JPS5816035B2 - ドウキシヤスイドウキモ−タ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は次に述べる同期モータに関し始動直後に同期
速度を越える速度で安定することがないものを得ること
を目的とする。

第１図に回路を示し、第４図に永久磁石ＭとコイルＬｌ
ｔ Ｌ２の配置を示す同期モータは、永久磁石Ｍと、
これとの相対回転により相対速度に比例し極性が互いに
反対で大きさが互いに著しく異なる２種類の誘起電圧で
ある大きい方の駆動時計起電圧と小さい方の非駆動時誘
起電圧とを、相対回転に比例する頻度で交互に起こすよ
うに配置した駆動コイルＬ２と、駆動コイルＬ２に駆動
時計起電圧に抗して、従って永久磁石Ｍを運動促進的に
附勢する電磁力を生ずる向きに、駆動電流を流すように
接続した直流電源Ｅと、この直流電源Ｅと駆動コイルＬ
２との間に介在して駆動電流の遮断導通を支配するスイ
ッチ手段Ｑ２と、駆動時計起電圧と同期してスイッチ手
段Ｑ２を導通状態とするスイッチ制御手段Ｌ１と、外部
から同期信号を受けこれと重なる間のみ駆動電流を減少
させる電流制限手段Ｑ１とをもつ同期モータである。

そして、スイッチ手段Ｑ２としては、コレクタ・エミッ
タ区間を順方向に駆動コイルＬ２そ直流電源Ｅとの間に
介在させた駆動トランジスタＱ２を用い、スイッチ制御
手段Ｌ１としては、永久磁石Ｍとの相対回転により相対
速度に比例する誘起電圧である制御電圧を駆動時計起電
圧と同期して起こし、これを駆動トランジスタＱ２のベ
ース・１工ミツタ区間に順方向に印加するように接続し
た検知コイルＬ１を用い、駆動トランジスタＱ２が駆動
時計起電圧を起こす間に、検知コイルＬ１の制御電圧が
一定のしきい値を越える間すなわち駆動期間のみ駆動ト
ランジスタＱ２のコレクタ・エミツ；り区間が導通して
、駆動コイルＬ２に電源Ｅから駆動時計起電圧に抗する
極性の電圧を印加して駆動電流を流し、電磁力により永
久磁石Ｍを運動促進的に付勢する。

次に電流制限手段Ｑ１としては、ベース・エミッタ区間
に順方向に同期信号を受け、１コレクタ・エミッタ区間
を駆動トランジスタＱ２のベース・エミッタ両端子間を
接続するように制動緩和ダイオードＤ１を介して接続し
た同期トランジスクＱ１を用い、もし同期信号がなけれ
ば第３図の線Ａのように永久磁石Ｍの回転速度が電源電
圧とともに直線的に増加するところ、第２図ａに横軸に
時間ｔ、縦軸に線ｔをＯ基準とする信号電圧を示すよう
な同期信号があると、同期信号のつど同期トランジスタ
Ｑ１のベース・エミッタ区間に印加されてそのコレクタ
・エミッタ区間が導通し、制動緩和ダイオードＤ１及び
駆動コイルＬ２を介して駆動トランジスタＱ２のベース
・エミッタ両端子間を短絡して、駆動トランジスタＱ２
のコレクタ・エミッタ区間を遮断状態とし、これにより
第２図すに横軸に時間ｔ、縦軸に線ｔをＯ基準とする電
流を示すように駆動コイルＬ２の電流を、もし同期信号
がなければさ線で示す大きさであるところ同期信号と重
なる間のみさ線の下方に実線で示すように減少せしめ、
同期信号に同期したときの速度すなわち同期速度ＮＳに
対する実際の速度の太又は小による駆動期間の刻みτの
同期信号の刻みＴに対する小又は犬に伴なって第２図す
の駆動期間が第２図ａの同期信号に対して次第に左又は
右に移るときは、第２図すで縦線を付して示す部分の面
積が表わす１回毎の全出力が次第に減少又は増加して速
度を次第に減少又は増加し、従って駆動期間の刻みτを
同期信号の刻みＴに近づけすなわち速度回復方向に変化
させ、その結果第３図の線Ｃのように同期モータは同期
速度ＮＳを維持しつつ負荷に平衡する出力で安定するに
至るものである。

第２図すの縦線を付した部分の面積は負荷に比例し、負
荷が不変ならば、同期信号と重ならない部分の形は、電
源電圧が高いほど丈が高くて幅がせまく、電源電圧が低
いほど丈が低くて幅が広い。

そして負荷及び電源電圧の幅広い変化範囲で速度が同期
することが望ましい。

ところがこの種の同期モータは、始動に当り回転子であ
る永久磁石Ｍを機械的手段により回転させる速度が同期
速度ＮＳに比べて高過ぎる場合は、同期信号による出力
の減少が毎回の駆動期間に生ずることなく、出力の減少
のない駆動期間もあるため、出力は増加するが、高速の
ための摩擦損失等の増加があるためこれと平衡して、同
期速度ＮＳよりはるかに高い速度で安定し、同期に至ら
ないことがある。

この発明はそのような事が起らないようにするため、通
常の電源電圧範囲の最高値において維持できる速度を、
同期信号による出力の減少がひんばんに生じて結局同期
速度ＮＳに落ちつく程度にまで低くし、これによって確
実に同期させるこさを目的として、次のように構成しで
ある。

すなわち、前記同期モータであって、第１図にさ線で示
したように駆動コイルＬ２ｃ！−吉もに閉回路なして非
、駆動時誘起電圧が、相対回転が同期信号に同期すると
きの非駆動時誘起電圧の値ｅ。

生える間にのみ電流を通す方向性素子Ｄ２を設けた、同
期し易い同期モータである。

この方向性素子Ｄ２が存在しないものでは、駆動電流を
流さない間に非１駆動時誘起電圧が、駆動コイルＬ２に
生じても、駆動コイルＬ２にはそのきき電流が流れない
から永久磁石Ｍに対し実質上影響を与えなかったが、こ
の発明のものでは、方向性素子Ｄ２の存在により、同期
速度ＮＳ以上では駆動コイルＬ２と方向性素子Ｄ２とよ
りなる閉回路に電流を生じ、この電流は、永久磁石Ｍを
制動する電磁力を生ずる。

この結果、同期信号がないときの電源電圧に対するモー
タの回転速度は、第３図の線Ｂに示すように、同期速度
以上では傾斜が緩やかになる。

従ってありうべき電源電圧の最高値■に対する同期信号
がない時の安定速度は低くなり、従来のものの先記の支
障をなくすことができる。

なお方向性素子Ｄ２はその方向性のため、駆動コイルに
駆動電流が流れる時には全熱影響を与えない。

同期速度ＮＳ以下では方向性素子Ｄ２は働らかず、永久
磁石Ｍは制動力を受けないから、同期速度においては駆
動効率を下げることはなく、又同期速度以下に下ったと
きは同期速度への復帰が容易である。

なお、永久磁石Ｍと駆動コイルＬ２と検知コイルＬ１と
の相互配置を例えば第４図に示すように定めて、永久磁
石ＭのＮ、Ｓ各極の磁力線が駆動コイルＬ２の２部分と
商時に同じ程度に交叉するときの各部分での交叉す仝９
磁力線の中心から回転中心に向う半径線のなす角ａを約
６０°以下とすると、永久磁石Ｍとの相対回転の過程に
駆動コイルＬ２に起きる誘起電圧は＼Ｓ各極の磁力線に
ついて、第５図に線ｔを０基準として破線Ｎ、Ｓで示し
合成値は実線で示すようになる。

そして０基準の上方を駆動時誘起電圧、下方を非駆動蒔
誘起電圧として用いると、同期しているときの駆動コイ
ルＬ２”（６非駆動時誘起電圧の最大値は方向性素子Ｄ
２によって定まるｅ。

であり駆動時誘起電圧の最大値はそれより著しく大きい
ｅ中２ｅ□である。

この発明では、このように駆動時誘起電圧を非駆動時誘
起電圧より著しく大きくしたから、方向性素子Ｄ２とし
てただ１個のダイオードのみを用いた簡単な構造で駆動
時誘起電圧ｅの最大値を大きい一定値に保ち、従ってわ
ずかな価格上昇で電源電圧Ｅを与えられた場合の１駆動
効率η−■が高い同期モータを得ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の同期モータの回路とこの発明の同期モー
タの一実施の回路とを併せて示した回路図、第２図ａ、
ｂは同期原理を示す線図、第３図はこの発明の効果を従
来のものと比較して示した線図、第４図はこの発明の一
実施例の永久磁石とコイルの配置図、第５図は第４図の
例の１駆動コイルＬ２の駆動時誘起電圧（線ｔの上方）
及び非駆動時誘起電圧（線ｔの下方）の線図である。 Ｍ・・・・・・永久磁石、Ｌｌ・・・・・・スイッチ制
御手段（検知コイル）、Ｌ２・・・・・・駆動コイル、
Ｑｒ・・・・・電流制限手段（同期トランジスタ）、Ｑ
２・・・・・・スイッチ手段（７駆動トランジスタ）、
Ｄ２・・・・・・方向性素子、Ｅ・・・・・・直流電源
。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 永久磁石Ｍと、これとの相対回転により相対速度に
   比例し極性が互いに反対で大きさが互いに著しく異なる
   ２種類の誘起電圧である大きい方の駆動時計起電圧と小
   さい方の非駆動時誘起電圧とを、相対回転に比例する頻
   度で交互に起こすように配置した駆動コイルＬ２と、駆
   動コイルＬ２に駆動時計起電圧に抗して駆動電流を流す
   ように接続した直流電源Ｅと、この直流電源Ｅと駆動コ
   イルＬ２との間に介在して駆動電流の遮断導通を支配す
   るスイッチ手段Ｑ２と、駆動時計起電圧と同期してスイ
   ッチ手段Ｑ２を導通状態とするスイッチ制御手段Ｌ１と
   、外部から同動信号を受けこれと重なる間のみ駆動電流
   を減少させる電流制限手段Ｑ１とをもつ同期モータであ
   って、駆動コイルＬ２とともに閉回路をなして非駆動時
   誘起電圧が、相対回転が同期信号に同期するときの非駆
   動時誘起電圧の値を越える間にのみ電流を通す方向性素
   子Ｄ２を設けた同期し易い同期モータ。