JPS5818335B2 - 高炉滓の処理法 - Google Patents

高炉滓の処理法

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JPS5818335B2
JPS5818335B2 JP51021864A JP2186476A JPS5818335B2 JP S5818335 B2 JPS5818335 B2 JP S5818335B2 JP 51021864 A JP51021864 A JP 51021864A JP 2186476 A JP2186476 A JP 2186476A JP S5818335 B2 JPS5818335 B2 JP S5818335B2
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JP
Japan
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blast furnace
furnace slag
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sulfur
aqueous medium
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勇次郎 菅原
潔 高井
俊雄 佐藤
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Mizusawa Industrial Chemicals Ltd
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Mizusawa Industrial Chemicals Ltd
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    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W30/00Technologies for solid waste management
    • Y02W30/50Reuse, recycling or recovery technologies

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  • Processing Of Solid Wastes (AREA)
  • Curing Cements, Concrete, And Artificial Stone (AREA)
  • Fertilizers (AREA)
  • Manufacture Of Iron (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は高炉滓(製銑滓)の処理法に関し、より詳細に
は高炉滓中に含有される硫黄分を分離し、高炉滓を有効
に利用し得る形態の資源とするための新規処理法に関す
る。
銑鉄の製造に際しては、鉄鉱石、コークス、石灰石又は
生石灰、及びマンガン鉱或いはスラグを高炉内に投入し
、鉄鉱石中に含まれる鉄分以外の不純物を高炉滓の形で
除去している。
この高炉滓の生成量は年間約2500万トンにも達する
と言オっれ、更に貯蔵乃至埋積中のものをも含めると、
厖大な量に達するものと思われる。
この高炉滓を、古くθ)ら高炉セメント、スラグウール
、肥料、セメントコンクリート用骨材等として利用する
ことが行われているが、これらの用途に供されている高
炉滓の量は、全体の10%にも満たない量であり、大部
分の高炉滓は工業用地や海岸の埋立用として処理され、
或いは港湾に廃棄処理されているのが現状である。
しかしながら、高炉滓中には硫黄分等の有害成分が含有
されており、環境汚染の点で埋立や廃棄処理等が非常に
困難な状態に至っている。
しかして、高炉滓はシリカ、カルシア及びアルミナを主
成分としており、高炉滓中の硫黄分等の有害成分を有効
に除去すれば、環境汚染等のトラブルを生じることなし
に、前述した種々の分野に高度に利用し得ることが期待
される。
しかしながら、高炉滓は、その副生量が厖大なものであ
ることから、複雑な処理操作や高価な薬品を必要とする
処理操作には到底適さず、硫黄分等の除去操作は、簡単
で且つ低コストのものであることが要求される。
一方、高炉滓中に含有される硫黄分の量は高々1%のオ
ーダーであり、簡単な処理で含有硫黄分を実質的に除去
することは至って困難である。
従って、本発明の目的は、高炉滓中に含有される硫黄分
を簡単な操作で除去し得る高炉滓の処理法を提供するに
ある。
本発明の他の目的は、高炉滓中に含有される硫黄分を除
去して、環境汚染の問題を生じることなしに、高炉滓を
種々の用途に提供し得るような高炉滓の処理法を提供す
るにある。
本発明の更に他の目的は、複雑な工程を必要とせずに且
つ高価な薬品類を必要とせずに、また、大量の熱エネル
ギーを使用、消費することなしに、高炉滓中に含有され
る硫黄分を有効に除去し得る高炉滓の処理法を提供する
にある。
本発明によれば、高炉滓を最大粒径が50μ以下となる
ように湿式粉砕し、生成する高炉滓微粒子スラリーをp
H10乃至13のアルカリ性水性媒質中で60乃至95
℃の温度で且つ90分を越えない時間接触させて、高炉
滓中に含有される硫黄分を前記水性媒質中に沈澱させる
ことなく溶出させ、硫黄分の抽出液と硫黄分が実質的に
除去された高炉滓とを分離し、次いで硫黄分の抽出液か
ら硫黄分をそれ自体公知の手段で分離することを特徴と
する高炉滓の処理法が提供される。
本発明を以下に詳細に説明する。
本発明は、高炉から排出される任意の鉱滓に広く適用で
きる。
高炉滓には、その処理方式によって所謂水滓と空冷滓と
に大別されるが、本発明の処理法は、これら何れの高炉
滓、特に高炉滓の大部分を占める窒冷滓に好適に適用で
きる。
これらの高炉滓は、各製鉄所によっても相違するが、カ
ルシア(CaO)、シリカ及びアルミナを主成分とし、
他に少量のマンガン、マグネシウム、チタン、鉄等の金
属成分及び硫黄分を含有している。
高炉滓の代表的なものについてその組成の例を示すと、
下記の通りである。
成 分 重量% Ca0 38−43Si
n229−38 A120313−19.5 g03−8 Mn0 0.3−3T10
2 0 3Fe203
o、 5−1SO15−1,5 灼熱減量 0−3 本発明によれば先ず、高炉滓を微細粒子に粉砕するこ吉
が、高炉滓中の少量の硫黄分を有効に除去するために重
要である。
高炉滓の粉砕の程度は、一般的に言って、最高粒径が5
0μ以下、最も好適には20μ以下であることが、硫黄
分を有効に除去するために重要である。
後述する比較例2に示す通り、粒径が100〜80μ程
度の粗い粉末の高炉滓では、含有硫黄分の高々05%程
度が除去されるにすぎない。
これに対して、本発明によれは、以下の各実施例に示す
通り、高炉滓を微細粉砕し、次いでこれを、アルカリ性
の水性媒質と接触させるという簡単な操作で高炉滓中の
含有硫黄分の実質的な量、即ち、例えば60重量%以上
を容易に除去することが可能となるのである。
粉砕は、ボールミル、リングロールミル、ロッドミル、
衝撃粉砕機、円板粉砕機、ジェット粉砕機、ピキウス、
コロイドミル、略式摩砕機等のそれ自体公知の微粉砕機
を用いて、湿式或いは乾式で行うことができる。
勿論、用いる高炉滓の径が大きい場合には、微粉砕する
に先立って、ショークラッシャー、ジャイレートリクラ
ッシャー等の粗砕機や、ハンマーミル、ロールクラッシ
ャー等の中間破砕機を用いて、微粉砕機に供するに適し
た粒径の砕料とすることができる。
高炉滓C空冷滓)は、内部に多数の気孔を有する脆い塊
であり、例えば0.5乃至6時間の比較的短時間のボー
ルミル処理で本発明の目的に適した高炉滓の微粉末が得
られる。
本発明の処理法においては、高炉滓を水性媒質中で湿式
粉砕することが特に望ましい。
即ち、高炉滓を乾式で粉砕する場合には、高炉滓中の硫
黄分が硫化水素の形で揮散したり、或いは粉砕時、或い
は移送中に粉塵の飛散が生じたりして二次公害を惹起す
るおそれがあり、これを防止するために格別の設備が必
要となる。
これに対して、水性媒質中で高炉滓を湿式粉砕するとき
には、高炉滓中に含有される硫黄分が水性媒質中に有効
に捕集され且つ粉塵飛散の問題も解消される。
湿式粉砕の液体媒質としては、水理外の液体、例えばメ
タノール、トルエン、キシレン、トリクレン、パークレ
ン等の各種有機液体も勿論使用可能であるが、水は最も
安価に入手し得る液体であり且つまた、粉砕後の高炉滓
をアルカリ性の水性媒体で処理(抽出・熟成処理)する
関係で、水が最も好適である。
本発明によれば、上述した粒度に湿式粉砕された高炉滓
微粒子を、pH10乃至13のアルカリ性水性媒質中で
60乃至95℃の温度で且つ90分を越えない時間接触
させることにより、高炉滓中の硫黄分を、沈澱として再
析出させるこさなく安定な溶液の形で水性媒質中に溶出
させ、高炉滓中の硫黄分を有効に除去できる。
即ち、水性媒質中に溶出させた硫黄分が沈澱として析出
するような条件では、沈澱した硫黄分が処理後の高炉滓
に混入し、硫黄分の除去率も濾過性を著しく低下するこ
とになる。
力)かる見地からは、高炉滓中の硫黄分を迅速に水性媒
質中に移行させるこ吉、及び溶出させた硫黄分を溶液の
形で処理中安定化させるこさが必要となる。
先ず、高炉滓を最大粒径が50μ以下となるように湿式
粉砕することは、硫黄分の水性媒質中への溶出を促進す
る上で重要であり、また水性媒質のpHを、10乃至1
3の範囲に保つことも、硫黄分の溶出速度を高め、更に
水性媒質に溶出した硫黄分を沈澱させることなく安定に
維持する上で重要な意味を有する。
更に、接触時の温度を60乃至95°Cとすることも硫
黄分の溶出速度を向上させ、溶出した硫黄分を安定に保
ち、更に処理後の高炉滓粒子の沖過性を向上させる上で
重要であり、し力)も硫黄の沈澱生成を抑制する上では
、この処理は90分以内で完結しなければならない。
接触処理時のpHが上記範囲外では、何れも硫黄溶出液
の安定性が低下する傾向があり、また温度が95℃を越
えると、やはり硫黄分が沈澱として析出する傾向がある
水性媒体のpHを上記範囲に維持するために、水酸化ナ
トリウム、炭酸ソーダ等のアルカリ金属の水酸化物や炭
酸塩;或いは水酸化カルシウム等のアルカリ土類金属の
水酸化物や炭酸塩アンモニア等のアルカリ剤を積極的に
水性媒体中に添加し、。
このアルカリ性媒質中で硫黄分の溶出を行わせるこきが
特に望ましい。
また、高炉滓は38〜43%のCaOを含有することか
らも明ら力)な如く、強い塩基性を有しており、高炉滓
を水性媒体中で湿式粉砕したスラリー・は、一般に11
乃至12の強いアルカリ性を示す。
力)<シて、本発明の接触処理は、この湿式粉砕で得ら
れたスラリーをそのま5熟成処理に賦してもよいが、こ
の場合には2段以上の接触処理を行うことが特に望まし
い。
接触処理に際して、高炉滓のスラリー濃度は広範囲に変
化させ得るが、一般的に言って、10乃至60重量%、
特に20乃至45重量%の固形分濃度とするのが好まし
い。
即ち、スラリー濃度が上記範囲よりも高い場合には、硫
黄分の抽出除去率が低下する傾向があり、またスラリー
濃度を上記範囲よりも低くすることは、大量の液を取扱
はねはならない点で操作上不利となる。
前述した接触時間とは、高炉滓と一定の水性媒体との接
触時間であり、バッチ式接触操作において、ワンバッチ
で90分間よりも長時間の接触は避けるべきであるとい
うことである。
勿論、バッチ式接触操作でも、多段式に接触を行なう場
合には、全体として90分間よりも長時間の接触を行っ
ても同等差支えなく、またカラムに高炉滓を充填し、こ
れに水性媒体を連続又は間欠的に通して両者の接触を行
う場合にも長時間にわたる接触が可能である。
本発明において、高炉滓の粉砕及び水性媒体との接触処
理により、高炉滓中の硫黄分が水性媒体中に溶出する機
構の詳細は未だ不明である。
しかしながら、接触後分離された抽出液が黄色の透明な
液であること、及びこの硫黄抽出液がアルカリ性の媒質
中で形成されることからみて、高炉滓中の硫黄分はポリ
硫化物の形で水性媒体中に溶出しているものと信じられ
る。
湿式粉砕時における硫黄の析出を防止するには、(1)
湿式粉砕を可及的に短時間で行なう、(11)湿式粉砕
の温度を可及的に低くする、曲)湿式粉砕時の水性媒体
のpHをあまり高くしない等の配慮が望ましい。
粉砕工程及び接触工程はバッチでも連続操作でも行い得
る。
例えば、チューブミル等に粗砕された高炉滓と水性媒体
とを供給し、微粉砕された高炉滓の水性スラリーを連続
的に取出すこきにより連続的に粉砕することができる。
勿論、この際高炉滓の湿式粉砕スラリーを液体サイクロ
ンの如き分級機に通して、所定粒度以外の高炉滓は微粉
砕機に循環するようにする。
また、高炉滓さアルカリ性水性媒体との接触処理は、一
段にも或いは多段にも行うこさができ、一般には、接触
処理を少なくとも二段に行うことが後述する実施例に示
す通り、好ましい。
更に高炉滓とアルカリ土類金属体とを、向流式或いは併
流式に連続して接触させ、熟成を行うことができる。
或いは更に、高炉滓さアルカリ性水性媒体とを流動床を
用いて接触させ、抽出及び熟成を行ってもよい。
前述した接触処理により形成された硫黄分の抽出液き硫
黄分が除去された鉱炉滓とは、濾過、遠心分離、デカン
テーション等の任意の固−液分離操作で分離する。
この際、本発明の接触処理を経た高炉滓微粒子は濾過性
等に優れていることが顕著な利点であり、固−液分離操
作を至って容易に行い得る。
分離された硫黄抽出液からの硫黄分の回収はそれ自体公
知の手段で容易に行い得る。
例えば、この硫黄分抽出液に、硝酸等の酸水溶液を添加
して、液のpHを3〜4の範囲とすることにより、硫黄
分を固体の形で容易に沈殿させることができる。
また、充分アルカリ側の硫黄抽出液に、例えば過酸化水
素を少量添加して硫黄分を析出させることもできる。
71)<L、て、この沈殿を濾過等の固−液分離操作に
賦することにより硫黄分を高純度の固体の形で回収し得
る。
また、硫黄抽出液に石灰、炭酸バリウム等を添加すると
、硫化カルシウム、硫化バリウム等の形で硫黄分を回収
し得る。
本発明において、硫黄抽出液から硫黄分を回収する方法
は上に例示した方法に限定されない。
硫化物の水溶液から硫黄分を種々の形で回収する方法は
多数公知であり、これら公知の手法は何れも本発明に適
用可能である。
本発明において、硫黄分を回収して得られる母液は、清
澄で無色の液であり、直接或いは所望によりpuを適当
な範囲に調節した後、前述した湿式粉砕工程、或いは接
触処理工程の水性媒体として反復使用することができ、
これにより廃水処理の煩わしさを解消することができる
硫黄分が実質的に除去された高炉滓は、必要により水洗
、乾燥或いはその他の後処理を行うことができる。
例えば、この高炉滓を300℃以上の高温で焼成し、或
いは粒状に焼結して形態や性質を安定化させることがで
きる。
まfこ、この高炉滓を硫酸、硝酸、塩酸等の酸で処理し
て、高炉滓の塩基度を中性或いはその近辺に調節するこ
とができる。
本発明の処理を行った高炉滓は有害な硫黄分が実質的に
除去されているため、埋立材、或いは道路、線路、空港
等の路盤材として、また七メント原料、スラグウール、
その他の窯業用原料、各種充填剤、肥料、土壌改質材等
の用途に有利に使用することができる。
本発明を次の例で説明する。
実施例 1 下記組成 成 分 重量% Ca0 40.9AI2
0314.6 S io 2 35−4Mg0
5.8Ti020.6 Fe6Fe2O 3060,7 S O,83
灼熱減量 0.6 を有する空冷源の粗砕物10kgを、水151と共に、
内容積301のボールミル中に装入し、30℃以下の温
度に保持しつX、6時間湿式粉砕して、300メツシユ
(タイラー標準)師全通(粒径44μ以下)の高炉滓粉
末の水性スラリー(固形濃度40重量%)131を得た
この水性スラリーのpHは12であった。
得られた水性スラリーを、100A’の攪拌機付容器に
入れ、85℃の温度で1時間加温接触を行つ1こ。
接触後のスラリーを、濾紙(別3)を備えた減圧PJ機
(即ち直径50crrLのヌツチェに供給し、650m
mH,V差圧の減圧下に濾過した。
濾過速度は単位時間当りのP液量(ll/m1n)で表
示して、3.211/minであツタ。
得られたP液は透明な黄色液であった。
一方得られたケーキは前記濾過方式で上部よりゆっくり
と25℃の水61を流しつN洗浄し、硫黄分の除去され
た高炉滓を回収した。
次いで、ろ液及び洗液を集め、3規定硝酸を攪拌下に添
加して、液のpHを3.5に調節し、溶解している硫黄
分を固体硫黄として析出せしめ、ここに生成した固体硫
黄を濾過により分離した。
処理後の高炉滓粉末の分析結果より硫黄分の除去率は6
2.1重量%であった。
またろ液から回収した固体硫黄より高炉滓に含有される
硫黄の回収率を算出した結果、59.5%であった。
比較例 1 実施例1において湿式粉砕にて回収したpH12の高炉
滓粉末の水性スラリーを加熱接触処理することなしに、
前記直径40cIrtのヌツチェを用いて同様の条件下
に濾過し1こところ、その濾過速度は1、117m1
nであった。
また、PJ後の高炉滓の分析結果より硫黄分の除去率は
24.8%であり、p液から回収した硫黄分から回収率
は19.7%であった。
実施例 2 本実施例は、硫黄分を分離した後の母液を本発明の処理
に反復使用し得ることを示す。
更に、実施例1で得られた硫黄除去率62.1重量%の
ケーキを、実施例1で得た硫黄を回収した母液15Aと
混合して、スラリーとし、そのスラリーを実施例1と同
様に攪拌機付容器に入れて、攪拌しながら約90℃に加
熱して約1時間接触処理した。
スラリーのpHは12で、同じ減圧条件での濾過性は若
干向上した(濾過速度:3.61/m1n)。
戸別したケーキは約51の水で洗浄し、これを110℃
の温度で乾燥して硫黄除去率93.5 (重量)%の高
炉滓微粉末を得た。
また、硫黄含有液に3規定硝酸を加えてpHを約35に
調整し硫黄を析出させた。
実施例1で得た硫黄分と併せて、全体としての硫黄分回
収率は85.6%であった。
実施例 3 この例は湿式粉砕スラリーに石灰を加えて接触処理を行
う場合を説明する。
実施例1に用いた高炉空冷滓200gを水500m1に
加え、約6時間ボールミル粉砕処理して、実質的に30
0メツシユ以下の微細粉末高炉滓からなるスラリーを得
た。
このスラリーのpHは約12であつ1こ。
このスラリーに石灰12gを加えて約80℃に加温し、
攪拌条件下に1時間接触処理した。
直ちに減圧濾過し、r液に30%過酸化水素水数滴を加
えてよく攪拌した。
液のpHは約9.7に低下し、微粒状硫黄分が析出した
この液から硫黄分を戸別し、約20rrLlの水で洗浄
し、洗液を母液と合し1こ。
この硫黄分を除いた液と上記の戸別されたケーキを混合
し再度抽出処理した。
処理条件は同様にスラリーを約80℃の温度に保ち攪拌
下に約1時間接触処理させた。
スラリーのpH,は約12.5であった。
このスラリーを直ちに濾過し、温度30℃の約100
m、eの水でケーキを洗浄し、ケーキは105℃の恒温
槽中で乾燥した。
洗浄液を含むP液に数滴の濃過酸化水素水を攪拌下に滴
加し、析出した硫黄分をP過分離し1こ。
ケーキを乾燥した処理高炉滓の分析値から、硫黄分の除
去率は99.7%であり、硫黄分は完全に除去されてい
ることが確認され1こ。
比較例 2 本例は、高炉滓粉末の粒径が硫黄分の抽出に重要な影響
を与えることを示す。
実施例1の空冷滓を乾式粉砕して、各種粒度に調整した
ものを用いて脱硫処理を行った。
処理条件は試料滓200gを500m1の水に投入懸濁
させ、攪拌下に処理し、硫黄分を溶出せしめた。
この抽出時の温度及び時間を変えて、各種粒度範囲のも
のについて接触処理を行った際の硫黄除去率(%)を下
記第2表にまとめた。
上掲第2表から、150メツシユ篩を通過しない粒度(
最大粒径80μより木)の高炉滓では、硫黄分の実質的
な量を抽出せしめ得ないことが明白である。
ま1こ、乾式粉砕の際に、かなりの量の硫化水素が発生
することが酢酸鉛塗布試験紙の変色から確認された。
実施例 4 本実施例は、湿式粉砕時の水性媒体の種類及び時間を変
化させ1こ場合について説明する。
実施例1で用いた高炉滓200gを、下記第3表に示す
水性媒体250m1と共に、1.51内容積のボールミ
ル中に装入し、第3表に示す時間湿式粉砕した。
300メツシュ通過の湿式粉砕スラリーに水を添加して
500m1とし、これを85℃で30分間加温処理し、
減圧沢過し、洗滌なしに残渣を乾燥した。
残渣の分析結果より、硫黄分の除去率を求め、第3表に
示した。
上記第3表の結果は、長時間の湿式粉砕は硫黄分除去率
の低下をもたらし、6時間以内での湿式粉砕が望才しい
ことを示している。
比較例 3 本例は、高炉滓粉末の抽出処理時のpHの影響を示す。
実施例1において得られ1こ湿式粉砕スラリー200m
Aに硝酸を加えて、pHを8.0に維持し、85℃で1
時間加湿処理した後、減圧下にFJして残渣を分離し1
こ。
この操作を3回行ない、得られた結果を、実施例1及び
2の結果と比較して第4表に示す。
上記第4表の結果から、抽出時のpHを8よりも高くす
ることが硫黄分の除去に重要なことが了解される。
実施例 5 本例は、水性媒体に添加するアルカリ剤の種類及び添加
量を変化させた場合について説明する。
実施例1で得た湿式粉砕スラリー200m1に、下記第
5−A表に示す種類及び量のアルカリ剤を含む水溶液3
00m1を添加し、実施例4と同様に処理した。
得られた結果を第5−A表に示す。上記第5−A表によ
ると、何れのアルカリ剤を用いる場合にも、硫黄除去率
の向上かも1こらされる。
同第5−A表中Na2CO3の欄の0内の数字はNaO
H換算のグラム数を示す。
尚、実験番号1乃至3及び7乃至9については、水性媒
体中に添加したアルカリ分を硫黄分の抽出に反復再利用
可能であることを、炉液のNa分を定量することにより
確認した。
下記第5−B表には、抽出用水性媒体中に含有されるア
ルカリ分のろ液への移行率(%)を示す。
実施例 6 本例は、水性媒体での抽出時間の影響を示す。
実施例1で得た湿式粉砕スラ’J−200mlに、(a
)試薬1級CaO1及び(b)硝酸カルシウムの熱分解
で得られ7jCaO各々3yを含む水300m1!を加
え、時間を30分、60分及び120分と変化させて、
実施例4と同様に抽出・熟成処理を行った。
結果を第6表に示す。
上掲第6表は60分間程度までの接触処理が説硫率の向
上に望ましいことを示している。
尚、実験番号5の残渣を、そのp液力)ら実施例3のよ
うに硫黄を除去し1こ液中で、且つ85℃で30分間接
触処理を行ない、次いて沖過分離を行った残渣は938
%の硫黄除去率を示した。
実施例 7 本例は高炉滓とアルカリ性媒体とを接触させる際の液量
比の影響を示す。
実施例1で得た湿式粉砕スラ’J −200mlに、3
gの水酸化カルシウム及び水をサスペンションの形で加
え、全液量を下記第7表に示す量とした。
次いで、実施例4と同様に処理した。
結果を第7表に示す。
実施例 8 本例は、2段接触処理の例を示す。
実施例1で得た湿式粉砕スラリー200m1に、(a)
試薬1級CaO2,5,i7及び、(b)試薬1級Ca
(OH)23gを夫々含有する水を添加し、下記第8
表に液量のスラリーとした。
このスラリーを実施例4と同様に1時間処理し、瀘過分
離し1こ。
このr液から実施例3の方法で硫黄分を除去し、この炉
液の第8表に示す量を前記ケーキに添加し、このスラリ
ーを更び実施例4と同様に30分間処理し、沖過脱液し
た。
結果を第8表に示す。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 高炉滓を最大粒径が50μ以下となるように湿式粉
    砕し、生成する高炉滓微粒子スラリーをpH10乃至1
    3のアルカリ性水性媒質中で60乃至95℃の潟+iで
    且つ90分を越えない時間接触させて、高炉滓中に含有
    される硫黄分を前記水性媒質中に沈澱させることなく溶
    出させ、硫黄分の抽出液き硫黄分が実質的に除去された
    高炉滓きを分離し、次いで硫黄分の抽出液から硫黄分を
    それ自体公知の手段で分離することを特徴とする高炉滓
    の処理法。 2 高炉滓粉末とアルカリ性水性媒体との接触を少なく
    きも二段にわたって行なう特許請求の範囲第1項の処理
    法。
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