JPH1199095A - 電気掃除機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 アップライトとしての使用状態およびハンデ
ィ状態の両方のばあいにおいて排気のエアが被掃除面お
よび作業者の顔に当たらない電気掃除機を提供する。 【解決手段】 吸込口５、該吸込口５に接続される支柱
用パイプ２および該支柱用パイプ２に着脱自在に装着さ
れる掃除機本体１を備え、前記掃除機本体１の外面の複
数箇所に、側方排気孔２４および嵌合孔などの排気孔が
形成され、アップライトとしての使用状態および掃除機
本体のみで使用するハンディ状態で使用可能な電気掃除
機であって、前記アップライトとしての使用状態とハン
ディ状態とで前記排気孔から外部へ排気される排気流の
方向を切り替えることができる電気掃除機。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は電気掃除機に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】従来より、掃除する場所に応じて変形可
能な電気掃除機として、掃除機本体が支柱用パイプに着
脱自在に固定されることによって、アップライトとして
の使用状態および掃除機本体のみで使用するハンディ状
態で使用ができる兼用タイプの電気掃除機がある。従来
の兼用タイプの電気掃除機は、掃除機本体と、ホース
と、支柱用パイプと、ロータリーベンドと、吸込口とか
らなり、これらを順に接続して使用される。

【０００３】従来の兼用タイプの電気掃除機では、アッ
プライトとしての使用状態に変形するばあい、支柱用パ
イプの側面から上下２か所程度突出されたフックを掃除
機本体の下面側に形成された凹部に嵌合させることによ
り、掃除機本体の下面を支柱用パイプの側面に着脱自在
に固定させることができる。このような電気掃除機で
は、アップライトとしての使用状態のときに、ホースと
の接続を考慮して、掃除機本体は上向きに配置される。

【０００４】掃除機本体は、吸引用モータおよび集塵室
を収容しており、ゴミと一緒にエアを吸引し、紙パック
やフィルタなどでゴミを濾過したのち、エアを排気す
る。従来の電気掃除機では、エアを排気するために掃除
機本体の側面に排気孔が形成されている。

【０００５】この排気孔は、通常、アップライトとして
の使用状態において、床のゴミを巻き上げたり、作業者
の顔に排気が当たらないように、掃除機本体に対して長
手（前後）方向以外の向き、すなわち水平方向、具体的
には掃除機本体に対して側方、上方、または下方を向い
ている。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の電気掃
除機では、排気孔が掃除機本体に対して側方、上方、ま
たは下方を向いているため、ハンディ状態の使用で種々
の問題が生じる。

【０００７】たとえば、排気孔が掃除機本体に対して側
方または下方（図６の矢印Ｂの向き）を向いているばあ
い、掃除機本体と床面などの被掃除面とのあいだの距離
が近いため、被掃除面上のゴミを排気のエアで巻き上げ
るという問題がある。一方、排気孔が掃除機本体に対し
て上方（図６の矢印Ｃの向き）を向いているばあい、排
気のエアが作業者の顔に当たるという問題がある。

【０００８】本発明はかかる問題を解消するためになさ
れたものであり、アップライトとしての使用状態および
ハンディ状態の両方のばあいにおいて排気のエアが被掃
除面および作業者の顔に当たらない電気掃除機を提供す
ることを目的とする。

【０００９】

【課題を解決するための手段】本発明の電気掃除機は、
吸込口、該吸込口に接続される支柱用パイプおよび該支
柱用パイプに着脱自在に装着される掃除機本体を備え、
アップライトとしての使用状態および掃除機本体のみで
使用するハンディ状態で使用可能な電気掃除機であっ
て、前記掃除機本体の外面の複数箇所に排気孔が形成さ
れ、前記アップライトとしての使用状態とハンディ状態
とで前記排気孔から外部へ排気される排気流の方向を切
り替えることができることを特徴とするものである。

【００１０】前記掃除機本体の側部に第１排気孔が形成
され、掃除機本体の後部に第２排気孔が形成され、第１
排気孔を開閉する第１遮蔽手段および第２排気孔を開閉
する第２遮断手段を有するのが好ましい。

【００１１】前記第１遮蔽手段が開閉自在のシャッタで
あるのが好ましい。

【００１２】前記第２遮蔽手段が前記掃除機本体を引っ
掛けるための引掛けリブであり、前記第２排気孔が前記
引掛けリブに嵌合する嵌合孔であるのが好ましい。

【００１３】前記第１遮蔽手段が開閉自在のシャッタで
あり、前記第２遮蔽手段が前記掃除機本体を引っ掛ける
ための引掛けリブであり、前記第２排気孔が前記引掛け
リブに嵌合する嵌合孔であり、前記引掛けリブが嵌合孔
に出し入れされるのに応じて、前記シャッタが自動的に
開閉するのが好ましい。

【００１４】本発明の電気掃除機は、開閉自在のシャッ
タや掃除機本体を係止するための引掛けリブなどを遮蔽
手段として用いて掃除機本体外面の排気孔を遮蔽するな
どの方法によって、アップライトとしての使用状態とハ
ンディ状態とで、掃除機本体外面の排気孔から外部へ排
気される排気流の方向を切り替えることができる。その
ため、前記２つの使用状態のいずれのばあいでも排気の
エアが床面および作業者の顔に当たることがない。

【００１５】

【発明の実施の形態】つぎに図面を参照しながら本発明
の電気掃除機を詳細に説明する。図１は本発明の電気掃
除機の一実施の形態を示すアップライトとして使用状態
の電気掃除機の側面図、図２は図１の支柱用パイプ、ロ
ータリーベンドおよびロータリーパイプの部分拡大斜視
図、図３は図１の掃除機本体の下面を後方から見た斜視
図、図４は図１の電気掃除機のアップライトとしての使
用状態に変形する途中の状態を示す斜視説明図、図５は
図１の掃除機本体の一部切欠要部拡大図、図６は図１の
掃除機本体をハンディ状態で使用する様子を示す説明図
および図７は図６の矢視Ａ図である。

【００１６】本実施の形態の電気掃除機は、図１〜７に
示されるように、掃除機本体１が支柱用パイプ２に着脱
自在に固定されることによってアップライトとしての使
用状態（図１参照）、掃除機本体１を支柱用パイプ２か
ら外した状態（図示せず）および掃除機本体１のみで用
いるハンディ状態（図６参照）で使用ができる兼用タイ
プの電気掃除機である。掃除機本体１を支柱用パイプ２
から外した状態では、ハンドル１３を把持して手持ち式
で使用する。

【００１７】図１〜４に示される電気掃除機は、掃除機
本体１と、支柱用パイプ２と、ロータリーベンド３と、
ロータリーパイプ４と、吸込口５と、ホース６とから構
成されている。

【００１８】掃除機本体１は、図５に示されるように、
内部に集塵室２１および電動送風機室２２が収容されて
いる。電動送風機室２２には、吸引用モータ２３が収容
されている。この吸引用モータ２３から排気されたエア
を外部へ排気するために、掃除機本体１の外面には、２
種類の排気孔が形成されている。

【００１９】まず、第１排気孔として、掃除機本体１の
両側面には、複数のスリットからなる側方排気孔２４が
前記電動送風機室２２に連通するように形成されてい
る。さらに、掃除機本体１の両側面には、第１遮蔽手段
として、前記側方排気孔２４を開閉するためのシャッタ
２５が開閉自在に設けられている。シャッタ２５は、対
向する２辺の縁部２５ａ、２５ｂが掃除機本体１の両側
面に設けられたガイドフレーム２６に案内されているた
め、ガイドフレーム２６に沿って掃除機本体１の前後方
向に往復移動する。

【００２０】また、第２排気孔として、掃除機本体１の
後部、具体的には下面１ｂの後端に嵌合孔１ｃが前記電
動送風機室２２に連通するように形成されている。アッ
プライトとしての使用状態では、第２遮蔽手段として、
ロータリーパイプ４の上向きの引掛けリブ４ｄ（図２参
照）が、嵌合孔１ｃに嵌合する。

【００２１】支柱用パイプ２は、図１に示されるよう
に、上端開口２ａが掃除機本体１の吸入口１ａにホース
６を通して接続されている。また、支柱用パイプ２の上
部には、手で持つためのグリップ７が固着されている。

【００２２】図２〜４に示されるように、掃除機本体１
の下面１ｂは、支柱用パイプ２の前側に後述する固定方
法で着脱自在に固定される。

【００２３】支柱用パイプ２とロータリーベンド３との
あいだは、Ｃリング３０（図２参照）などによって、回
転できないように着脱自在に接続されている。また、ロ
ータリーベンド３とロータリーパイプ４とは回転自在に
接続されている。なお、図４に示される８は、ロータリ
ーパイプ４がロータリーベンド３から抜けるのを防止す
るためのロックピース、９はロータリーパイプ４の下端
４ｃに一体形成された中空の回動軸部である。回動軸部
９は、吸込口５の後部に回転自在に接続されている。

【００２４】以上のように構成された電気掃除機では、
アップライトとしての使用状態に変形させるばあい、図
２〜４に示されるように、まず、掃除機本体１の下面１
ｂの後端に形成された下向きの嵌合孔１ｃをロータリー
パイプ４に設けられた上向きの引掛けリブ４ｄに嵌合す
ることにより、掃除機本体１の下部を固定する。つい
で、掃除機本体１を支柱用パイプ２に当接させることに
より、掃除機本体１の下面１ｂの前端に形成された上向
きの凹部１ｄに支柱パイプ２に設けられた下向きのクラ
ンプフック１０を嵌合させれば、図１のように、掃除機
本体１の下面１ｂを前記支柱用パイプ２の外面に固定す
ることができる。一方、掃除機本体１を前記支柱用パイ
プ２から外してハンディ状態で使用するばあいには、ク
ランプフック１０の解除ツマミ１０ａを上方へスライド
させることにより、クランプフック１０を凹部１ｄから
抜き、そののち、前述の固定方法と逆の手順で外せばよ
い。

【００２５】図１および図５に示されるように、アップ
ライトとしての使用状態では、手でシャッタ２５を開
け、側方排気孔２４から吸引用モータ２３の排気のエア
を外部へ排気する。一方、図４に示されるように、嵌合
孔１ｃは、ロータリーパイプ４の上向きの引掛けリブ４
ｄによって嵌合されることによりほぼ気密的に塞がれ
る。そのため、エアは嵌合孔１ｃからはほとんど排気さ
れない。

【００２６】したがって、アップライトとしての使用状
態では、排気のエアは、側方排気孔２４を通してほぼ水
平方向に排気されるため、床面のゴミを巻き上げたり、
作業者の顔に当たるなどの不具合がない。

【００２７】また、図５の側方排気孔２４のように、若
干上方へ傾斜して開口していれば、さらに床面のゴミを
巻き上げにくくなる。

【００２８】一方、図６〜７に示されるように、掃除機
本体１のみで使用するハンディ状態のばあい、手でシャ
ッタ２５を閉めて側方排気孔２４を気密的に塞いで使用
する。ハンディ状態のばあい、掃除機本体１後部の嵌合
孔１ｃから引掛けリブ４ｄが離脱しているため、嵌合孔
１ｃは開放している。

【００２９】したがって、図６に示されるように、ハン
ディ状態では、排気のエアは、嵌合孔１ｃを通して、掃
除機本体１の後方（図６の矢印Ｄの向き）へ排気され
る。そのため、掃除機本体１と床などの被掃除面との距
離が近くても、当該被掃除面上のゴミを巻き上げたりせ
ず、しかも作業者の顔（通常、図６の矢印Ｃの延長線上
にある）に当たるなどの不具合もない。

【００３０】以上のハンディ状態と同様に、図１の掃除
機本体１を支柱用パイプ２から外した状態（ただし、ホ
ース６は接続されている）、いわゆる手持ちキャニスタ
状態のばあいも、シャッタ２５を閉めて使用すれば、排
気のエアは被掃除面および作業者の顔に当たらない。

【００３１】なお、本実施の形態では、シャッタを手で
開閉する例を挙げて説明したが、本発明はこれに限定さ
れるものではなく、前記引掛けリブが嵌合孔に出し入れ
するのを接触センサなどの公知の検出手段で検出し、そ
れに応じて，前記シャッタをリニアモータなどの公知の
駆動手段で自動的に開閉するようにしてもよく、そのば
あいシャッタの開閉の手間がかからず、開閉し忘れの不
具合もない。また、シャッタを自動的に開閉する構造の
他の例として、機械的な連動を利用した構造を採用して
もよい。

【００３２】また、本実施の形態では、それぞれの排気
孔に設けられた遮蔽手段を開閉することにより、排気の
エアの向きを調節したが、本発明はこれに限定されるも
のではない。本発明は、アップライトとしての使用状態
とハンディ状態とで記排気孔から外部へ排気される排気
流の方向を切り替えることができる構成であればいかな
る態様も含むものである。

【００３３】

【発明の効果】本発明によれば、アップライトとしての
使用状態およびハンディ状態の両方のばあいにおいて排
気のエアが被掃除面および作業者の顔に当たらない。そ
れにより、各使用状態において、最適の掃除を行なうこ
とができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の電気掃除機の一実施の形態を示すアッ
プライトとして使用状態の電気掃除機の側面図である。

【図２】図１の支柱用パイプ、ロータリーベンドおよび
ロータリーパイプの部分拡大斜視図である。

【図３】図１の掃除機本体の下面を後方から見た斜視図
である。

【図４】図１の電気掃除機のアップライトとしての使用
状態に変形する途中の状態を示す斜視説明図である。

【図５】図１の掃除機本体の一部切欠要部拡大図であ
る。

【図６】図１の掃除機本体をハンディ状態で使用する様
子を示す説明図である。

【図７】図６の矢視Ａ図である。

【符号の説明】

１ 掃除機本体 １ｃ 嵌合孔 ２ 支柱用パイプ ４ｄ 引掛けリブ ５ 吸込口 ２４ 側方排気孔 ２５ シャッタ

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 吸込口、該吸込口に接続される支柱用パ
   イプおよび該支柱用パイプに着脱自在に装着される掃除
   機本体を備え、アップライトとしての使用状態および掃
   除機本体のみで使用するハンディ状態で使用可能な電気
   掃除機であって、前記掃除機本体の外面の複数箇所に排
   気孔が形成され、前記アップライトとしての使用状態と
   ハンディ状態とで前記排気孔から外部へ排気される排気
   流の方向を切り替えることができる電気掃除機。
2. 【請求項２】 前記掃除機本体の側部に第１排気孔が形
   成され、掃除機本体の後部に第２排気孔が形成され、第
   １排気孔を開閉する第１遮蔽手段および第２排気孔を開
   閉する第２遮断手段を有する請求項１記載の電気掃除
   機。
3. 【請求項３】 前記第１遮蔽手段が開閉自在のシャッタ
   である請求項２記載の電気掃除機。
4. 【請求項４】 前記第２遮蔽手段が前記掃除機本体を引
   っ掛けるための引掛けリブであり、前記第２排気孔が前
   記引掛けリブに嵌合する嵌合孔である請求項２または３
   記載の電気掃除機。
5. 【請求項５】 前記第１遮蔽手段が開閉自在のシャッタ
   であり、前記第２遮蔽手段が前記掃除機本体を引っ掛け
   るための引掛けリブであり、前記第２排気孔が前記引掛
   けリブに嵌合する嵌合孔であり、前記引掛けリブが嵌合
   孔に出し入れされるのに応じて、前記シャッタが自動的
   に開閉する請求項２記載の電気掃除機。