JPH1186326A - 光ピックアップ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数の光学部品と関連回路とを、１つの光集
積部品として、一体的に構成し、接着個所をを少なくし
て、金属バネ材の撓みの際に、光軸ズレを抑制し、良好
な再生信号を得ることができる光ピックアップ装置を提
供する。 【解決手段】 記録、再生のための第１の光学系を光学
系保持部材に設けると共に、可動部保持部材を介して上
記光学系保持部材を保持する基台を固定したキャリッジ
側に、上記第１の光学系のセンサ出力を基に発光し、こ
れを伝達すべき光情報とする第２の光学系を設けている
ことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、光学的情報記録再
生装置における光ピックアップ装置に関するものであ
る。

【０００２】

【従来の技術】従来の光ピックアップ装置は、図４に示
すように、ピックアップ装置のキャリッジ１００に固定
された光集積素子１０１から射出したレーザ光束は、キ
ャリッジ１００に固着された跳上げミラー１０２によっ
て光路を９０゜折り曲げられて、対物レンズ駆動装置２
００に装備された対物レンズ２０１を透過して、ディス
ク状記録媒体（図示せず）の記録面上に結像する。そし
て、この記録面からの反射光は、射出光束と同じ光路を
経過して光集積素子１０１へ戻り、そこに設けた光セン
サ（図示せず）上に結像し、フォーカスエラー信号、ト
ラックエラー信号、ＲＦ信号などの電気信号として、出
力することになる。

【０００３】上述の対物レンズ駆動装置２００では、対
物レンズ２０１がホルダー（対物レンズ保持部材）２０
２に固着される。ホルダー２０２には、トラッキング用
の駆動コイル２０３およびフォーカシング用の駆動コイ
ル２０４がそれぞれ固着されており、各駆動コイルに対
向して、基台２０６には、マグネット２０５が固着され
ている。また、このマグネット２０５から離れた位置
で、基台２０６にはプリント基板保持部材２１４が固着
されている。更に、可動部保持部材２１３が、連結部材
２１２を介して、プリント基板保持部材２１４に保持さ
れている。

【０００４】図においては、可動部保持部材２１３、連
結部材２１２、プリント基板保持部材２１４は、一体に
成形されたものであって、プリント基板保持部材２１４
とプリント基板押え板２１５とに挟まれたプリント基板
２０９は、ほぼコ字形の押えばね２１６の弾性力によ
り、基台２０６の立ち上がり部とプリント基板押え板２
１５との間で挟持される。この場合、押えばね２１６の
一翼に形成した突起部２１７がプリント基板押え板２１
５に当接している。

【０００５】可動部保持部材２１３の中には、４本の金
属ワイヤ２０８が貫通し、その周りを囲むように、粘弾
性体が充填・収納されている。４本の金属ワイヤー２０
８は、その一端をホルダー２０２に、他端をプリント基
板２０９の両側延出部に、それぞれ、半田付けの手段で
固定されている。そして、このような構成の対物レンズ
駆動装置２００は、その基台２０６を上述のキャリッジ
１００に固定している。

【０００６】上記構成において、各駆動コイル２０３お
よび２０４に電流を流すと、対物レンズ２０１は、ディ
スク面と水平方向および垂直方向において、上記ディス
ク情報トラックにアクセスし、移動するために、ディス
クの面振れと偏芯に追従可能となる。

【０００７】一方、金属ワイヤ２０８には、所謂、金属
製バネ材で構成され、バネ性が与えられており、上記対
物レンズ駆動装置が持つ共振周波数での共振モードを、
そのバネ性および粘弾性体によって、抑える機能があ
り、これによって、対物レンズ駆動装置の制定性が保証
される。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、光集積
素子１０１や跳上げミラー１０２はキャリッジ１００
に、また、対物レンズ２０１などの光学部品はホルダー
２０２に、それぞれ、接着手段によって固定されてい
る。また、対物レンズ保持部材２０２を可動に保持する
可動部保持部材２１３も、キャリッジ１００に載置され
た基台２０６に対して、適当な接着手段で固定されてい
る場合が多い。

【０００９】従って、環境中や経時変化により、光軸が
変化して、良好な再生信号が得られなくなることがあ
る。特に、これは、車載用や宇宙空間で使用する場合に
顕著である。

【００１０】本発明は、上記事情に基づいてなされたも
ので、その目的とするところは、複数の光学部品と関連
回路とを、１つの光集積部品として、一体的に構成し、
接着個所をを少なくして、金属バネ材の撓みの際に、光
軸ズレを抑制し、良好な再生信号を得ることができる光
ピックアップ装置を提供するにある。

【００１１】

【課題を解決するための手段】このため、本発明では、
第１の光源およびその駆動回路と、第１の光源からの射
出光束を、情報が書き込まれたディスク状記録媒体上に
集光し、ディスクからの反射光を第１の光センサ上に導
く第１の光学系と、上記光センサから出力する複数の信
号を変調後に重畳する変調回路と、上記変調回路の出力
レベルに対応して発光する第２の光源およびその駆動回
路と、第２の光源からの射出光束をほぼ平行光束に変換
する第２の光学系とを、それぞれ、一体的に集積してい
る第１の光集積部品で構成し、上記第１の光集積部品
を、フォーカスおよびトラック誤差信号に対応して、可
動部保持部材を介して、移動する光学系保持部材上に設
置すると共に、第２の光源から射出して第２の光学系を
介してほぼ平行光束に変換された光束を第２の光センサ
に導く第３の光学系と、第２の光センサの電気信号から
上記フォーカスおよびトラック誤差信号を分離し、２値
化信号を生成する復調回路とを、それぞれ、一体的に集
積している第２の光集積部品で構成し、上記第２の集積
部品を、上記光学系保持部材並びにこれを搭載する基台
を支持したキャリッジに設置したことを特徴とする。

【００１２】また、本発明では、第１の光源およびその
駆動回路と、第１の光源からの射出光束を、情報が書き
込まれたディスク状記録媒体上に集光し、ディスクから
の反射光を第１の光センサ上に導く第１の光学系と、上
記光センサから出力する複数の信号を変調後に重畳する
変調回路と、上記変調回路の出力レベルに対応して発光
する第２の光源およびその駆動回路と、第２の光源から
の射出光束をほぼ平行光束に変換する第２の光学系と
を、それぞれ、一体的に集積している第１の光集積部品
で構成し、上記第１の光集積部品を、フォーカスおよび
トラック誤差信号に対応して、可動部保持部材を介し
て、移動する光学系保持部材上に設置すると共に、第２
の光源から射出して第２の光学系を介してほぼ平行光束
に変換された光束を第２の光センサに導くための第３の
光学系を集積している第２の光集積部品で構成し、上記
第２の集積部品と、第３の光学系からの光束を上記光セ
ンサへ誘導のための光ファイバーとを、それぞれ、上記
光学系保持部材並びにこれを搭載する基台を支持したキ
ャリッジに設置したことを特徴とする。

【００１３】この場合、その実施の形態として、上記可
動部保持部材は、トラックコイルとフォーカスコイルと
を保持した光学系保持部材の可動部を、４本以上の金属
製バネ部材を介して上記キャリッジに保持する構成と
し、少なくとも、その金属製バネ部材の１本が接地ライ
ンとして、他の１本が上記第１の光集積部品の電源ライ
ンとして、また、残りの２本がフォーカスコイルおよび
トラックコイルの各信号入力ラインとして、リードワイ
ヤーに用いているとよい。

【００１４】また、上記ディスク状記録媒体上の集光ス
ポットを上記記録媒体の面振れや偏芯に追従するよう
に、上記変調回路は、上記第１の光センサから出力され
る信号から、上記フォーカス誤差信号およびトラック誤
差信号を、それぞれ生成する誤差検出回路と、再生され
た情報の２値化信号を生成する再生回路と、上記フォー
カス誤差信号およびトラック誤差信号を時分割的に重畳
し、更に、上記２値化信号を重畳する重畳回路とから構
成されているのがよい。

【００１５】何れの場合においても、複数の光学部品と
関連回路とを、一体的に構成した光集積部品を、上記光
学系保持部材に搭載固定して接着部分を少なくしたり、
一体化により部品の位置ずれ、ひいては、光軸ずれへの
影響を抑えることができるので、車載用や宇宙空間など
の過酷な環境下においても、良好な再生信号の取り出し
ができる。

【００１６】

【発明の実施の形態】

（実施の形態１）以下、本発明の実施の形態を、図１お
よび図２を参照して具体的に説明する。図１は、本発明
の光ピックアップ装置を示す分解斜視図であり、ここ
で、前述の従来例と異なるところは、対物レンズの代わ
りに、第１の光集積部品２１８を光学系保持部材（従来
例の対物レンズ保持部材に相当する）２０２に装備し、
キャリッジ１００においては、従来例の光集積素子１０
１および跳上げミラー１０２を削除し、代わりに、第２
の光集積部品２１８およびフレキシブル基板１０４を装
備している点である。

【００１７】図２の（ａ）には、第１の光集積部品２１
８の具体的構成が示されている。光集積部品２１８に
は、ディスク状記録媒体４００からの情報を記録・再生
するのに必要な全ての機能を満たすための光学部品とそ
の駆動回路が含まれている。

【００１８】即ち、ＡＰＣ回路２１８ｅは第１の光源２
１８ｂを駆動するものであり、第１の光源２１８ｂから
の射出光束は、第１の光学系２１８ａを通過して、ディ
スク状記録媒体４００の記録面上に集光され、また、反
射光は、再び、第１の光学系２１８ａを通過して、第１
の光センサ（例えば、４分割型受光素子）２１８ｃに導
かれる。

【００１９】第１の光センサ２１８ｃの複数の出力は、
変調回路２１８ｄにより変調された後に重畳されて１つ
の信号になる。重畳信号は第２の光源２１８ｆを付勢
し、光信号に変換され、第２の光学系２１８ｇを介し
て、ほぼ平行光束として、第１の光集積部品２１８の外
部に射出される。

【００２０】上述の変調回路２１８ｄの回路構成は、例
えば、第１の光センサ２１８ｃから出力される電気信号
から、第１の光学系２１８ａが作る記録媒体４００上の
集光スポットを、記録媒体の面振れや偏芯に追従させる
ためのフォーカス誤差信号とトラック誤差信号とを、そ
れぞれ、生成する誤差検出回路と、再生された情報の２
値化信号を生成する再生回路と、上記フォーカス誤差信
号およびトラック誤差信号を時分割的に重畳し、更に、
上記２値化信号を重畳する重畳回路とから構成される。

【００２１】一方、キャリッジ１００には、第２の光集
積部品１０３が固定されている。この詳細は、図２の
（ｂ）に示されており、ここでは、光集積部品１０３
は、第２の光センサ１０３ｂと、第２の光源からの射出
光束を受けて、光センサ１０３ｂに導くための第３の光
学系１０３ａと、光センサ１０３ｂの出力から第１の光
センサ２１８ｃの出力である複数の信号を復調する復調
回路１０３ｃとから構成されている。そして、第３の光
学系１０３ａは、第２の光学系２１８ｇとほぼ対面して
いて、効率的に第２の光源２１８ｆからの光信号を受光
することができる。

【００２２】（実施の形態２）図３には、本発明に係わ
る第２の実施の形態が示されており、ここでは、前述の
実施の形態における第２の光集積部品が、その構成を異
にしている。ここでは第２の光集積部品１０５は、図２
の（ｃ）に示すように、第３の光学系１０５ａに対応し
て光ファイバー１０６の一端が位置しており、この光フ
ァイバー１０６を介して、第２の光センサ（図示せず）
に光信号を伝達するように構成されている。なお、第２
の光センサでの復調回路（図示せず）は、外部に装備さ
れる。

【００２３】なお、この実施の形態においては、可動部
を支持する方法として、ワイヤー（金属製バネ材）２０
８ａ〜２０８ｄを電源、ＧＮＤあるいは信号線として利
用することができる。例えば、ワイヤー２０８ａを第１
の光集積部品の電源ラインに、ワイヤー２０８ｂをＧＮ
Ｄに、ワイヤー２０８ｃをフォーカスコイル２０４の駆
動ラインに、更に、ワイヤー２０８ｄをトラックコイル
２０３の駆動ラインに、それぞれ、利用することができ
る。

【００２４】

【発明の効果】本発明は、以上詳述したように、記録媒
体からの情報の記録／再生に必要な全ての光学部品と関
連回路を、光集積部品として一体化することで、光学系
保持部材やキャリッジに対する搭載位置の精度が確保で
き、環境中や経時変化における光軸ズレを抑制し、車載
用や宇宙空間などの過酷な環境下においても良好な再生
品号を得ることができるなど、高い信頼性を保持する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１の実施の形態を示す光ピックアッ
プ装置の分解斜視図である。

【図２】同じく、（ａ）〜（ｃ）によって、要部を説明
するための構成図である。

【図３】本発明の第２の実施の形態を示す光ピックアッ
プ装置の分解斜視図である。

【図４】従来例の光ピックアップ装置の分解斜視図であ
る。

【符号の説明】

１００ キャリッジ １０１ 光集積素子 １０２ 跳上げミラー １０３ 第２の光集積部品 １０３ａ 第２の光学系 １０３ｂ 第２の光センサ １０３ｃ 復調回路 １０４ フレキシブル基板 １０５ 第３の光集積部品 １０５ａ 第３の光学系 １０６ 光ファイバー ２００ 対物レンズ駆動装置 ２０１ 対物レンズ ２０２ ホルダー（対物レンズ保持部材） ２０３ トラッキングコイル ２０４ フォーカシングコイル ２０５ マグネット ２０６ 基台 ２０８ ワイヤー（金属製バネ材） ２０８ａ 電源ライン ２０８ｂ ＧＮＤ ２０８ｃ フォーカスコイルの駆動ライン ２０８ｄ トラックコイルの駆動ライン ２１２ 連結部材 ２１３ 粘弾性体保持部材 ２１４ プリント基板保持部材 ２１６ 押えばね ２１７ 突起部 ２１８ 第１の光集積部品 ２１８ａ 第１の光学系 ２１８ｂ 第１の光源 ２１８ｃ 第１の光センサ ２１８ｄ 変調回路 ２１８ｅ ＡＰＣ回路

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 第１の光源およびその駆動回路と、第１
   の光源からの射出光束を、情報が書き込まれたディスク
   状記録媒体上に集光し、ディスクからの反射光を第１の
   光センサ上に導く第１の光学系と、上記光センサから出
   力する複数の信号を変調後に重畳する変調回路と、上記
   変調回路の出力レベルに対応して発光する第２の光源お
   よびその駆動回路と、第２の光源からの射出光束をほぼ
   平行光束に変換する第２の光学系とを、それぞれ、一体
   的に集積している第１の光集積部品で構成し、 上記第１の光集積部品を、フォーカスおよびトラック誤
   差信号に対応して可動部保持部材を介して、移動する光
   学系保持部材上に設置すると共に、 第２の光源から射出して第２の光学系を介してほぼ平行
   光束に変換された光束を第２の光センサに導く第３の光
   学系と、第２の光センサの電気信号から上記フォーカス
   およびトラック誤差信号を分離し、２値化信号を生成す
   る復調回路とを、それぞれ、一体的に集積している第２
   の光集積部品で構成し、 上記第２の集積部品を、上記光学系保持部材並びにこれ
   を搭載する基台を支持したキャリッジに、設置したこと
   を特徴とする光ピックアップ装置。
2. 【請求項２】 第１の光源およびその駆動回路と、第１
   の光源からの射出光束を、情報が書き込まれたディスク
   状記録媒体上に集光し、ディスクからの反射光を第１の
   光センサ上に導く第１の光学系と、上記光センサから出
   力する複数の信号を変調後に重畳する変調回路と、上記
   変調回路の出力レベルに対応して発光する第２の光源お
   よびその駆動回路と、第２の光源からの射出光束をほぼ
   平行光束に変換する第２の光学系とを、それぞれ、一体
   的に集積している第１の光集積部品で構成し、 上記第１の光集積部品を、フォーカスおよびトラック誤
   差信号に対応して可動部保持部材を介して、移動する光
   学系保持部材上に設置すると共に、 第２の光源から射出して第２の光学系を介してほぼ平行
   光束に変換された光束を第２の光センサに導くための第
   ３の光学系を集積している第２の光集積部品で構成し、 上記第２の集積部品と、第３の光学系からの光束を上記
   光センサへ誘導のための光ファイバーとを、それぞれ、
   上記光学系保持部材並びにこれを搭載する基台を支持し
   たキャリッジに、設置したことを特徴とする光ピックア
   ップ装置。
3. 【請求項３】 上記可動部保持部材は、トラックコイル
   とフォーカスコイルとを保持した光学系保持部材の可動
   部を、４本以上の金属製バネ部材を介して上記キャリッ
   ジに保持する構成とし、 少なくとも、その金属製バネ部材の１本が接地ラインと
   して、他の１本が上記第１の光集積部品の電源ラインと
   して、また、残りの２本がフォーカスコイルおよびトラ
   ックコイルの各信号入力ラインとして、リードワイヤー
   に用いていることを特徴とする請求項１あるいは２に記
   載の光ピックアップ装置。
4. 【請求項４】 上記ディスク状記録媒体上の集光スポッ
   トを上記記録媒体の面振れや偏芯に追従するように、上
   記変調回路は、上記第１の光センサから出力される信号
   から、上記フォーカス誤差信号およびトラック誤差信号
   を、それぞれ生成する誤差検出回路と、再生された情報
   の２値化信号を生成する再生回路と、上記フォーカス誤
   差信号およびトラック誤差信号を時分割的に重畳し、更
   に、上記２値化信号を重畳する重畳回路とから構成され
   ていることを特徴とする請求項１あるいは２に記載の光
   ピックアップ装置。