は石炭を水でスラリー化し、これを高圧スラ
リーポンプによりガス化炉に連続圧入する方法で、この
場合高圧スラリーポンプの摩耗が問題になるが、例えば
駆動液を用いて間接加圧するハイドロホイストを用いれ
ば、摩耗は容易に解ができる。しかし、このハイドロホ
イストの駆動媒体を加圧するための加圧装置を設けたの
では運転費用が高くなり好ましくない。

本発明は上述した事情に鑑みなされたもので、湿式供給
系に１吏用するハイドロホイストの駆動液として高圧の
洗浄廃水を利用し、廃水の有する圧力エネルギーの回収
を図ることを目的とするものである。

即ち、本発明の特徴とする原料スラリーの供給方法は、
高圧下で操作される石炭ガス化炉に供給する石炭・水混
合の原料スラリーの供給方法において、ガス化炉で生成
した粗ガスを水で洗浄すると共に、この洗浄水の有する
圧力エネルギーを、上記原料スラリーをガス化炉に供給
する時の圧力媒体としてなることにある。

また原料スラリーの供給装置の特徴とするところは、高
圧下で操作される石炭ガス化炉と、このガス化炉に石炭
・水混合の原料スラリーを供給する供給装置において、
ガス化炉で生成した粗ガスを水で洗浄する洗浄塔に導入
する系統と、前記粗ガスを洗浄した洗浄水をノ・イドロ
ホイストに導入する系統と、上記原料スラリーをノ・イ
ドロホイストに導入する系統と、ノ・イドロホイストで
は洗浄水を圧力媒体として前記原料スラリーを加圧し、
加圧された原料スラリーを７・イドロホイストからガス
化炉へ供給する系統と、前記で圧力放出した洗浄水をハ
イドロホイストから排水する系統とより構成してなるこ
とにある。

以下本発明の一実施例を図面により到達する。

図は本発明を実施した場合のフローシートである。

１はガス化炉、２はバーナー、３は原料スラリーの供給
管、６はスラリー蒸発器、８は粗ガスの洗浄塔、１５は
ハイドロホイスト中の供給室、２２は原料スラリーの調
整タンクである。

水と石炭からなる高圧の原料スラリーは、ガス化炉の出
口管５から流出した高温の粗ガスによりスラリー蒸発器
６内で加熱されて蒸発し、石炭と蒸気の２相流となって
バーナー２をとおしてガス化炉１内に噴射され、別途供
給される酸素４と合体して部分酸化、水性ガス化、その
他の反応をおこしてガス化されたのち、粗ガスとなって
出口管５よシ流出する。石炭中の不活性な灰分１３は、
ガス化炉１の炉底より抜出される。なおこの場合、ガス
化炉１は流動層方式であっても噴流層方式であっても、
全く同じように考えることができる。

ガス化炉出口管５よりの粗ガスは、スラリー蒸発器６内
で顕熱の一部を原料スラリーに与え、さらに熱交換器７
で１００〜３００Ｃの範囲の精製処理系の操作温度近く
まで冷されたのち洗浄塔８に導入され、スプレーノズル
１１よりの噴霧により洗浄され、出口管１２よりガス精
製系に送られる。

一方、冷却洗浄により凝縮した粗ガス中の水分は洗浄水
とともに洗浄塔８の塔底にたまり、洗浄水冷却器をかね
たタンク９内に貯えられる。１０は洗浄水循環ポンプで
ある。

タンク９内の廃水は、加圧ポンプ１４によシガス化炉内
の流体抵抗、粒ガスの管路抵抗、および原料スラリーの
管路抵抗等の合計圧力分だけ加圧され、ハイドロホイス
ト駆動液の大口弁１９をとおし、供給室１５内のフロー
ト１６の上部に供給される。供給室１５に導入された駆
動液の高圧廃水は、フロート１６の下部に充満している
原料スラリーをフロート１６を介して高圧で加圧し、原
料スラリーの出口弁１８を通してスラリーをガス化炉１
に圧送する。

供給室１５内のフロート１６が下端に達しそれ以上ガス
化炉１に圧送するスラリーがなくなれば、大口弁１９を
閉じて出口弁２０を開き、出口弁１８を閉じて大口弁１
７を開いた上、調整タンク２２内の原料スラリーを低圧
スラリー、ポンプ２３によシ加圧し、低圧で大口弁１７
を通して供給室１５に導入してフロート１６をおし上げ
、フロート１６上部の廃水を出口弁２０、廃水戻り管３
４を通して、スラリー用補給水タンク２７内に戻し、ス
ラリー用水として再度使用する。

ハイドロホイストの供給室が３個並列に配置されている
のは、上記と同一の操作をスラリー送出しの位相をずら
して行わせ、原料スラリーを圧力変動の々い連続流とし
てガス化炉に圧送するためである。

洗浄塔８内の洗浄水はガスの顕熱、水蒸気凝縮の潜熱等
で加熱されているので、洗浄水タンク９内には冷却器３
３を設け、洗浄水の温度を一定に維持しなければならな
い。

ハイドロホイストでは、供給室より送りだされるスラリ
ーの容積は、供給室にフィードされ原料スラリーを送シ
だす駆動液の溶積に等しくなければならない。流動層ガ
ス化炉の場合、炉内には原料スラリーのほか、流動化ガ
スとしても大量に水分が供給されるので、上記ハイドロ
ホイストの水の収支は１駆動液側が過剰になる。したが
って駆動液の新たな補給は不要になシ、補給水タンク２
７からの高圧水ポンプ２８は停止し、ハイドロホイスト
稼動中洗浄塔８の液面が一定になるよう調整弁３５を用
いて廃水の排出量を制御する。

一方噴流層ガス化炉の場合には、ガス化炉に送られる原
料スラリー中の石炭は炉内で消失し、水蒸気の一部は水
性ガス化反応に使われたシ、粗ガスに同伴されたりして
消費される。したがって／１イドロホイスト供給室にフ
ィードされる洗浄廃水の容積は原料スラリーの容積よシ
少なくなり、そのままでは駆動液として使用できなくな
る。そこで補給水タンク２７の水を高圧ポンプ２８で洗
浄水タンク９内に圧送し、ノーイドロホイストの稼動中
、洗浄塔内の液面が一定になるよう制御しなければなら
ない。

ハイドロホイストから排出された廃水は、廃水戻り管３
４を通って補給水タンク２７に戻される。

−力調整タンク２２には、ガス化炉で必要とする石炭に
見合った水を配管２４より補給水ポンプ２９を通して供
給し、攪拌機２６により攪拌して所定の濃度のスラリー
に調整してガス化炉１に供給する。

なおガス化プラントからの廃水は配管３１からすべて補
給水タンク２７に戻し、系外に出さないようにすること
が大切である。また回収廃水のみで不足する場合には、
配管３２を通し新しく補給しなければならない。なお、
２５は原料石炭をスラリー調整タンク２２に供給する供
給管、３０は洗浄塔８の液面計である。

以上のプロセス７０−によシ石炭と水のスラリーを原料
としたガス化を行えば、原料スラリーはスラリー蒸発器
６で粗ガスの顕熱を利用して蒸気相に変えられてガス化
炉に供給され、ガス化される。

粗ガス顕熱の回収は、この顕熱を利用して原料スラリー
中の水を蒸発させ、炉内での消費熱量を減しているので
、炉内における石炭燃焼量が減り、その分生成ガスの発
熱量が大きくなる。例えば水分４０％のスラリーをガス
化炉に供給し、１３１５Ｃ１３０気圧で平衡させた場合
の生成ガス発熱量は約２３５６ｋＣａｔ／Ｎｍ３（ドラ
イペース１以下同じ）、冷ガス効率６８．６％であるが
、同一条件でスラリー中の水分を蒸発させ、石炭と水蒸
気の２相流で供給すると、生成ガスの発熱量は約２５５
４、冷ガス効率８１．５％と顕著に性能を向上させるこ
とができる。

粗ガス中の水分は冷却、洗浄過程で凝縮し廃水となるが
、この高圧廃水はハイドロホイストに導入され、ここで
原料スラリーと圧力交換して廃水自身は低圧に戻り、ス
ラリー用補給水タンク２７に送られて再び原料スラリー
用の水として使用される。

このようなプロセスでは、ガス化炉に供給された水蒸気
は一部水性ガス化反応に使われるほか、粗ガス中にも同
伴され精製系に送られる。したがってガス化プラントと
しては不足水分を常時補、給する必要があるので、系外
に放流する廃水は皆無になり、廃水処理は不必要になる
。またこの廃水中に含まれているタール、微粉チャー等
は、再びガス化炉に原料スラリーとして戻されガス化さ
れるため、カーボン損失を減しガス化効率を向上させる
ことができる。

本発明によれば粗ガス洗浄水の圧力エネルギーを利用し
たので原料スラリーの圧縮動力を大幅に下ることが可能
になシ、動力費の低減ができる。

ハイドロホイスト自身が消費する動力はガス化炉の圧力
にほとんど関係しないので、動力回収の効費の低減に貢
献すること大である。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の一実施例を示す石炭ガス化プラントの構
成を示すフローシートである。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、高圧下で操作される石炭ガス化炉・に供給する石炭
   ・水混合の原料スラリーの供給方法において、ガス化炉
   で生成した粗ガスを水で洗浄すると共に、この洗浄水の
   有する圧力エネルギーを、上記原料スラリーをガス化炉
   に供給する時の圧力媒体としてなることを特徴とする石
   炭ガス化炉への原料スラリーの供給方法。 ２、高圧下で操作される石炭ガス化炉と、このガス化炉
   に石炭・水混合の原料スラリーを供給する供給装置にお
   いて、ガス化炉で生成した粗ガスを水で洗浄する洗浄塔
   に導入する系統と、前記粗ガスを洗浄した洗浄水をノ・
   イドロホイストに導入する系統と、上記原料スラリーを
   ノ・イドロホイストに導入する系統と、Ｉ・イドロホイ
   ストでは洗浄水を圧力媒体として前記原料スラリーを加
   圧し、加圧された原料スラリーをノ・イドロホイストか
   らガス化炉へ供給する系統と、前記で圧力放出した洗浄
   水をハイドロホイストから排出する系統とよりなること
   を特徴とする石炭ガス化炉への原料スラリーの供給装置
   。 ３、原料スラリーをガス化炉に供給する系統に設けたス
   ラリー蒸発器と、このスラリー蒸発器の熱源としてガス
   化炉で生成した粗ガスを用いてなることを特徴とする特
   許請求の範囲第２項記載の石炭ガス化炉への原料スラリ
   ーの供給装置。 ４、ハイドロホイストで圧力放出した洗浄水を溜める槽
   と、この槽で溜めた水を原料スラリー生成槽に送る系統
   とよシなることを特徴とする特許請求の範囲第２項記載
   の石炭ガス化炉への原料スラリー供給装置。