JPS581658B2 - イシヨクノジユシリユウシノカタジユウテンホウホウ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は二以上の異色の樹脂粒子の型充填方法に関する
。

又、本発明は異色な模様、特に花崗岩状模様を有する型
物発泡体の製造に用いられる異色の樹脂粒子の型内への
充填方法に関する。

従来、予備発泡ポリスチレン粒子を多数のノズルにより
蒸気透過孔を有する金型内に導き、次いでスチームを型
内に働かせて発泡体を成形するような方法は広く知られ
ている。

而して、斯かる方法に於いて、予備発泡粒子は金型の背
面より一般に多数の充填ガンによって充填されるが充填
ガンの位置は金型背面の全面域に一定の間隔を置いて配
置されるか或は金型の上部に一定間隔を置いて配置され
る。

全面域に設置されるのは供給樹脂粒子の充填速度を速く
する為めであり、又上部より充填するのは自重により充
填率が高くなるという理由からである。

又、異色模様の発泡体製品を得るために、従来は異色の
予備発泡スチレン樹脂粒子を予じめ金型外でＶ−ブレン
ダー等の混合機により混合し、これを充填ガンにより型
内に充填し発泡成形していた。

従って異色模様の発泡体製品を得るためには混合装置の
使用が不可欠であった。

本発明は叙上の点に着目して成されたもので、従来金型
外でのブレンド工程を省略し、充填と同時にブレンドを
行うことができるようにした異色の樹脂粒子の型充填方
法を提供するにある。

即ち、本発明の要旨とする処は、二以上の異色の樹脂粒
子を加圧空気により各々の粒子貯槽から金型の下部に開
口した充填孔を経て金型内に同時的に供給し、該金型内
で異色の樹脂粒子が前記加圧空気の作用により混合でき
るようにした異色の樹脂粒子の型充填方法に係るもので
ある。

この際、各々の樹脂粒子を金型内へ運ぶ加圧空気が充填
孔より金型内に入るや否や、相互に影響しあって乱流例
えば渦流を生じ、この乱流により異色の樹脂粒子は金型
内で混合される。

異色の樹脂粒子を金型の上部のみより充填した場合は自
重による落下の影響により均一にブレンドされないか或
いは充填した原料か金型面に直角に当ってそのまま落下
するので各々の充填ガンより充填された原料は均一正混
合される事はない。

従って斯かる充填方法では期待した模様が得られない欠
点がある。

本発明に於いて充填孔の高さの位置は、使用する空気圧
樹脂粒子の重さ等によって異なるが、金型の高さの下部
より１／３下の位置が好ましい。

尚、本発明に於いて、例えば金型の断面形状が縦５ｃｍ
、横４５ｃｍである場合、金型の高さが約１ｍのものま
では完全に充填させる事が可能であるが、充填が不足の
場合は本発明を実施して樹脂粒子を金型内に充填したの
ち、不足分として予じめブレンドしておいた樹脂粒子を
金型の頂部に穿ってある補助充填孔より補填する事によ
り金型の大きさには関係なく異色の樹脂粒子を完全に金
型内に充填する事ができる。

また充填孔の位置は、第１図に示すように横方向に一列
に位置させても、第４図に示すように三角形の頂点をな
すように位置させてもよい。

各充填孔の位置間隔は、加圧空気の圧力、所望される製
品の模様等により左右されるが、加圧空気が相互に影響
しあって乱流を生じるよう５０ｍｍから２００ｍｍ内の
間隔を置いて充填孔は設けられる。

本発明に用いられる樹脂粒子は、密度が２０ｇ／ｌから
９００ｇ／ｌ、長さが０．５ｍｍから２０ｍｍの熱可塑
性樹脂粒子が用いられる。

例えば２０ｇ／ｌから８０ｇ／ｌの密度を有する予備発
泡スチレン樹脂粒子、２００ｇ／ｌから８５０ｇ／ｌの
密度を有する低密度或いは高密度ポリエチレン発泡樹脂
粒子が用いられる。

加圧空気の圧力は２ｋｇ／ｃｍ２から７ｋｇ／ｃｍ２が
用いられる。

各樹脂粒子を金型内へ供給する加圧空気の圧力は同一で
もよいし、それぞれ変えてもよい。

花崗岩模様の製品を得るには圧力を同一に、縞等のサイ
ケ調の模様を得るには圧力差を大きくするがよい。

以下に図面に示す金型の構成を説明しながら本発明の実
施例を説明する。

１は所望のキャビテイ２を形成する金型で接離自在な割
型１ａ，１ｂよりなる。

３は加熱流体や冷却流体を導くチャンバー、４は金型１
に穿った多数のスチーム孔、５，５′，５″・・・・・
・は金型１の下部に穿った複数の充填孔、６，６′，６
″・・・・・・は該充填孔５，５′，５″・・・・・・
に挿着させた複数の充填ガンで、空気管７より送給され
る加圧空気により樹脂粒子を充填できる働きを奏する。

８，８′，８″・・・・・・は、異色の樹脂粒子を樹脂
粒子毎に収納したホツパーで、供給管９により前記充填
ガン６，６′，６″・・・・・・と連結させてある。

１０は金型１の充填孔５，５′，５″・・・・・・を開
閉できるピストンで、該ピストン１０が前進して充填ガ
ン６，６′，６″・・・・・・に当接している時は金型
１の充填孔５，５′，５″・・・・・・は閉じており反
対に離開している時は金型１の充填孔５．５′，５″・
・・・・・は開放している。

尚、金型１の上端近くに補助充填孔１１を穿つことがあ
る。

次に該金型を用い縦５０ｍｍ、横３００ｍｍ、高さ９０
０ｍｍの花崗岩模様を有する高密度ポリエチレン発泡パ
ネルを製造する方法を示す。

３種の異色の高密度ポリエチレン発泡樹脂粒子〔黒色樹
脂粒子Ｂ（嵩密度０．３３ｇ／ｃｃ）、灰色樹脂粒子Ｇ
（嵩密度０．４５ｇ／ｃｃ）、白色樹脂粒子Ｗ（嵩密度
０．４８ｇ／ｃｃ） 〕の各々を三つのホッパー８，８
′，８″に収納した。

ついで、圧力２ｋｇ／ｃｍ２の加圧空気を空気管７，７
，７を経て金型１の最下位置より２５０ｍｍの高さの位
置で水平方向に７０ｍｍ間隔を以って配してある３本の
充填ガン６，６′，６″を通じて金型内７０ｌ／分の割
合で同時に吹き込むことにより各ホッパ−８，８′，８
″内の樹脂粒子を型内へ同時に導き型嵩容積に対し、１
４０％となるよう充填した。

この際、各樹脂粒子は各充填孔５，５′，５″より型内
に吹き込まれる加圧空気の相互が混り合うことにより生
じる渦流によって混合される。

ついで雌金型１ａの充填孔５，５′，５″を充填ガン６
，６′，６″のピストン１０，１０′，１０″で閉じた
のち、雄金型１ｂを８ｍｍ前進させ、型内の樹脂粒子を
圧縮するとともに雌雄金型のパーテイング面１２を当接
させた後、１．４ｋｇ／ｃｍ２のスチームをチャンバー
３，３に導き５分加熱し、その後スチームの供給を中断
し、同チャンバー３，３内に冷却水を２５秒間流し更に
、同チャンバー３，３内に加圧空気を１０秒導き加熱、
冷却を終了した。

型を開いて密度０．５２ｇ／ｃｃの発泡体パネルを取り
出した。

この発泡体パネルは第３図に示すように灰色樹脂Ｇによ
る灰色、黒色樹脂Ｂによる黒色が白色樹脂Ｗによる白色
地の中に点在する恰かも天然の花崗岩模様の発泡体製品
であった。

尚、金型１の充填孔５，５′，５″に相当する個処をし
て、ブロックの目地部と一致せしめ、成形後成形品の該
目地部にペンキ等を以って黒色１３等に採色することに
より混合不充分により生ずる不体裁を無くすことができ
る。

本発明に拠れば、叙上の如く異色の樹脂粒子を予じめブ
レンドする事なく各樹脂粒子を各別に加圧空気によって
金型内に金型の下方より強制充填し、金型のキャビティ
内で空気の作用と相俟って瞬間的有効にブレンド状態で
充填できるのでブレンド工程が完全に省略できると共に
各異色の樹脂粒子はその供給量を充填ガンの大きさ、加
圧空気の流量調節或いは素材樹脂の粒子の大きさ等を代
える事により望むる変化に富んだブレンド状態が得られ
、これが成形品に興趣を与える事ができる等の幾多の特
徴を有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る異色の樹脂粒子の型充填方法の一
実施例を説明するための概略説明斜面図、第２図は同上
要部の具体的構成を示す断面図、第３図は本実施例によ
って成形された製品の平面図であり、第４図は他の実施
例を示す金型の斜面図である。 １・・・：・・金型、１ａ・・・・・・雌型、１ｂ・・
・・・・雄型、５，５′，５″・・・・・・複数の充填
孔、６，６′，６″・・・・・・複数の充填ガン、８，
８′，８″・・・・・・異色樹脂の複数の単一色樹脂用
ホツパー、９・・・・・・供給管。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 二以上の異色の樹脂粒子を加圧空気により各各の樹
   脂粒子貯槽から金型の下部に開口した充填孔を経て金型
   内に供給し、該金型内で異色の樹脂粒子が前記加圧空気
   の作用により混合できるようにした異色の樹脂粒子の型
   充填方法。