JPH1191217A - 印刷処理装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 印刷データの印刷処理において、出力エラ
ー、すなわち印刷ミス等が発生した場合のエラーの特定
を容易とした印刷処理装置を提供する。 【解決手段】 複数の異なる用紙に出力可能なプリンタ
と、クライアントからの印刷要求に係る印刷ジョブの印
刷処理の際に発生するエラーを検出し、エラー情報に基
づいてエラーバナーデータを生成するエラーバナー生成
手段を有する印刷処理装置において、生成されたエラー
バナーを該エラーバナー出力位置の前ページの印刷デー
タの出力用紙と少なくともサイズまたは方向いずれか一
方の異なる用紙に印刷出力するように構成し、出力用紙
中からエラーバナーの出力位置を検出することを容易化
した。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は印刷処理装置に係
り、特に、文書および図面作成装置、あるいは画像処理
装置等において作成された印刷データの印刷処理におい
て、出力エラー、すなわち印刷ミス等の発生した際の出
力結果中のエラーの特定を容易とした印刷処理装置に関
する。

【０００２】

【従来の技術】印刷処理を実行する印刷処理装置におい
て、ユーザの印刷要求に基づき複数ページにわたる印刷
を実行する場合、ユーザは、所定の印刷ページ数をまと
めた単位であるジョブとして印刷要求を行うのが一般的
である。印刷処理装置は、印刷要求に係るジョブの印刷
をプリンタによって実行するが、印刷処理の際にデータ
伝送エラー、メモリ不足、イメージ展開処理エラー等、
さまざまな原因による出力ミスが発生することがある。

【０００３】このような印刷処理装置におけるエラーの
発生に際して、従来は、ユーザのプリンタ装置の出力状
況（エラーを含む）を表示装置上に表示したり、また印
刷出力用紙中にエラーバナーシートを排出する等によ
り、ユーザに対するエラー発生を通知するようにしてい
た。しかし、従来のエラーバナーシートは、予め定めら
れたパターンのものを１枚だけ正常出力のものと同様の
用紙、形態で出力しており、これではどの文書のどの部
分でエラーが発生したのかを容易に把握することが出来
ない。また、エラーが発生したという情報が表示装置上
に表示されたのみでは、エラーの発生個所を容易に知る
ことができず、すべての出力を再チェックしなければな
らない。エラーバナーシートが出力された場合にも、そ
のエラーバナーシートの排出を確認する作業は、大量枚
数の印刷用紙の出力時などはユーザに大きな負担を強い
ることになる。

【０００４】エラー確認作業を容易化した構成を示す従
来技術として特開平７−３２３６４３号公報に記載のプ
リンターのエラー制御方式がある。これは、印刷中に印
刷を中止する必要のないエラーが発生した場合に、プリ
ンタのＥＥＰＲＯＭ内のエラーログにエラー内容を記述
し、そのまま印刷を続行する。その後プリンタの電源が
オフされ、、再びオンされたときに、ＥＥＰＲＯＭ内の
エラーログにデータがあるか否かをチェックし、エラー
ログデータがあった場合には、ＥＥＰＲＯＭ内のステー
タス情報と、エラーログ内のエラーデータとともにステ
ータスシートに印刷出力する。このようにして、エラー
の発生を確実にユーザに対して通知し確認させることを
可能としている。

【０００５】しかしながら、特開平７−３２３６４３号
公報に記載のプリンターのエラー制御方式は、エラー通
知がプリンタのオフ、オン動作を行うことを条件として
行われるものであり、プリント後の出力から直接ユーザ
がエラー確認をすることを容易化するものではない。こ
のように従来の印刷処理装置は、印刷出力にエラーが発
生した場合のエラー個所の確認およびエラー内容の確認
に困難性があり、ユーザは、その作業に多大な労力を要
していた。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述のよう
な従来の問題点を解決するものであり、印刷処理におい
て、ユーザーからの印刷要求に基づく印刷の終了後の出
力結果情報から、出力エラーが発生したジョブにおける
エラー原因と出力データおよびエラー位置の特定を容易
にした印刷処理装置を提供することを目的とする。

【０００７】また、本発明は、出力データ中に異なった
サイズや方向の用紙に作成したエラーバナーシートを出
力することにより、エラー位置の特定を容易にし、また
文書データ中に出力するエラーバナーの形態をユーザの
設定した任意の態様で出力可能とし、例えば複数のバナ
ー（エラー発生ページごと）を出力するかどうかの設定
等も可能としてエラー原因と出力データの特定を容易に
した印刷処理装置を提供することを目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに本発明の印刷処理装置は、印刷データの出力を実行
し、少なくともサイズまたは方向のいずれか一方の異な
る複数の用紙に出力可能なプリンタを有する印刷処理装
置において、印刷要求に係る印刷ジョブを処理し、複数
の用紙中から選択された出力用紙による印刷が可能な印
刷データとしてプリンタに出力する印刷ジョブ処理手段
と、印刷の際のエラーを検出し、エラー情報として記憶
するエラー検出手段と、エラー情報に基づいてエラーバ
ナーデータを生成するエラーバナー生成手段と、エラー
バナーを該エラーバナー出力位置の前ページの前記印刷
データの出力用紙と少なくともサイズまたは方向いずれ
か一方の異なる用紙に印刷出力するように印刷情報作成
を行う印刷情報作成手段とを有することを特徴とする。

【０００９】さらに、本発明の印刷処理装置は、エラー
バナーの出力位置が印刷ジョブの先頭ページである場合
は、予め設定されたサイズおよび方向の用紙にエラーバ
ナーを出力する構成としたことを特徴とする。

【００１０】さらに、本発明の印刷処理装置は、エラー
バナーの出力位置が印刷ジョブの印刷データの出力ペー
ジに続く位置にある場合は、該エラーバナーの出力位置
の前ページの印刷データの出力用紙サイズより大きいサ
イズの用紙にエラーバナーを出力する構成としたことを
特徴とする。

【００１１】さらに、本発明の印刷処理装置において、
印刷情報作成手段は、出力可能な用紙から印刷ジョブに
係る印刷データの出力用紙サイズおよび方向を決定する
手段を有し、該決定された印刷データの出力用紙サイズ
または方向のいずれか少なくとも一方の異なる用紙をエ
ラーバナーの出力用紙として出力可能な用紙から選択す
る手段を有することを特徴とする。

【００１２】さらに、本発明の印刷処理装置において、
印刷ジョブに係る印刷データの出力用紙に複数の異なる
種類の用紙が含まれる場合は、該複数種類の印刷データ
の出力用紙いずれともサイズまたは方向のいずれか少な
くとも一方の異なる用紙を前記エラーバナーの出力用紙
として出力可能な用紙から選択し印刷出力する構成とし
たことを特徴とする。

【００１３】さらに、本発明の印刷処理装置において、
印刷ジョブ処理手段は、印刷ジョブ単位に設定される印
刷要求パラメータ中にエラーバナー出力要求の設定があ
る場合にのみ、エラーバナー生成手段に対してエラー情
報を出力する構成を有することを特徴とする。

【００１４】

【発明の実施の形態】図１に本発明の印刷処理装置を適
用したシステムの実施例の構成を示す。本実施例の印刷
処理システムには、プリンタ１，１０１、プリンタ１に
接続された印刷処理部１０２、プリンタ２，１０３、ク
ライアント装置１０４、およびデータベース１０５が含
まれ、各々の構成要素は、ネットワーク１０６によって
データ通信可能に接続されている。

【００１５】図１に示す実施例では、印刷処理部１０２
がプリンタ１，１０１に接続された構成となっている
が、印刷処理部がプリンタに組み込まれプリンタと一体
となった構成も可能である。また、図１に示すネットワ
ークにはさらに複数のクライアント装置、プリンタ、デ
ータベースが接続されていてもよい。

【００１６】プリンタ１，１０１、およびプリンタ２，
１０３は、クライアント装置１０４からの印刷要求に従
ってクライアント装置１０４から、あるいはデータベー
ス１０５からネットワークを介して転送されるデータの
印刷を実行する。プリンタ１、１０１は、印刷処理部１
０２を介してネットワークと接続され、クライアント装
置１０４からの印刷要求は、印刷処理部１０２が受領す
る。プリンタ２，１０３の出力制御は、プリンタ２内で
実行される。

【００１７】プリンタ１，１０１、およびプリンタ２，
１０３は複数サイズおよび方向の用紙による印刷が可能
なように各種のサイズ、例えばＡ３、Ａ４、Ｂ４、Ｂ５
等のサイズの用紙を縦方向、横方向に出力可能に各々収
容するトレイを所定数有し、セットされた複数の用紙の
中から選択された用紙を出力部に供給する印刷用紙供給
機構を備えており、選択された用紙に印刷データを出力
することが可能な構成となっている。

【００１８】また、図示していないが印刷処理部１０２
には、データ拡大／縮小機能、または、データ回転機能
等のデータ処理機能が付属していてもよく、これらの機
能を備えている場合は、必要に応じて印刷データの拡大
／縮小、および回転処理が実行される。

【００１９】また、プリンタには例えば紙折り機能、パ
ンチ機能、ステープル機能あるいはバインダ機能等が付
属していてもよい。これらの機能が付属している場合に
は、印刷された出力用紙について、それぞれの機能に応
じた紙折り、穴あけ、ステープルによるバインド、ある
いはパンチ穴を利用したバインド等の処理が実行され
る。

【００２０】図２は、本発明の印刷処理装置における印
刷処理部１０２の詳細構成を示すブロック図である。図
２に示すように印刷処理部１０２は、要求受け付け部２
０１、印刷ジョブ処理部２０３、プリンタ制御部２０
７、バナーデータ格納部２０８、およびエラーバナー作
成部２０９を有し、要求受け付け部２０１には、印刷要
求記憶部２０２、印刷ジョブ処理部２０３には、エラー
検出部２０４、エラー情報記憶部２０５、および印刷情
報作成部２０６を有する。

【００２１】要求受け付け部２０１は、クライアントか
らの印刷要求に係る引数チェックや引数の解釈を行い、
これらを印刷要求情報記憶部２０２に格納する。格納さ
れた印刷要求に係る各種データは、印刷ジョブ処理部２
０３による印刷ジョブ処理の際に出力、あるいは参照さ
れる。

【００２２】印刷ジョブ処理部２０３は、要求受け付け
部２０２の受け付けたクライアントからの印刷要求であ
る印刷ジョブのさまざまな処理を行う。例えばクライア
ントから受け付けた印刷ジョブに関する印刷データがネ
ットワークに接続されたデータベース等、リモートにあ
る記憶装置に記憶されている場合のデータ転送や印刷パ
ラメータの各種変換などである。これら印刷処理に伴う
各処理においてエラーが発生した場合は、エラー検出部
２０４がエラーを検出し、エラー情報記憶部２０５に記
憶する。そしてエラー情報をもとにバナーデータ作成部
２０９でバナーデータ格納部２０８からバナーデータを
抽出し、バナーデータを作成し、正常に出力可能なデー
タと印刷情報作成部２０６でマージされる。

【００２３】プリンタ制御部２０７はおもにプリンタと
印刷処理部のインタラクションを行う。バナーデータ格
納部２０８はベースとなるバナーデータのパターンが格
納されている。これは予想されるエラーパターンに対応
させて、ユーザが自由に登録可能なものである。

【００２４】エラー発生時にプリンタから印刷データと
ともに出力されるエラーバナーのフォームはユーザが自
由に設定可能である。ユーザによって設定されたエラー
バナーは、例えば図３に示すようなフォーマットで出力
される。図３に示すエラーバナーの例には、発生したエ
ラーの態様、エラーの発生したジョブ名、およびコメン
ト欄が設定されている。エラーバナーシート内に出力す
る項目としては、例えばエラー発生日時、印刷ジョブを
リクエストしたクライアント装置の識別子、エラーペー
ジ数等、さまざまな項目の設定が可能である。

【００２５】印刷の際のエラー発生時に、例えば図３に
示すようなエラーバナー出力を行うときは、印刷要求を
行うユーザは印刷ジョブ（Ｊｏｂ）の設定におけるパラ
メータとしてエラーバナー出力指示フラグの設定をす
る。図４はコマンド形式を用いてエラーバナー出力を指
示した場合の例である。図４に示す例では「ｄａｔａ．
ｐｓ」というファイルを出力する場合に、スタートバナ
ーに「ｂａｎｐａｔｎ１」というバナーデータパターン
にａｂｃというコメントを入れ、黒色で指定し、エラー
バナーを指定しエラー発生ページごとにバナー出力指定
し、「ｅｂａｎｐａｔｎ１」というバナーデータパター
ンを「ｄｅｆ」というコメントを入れ黒色で指定したも
のである。なおここでいうジョブとは単数あるいは複数
の文書データを含むものを１処理単位とするものであ
る。

【００２６】エラーバナーの出力を指示する形式は、図
４のようにコマンド入力する方式でもよいし、あるいは
予め設定されたフオーマットにユーザが所定項目を入力
するような形式でもよい。図４のようなエラーバナー出
力指示を行った印刷ジョブの出力指示後、すべての文書
が正常に出力されれば本設定は他の設定になにも影響を
与えない。エラーの発生時にのみエラーバナーが他の印
刷データとともに出力されることとなる。

【００２７】本発明の印刷処理装置は、印刷処理の際の
エラー発生時に、設定されたエラーバナーシートを印刷
出力用紙中のエラー発生個所に、その出力個所を容易に
検出可能とするように出力するものであり、そのエラー
バナー出力用紙サイズを前ページの出力用紙、すなわち
印刷ジョブに係る文書データを出力する用紙とは異なる
サイズまたは方向の用紙で出力するようにする。

【００２８】エラー発生時のエラーバナーシートの出力
について図２および図５を用いて説明する。図２中の印
刷処理部１０２の印刷ジョブ処理部２０３のエラー検出
部２０４で印刷処理中のエラーが検出されると、そのエ
ラーに関する情報がエラー情報記憶部２０５を介してエ
ラーバナー作成部２０９に通知される。エラーバナー作
成部２０９は、通知されたエラー情報に応じてバナーデ
ータ格納部２０８から発生エラーに対応するエラー情報
を作成するためのバナーデータを抽出し、エラーバナー
シートを作成する。

【００２９】作成されたエラーバナーデータは、印刷情
報作成部２０６に転送され、印刷情報作成部２０６で、
バナーページを出力する前後の用紙サイズに応じてバナ
ーページの出力用紙サイズを決定する。この用紙サイズ
は、前述のように例えば、前ページサイズの１サイズ大
きい用紙で出力する等のように設定される。この設定の
場合は、エラー発生位置であるエラーバナーシートを出
力すべき位置の前ページの印刷データがＡ４縦であった
場合には、Ａ３縦の用紙にエラーバナーシートが出力さ
れる。

【００３０】バナーページの出力用紙の設定はさまざま
に設定することが可能であるが、例えば、（１）先頭の
文書の１ページ目であればＡ４縦で出力する。（２）先
頭の文書の１ページ目以降であれば、前ページサイズの
１サイズ大きい用紙で出力する。（３）前ページサイズ
の用紙と同サイズで方向を変えた用紙で出力する等の設
定、さらに、（４）１つの文書データの中に複数のバナ
ー（エラー発生ページごと）を出力する等の設定ができ
る。

【００３１】また、上述の（２）前ページサイズの１サ
イズ大きい用紙で出力する。（３）前ページサイズの用
紙と同サイズで方向を変えた用紙で出力する。等の複数
の設定に優先順位をつけて、出力可能な用紙中に（２）
の１サイズ大きい用紙がない場合にのみ、（３）の同サ
イズで方向を変えた用紙に出力するように設定すること
も可能である。

【００３２】さらに、上述の（２）前ページサイズの１
サイズ大きい用紙で出力する。（３）前ページサイズの
用紙と同サイズで方向を変えた用紙で出力する。の両設
定がある場合、前ページが出力プリンタの出力可能な最
大サイズの場合、あるいは出力プリンタが定型用紙プリ
ンタの場合は、（２）の設定に基づくエラーバナーの出
力は不可能であり、（３）の設定に基づいて、前ページ
データの出力用紙方向を確認し、前データとは違う方向
で出力することとなる。プリンタの中には、オフセット
機構（出力結果をずらす）などのあるものもあるのでそ
の機能を利用するなどしても良い。出力用紙が任意長に
設定されている場合は、固定の用紙サイズのエラーバナ
ーシートを出力する。

【００３３】このようにエラーバナーシートの出力用紙
サイズ、または方向を前ページの出力と異なるようにす
るために、エラーバナーシートの出力用紙は、文書デー
タの出力データ用紙との対比に基づいて決定されること
になる。文書データの出力用紙のサイズ、方向が予めユ
ーザ等によって設定され、バナーページ出力用紙をその
文書データの出力用紙と異なるサイズとなるように予め
ユーザが指定して印刷要求中にエラーバナーの設定を行
うようにしてもよいが、印刷処理部において出力される
出力用紙サイズを認識して、これと異なる用紙を選択す
ることにより、エラーバナーシートの出力用紙サイズを
決定することも可能である。この構成例を図５に示す。

【００３４】図５に示すように印刷情報作成部２０６
は、用紙サイズ・方向取得部２０６１、データ方向取得
部２０６２、印刷方向制御部２０６３を有する。用紙サ
イズ・方向取得部２０６１は、プリンタ２０６５もしく
印刷情報作成部２０６がアクセス可能な記憶装置２０６
４中のプリンタ用紙情報ファイルから現在セットされて
いる用紙情報を取得し、存在する用紙サイズとその用紙
サイズのセットされている方向を取得する。

【００３５】例えば、Ａ３サイズは、印刷用紙方向が縦
と横、Ａ２サイズは横方向のみの用紙をプリンタ２０６
６にセットしている場合、印刷情報作成部２０６が取得
するプリンタにセットされた用紙サイズおよび方向に関
する情報は、［Ａ３，縦］、［Ａ３，横］、［Ａ２，
横］となる。

【００３６】また、用紙サイズ・方向取得部２０６１
は、クライアント装置からの印刷要求に伴って送付され
る印刷データ、印刷パラメータおよび属性等に基づいて
決定された印刷データのサイズに対応する用紙の有無、
およびエラーバナーの出力要求に基づいてエラーバナー
として出力すべき用紙の有無に関する情報のみを取得す
るようにしてもよく、出力用紙のサイズ、方向を指定し
た印刷要求である場合はそれらを検出し、それらのサイ
ズ、方向の用紙の有無のみに関する情報を取得するよう
にしてもよい。

【００３７】データ方向取得部２０６２は、クライアン
ト装置からの印刷要求に伴って送付される印刷データ、
印刷パラメータおよび属性に基づいて検出される印刷デ
ータの方向を取得する部である。

【００３８】上述の用紙サイズ・方向取得部２０６１、
データ方向取得部２０６２は、印刷情報作成部２０６に
おいて並列、またはシリアルに動作可能であり、動作順
序については限定されない。

【００３９】印刷方向制御部２０６３は、印刷用紙方向
設定を行う。この設定は用紙サイズ・方向取得部２０６
１、データ方向取得部２０６２とによって求められた用
紙方向とデータ方向に基づいて、データの印刷方向を設
定するものである。あるいは、予め決定されている出力
用紙方向設定基準に基づいて印刷方向を設定するように
してもよい。この場合の出力用紙方向設定基準は、印刷
情報作成部２０６のアクセス可能な記憶装置２０６６の
ファイルシステムまたはフロッピーディスク上に保存さ
れる。

【００４０】上述のように、印刷情報作成部２０６は、
クライアント装置からの印刷要求に伴って送付される印
刷データ、印刷パラメータおよび属性に応じて決定され
た印刷データの出力用紙サイズ、方向を決定する。

【００４１】複数サイズの印刷用紙サイズを使用する印
刷ジョブにおいては、印刷データに応じて適当な印刷用
紙設定を行うことが必要となる。例えば、印刷データが
Ａ４とＡ３のものが混在し、プリンタに、Ａ４の縦と
横、およびＡ３の縦と横の用紙がセットされている場合
には、用紙サイズ・方向取得部２０６１、データ方向取
得部２０６２において得られた情報に基づいてそれぞれ
のデータに対応する用紙が選択され、印刷が実行され
る。

【００４２】図２におけるエラー検出部２０４におい
て、エラーの発生が検知され、エラーバナーシートを出
力する場合には、エラーバナー作成部からのバナーペー
ジ出力要求が用紙サイズ・方向取得部に２０６１に入力
され、印刷要求によって設定された用紙と異なるサイズ
の出力可能用紙を取得する。これは、印刷ジョブに係る
印刷出力用紙として先に選択された用紙の種類を除いた
用紙から予め設定された基準、例えば前述した（１）先
頭の文書の１ページ目であればＡ４縦（２）先頭の文書
の１ページ目以降であれば、前ページサイズの１サイズ
大きい用紙（３）前ページサイズの用紙と同サイズで方
向を変えた用紙等の基準にしたがって選択される。これ
らの基準は、印刷情報作成部２０６中のメモリ、あるい
は、アクセス可能な記憶装置２０６６のファイルシステ
ムまたはフロッピーディスク上等に保存される。これら
の基準に従って選択された用紙に図３に示すようなエラ
ー内容等のメッセージが出力されプリントアウトされ
る。

【００４３】例えば、プリンタによって出力可能な用紙
サイズがＡ２およびＡ３であり、印刷データの出力用紙
サイズが例えばＡ３である場合、エラーバナーの選択基
準として「前ページサイズの１サイズ大きい用紙」との
設定があれば、バナーページはＡ２の用紙によって出力
される。また、プリンタによって出力可能な用紙が、Ａ
３縦とＡ３横のみであるような場合は、エラーバナーの
選択基準として「前ページサイズの用紙と同サイズで方
向を変えた用紙」との設定をしておくことにより、Ａ３
縦で出力された印刷データの次のページにエラーバナー
シートを出力する場合、エラーバナーシートをＡ３横の
用紙で出力することが可能となる。

【００４４】本発明の印刷処理装置は、上記のようなエ
ラーバナーの選択基準の設定、プリンタ等の出力装置に
おけるサイズ、または方向いずれかの異なる用紙のセッ
ト、および、用紙サイズ・方向取得部２０６１における
複数の用紙の認識に基づいて、選択されたサイズ、方向
の用紙でのエラーバナーの出力処理を行う。

【００４５】クライアントの要求する印刷ジョブに複数
の異なる用紙サイズに文書データを印刷出力する設定が
ある場合は、それらのジョブにおいて印刷出力される用
紙とは異なる用紙をエラーバナー出力用紙として印刷情
報作成部において選択し、選択された用紙にエラーバナ
ーデータを出力させる。このようにすれば、印刷データ
が異なる用紙サイズに出力されている場合でもエラーバ
ナーデータの位置を容易に判別することができる。

【００４６】クライアントからの印刷要求に関する印刷
ジョブの処理中にエラーの発生がなかった場合の出力状
況を示したのが図６である。プリンタ６０１の排紙トレ
イ６０２上に正常に印刷された出力用紙６０３が排出さ
れる。この図６に示すのは、出力用紙が一律にＡ４縦の
ものである。

【００４７】図７は、図６と同様、クライアントからの
印刷要求に関する印刷ジョブ処理中にエラーの発生がな
かった場合の出力状況である。プリンタ７０１の排紙ト
レイ７０２上に正常に印刷された出力用紙７０３、およ
び出力用紙７０４が排出される。この図７に示すのは、
出力用紙がＡ４縦の出力用紙７０４と、Ａ３縦の出力用
紙７０４が混在している場合を示している。

【００４８】ジョブ出力中にエラー（変換エラー、転送
エラーなど）が発生し、その印刷ジョブの設定にエラー
バナー出力の設定があった場合の出力状況を図８に示
す。プリンタ８０１の排紙トレイ８０２上に正常に印刷
された出力用紙８０３、および出力用紙８０４が排出さ
れる。この図８においては、エラーの発生した位置にエ
ラーバナー８０５が出力されている。図８に示すのは、
図７と同様、印刷データの出力用紙がＡ４縦の出力用紙
８０４とＡ３縦の出力用紙８０３であり、異なるサイズ
の印刷用紙が混在している場合を示している。エラーバ
ナー８０５は、両出力用紙サイズとは異なるサイズで出
力されており、その位置、すなわちエラーの発生した場
所が容易に判別できる。

【００４９】図８に示すようにエラーバナーは、印刷デ
ータの出力用紙とは異なるサイズ、または方向の用紙に
よって出力されるが、前述したようにこのエラーバナー
の出力用紙の設定は、ユーザによって自由に設定可能で
あり、設定により、図８に示す態様以外にもさまざまな
態様でのエラーバナーの出力が可能である。

【００５０】以上、本発明の印刷処理装置について説明
したが、本発明の印刷処理装置の各構成要素、例えば印
刷ジョブ処理部は、実施例に示した構成に限らず、実施
例の構成ブロック図に示す複数の手段が一体となった構
成をもつものであってもよい。

【００５１】

【発明の効果】以上説明したように、本発明の印刷処理
装置によれば、印刷要求を行ったユーザは、出力エラー
発生の際に印刷出力データ中からどの文書のどのページ
においてエラーが発生したかを容易に特定できる。ま
た、印刷出力中においてもエラー発生位置がどこかとい
うことを容易に検出することが可能となり、例えば大量
の出力データがある場合等は、出力用紙を１枚づつチェ
ックする等の膨大な時間を節約することができる。

【００５２】さらに、本発明の印刷処理装置によれば、
印刷ジョブの出力エラーの際に複数の異なる用紙サイズ
に印刷出力する際にも、それらのジョブにおいて印刷出
力される用紙とは異なる用紙にエラーバナーデータを出
力させることが可能であり、複数の用紙サイズが混在す
る印刷ジョブにおいてもエラー位置の特定が容易にな
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明の印刷処理装置を適用したシステムの
構成例を示す図である。

【図２】 本発明の印刷処理装置における印刷処理部の
構成を示す図である。

【図３】 本発明の印刷処理装置におけるエラーバナー
フォーマットの例を示す図である。

【図４】 本発明の印刷処理装置におけるエラーバナー
出力の設定例を示す図である。

【図５】 本発明の印刷処理装置における印刷情報作成
部の構成を示す図である。

【図６】 本発明の印刷処理装置における用紙排出時の
プリンタおよび用紙構成（その１）を示す図である。

【図７】 本発明の印刷処理装置における用紙排出時の
プリンタおよび用紙構成（その２）を示す図である。

【図８】 本発明の印刷処理装置における用紙排出時の
プリンタおよび用紙構成（その３）を示す図である。

【符号の説明】

１０１ プリンタ１ １０２ 印刷処理部 １０３ プリンタ２ １０４ クライアント装置 １０５ データベース ２０１ 要求受け付け部 ２０２ 印刷要求情報記憶部 ２０３ 印刷ジョブ処理部 ２０４ エラー検出部 ２０５ エラー情報記憶部 ２０６ 印刷情報作成部 ２０７ プリンタ制御部 ２０８ バナーデータ格納部 ２０９ エラーバナー作成部 ２０６１ 用紙サイズ・方向取得部 ２０６２ データ方向取得部 ２０６３ 印刷方向制御部 ２０６４ 記憶装置 ２０６５ プリンタ ２０６７ 記憶装置 ６０１，７０１，８０１ プリンタ ６０２，７０２，８０２ 排紙トレイ ６０３，７０３，８０３ 排出用紙 ７０４，８０４ 排出用紙 ８０５ エラーバナー

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 印刷データの出力を実行し、少なくとも
   サイズまたは方向のいずれか一方の異なる複数の用紙に
   出力可能なプリンタを有する印刷処理装置において、 印刷要求に係る印刷ジョブを処理し、前記複数の用紙中
   から選択された出力用紙による印刷が可能な印刷データ
   としてプリンタに出力する印刷ジョブ処理手段と、 印刷の際のエラーを検出し、エラー情報として記憶する
   エラー検出手段と、 前記エラー情報に基づいてエラーバナーデータを生成す
   るエラーバナー生成手段と、 前記エラーバナーを該エラーバナー出力位置の前ページ
   の前記印刷データの出力用紙と少なくともサイズまたは
   方向いずれか一方の異なる用紙に印刷出力するように印
   刷情報作成を行う印刷情報作成手段と、 を有することを特徴とする印刷処理装置。
2. 【請求項２】 前記エラーバナーの出力位置が前記印刷
   ジョブの先頭ページである場合は、予め設定されたサイ
   ズおよび方向の用紙にエラーバナーを出力する構成とし
   たことを特徴とする請求項１に記載の印刷処理装置。
3. 【請求項３】 前記エラーバナーの出力位置が前記印刷
   ジョブの印刷データの出力ページに続く位置である場合
   は、該エラーバナーの出力位置の前ページの印刷データ
   の出力用紙サイズより大きいサイズの用紙にエラーバナ
   ーを出力する構成としたことを特徴とする請求項１に記
   載の印刷処理装置。
4. 【請求項４】 前記印刷情報作成手段は、出力可能な用
   紙から前記印刷ジョブに係る印刷データの出力用紙サイ
   ズおよび方向を決定する手段を有し、該決定された印刷
   データの出力用紙サイズまたは方向のいずれか少なくと
   も一方の異なる用紙を前記エラーバナーの出力用紙とし
   て前記出力可能な用紙から選択する手段を有することを
   特徴とする請求項１乃至３いずれかに記載の印刷処理装
   置。
5. 【請求項５】 前記印刷ジョブに係る印刷データの出力
   用紙に複数の異なる種類の用紙が含まれる場合は、該複
   数種類の印刷データの出力用紙いずれともサイズまたは
   方向のいずれか少なくとも一方の異なる用紙を前記エラ
   ーバナーの出力用紙として前記出力可能な用紙から選択
   し印刷出力する構成としたことを特徴とする請求項４に
   記載の印刷処理装置。
6. 【請求項６】 前記印刷ジョブ処理手段は、印刷ジョブ
   単位に設定される印刷要求パラメータ中にエラーバナー
   出力要求の設定がある場合にのみ、前記エラーバナー生
   成手段に対してエラー情報を出力する構成を有すること
   を特徴とする請求項１乃至５いずれかに記載の印刷処理
   装置。