JPH1187828A - 繰り返し周波数の安定化された光パルス源 - Google Patents

繰り返し周波数の安定化された光パルス源

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JPH1187828A
JPH1187828A JP24561297A JP24561297A JPH1187828A JP H1187828 A JPH1187828 A JP H1187828A JP 24561297 A JP24561297 A JP 24561297A JP 24561297 A JP24561297 A JP 24561297A JP H1187828 A JPH1187828 A JP H1187828A
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optical
optical pulse
pulse
delay
pulse train
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JP24561297A
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Kazunori Naganuma
和則 長沼
Shigeo Ishibashi
茂雄 石橋
Yuzo Ishida
祐三 石田
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Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 如何に高い繰り返し周波数を持つ光パルス源
に対しても有効で、電子回路による雑音の増加を最小限
に留めた繰り返し周波数の安定化された光パルス源を提
供。 【解決手段】 レーザ共振器100からの光パルス列の
一部を分岐鏡102により分岐し、分岐鏡103により
更に2分し、うち一方のパルス列を波形整形器105を
通して、パルス繰り返し周期の整数倍に等しい遅延を与
える光学遅延線106を伝搬させた後、分岐鏡103に
より2分された他方のパルス列とともに、相互相関器1
07に入射する。相互相関器は2つのパルス列を非線形
結晶118に入射させることで発生させた非線形信号を
電気信号に変換して相互相関信号Gc として出力する。
相互相関信号電圧と基準電圧108との差が積分回路1
09に入力し、積分回路109の出力に基づき駆動回路
110により共振器長調整機構101が駆動され、レー
ザ共振器の共振器長が調整される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ピコ秒からフェム
ト秒領域の超短時間幅を持つ光パルスを発生する光パル
ス源について、その繰り返し周波数を安定化する技術に
関する。特に、廉価に実現でき、また、如何に高い繰り
返し周波数を持つ光パルス源に対しても実施可能な繰り
返し周波数の安定化された光パルス源を提供する。
【0002】
【従来の技術】近年、光通信あるいは光情報処理をはじ
めとする多数の産業・学問分野で、ピコ秒からフェムト
秒領域の超高速光信号の適用が隆盛してきており、かか
る超高速光信号を発生する装置についての需要が増して
きた。このような超高速光信号の最も基本的な形態は、
非常に時間幅の短い光パルスであり、一旦、このような
極短光パルスが得られれば、派生的に他の信号波形に変
換できることが知られている。
【0003】現在、超短光パルスを発生する方法のうち
で、最も時間幅の短い光パルスを最も高い繰り返し周波
数で、しかも安定に発生できるのは、レーザ光源自体の
持つ光非線形効果に起因するパルス発生動作による場合
であり、この種のパルス発生動作は総称的に受動モード
同期、あるいは自己モード同期と呼ばれている。これに
相対する方法として、外部から変調信号をレーザ光源に
印加して行うパルス発生動作があり、能動モード同期、
あるいは強制モード同期と呼ばれる。
【0004】何れのパルス発生動作においても、光パル
スの繰り返し周波数は、レーザ共振器の周回時間の逆数
の整数倍となる。後者の能動モード同期法の発生動作で
は、この共振器長で決まる繰り返し周波数の、整数分の
1、あるいは整数倍の周波数の変調信号を印加して、光
パルスを成長させる。ここでレーザ共振器長は、温度変
化によるドリフト、あるいは振動による揺らぎによって
不可避的に変化するという事情を想起されたい。この
際、後者の能動モード同期法では、共振器長で決まる繰
り返し周波数と、変調信号の周波数の間に齟齬が生じ、
パルス動作が不安定となるか、または発生する光パルス
の時間幅が広がる。ただし、光パルスの繰り返し周波数
は、変調信号の周波数を優先して決まる。これに対し
て、前者の受動モード同期法では、レーザ共振器長が変
化しても、パルス動作は安定で、光パルスの時間幅も不
変であるが、光パルスの繰り返し周波数が変化してしま
う。
【0005】光パルス源から発生された超短光パルスを
応用する際、光パルスの繰り返し周波数の揺動が望まし
くない場合が多い。例えば、光パルスを用いた計測シス
テムを構築する際、得られる時間分解能はパルスの同期
精度に依存するので、繰り返し周波数の揺動によるジッ
ターがあると、時間分解能が損なわれることとなる。こ
のような場合、受動モード同期法によって発生された光
パルスの、時間幅の短さが無意味と化してしまう。それ
故、従来から、受動モード同期レーザの共振器長を制御
して、発生される光パルスの繰り返し周波数を安定化す
る努力が払われてきた。
【0006】図7は、このような従来例の構成を示し、
安定な基準発振器を用い、その発振出力に発生される光
パルスの繰り返し周波数を同期する方法を採用してい
る。このような方法は、IEEE Journal of Quantum Elec
tronics 誌・28巻(1992年)・289−296
頁、あるいはOptics Letters誌・19巻(1994年)
・481−483頁に開示されている。
【0007】図7の例において、レーザ共振器500
は、その内部に変位鏡522を備え、変位鏡522によ
りその共振器長を制御できるように構成されている。レ
ーザ共振器500から発生する光パルス列の一部が分岐
鏡502により分岐されて、反射鏡504を経て高速光
検出器530に入射する。光パルス列の繰り返し周波数
をfとすると、この高速光検出器530の電気出力は、
fの整数倍の周波数を持つ正弦波状のビート信号の重ね
合わせとなる。この出力のうち、fのm(mは零でない
整数)倍の正弦波成分を、高周波増幅器531により増
幅して光パルスの繰り返し周波数の安定化に用いる。
【0008】高周波増幅器531で増幅された正弦波成
分は、基準発振器532の出力とともに高周波混合器5
33に印加される。ここで、基準発振器532の発振周
波数fref はmfの近傍に設定される。高周波混合器5
33は、印加された2つの入力の和および差の周波数を
出力する。このうち、差成分である周波数mf−fref
の信号を、低域濾波器534によって抽出し、積分回路
509を介して変位鏡522の駆動回路510に供給す
る。
【0009】このように自走周波数fの発振器に対し
て、差周波数mf−fref を誤差信号として周波数制御
端子へ帰還し、発振器の発振周波数をfref /mに安定
化する方法は、一般に、位相ロックループ(PLL)と
いう名で知られている。こうして、この従来の繰り返し
周波数の安定化された光パルス源において、光パルス列
の繰り返し周波数が基準発振器532の発振周波数f
ref の1/mに引き込まれ、繰り返し周波数の安定化が
実現される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述した従来
の繰り返し周波数の安定化された光パルス源には、以下
のような問題がある。
【0011】上述の従来の安定化方法では、安定化に用
いる正弦波成分の逓倍数mが大きいほど良好な安定化が
期待できることは明らかである。なぜなら、繰り返し周
期fの変化に対する誤差信号mf−fref の変化は、逓
倍数mに比例するからである。ところが、従来の安定化
方法では、高速光検出器530、高周波増幅器531、
基準発振器532、および高周波混合器533の帯域制
限により、設定できる逓倍数mには限りがある。
【0012】一方、元来の光パルス列に含まれる繰り返
し周波数fの高調波を考えると、パルス列のデューティ
比、すなわちパルス幅の繰り返し周期に対する比、の逆
数程度の次数の高調波が存在する。例えば、繰り返し周
波数fが200MHz、幅50fs(フェムト秒)のパ
ルス列には、10000次以上の高調波が含まれる。こ
れに対して、上述の従来の安定化方法で、基準発振器5
32の周波数fref を10GHzに設定したとしても、
逓倍数mは高々50に過ぎず、元来のモード同期レーザ
光源の短パルス性が、十分に活かされていない。
【0013】さらに、繰り返し周波数fが元々高いレー
ザ光源、たとえばfが100GHzのモード同期半導体
レーザに対しては、逓倍数mを1にすら設定し難い。上
記でmは零でない整数でなければならなかったことを想
起すれば、この場合、従来の方法ではそもそも安定化動
作が達成できない。
【0014】また一般に、繰り返し周波数fあるいは逓
倍数mが高くなるに従って、用いる電子回路、すなわち
高速光検出器530、高周波増幅器531、基準発振器
532、および高周波混合器533が高価となる。特
に、マイクロ波帯の低雑音な基準発振器532の価格
は、レーザ光源自体の価格を容易に越えるに至り、繰り
返し周波数の安定化された光パルス源全体の経済性を損
なう結果となる。
【0015】従来の安定化方法には、以上に述べた電子
回路の帯域制限や価格による限界に加えて、例え安定化
動作が達成されたとしても、原理的に、繰り返し周波数
の安定性が基準発振器の発振周波数の安定性を越え得な
いという根本的制約がある。この制約は、既に過去のも
のとなりつつある不安定な超短光パルス光源については
問題とはされなかったが、超短光パルス光源の進歩に伴
ない、著しい問題として浮上してきている。
【0016】上述のように、光パルス列を高速光検出器
530で受光すると、その電気出力は、繰り返し周波数
fの整数倍の周波数を持つ正弦波状のビート信号の重ね
合わせとなる。ここで、繰り返し周波数に揺動が無い
と、各々の正弦波成分は周波数軸上で完全な線スペクト
ルを持つ。逆に、周波数軸上でビート信号を観測すれ
ば、線スペクトルの周りに現れる位相雑音パワーから、
繰り返し周波数に揺動を高感度に検出することができ、
この測定法は位相雑音測定法と呼ばれている。
【0017】図8は従来の安定化方法により逓倍数m=
5として安定化を行ったCrドープYAG(イットリウ
ム・アルミニウム・ガーネット)レーザについて、上記
の位相雑音測定法を用いて、繰り返し周波数の揺動を、
安定化前後について測定した結果を示す。図8中、破線
は、安定化を行わない自走状態のCrドープYAGレー
ザの位相雑音パワースペクトルを示す。一方、実線は、
安定化後の同レーザの位相雑音パワースペクトルを示
す。これらを比較すると、700Hz以下の周波数領域
では、安定化によって位相雑音の減少が見られ、従来法
によって繰り返し周波数の揺動が抑圧されていることが
分かる。
【0018】ところが、700Hz以上では、逆に、安
定化動作によって位相雑音が増す結果となっている。さ
らに、700Hz以下の周波数領域でも、100Hz、
150Hz、250Hz、300Hzおよび600Hz
といった電源周波数(この場合50Hz)の倍音におい
て、位相雑音の低減が目立って劣っている。これらの測
定結果は、用いた基準発振器532の位相雑音特性が、
安定化動作によって、光パルス列に移譲されていること
を示唆している。現在の、超短光パルス光源では、自走
状態の数百Hz以上の周波数領域で、位相雑音が著しく
小さく、電子発振器の位相雑音と比肩するか、または優
越するに至っている。これは、そもそも、電子発振器と
光発振器(レーザ光源)の発生する電磁波の量子として
のエネルギーの違いによって来る性質であり、理想状態
では、このエネルギーが高く熱雑音領域から離されてい
る光発振器の方が原理的に雑音が小さくできる。従っ
て、光発振器たるレーザ光源に、電気発振器の雑音を移
譲することとなる従来の安定化方法は、物理法則によっ
てレーザ光源に元来付与されている可能性を、かえって
損なうものと見ることができる。
【0019】以上述べたように、位相ロックループを用
いてモード同期レーザ光源のパルス繰り返し周波数を基
準発振器の周波数に引き込む従来の繰り返し周波数の安
定化された光パルス源は、(1)電子回路の帯域制限に
よってモード同期レーザ光源の短パルス性が活かされ
ず、また(2)高周波電子回路の価格によって経済性が
損なわれ、さらに(3)元来レーザ光源の低雑音性が優
越している周波数領域で、雑音を増大する結果となると
いう解決すべき課題があった。
【0020】本発明の目的は、従来技術におけるこれら
の困難な課題を解決し、如何に高い繰り返し周波数を持
つ光パルス源に対しても有効で、かつ廉価に実現でき、
さらに電子回路による雑音の増加を最小限に留めた繰り
返し周波数の安定化された光パルス源を提供することに
ある。
【0021】本発明のさらなる目的は、高周波電子回路
の帯域による制限が無く、それによりモード同期レーザ
光源の短パルス性と高繰り返し性の双方が安定化に有利
に働き、また適用可能な繰り返し周波数に上限がない、
さらに電子回路による雑音の流入が少ない利点を有する
繰り返し周波数の安定化された光パルス源を提供するこ
とにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の繰り返し周波数の安定化された光パルス源
は、レーザ共振器から発生されたパルス列を分岐手段で
2分し、一方のパルス列にパルス繰り返し周期の零以外
の整数倍に等しい遅延を与えた後、他方のパルス列とと
もに、光非線形効果を呈する媒質(例えば、非線形結
晶)内に入射結焦し、この媒質内で発生する非線形信号
を電気信号に変換し、この電気信号に基づいてレーザ共
振器の共振器長を制御することを特徴とする。
【0023】この制御の態様の1つとして、上記電気信
号が一定値となるように共振器長を調整する直流的な方
法がある。
【0024】また制御の他の態様として、上記2分され
たパルス列の一方に周期的に変化する遅延を与え、上記
電気信号がこの遅延の変化に伴なって変化しないように
共振器長を調整する交流的な方法がある。
【0025】上記整数倍に等しい遅延は、光ファイバに
よって与えることができる。このとき、その光ファイバ
の入射端に、当該光ファイバ中の伝搬によるパルス幅の
広がりが小さいパルス波形に整形するための光学系を設
けることが好ましい。
【0026】更に詳述すると、請求項1の発明は、光パ
ルス列を発生するためのレーザ共振器に該共振器の光学
長を調整する機構を備え、該光学長を調整することによ
り光パルス列の繰り返し周波数を安定化する光パルス源
において、前記レーザ共振器から発生した光パルス列を
分岐する分岐手段と、該分岐手段により分岐された一方
の光パルス列にパルス繰り返し周期の零でない整数倍の
遅延を与える遅延手段と、前記分岐手段により分岐され
たままの他方の光パルス列と前記遅延手段により遅延さ
れた光パルス列の両方の光パルス列を共に光非線形効果
を有する媒質内に入射結焦する光学手段と、前記非線形
効果を有する媒質内で発生する非線形信号を電気信号に
変換する変換手段と、前記電気信号に基づいて前記レー
ザ共振器の光学長を調整する機構を駆動する駆動制御手
段とを具備することを特徴とする。
【0027】ここで、前記駆動制御手段は前記電気信号
が一定値となるように前記レーザ共振器の光学長を調整
する機構を駆動するとすることができる。
【0028】また、前記変換手段が光検出手段であり、
前記駆動制御手段は、前記光検出手段から出力する前記
電気信号を所定の基準電圧と比較する比較手段と、該比
較手段の出力信号を基に前記電気信号が前記基準電圧と
一致するように前記レーザ共振器の光学長を調整する機
構を駆動する駆動手段とを有するとすることができる。
【0029】更に、前記非線形効果を有する媒質が2倍
波発生効果を示す非線形結晶あるいは2光子吸収効果を
示す材料であり、かつ前記変換手段が光検出手段である
か、または、前記非線形効果を有する媒質と前記変換手
段が2光子吸収効果を示す一つの半導体光検出器によっ
て兼ねられているとすることができる。
【0030】更に、前記遅延手段が光ファイバであると
することができる。
【0031】更に、前記光ファイバの入射端にパルス波
形を整形する波形整形手段を備えるとすることができ
る。
【0032】更に、前記パルス繰り返し周期の零でない
整数倍の遅延を与えるパルス列に対して、該パルス繰り
返し周期の零でない整数倍の遅延を与える前に周期的に
変化する遅延を与える周期的遅延手段と、前記電気信号
のうち前記周期的に変化する遅延の周期と同相の成分の
みを抽出する信号抽出手段とを更に有し、該同相の成分
を基にして前記駆動制御手段により前記共振器の光学長
を調整する機構を駆動するとすることができる。
【0033】更に、前記パルス繰り返し周期の零でない
整数倍の遅延を与えない他方のパルス列に対して、周期
的に変化する遅延を与える周期的遅延手段と、前記電気
信号のうち前記周期的に変化する遅延の周期と同相の成
分のみを抽出する信号抽出手段とを更に有し、該同相の
成分を基にして前記駆動制御手段により前記共振器の光
学長を調整する機構を駆動するとすることができる。
【0034】更に、前記周期的遅延手段が発振器と該発
振器に接続された変位鏡とで構成され、前記変換手段が
光検出手段であり、該光検出手段から出力する前記電気
信号のうち前記周期的に変化する遅延の周期と同相の成
分のみを抽出する前記信号抽出手段が、前記発振器と接
続された位相検波増幅器であるとすることができる。
【0035】更に、前記遅延手段が光ファイバであると
することができる。
【0036】更に、前記光ファイバの入射端にパルス波
形を成形する波形整形手段を備えるとすることができ
る。
【0037】更に、前記非線形効果を有する媒質が2倍
波発生効果を示す非線形結晶あるいは2光子吸収効果を
示す材料であり、かつ前記変換手段が光検出手段である
か、または、前記非線形効果を有する媒質と前記変換手
段が2光子吸収効果を示す一つの半導体光検出器によっ
て兼ねられているとすることができる。
【0038】請求項13の発明は、光パルス列を発生す
るためのレーザ共振器と、該レーザ共振器の光学長を調
整する共振器長調整機構と、前記レーザ共振器から発生
した光パルス列を分岐する第1の分岐鏡と、該第1の分
岐鏡で分岐れた一方の光パルス列を更に分岐する第2の
分岐鏡と、該第2の分岐鏡により分岐された一方の光パ
ルス列にパルス繰り返し周期の零でない整数倍の遅延を
与える光学遅延線と、該光学遅延線の入力端に接続して
入力した光パルス列のパルス波形を整形する波形整形器
と、前記第2の分岐鏡により分岐されたままの他方の光
パルス列と前記光学遅延線により遅延された光パルス列
の両方の光パルス列を共に光非線形効果を有する媒質内
に入射結焦し、該非線形効果を有する媒質内で発生する
非線形信号を電気信号に変換する相互相関器と、該相互
相関器から出力する前記電気信号を基準電圧と比較する
積分回路と、該該積分回路の出力信号を基に前記電気信
号が前記基準電圧と一致するように前記共振器長調整機
構を駆動する駆動駆動回路とを具備することを特徴とす
る。
【0039】ここで、前記相互相関器は、前記第2の分
岐鏡により分岐されたままの他方の光パルス列と前記光
学遅延線により遅延された光パルス列の両方の光パルス
列を共に光非線形効果を有する媒質内に入射結焦するた
めの光学手段である反射鏡、直角反射プリズム、集束レ
ンズと、前記非線形効果を有する媒質である2倍波発生
効果を示す非線形結晶と、該非線形結晶で発生する非線
形信号を電気信号に変換するための絞り、集光レンズ、
光検出器とを有するとすることができる。
【0040】また、前記相互相関器は、前記第2の分岐
鏡により分岐されたままの他方の光パルス列と前記光学
遅延線により遅延された光パルス列の両方の光パルス列
を共に光非線形効果を有する媒質内に入射結焦するため
の光学手段である反射鏡、直角反射プリズム、集束レン
ズと、前記非線形効果を有する媒質と該媒質内で発生す
る非線形信号を電気信号に変換する手段を兼ねる2光子
吸収効果を示す半導体光検出器とを有することができ
る。
【0041】(作用)本発明では、レーザ共振器から発
生されたパルス列を2分し、一方のパルス列にパルス繰
り返し周期1/fのM(Mは零以外の整数)倍に等しい
遅延Td を与えた後、他方のパルス列とともに、光非線
形効果を呈する媒質内に入射結焦し、この媒質内で発生
する非線形信号を電気信号に変換する。
【0042】一般に、光非線形効果を呈する媒質内で、
2つの光パルスを相互作用せしめ、発生する非線形信号
の大きさを計測することで、相互相関信号と呼ばれる信
号が得られる。ここで用いられる光非線形効果の次数お
よび種別、またその結果として非線形信号のとる態様に
は、種々ある。例えば、二次の光非線形効果としては、
2倍波発生効果、または、二光子吸収効果が良く用いら
れる。
【0043】前者の2倍波発生効果では、入射する2つ
の光の波長の半分、すなわち波長λに対してλ/2の波
長の光(2倍波光)が発生されるので、この2倍波光波
長に感度を有する光検出器によって変換し、2倍波光の
パワーに比例した電気信号を得る。後者の二光子吸収効
果では、入射する2つの光から各々1つずつ光子を得て
起こる二光子遷移に伴なって媒質の透過率が減少するの
で、入射光を入射光波長に感度を有する光検出器によっ
て変換し、透過率変化に比例した電気信号を得る。ある
いは半導体材料にあっては電極を装着し二光子遷移に伴
なって生ずるキャリアをその電極で集電することで、直
接、二光子遷移確率に比例した電気信号を得ることもで
きる。
【0044】三次の光非線形効果としては、光カー効
果、または結合調発生効果が用いられ、入射光を適当な
光検出器によって変換して、それぞれの効果の大きさに
比例した電気信号を得る。
【0045】さらに、通例は、一光子の実遷移を伴わな
い非共鳴非線形効果が用いられ、この場合、光非線形媒
質または素子は実用上瞬時応答を示すと見なすことがで
きる。従って、例えば、二次の光非線形効果を用いた場
合の相互相関信号Gc の表式として、
【0046】
【数1】
【0047】が得られる。ここで、I1 (t)は遅延を
付与する方のパルス列の強度波形、I0 (t)は他方の
パルス列の強度波形を表す。被積分関数I1 (t−T
d )I0(t)は、非線形結晶で発生された2倍波の強
度波形、積分は、光パルスに比して十分遅い応答時間を
持つ光検出器による光電変換の効果を表している。
【0048】ここで、遅延Td がパルス繰り返し周期1
/fのM倍に等しいことを用いると、
【0049】
【数2】
【0050】が成り立つ。ここで、Δfは、繰り返し周
波数の変動を表し、関数ymodxはxを法とするyの
剰余を表している。この式(2)を、上式(1)に代入
して、相互相関信号Gc のΔf依存性を表す式
【0051】
【数3】
【0052】が得られる。
【0053】上式(3)は、パルスI0 (t)によって
パルスI1 (t)を、光サンプリング測定して得られる
信号において、これら2つのパルスの間の遅延τが、丁
度τ=M(1/f)(Δf/f)に等しい時の表式に相
当している。このような相互関数信号は、遅延τがゼロ
の場合に最大値をとり、遅延τの絶対値がパルスI
1(t)のパルス幅tp の程度の範囲内でのみゼロでな
い。すなわち、Gc の変化が見られる繰り返し周波数の
相対変動Δf/fの範囲が、
【0054】
【数4】
【0055】と表わされる。ここで、右辺の括弧中は、
パルス幅の繰り返し周期に対する比、すなわちデューテ
ィ比に他ならない。上に述べた、繰り返し周波数200
MHz、幅50fsのフェムト秒光源では、このデュー
ティ比は10-4程度に小さい値となり、また、100m
長の光ファイバ遅延線を用いれば繰り返し周期のM=1
00倍の遅延Td を容易に与えることができる。
【0056】この結果、相互相関信号Gc のフルレンジ
が1ppmの繰り返し周波数の変動に対応することにな
り、さらに、相互相関信号Gc の信号対雑音比として1
000は十分期待できるので、1ppbの繰り返し周波
数の変動が容易に検出できる。また、デューティ比はパ
ルス幅が短いほど小さくなる量なので、この場合の検出
感度は、パルス幅が短いほど高くなる。すなわち、相互
相関信号Gc を用いる本方法では、モード同期レーザ光
源の短パルス性が十分に活かされていると言える。
【0057】別の例として、繰り返し周波数100GH
z、幅1psのモード同期半導体レーザ光源を考える
と、デューティ比は10-1程度であるものの、繰り返し
周波数が高い分、2km長の光ファイバ遅延線を用いる
ことで、繰り返し周期のM=105 倍に及ぶ遅延Td
与えることができ、上記と同様に、相互相関信号Gc
より、フルレンジが1ppm、感度1ppbの繰り返し
周波数の変動の検出が行える。一定長さの遅延線を用い
ても、レーザ光源の繰り返し周波数が高くなれば、自ず
と繰り返し周期に対する倍数Mが比例して増して行くの
で、本方法では、モード同期レーザ光源の高繰り返し性
も活かされる。
【0058】以上の相互相関信号Gc を用いて、レーザ
共振器の共振器長を制御する誤差信号を得る方法には、
直流的な方法と交流的な方法の2通りがある。
【0059】直流的な方法では、相互相関信号Gc が基
準値に等しくなるように、Gc と基準値の差を誤差信号
とする。ここで、繰り返し周波数の変動Δfに対するG
c の変化率が最も大きくなる、即ち変曲点におけるGc
の値が最適の基準値である。実用的には、概略、Gc
最大値の半分の値を基準値として選べば良い。
【0060】上式(3)から明らかなように、Gc はパ
ルスの強度に比例している。従って、レーザ光源に強度
雑音があり、発生されるパルスの強度が揺らぐと、繰り
返し周波数の変動Δfが無いにもかかわらず相互相関信
号Gc が変化することとなる。このとき、直流的な方法
で得た誤差信号により共振器長を制御していると、パル
スの強度揺らぎによってかえって繰り返し周波数の変動
を惹起する結果となる。
【0061】このような直流的な方法の欠点は、以下の
交流的な方法を用いることで回避できる。交流的な方法
では、2分されたパルス列の一方に周期的に変化する遅
延を与え、相互相関信号Gc がこの遅延の変化に伴なっ
て変化しないように共振器長を調整する。これには、遅
延の周期的変化に対してGc を同期検波し、その検波出
力を誤差信号とすればよい。この場合、繰り返し周波数
の変動Δfに対するGc の変化率が零となる点、即ち、
パルス波形I1 (t)が単純な釣り鐘型である通常の場
合にはGc の最大値が安定化動作点となる。レーザ光源
から発生されるパルスの強度が揺らいでも、パルス波形
自体が不変に保たれている限り、この安定化動作点は動
かない。それ故、この交流的な方法では、達成される繰
り返し周波数の安定性がパルスの強度揺らぎの影響を受
けない。
【0062】既に述べたように、上記整数M倍に等しい
遅延Td は、光ファイバによって与えることができる。
このとき、光ファイバ遅延線に波長分散(群速度分散D
2 )があると、入射時に幅tp のパルスの、伝搬後の幅
t′p が、
【0063】
【数5】
【0064】に広がる。上で述べたように、帰還感度は
遅延路の伝搬後の幅t′p に反比例するので、この幅
t′p が最小となるような幅tp =2(D2 ln2)
1/2 のパルスが入射されるように、パルス幅を調整する
ための光学系を光ファイバ遅延線の入射端に設けること
が好ましい。
【0065】例えば、群速度分散D2 の符号を異にする
2種の光ファイバを組み合わせれば、光ファイバ遅延線
の群速度分散D2 をパルスの中心波長に対して零とする
ことができる。しかしながら、この場合でも、より高次
の3次の波長分散D3 が残るのが通例である。何となれ
ば、光ファイバの3次波長分散は通常、正の値をとるか
らである。この3次波長分散が零または負の値をとる光
ファイバは、設計可能なものの、その製造は高精度の寸
法制御が要求されるため非常に困難であり、それ故、現
実には入手困難である。3次の波長分散D3 の存在化で
の伝搬後の幅t′p は、漸近的に入射パルス幅tp の2
乗に反比例する。したがって、この場合、3次の波長分
散による広がりが目立たなくなる程度まで、パルス幅を
広げる光学系を光ファイバ遅延線の入射端に設けること
が好ましい。
【0066】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を詳細に説明する。
【0067】(第1の実施形態)図1は本発明の第1の
実施形態である、繰り返し周波数の安定化された光パル
ス源の構成を示し、相互相関信号を用いて、レーザ共振
器の共振器長を制御する誤差信号を得る方法として、上
述の直流的な方法を採用した構成の一例を示す。
【0068】図1の構成において、レーザ共振器100
は、共振器長調整機構101を備え、その共振器長を制
御できるよう構成されている。例えば、独立した端面鏡
を持つレーザ共振器では、共振器長調整機構101とし
て、圧電アクチュエータの一端に端面鏡を付着し、この
圧着アクチュエータに印加する電圧によって端面鏡の位
置を変える、いわゆる変位鏡装置を用いる。
【0069】この変位鏡装置としては、例えば本願発明
者が提案した特願平8- 232032号に記載の変位鏡
装置を用いることができる。この提案の変位鏡装置は、
一端に反射鏡を付着した圧電アクチュエータの他端に重
りを付着し、この圧電アクチュエータを長手方向の一点
(固定点)において支持枠により固定し、反射鏡の質量
Mと固定点から反射鏡までの距離Lの積MLと、重りの
質量M′と固定点から重りまでの距離L′の積M′L′
とを等しく設定することで、反射鏡にかかる力の反作用
と重りにかかる力の反作用が、固定点上で互いに打ち消
し合い、結果として固定点あるいはこれを保持するマウ
ントには力が加わらない結果、振動を惹起することが無
く安定な共振器長変化を実現し、高速制御が可能という
利点を有する。
【0070】また、端面鏡を光ファイバ端面に直接蒸着
して形成した光ファイバレーザ共振器の場合は、共振器
長調整機構101として、このファイバ共振器の一部ま
たは全部の温度を増減する構成、または、圧電アクチュ
エータによってファイバの一部を伸縮する構成を用いる
ことができる。
【0071】また、モノリシック半導体レーザ共振器の
場合には、ファイバ共振器同様に温度を増減する構成、
あるいは、電極を備えた位相調整領域を共振器内に作り
込み、この電極への印加電圧によってこの位相調整領域
の屈折率を変える構成を、共振器長調整機構101とし
て用いることができる。
【0072】レーザ共振器100から発生する光パルス
列の一部が分岐鏡102により分岐され、繰り返し周波
数の安定化に用いられる。この分岐されたパルス列は、
次段の分岐鏡103によりさらに2分され、うち一方の
パルス列は、反射鏡104を経て、波形整形器105に
入射する。この波形整形器105は、これに続く光学遅
延線106の出射時のパルス幅が短くなるように、この
光学遅延線106の波長分散特性に応じて、パルス幅を
調整する。波形整形器105を出射したパルス列は、パ
ルス繰り返し周期のM(Mは零以外の整数)倍に等しい
遅延を与える光学遅延線106を伝搬した後、上記分岐
鏡103により2分された他方のパルス列とともに、相
互相関器107に入射する。相互相関器107は、入射
された2つのパルス列に対して、上述の相互相関信号G
c を出力する。
【0073】このような相互相関器107は、例えば、
反射鏡114,115、直角反射プリズム116、集束
レンズ117、非線形結晶118、絞り119、集光レ
ンズ120、および光検出器121から構成される。こ
こで、反射鏡114,115、直角反射プリズム116
は、相互相関器に入射された2つのパルス列のビームの
間隔を狭めて集束レンズ117上に入射するために設置
されている。集束レンズ117を通過した2つのパルス
列は、この集束レンズ117の焦点に置かれた非線形結
晶118中で交差すると同時に、各々のビームが絞り込
まれる。これにより、2つのパルス列が非線形結晶11
8中で光強度の高い状態で相互作用することとなる。本
例において、非線形効果としては、非線形結晶118中
での2倍波発生効果が用いられ、この場合、発生される
2倍波光は、2つの入射光に挟まれた方向に出射する。
絞り119は、この2倍波光の出射方向に開口を持つよ
うに配置され、その結果、2つのパルス列の相互作用に
よって発生した2倍波光のみが、この絞り119を通過
して集光レンズ120に達することができる。集光レン
ズ120により集光されたこの2倍波光は光検出器12
1によって光電変換され、相互相関信号Gc の大きさに
比例した電気信号(相互相関信号電圧)が得られる。
【0074】相互相関器107から出力する相互相関信
号電圧は、基準電圧108と比較され、この基準電圧1
08との差が積分回路109に入力する。この基準電圧
108の最適値は、相互相関信号電圧の変曲点における
値であるが、実用上は、相互相関信号電圧の最大値の約
半分に設定して差し支えない。積分回路109の出力
は、上述の共振器長調整機構101を駆動する駆動回路
110に供給され、共振器長調整機構101によりレー
ザ共振器100の共振器長を調整する。
【0075】(第1の実施形態の変形例)図2は本発明
の第1の実施形態の変形例の一つである、繰り返し周波
数の安定化された光パルス源の構成を示し、半導体光検
出器中の二光子遷移を応用した相互相関器107を用い
る構成の一例を示す。
【0076】このような相互相関器107は、例えば、
反射鏡114,115、直角反射プリズム116、集束
レンズ117、および光検出器130から構成される。
ここで、反射鏡114,115、直角反射プリズム11
6は、相互相関器107に入射された2つのパルス列の
ビームの間隔を狭めて集束レンズ117上に入射するた
めに設置されている。集束レンズ117を通過した2つ
のパルス列は、この集束レンズ117の焦点に置かれた
光検出器130上に、絞り込まれる。
【0077】本例において、光検出器130は、半導体
光検出器であって、バンドギャップエネルギに相当する
波長λg が、入射される2つのパルス列の波長λに対し
て、
【0078】
【数6】 λg <λ<2λg (6) を満たす。この条件により、この光検出器130は線形
領域では入射されるパルス列に対して感度を持たない。
しかし、二光子が関与する非線形領域では、キャリアが
生成され、G0 +G1 +Gc に比例する光電流が発生す
ることとなる。ここで、Gc は上述の相互相関信号であ
る。また、G0 ,G1 はそれぞれのパルス列単独で発生
される非線形信号を表し、2つのパルス列の間の相対遅
延、あるは、繰り返し周波数の変動に依存しない信号で
ある。
【0079】この相互相関器107の光検出器130か
ら出力する相互相関信号電圧は、基準電圧108と比較
され、この基準電圧108との差が積分回路109に入
力する。この基準電圧108の最適値は、Gc の変曲点
における値を定数部分G0 +G1 に加えた値であるが、
実用上は、Gc の最大値の約半分をG0 +G1 に加えた
値に設定して差し支えない。
【0080】その他の構成および作用は、図1に示す上
述の第1の実施形態の基本構成に準ずるので、その説明
は省略する。
【0081】(第2の実施形態)図3は本発明の第2の
実施形態の、繰り返し周波数の安定化された光パルス源
の構成を示し、相互相関信号を用いて、レーザ共振器の
共振器長を制御する誤差信号を得る方法として、前述の
交流的な方法を採用した構成を示す。
【0082】図3の構成において、レーザ共振器10
0、共振器長調整機構101は図1の例と同様である。
レーザ共振器100から発生する光パルス列の一部が分
岐鏡102により分岐され、繰り返し周波数の安定化に
用いられる。この分岐されたパルス列は、次段の分岐鏡
103によりさらに2分される。分岐鏡103により2
分されたうち、波形整形器105を経て光学遅延線10
6に向かう方のパルス列を反射する反射鏡104に、変
位器111が装着されている。この変位器111は発振
器112により駆動され、反射鏡104を前後に振動さ
せることで、そのパルス列に周期的に変化する遅延を与
える。
【0083】あるいは、図4に示すように、分岐鏡10
3により2分されたうち、他方のパルス列を反射する分
岐鏡103に上記変位器111を装着し、分岐鏡103
を振動させても同様の効果が得られる。
【0084】図3、図4において、相互相関器107か
ら出力する相互相関信号電圧は、位相検波増幅器113
に入力される。この位相検波増幅器113には、参照入
力として発振器112の出力が接続され、上記相互相関
信号電圧のうち発振器112の出力、すなわち上記の周
期的に変化する遅延と同相で変化する成分の振幅が、位
相検波増幅器113からの出力として得られる。この位
相検波増幅器113の出力を積分回路109に入力し、
駆動回路110を通じて、共振器長調整機構101を駆
動する。
【0085】その他の構成、作用は、図1に示す前述の
第1の実施形態の基本構成に準ずる。
【0086】図3、図4に示す相互相関器107として
は、前述の図1で用いた非線形結晶中での2倍波発生効
果を用いる相互相関器、あるいは上述の図2で用いた半
導体光検出器中の二光子遷移を用いる相互相関器の何れ
でも同様に使用することができる。後者の場合、前述の
ように、相互相関器107からの相互相関信号電圧に、
2つのパルス列の間の相対遅延に依存しない定数部分が
含まれるが、この定数部分は上記の周期的に変化する遅
延に伴なって変化しないので、位相検波増幅器113の
出力に何の変化も及ぼさない。
【0087】
【実施例】次に、本発明の更に具体的な実施例を説明す
る。
【0088】(第1の実施例)図5は、図1で説明した
本発明の第1の実施形態の構成に対応する実施例の構成
を示す。
【0089】図5の構成では、波長1.55μmにおい
て、繰り返し周波数200MHz、幅60fsのパルス
列を発生するCrドープYAGレーザをレーザ共振器1
00とした。この場合、共振器長調整機構としては、圧
電アクチュエータの一端に全反射端面鏡を付着し、この
圧電アクチュエータに印加する電圧によって端面鏡の位
置を変える、いわゆる変位鏡122を用いる。
【0090】レーザ共振器100から発生された平均出
力100mWの光パルス列は分岐鏡102により2つに
分岐され、その一方の50mWの光パルス列を繰り返し
周波数の安定化に用いた。この分岐されたパルス列は、
さらに分岐鏡103により2分され、大半の48mWの
パルス列は、反射鏡104を経て、結合レンズ126に
より光ファイバに入射される。このうち25mWが光フ
ァイバに結合され伝搬した。ここでは、光学遅延線とし
て、通常の光ファイバ160mと分散シフト光ファイバ
40mをつなぎ合わせることで、総群速度分散D2 を零
とした光ファイバ遅延線128を用いた。全長200m
のこの光ファイバ遅延線128は、上記の繰り返し周波
数200MHzに対して、繰り返し周期のM=200倍
の遅延を与える。上記の2種の光ファイバはいずれも正
の3次の波長分散を持つので、光ファイバ遅延線128
には3次の波長分散が残っており、その結果、上記の幅
60fsのパルス列をそのまま光ファイバ遅延線128
中を伝搬させると、著しい変形を蒙る。これを避けるた
めに、透過波長幅2nmの光学フィルタ127を波形整
形器として光ファイバ遅延線128の入力端に用い、こ
れにより光ファイバ遅延線128に入射するパルスの幅
を1.5psまで広げた。
【0091】上記のように、分岐鏡103により分岐さ
れた他方の2mWのパルス列は、結合レンズ123によ
り光ファイバ124に入射される。本例では、機器の配
置についての自由度を増すために、光学遅延線128を
通らない方のパルス列も、短尺(1m)の光ファイバ1
24中を伝搬させて、相互相関器107に導いている。
【0092】光ファイバ124を出射した1mWのパル
ス列と、遅延線128を出射した1mWのパルス列は、
それぞれコリメートレンズ125,129によって平行
光線に変換された後、相互相関器107に入射する。本
例において用いた相互相関器107では、非線形効果と
して、ニオブ酸リチウム(LiNbO3 )結晶中での2
倍波発生効果が用いられ、その結晶から発生した2倍波
光は相互相関器107中の光電子増倍管(図示しない)
によって光電変換され、増幅感度5×104 V/Aの電
流増幅器(図示しない)によって電圧値に変換された。
この場合、相互相関器107を出力する相互相関信号電
圧の最大値として4Vが得られたので、基準電圧108
を2Vに設定して、その相互相関信号電圧との差を積分
回路109に印加し、その積分回路109の出力を駆動
回路110を通じてレーザ共振器100内の変位鏡12
2に帰還した。
【0093】図6は、この第1の実施例により得られた
特性を示す図である。図6の(A)は相互相関器107
に入射したパルスの自己相関波形を測定した図であり、
実線は光ファイバ124を出射したパルス、破線は光フ
ァイバ遅延線128を出射したパルスについての結果を
示している。これより、光ファイバ124を出射したパ
ルスの幅が100fsと見積もられ、入射パルス幅60
fsから明らかに広がっている。これは、光ファイバ1
24の3次の波長分散により、僅かに1mの伝搬によっ
てもパルスが変形を蒙ったことを示唆する。これに対し
て、波形整形器(光学フィルタ127)を用いて幅を
1.5psまで広げてから光ファイバ遅延線128を伝
搬させたパルスについては、200mの伝搬後でもパル
ス幅の変化が見られない。これは、光学遅延線の前段に
波形整形器を設けることの有効性を明らかに示してい
る。
【0094】図6の(B)は本第1の実施例により繰り
返しを安定化したレーザ光源について測定された位相雑
音特性を示す図である。安定化を行わない自走状態のC
rドープYAGレーザの位相雑音パワースペクトルは、
既に本明細書の従来例の説明の欄で用いた図8中の破線
で示してある。図6の(B)の、本第1の実施例による
安定化を行った状態の位相雑音パワースペクトルを図8
の破線で示した自走状態と比較すると、本例では全ての
周波数領域で繰り返し周波数の揺動の抑圧が達成されて
いることが分かる。さらに、従来例に見られたような電
源周波数の倍音における位相雑音低減率の劣化も目立た
ず、ほぼ滑らかな位相雑音パワースペクトルが得られて
いる。
【0095】ここで、同一のレーザ光源について安定化
を行った本発明の第1の実施例の光パルス源と従来例の
光パルス源について、安定化のために付加する装置部分
の価格を比較してみよう。従来例で最も高価につく部分
は、図7の例において基準発振器532であり、実に付
加装置の価格の70%を占めている。これに、高速光検
出器530、増幅器531、駆動回路510が、それぞ
れ価格の20%、5%、5%を占めて続く。他の部分の
価格は、ほどんど無視できる。一方、本発明の第1の実
施例では、光学フィルタ127、相互相関器107、駆
動回路110のそれぞれが上記の駆動回路510とほぼ
同様の価格であり、他は無視できる。これにより、本実
施例は、従来例の僅か15%の費用で光パルス源を実現
できたことになる。
【0096】以上のように、本実施例装置によって、光
源の短パルス性が活かされ、廉価で、さらに電子回路に
よる雑音の流入が少ない繰り返し周波数の安定化された
光パルス源が実現できた。
【0097】(第2の実施例)図2で上述した本発明の
第2の実施形態の構成に対応する第2の実施例を以下に
説明する。
【0098】相互相関器107以外の構成は図5の上述
の第1の実施例と同一であり、光ファイバ124を出射
した1mWのパルス列と、光ファイバ遅延線128を出
射した1mWのパルス列は、それぞれコリメートレンズ
125,129によって平行光線に変換された後、相互
相関器107に入射する。本例において用いた相互相関
器107では、非線形効果として、シリコンPIN光検
出器中での二光子遷移が用いられる。このシリコン光検
出器では、λg が1.1μmであり、波長λが1.55
μmの光パルス列に対して、上述の式(6)が満たされ
ている。相互相関器107から発生した光電流は、増幅
感度1×107 V/Aの電流増幅器によって電圧値に変
換された。この場合、相互相関器107から出力する相
互相関信号電圧は、定数分G0 ,G1 がそれぞれ150
mV、15mV、また、Gc の最大値として15mVが
得られたので、基準電圧108を173mVに設定し
て、相互相関信号電圧との差を積分回路109に印加
し、その出力を駆動回路110を通じて変位鏡122に
帰還した。
【0099】この第2の実施例によっても、上述の第1
の実施例と同様に図6の特性が得られた。安定化のため
に付加する装置部分の価格としては、第2の実施例の相
互相関器107は、上述の第1の実施例で用いた相互相
関器の約半分以下の価格である。これにより、第2の実
施例2は、従来例の僅か12%の費用で行えたことにな
る。
【0100】したがって、本第2の実施例装置によって
も、光源の短パルス性が活かされ、廉価で、さらに電子
回路による雑音の流入が少ない、繰り返し周波数の安定
化された光パルス源が実現できた。
【0101】
【発明の効果】以上説明したように、本発明による繰り
返し周波数の安定化された光パルス源には、高周波電子
回路の帯域による制限が無く、それ故、モード同期レー
ザ光源の短パルス性と高繰り返し性の双方が安定化に有
利に働き、また適用可能な繰り返し周波数に上限がな
い。また、本発明の繰り返し周波数の安定化された光パ
ルス源は、廉価に実現でき、電子回路による雑音の流入
が少ないので、工業的に大きな効果が得られると期待で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態における繰り返し周波
数の安定化された光パルス源を示す構成図である。
【図2】本発明の第1の実施形態の変形例の光パルス源
を示す構成図である。
【図3】本発明の第2の実施形態における繰り返し周波
数の安定化された光パルス源を示す構成図である。
【図4】本発明の第2の実施形態の変形例の光パルス源
を示す構成図である。
【図5】本発明の第1の実施例における繰り返し周波数
の安定化された光パルス源を示す構成図である。
【図6】本発明の第1の実施例により得られた特性を示
し、(A)は相互相関器に入射したパルスの自己相関波
形を示すグラフ、(B)は位相雑音特性を示すグラフで
ある。
【図7】従来例の繰り返し周波数の安定化された光パル
ス源を示す構成図である。
【図8】従来例により得られた位相雑音特性を示すグラ
フである。
【符号の説明】
100 レーザ共振器 101 共振器長調整機構 102,103 分岐鏡 104 反射鏡 105 波形整形器 106 光学遅延線 107 相互相関器 108 基準電圧 109 積分回路 110 駆動回路 111 変位器 112 発振器 113 位相検波増幅器 114,115 反射鏡 116 直角反射プリズム 117 集束レンズ 118 非線形結晶 119 絞り 120 集光レンズ 121 光検出器 122 変位鏡 123 結合レンズ 124 光ファイバ 125 コリメートレンズ 126 結合レンズ 127 光学フィルタ 128 光ファイバ 129 コリメートレンズ 500 レーザ共振器 502 分岐鏡 504 反射鏡 509 積分回路 510 駆動回路 522 変位鏡 530 高速光検出器 531 高周波増幅器 532 基準発振器 533 高周波混合器 534 低域濾波器

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光パルス列を発生するためのレーザ共振
    器に該共振器の光学長を調整する機構を備え、該光学長
    を調整することにより光パルス列の繰り返し周波数を安
    定化する光パルス源において、 前記レーザ共振器から発生した光パルス列を分岐する分
    岐手段と、 該分岐手段により分岐された一方の光パルス列にパルス
    繰り返し周期の零でない整数倍の遅延を与える遅延手段
    と、 前記分岐手段により分岐されたままの他方の光パルス列
    と前記遅延手段により遅延された光パルス列の両方の光
    パルス列を共に光非線形効果を有する媒質内に入射結焦
    する光学手段と、 前記非線形効果を有する媒質内で発生する非線形信号を
    電気信号に変換する変換手段と、 前記電気信号に基づいて前記レーザ共振器の光学長を調
    整する機構を駆動する駆動制御手段とを具備することを
    特徴とする光パルス源。
  2. 【請求項2】 前記駆動制御手段は前記電気信号が一定
    値となるように前記レーザ共振器の光学長を調整する機
    構を駆動することを特徴とする請求項1に記載の光パル
    ス源。
  3. 【請求項3】 前記駆動制御手段は、前記光検出手段か
    ら出力する前記電気信号を所定の基準電圧と比較する比
    較手段と、 該比較手段の出力信号を基に前記電気信号が前記基準電
    圧と一致するように前記レーザ共振器の光学長を調整す
    る機構を駆動する駆動手段とを有することを特徴とする
    請求項1または2に記載の光パルス源。
  4. 【請求項4】 前記非線形効果を有する媒質が2倍波発
    生効果を示す非線形結晶あるいは2光子吸収効果を示す
    材料であり、かつ前記変換手段が光検出手段であるか、
    または、前記非線形効果を有する媒質と前記変換手段が
    2光子吸収効果を示す一つの半導体光検出器によって兼
    ねられていることを特徴とする請求項1ないし3のいず
    れかに記載の光パルス源。
  5. 【請求項5】 前記遅延手段が光ファイバであることを
    特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の光パル
    ス源。
  6. 【請求項6】 前記光ファイバの入射端にパルス波形を
    整形する波形整形手段を備えることを特徴とする請求項
    5に記載の光パルス源。
  7. 【請求項7】 前記パルス繰り返し周期の零でない整数
    倍の遅延を与えるパルス列に対して、該パルス繰り返し
    周期の零でない整数倍の遅延を与える前に周期的に変化
    する遅延を与える周期的遅延手段と、 前記電気信号のうち前記周期的に変化する遅延の周期と
    同相の成分のみを抽出する信号抽出手段とを更に有し、 該同相の成分を基にして前記駆動制御手段により前記共
    振器の光学長を調整する機構を駆動することを特徴とす
    る請求項1に記載の光パルス源。
  8. 【請求項8】 前記パルス繰り返し周期の零でない整数
    倍の遅延を与えない他方のパルス列に対して、周期的に
    変化する遅延を与える周期的遅延手段と、 前記電気信号のうち前記周期的に変化する遅延の周期と
    同相の成分のみを抽出する信号抽出手段とを更に有し、 該同相の成分を基にして前記駆動制御手段により前記共
    振器の光学長を調整する機構を駆動することを特徴とす
    る請求項1に記載の光パルス源。
  9. 【請求項9】 前記周期的遅延手段が発振器と該発振器
    に接続された変位鏡とで構成され、 該光検出手段から出力する前記電気信号のうち前記周期
    的に変化する遅延の周期と同相の成分のみを抽出する前
    記信号抽出手段が、前記発振器と接続された位相検波増
    幅器であることを特徴とする請求項7または8に記載の
    光パルス源。
  10. 【請求項10】 前記遅延手段が光ファイバであること
    を特徴とする請求項7ないし9のいずれかに記載の光パ
    ルス源。
  11. 【請求項11】 前記光ファイバの入射端にパルス波形
    を成形する波形整形手段を備えることを特徴とする請求
    項10に記載の光パルス源。
  12. 【請求項12】 前記非線形効果を有する媒質が2倍波
    発生効果を示す非線形結晶あるいは2光子吸収効果を示
    す材料であり、かつ前記変換手段が光検出手段である
    か、または、前記非線形効果を有する媒質と前記変換手
    段が2光子吸収効果を示す一つの半導体光検出器によっ
    て兼ねられていることを特徴とする請求項7ないし11
    のいずれかに記載の光パルス源。
  13. 【請求項13】 光パルス列を発生するためのレーザ共
    振器と、 該レーザ共振器の光学長を調整する共振器長調整機構
    と、 前記レーザ共振器から発生した光パルス列を分岐する第
    1の分岐鏡と、 該第1の分岐鏡で分岐れた一方の光パルス列を更に分岐
    する第2の分岐鏡と、 該第2の分岐鏡により分岐された一方の光パルス列にパ
    ルス繰り返し周期の零でない整数倍の遅延を与える光学
    遅延線と、 該光学遅延線の入力端に接続して入力した光パルス列の
    パルス波形を整形する波形整形器と、 前記第2の分岐鏡により分岐されたままの他方の光パル
    ス列と前記光学遅延線により遅延された光パルス列の両
    方の光パルス列を共に光非線形効果を有する媒質内に入
    射結焦し、該非線形効果を有する媒質内で発生する非線
    形信号を電気信号に変換する相互相関器と、 該相互相関器から出力する前記電気信号を基準電圧と比
    較する積分回路と、 該該積分回路の出力信号を基に前記電気信号が前記基準
    電圧と一致するように前記共振器長調整機構を駆動する
    駆動駆動回路とを具備することを特徴とする光パルス
    源。
  14. 【請求項14】 前記相互相関器は、前記第2の分岐鏡
    により分岐されたままの他方の光パルス列と前記光学遅
    延線により遅延された光パルス列の両方の光パルス列を
    共に光非線形効果を有する媒質内に入射結焦するための
    光学手段である反射鏡、直角反射プリズム、集束レンズ
    と、 前記非線形効果を有する媒質である2倍波発生効果を示
    す非線形結晶と、 該非線形結晶で発生する非線形信号を電気信号に変換す
    るための絞り、集光レンズ、光検出器とを有することを
    特徴とする請求項13に記載の光パルス源。
  15. 【請求項15】 前記相互相関器は、前記第2の分岐鏡
    により分岐されたままの他方の光パルス列と前記光学遅
    延線により遅延された光パルス列の両方の光パルス列を
    共に光非線形効果を有する媒質内に入射結焦するための
    光学手段である反射鏡、直角反射プリズム、集束レンズ
    と、 前記非線形効果を有する媒質と該媒質内で発生する非線
    形信号を電気信号に変換する手段を兼ねる2光子吸収効
    果を示す半導体光検出器とを有することを特徴とする請
    求項13に記載の光パルス源。
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