JPS581880Y2 - テ−プレコ−ダのトルク制限装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、テープレコーダのトルク制限装置に係るもの
である。

テープレコーダにおける巻取リール軸及び供給リール軸
の動力伝達系では、テープに一定値以上の張力を与えな
いようにするために、トルク制限装置が介入される。

従来、この種のものに、例えば第１図に示すものがある
。

これは、支持体２０の軸受２１に軸承された回転軸１に
ローラ２を固定して駆動源３の回転を伝達し、また、回
転軸１には、端面にフェルト４を貼着した円板５を固定
してこれを回転させ、更に、回転軸１にフリーにローラ
６を装着してスプリング７で弾発することによりローラ
６の端面を前記フェルト４の表面に圧接させ、而して、
駆動源３の回転をローラ２→回転軸１→円板５と伝え、
且つ、この円板５の回転をフェルト４を介してローラ６
に摩擦係合で伝達し、このローラ６の回転を被回転体８
に伝達するようになっている。

つまり、途中に於いて回転を摩擦係合で伝達することに
よりトルクを減少させるものである。

しかしながら、従来のものは、上記のようにその構造が
かなり複雑であり、回転軸に対し幾重にも部材が装着さ
れる結果、スペースを多くとり、且つ、部品点数が多く
、そして、各部品の仕上り状態にばらつきができるため
に一定のトルクを得ることが甚だ困難である。

本考案は、斯る従来の欠点を除去しようとするものであ
り、また、所要に応じてトルクを二段に切換えることが
できるようにしようとするものである０ 以下、第２図、第３図に示す実施例について説明する。

第２図、第３図に示すものは、支持体２０に設けた軸受
２１に回転軸１１を軸承し、該回転軸の適所に転輪１３
を固定し、該転輪の外側に内径を転輪の外径よりも十分
に太きく形成した合成樹脂製のドラム１２を囲成させて
、該ドラムを回転軸１１に回転自在に支持し、また、ド
ラムには、内周面から複数の突片１７・・・を等間隔に
且つ円周方向の一方に一様に傾倒させて一体に突設し、
これらの突片１７・・・は、自体の弾性に抗して反らせ
て、該弾性を以て転輪１３に圧接させ、摩擦係合させて
いる。

如上の構成であるから、ドラム１２を駆動源１６に機械
的に接続し、回転軸１１から被回転体へ回転を伝達する
ようにし、或いは、回転軸１１を駆動源に接続し、ドラ
ム１２から被回転体へ回転を伝達するようにし、而して
、突片１７・・・と転輪１３との間の摩擦係合で所定ト
ルクの回転力の伝達を得るが、転輪１３に対応する突片
１７・・・のスリップ回転が順方向、つまり、突片の基
部が回転方向の前側にあるときには、突片の形状によっ
て摩擦が小さく作用し、逆方向にあるときは、摩擦が大
きく作用し、従って、その向きの選定によって、伝達す
るトルクを二段に切換えることができる。

この切換えは、ドラム１２を表裏反転させることで簡単
に行え、また、入力・出力の回転方向を予め選定するこ
とで簡単に行える。

本考案によれば、ドラムの中に摩擦係合機構が納められ
たことになり、スペースを著しく小さくすることができ
、部品点数が極めて少なくなり且つ組立も簡単になって
安価となり、また、部品点数が少いので全体としての精
度のばらつきが少くなって各製品に安定した性能が得ら
れる。

そして、回転軸から出力が得られるので、出力位置の自
在性があると共に、１つの回転軸で複数の被回転体を同
一トルクで回転することもできる。

更に、回転方向の選定、または、ドラム１２の表裏の選
定で、突片と転輪との間の摩擦を切換えることができ、
トルクを二段に切換えることができ、その切換えが極め
て容易であり、使用に甚だ便利重宝である。

【図面の簡単な説明】

第１図は、従来例の構成要領を示す縦断面図、第２図は
、本案実施例の構成要領縦断面図、第３図は、同平面図
である。 １１・・・・・・回転軸、１２・・・・・・ドラム、１
３・・・・・・転輪、１６・・・・・・駆動源、１７・
・・・・・突片。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 支持体２０に設けた軸受２１に転輪１３を有する回転軸
   １１を軸承し、その転輪１３の外側に合成樹脂製のドラ
   ム１２を囲成させて該ドラムを回転軸１１に回転自在に
   支持し、また、ドラム１２の内周面から複数の突片１７
   ・・・を等間隔に且つ円周方向の一方に一様に傾倒させ
   て一体に突設すると共に、該突片１７・・・を自体の弾
   性に抗して反らせて該弾性を以て転輪１３に圧接させ摩
   擦係合させたことを特徴とするテープレコーダのトルク
   制限装置。