JPH1189776A

JPH1189776A - 清掃布及び清掃具

Info

Publication number: JPH1189776A
Application number: JP25567997A
Authority: JP
Inventors: Yoichi Suzuki; 陽一鈴木; Keiji Abe; 啓二阿部; Yasuki Tsutsumi; 泰樹堤; Sachiko Aoki; 幸子青木
Original assignee: Kao Corp
Current assignee: Kao Corp
Priority date: 1997-09-19
Filing date: 1997-09-19
Publication date: 1999-04-06
Also published as: CN1146351C; TW351980U; HK1018587A1; CN1212144A

Abstract

(57)【要約】【課題】簡単且つ確実に装着することができ、取り外
しも容易な清掃布及び該清掃布が装着される清掃具を提
供する。【解決手段】扁平な袋状に形成され、内部に挿入空間
Ｓを有し且つ該挿入空間Ｓへの挿入口Ｉを有する清掃布
であって、上記挿入口Ｉの幅Ｗ１を上記挿入空間Ｓ内部
の幅Ｗ２より狭くしてある。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、清掃布及び清掃具
に関し、詳しくは、簡単且つ確実に装着することがで
き、取り外しも容易な清掃布及び該清掃布が装着される
清掃具に関する。

【０００２】

【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】近年、
室内清掃用の清掃具として、静かに且つ水を使わずに手
軽に清掃することができる乾式の清掃布を用いた清掃具
が提案されており、かかる清掃具に関する従来技術とし
て、切り込みを入れた清掃用シートを棒状体の先端部に
取り付けてはたきのように使用する清掃具が実開昭５９
ー６１７６３号公報に提案され、複数のはたき片を帯状
装着体の片側に並設し、棒状体の先端部に該帯状装着体
を巻き付けてはたきのように使用する清掃具が実開昭５
８−１７４０５７号公報に提案されている。また、本出
願人は、乾式の清掃布を用いた清掃具として、拭き取り
部とはたき部とを備えた清掃布をヘッド部に装着して使
用する清掃具を特開平９−３８００９号公報において提
案している。

【０００３】しかし、このような従来の清掃具において
は、被装着体に清掃布固定用の機構を設け、これにより
清掃布を固定させていたため、被装着体の構造が複雑
で、製造工程が複雑であり、また、被装着体を小型化す
ることが困難である等の問題を有していた。また、耐久
性の観点からも好ましいものでなかった。また、このよ
うな従来の清掃具は一般に、清掃布の装着が容易である
ものは清掃布の固定が不十分なものが多く、清掃中に清
掃布が脱落する等の不都合があり、逆に清掃布を強固に
固定できるものは清掃布の装着や交換のための取り外し
に手間がかかるという不都合を有していた。

【０００４】従って、本発明の目的は、簡単且つ確実に
装着することができ、取り外しも容易な清掃布及び該清
掃布が装着される清掃具を提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

【０００６】本発明の請求項１に記載の発明は、扁平な
袋状に形成され、内部に挿入空間を有し且つ該挿入空間
への挿入口を有する清掃布であって、上記挿入口の幅を
上記挿入空間内部の幅より狭くしてあることを特徴とす
る清掃布を提供することにより、上記目的を達成したも
のである。

【０００７】本発明の請求項２に記載の発明は、清掃用
シートを少なくとも２層に重ね合わせ、貼り合わせて貼
り合わせ部を設けてあり、該貼り合わせ部の内側に上記
挿入空間を有し、該貼り合わせ部の外側に非貼り合わせ
部を有することを特徴とする請求項１に記載の清掃布を
提供することにより、上記目的を達成したものである。

【０００８】本発明の請求項３に記載の発明は、上記挿
入口の両側端に上記貼り合わせ部を延設することによ
り、上記挿入口の幅を上記挿入空間内部の幅より狭くし
たことを特徴とする請求項２に記載の清掃布を提供する
ことにより、上記目的を達成したものである。

【０００９】本発明の請求項４に記載の発明は、上記挿
入口の周縁に弾性材を配設し、該挿入口を拡縮自在とす
ることにより、上記挿入口の幅を上記挿入空間内部の幅
より狭くしたことを特徴とする請求項１又は請求項２に
記載の清掃布を提供することにより、上記目的を達成し
たものである。

【００１０】本発明の請求項５に記載の発明は、上記非
貼り合わせ部が短冊状にカットされていることを特徴と
する請求項２〜４の何れかに記載の清掃布を提供するこ
とにより、上記目的を達成したものである。

【００１１】本発明の請求項６に記載の発明は、不織布
製であることを特徴とする請求項１〜５に記載の清掃布
を提供することにより、上記目的を達成したものであ
る。

【００１２】本発明の請求項７に記載の発明は、柄の先
端部に清掃布装着用のヘッド部を備えた清掃具であっ
て、該ヘッド部に装着される清掃布が請求項１〜６の何
れかに記載の清掃布であることを特徴とする清掃具を提
供することにより、上記目的を達成したものである。

【００１３】本発明の請求項８に記載の発明は、上記柄
が、伸縮自在になされていることを特徴とする請求項７
に記載の清掃具を提供することにより、上記目的を達成
したものである。

【００１４】本発明の請求項９に記載の発明は、上記ヘ
ッド部が柔軟性素材からなることを特徴とする請求項７
又は請求項８に記載の清掃具を提供することにより、上
記目的を達成したものである。

【００１５】

【発明の実施の形態】以下、本発明の清掃布及び清掃具
の一実施形態（第１実施形態）について図面を参照して
説明する。ここで、図１は本形態の清掃布を示す平面図
であり、図２は本形態の清掃布及び清掃具を一部省略し
て示す斜視図（装着前）であり、図３は本形態の清掃布
及び清掃具を一部省略して示す斜視図（装着後）であ
り、図４は本形態の清掃具の全体を示す斜視図である。

【００１６】本形態の清掃布１は、図２に示すように、
扁平な袋状に形成され、内部に挿入空間Ｓを有し且つ該
挿入空間Ｓへの挿入口Ｉを有する清掃布であり、より詳
しくは、不織布製の二枚の清掃用シート２，２を２層に
重ね合わせ、これらの間を貼り合わせて貼り合わせ部３
を設け、該貼り合わせ部３の内側に挿入空間Ｓを有し、
該貼り合わせ部３の外側に非貼り合わせ部４を有する扁
平な袋状に形成してなる清掃布である。そして、図１に
示すように、上記挿入口Ｉの幅W1は上記挿入空間Ｓの内
部の最大幅W2よりも狭くしてある。

【００１７】上記清掃シート２は、本形態におけるよう
に不織布であることが好ましいが、不織布以外にも、例
えばタオル、織布、紙、編布、スポンジ等を用いること
ができる。上記不織布としては、通常公知の各種の製法
による不織布が用いられ、例えば、スパンレース不織
布、スパンボンド不織布、エアースルー不織布、ポイン
トボンド不織布、メルトブローン不織布、レジンボンド
不織布、ニードルパンチ不織布等が好ましく用いられ
る。不織布を構成する繊維としては、吸塵性に優れ且つ
耐摩耗性に優れている繊維が好ましく、例えば、ＰＥ繊
維、ＰＰ繊維、ＰＥＴ繊維、レーヨン繊維、コットン繊
維、ナイロン繊維等を、一種単独で又は二種以上を適宜
に組み合わせて、単繊維または複合繊維として用いるこ
とができる。

【００１８】上記不織布をヒートシールにより貼り合わ
せて清掃布とする場合に特に好ましい不織布としては、
清掃面側にＰＥＴ繊維（ＰＥＴ１００％、１．５ｄ／５
１ｍｍ）製の繊維ウェブ（秤量２４ｇ／ｍ²）を使用す
るとともに、貼り合わせ面側にＰＥＴ（芯）／ＰＥ
（鞘）〔（ＰＥＴ／ＰＥ）重量比＝６０／４０、２ｄ／
５１ｍｍ〕の複合繊維製の繊維ウェブ（秤量２４ｇ／ｍ
²）を使用し、これらの繊維ウェブを、ＰＰ繊維（ＰＰ
１００％）を格子状に形成したＰＰネット（秤量５ｇ／
ｍ²）を介しウォーターニードリングで不織布化したも
のを挙げることができる。この場合、特に、貼り合わせ
面側に使用する繊維ウェブを構成する上記ＰＥＴ／ＰＥ
（芯／鞘）複合繊維は、ＰＥを１０〜９０ｗｔ％含むも
のを使用することが好ましい。上記清掃用シート２，２
は、互いに同一種類のものであっても異なる種類のもの
であっても良い。また、二枚の清掃用シート２，２を用
いずに、一枚の不織布を折曲して二層とし、該二層間を
貼り合わせて清掃布としても良い。

【００１９】本形態の清掃布１における二枚の清掃用シ
ート２，２は、平面視して略正方形状であり、該清掃用
シート２，２が、中央部から下端部にかけて略逆Ｕ字型
に貼り合わされることによって上記貼り合わせ部３が形
成されている。上記貼り合わせ部３は、シール法による
貼り合わせ部であることが好ましいが、シール法に限ら
ず、清掃用シートが相互に接合される限り縫合等他の手
段による貼り合わせ部であっても良い。

【００２０】上記貼り合わせ部３をシール法によって設
ける場合には、その幅が０．１ｍｍ〜２０ｍｍ、特に１
ｍｍ〜１０ｍｍであることが好ましい。上記幅が０．１
ｍｍ未満であると所望の強度を得難くなる。上記シール
法としては、超音波シール法、ホットメルト接着剤を用
いたシール法、ヒートシール法等を採用することがで
き、特にヒートシールが好ましい。また、シール法によ
って貼り合わせ部を形成する場合のシールパターンは、
特に限定されるものではないが、好ましいシールパター
ンとしては、例えば、ベタ、ストライプ、ドット等のシ
ールパターンが挙げられる。尚、縫合によって貼り合わ
せ部を設ける場合には、ミシン縫い等で用いられる通常
の縫合法を採用することが好ましい。

【００２１】上記貼り合わせ部３は、図１に示すよう
に、頂部３ａから左右両側に緩やかな曲線を描いて下降
し且つ下端近傍に幅広部３１，３１を有する両側部３
ｂ，３ｂと、該側部３ｂ，３ｂの下端部から内側に向け
て延設された延設部３ｃ，３ｃとからなり、該貼り合わ
せ部３により、該貼り合わせ部３の内側に、内部に挿入
空間Ｓを有する拭き取り部５が形成され、該貼り合わせ
部３の外側に、清掃用シート２，２間が貼り合わされて
いない非貼り合わせ部４が形成されている。

【００２２】上記挿入空間Ｓは、上記貼り合わせ部３に
より周囲を囲まれた清掃用シート２，２間の空間であ
り、上記延設部３ｃ，３ｃ間に、該挿入空間Ｓへの挿入
口Ｉが形成されている。図１に示すように、上記挿入口
の幅W1は、上記挿入空間内部の最大幅W2（幅が最大とな
る部分の幅）より狭く形成されている。具体的には、挿
入口の幅W1は、上記延設部３ｃ，３ｃの長さの分だけ、
上記側部３ｂ，３ｂの下端部同士間の幅W2よりも狭くな
っている。尚、上記延設部３ｃ，３ｃの長さは、例えば
後述する清掃具におけるヘッド部等被装着体への装着の
容易及び装着状態の確実な維持等の観点から各々３〜２
０ｍｍであることが好ましい。

【００２３】上記非貼り合わせ部４には、上記清掃シー
ト２，２の周縁部から上記貼り合わせ部３の近傍まで、
連続波形形状又は連続山型形状の切り込み９ａを入れる
ことによって複数の短冊状のはたき片９が形成されてい
る。上記はたき片９は、その長さが上記貼り合わせ部３
内側の幅（図１における挿入空間内部の幅W2）の１／１
０〜２倍であり、その幅が５〜５０ｍｍであることが好
ましい。該はたき片９の長さが、上記貼り合わせ部３内
側の幅の１／１０未満であると、はたき片９の効果が充
分に得られず、２倍を越えると、はたき片９が有効に機
能しなくなり、却って掃除し難くなるおそれがある。上
記はたき片９の幅が５ｍｍ未満であると、はたき片９同
士が絡みやすくなり、５０ｍｍを越えると、各はたき片
９が自在に変形し難くなる。また、上記はたき片９の側
縁部を連続波形形状又は連続山型形状に形成すると、各
はたき片９が塵埃を絡め取る効果を向上させることがで
きる。

【００２４】本形態の清掃布１によれば、上記挿入口Ｉ
の幅が上記挿入空間Ｓ内部の幅より狭く形成してあるの
で、例えば、図２及び図３に示すような清掃具１１にお
けるヘッド部１３を該挿入口Ｉに挿入するだけで、清掃
布１の清掃具１１への装着が完了すると共に、装着状態
が安定である。また、上記貼り合わせ部３の外側に非貼
り合わせ部４が設けられ、しかも短冊状にカットしてあ
るため、上記拭取り部５で拭き掃除を行ったり、上記非
貼り合わせ部４のはたき片９で、埃をはたき、あるいは
吸着させて埃取りを行うなど、掃除個所に応じた清掃を
行うことができる。また、上記挿入空間Ｓ内に清掃具１
１あるいは手を挿入して清掃する場合に、挿入口Ｉの周
縁部がヘッド部１３の後端面と柄との境目部分又は手首
等に、良好にフィットするため、掃除の際に該清掃布１
がヘッド部１３や手から外れ難く、安定した清掃が可能
であり、作業性に極めて優れている。また、本形態の清
掃布は若干の伸縮性を有しているため、挿入口が狭くて
も容易に清掃具への装着が可能である。

【００２５】次に、本形態の清掃具１１について説明す
る。本形態の清掃具１１は、図２〜図４に示すように、
柄１２の先端部に清掃布装着用のヘッド部１３を備えた
清掃具であって、該ヘッド部１３に図１に示す上記清掃
布１が装着される。

【００２６】上記清掃具１１は、図２に示すように、柄
１２と、柄１２の先端部に着脱可能に装着されるヘッド
部１３とから構成されている。上記柄１２は、図４に示
されるように、径の異なる３本の円筒状部材１２ａ〜１
２ｃを主体として構成されている。柄１２は、これらの
円筒状部材１２ａ〜１２ｃを、大径の円筒状部材内に小
径の円筒状部材を前後動自在且つ係止可能に連結させる
といった公知の伸縮機構によって、伸縮自在になってい
る。上記円筒状部材１２ａの先端部の内面には、雌ねじ
（図示せず）が形成されており、後述するヘッド部１３
のねじ部材１７を螺着できるようになしてある。尚、柄
１２の後端部には、引きかけ孔１２ｄを有するエンドキ
ャップが取り付けられており、本清掃具をフックなどの
留め具に掛けることができるようになっている。

【００２７】上記ヘッド部１３は、図２に示したよう
に、縦長の形態を有すると共に上記柄１２の先端部に該
柄１２の軸方向に沿う向きに設けられており、柔軟性素
材からなる被装着体１４を主体として構成されている。
上記ヘッド部１３（より具体的には、被装着体１４）は
先端部に向かうにつれて幅が漸減するように形成されて
おり、中央部から先端部にかけては平面視して略Ｕ字状
の輪郭を有するように形成されている（図示せず）。上
記ヘッド部１３（被装着体１４）の幅方向の垂直断面形
状は、上下に凸曲面を有する凸レンズ状となっている。
上記ヘッド部１３（被装着体１４）の後端部は後端に向
かって急激に拡幅されており、左右両側に清掃布固定用
の突部１５，１５が形成されている。該突部１５，１５
は、長手方向中央部の周縁部の輪郭を後端部まで延長し
た仮想曲線よりも外側に位置する部分であり、上記清掃
布１の挿入口Ｉと係合するようになされている。

【００２８】具体的には、上記突部１５，１５は、図１
に示す清掃布１の幅広部３１の形状に沿う形態とされて
いる。尚、突部１５，１５の幅方向に突出する長さＬ１
（図２参照）は、清掃布の装着の容易及び装着状態の確
実な維持の観点から、２〜２０ｍｍであることが好まし
い。

【００２９】また、本実施形態における上記ヘッド部１
３（被装着体１４）の全長は、３０〜２００ｍｍである
ことが好ましく、該ヘッド部１３の最大幅は、２０〜１
００ｍｍであることが好ましく、該ヘッド部１３の平均
厚さは、５〜３０ｍｍであることが好ましい。

【００３０】尚、本実施形態における上記ヘッド部１３
（被装着体１４）は、平面視して略Ｕ字状の輪郭を有す
るように形成されているが、両側縁部が先端部において
鋭角で結合するような形態であることがより好ましい。
上記ヘッド部１３が両側縁部が先端部において鋭角で結
合するような形態であると、隙間等にスムースに差し込
んで隙間の清掃を楽に行うことができると共に、部屋の
コーナーを確実に掃除することができる。上記被装着体
１４は、発泡ポリウレタンからなり、被装着体１４の内
部には、該被装着体１４の下端部Ａに開口し上記芯材
（図示せず）が挿入される挿入部１４ａが形成されてい
る。上記芯材は、該挿入部１４ａ内に挿入され接着固定
されている。また、被装着体１４の表面は、メルトーム
加工により平滑化されており、清掃布の着脱がスムーズ
に行えるようになしてある。

【００３１】尚、本形態の清掃具におけるように多孔性
の柔軟性素材で作製した場合には、ヘッド部１３の内部
に内部に芯材（図示せず）を配設することが好ましい
が、ヘッド部１３をゴム等の柔軟性弾性部材で作製した
場合等には、芯材（図示せず）を除いた構成とすること
もできる。また、上記清掃具１１におけるヘッド部１３
と柄１２とは一体的に形成されていても良く、分離不可
能に結合されていても良い。

【００３２】本形態の清掃具１１によれば、上記清掃布
１が上記挿入空間Ｓ内部の幅より狭い幅の上記挿入口Ｉ
を有してなるので、図２及び図３に示すように、該挿入
口Ｉに上記ヘッド部１３を挿入するだけで、上記清掃布
１を上記清掃具１１に装着することができる。また、上
記ヘッド部１３の後端部両側部に設けられた上記突部１
５，１５が挿入口Ｉと係合することにより、装着された
清掃布１が上記ヘッド部１３に確実に保持され、装着さ
れた清掃布１が清掃作業中に脱落することもない。

【００３３】また、上記ヘッド部１３が適度な弾力性及
び柔軟性を有しているため、清掃対象やそれら清掃対象
のすき間等への密着性やも良好で充分な掃除ができると
ともに、清掃対象を傷つけたり、清掃中に清掃布が破れ
たりするおそれもない。更に、上記ヘッド部１３の表面
には表面平滑化処理（メルトーム加工）が施されている
ため、清掃布１のヘッド部１３への装着をスムーズに行
うことができる。

【００３４】また、本形態の清掃具１１によれば、上記
柄１２が伸縮自在になされているため、例えば、高所や
手が入りにくい隙間の清掃を行う場合等、必要に応じて
該柄１２を伸張させて清掃することができる。また、柄
１２を縮めれば収納に場所を取らず、小柄１２とヘッド
部１３とを分離することによって更にコンパクトな収納
が可能である。また、上記非貼り合わせ部４に形成され
た複数のはたき片９が衝撃吸収材として機能することが
できる。尚、本実施形態におけるように非貼り合わせ部
４を短冊状にカットしてはたき片を形成する場合におけ
るヘッド部１３（被装着体１４）の好ましいＣ硬度は、
９０以下であり、特に好ましくは、７０以下である。こ
こで、Ｃ硬度とは、ＳＲＩＳ（日本ゴム協会規格）０１
０１に基づき、アスカ−ゴム硬度計Ｃ型式で測定した硬
度である。

【００３５】次に、本発明の清掃布及び清掃具の他の実
施形態（第２実施形態）について図面を参照して説明す
る。ここで、図５は本形態の清掃布を示す平面図であ
り、図６は本形態の清掃布及び清掃具を示す斜視図（装
着前）であり、図７は本形態の清掃布及び清掃具を示す
斜視図（装着後）である。

【００３６】本形態の清掃布１は、図５に示すように、
不織布製の上記清掃用シート２，２を２層に重ね合わ
せ、貼り合わせて貼り合わせ部３を設け、該貼り合わせ
部３の内側に挿入空間Ｓを有し、該貼り合わせ部３の外
側に非貼り合わせ部４を有する扁平な袋状に形成してな
る清掃布であり、下端部に上記挿入空間Ｓへの挿入口Ｉ
を有する。本形態における清掃用シート２，２の製法及
び繊維組成等並びに貼り合わせ部３の幅及び形成方法
は、上述した第１実施形態の清掃布におけるのと同様で
ある。

【００３７】本形態の清掃布１は、図５に示したよう
に、周縁部が連続的な山型状にカットされた２枚の不織
布製の清掃用シート２，２が、周縁部よりも内側におい
てほぼ該周縁部の形状に沿った形状に貼り合わされてお
り、これにより上記貼り合わせ部３が形成されている。
上記貼り合わせ部３は、シール法による貼り合わせ部で
あることが好ましいが、シール法に限らず、不織布が相
互に接合される限り縫合等他の手段による貼り合わせ部
であっても良い。

【００３８】上記貼り合わせ部３は、図５に示すよう
に、先端部に幅方向に沿わせて形成された先端部３ａ
と、該先端部３ａの両端から所定の角度をもって延設さ
れ、且つ中央に折曲部３０，３０を有する両側部３ｂ，
３ｂと、該側部３ｂ，３ｂの下端部から内側に向けて延
設された延設部３ｃ，３ｃとからなり、該貼り合わせ部
３により、該貼り合わせ部３の内側に、内部に挿入空間
Ｓを有する拭き取り部５が形成され、該貼り合わせ部３
の外側に、清掃用シート２，２間が貼り合わされていな
い非貼り合わせ部４が形成されている。

【００３９】上記挿入空間Ｓは、上記貼り合わせ部３に
より周囲を囲まれた空間であり、上記延設部３ｃ，３ｃ
間に、該挿入空間Ｓへの挿入口Ｉが形成されている。上
記清掃布１を平面状とした場合における上記挿入口Ｉの
幅W1は、上記両側部３ｂ，３ｂ間の幅が最大となる部分
の幅W2よりも、上記延設部３ｃ，３ｃの長さの分だけ、
狭くなっている。

【００４０】上記貼り合わせ部３の外側に非貼り合わせ
部４を設ける場合、該非貼り合わせ部４の幅は、貼り合
わせ部３を上記シール法によって設けるときには、不織
布の周縁部から１ｍｍ〜５０ｍｍとするのが好ましく、
５ｍｍ〜３０ｍｍとするのが更に好ましい。上記１ｍｍ
よりも幅が狭いと、シールされた貼り合わせ部で清掃対
象物を傷つけ易くなるほか、当該非貼り合わせ部４での
吸塵効果が減少する。一方、上記５０ｍｍを超えると、
非貼り合わせ部の腰がなくなって清掃しづらくなり易
い。また、上記貼り合わせ部を上記縫合により設けると
きには、不織布の周縁部から１ｍｍ〜５０ｍｍとするの
が好ましく、５ｍｍ〜３０ｍｍとするのが更に好まし
い。上記１ｍｍよりも狭いと、縫合糸がほつれたり、非
貼り合わせ部の吸塵効果が減少したりし、また、５０ｍ
ｍを超えると、非貼り合わせ部の腰がなくなって清掃し
づらくなり易い。

【００４１】本形態の清掃布１によれば、上記挿入口Ｉ
の幅が上記挿入空間Ｓ内部の幅より狭く形成してあるの
で、例えば、後述する清掃具のヘッド部（図６及び図７
参照）を挿入するだけで、該清掃布１を清掃具１１に装
着することができる。また、上記貼り合わせ部３の外側
に非貼り合わせ部４が設けられているため、上記拭取り
部５で拭き掃除を行ったり、上記非貼り合わせ部４を狭
い隙間に挿入して当該隙間内の埃を吸着させて埃取りを
行うなど、掃除個所に応じて清掃を行うことができる。

【００４２】次に、本形態の清掃具について説明する。
図６及び図７に示したように、本形態の清掃具１１は、
柄１２の先端部に柔軟性素材からなる清掃布装着用のヘ
ッド部を備えた清掃具であって、該ヘッド部に図５に示
した、挿入空間Ｓを有する扁平袋状の上記清掃布１が装
着される。上記ヘッド部１３は、表面にメルトーム加工
が施された軟質エステル系ウレタンフォーム製の多孔性
の柔軟性素材（Ｃ硬度＝２０〜３５）から構成されてい
る。

【００４３】上記ヘッド部１３は、平面視したときの形
状が先端部に二つの角部１３ａを有し且つ後方に向かう
につれて幅広となっている略六角形形状であり、上記ヘ
ッド部１３の肉厚は、先端部に向かうにつれて、また、
中央部から幅方向両側端に向かうにつれて薄くなってい
る。また、該ヘッド部１３の清掃具１１の長手方向に直
交する断面の形状は略台形となっている。

【００４４】上記ヘッド部１３の下面１３ｃは略平面状
に形成されている。上記ヘッド部１３の上面１３ｂは、
長手方向後端部から中央部にかけては上記下面１３ｃと
略平行に形成されており、中央部を越えて先端に至る部
分は連続的に肉厚が薄くなる傾斜面とされ、該ヘッド部
１３の先端において上記下面１３ｃと鋭角で接合してい
る。また、上記下面１３ｃと上記上面１３ｂとの間の両
側面１３ｄ，１３ｄは、該ヘッド部１３の幅方向に下降
する傾斜面とされており、上記下面１３ｃと上記側面１
３ｄ，１３ｄとのなす角度は９０度以下の鋭角となって
いる。

【００４５】本形態の清掃具１１における上記ヘッド部
１３は、その内部に後端面に開口する挿通孔（図示せ
ず）を備えており、該挿通孔内に柄１２の先端が挿入固
定され該柄１２と一体化されている。上記柄１２は、先
端に上記ヘッド部１３内に挿入される挿入部を有すると
共に、後部に把持し易い形状とされた把持部１２ｆを備
えてなる。

【００４６】本形態の清掃具１１によれば、上記清掃布
１が上記挿入空間Ｓ内部の幅より狭い上記挿入口Ｉの幅
を有してなるので、図６及び図７に示すように、該挿入
口Ｉに上記ヘッド部１３を挿入するだけで、上記清掃布
１を確実に装着することができる。また、装着された清
掃布１が上記ヘッド部１３に確実に保持され、装着され
た清掃布１が清掃作業中に脱落することもない。また、
上記ヘッド部１３の表面にはメルトーム加工が施されて
おり、該表面の滑性が高められているので、清掃布１の
ヘッド部１３への装着をスムーズに行うことができる。

【００４７】また、本形態の清掃具１１によれば、比較
的面積の広いテーブル、机などの清掃に際しては、主と
して清掃布１の貼り合わせ部３の内側部分である拭き取
り部５を利用して埃などを拭き取ることができ、また、
たんすの間等の狭い隙間等の清掃に際しては、非貼り合
わせ部４を挿入して埃などを吸着させて掃除することが
できる。

【００４８】また、上記ヘッド部１３が適度な硬さ及び
柔軟性を有しているため、清掃対象への密着性も良好で
充分な掃除ができるとともに、清掃対象を傷つけたり、
清掃中に清掃布が破れたりするおそれもない。

【００４９】更に、上記ヘッド部１３は、上記下面１３
ｃと上記側面１３ｄ，１３ｄとを有しており、これら両
面のなす角度が９０度以下の鋭角とされているため、両
面により形成される角部をコーナー部や隅部等のゴミの
たまりやすい箇所に押し当て清掃布１を密着させること
ができ、このような箇所の清掃を確実に行うことができ
る。

【００５０】以上、本発明の好ましい実施形態である清
掃布及び清掃具について説明したが、本発明は、上記両
実施形態に何ら制限されることなく、本発明の趣旨を逸
脱しない範囲で種々変更が可能である。

【００５１】例えば、清掃布における挿入空間Ｓへの挿
入口Ｉの幅は、上記両実施形態におけるように、貼り合
わせ部３を延設することにより該挿入空間Ｓ内部の幅よ
り狭くすることが好ましいが、挿入口Ｉの幅を挿入空間
Ｓ内部の幅より狭くすることができる限り、その他の方
法によるものであっても良い。例えば、図８及び図９に
示すように挿入口Ｉの周縁に弾性材１８を配設し、該挿
入口Ｉを拡縮自在とすることにより、上記挿入口Ｉの幅
を上記挿入空間Ｓ内部の幅より狭くしたものであっても
良い。

【００５２】このような構成を有する清掃布も上記実施
形態における清掃布と同様に、清掃具１１のヘッド部１
３を該挿入口Ｉに挿入することにより、簡単に上記清掃
具１１に装着することができる。また、挿入空間Ｓ内に
清掃具１１あるいは手を挿入して清掃する場合に、挿入
口の周縁に配された弾性材により該挿入口Ｉがヘッド部
１３の後端面又は手首等に、フィットするため、掃除の
際に該清掃布１がヘッド部１３や手から外れ難く、安定
した掃除が可能であり作業性にも優れている。上記弾性
材としては、シート状の弾性材、糸索状の弾性材等を用
いることができ、その材質としては、イソプレン、ブタ
ジエン等の天然ゴム、合成ゴム、スパンテックス等通常
公知の各種のものを用いることができる。

【００５３】また、本発明に係る清掃布は、装着時にお
いて、内部に挿入空間を有する扁平な袋状となる形態で
あればいかなる形態でも良く、平面視して正方形状、三
角形状、楕円形状、円形状等適宜の形状とすることがで
きる。また、上記貼り合わせ部の形成方法としては、シ
ール法による貼り合わせ部が好ましいが、シール法に限
らず、不織布が相互に接合される限り縫合等他の手段に
よる貼り合わせ部であっても良い。また、上記貼り合わ
せ部の形態は、挿入されるヘッド部等の形態に応じた形
態とすることが好ましく、例えば、先端部に角部を有す
る形態としたり、平面視してＵ字状、Ｖ字状等の形態と
しても良い。また、貼り合わせ部及び非貼り合わせ部の
形態は、清掃布の左右両側で対称でなくとも良く、一方
の側には、上記第１の実施形態におけるように幅の広い
非貼り合わせ部を形成すると共に、該貼り合わせ部を短
冊状にカットし、他方の側には、上記第２の実施形態に
おけるような幅の狭い非貼り合わせ部を設けるといった
構成であっても良い。

【００５４】また、貼り合わせ部３を延設することによ
り該挿入空間Ｓ内部の幅より狭くする場合、上記延設部
３ｃ，３ｃは、上記側部３ｂ，３ｂの下端から延設され
ていても良いし、該下端よりも先端側に位置する部位か
ら延設されていても良い。また、上記延設部３ｃ，３ｃ
と上記側部３ｂ，３ｂとは角部を形成して連結されてい
ても曲線により連続的に連結されていても良く、また、
延設部３ｃ，３ｃと上記側部３ｂ，３ｂとの貼り合わせ
の手段は異なっていても良く、例えば、延設部３ｃ，３
ｃは縫合による張り合わせ部で上記側部３ｂ，３ｂはヒ
ートシールによる貼り合わせ部であっても良い。

【００５５】また、上記延設部３ｃ，３ｃは直線状であ
っても曲線状であっても、更に連続山型状のジグザク形
状に形成されていても良い。また、上記両実施形態にお
けるように張り合わせ部３の下端から内方に向けて延設
部３ｃ，３ｃを延設して上記挿入口Ｉの幅を挿入空間Ｓ
内部の幅より狭くする方法に代えて、上記貼り合わせ部
３とは連続していない独立した張り合わせ部を、上記貼
り合わせ部３の内側に形成することにより挿入口Ｉの幅
を挿入空間Ｓ内部の幅より狭くしても良い。更に、挿入
口Ｉの幅を挿入空間Ｓ内部の幅より狭くすることができ
る限り、その他の方法により挿入口Ｉの幅を挿入空間Ｓ
内部の幅より狭くしたものであっても良い。

【００５６】本発明の清掃具における上記ヘッド部を形
成する柔軟性素材としては、弾力を有する清掃面を形成
し得る限り通常公知の各種の素材を用いることができる
が、スポンジ状の多孔性の柔軟性素材を用いることが好
ましく、耐久性に優れた軟質の発泡させた合成樹脂から
なる多孔性の柔軟性素材を使用することが特に好まし
い。この様な性質を備えた好ましい多孔性の柔軟性素材
としては、例えば、発泡ポリエチレン、発泡ポリウレタ
ン等の合成樹脂が挙げられる。また、スポンジ状の多孔
性の柔軟性素材の他に、人工皮革若しくは布製の袋にフ
ェルトや綿等の繊維材料を内包させたクッション状の柔
軟性素材、又はゴム状の柔軟性素材を使用しても良い。
また、清掃具におけるヘッド部には、上記第１実施形態
におけるように清掃布１に係合する突部を設けることが
好ましいが、上記第２実施形態におけるように、このよ
うな突部を設けない構成としても良い。

【発明の効果】本発明によれば、清掃具等に簡単且つ確
実に装着することができ、取り外しも容易な清掃布及び
清掃具を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は、本発明の第１実施形態に係る清掃布を
示す平面図である。

【図２】図２は、本発明の第１実施形態に係る清掃布及
び清掃具を一部省略して示す斜視図である。

【図３】図３は、第１実施形態に係る清掃布及び清掃具
を一部省略して示す斜視図である。

【図４】図４は、第１実施形態に係る清掃具の全体を示
す斜視図である。

【図５】図５は、本発明の第２実施形態に係る清掃布を
示す平面図である。

【図６】図６は、本発明の第２実施形態に係る清掃布及
び清掃具を示す斜視図である。

【図７】図７は、本発明の第２実施形態に係る清掃布及
び清掃具を示す斜視図である。

【図８】図８は、本発明の他の実施形態に係る清掃布及
び清掃具を示す斜視図である。

【図９】図９は、本発明の更に他の実施形態に係る清掃
布及び清掃具を示す斜視図である。

【符号の説明】

１清掃布２清掃用シート３貼り合わせ部３ｂ側部３ｃ延設部４非貼り合わせ部５拭き取り部９はたき片１１清掃具１２柄１３ヘッド部１４被装着体１４ａ挿入部１５清掃布固定用の突部Ｓ挿入空間Ｉ挿入口

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者青木幸子栃木県芳賀郡市貝町赤羽2606 花王株式会社研究所内

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】扁平な袋状に形成され、内部に挿入空間
を有し且つ該挿入空間への挿入口を有する清掃布であっ
て、上記挿入口の幅を上記挿入空間内部の幅より狭くし
てあることを特徴とする清掃布。
【請求項２】清掃用シートを少なくとも２層に重ね合
わせ、貼り合わせて貼り合わせ部を設けてあり、該貼り
合わせ部の内側に上記挿入空間を有し、該貼り合わせ部
の外側に非貼り合わせ部を有することを特徴とする請求
項１に記載の清掃布。
【請求項３】上記挿入口の両側端に上記貼り合わせ部
を延設することにより、上記挿入口の幅を上記挿入空間
内部の幅より狭くしたことを特徴とする請求項２に記載
の清掃布。
【請求項４】上記挿入口の周縁に弾性材を配設し、該
挿入口を拡縮自在とすることにより、上記挿入口の幅を
上記挿入空間内部の幅より狭くしたことを特徴とする請
求項１又は請求項２に記載の清掃布。
【請求項５】上記非貼り合わせ部が短冊状にカットさ
れていることを特徴とする請求項２〜４の何れかに記載
の清掃布。
【請求項６】不織布製であることを特徴とする請求項
１〜５に記載の清掃布。
【請求項７】柄の先端部に清掃布装着用のヘッド部を
備えた清掃具であって、該ヘッド部に装着される清掃布
が請求項１〜６の何れかに記載の清掃布であることを特
徴とする清掃具。
【請求項８】上記柄が、伸縮自在になされていること
を特徴とする請求項７に記載の清掃具。
【請求項９】上記ヘッド部が柔軟性素材からなること
を特徴とする請求項７又は請求項８に記載の清掃具。