JPS5815261B2

JPS5815261B2 - クランクシヤフトの基準面加工装置

Info

Publication number: JPS5815261B2
Application number: JP55023625A
Authority: JP
Inventors: 「巌」下重
Original assignee: Toyo Kogyo Co Ltd
Current assignee: Mazda Motor Corp
Priority date: 1980-02-26
Filing date: 1980-02-26
Publication date: 1983-03-24
Also published as: JPS56119370A

Description

【発明の詳細な説明】本発明は、クランクジャーナル部のスラスト受面を規格
寸法に研削できるようにしたクランクシャフトの基準面
加工装置に関するものである。

一般にクランクシャフトは、鍛造や鋳造で素材を作り、
そのビン部、ジャーナル部を切削により加工してほぼ所
定寸法にし、熱処理後、最終規格寸法まで研削加工して
仕上げる。

従来の研削加工は、まず、旋削加工されたクランクシャ
フトの両端面に形成したセンター穴に、加工装置のテー
ブル上に設けられたセンｌ−受具を挿入してクランクシ
ャフトを保持する。

一方、加工装置には、センター受具の一方を基準として
所定の位置に砥石が設けられており、この砥石によって
、クランクジャーナル部のスラスト受面を規格寸法に研
削する。

そしてこのスラスト受面を基準としてクランクジャーナ
ル部およびクランクビン部の研削を行なって、クランク
シャフトを規格寸法に仕上げていた。

しかしながら、従来の研削加工では形成されたセンター
穴の深さにばらつきがあり、テーブル上のクランクシャ
フトの位置は、それによって砥石に対してクランクシャ
フトの軸と平行な方向のずれを生じ、クランクジャーナ
ル部のスラスト受面の研削量にバラツキ示あった。

したがって、クランクジャーナル部およびクランクビン
部の研削もその影響を受けてこれらを規格寸法どおりに
仕上げることができず、クランクシャフトの加工歩留が
低下するという問題があった。

本発明は、以上のような従来の問題点を解消するために
なされたもので、センター受具に支持されたクランクシ
ャフトの基準面位置と設計上の標型位置とのクランクシ
ャフトの軸と平行な方向のずれを測定する測定具を上記
基準面に相当する位置に出没自在に設け、加工工具と上
記セン汐−受具とを上記ずれが零になるように相対的に
移動させ、上記クランクシャフトの基準面を規格寸法に
研削仕上げできるようにしたクランクシャフトの基準面
加工装置を提供することを目的としている。

以下、本発明の一実施例を図について説明する、第１図
ないし第５図は本発明の一実施例によるクランクシャフ
トの基準面加工装置を示す。

図において１はセンター受具で、このセンター受具１は
第１図の一点鎖線上に対向して加工装置のテーブル２上
に設けられており、テーブル２は加工装置本体３に対し
て摺動自在となっている。

また加工装置本体３には、クランクシャフト２５のクラ
ンクジャーナル部２５ｃのスラスト受面２５ｄに相当す
る位置に測定具４が設けられ、この測定具４と対向して
砥石５が取付けられている。

上記測定具４は次のような構造を有している。

シリンダー６の先端６ａには、その長さ方向に開口９ａ
が形成された筒状のガイド９がボルト１０によって取付
けられ、シリンダー６の後端６ｂには軸受１がボルト８
によって取付けられている。

このシリンダー６の周壁の内部にはバイブロｃが形成さ
れ、このバイブロｃはシリンダ６の先端６ａおよび後端
６ｂ付近にシリンダ６の内部に連通する開口６ｄ、６ｅ
を有している。

さらに、このシリンダー６には上記バイブロｃを介して
開口６ｄに、あるいは開口６ｅに外部のエアポンプ（図
示せず）からのエアーを送るための切替バルブ６ｆが設
げられている。

また、シリンダー６およびガイド９内には、中空状の第
１のピストンロッド１１が摺動自在に設けられており、
この第１のピストンロッド１１の先端１１ａには中空状
の第２のピストンロッド１４が螺合され、その後端１１
ｂにはブツシュ１２を介してダイヤルゲージ１３が取付
けられている。

この第１のピストンロッド１１の外周壁の中央部には凹
部１５ａ、１５ｂが形成されたリング１５が固定されて
おり、このリング１５の凹部１５ａ、１５ｂはピストン
ロッド１１が前後に摺動して停止したときにそれぞれシ
リンダ６の開口６ｄ、６ｅと連通するようになっている
。

また上記第１のピストンロッド１１の外周壁の先端部に
は回り止め１６が固定されており、この回り止め１６は
ガイド９の開口９ａと嵌合して第１のピストンロッド１
１の回転を防止している。

また第１のピストンロッド１１内には第１のロッド１７
が摺動自在に設けられている。

この第１のロッド１７の先端１７ａには第２のロッド１
８の後端１８ｂが嵌合しており、第２のロッド１８は第
２のピストンロッド１４内に摺動自在に設けられている
。

そして、第１のロッド１７の後端１１ｂには、ばね２０
が装着されたサポート１９の先端１９ａが嵌合しており
、このサポート１９の後端１９ｂはダイヤルゲージ１３
のスピンドル１３ａと当接している。

また、第２のピストンロッド１４の先端１４ａには、第
２のロッド１８を摺動自在に支持する支持体２１が螺合
して設けられており、さらに、その前方に触子保持具２
２が嵌合して設けられている。

この角子保持具２２には、上記支持体２１を貫通した第
２のロッド１８の先端１８ａが摺動自在に挿通される筒
状空洞部２２ａと、触子２３が摺動自在に挿通される上
記筒状空洞部２２ａと垂直の筒状空洞部２２ｂと、雨空
洞部２２ａ、２２ｂと連通しコーン２４が回動自在に設
けられた円形空洞部２２ｃとが形成されている。

そして、第２のロッド１８の先端１８ａと触子２３の後
端２３ｂにはそれぞれ切り欠き部１８ｃ、２３ｃが形成
され、これらの切り欠き部１８ｃ、２３ｃにコーン２４
の両端が接合し、触子２３と第２のロッド１８とが連動
するようになっている。

なお図中、２７はガイド９の外周面に装着されたカバー
であり、このカバー２７によってガイド９の開口９ａを
密閉している。

また、２８はダイヤルゲージ１３の零点を調節する測定
具４の零点設定用マスターである。

次に、この装置の使用方法について説明する。

まず、旋削加工が施されたクランクシャフト２５の両端
面２５ａ、２５ｂのクランクジャーナル部２５ｃと同心
線上のセンター穴２６にセンター受具１を挿入してクラ
ンクシャフト２５を加工装置のテーブル２上に保持する
。

そして、測定具４の切替パルプ６ｆを操作してエアーを
開口６ｅに送り、第１のピストンロッド１１を第３図の
矢印入方向にスライドさせ、第２のピストンロッド１４
をガイド９から突出させて第３図に示すような状態にす
る。

このとき、測定具４の触子２３の先端２３ａとクランク
ジャーナル部２５ｃのスラスト受面２５ｄとが当接し、
触子２３は第５図のＢ方向にスライドする。

すると、第２のロッド１８はコーン２４によってＣ方向
にスライドし、このスライドによって第１のロッド１７
も同様にスライドする。

このとき、第１のロッド１７の後端１７１はばね２０に
抗してサポート１９をＣ方向にスライドさせ、またサポ
ート１９の後端１９ｂはダイヤルゲージ１３のスピンド
ル１３ａを押し込む。

したがって、ダイヤルゲージ１３はスラスト受面２５ｄ
の位置と設計上の標準位置とのクランクシャフトの軸と
平行な方向のずれを示すこととなるそして、再び切替パ
ルプ６ｆを操作し、バイブロｃを介して開口６ｄにエア
ーを送り、第１のピストンロッド１１をＤ方向にスライ
ドさせて、第２のピストンロッド１４をガイド９内に収
納する次にクランクシャフト２５を載置しているテーブ
ル２を上記により測定したずれの量だけクランクシャフ
トの軸と平行な方向に移動し、その後砥石５によってク
ランクジャーナル部２５ｃのスラスト受面２５ｄを研削
する。

以上のような構成および動作を有する本実施例のクラン
クシャフトの基準面加工装置によれば、センター穴２６
の深さのばらつきによりクランクシャフト２５の位置に
ずれが生じた場合にも、測定具４によってそのずれを測
定し、そのずれが零になるようにテーブルを移動させて
研削を行なうようにしたので、クランクジャーナル部２
５ｃのスラスト受面２５ｄを規格寸法どおりに仕上げる
ことが可能である。

また、このスラスト受面２５ｄを基準としてクランクジ
ャーナル部２５ｃおよびクランクビン部２５ｅを研削す
るので、クランクジャーナル部２５ｃおよびクランクビ
ン部２５ｅも規格寸法どおりに仕上げることができ、ク
ランクシャフトの加工歩留を向上させることができる。

ここでクランクジャーナル部の研削については、クラン
クシャフトがその両端に形成されたクランクジャーナル
部と同心線上のセンター穴にその先端が挿入されるセン
ター受具によって支持されるため、クランクジャーナル
部は何ら偏心回転することなく、その研削加工が行なわ
れ、またクランクビン部の研削については、クランクジ
ャーナル部の加工の後工程においてクランクジャーナル
部のスラスト受面を基準としてクランクビン部を位置決
めし、該クランクビン部が回転中心となる治具にクラン
クシャフトを取付けて上記クランクビン部の研削が行な
われるため、この場合もクランクビン部は偏心回転する
ことなくその研削加工が行なわれるものである。

なお、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、
ずれを測定した後クランクシャフトと砥石との相対位置
を調節するためには、テーブル２を移動させるのではな
く、砥石５を移動させるようにしてもよい。

また、測定具４としては他の空気マイクロメ−汐等の機
械ＭＩ定機や光学的あるいは電気的測定機を用いてもよ
く、上記実施例と同様の効果を得ることができる。

以上のように、本発明によれば、センター受具に支持さ
れたクランクシャフトの基準面位置と設計上の標準位置
とのクランクシャフトの軸と平行な方向のずれを測定す
る測定具を上記基準面に相当する位置に出没自在に設け
、加工工具と上記センター受具とを上記ずれが零になる
ように相対的に移動させて上記基準面を研削することに
より、規格寸法どおりに基準面を仕上げることのできる
クランクシャフトの基準面加工装置を提供できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例によるクランクシャフトの基
準面加工装置の要部平面図、第２図はクランクシャフト
の一部断面正面図、第３図は上記実施例における測定具
の拡大断面図、第４図は上記測定具の正面図、第５図ａ
およびｂは上記測定具の先端の拡大平面図および拡大断
面図である。１・・センター受具、２・・・テーブル、２５・・・ク
ランクシャフト、２５ｃ・・・クランクジャーナル部、
２５ｄ・・・スラスト受面、２５ｅ・・・クランクビン
部、４・・・測定具、１１．１４・・・ピストンロッド
、２３・・・触子、１７．１８・・・ロッド、１３・・
・ダイヤルゲージ、５・・・砥石（加工工具）。

Claims

【特許請求の範囲】１クランクシャフトのクランクジャーナル部のスラス
ト受面を基準面として加工工具を位置決めし該加工工具
によりクランクジャーナル部を研摩するクランクシャフ
トの加工装置において、上記クランクシャフトの両端面
に設けられたクランクジャーナル部と同心線上のセンタ
ー穴にその先端が挿入されて該クランクシャフトを支持
するセンｌ−受具を上記加工装置のテーブル上に設け、
上記クランクシャフトの基準面位置と設計上の標準位置
とのクランクシャフトの軸と平行な方向の変位量を測定
する測定具を上記基準面に相当する位置に出没自在に配
置し、上記加工工具と上記センｌ−受具とを上記変位量
が零になるようクランクシャフトの軸と平行な方向に相
対的に移動させるようにしたことを特徴とするクランク
シャフトの基準面加工装置。２上記測定具を、クランクシャフトの基準面に相当す
る位置に出没自在にピストンロッドを設け、上記ピスト
ンロッドの軸と直角に摺動して上記クランクシャフトの
基準面と当接する触子と該触子と連動しその摺動によっ
て上記ピストンロッドの軸方向に摺動せられるロッドと
を上記ピストンロッド内に設け、上記ロッドの他端に該
ロッドの移動量を示すダイヤルゲージな設けて構成した
ことを特徴とする特許請求の範囲第１項記載のクランク
シャフトの基準面加工装置。