JPH1189808A - 末梢循環状態測定装置 - Google Patents

末梢循環状態測定装置

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Publication number
JPH1189808A
JPH1189808A JP9250863A JP25086397A JPH1189808A JP H1189808 A JPH1189808 A JP H1189808A JP 9250863 A JP9250863 A JP 9250863A JP 25086397 A JP25086397 A JP 25086397A JP H1189808 A JPH1189808 A JP H1189808A
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JP
Japan
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blood
living body
pressing
return amount
light
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Application number
JP9250863A
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English (en)
Inventor
Toshihiko Ogura
敏彦 小椋
Hidekatsu Inukai
英克 犬飼
Hiroyuki Wakamiya
裕之 若宮
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Colin Co Ltd
Original Assignee
Nippon Colin Co Ltd
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Publication date
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  • Measuring Pulse, Heart Rate, Blood Pressure Or Blood Flow (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 生体の末梢循環状態を熟練を要することなく
客観的に知ることができる末梢循環状態測定装置を提供
する。 【解決手段】 押圧装置として機能する腕帯10の押圧
が解除されて生体の所定部位の虚血が終了させられる
と、血液復帰量表示手段60によって、光電脈波センサ
46(血液復帰量検出装置)により光学的に検出された
血液復帰量(光電脈波の振幅或いは面積)Bの変化が所
定の時間軸66に沿って経時的にグラフ表示されること
から、このグラフ表示から、虚血操作前の値へ向かって
復帰する血液復帰量Bの変化度合いが客観的に得られる
ので、生体の末梢循環状態を熟練を要することなく客観
的に知ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、生体の末梢循環状
態を測定するための末梢循環状態測定装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】生体の循環器において、そのポンプ作用
を為す心臓の機能、血圧、動脈の硬化状態、肝臓または
腎臓などの臓器機能の不全、麻酔状態などが生体の末梢
循環状態に影響を及ぼすことが知られていることから、
そのような症状を評価するなどのために、生体の末梢循
環状態を客観的にに測定することが望まれる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来で
は、顔や***の色、手足の表面温度、手足のむくみなど
を官能的に検査することによって末梢循環状態を知る程
度のことしか行われておらず、熟練を要するだけでな
く、末梢循環の程度を客観的に評価することが困難であ
った。
【0004】本発明は以上の事情を背景として為された
ものであって、その目的とするところは、生体の末梢循
環状態を熟練を要することなく客観的に知ることができ
る末梢循環状態測定装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための第1の手段】かかる目的を達成
するための第1発明の要旨とするところは、生体の末梢
循環状態を測定するための装置であって、(a) 前記生体
の所定部位を虚血させるために該所定部位を押圧する押
圧装置と、(b) その押圧装置の押圧が解除されたときに
前記生体の所定部位に対する血液の復帰量を光学的に検
出する血液復帰量検出装置と、(c) その血液復帰量検出
装置により検出された血液の復帰量の変化を所定の時間
軸に沿って経時的にグラフ表示する血液復帰量表示手段
とを、含むことにある。
【0006】
【第1発明の効果】このようにすれば、押圧装置の押圧
が解除されて前記生体の所定部位の虚血が終了させられ
ると、血液復帰量表示手段によって、血液復帰量検出装
置により光学的に検出された血液復帰量の変化が所定の
時間軸に沿って経時的にグラフ表示されることから、こ
のグラフ表示から、虚血操作前の値へ向かって復帰する
血液復帰量の変化度合いが客観的に得られるので、生体
の末梢循環状態を熟練を要することなく客観的に知るこ
とができる。
【0007】
【課題を解決するための第2の手段】また、前記目的を
達成するための第2発明の要旨とするところは、生体の
末梢循環状態を測定するための装置であって、(a) 前記
生体の所定部位を虚血させるために該所定部位を押圧す
る押圧装置と、(b) その押圧装置の押圧が解除されたと
きに前記生体の所定部位に対する血液の復帰量を光学的
に検出する血液復帰量検出装置と、(c) 前記押圧装置に
よる押圧を解除した後に該血液復帰量検出装置により検
出される血液の復帰量の変化に基づいて前記生体の末梢
循環状態を表す評価値を算出する評価値算出手段と、
(d) その評価値算出手段により算出された評価値を表示
する評価値表示手段とを、含むことにある。
【0008】
【第2発明の効果】このようにすれば、押圧装置の押圧
が解除されて前記生体の所定部位の虚血が終了させられ
ると、評価値算出手段によって、血液復帰量検出装置に
より光学的に検出された血液復帰量の変化に基づいて前
記生体の末梢循環状態を表す評価値が算出され、その評
価値が評価値表示手段により表示されることから、この
評価値の表示から、生体の末梢循環状態を熟練を要する
ことなく客観的に知ることができる。
【0009】
【発明の他の態様】ここで、上記第1発明および第2発
明において、好適には、押圧装置は、空気袋を有して前
記生体の一部に巻回されて該生体の所定部位を圧迫する
圧迫帯であり、前記血液復帰量検出装置は、その圧迫帯
の内周面により圧迫される所定部位の血液復帰量を検出
するものである。このようにすれば、血圧測定において
生体の一部に対するために用いられる圧迫帯を用いるこ
とができるので、その圧迫帯を血圧測定装置と兼用でき
る利点がある。
【0010】また、上記第1発明および第2発明におい
て、好適には、押圧装置は、前記生体の所定部位に接触
させられる押圧面を備えた押圧部材と、その押圧部材を
押圧する押圧装置とを備えて前記生体に装着されるもの
であり、前記血液復帰量検出装置は、該押圧部材の押圧
面により押圧される部位の血液復帰量を検出するもので
ある。このようにすれば、圧迫帯を用いる場合に比較し
て、虚血のための装置が小型となる利点がある。
【0011】また、上記第1発明および第2発明におい
て、好適には、血液復帰量検出装置は、前記生体の皮膚
に向かって所定波長の光を照射する発光素子と、該発光
素子からの光に基づいて該皮膚のうち前記所定の部位か
ら射出される散乱光を受光して光電脈波信号を出力する
受光素子とを備えたものである。このようにすれば、酸
素飽和度を測定するために光電脈波を検出する酸素飽和
度測定プローブを用いることができるので、その酸素飽
和度測定プローブを酸素飽和度測定装置と兼用できる利
点がある。
【0012】また、上記第1発明および第2発明におい
て、好適には、血液復帰量検出装置は、前記生体の表皮
に向かって白色光を照射する光源と、その表皮からの反
射光を受光するカラー受光装置と、そのカラー受光装置
により受光された波長に基づいて該表皮の色を測定する
ものである。このようにすれば、表皮下の毛細血管内の
血液量に応じて濃くなる血液の色を反映した肌色の復帰
状態に基づいて末梢循環状態が測定されるので、特定波
長の光を使う必要がなく、血液復帰量検出装置が簡単に
構成される利点がある。
【0013】
【発明の好適な実施の形態】以下、本発明の一実施例を
図面に基づいて詳細に説明する。
【0014】図1は、自動血圧測定機能を備えた末梢循
環状態測定装置或いは末梢循環状態測定機能を備えた自
動血圧測定装置8の構成を示す図である。腕帯10は、
カフ或いはマンシェットと称されるものであって、ゴム
製袋を布製帯状袋内に備えて構成され、たとえば患者の
上腕部12に巻回されることにより装着される。腕帯1
0には、圧力センサ14、排気制御弁16、および空気
ポンプ18が配管20を介してそれぞれ接続されてい
る。排気制御弁16は、腕帯10内への圧力の供給を許
容する急速昇圧状態、腕帯10内の圧力を保持する圧力
保持状態、腕帯10内を徐々に排圧する徐速降圧状態、
および腕帯10内を急速に排圧する急速降圧状態の4つ
の状態に切り換えられるように構成されている。
【0015】圧力センサ14は、腕帯10内の圧力を検
出してその圧力を表す圧力信号SPを静圧弁別回路22
および脈波弁別回路24にそれぞれ供給する。静圧弁別
回路22はローパスフィルタを備えており、圧力信号S
Pに含まれる定常的な圧力を表すカフ圧信号SKを弁別
してそのカフ圧信号SKをA/D変換器26を介して演
算制御装置28へ供給する。脈波弁別回路24はバンド
パスフィルタを備えており、圧力信号SPの振動成分で
ある脈波信号SM1 を弁別してその脈波信号SM1 をA
/D変換器30を介して制御装置28へ供給する。この
脈波信号SM1が表すカフ脈波は、患者の心拍に同期し
て図示しない上腕動脈から発生して腕帯10に伝達され
る圧力振動波であり、上記脈波弁別回路24はカフ脈波
検出手段として機能している。
【0016】上記演算制御装置28は、CPU29,R
OM31,RAM33,および図示しないI/Oポート
等を備えた所謂マイクロコンピュータにて構成されてお
り、CPU29は、ROM31に予め記憶されたプログ
ラムに従ってRAM33の記憶機能を利用しつつ信号処
理を実行し、I/Oポートから駆動信号を出力して図示
しない駆動回路を介して排気制御弁16および空気ポン
プ18を制御するとともに、表示器32に測定値を表示
させる。たとえば、測定モード設定器34が操作される
ことにより血圧測定モードが選択されている状態におい
て図示しない起動釦が操作された場合には、演算制御装
置28は、たとえば腕帯10内の圧力を所定の目標圧力
まで急速昇圧させた後に3mmHg/sec程度の速度で徐速降
圧させ、その徐速降圧過程で逐次採取される脈波信号S
1 が表す脈波の変化に基づいてオシロメトリック法に
より最高血圧値および最低血圧値などの血圧値を決定
し、その決定した血圧値を表示器32に表示させる。
【0017】上記腕帯10の内周面には、下端面が開口
する容器状を成し、遮光壁36により内部が2室に分割
されたハウジング38と、透明樹脂40が充填されたそ
のハウジング38の2室内にそれぞれ収容された発光素
子42および受光素子44とを備えた光電脈波センサ4
6が設けられている。これにより、生体の上腕部12の
うち上記腕帯10の内周面により圧迫される部位から、
光電脈波センサ46により光電脈波が検出される。上記
発光素子42は駆動回路48を介して駆動され、上記受
光素子44から出力される光電脈波信号はA/D変換器
50を介して演算制御装置28へ供給される。上記発光
素子42から照射される光は、血液に含まれるヘモグロ
ビンなどの血球成分により十分に反射される波長、たと
えば800nm程度の赤色光あり、その赤色光が生体内へ
浸透して血球により乱反射を受けた光が皮膚内から射出
して上記受光素子44に受光されるので、その受光素子
44から出力される光電脈波信号は、容積脈波の一種で
あり、心拍に同期して周期的に変動する細動脈や毛細血
管内の血液の容積を表している。本実施例では、上記腕
帯10が、生体の所定部位を虚血させるためにその所定
部位を押圧する押圧装置として機能し、上記光電脈波セ
ンサ46が、腕帯10の押圧が解除されたときに圧迫さ
れていた所定部位に対する血液の復帰量を光学的に検出
する血液復帰量検出装置として機能している。
【0018】前記測定モード設定器34が操作されるこ
とにより末梢循環状態測定モードが選択されている状態
において図示しない起動釦が操作された場合には、演算
制御装置28は、上記光電脈波センサ46により非虚血
時に光電脈波信号を検出し、次いで腕帯10による圧迫
圧を、その腕帯10の内周面に接触する部位が十分に虚
血するように予め設定された値まで上昇させ、次いで、
その腕帯10の圧迫圧を急速に低下させた後において虚
血解除以後の光電脈波信号を検出し、その虚血以後の充
血状態を表す血液の復帰量の変化を表示器32において
所定の時間軸に沿って経時的にグラフ表示すると同時
に、その虚血解除以後の光電脈波信号に基づいて末梢循
環状態を表す値を算出し、表示器32に表示させる。
【0019】図2は、上記演算制御装置28の制御機能
の要部を説明する機能ブロック線図である。図におい
て、測定モード判定手段54は、測定モード設定器34
により血圧測定モードおよび末梢循環状態測定モードの
いずれが選択されているか否かを判断する。測定モード
判定手段54により血圧測定モードが選択されていると
判断された場合には、図示しない起動釦の操作に応答し
て、押圧力制御手段56は、腕帯10の圧迫圧PC を予
め設定された目標圧力PM まで昇圧させた後、3mmHg/s
ec程度の速度で徐々に降圧させ、血圧値決定手段58に
よる血圧値(最高血圧値BPSYS 、平均血圧値B
MEAN、最低血圧値BPDIA )の決定が完了すると、腕
帯10の圧迫圧PC を大気圧へ急速開放させる。血圧値
決定手段58は、上記腕帯10の圧迫圧PC が徐速降圧
させられる過程で脈波弁別回路24から逐次入力される
脈波振幅の大きさの変化に基づいて、オシロメトリック
法により最高血圧値BPSYS 、平均血圧値BPMEAN、最
低血圧値BPDIA を決定し、表示装置32において表示
させる。
【0020】測定モード判定手段54により末梢循環状
態測定モードが選択されていると判断された場合には、
図示しない起動釦の操作に応答して、押圧力制御手段5
6は、腕帯10の圧迫圧PC を予め設定された虚血圧力
K1まで昇圧させて一定の虚血時間T1 だけその虚血圧
力PK1を保持させた後、大気圧へ急速開放させる。この
末梢循環状態測定モードでは、押圧力制御手段56は上
記腕帯10を用いて生体のうちその腕帯10の内周面に
接触する部位を押圧することにより虚血操作する。上記
虚血圧力PK1は腕帯10による圧迫部位が十分に虚血さ
れるように且つ不要に圧迫されないように予め実験的に
求められた値であり、上記虚血時間T1も腕帯10によ
る圧迫部位が十分に虚血されるように予め求められた値
である。
【0021】血液復帰量表示手段60は、上記押圧力制
御手段56が腕帯10を用いて生体の所定部位を虚血さ
せ且つその虚血のための圧迫を開放させる過程で、前記
光電脈波センサ46から逐次出力された光電脈波信号に
基づいて、表示装置32において、図3の表示器32の
表示画面62に示すように、虚血部位に対する血液復帰
量の変化を、血液復帰量Bを示す軸64および時間軸6
6からなる二次元座標においてその時間軸66に沿って
経時的にグラフ表示させる。図3の血液復帰量Bを示す
軸64において、血液復帰量Bは、光電脈波の1脈波の
振幅値或いは面積値を虚血前の値を100%として正規
化した値であり、%値で表示されている。また、時間軸
66上のt1 時点は虚血開始点を示し、t2 時点は虚血
解除点を示している。
【0022】評価値算出手段68は、上記末梢循環状態
測定モードにおいて、前記腕帯10による押圧すなわち
虚血を解除した後に前記光電脈波センサ46から逐次出
力された光電脈波信号に基づいて、生体の末梢循環状態
を表す評価値HK を算出する。この評価値HK は、復帰
速度、復帰度合などを表す値であって、たとえば図3の
血液復帰量Bの立ち上がり曲線Lの時定数、立ち上がり
時点t2 から所定時間後の傾斜dB/dtなどが用いら
れる。評価値表示手段70は、評価値算出手段68によ
り算出された評価値HK を、表示器32の表示画面62
内の予め設定された表示場所72に表示する。
【0023】図4は、上記演算制御装置28の制御作動
の要部を説明するフローチャートである。図において、
SA1では、測定開始のための図示しない起動釦が操作
されたか否かが判断される。このSA1の判断が否定さ
れた場合には待機させられるが、肯定された場合は、図
示しない初期処理ステップにおいて種々のカウンタやレ
ジスタがクリアされる。次いで、前記測定モード判定手
段54に対応するSA2において、末梢循環状態測定モ
ードが選択されているか否かが、前記測定モード設定器
34からの信号に基づいて判断される。
【0024】上記SA2の判断が否定された場合には、
血圧測定モードが選択されている状態であるので、SA
3において、空気ポンプ18が起動され且つ排気制御弁
16が急速昇圧状態に切替えられることにより、腕帯1
0の急速昇圧が実行される。次いで、SA4では、腕帯
10内の圧力PC すなわち生体に対する圧迫圧PC が予
め設定された目標圧力PM 以上となったか否かが判断さ
れる。この目標圧力P M は上腕動脈を止血するために生
体の最高血圧値よりも十分に高く設定される値であっ
て、たとえば180mmHg程度の値に設定される。
【0025】上記SA4の判断が否定されるうちは上記
SA3以下が繰り返し実行されて急速昇圧が継続され
る。しかし、上記圧迫圧PC が目標圧力PM に到達して
SA4の判断が肯定されると、SA5において空気ポン
プ18が停止され且つ排気制御弁16が徐速降圧状態に
切替えられることにより腕帯10の圧力PC が3mmHg/s
ec程度の速度で徐々に降圧させられる。このような徐速
降圧状態となると、前記血圧値決定手段58に対応する
SA6が実行されて、血圧値を決定するためのオシロメ
トリック方式による血圧決定アルゴリズムが実行され
る。そして、SA7では、血圧値の決定が完了したか否
かが判断される。
【0026】当初は血圧決定のための脈波列の数が十分
に蓄積されないので上記SA7での判断が否定され、S
A5以下が繰り返し実行される。しかし、上記SA6の
血圧決定アルゴリズムの実行により最高血圧値B
SYS 、平均血圧値BPMEAN、最低血圧値BPDIA が決
定されると、上記SA7の判断が肯定されるので、SA
8において、排気制御弁16が急速降圧状態に切替えら
れることにより腕帯10の圧迫圧力が急速開放された
後、SA9において、測定された最高血圧値BPSYS
平均血圧値BPMEAN、最低血圧値BPDIA が表示器32
に数字表示されるとともに、必要に応じてトレンド表示
される。
【0027】前記SA2において末梢循環状態測定モー
ドが選択されていると判断された場合には、SA10に
おいて、空気ポンプ18が起動され且つ排気制御弁16
が急速昇圧状態に切替えられることにより、腕帯10の
急速昇圧が実行される。次いで、SA11では、腕帯1
0内の圧力PC すなわち生体に対する圧迫圧PC がたと
えば100mmHg程度に予め設定された虚血圧力PK1以上
となったか否かが判断される。このSA11の判断が否
定された場合は、上記SA10以下が繰り返し実行され
るが、肯定された場合は、SA12において空気ポンプ
18が停止され且つ排気制御弁16が圧力保持状態に切
替えられることにより、上記虚血圧力P K1が保持され
る。
【0028】次いで、SA13において保持時間を計時
するための時間変数すなわち経過時間Tがインクリメン
トされた後、SA14において、経過時間Tが予め設定
された保持時間T1 に到達したか否かが判断される。当
初はSA14の判断が否定されるが、経過時間Tが予め
設定された保持時間T1 に到達するとSA14の判断が
肯定され、SA15において、排気制御弁16が急速降
圧状態に切替えられることにより、腕帯10の圧迫が急
速開放されて腕帯10により虚血されていた部位すなわ
ち腕帯10の内周面に接触する表皮の虚血が解除され、
血液循環の復帰が開始される。本実施例では、上記SA
10、SA11、SA12、SA15が前記押圧力制御
手段56に対応している。
【0029】そして、SA16において、血液循環の復
帰からの経過時間が、上記虚血部位の血液循環の回復が
十分に完了する値としてたとえば5秒程度に予め設定さ
れた設定時間を経過したか否かが判断される。上記SA
16の判断が否定される場合は上記SA15以下が繰り
返し実行されるが、肯定された場合には、前記血液復帰
量表示手段60に対応するSA17において、図4の測
定ルーチンよりも十分に短い周期で周期的に実行される
図示しない読み込みルーチンによって蓄積された、光電
脈波センサ46により検出され且つそれから出力された
それまでの光電脈波信号に基づいて、図3の表示器32
の表示画面62に示すように、虚血部位に対する血液復
帰量Bの変化を、表示装置32の画面62内の血液復帰
量Bを示す軸64および時間軸66からなる二次元座標
においてその時間軸66に沿って経時的にグラフ表示さ
せる。
【0030】次いで、前記評価値算出手段68に対応す
るSA18において、復帰速度、復帰度合などを数値で
表すために、上記腕帯10による押圧すなわち虚血を解
除した後に前記光電脈波センサ46から逐次出力された
光電脈波信号に基づいて、図3の血液復帰量Bの立ち上
がり曲線Lの立ち上がり速度或いは傾斜などを表す生体
の末梢循環状態を表す評価値HK が算出される。そし
て、前記評価値表示手段70に対応するSA19におい
て、上記SA18において算出された評価値HKが表示
器32の表示画面62内に予め設定された表示場所72
に表示される。
【0031】上述のように本実施例によれば、押圧装置
として機能する腕帯10の押圧が解除されて生体の所定
部位の虚血が終了させられると、血液復帰量表示手段6
0(SA17)によって、光電脈波センサ46(血液復
帰量検出装置)により光学的に検出された血液復帰量
(光電脈波の振幅或いは面積)Bの変化が所定の時間軸
66に沿って経時的にグラフ表示されることから、この
グラフ表示から、虚血操作前の値へ向かって復帰する血
液復帰量Bの変化度合いが客観的に得られるので、生体
の末梢循環状態を熟練を要することなく客観的に知るこ
とができる。
【0032】また、本実施例によれば、腕帯10の押圧
が解除されて生体の所定部位の虚血が終了させられる
と、評価値算出手段68(SA18)によって、光電脈
波センサ46(血液復帰量検出装置)により光学的に検
出された血液復帰量(光電脈波の振幅或いは面積)Bの
変化に基づいて生体の末梢循環状態を表す評価値HK
算出され、その評価値HK が評価値表示手段70(SA
19)により表示されることから、この評価値HK の表
示からも、生体の末梢循環状態を熟練を要することなく
客観的に知ることができる。
【0033】また、本実施例では、押圧装置として腕帯
10が用いられているので、血圧測定装置のそれと兼用
できる利点がある。
【0034】次に、本発明の他の実施例である、酸素飽
和度測定機能を備えた末梢循環状態測定装置、或いは末
梢循環状態測定機能を備えた酸素飽和度測定装置78を
説明する。
【0035】図5において、酸素飽和度測定装置用の反
射型プローブ80は、たとえば生体の末梢血管の密度が
比較的高い額、指等の体表面82に密着した状態で装着
される。この反射型プローブ80は、比較的浅い有底円
筒状のハウジング84と、体表面82内で散乱を受けて
光源側へ出てくる後方散乱光を検知するためにそのハウ
ジング84の底部内面の中央部に設けられ、ホトダイオ
ード或いはホトトランジスタ等から成る受光素子86
と、ハウジング84の底部内面の受光素子86を中心と
する同一の半径rの円周上において所定間隔毎に交互に
設けられ、LED等から成る複数個(本実施例では8
個)の第1発光素子88および第2発光素子90と、ハ
ウジング84内に一体的に設けられ、受光素子86およ
び発光素子88,90を保護するためにそれを覆う透明
樹脂92と、ハウジング84内において受光素子86と
発光素子88,90との間に設けられ、発光素子88,
90から照射された光の体表面82から受光素子86へ
向かう反射光を遮光する円環状の遮光壁94とを備えて
構成されている。
【0036】上記第1発光素子88は第1波長λ1 たと
えば730nm程度の波長の赤色光を発光し、第2発光
素子90は第2波長λ2 たとえば880nm程度の波長
の赤外光を発光するものである。上記第1波長λ1 は、
酸素化ヘモグロビンと無酸素化ヘモグロビンとの吸光係
数差が所定値よりも大きい領域すなわち800nmより
も短波長側の領域内の値であって可及的に高い値に設定
されており、上記第2波長λ2 は、酸素化ヘモグロビン
と無酸素化ヘモグロビンとの吸光係数差が所定値よりも
小さい領域すなわち800nmよりも長波長側の領域内
の値であって可及的に低い値に設定されている。なお、
上記第1波長λ1 および第2波長λ2 は、必ずしもこれ
らの波長に限定されるものではなく、酸素化ヘモグロビ
ンの吸光係数と無酸素化ヘモグロビンの吸光係数とが大
きく異なる波長と、それら両吸光係数が略同じとなる波
長であればよい。
【0037】光源として機能する上記第1発光素子88
および第2発光素子90が駆動回路96により数百Hz
乃至数kHz程度の比較的高い周波数で一定時間づつ交
互に駆動されることにより、それら第1発光素子88お
よび第2発光素子90から体表面82直下の生体組織
(血管床)へ向かって第1波長λ1 の光および第2波長
λ2 の光が交互に放射されると、生体組織の毛細血管内
血液に含まれる血球などにより散乱を受けた後方散乱光
が反射光として体表面82から出てくるので、その後方
散乱光すなわち生体組織(血管床)内からの反射光が共
通の光センサとして機能する受光素子86によりそれぞ
れ受光され、第1波長λ1 の散乱光を示す第1光信号S
R および第2波長λ2 の散乱光を示す第2光信号SV
IRが出力されるようになっている。
【0038】上記受光素子86は、第1波長λ1 の後方
散乱光を示す第1光信号SVR と第2波長λ2 の後方散
乱光を示す第2光信号SVIRとを含む光信号SVを増幅
器98を介してローパスフィルタ100へ出力する。ロ
ーパスフィルタ100は入力された光信号SVから脈波
の周波数よりも高い周波数を有するノイズを除去し、そ
のノイズが除去された光信号SVをデマルチプレクサ1
02へ出力する。上記の第1光信号SVR 、第2光信号
SVIRは、所謂容積脈波信号であり脈拍に同期して変化
するため光電脈波信号ともいう。
【0039】デマルチプレクサ102は後述の切換信号
SCにより第1発光素子88および第2発光素子90の
発光に同期して切り換えられることにより、第1波長λ
1 の赤色光である第1光信号SVR をサンプルホールド
回路104およびA/D変換器106を介して演算制御
回路108内のI/Oポート110へ逐次供給するとと
もに、第2波長λ2 の赤外光である第2光信号SVIR
サンプルホールド回路112およびA/D変換器114
を介してI/Oポート110へ逐次供給する。サンプル
ホールド回路104、112は、入力された光信号SV
R 、SVIRをA/D変換器38、44へ逐次出力する際
に、前回出力した光信号SVR 、SVIRについてのA/
D変換器106、114における変換作動が終了するま
で次に出力する各光信号SVR 、SVIRをそれぞれ保持
するためのものである。
【0040】上記I/Oポート110は、データバスラ
インを介してCPU116,ROM118,RAM12
0,表示器122とそれぞれ接続されている。CPU1
16は、RAM120の記憶機能を利用しつつROM1
18に予め記憶されたプログラムに従って測定動作を実
行する。すなわち、演算制御装置108は、測定モード
設定器124が操作されることにより酸素飽和度測定モ
ードが選択されている状態において図示しない起動釦が
操作された場合には、I/Oポート110から駆動回路
96へ駆動指令信号SLDを出力して第1発光素子88
および第2発光素子90を数百Hz乃至数kHz程度の
比較的高い周波数で一定時間づつ交互に発光させる一
方、それら第1発光素子88および第2発光素子90の
発光に同期して切換信号SCを出力してデマルチプレク
サ102を切り換えることにより、第1光信号SVR
サンプルホールド回路104へ、第2光信号SVIRをサ
ンプルホールド回路112へそれぞれ振り分ける。ま
た、CPU116は、予め記憶されたプログラムに従っ
て前記第1光信号SVR および第2光信号SVIRがそれ
ぞれ表す光電脈波形に基づいて末梢血管を流れる血液中
の酸素飽和度SaO2 を決定し且つその決定した酸素飽
和度SaO2 を表示器122に表示させる。
【0041】ここで、前記反射型プローブ80は、その
反射型プローブ80が接触させられる部位を虚血させる
ために押圧装置126によって押圧されるようになって
いる。押圧装置126は、装着バンド128によって生
体に固定される有底円筒状のケース130と、そのケー
ス130内において上記反射型プローブ80を押圧方向
の移動が可能に支持し且つ気密な圧力室132を形成す
るダイヤフラム134と、その圧力室132内の圧力を
調節するために接続される調圧弁136および空気ポン
プ138とを備えている。
【0042】前記演算制御装置108は、測定モード設
定器124が操作されることにより末梢循環状態測定モ
ードが選択されている状態において図示しない起動釦が
操作された場合には、上記反射型プローブ80により非
虚血時に第1光信号SVR 或いは第2光信号SVIRを検
出し、次いで上記押圧装置126による押圧力を、その
反射型プローブ80に接触する部位が十分に虚血するよ
うに予め設定された値まで上昇させ、次いで、その反射
型プローブ80の圧迫を急速に低下させた後において虚
血解除以後の第1光信号SVR 或いは第2光信号SVIR
を検出し、その虚血以後の充血状態を表す血液の復帰量
Bの変化を表示器122において所定の時間軸に沿って
経時的にグラフ表示すると同時に、その虚血解除以後の
光電脈波信号に基づいて末梢循環状態を表す値を算出
し、表示器122に表示させる。
【0043】図6は、上記演算制御装置108の制御機
能の要部を説明する機能ブロック線図である。図におい
て、測定モード判定手段140は、測定モード設定器1
24により酸素飽和度測定モードおよび末梢循環状態測
定モードのいずれが選択されているか否かを判定する。
押圧力制御手段142は、測定モード判定手段140に
より酸素飽和度測定モードが選択されていると判定され
た場合は、非虚血状態の生体の皮膚から十分な大きさの
光電脈波を検出可能とし且つ外来光が受光されないよう
に反射型プローブ80の生体に対する押圧を零に近い最
小値とするが、測定モード判定手段140により末梢循
環状態測定モードが選択されていると判定された場合に
は、図示しない起動釦の操作に応答して、圧力室132
内の圧力を予め設定された虚血圧力PK2まで昇圧させて
一定の虚血時間T2 だけその虚血圧力PK2を保持させた
後、大気圧へ急速開放させる。この末梢循環状態測定モ
ードでは、押圧力制御手段142は上記反射型プローブ
80を生体の体表面82に押しつけ、その反射型プロー
ブ80に接触する部位を虚血操作する。上記虚血圧力P
K2は反射型プローブ80による圧迫部位が十分に虚血さ
れるように且つ不要に圧迫されないように予め実験的に
求められた値であり、上記虚血時間T2 も反射型プロー
ブ80による圧迫部位が十分に虚血されるように予め求
められた値である。
【0044】酸素飽和度算出手段144は、測定モード
判定手段140により酸素飽和度測定モードが選択され
ていると判定された場合には、第1光信号SVR および
第2光信号SVIRから第1波長λR および第2波長λIR
の交直成分比(ACR /DC R )および(ACIR/DC
IR)の比R〔=(ACR /DCR )/(ACIR/D
IR)〕を逐次算出し、たとえば図7に示す予め記憶さ
れた関係から、実際の比Rに基づいて酸素飽和度SaO
2 を逐次算出し、表示器122に表示させる。
【0045】血液復帰量表示手段146は、上記押圧力
制御手段142が押圧装置126および反射型プローブ
80を用いて生体の所定部位を虚血させ且つその虚血の
ための圧迫を開放させる過程で、その反射型プローブ8
0から逐次出力される第1光信号SVR 或いは第2光信
号SVIRに基づいて、表示装置122において、前記図
3の表示画面62に示すように、虚血部位に対する血液
復帰量Bの変化を、血液復帰量Bを示す軸64および時
間軸66からなる二次元座標においてその時間軸66に
沿って経時的にグラフ表示させる。図3の血液復帰量B
を示す軸64において、血液復帰量Bは、第1光信号S
R 或いは第2光信号SVIRの1脈波の振幅値或いは面
積値を虚血前の値を100%として正規化した値であ
り、%値で表示されている。また、時間軸66上のt1
時点は虚血開始点を示し、t2 時点は虚血解除点を示し
ている。
【0046】評価値算出手段148は、上記末梢循環状
態測定モードにおいて、前記腕帯10による押圧すなわ
ち虚血を解除した後に反射型プローブ80から逐次出力
される第1光信号SVR 或いは第2光信号SVIRに基づ
いて、生体の末梢循環状態を表す評価値HK を算出す
る。この評価値HK は、復帰速度、復帰度合などを表す
値であって、たとえば図3の血液復帰量Bの立ち上がり
曲線Lの時定数、立ち上がり時点t2 から所定時間後の
傾斜dB/dtなどが用いられる。評価値表示手段15
0は、評価値算出手段148により算出された評価値H
K を、表示器122の表示画面62内の予め設定された
表示場所72に表示する。
【0047】図8は、上記演算制御装置108の制御作
動の要部を説明するフローチャートである。図におい
て、SB1では測定の起動操作が行われたか否かが判断
され、その判断が肯定された場合は、測定モード判定手
段140に対応するSB2において、前述のSA2と同
様に、末梢循環状態測定モードに切替えられたか否かが
判断される。酸素飽和度測定モードが選択されている場
合はそのSB2の判断が否定されるので、SB3におい
て、第1光信号SVR 或いは第2光信号SVIRが読み込
まれた後、前記酸素飽和度算出手段144に対応するS
B4において、第1光信号SVR および第2光信号SV
IRから第1波長λR および第2波長λIRの交直成分比
(ACR /DCR )および(ACIR/DCIR)の比R
〔=(ACR /DCR )/(ACIR/DCIR)〕が算出
され、たとえば図7に示す予め記憶された関係から、実
際の比Rに基づいて酸素飽和度SaO2 が算出される。
そして、SB5において、上記SB4にて算出された酸
素飽和度SaO2 が表示器122に数字表示され、且つ
トレンド表示される。
【0048】前記SB2において末梢循環状態測定モー
ドが選択されていると判断された場合には、図4のSA
10乃至SA19と同様にSB10乃至SB19が実行
される。先ずSB10において圧力室132の急速昇圧
が実行され、SB11では、圧力室132内の圧力PA
がたとえば70mmHg程度に予め設定された虚血圧力P K2
以上となったか否かが判断される。このSB11の判断
が否定された場合は、上記SB10以下が繰り返し実行
されるが、肯定された場合は、SB12において上記虚
血圧力PK2が保持される。次いで、SB13において保
持時間を計時するための時間変数すなわち経過時間Tが
インクリメントされた後、SB14において、経過時間
Tが予め設定された保持時間T1 に到達したか否かが判
断される。経過時間Tが予め設定された保持時間T1
到達するとSB14の判断が肯定され、SB15におい
て、圧力室132内が急速降圧状態とされることによ
り、反射型プローブ80の圧迫が急速開放されてその押
圧により虚血されていた部位の虚血が解除され、血液循
環の復帰が開始される。本実施例では、上記SB10、
SB11、SB12、SB15が前記押圧力制御手段1
42に対応している。
【0049】そして、SB16において、血液循環の復
帰からの経過時間が、上記虚血部位の血液循環の回復が
十分に完了する値としてたとえば5秒程度に予め設定さ
れた設定時間を経過したか否かが判断されると、前記血
液復帰量表示手段146に対応するSB17において、
図8の測定ルーチンよりも十分に短い周期で周期的に実
行される図示しない読み込みルーチンによって蓄積され
た、第1光信号SVR或いは第2光信号SVIRに基づい
て、図3の表示器122の表示画面62に示すように、
虚血部位に対する血液復帰量Bの変化を、表示器122
の画面62内の血液復帰量Bを示す軸64および時間軸
66からなる二次元座標においてその時間軸66に沿っ
て経時的にグラフ表示させる。
【0050】次いで、前記評価値算出手段148に対応
するSB18において、復帰速度、復帰度合などを数値
で表すために、反射型プローブ80による押圧すなわち
虚血を解除した後にそれから逐次出力された第1光信号
SVR 或いは第2光信号SV IRに基づいて、図3の血液
復帰量Bの立ち上がり曲線Lの立ち上がり速度或いは傾
斜などを表す生体の末梢循環状態を表す評価値HK が算
出される。そして、前記評価値表示手段150に対応す
るSB19において、上記SB18において算出された
評価値HK が表示器122の表示画面62内に予め設定
された表示場所72に表示される。
【0051】上述のように本実施例によれば、虚血部位
に対する血液復帰量Bの変化が、表示装置122の画面
62内の二次元座標においてその時間軸66に沿って経
時的にグラフ表示され、また、血液復帰量Bの立ち上が
り曲線Lの立ち上がり速度或いは傾斜などを表す生体の
末梢循環状態を表す評価値HK が算出されて表示される
ので、前述の実施例と同様に、虚血操作前の値へ向かっ
て復帰する血液復帰量Bの変化度合いがトレンドフラフ
や評価値HK により客観的に得られるので、生体の末梢
循環状態を熟練を要することなく客観的に知ることがで
きる。
【0052】また、本実施例によれば、虚血操作のため
に押圧部材および血液復帰量検出装置として機能する反
射型プローブ80およびそれを押しつける押圧装置12
6が用いられるので、腕帯10を用いる場合に比較し
て、虚血のための装置が小型となる利点がある。
【0053】また、本実施例によれば、血液復帰量検出
装置として、酸素飽和度測定用の反射型プローブ80が
用いられるので、その酸素飽和度測定用の反射型プロー
ブ80を酸素飽和度測定装置と兼用できる利点がある。
【0054】図9は、光電脈波センサ46或いは反射型
プローブ80に代えて用いられる血液復帰量検出装置1
54を示す図である。図9において、生体の表皮に向か
って白色光を照射する光源156と、その表皮からの反
射光を受光するカラー受光装置158とがハウジング1
60内に収容され、そのハウジング160は、ダイヤフ
ラム134を介してケース130内で押圧方向の移動可
能に支持されている。このようにすれば、表皮下の毛細
血管内の血液量に応じて濃くなる血液の色を反映した肌
色の復帰状態に基づいて末梢循環状態が測定されるの
で、特定波長の光を使う必要がなく、血液復帰量検出装
置が簡単に構成される利点がある。
【0055】以上、本発明の一実施例を図面に基づいて
説明したが、本発明はその他の態様においても適用され
る。
【0056】たとえば、前述の実施例では、生体の局部
を虚血させるために、その部位を押圧する腕帯10、押
圧装置126が空圧に基づいて押圧作動させられていた
が、電気的な駆動力などに基づいて押圧作動させられて
も差し支えない。。
【0057】また、前述の実施例では、虚血解除後の虚
血部位に対する血液復帰量Bの変化が、表示装置122
の画面62内の二次元座標においてその時間軸66に沿
って経時的にグラフ表示され、且つ、血液復帰量Bの立
ち上がり曲線Lの立ち上がり速度或いは傾斜などを表す
生体の末梢循環状態を表す評価値HK が算出されて表示
されていたが、いずれか一方だけが表示されても、生体
の末梢循環状態を熟練を要することなく客観的に知るこ
とができる。
【0058】また、前述の実施例の血液復帰量表示手段
60、146では、虚血解除後に設定時間が経過してか
ら、血液復帰量Bを示す曲線が表示されていたが、リア
ルタイムに逐次表示されるようにしてもよい。
【0059】また、前述の実施例の実施例では、生体の
局部を虚血させる押圧のために腕帯10、押圧装置12
6が用いられていたが、測定者により把持された部材が
たとえばスプリングの設定荷重だけ生体の皮膚に向かっ
て押圧されるものであっても差し支えない。
【0060】また、前述の実施例では、末梢循環状態測
定装置が、血圧測定装置或いは酸素飽和度測定装置と一
体的に構成されていたが、単独で構成されてもよい。
【0061】その他、本発明はその主旨を逸脱しない範
囲において種々変更が加えられ得るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である末梢循環状態測定装置
の構成を示すブロック図である。
【図2】図1の実施例の演算制御装置の制御機能の要部
を説明する機能ブロック線図である。
【図3】図2の血液復帰量表示手段および評価値表示手
段による表示例を示す図である。
【図4】図1の実施例の演算制御装置の制御作動の要部
を説明するフローチャートである。
【図5】本発明の他の実施例における末梢循環状態測定
装置の構成を示すブロック図である。
【図6】図5の実施例の演算制御装置の制御機能の要部
を説明する機能ブロック線図である。
【図7】図6の酸素飽和度算出手段において用いられる
関係を示す図である。
【図8】図5の実施例の演算制御装置の制御作動の要部
を説明するフローチャートである。
【図9】本発明の他の実施例における血液復帰量検出装
置の構成を説明する図である。
【符合の説明】
10:腕帯(押圧装置) 46:光電脈波センサ(血液復帰量検出装置) 60、146:血液復帰量表示手段 68、148:評価値算出手段 70、150:評価値表示手段 80:反射型プローブ(血液復帰量検出装置) 126:押圧装置 154:血液復帰量検出装置

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 生体の末梢循環状態を測定するための装
    置であって、 前記生体の所定部位を虚血させるために該所定部位を押
    圧する押圧装置と、 該押圧装置の押圧が解除されたときに前記生体の所定部
    位に対する血液の復帰量を光学的に検出する血液復帰量
    検出装置と、 該血液復帰量検出装置により検出された血液の復帰量の
    変化を所定の時間軸に沿って経時的にグラフ表示する血
    液復帰量表示手段と、 を、含むことを特徴とする末梢循環状態測定装置。
  2. 【請求項2】 生体の末梢循環状態を測定するための装
    置であって、 前記生体の所定部位を虚血させるために該所定部位を押
    圧する押圧装置と、 該押圧装置の押圧が解除されたときに前記生体の所定部
    位に対する血液の復帰量を光学的に検出する血液復帰量
    検出装置と、 前記押圧装置による押圧を解除した後に該血液復帰量検
    出装置により検出される血液の復帰量の変化に基づいて
    前記生体の末梢循環状態を表す評価値を算出する評価値
    算出手段と、 該評価値算出手段により算出された評価値を表示する評
    価値表示手段と、 を、含むことを特徴とする末梢循環状態測定装置。
  3. 【請求項3】 前記押圧装置は、空気袋を有して前記生
    体の一部に巻回されて該生体の所定部位を圧迫する圧迫
    帯であり、前記血液復帰量検出装置は、該圧迫帯の内周
    面により圧迫される所定部位の血液復帰量を検出するも
    のである請求項1乃至2の末梢循環状態測定装置。
  4. 【請求項4】 前記押圧装置は、前記生体の所定部位に
    接触させられる押圧面を備えた押圧部材と、該押圧部材
    を押圧する押圧装置とを備えて前記生体に装着されるも
    のであり、前記血液復帰量検出装置は、該押圧部材の押
    圧面により押圧される部位の血液復帰量を検出するもの
    である請求項1乃至2の末梢循環状態測定装置。
  5. 【請求項5】 前記血液復帰量検出装置は、前記生体の
    皮膚に向かって所定波長の光を照射する発光素子と、該
    発光素子からの光に基づいて該皮膚のうち前記所定の部
    位から射出される散乱光を受光して光電脈波信号を出力
    する受光素子とを備えたものである請求項1乃至4のい
    ずれかの末梢循環状態測定装置。
  6. 【請求項6】 前記血液復帰量検出装置は、前記生体の
    表皮に向かって白色光を照射する光源と、該表皮からの
    反射光を受光する受光装置と、該受光装置により受光さ
    れた波長に基づいて該表皮の色を測定する測色回路とを
    備えたものである請求項1乃至4のいずれかの末梢循環
    状態測定装置。
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