JPH1189813A - 磁気共鳴映像装置 - Google Patents

磁気共鳴映像装置

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JPH1189813A
JPH1189813A JP9250498A JP25049897A JPH1189813A JP H1189813 A JPH1189813 A JP H1189813A JP 9250498 A JP9250498 A JP 9250498A JP 25049897 A JP25049897 A JP 25049897A JP H1189813 A JPH1189813 A JP H1189813A
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JP
Japan
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echo
contrast
slice
magnetic field
time
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Application number
JP9250498A
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English (en)
Inventor
Yoshimori Kasai
由守 葛西
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明の目的は、1つの励起用RFパルスに対
して複数のエコーを収集することで画像をより短時間で
収集できるEPI法もしくは高速SE法にて複数のコン
トラス卜画像を得る場合に、分解能と画像データの収集
時間との両方を最適化することで臨床的有効性を高める
ことができる磁気共鳴映像装置を提供することにある。 【解決手段】本発明の磁気共鳴映像装置は、繰り返し時
間TRを共有する複数の実効エコー時間を有する複数コ
ントラストに対し、位相エンコード方向、スライスエン
コード方向に関する分解能を独立にそれぞれ設定可能で
それぞれの方向の分解能の異なる画像セットを同時に撮
影することができるようになっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気共鳴映像装置
に係り、1つの励起用RFパルスに対して複数のエコー
を収集することで画像をより短時間で収集できるEPI
法(エコープレーナー法)もしくは高速SE法(高速ス
ピンエコー法)にてコントラス卜の違う複数の画像を得
ることができる磁気共鳴映像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】磁気共鳴映像装置は、人体の解剖学的な
断層像を非侵襲的に得る方法として極めて有効である。
特に、骨に囲まれた脳などの中枢神経系の診断に広く活
用されている。しかしながら、臨床的な有効性の高いT
2 強調イメージングでは、励起間隔を長くする必要があ
るため、10分程度という非常に長い撮影時間が必要に
なり、その間、静止状態でいることは患者にとって非常
な負担であった。
【0003】この撮影時間の短縮を図るために、単−の
励起用RFパルスに続いて、複数のエコーを繰り返し発
生させるEPI法(エコープレナー法)や高速SE法
(高速スピンエコー法)が提案されている。EPI法
は、Mansfield などにより、読み出し勾配磁場の極性を
高速で交番して、フィールドエコーを連続的に発生させ
ることで、1回の励起で画像再構成に必要なデータを収
集できるいわゆるシングルショット撮影が可能となっ
た。
【0004】RARE法(もしくは高速SE法)はHenn
igより提案され、単一の励起用RFパルスに続いて、リ
フォーカス用RFパルスを繰り返し印加することで、マ
ルチエコーを発生させる方法であり、EPIよりも撮影
時間は長くなるものの、磁場の不均一性の影響を受けな
いなどの利点もあり、ショット数(励起回数)を増やし
て、実効的なエコー時間(実効エコー時間)を短縮する
ことで、臨床的な有効性を向上させ広く利用されるよう
になった。
【0005】このようにT2 強調画像は、EPI法や高
速SE法により高速化された。また、高速化の枠組みを
利用して、SE法(スピンエコー法)などで実現されて
いたコントラストの異なる2種類の画像を同時に撮影す
るという2コントラストイメーシングも進められてい
る。
【0006】EPI法でコントラストの違う複数の画像
を得る仕組みは、従来のSE法と同様で、複数のリフォ
ーカス用RFパルスにより得られるそれぞれのスピンエ
コー信号に対して、読み出し勾配磁場の強度を変えるこ
とである。高速SE法では、基本的にはRFパルスを等
間隔に印加することで擬似エコーを抑制する必要がある
ため、使用するエコー信号を第1、第2コントラストで
共有するなどして、画像化を行っている。
【0007】画像化に使用するエコー数を増やせば増や
すほど、EPI法や高速SE法の撮影時間を短縮可能で
あるが、単純なエコー数の延長は、実効的なエコー時間
(実効エコー時間)TEが延長したり、磁場不均一性の
影響が強まる結果、信号の対雑音比(SNR)が低下す
るだけでなく、所望のコントラストが得られなくなるな
どの副作用がある。
【0008】例えば、有効な実効エコー時間を保ちなが
らエコー数を増やしシングルショット撮影が可能な方法
としては、米国特許5,459,401で提案されてい
る技術、つまりk−空間の中心付近に先頭付近のエコー
を配置し、残りの約半分の領域についてはk−空間デー
タの複素共役性を利用した再構成処理を行うことで実効
エコー時間の選択の自由度を向上させるいわゆるハーフ
フーリエ法と呼ばれる方法がある。
【0009】この方法を適用すれば、水分の含有率の高
い組織である脳脊髄液や胆汁などを対象に画像化を行う
2 強調の場合、撮影対象のT2 緩和時間がきわめて長
いため、長いエコートレインを利用した高速撮影が有効
となる。
【0010】エコートレインを延長すればイメージング
のそのものの高速化は容易であるが、従来撮影と互換性
のあるコントラストを実現しようとするとエコートレイ
ンの延長には限界がある。特に、2コントラストの画像
では1番目のコントラスト画像に要求される実効エコー
時間が短く、バランスのよいパルスシーケンスの作成が
困難だった。また、エコートレインが延長した場合、撮
影対象のT2 緩和による信号減衰を無視できなくなる。
【0011】またエコー時間TEを短縮するために、先
頭部分のエコーからの信号による再構成を行ってもエコ
ー信号の混合により所望のコントラストが得られない。
むしろエコー時間TEを長めに設定し、水分の含有率の
高い組織である脳脊髄液や胆汁などを主体とする画像化
に向いている。ただし、このような組織を画像化する場
合、別に白質、灰白質や肝実質などの軟部組織のコント
ラストが描出できるようなエコー時間TEの比較的短い
パルスシーケンスで、同時に画像化を行う必要があっ
た。特に3D(3次元)撮影では、1回の撮影時間が長
くかかるため、軟部組織と水分の含有率の高い組織の撮
影が同時に行えることが撮影時間の短縮と診断情報の増
加に大きく寄与すると考えられる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、1つ
の励起用RFパルスに対して複数のエコーを収集するこ
とで画像をより短時間で収集できるEPI法もしくは高
速SE法にて複数のコントラス卜画像を得る場合に、分
解能と画像データの収集時間との両方を最適化すること
で臨床的有効性を高めることができる磁気共鳴映像装置
を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、繰り返し時間
TRを共有する複数の実効エコー時間を有する複数コン
トラストに対し、位相エンコード方向、スライスエンコ
ード方向に関する分解能を独立にそれぞれ設定可能でそ
れぞれの方向の分解能の異なる画像セットを同時に撮影
する。 (作用)本発明によれば、コントラストの相違する例え
ば極めて重いT2 強調画像と、診断の際に参照画像とし
て必要とされる軟部組織に主にコントラストの付いた通
常のT2 強調画像とを同時に撮影できるため、両者を別
々に撮影するのに比べて、全体の収集時間を短縮するこ
とができる。更に同時収集ができるため、別々に撮影し
たときには被検体の動きなどでどうしても避けられない
画像間の位置ズレを最小限にとどめることができる。ま
た、時間分解能を独立に設定できるため、高速化が可能
な後半部分のコントラストを利用したダイナミック撮影
などが可能となる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら、本発
明の実施形態について説明する。図1に示すように、静
磁場磁石1は、シーケンスコントローラ9により制御さ
れる励磁用電源2によって駆動され、被検体5(例えば
人体)に対して一様な静磁場を印加する。また、勾配コ
イル3は、シーケンスコントローラ9により制御される
勾配コイル用電源4によって駆動され、勾配の向きが相
違する3種類の勾配磁場、つまり注目する所望の断面
(スライス面)に直交するスライス方向と、このスライ
ス方向に直交する読み出し方向と、スライス方向と読み
出し方向との両方に直交する位相エンコード方向との3
つの方向に沿って磁場強度が変化する3種類の勾配磁場
をそれぞれ個別に又は適当に組み合わせて発生すること
ができるようになっている。なお、説明の便宜上、以
降、スライス方向に沿って磁場強度が変化する勾配磁場
をスライス用勾配磁場Gs 、読み出し方向に沿って磁場
強度が変化する勾配磁場を読み出し用勾配磁場Gr 、位
相エンコード方向に沿って磁場強度が変化する勾配磁場
を位相エンコード用勾配磁場Ge として説明する。
【0015】シーケンスコントローラ9の制御に従っ
て、送信部7からプローブ(RFコイル)6に高周波の
電流パルスが供給されると、プローブ6から被検体5に
高周波磁場パルス(RFパルスと通称されている)が印
加される。なお、RFパルスは、そのパルス長×振幅の
大きさによって、被検体内の特定原子核の磁化スピンを
励起して横磁化成分の発生を主に促したり、磁化スピン
の位相の進み遅れの反転を主に促したり、現象を変える
ことができるのであり、これら現象の違いによって例え
ば前者は励起用RFパルスと呼ばれ、後者はリフォーカ
ス用RFパルスと呼ばれ区別されている。なお、ここで
はプローブ6を送受信兼用で使っているが、送受信で別
々なコイルを使い分けるようにしてもよい。
【0016】プローブ6を介して受信された磁気共鳴信
号(ここでは、エコー信号)は、受信部8で増幅及び検
波され、その後、シーケンスコントローラ9の制御に従
ってデータ収集部10で収集される。そして、データ収
集部10で収集された信号はディジタル信号としてデー
タ処理部11に送られる。データ処理部11は、電子計
算機12の制御に従って、データ収集部10から供給さ
れたデータからフーリエ変換によつて画像データを再構
成する。データ処理部11により得られた画像データは
画像ディスプレイ14で濃淡表示される。なお、電子計
算機12は、他に、シーケンスコントローラ9の制御も
主な機能としている。
【0017】電子計算機12及び画像ディスプレイ14
は、コンソール13から入力された各種コマンドに従っ
て様々な機能を発揮することができ、例えば画像ディス
プレイ14では複数の原画像を独立に表示可能な複数の
画像メモリを有しており、それぞれの画像を半透明化し
て重ね合わせ表示等の機能も実行可能になっている。
【0018】高速スピンエコー法、もしくはEPI法に
おいて、シーケンスコントローラ9およびデータ処理部
11は、電子計算機12により制御されて、撮影する画
像マトリックスサイズや励起数(ショット数)、さらに
はエコートレインの規模(励起間のエコー数)に応じ
て、位相エンコード量及びスライスエンコード量を最適
に調整できるようになっている。特に、ここでは、実効
エコー時間TEの設定の自由度を向上させるために、k
−空間での位相エンコード方向のデータの位相中心をず
らすため、ハーフフーリエ法を適用した再構成処理がデ
ータ処理部11で可能になっている。 (第1の実施形態)まず、高速SE法への適用を考慮し
た第1実施形態について説明する。本実施形態によれ
ば、複数のコントラス卜、特に実効エコー時間TEが2
00ms以上で得られるT2 が極めて強調されたコント
ラスト(第1コントラスト)の画像(以下、第1コント
ラスト画像と称する)と、実効エコー時間TEが100
ms程度で得られるT2 強調が標準的なコントラスト
(第2コントラスト)の画像(以下、第2コントラスト
調画像と称する)とを、異なる空間分解能及び時間分解
能で同時に収集することが可能である。ここでは、高速
SE法とMRCP(Magnetic Resonance Cholangio-Pan
creatography:磁気共鳴胆管膵管撮影)や頭部CSF
(cerebrospinal fluid :脳脊髄液)の容積計測などに
有用な3次元(3次元)イメージングの組み合わせで詳
細に説明する。
【0019】高速SE法では、基本的にエコー間隔は制
御できず、図2に示すように、第1コントラスト、第2
コントラストに関わりなく、励起用RFパルス印加後、
等間隔にリフォーカス用RFパルスを印加して、等間隔
に多数のエコーを、それぞれに対して適切な位相エンコ
ード量を加えながら、次々と発生させ、そしてこれらエ
コーを各コントラスト画像に対して振り分けて再構成す
ればよい。
【0020】ところで、MRCPで対象とする太さlm
m程度の膵管を描出するためには、高い空間分解能が必
要となる。また、管の合流などを観察するためには3次
元撮影とさまざまな断面方向からのMIP(最大値投影
画像)やMPR(任意断面再構成)などの機能が必須と
なる。撮影対象である膵液については、縦緩和時間T1
及び横緩和時間T2 を長く、エコー時間TEを500m
s〜1000msに設定可能である。また、CSFの容
量計測のためにはピクセルの大きさによる計測誤差を最
小限にとどめるため、できるだげ高い空間分解能で撮影
を行う必要がある。
【0021】計測対象であるCSFは、緩和時間T1
2 については、ほぼ純粋な水と同等と考えられ、繰り
返し時間TRをできるだけ延長すれば、T2 がきわめて
長いので、エコー時間TEを、1秒程度に延長すること
も可能である。−方、白質や灰白質など頭部の軟部組織
については、T2 が100ms以下で、長いデータ収集
を行うと大きな画像ボケが生じる。肝臓実質部について
は、T2 が40〜60ms程度とかなり短く、通常のE
PIやFSEでもエコー間隔やデータ収集ウィンドウの
短縮は大きな効果があり、収集エコー数の延長は得策で
はない。
【0022】そのため、第1番目の軟部組織のコントラ
ストを得るためのエコートレイン長(励起後発生及び収
集するエコー数)は、10〜20個程度に制約する必要
がある。2番目のコントラストについては、T2 が非常
に長い膵液やCSFを対象とするためエコー時間TE
は、かなり長くてもよく、長いエコートレインを画像化
のために利用可能である。
【0023】ここで、マトリックスサイズを可変するこ
とを考慮すると、図3(a),(b)に示すように、実
効エコー時間TEを得るためのエコートレインを固定
し、ローパスタイプの位相エンコード並びとする。マト
リックスサイズに応じてエコートレイン長を可変とし、
先頭部分のk−空間をハーフフーリエを利用して補充す
る。
【0024】空間分解能と時間分解能をトレードオフで
設定するため、ショット数(励起回数)を変化させ、エ
コートレインを連動して制御することが有効である。ま
た、ハーフフーリエ法の適用は実効エコー時間の固定の
ためにも有効である。CSFなどは組織での信号減衰が
ほとんどないため、その分、エコートレイン長を200
以上に延長し、3〜5秒程度、データ収集を行っても信
号が減衰せず、シャープな画像が得られる。
【0025】このような、信号減衰の少ない組織を画像
化する場合、エコートレインの先頭部分を使う必要性が
低く、むしろ軟部組織からの信号によるコントラストの
混合効果を防ぐ目的もあり、先頭部分のエコートレイン
を再構成に含めないパターンが有効と考えられる。
【0026】つまり、図4に示すように、実効エコー時
間TEの比較的短い第1エコーから第10エコーを第1
コントラスト画像のコントラストに対して支配的なゼロ
エンコード付近に割り当て、実効エコー時間TEの比較
的長い第11エコーから第28エコーを第2コントラス
ト画像のコントラストに対して支配的なゼロエンコード
付近に割り当てるように、工夫することで軟部組織用の
コントラストと、水分による画像化を分けることが可能
である。
【0027】例えば高速スピンエコーのエコー間隔を1
0msに取ると、第1コントラストについては、第10
エコー目でちようど実効エコー時間が100msとな
る。つまり、第10エコー目が最もコントラストに対し
て支配的なエコーになるように、ハーフフーリエを含め
て10エコー収集相当のデータ配列を行い、8ショット
でデータ収集すれば、位相エンコード方向には80マト
リックス、ハーフフーリエの適用により152マトリッ
クスを収集可能である。
【0028】一方、第2コントラストについては、実効
エコー時間を定める中心までのエンコード数(エコー
数)を10とすると、第1コントラストで用いた10エ
コーを加えてトータルの実効エコー時間は200msと
なる。ハーフフーリエ法を適用するために、8なら16
の位相エンコード方向のマトリックスサイズ程度のマー
ジンがちようど必要とされるためと、実効エコー時間の
設定としてエコー時間TEが、200ms程度がMRC
Pなどの第2コントラスト画像に好適である。
【0029】T2 減衰が小さい組織を対象としているた
め、エコートレインを長く取ることが可能で、再構成画
像を384マトリックスとすると実収集エコー数は10
+192=202エコーとなる。
【0030】3次元画像に対して、384マトリックス
が1ショットで可能なため、図5に示すように、スライ
スエンコード方向のマトリックスサイズに配分を行い、
第1コントラストについては、スライス方向に8スライ
スエンコードとしてスライス厚にたいして8分割となる
低い分解能での撮影を行い、一方、第2コントラストに
ついては、64スライスエンコードとして、スライス方
向についての高い分解能での画像化が可能である。ま
た、このエコートレインの差を時間分解能として使用す
ることも可能でスライスエンコードは第1コントラスト
と同じ8ステップにする代わりに、時間方向に8分割と
し第1コントラストの画像が1セット取れる間に、8セ
ットの時間分解能が可能である。
【0031】例えば、この時間分解能は膵液の分泌量を
連続的に画像化して機能診断を図るような場合にきわめ
て有効と考えられる。高速な時間分解能を必要とする場
合(想定される造影剤としてはT2 値を変化させる鉄剤
系の経口薬が想定可能)、2次元画像マルチスライス画
像での利用も考えられる。まず、マルチスライス枚数と
緩和時間を確保するために、エコートレインを160程
度に制約する。繰り返し時間TRを8000msとして
5枚スライスが確保できて、第1コントラストを256
マトリックスで収集する(256/19=13.47)
14ショット×8=112秒の間に、第2コントラスト
は繰り返し時間TRごとの14時相収集可能である。
【0032】次に、実際のパルスシーケンス上で読み出
し方向、位相エンコード方向、スライス方向それぞれに
対する分解能をどのように設定するかを説明する。高速
スピンエコー法の性質として、擬似エコーとスピンエコ
ーの信号を重ねてスライス間、および面内で感度ムラを
生じないようにするためには、特開平7−155309
号公報で詳述されているように、リフォーカス用RFパ
ルスにより生成されるエコー間隔をどちらかを狭い方の
奇数倍に設定し、同時に勾配磁場強度についても、同様
な比率で設定を行うことが必要となる。通常のFSEで
は、これが1になり、読み出し勾配磁場の面積関係は変
更できない。ただし、サンプリング中だけ読み出し勾配
磁場強度を低く設定し、その両側の勾配磁場強度を大き
くすることで、読み出し方向について分解能を制御可能
である。
【0033】また、不等間隔のエコー間隔を用いる場合
には、図6に示すように、たとえば、m=1として前半
部分のエコー間隔を後半のエコー間隔の3倍にとり、そ
の間に印加する勾配磁場強度をエコーの前後で、図5に
示したように、1:3に取る必要がある。これらの条件
が満たせる範囲において、読み出し勾配磁場の印加量は
制御可能で、エコー間隔が等間隔な場合と同様にサンプ
リング中の勾配磁場強度を低減すればよい。位相エンコ
ード勾配磁場及びスライスエンコード勾配磁場について
は、エコー間での積分量が零であれば、上記条件を溝た
すことができるので、任意の位相エンコード量を各エコ
ーに印加可能である。
【0034】シーケンスコントローラ9が、任意の規模
のエコートレインを生成し、それに対する位相エンコー
ド及びスライスエンコードを自由に設定可能であればよ
い。これにより、位相エンコード方向及びスライスエン
コード方向のマトリックスサイズを独立に設定すること
で、トータルの撮影時間に対して空間分解能と時間分解
能を複数のコントラストに対して制御可能である。ただ
し、スライスエンコード数が異なると第1コントラスト
と第2コントラストとで、SNRの観点からバランスが
取れない場合が生じるため、読み出し方向の勾配磁場強
度を落とし、サンプリング帯域を狭めることでSNRを
向上させる必要がある場合も想定される。
【0035】(第2の実施形態)次に、EPI法に関す
る第2実施形態について説明する。本実施形態によれ
ば、複数のコントラスト、特にエコー時間TEが20m
s程度のT1 強調もしくはプロトン密度像とT2 強調
像、もしくはミクロな磁場不均一性の影響を含むT2 *
調像を異なる分解能で同時に収集可能である。
【0036】EPIで、2コントラストを実現する場
合、読み出し勾配磁場のスイッチングによるエコートレ
インを延長し、それらを2分割することも想定できる
が、その場合、RFパルスによるスピンエコー発生位置
からずれたコントラストについては、磁場の不均一性の
影響が大きくなりすぎるため、図7に示すようなスピン
エコー法の2コントラストイメージングと類似の方式を
採用する。
【0037】すなわち、図7に示すように、2つのコン
トラストについては、スピンエコー信号により生成し、
それぞれの画像のコントラストに対して支配的なk−空
間配列の中心(ゼロエンコード付近)については、それ
ぞれ第1および第2のスピンエコー信号を当てる。
【0038】最初に、f−MRIや造影剤などによる時
間変化観察を行う灌流(パフュージョン)イメージング
などの高い時間分解能が必要な2次元法によるアプリケ
ーションについて説明する。
【0039】EPI法の特徴であるT2 *強調コントラ
ストは、実効エコー時間が長く取れる第2コントラスト
での収集が適当で、その場合のSNRを確保するため、
繰り返し時間TRは、1000〜2000ms程度にと
る必要がある。したがって、f−MRIや灌流イメージ
ングに適用する第2コントラストについては、時間分解
能を向上させるためシングルショット撮影が必須とな
る。
【0040】第1コントラストは、プロトン密度像を高
分解能で撮影することで形態情報の診断に利用すること
を考える。したがって、SNRと画像ひずみを低減する
ため、第1コントラストについては使用するエコー数を
押え、マルチショットで画像化を行う。高速SE法とは
異なり、読み出し勾配磁場によりマルチエコーを生成す
るため、エコー間隔を第1コントラストと第2コントラ
ストで大きく変えることも可能である。
【0041】この場合、第1エコーを形態情報に用いる
ため、エコー間隔を5ms程度と長めにとり、3〜5エ
コーのデータ収集に止め、読み出し点数を256点、デ
ータ収集のためのサンプリング間隔を12〜15μsに
設定する。この時の勾配磁場強度は、頭部用の撮影領域
(FOV)が20cmのとき、10mT/m程度とな
る。また、こうして得られる読み出し勾配磁場による第
1エコーをスピンエコーを設定し、実効エコー時間を2
0ms程度とし、プロトン強調像を目的とする。この場
合、k−空間を充填するためにはハーフフーリエ法の利
用が必要で、位相エンコード方向に256マトリックス
を埋めるための励起回数としては、28〜50ショット
必要となる。逆に第2コントラストで必要とされるショ
ット数にあわせて位相エンコードマトリックスサイズを
変更したり、アベレージングを行えばよい。
【0042】第1コントラストのためのエコーの最後部
ではエコー時間が、45ms〜60msとなるので、第
2コントラストを生成するためのRFパルスの印加位置
は、励起用RFパルスから50〜65msとなる。した
がって、第2コントラストのスピンエコー位置は80〜
110msとなる。第2コントラストをシングルショッ
卜とするため、エコー間隔は0.5〜1msに設定す
る。この場合の読み出し点数はSNRも考慮して128
点、サンプリング間隔は3〜5μsとなる。位相エンコ
ード方向のマトリックスサイズは128として、データ
収集のためのハーフフーリエ法のマージンの最小を8ラ
イン程度と考慮すると、k−空間の中心をわざとずら
し、T2 *コントラストを強調するfMRIなどに応用
する場合には、第2コントラストの実効エコー時間は7
0ms程度にも設定可能である。
【0043】当然、k−空間の中心をスピンエコー位置
に揃えて撮影することも可能である。この場合は、第2
コントラストのエコー数は80程度となる。第1コント
ラストと第2コントラストのSNRは、マトリックスサ
イズとピクセルサイズとしては1:2、サンプリング周
波数からは2:1なので、バランスの良い画像化が可能
である。
【0044】次に、第1コントラストについても第2コ
ントラストと同様のlms以下のエコー間隔に設定し、
低下するSNRを3次元収集により補うことを考える。
励起用RFパルスの印加数(ショット数)を64とし、
2 強調コントラストを得るため、繰り返し時間TR
を、2000ms程度に設定するとトータルの撮影時間
は約2分となる。
【0045】上記で考えたように第1コントラストの実
効エコー時間を20ms、第2コントラストのそれを8
0msに設定すると、得られるエコー数は第1コントラ
ストで40、第2コントラストで80程度と考えられ
る。実効エコー時間を短縮するため両コントラストに対
して、位相エンコード方向にハーフフーリエ法を適用し
ており、第1コントラストについては4ショットで、第
2コントラストについては2ショットで256マトリッ
クスを埋めることが可能である。したがって、スライス
エンコード方向に対する分解能はそれぞれ、16と32
になる。 (第1および第2の実施形態に共通な画像処理)高速S
E法、EPI法に共通する技術として、複数のコントラ
スト画像のマトリックスサイズを整数比もしくはできる
だけ小さな公倍数を持つように設定することで、両画像
を重ねあわせて表示し、また画像間演算などの後段の画
像処理が容易となる。特にスライス方向のマトリックス
サイズは、撮影時間の関係で大きな数は取れないため、
適当な公倍数が持てるように設定する必要がある。マト
リックスサイズの縮小については、適当な公約数がない
場合には、アフィン変換を用いることになるが、これは
計算コストが高く、ピクセル間の位置ずれを起したりモ
アレ縞を生じたりなど困難を伴う。他の方式として、画
像再構成前に、収集データの外側にゼロデータを充填し
てからフーリエ変換を行う方式が有効である。実際の撮
影マトリックスに関わらず、画像間演算を行うデータセ
ットの空間分解能を同じか1:2程度の整数比に限定で
きるように、パルスシーケンスでのマトリックスサイズ
と画像再構成時のマトリックスサイズを設定しておくこ
とが、後段の画像間演算の計算量低減に有効である。な
お、本発明は、上述した実施形態に限定されることな
く、種々変形して実施可能である。
【0046】
【発明の効果】本発明によれば、従来2回に分けていた
収集が1回で済むため、撮影時間の短縮化が可能とな
る。また、同時収集可能にするとともに画像マトリック
スサイズ及び分解能が異なるために生じる画像間の位置
ズレを抑制可能で、複数のコントラストを比較参照する
際の重ねあわせ時の位置ずれを最小限にとどめられる。
【0047】また、相互に関連する軟部組織の画像と水
分のみから描出された画像、例えばプ口トン密度像とT
2 強調画像、極めて重いT2 強調画像などを同時に撮影
することで、臓器の時間的な位置変動に伴う画像間の位
置ズレを最小限にとどめることができる。さらに、それ
ぞれの画像のマトリックスサイズやボクセルサイズを独
立に制御することで、それぞれの画像について最適な信
号雑音比と空間分解能を選択可能とする。また、単独の
コントラストを分けて撮影する場合に比ぺ、撮像時間を
大幅に短縮可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好ましい実施形態による磁気共鳴映像
装置の構成図。
【図2】第1実施形態による2コントラスト3次元高速
スピンエコー法のパルスシーケンスを示す図。
【図3】第1実施形態による非対称高速スピンエコー法
でのデータのk−空間への配置を示す図。
【図4】第1実施形態による2コントラスト3次元高速
スピンエコー法でのデータのk−空間への配置を示す
図。
【図5】第1実施形態による2コントラスト3次元高速
スピンエコー法のスライスエンコード配置法の説明図。
【図6】第1実施形態による高速スピンエコー法におけ
るRFパルス間隔と勾配磁場制御法の説明図。
【図7】第2実施形態による2コントラスト3次元EP
I法のパルスシーケンスを示す図。
【符号の説明】
1…静磁場磁石、 2…励磁用電源、 3…勾配コイル、 4…勾配コイル用電源、 5…被検体、 6…プローブ(RFコイル)、 7…送信部、 8…受信部、 9…シーケンスコントローラ、 10…データ収集部、 11…データ処理部、 12…電子計算機、 13…コンソール、 14…画像ディスプレイ。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被検体に一様な静磁場を印加すると共
    に、RFパルス及び勾配磁場を所定のパルスシーケンス
    で印加し、被検体からの核磁気共鳴信号を検出し、コン
    トラストの違う複数の画像を再構成する磁気共鳴映像装
    置において、 励起用のRFパルスに続いて複数のエコー信号を得るた
    めに、前記励起用のRFパルスに続いて、複数のリフォ
    ーカス用のRFパルスと極性が交番する複数の勾配磁場
    とを交互に発生する手段と、 前記複数のエコー信号にスライスエンコード及び位相エ
    ンコードをかけるために勾配磁場を発生する手段と、 前記スライスエンコード及び前記位相エンコードの単位
    印加量または印加ステップ数を前記複数の画像ごとに個
    別に制御する手段とを具備することを特徴とする磁気共
    鳴映像装置。
  2. 【請求項2】 前記スライスエンコード及び前記位相エ
    ンコードの単位印加量または印加ステップ数を、前記画
    像ごとに最小印加量または最小ステップ数の2以上の整
    数倍とすること特徴とする請求項1記載の磁気共鳴映像
    装置。
  3. 【請求項3】 前記画像それぞれに関するスライスエン
    コード及び位相エンコードをそれぞれ一定の単位印加量
    または印加ステップ数で繰り返し、この繰り返しにより
    得られたエコー信号に基づいて画像それぞれを再構成す
    ることを特徴とする請求項1又は2に記載の磁気共鳴映
    像装置。
  4. 【請求項4】 前記複数の画像の撮影領域が互いに異な
    ることを特徴とする請求項1、2、3のいずれか1項記
    載の磁気共鳴映像装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008307303A (ja) * 2007-06-18 2008-12-25 Hitachi Medical Corp 磁気共鳴イメージング装置
JP2011062569A (ja) * 2011-01-04 2011-03-31 Toshiba Corp 磁気共鳴映像装置

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