JPS5820703Y2 - 消臭剤供給装置

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【考案の詳細な説明】本考案は、水洗便所の水槽内に取付け、水槽内の水位の
昇降を利用して常に所定の消臭剤を流出し得るようにし
た消臭剤供給装置に関する。

従来から水洗便所の消臭のため、消臭剤を内臓した容器
が水槽内に設けられる場合があった。

しかしそれらの容器では消臭剤が減少してくると、消臭
剤の溶ける量が不充分となる構造であり、常に良好な消
臭効果を得ることはできなかった。

本考案は、このような欠点を解消し、容器内の消臭剤の
減少にかかわらず常に所定の消臭剤を流出し得る消臭剤
供給装置を提供することを目的とする。

次に図面により本考案の消臭剤供給装置を説明する。

消臭剤供給装置の本体１は、保持具２を介して水洗便所
の水槽３内に保持される。

本体１は、筒状の消臭剤容器４と浮子体５とからなり、
消臭剤容器４の上方は開口されて内部に消臭剤６が詰め
られる。

消臭剤６は水に接つした部分のみ溶け、消臭剤容器４の
開口から流入する水により順次溶かされて後記するよう
に流出される。

本体１の重心を通る水平線から、水平方向上に変位ｌだ
け離れた位置の容器１の周壁上に一対の軸受７が設けら
れる。

該軸受７は、保持具２のＵ字状部２ａの先端に設けた軸
８が挿入される。

従って本体１が水中に没つしないで浮子体５に浮力が働
かないときは、本体１はかかる軸８を中心に回転して、
消臭剤容器４の開口が斜め下方を向き、溶けた消臭剤が
流出可能となる。

なお、本体１の重心と軸８との鉛直方向の距離が、本体
１の反転傾斜角度に影響を与えることはもちろんであり
、軸８を消臭剤容器４に取付け、軸受７をＵ字状部２ａ
に設けてもよいものである。

また保持具２の上端に吸盤９が設けられ、該吸盤９が水
槽３の内壁に吸着されることにより保持具２は固定され
る。

しかし吸盤９の代りに保持具２の上端に係止部材を設け
て、水槽３の上端に係止してもよい。

浮子体５は内部に空気を封入した半球状に形成され、消
臭剤容器４の底部中央から上方に伸びた連結棒１０の上
端に固定される。

連結棒１０の上端に突縁１１が設けられ、浮子体５の下
面中央部に設けた係合孔１２に該突縁１１が係合するこ
とにより、浮子体５は連結棒１０に固定される。

なお浮子体５の下面と消臭剤容器４の上端との間に間隔
１３が設けられ、その間隔１３を通して水が消臭剤容器
４の上部に流入できる。

以上の構成による消臭剤供給装置の作用について説明す
る。

水槽１内に水が満たされているときは、浮子体５に浮力
が働くので、消臭剤容器４の開口部を鉛直上方を向くよ
うに保ち、第１図の実線状態となっている。

従って、間隔１３を通って消臭剤容器４の上面に水が流
入し、消臭剤の上面部は溶けた状態にある。

水洗便所の使用により、水槽３内の水が一時的に減少す
ると、浮子体５に浮力が作用しなくなるので消臭剤供給
装置の本体１は軸８を中心にして浮子体５が下方となる
ように回転する。

これは本体１の重心が軸８に対し水平方向に外れている
ためである。

本体１が回転したときには第１図２点鎖線で示すように
消臭剤容器４の開口は斜め下方を向き、溶けた消臭剤は
間隔１３を通って水槽３内に流出する。

次に水槽３内に水が満たされると、浮子体５に浮力が働
き本体１は元の状態に戻り、再び消臭剤容器４の上部に
流入した水により消臭剤６の上面部は溶かされる。

以上の操作が繰り返されることにより消臭剤容器４内に
消臭剤６は減少する。

しかしその場合でも水槽３内の水位の降下によって消臭
剤容器４が下方を向くように傾かされ、確実に溶けた消
臭剤が間隔１３から水槽３内に流出される。

以上の通り本願考案においては、水槽内の水位の変化を
利用して消臭剤供給装置の本体を下方を向くように反転
させ、消臭剤容器から水槽内に溶けた消臭剤を流出させ
る。

従って、消臭剤容器内の消臭剤が減少しても確実に溶け
た所定の消臭剤が流出され、常に消臭効果を良好に保つ
ことができる。

また消臭剤容器内に詰められた消臭剤は、良好な流出状
態を保って全て排出利用され、経済的であって無駄がな
い。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の消臭剤供給装置の一部破断側面図、第
２図は第１図の平面図である。１・・・・・・本体、２・・・・・・保持具、４・・・
・・・消臭剤容器、５・・・・・・浮子体、６・・・・
・・消臭剤、８・・・・・・軸。

【実用新案登録請求の範囲】