JPS58204199A - アルミニウムまたはその合金から成る基材の装飾法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、装飾パネル或はキャップなどの装飾に適用
するアルミニウムまたはその合金（以下アルミニウムと
略称する〕から成る基材の装飾法に関する。

一般にアルミニウム基材は、ヘアライン加工を施し、こ
のヘアライン面の一部に塗料を塗着させて、該ヘアライ
ン面と塗料との対比模様により装飾するか、若しくはア
ルミニウム基材の生地面の一部に塗料を塗着させて、該
生地面と塗料との対比模様により装飾させるようにして
いるが、これらの手段では装飾が単純となって、装飾価
値が劣るという欠点がある。

そこで、アルミニウム基材の表面にメッキ面と彩色生地
面とを形成する装飾手段（特開昭５６−１５８８９０号
公報参照）が提案されたのであるが、該手段ではメッキ
工程が必要であるため、実施にあたって非常に複雑な作
業工程を要するのであり、しかも、その手段によっても
装飾価値の高い基材が得られないのである。

しかして、本発明者は、アルミニウム基材の表面にヘア
ライン加工面を形成し、この加工面を陽極酸化処理した
後に、該加工面を染料により染色すると、ヘアラインに
よる乱反射作用により前記加工面に染色発色面が形成さ
れることを確認したのである。

また、前記基材をヘアライン加工することなく、生地の
状態で陽極酸化処理して染色すると、金属光沢があって
、而も沈んだ感じの染色面が得られることを確認したの
である。

本発明は、アルミニウム基材に生地面とヘアライン加工
面とを形成して陽極酸化処理した後に、この両面を染料
により染色することにより、染色金属光沢面と染色発色
面とを形成し、この金属光沢面と発色面とを対比表出さ
せることにより、前記基材の装飾価値を高めようとする
ものである。

さらに詳しくは、前記基材の表面一部にマスキング層を
形成してヘアライン加工することにより、該マスキング
層（基材生地面）以外の部分にヘアライン加工面を形成
し、前記マスキング層を除去した後前記基材を陽極酸化
処理し、しかる後、前記基材の生地面とヘアライン加工
面を染色処理することにより、該生地面に染色金属光沢
面を、がつヘアライン加工面に染色発色面を形成し、こ
の染色金属光沢面と染色発色面とを対比表出させるよう
にしたものである。

前記マスキング層は、ヘアライン加工により剥離、欠落
したりすることのない機械的特性に優れたものを使用す
るのであり、例えば、アクリルモノマーまたはアクリル
プレポリマーから成る紫外線硬化形マスキングインキを
用い、該インキを印刷、硬化させて基材上に形成するの
である。特に、前記インキを使用する場合、短時間でマ
スキング層の形成ができて、実用上便利であるが、本発
明では前記インキ以外に型紙などを使用することもでき
る。

また、前記ヘアライン加工を行なう場合、基材に形成す
べきヘアラインの目の粗さ又は深さにより、スコッチヘ
ア或はワイヤヘアなどを使い分けるのである。

また、前記ヘアライン加工後に、前記マスキング層を除
去して、基材を陽極酸化処理するのであるが、この陽極
酸化処理は、通常実施されている処理条件で行なうもの
で、例えば１０〜３０ｖｏ１％の硫酸又はシュー酸その
他の浴を用い、浴温２０〜２５℃、電圧ｌＯ〜３０ｖ１
電解時間１５〜３０分の処理条件で行なう。

さらに、前記陽極酸化処理後に行なう染色は、染料濃度
１〜１０　ｆ／Ｌ温度４０〜７０℃、染色時間５〜３０
０秒の染色条件下で行なう。

しかして、前記染色処理により、基材の生地面に染色金
属光沢面を、かつヘアライン加工面に染色発色面を形成
し、この光沢面と発色面とを対比表出させることにより
、基材の装飾を行なうのである。

ところで、装飾対象或は用途などによっては、基材に染
色金属光沢面と染色発色面との２つの面を形成し、この
２つの面だけで基材の装飾を行なってもよいが、前記染
色処理時に、ヘアライン加工面の一部を染色させること
なく、該加工面の一部を残存させて、基材に染色金属光
沢面と染色発色面と非染色ヘアライン加工面との３つの
面を形成し、この３つの面により基材の装飾を行なって
もよ（、また、基材生地面の一部を染色することなく、
該生地面の一部を残存させて、基材に染色金属光沢面と
染色発色面と非染色生地面との３つの面を形成し、この
３つの面により基材の装飾を行なってもよく、さらには
前記ヘアライン加工面と生地面との各一部を残存させて
、基材に染色金属光沢面と染色発色面と非染色ヘアライ
ン加工面と非染色生地面との４つの面を形成し、この４
っの面により基材の装飾を行なうこともできる。

また本発明では、前記金属光沢面と染色発色面とを同一
色としてもよいが、別色とすることもできる。

次に、本発明を実施例を挙げて説明する。

実施例１ アルミニウム基材として、９９．８０％アルミニウム板
を用い、該基材に通常の苛性ソーダ溶液による脱脂処理
を施した後、紫外線硬化形マスキングインキを用い、該
インキをスクリーン印刷して紫外線照射により硬化させ
、前記基材表面の一部にマスキング層を形成した。

この後、前記基材をスコッチヘアによりヘアライン加工
して、前記マスキング層以外の部分にヘアライン加工面
を形成した。

次に、前記マスキング層を剥離除去した後、１５ｖｏ１
％硫酸浴を用い、浴温２０°Ｃ１電圧１５Ｖ、電解時間
２０分の電解条件下で陽極酸化処理した。

また、染料としてＡＩｕｍｉｎｕｍ　Ｒｅｄ　ＰＬＷ　
（スイス、サンド社製）を用い、該染料の５　ｆ／ｌ溶
液を調製し、この溶液を６０°Ｃに加温して、前記基材
を６０秒間浸漬し、しかる後に、前記基材を沸騰水によ
り封孔処理した。

この結果、前記基材のヘアライン加工面に、美しい赤色
に発色された赤色発色面が、また、基材の生地面には沈
んだ感じの赤色金属光沢面がそれぞれ形成され、この赤
色発色面と赤色金属光沢面とが対比表出され、外観に優
れ、装飾価値の高いものが得られた。

実施例２ 前記実施例１と同様にして基材の表面一部にマスキング
層を形成した後、該基材をワイヤーヘアによりヘアライ
ン加工した。

次に、前記マスキング層を剥離除去した後、１０ｖｏ１
％シュー酸浴を用い、浴温２０°Ｃ１電圧２０Ｖ、電解
時間１０分の電解条件下で陽極酸化処理した。

また、染料としてＡｌｕｍｉｎｕｍ　Ｂｒｏｎｚｅ　１
０３　（スイス、サンド社製）を用い、該染料の３ｆ／
ｌ溶液を調製し、この溶液を５０°Ｃに加温して、前記
基材を５０秒間浸漬し、しかる後に蒸気封孔処理した。

この結果、前記基材のヘアライン加工面に、美しい金色
に発色された金色発色面が、また基材の生地面には沈ん
だ感じの金色金属光沢面がそれぞれ形成され、この金色
発色面と金色金属光沢面とが対比表出され、外観に優れ
、装飾価値の高いものが得られた。

実施例３ 前記実施例１と同様にして基材の表面一部にマスキング
層を形成した後、該基材をスコッチヘアによりヘアライ
ン加工した。

次に、前記マスキング層を剥離除去した後、２０ｖＯ１
％硫酸浴を用い、浴温２０℃、電圧１０　Ｖ、電解時間
３０分の電解条件下で陽極酸化処理した。

また、染料としテＡｌｕｍｉｎｕｍ　Ｂｌｕｅ　ＬＬＷ
　（スイス、サンド社製］を用い、該染料の１５　ｆ／
ｌ溶液を調製し、この溶液を５５°Ｃに加温して、前記
基材を１００秒間浸漬し、しかる後に酢酸ニッケル溶液
により封孔処理した。

この結果、前記基材のヘアライン加工面に、美しい青色
に発色された青色発色面が、また基材の生地面には沈ん
だ感じの青色金属光沢面がそれぞれ形成され、この青色
発色面と青色金属光沢面とが対比表出され、外観に優れ
、装飾価値の高いものが得られた。

特許出願人　　　株式会社勝光社

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. アルミニウムまたはその合金から成る基材の表面一部に
   、マスキング層を形成して、前記基材をヘアライン加工
   することにより、前記基材のマスキング層以外の部分に
   ヘアライン加工面を形成し、前記マスキング層を除去し
   た後、前記基材を陽極酸化処理し、しかる後に前記基材
   のヘアライン加工面と生地面とを染色処理することによ
   り、この加工面に染色発色面を、かつ生地面に染色金属
   光沢面を形成し、この染色発色面と染色金属光沢面とを
   対比表出させるようにしたことを特、徴とするアルミニ
   ウムまたはその合金から成る基材の装飾法。