JPH1183753A - 光学式基板検査装置 - Google Patents

光学式基板検査装置

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JPH1183753A
JPH1183753A JP7457598A JP7457598A JPH1183753A JP H1183753 A JPH1183753 A JP H1183753A JP 7457598 A JP7457598 A JP 7457598A JP 7457598 A JP7457598 A JP 7457598A JP H1183753 A JPH1183753 A JP H1183753A
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light
substrate
optical
beams
scanning
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JP7457598A
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Toru Tojo
徹 東條
Yasushi Sanada
恭 真田
Mitsuo Tabata
光雄 田畑
Kyoji Yamashita
恭司 山下
Hideo Nagai
秀雄 永井
Noboru Kobayashi
登 小林
Toshikazu Yoshino
寿和 芳野
Makoto Taya
真 田谷
Tamami Miwa
珠美 三輪
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Toshiba Corp
Topcon Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Topcon Corp
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    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F1/00Originals for photomechanical production of textured or patterned surfaces, e.g., masks, photo-masks, reticles; Mask blanks or pellicles therefor; Containers specially adapted therefor; Preparation thereof
    • G03F1/68Preparation processes not covered by groups G03F1/20 - G03F1/50
    • G03F1/82Auxiliary processes, e.g. cleaning or inspecting
    • G03F1/84Inspecting
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N21/00Investigating or analysing materials by the use of optical means, i.e. using sub-millimetre waves, infrared, visible or ultraviolet light
    • G01N21/84Systems specially adapted for particular applications
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    • G01N21/95Investigating the presence of flaws or contamination characterised by the material or shape of the object to be examined
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    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
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    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
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    • G03F7/70483Information management; Active and passive control; Testing; Wafer monitoring, e.g. pattern monitoring
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  • Investigating Materials By The Use Of Optical Means Adapted For Particular Applications (AREA)
  • Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)
  • Testing Or Measuring Of Semiconductors Or The Like (AREA)
  • Length Measuring Devices By Optical Means (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 検査時間の増大を招くことなく、光学解像特
性を向上させることができ、将来の1GビットDRAM
の回路パターンの欠陥検査にも対応する。 【解決手段】 検査対象基板に形成されたパターンの欠
陥や基板上に付着した異物を検査する光学式基板検査装
置において、基板に光を照射するための光束を作り出す
レーザ光源401と、レーザ光源401からの1本の光
束を複数本に分割して多光束を作り出すマルチビーム発
生器101と、分割した多光束を基板上で走査するスキ
ャナミラー105,106と、基板上に多光束がそれぞ
れ独立に焦点を結ぶように働き、かつ多光束照射による
基板からの反射光を導く光学系と、光学系により導かれ
た基板からの多光束の間隔と一致した間隔でアパーチャ
を配置し、各々の光束を制限するマルチピンホール11
1と、マルチピンホール111からの各光束の光量の変
化をそれぞれ検出する検出器群112とを備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体素子の製造
に必要となるパターンが形成されたマスク(レチクル)
やウェハの欠陥等を検査する光学式基板検査装置に係わ
り、特に多光束のレーザ光を用いた光学式基板検査装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、LSIの高精度化・大容量化に伴
い、半導体素子に要求される回路線幅は益々狭くなって
きている。これらの半導体素子の製造には、回路パター
ンが形成された原画パターン(マスク,レチクル)が用
いられ、ステッパと呼ばれる縮小投影露光装置でウェハ
上にパターンが転写される。
【0003】マスクやウェハ等のパターンには、その製
作過程で様々な欠陥が存在していることが良く知られて
いる。このような欠陥は、製作された半導体素子の動作
を不可能にするだけでなく、製造の歩留まりに大きく影
響していることが分かっている。従って、欠陥を無くす
る努力、即ち欠陥を検出して修正や再製作工程にまわす
検査修正工程、が半導体製造では重要な技術となってい
る。
【0004】このようなパターンの欠陥を検出できる装
置として、現在、光学式基板欠陥検査装置が広く使用さ
れている。例えば従来技術として、(European Patent
Application 0532927A2 の Automated photomask inspe
ction apparatus )で示された装置がある。さらには、
("Mask defect inspection method by database compa
rison with 0.25-0.35um sensitivity",Jpn.J.Appl.Phy
s.,Vol.33(1994) )の論文で示されたような装置が開発
されている。
【0005】しかしながら、この種の装置は光学解像特
性が必要とされる性能を満足するほど良くはなく、結果
として欠陥検出感度が高くないという問題があった。即
ち、従来の光学式基板欠陥検査装置における光学系は超
解像光学系を使用してはおらず、解像特性が検査に使用
する波長(λ)に比例し光学系の開口数(NA)に反比
例する(λ/NA)、いわゆる一括照明の光学系(観察
視野全体を照明する照明光学系を採用した方法)を使用
していた。
【0006】この場合、解像度を向上させるためには使
用する波長を短くする必要がある。ところが、波長を短
くした場合には、例えば250nm程度の波長を使用し
た場合には、従来より検出器感度がこの波長領域では低
いために、一括照明法では必要とする光量が足りず測定
時間が増大することが大きな問題となっていた。
【0007】一方、パターンの欠陥を検出できる装置の
別の例として、レーザスキャン方式が開発されており、
この方式ではレーザを用いることで光量を十分に得るこ
とができる。しかし、1本のビームを試料面上で走査す
るために、必要となる検査速度を得るためには高速でビ
ームを走査する必要があり、結果として検出器に入る光
量は不足し、測定時間が増大する問題があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】このように従来の光学
式基板検査装置においては、光学解像特性が必要とされ
る性能を満足するほど良くはなく、結果として欠陥検出
感度が高くないという問題があり、将来の半導体素子で
ある例えば1GビットDRAM程度の回路パターンの欠
陥を検出できないという問題があった。また、現状の技
術の延長では短波長光学系を用いる欠陥検査装置が有力
であるが、欠陥検出感度は若干向上するものの、その結
果として検査時間の増大は避けきれなかった。
【0009】本発明は、上記の事情を考慮して成された
もので、その目的とするところは、検査時間の増大を招
くことなく光学解像特性を向上させることができ、将来
の半導体素子(1GビットDRAM等)の回路パターン
の欠陥検査にも十分に対応できる光学式基板検査装置を
提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
(構成)本発明の骨子は、検査光学系を共焦点光学系を
基本とした超解像光学系とし、且つ高速でパターンの欠
陥を検出できるように複数本の光束を超解像光学系を崩
さないようにして基板に照射・走査すると共に、検出器
上に入射する光束が上記走査によっても動くことなく静
止するようにしたことにある。
【0011】即ち、本発明(請求項1)は、検査対象基
板に光を照射し、該基板に形成されたパターンの欠陥や
該基板上に付着した異物を検査する光学式基板検査装置
において、前記基板に光を照射するための光束を作り出
すレーザ光源と、このレーザ光源からの1本の光束を複
数本に分割しほぼ一定間隔の距離で多光束を作り出す光
束分割手段と、前記分割した多光束を前記基板上で走査
させる多光束走査手段と、前記基板上に多光束がそれぞ
れ独立に焦点を結ぶように働き、かつ多光束照射による
前記基板からの反射又は透過光を導く光学手段と、この
光学手段により導かれた多光束の光量の変化をそれぞれ
検出する光検出手段とを具備してなることを特徴とす
る。
【0012】また、本発明(請求項2)は、検査対象基
板に光を照射し、該基板に形成されたパターンの欠陥や
該基板上に付着した異物を検査する光学式基板検査装置
において、前記基板に光を照射するための光束を作り出
すレーザ光源と、このレーザ光源からの1本の光束を複
数本に分割しほぼ一定間隔の距離で多光束を作り出す光
束分割手段と、前記分割した多光束を前記基板上で走査
させる多光束走査手段と、前記基板上に多光束がそれぞ
れ独立に焦点を結ぶように働き、かつ多光束照射による
前記基板からの反射或いは透過光を導く光学手段と、こ
の光学手段により導かれた前記基板からの多光束の間隔
と一致した間隔でアパーチャを配置し、各々の光束を制
限するアパーチャ群と、このアパーチャ群からの各光束
の光量の変化をそれぞれ検出する光検出手段と、前記多
光束に対してほぼ垂直な平面で且つ多光束の走査方向と
ほぼ直角方向に連続移動して基板を移動させる移動テー
ブルと、前記光検出手段で得られた信号及び前記テーブ
ルの座標位置に基づいて2次元測定画像を生成する画像
生成手段と、前記2次元測定画像とこれに対応する2次
元基準画像とを比較する比較手段とを具備してなること
を特徴とする。
【0013】また、本発明(請求項3)は、検査対象基
板に光を照射し、該基板に形成されたパターンの欠陥や
該基板上に付着した異物を検査する光学式基板検査装置
において、前記基板に光を照射するための光束を作り出
すレーザ光源と、このレーザ光源からの1本の光束を複
数本に分割しほぼ一定間隔の距離でライン状に配列され
た多光束を作り出す光束分割手段と、前記分割した多光
束を前記基板上で第1の走査方向に走査させる第1の多
光束走査手段と、第1の多光束走査手段による第1の走
査方向と多光束の配列方向との成す角度を変更するイメ
ージローテータと、前記基板上に多光束がそれぞれ独立
に焦点を結ぶように働く第1の光学手段と、多光束照射
によって照明された結果生じる基板から反射或いは透過
光を導く第2の光学手段と、第2の光学手段により導か
れた前記基板からの多光束の間隔と一致した間隔でアパ
ーチャを配置し、各々の光束を制限するアパーチャ群
と、このアパーチャ群からの各光束の光量の変化をそれ
ぞれ検出する光検出手段と、前記多光束に対してほぼ垂
直な平面で且つ多光束の走査方向とほぼ直角方向に連続
移動して基板を移動させる移動テーブルと、前記光検出
手段で得られた信号及び前記移動テーブルの座標位置に
基づいて2次元測定画像を生成する画像生成手段と、前
記2次元測定画像とこれに対応した2次元基準画像とを
比較する比較手段とを具備してなることを特徴とする。
【0014】(1) 移動テーブルは、基準となる平面上を
多光束の照射光軸に対しほぼ垂直な平面XYを独立して
駆動するXY移動機構と、多光束の光軸に沿って焦点位
置変化を補正するように光軸方向(Z軸)に沿って動く
焦点合わせ移動機構とを持つ、3自由度で動くように制
限され、少なくとも多光束の第1の走査方向と直角な方
向をテーブルの連続移動方向と定義したこと。
【0015】(2) 第2の光学手段を、基板からの多光束
が第1の多光束走査手段、イメージローテータを含む光
学系まで第1の光学手段を共有した光学パスを通過する
よう構成することによって、基板上で多光束が走査され
ているにも拘らずアパーチャ群上で多光束が静止してい
ること。
【0016】(3) レーザ光源側から直線偏光光束を送り
出し、光学手段の一部に光学的な偏光板を設け基板上に
は円偏光で照射すると共に、基板からの反射光を偏光ビ
ームスプリッタで分離できるように構成したこと。
【0017】(4) アパーチャの大きさが異なる複数のア
パーチャ群を用意し、検査モード(検査感度や検査速度
を変更する)によってアパーチャ群を交換可能にすると
共に、選択されたアパーチャ群のアパーチャの大きさ
と、第1の走査方向と多光束の光束群との成す角を調整
するイメージローテータとを最適な関係に保つように調
整すること。
【0018】(5) 光検出手段は、多光束に対応する反射
光の光量変化を同時に検出できる複数個の検出器より構
成される検出器群であり、各々の検出器からの信号に対
してオフセット,ゲインの調整や基板からの反射光量以
外の光量変化を補正できる光量補正機能を併せ持ってい
ること。
【0019】(6) レーザ光源から送られてた光束の一部
を検出して光量変化を測定すると共に、測定した光量変
化を検出器群のそれぞれの光量補正機能に送りリアルタ
イムで光量変動を補正すること。
【0020】(7) 第1の多光束走査手段による第1の走
査方向(X軸方向)と直交する第2の走査方向(Y軸方
向)に多光束を偏光する第2の多光束走査手段を設け、
第1の多光束走査手段と第2の多光束走査手段を用いて
基板面のXY平面の2次元画像を取得できるように、又
はテーブルの移動に合わせてY軸方向の目標位置に第1
の多光束走査手段が走査するように第2の多光束走査手
段をテーブルの位置信号を参考に制御できるようにした
こと。
【0021】(8) テーブルの連続移動方向速度vは、検
査として使用する多光束の光束本数をn、マルチピンホ
ールのピンホール径a′と該光学倍率βから求まる基板
上でのビーム径をa(=a′/β)とし、第1の多光束
偏光手段の周波数をfとするとき、 v=naf で略速度が決定されること。
【0022】(9) 基板からの多光束をアパーチャ群に導
く前に該多光束を分岐する第1の光分岐素子と、該分岐
された多光束を再度分岐する第2の光分岐素子と、前記
アパーチャ群の径とは異なり且つそれぞれの径も異な
り、第2の光分岐素子によって作り出された2系統の多
光束の全部或いはそれぞれ一部の光束を制限する2つの
補助アパーチャ群と、これらの補助アパーチャ群で制限
された光束の光量をそれぞれ検出する2つの補助検出器
と、これらの補助検出器からの信号を処理して自動焦点
合わせ信号を発生する制御回路とを設けたこと。
【0023】(10)多光束走査手段は、テーブルの連続移
動方向と直交する方向に多光束を往復走査でき、かつテ
ーブルの連続移動方向に所定の角度で多光束を偏向でき
るものであり、往復走査の往路及び復路で得られた走査
信号のうちテーブルの走行方向に対して望ましい方を選
択すること。
【0024】(11)多光束を所定時間及び周期的に通過・
遮光する手段を、光軸に沿って、レーザ光源から出射さ
れた光が少なくとも光検出手段へ到達する直前までの任
意の位置に備えたこと。
【0025】(12)多光束を遮光する手段を、光軸に沿っ
て、レーザ光源から出射された光が少なくとも前記基板
へ到達する直前までの任意の位置に備えたこと。
【0026】(13)光学手段は、基板上に多光束がそれぞ
れ独立に焦点を結ぶように働く第1の光学手段と、多光
束照射による前記基板からの複数の光束の透過光を導く
第2の光学手段とからなるものであり、基板の厚さを測
定する手段と、この手段による測定値に基づいて、基板
の厚さによって生じる収差変動を幾何光学的に補正する
基板厚補正手段とを設けたこと。
【0027】(14)基板厚補正手段は、光軸に沿って配置
され光軸方向に厚さを変えることができる透過性光学素
子であること。
【0028】(15)基板厚補正手段は、光軸に沿って配置
され光軸方向へ位置を変えることができる少なくとも1
枚以上のレンズで構成されたレンズ系であり、該レンズ
系の位置変更により収差変動を補正すること。
【0029】(16)第1の多光束走査手段を制御する制御
回路、或いは該制御回路で走査された多光束の光量の一
部を測定できる検出器手段を具備し、制御回路の電子的
手段或いは検出器手段からの一部の信号を、該検出器群
からの多光束の走査に対応した信号に対する基準信号に
使用したこと。
【0030】(17)第1の多光束走査手段を制御する第1
の制御回路手段、或いは第1の制御回路手段で走査され
た多光束の光量の一部を測定できる検出器手段を具備
し、制御回路の電子的手段或いは検出器手段からの一部
の信号を、移動テーブルの位置の測定を行う基準信号と
すること。
【0031】(18)2次元基準画像としてパターンの設計
データから作られた画像を使用する或いは既に測定され
た画像を用いて検査を実行すること。
【0032】(19)第1の走査方向と多光束の光束群軸と
の成す角度をほぼ5°以下に設定したこと。
【0033】また、本発明(請求項19)は、検査対象
基板に光を照射し、該基板に形成されたパターンの欠陥
や該基板上に付着した異物を検査する光学式基板検査装
置において、前記基板に光を照射するための光束を作り
出すレーザ光源と、このレーザ光源からの1本の光束を
複数本に分割しほぼ一定間隔の距離で多光束を作り出す
光束分割手段と、前記分割した多光束を前記基板上で走
査させる多光束走査手段と、前記基板上に多光束がそれ
ぞれ独立に焦点を結ぶように働き、かつ多光束照射によ
る前記基板からの反射及び透過光を導く光学手段と、こ
の光学手段により導かれた多光束の光量の変化を反射光
及び透過光で独立に検出する光検出手段とを具備してな
ることを特徴とする。
【0034】ここで、本発明の望ましい実施態様として
は、次のものがあげられる。
【0035】(1) 光検出手段は、多光束の光量の変化を
反射光で検出する第1の光検出器と、多光束の光量の変
化を透過光で検出する第2の光検出器からなり、第1の
光検出器は、前記基板からの多光束の間隔と一致した間
隔で配置したアパーチャを通して各光束の光量の変化を
それぞれ検出するものであること。
【0036】(2) 反射光束の検出と透過光束の検出とを
各々独立に行う、又は同時に行うことを、任意に選択し
て実施可能であること。
【0037】(3) 反射光の少なくとも一部光量と透過光
の少なくとも一部光量を、第1の光検出器或いは第2の
光検出器のいずれか一方に一括して照射する手段、又は
反射光の少なくとも一部光量と透過光の少なくとも一部
光量を一括して検出する第3の光検出手段の少なくとも
一方を有すること。
【0038】(4) 光軸に沿って透過光に対しては基板よ
りも後段に位置しており、透過光のみを反射可能なミラ
ー手段を備え、基板を通過した透過光はミラー手段によ
り反射され再び基板を通過して第2の光検出手段により
検出されること。
【0039】(5) 基板への照射光上における複数の透過
光束と複数の反射光束の走査位置は実質的に一致してい
ること。
【0040】(6) 基板の板厚によって光学手段が生じる
収差変動を幾何光学的に補正する基板厚補正手段と、基
板の厚さを少なくとも類推することができる基板厚測定
手段とを有し、光検出手段は基板を透過した複数の光束
の強度変化を検出すること。
【0041】また、本発明(請求項23)は、検査対象
基板に光を照射し、該基板に形成されたパターンの欠陥
や該基板上に付着した異物を検査する光学式基板検査装
置において、前記基板に光を照射するための光束を作り
出すレーザ光源と、このレーザ光源からの1本の光束を
複数本に分割し多光束を作り出す光束分割手段と、前記
分割した多光束を前記基板上で走査させる第1の多光束
走査手段と、前記基板上に多光束がそれぞれ独立に焦点
を結ぶように働き、かつ多光束照射による前記基板から
の反射光を導く第1の光学手段と、この第1の光学手段
により導かれた多光束の光量の変化をそれぞれ検出する
第1の光検出手段と、前記第1の多光束走査手段に対し
て実質的に同期して動作し前記多光束照射による前記基
板からの透過光を走査させる第2の多光束走査手段と、
前記多光束照射による前記基板からの透過光を導く第2
の光学手段と、前記第2の多光束走査手段及び第2の光
学手段により導かれた多光束の光量の変化をそれぞれ検
出する第2の光検出手段とを具備してなることを特徴と
する。
【0042】ここで、第2の多光束走査手段は、第1の
多光束走査手段の動作に対して実質的に同じ周期で、か
つ同じ位相或いは180°の整数倍の位相で駆動される
ことが望ましい。さらに、第1及び第2の多光束走査手
段はレゾナント型スキャナであり、このうち少なくとも
1つは温度変更手段を有し、温度変更手段によって温度
変化させることで第1の多光束走査手段と第2の多光束
走査手段の固有振動数を一致可能にするのが望ましい。
【0043】また、本発明(請求項24)は、検査対象
基板に光を照射し、該基板に形成されたパターンの欠陥
や該基板上に付着した異物を検査する装置であり、前記
基板に光を照射するための光束を作り出すレーザ光源
と、このレーザ光源からの光束を前記基板上で走査させ
る光束走査手段と、前記基板上に光束が焦点を結ぶよう
に働き、かつ光束照射による前記基板からの反射又は透
過光を導く光学手段と、この光学手段により導かれた光
束の光量の変化を検出する光検出手段とを備えた光学式
基板検査装置において、前記光検出手段は、複数の光検
出素子によって構成されており、前記光束の前記基板上
での走査位置をもとに、複数の光検出素子のうちの特定
の素子を選択、又は特定の素子が出力する信号を選択す
ることを特徴とする。
【0044】また、本発明(請求項25)は、検査対象
基板に光を照射し、該基板に形成されたパターンの欠陥
や該基板上に付着した異物を検査する装置であり、前記
基板に光を照射するための光束を作り出すレーザ光源
と、このレーザ光源からの1本の光束を複数本に分割し
多光束を作り出す光束分割手段と、前記分割した多光束
を前記基板上で走査させる多光束走査手段と、前記基板
上に多光束がそれぞれ独立に焦点を結ぶように働き、か
つ多光束照射による前記基板からの反射又は透過光を導
く光学手段と、この光学手段により導かれた多光束の光
量の変化をそれぞれ検出する光検出手段とを備えた光学
式基板検査装置において、前記光検出手段は、複数の光
検出素子によって構成されており、前記複数の光束の前
記基板上での走査位置をもとに、複数の光検出素子のう
ちの特定の素子を選択、又は特定の素子が出力する信号
を選択することを特徴とする。
【0045】ここで、光検出素子の大きさが基板上に結
像された光束の径と共焦点光学系の関係になるよう光学
系を構成するのが望ましい。
【0046】(作用)本発明(請求項1〜22)によれ
ば、超解像光学系を採用していることからパターンを観
察した結果の画像解像度は極めて良くなり、特に微少欠
陥の信号強度が従来の光学系で得られるものより大幅に
改善できる。さらに、信号取得に供される光束を超解像
光学系を保ちながら、一括照明方式や1本ビーム走査方
式から複数本ビーム走査方式にしたことで、検出器での
光量の低下の問題や高速応答性の問題を避けて検査速度
の低下を防止することができる。今後、短波長光源によ
る検査が要求されてくるが、本発明はこれらの要求に十
分にこたえることができる光学システムを持った検査装
置といえる。
【0047】また本発明によれば、テーブルの動作パス
を最適化することができ、テーブル動作中の大半の時間
を検査の実効時間として割り当てることが可能となる。
これにより、テーブル動作の無駄時間を削減したより高
速な欠陥検査装置を提供することができる。さらに、光
検出器から出力される信号のS/N比を高められること
で、ノイズを欠陥として誤認識する、いわゆる疑似欠陥
の発生を低減でき、検査結果に対して高い信頼性を有し
た検査装置を実現することが可能となる。
【0048】また本発明によれば、基板種類毎に固有の
厚さ、或いは同一種類の基板における厚みの公差、さら
には同一基板内の平面度に起因する厚さ変動に対して、
適正な光路長を維持することが可能となる。これによ
り、透過型共焦点光学系による多光束基板検査装置を構
成することが可能となる。
【0049】また本発明によれば、多光束走査型光学系
によって、透過光検出及び反射光検出が各々独立に、更
には各々同時に行えるようになる。特に、反射光検出の
検出感度を共焦点光学系の採用によって従来以上に高め
ることができ、パターン膜面上のゴミだけでなく、従来
透過光で検出することを常としてきた類の欠陥或いはゴ
ミを反射光学系によっても検出できるようになり、透過
光検出とのダブルチェックが実現できる。さらに、同一
の欠陥或いはゴミを透過・反射した光を光学的に同時検
出できるようになることで、透過光或いは反射光だけで
得られる検出信号と比較できる信号種類が増えることに
なる。これにより、従来二元的に特徴化していた欠陥
を、三元的に特徴化できるようになるため、欠陥である
のか、ゴミであるのか、ゴミであればどういった種類の
ゴミであるのかを分類することが可能となる。
【0050】また、透過光検出には共焦点光学系を採用
することも可能な構成であるため、従来の透過型走査光
学系よりも格段に検出感度を高めることが可能になる。
さらに、反射・透過した光を同時検出できることにより
基板検査時間を原理的に1/2にすることが可能とな
る。即ち、生産装置としてのスループットを高めること
ができ、デバイス製造のコスト低下に貢献できることに
なる。
【0051】また、本発明(請求項23)によれば、理
想的な共焦点光学系を透過光検出においても実現可能と
なる。透過光検出及び反射光検出に拘わらず、理想的な
共焦点光学系を用いた欠陥検査装置を実現するには、主
走査方向へ高速走査された多光束を、基板を透過した後
には静止した状態で検出しなければならない。即ち、共
焦点光学系では微細なピンホールや微細な点検出器を介
して光束を受光する必要があり、本発明が用いられるよ
うな走査光学系を有する検査装置では、静止した光源か
ら射出された光束群を基板上で走査し、その後再び光束
群を静止させて検出器に導く必要がある。
【0052】反射光検出では光源から基板までの光学系
を利用して、基板から反射された多光束群を検出器へ導
くことで光束を静止させて検出することが可能である。
即ち、静止した光源から射出された光束は、基板上を走
査するためにポリゴンミラーやガルバノミラー、或いは
音響光学偏向素子等の光束走査手段により偏向される。
光束走査手段を経た光束は基板上へ照射され反射してく
るわけであるが、この反射光束を再び同じ光束走査手段
へ導くことで偏向をなくすことができるわけである。
【0053】しかしながら、透過光検出においては反射
光検出と同様の方法に用いることが困難である場合が多
い。即ち、基板を透過した光束を同じ光束走査手段へ導
くには、リレー光学系を用いて基板を迂回した光学系を
採用せざるをえず、反射光検出光学系に比べて大掛かり
な構造となる。特に、今後基板サイズは大型化していく
ことが明らかになっており、大型基板になるに伴い迂回
光学系の構造を益々大型化することになる。光学系の大
型化は、荷重増大などによる光学系以外の検査装置構造
の大型化を招き、また検査装置周辺の空気環境(温度,
湿度,クリーンネスなど)制御に関わるサーマルチャン
バ等の設備の容量増大も引き起こす。さらに、設置スペ
ースも拡大しスペース効率の悪化も招く。
【0054】また、リレー光学系が存在することによ
り、レンズ,ミラーといった光学素子点数が増大し、コ
スト増加するだけではなく光量の損失が大きくなる点も
見逃せない。損失する光量を補填するためにレーザ光源
の出力を大型化する必要が生じ、これにより消費エネル
ギの増大,レーザ光源の大型化を招くことになる。これ
らは全て、検査装置の性能だけではなく生産コストに大
きな影響を与える要因であり、当然ながら生産コストは
大幅に増大する。本発明が対象とする欠陥検査装置は生
産装置であり、装置性能の向上はもとより生産コストの
低減も重要な課題になっている。
【0055】本発明では、前述した構成を採用すること
により、検査性能向上を可能とする理想的な透過型共焦
点光学系を実現するだけではなく、装置サイズの小型化
を可能とし、ひいては生産コストの低減を可能とする基
板検査装置を構成することができる。
【0056】また、本発明(請求項24,25)によれ
ば、理想的な共焦点光学系が実現可能となる。一般的
に、透過光検出及び反射光検出に拘わらず、理想的な共
焦点光学系を用いた欠陥検査装置を実現するには、主走
査方向及び副走査方向へ高速検査された多光束を、基板
を透過した後には静止させて検出しなければならなかっ
た。即ち、共焦点光学系では微細なピンホールや微細な
検出器などを用いて、点検出器を構成する必要があり、
走査光学系を有する検査装置では静止した光源から射出
された光束群を基板上で走査し、その後再び光束群を静
止させて検出器に導く必要があった。
【0057】反射光検出では光源から基板までの光学系
を利用して、基板から反射された多光束群を往路復路と
も同一の光束走査手段を経由させることにより検出器上
で静止させることが可能である。即ち、静止した光源か
ら射出された光束は、基板上を走査するためにポリゴン
ミラーやガルバノミラー、或いは音響光学偏向素子等の
光束走査手段により偏向される。光束走査手段を経た光
束は基板上へ照射され反射してくるわけであるが、この
反射光束を再び同じ光束走査手段へ導くことで偏向をな
くすことができるわけである。
【0058】しかしながら、このような光学系構成であ
る場合、光束が光源から検出器へ到達するまでに通過す
る光学素子数は見かけ上の光学素子数のほぼ2倍近くに
なる場合が多い。光束は光学素子を通過する度に光量を
損失するのであるが、これは見かけよりも損失する光量
が大きくなることを意味している。検出器へ適正な光量
を与えるためには、光源の出力を大きくする必要があ
る。光源の出力を向上するには、光源自体の寸法が大型
化することにつながる。光源の大型化は光学系、ひいて
は検査装置全体の大型化につながることを意味してお
り、装置コストの増加、工場等のスペース効率の低下等
による生産コストの増大を招く。また、光源出力が大き
くなると、光学系の光源周辺ではエネルギー密度の高い
光束が光学素子を通過することになり、光学素子ひいて
は検査対象である基板へのダメージを与える可能性が高
くなる等の問題点がある。
【0059】透過光検出においても、反射光検出と同様
の問題点を有している。例えば、基板を透過した光束を
基板を迂回した光学系で再び同一の光束走査手段へ導く
ように構成した光学系では、反射光検出光学系に比べて
さらに大掛かりな光学系構造となる。光束が通過する実
質的な光学素子数が反射光学系よりも多くなると共に、
迂回した光学系による物理的占有空間も増大するため、
反射光学系よりもさらに大型化しやすい。特に、今後基
板サイズは大型化していくことが明らかになっており、
迂回光学系の構造は益々大型化することになるため、検
査装置の大型化に拍車がかかる可能性が極めて高い。
【0060】また、例えば基板上で光束を偏向させる光
束走査手段とは別に、偏向をキャンセルして光束を検出
器へ導くための第2の光束走査手段を設けた光学系で
は、大型化はかなり防げるものの、振動源が増加する。
微細な観察を行うための光学系において振動は根本的な
障害であり、特に共焦点光学系のような極めて感度の高
い光学系では致命的な性能劣化を招く恐れもある。
【0061】以上のように、光束走査を用いた共焦点光
学系では、大型化、振動といった課題を常に抱えてきて
おり、高性能であるにもかかわらず検査装置として実用
化されにくい理由の大きな問題点にもなっていた。
【0062】本発明では、前述した構成を採用すること
により、検査性能向上を可能とする理想的な透過型共焦
点光学系を実現するだけではなく、装置サイズの小型化
を可能とし、ひいては生産コストの低減を可能とする基
板検査装置を構成することができる。
【0063】
【実施形態】以下、本発明の詳細を図示の実施形態によ
って説明する。
【0064】本発明は、複数本の光束を基板上に集束さ
せ、その多光束を主走査方向である一軸には高速走査
し、それと直交する方向にはテーブルの移動によって、
或いは副走査によってパターンを検査する、新しいタイ
プの共焦点多光束型の基板検査装置である。
【0065】(第1の実施形態)まず、その新しい特徴
の一つである解像特性を向上する方法として採用したレ
ーザ共焦点光学系と検査時間を短縮するために採用され
た複数ビームの走査光学系について述べる。
【0066】図1及び図2は、本発明の第1の実施形態
に係わる光学式基板検査装置における共焦点多光束光学
系の構成を示している。
【0067】レーザ管100から出射された直線偏光の
レーザ光を用い、高速シャッタ401、遮光機構402
を経て、ミラー201によってマルチビーム発生器10
1に導く。マルチビーム発生器101は、例えば膜構成
によって複数のビームを発生させるようなフィルタ形式
のものが考えられる。このマルチビーム発生器101に
よって1本のビームから複数本のビームが形成され、そ
れらのビームはマルチレンズ102に入射される。マル
チレンズ102は、小さなレンズを並べて形成するか、
イオン交換等によるマイクロレンズ、或いは位相タイプ
のゾーンプレート型によって形成することができる。こ
れらのマルチビーム発生器101とマルチレンズ102
によって、複数個の絞られたビームを作り出すことがで
きる。
【0068】複数個の絞られたビームを作り出すには、
図3に示したように、円筒レンズ501,502などで
線状ビームを作り出し、それをマルチレンズ503に入
射させて作ることも可能である。但し、効率やビーム間
の光量のばらつき等を考えると、前述したマルチビーム
発生器101を採用した方が望ましい。
【0069】複数個の絞られたビーム(多光束)はマル
チピンホール103のピンホール上に収束される。マル
チピンホール103は、本光学系が共焦点光学系を形成
するために必要なもので、マルチレンズ102の光学定
数から計算される回折限界に近い寸法の径で絞られた複
数個のピンホールで形成される。マルチピンホール10
3を出た多光束は、偏光ビームスプリッタ202を通過
しレンズ301へと向かう。直線偏光のレーザ光はこの
偏光ビームスプリッタ202を効率良く通過するように
調整されている。
【0070】偏光ビームスプリッタ202を通過した多
光束は、ローテーティングプリズム104を通過しスキ
ャナミラー105へ向かう。ローテーティングプリズム
104は、多光束群がなす列の基板上での角度を調整す
ることができるものである。マルチピンホール103と
スキャナミラー105はレンズ301によってテレセン
トリックな関係になっており、従ってレンズ301を通
過した多光束はそれぞれ平行な光束となっており、かつ
スキャナミラー105で重なるような光学構成となって
いる。
【0071】スキャナミラー105の位置は、後述する
対物レンズ308の瞳の位置と共役な関係となってお
り、基板側でのテレセントリックな関係を満足するよう
に設計されている。スキャナはX,Y軸の2軸方向の走
査が可能なように2個のスキャナミラー105,106
の2軸で構成され、105が主走査、106が副走査を
担当する。本実施形態では105をレゾナンス型のスキ
ャナミラーとしており、その動作及び効果については後
述する。これら2軸によってテーブルが静止した状態で
も、ある限られた領域は2次元画像を取り込むことがで
きるようになっている。
【0072】2軸のスキャナミラー105,106でそ
れぞれ反射された多光束はレンズ304,305及びミ
ラー203にて再度、108で示した位置に瞳の共役位
置を作るように設計されており、この瞳位置の開口絞り
108で光束を絞ることにより基板側のNAを変えるこ
とが可能となっている。また、この部分の瞳絞りの形状
を輪帯構造とすることによっては解像度の更なる向上も
可能なため、このため開口絞り108は交換できる構造
となっている。この開口絞り108を通過した多光束
は、レンズ306,307、さらにλ/4板109、対
物レンズ308を通過した後に、基板110上に複数の
一定間隔のスポットビームを形成する。
【0073】対物レンズ308を出た多光束は、基板側
にテレセントリックな光学構成となっているため、基板
110で反射した多光束は同一の光路を逆に戻り、2軸
のスキャナミラー105,106に逆進する。従って、
Y軸スキャナミラー106を通過後はY軸偏向が、X軸
スキャナミラー105を通過後はX軸偏向が無くなり、
多光束は入射時と同じ静止状態になる。この状態でロー
テーティングプリズム104に戻り、ここで回転させら
れた角度は元に戻った状態で偏光ビームスプリッタ20
2へと戻る。
【0074】ここで、レーザビームの偏光状態を考えて
みる。レーザ出射時は直線偏光のビームであるが、対物
レンズ308に入射する直前でλ/4板109に入り円
偏光となり、反射したビームは再度λ/4板109を通
過することによって、偏光面が90度回転して偏光ビー
ムスプリッタ202に入ることになる。従って、反射多
光束は偏光ビームスプリッタ202では反射し、マルチ
ピンホール111へ向かうことになる。マルチピンホー
ル111にて絞られた各ビームは検出器群112に入射
し、それぞれのビームに対する信号強度変化が検出され
る。
【0075】このように光学系に偏光を利用したのは、
光量効率を向上させることも理由の一つではあるが、途
中の光学系による反射光が検出器側に到着しノイズとな
らないようにしたためでもある。マルチピンホール11
1は前記したマルチピンホール102と同様に、本光学
系が共焦点光学系を形成するために必要なもので微少な
寸法の径で絞られた複数個のピンホールで形成される。
なお、マルチピンホール111は、径の異なるマルチピ
ンホール113と交換可能となっている。
【0076】以上述べたような光学構成によって、多光
束をX,Y軸とも独立で走査が可能な、かつ反射多光束
が検出器上では静止した光束とすることができ、さらに
共焦点光学系を構成することができる。即ち、多光束共
焦点検査光学系を形成することができる。
【0077】多光束を一度に基板に走査して検査時間の
短縮を図ることは容易に考えられるが、実際に多光束を
検査に合致するように走査させることは難しい。マルチ
ビーム発生器101によって作り出された多光束は、マ
ルチピンホール103で図2に示したように一定間隔の
複数本のビームとなっている。ここでは、1本のレーザ
ビームを用いて複数本のビームを発生させているが、各
ビーム間隔はそれぞれのビームが干渉しない程度分離し
た設定とすることが必要となってくる。何故ならば、各
ビームが干渉した場合は検出器での個々のビームに対す
る測定結果の独立性が崩れるために、光学系の性能を理
想レンズの性能へと近づけることができなくなるためで
ある。また、途中の光学系で個々のビームの光学的な制
御を行い易くすることができるからでもある。
【0078】しかしながら、ビーム間隔を離すというこ
とは、図4(a)に示したように、多光束の光束群軸と
主走査方向とが直交していた場合には基板面全体を隈な
く走査するというわけにはいかない。その理由は、図4
(a)のような走査では、隣接するビーム間に隙間が空
いてしまい、検査欠落部が生じるという問題が出てくる
ためである。
【0079】従ってこの問題を解決するために、図4
(b)に示したように、主走査方向であるX軸と多光束
の光束群軸とを傾けるようにすると良い。このように走
査することによって、あたかも多光束は所定の間隔で隈
なく基板を走査する複数本のビーム群とすることができ
る。即ち、検査欠落部が生じない多光束走査を実現する
ことができる。また、個々のビームでの照射位置がずれ
ていることにより、ビーム照射の独立性が保たれ検出器
での相互干渉が全く無い光学システムを構築することが
できる。
【0080】この主走査方向(X方向)と多光束の光束
群軸とのなす角度を調整する役目がローテーティングプ
リズム104の役目である。より具体的に記述すると、
以下のようになる。各ビーム間隔をP、主走査軸と多光
束の光束群軸との成す角をθ、基板上でのビームの径を
a、マルチピンホール111の径をa′とすると、該ビ
ーム間隔PのY軸への投影ピッチPyは、 Py=P・sinθ=a=a′/β …(1) で与えられる。ここで、βはマルチピンホール111と
基板110との間の光学倍率である。従って、多光束の
主走査軸(X軸)に対する角度θはマルチピンホール1
11の径a′,ビーム間隔P,光学倍率βとから容易に
求めることができる。
【0081】例えば、検査感度を比較的悪くして高速で
検査を実行したい場合には、マルチピンホール111の
径を比較的大きな値として検査を実行することになる。
この場合は、ローテーティングプリズム104の角度を
大きくすることによって達成できる。当然のことではあ
るが、マルチピンホール111の径も大きくしたものに
変更する必要がある。一方、検出感度を本光学システム
の限界に近い性能まで高めたい場合は、マルチピンホー
ル111の径を回折限界に近い寸法まで小さくし、それ
に見合った角度θをローテーティングプリズム104に
よって調整することによって得ることができる。
【0082】図1及び図2に示すような光学系で実際の
光学定数を計算してみる。条件として、検査に使用する
波長は351nm、対物レンズのNAは0.75とす
る。基板上でのビーム径は、 D=1.22λ/NA …(2) より、0.57μmとなる。即ち、この値よりビーム間
隔Pは1μm以上離すことが必要であることが分る。
【0083】実際には、マルチビーム発生器101の制
約からビーム間隔Pは10μm程度になってしまう。検
査として基板上でのビームサイズaを0.2μmとし、
従ってマルチピンホール111の径a′は、aβより求
めることができる。a=0.2μm,P=10μmから
(1)式よりθは1.15°となる。各ビームが干渉し
ないという条件を基に、ビーム間隔Pと基板上でのビー
ムサイズa(ここではこの値を検査モードと定義する)
を変えて計算した結果を、下記の(表1)に示してい
る。
【0084】
【表1】
【0085】(表1)に示したように、実際のθの値と
しては5度以下の値をとることになる。以上述べたよう
に、ビーム間隔Pの値としてビームの干渉を無視しうる
以上に離し、検出器直前に設置されたマルチピンホール
111のピンホールサイズに応じてビームの傾斜角をロ
ーテーティングプリズム104によって調整すれば多光
束光学系による検査を問題無く実行することができる。
【0086】この回転調整の他に、主走査方向とテーブ
ルの連続移動方向とをほぼ直角に調整する必要が出てく
る。これは、第1の多光束走査手段(X軸方向)と第2
の多光束走査手段(Y軸方向)とを一体で回転できる機
構を適当な部分に設置することで達成できる。このよう
な構造は、従来考えられている機能を採用することで問
題無く達成できると思われる。
【0087】一方、検査モードに対するテーブルの速度
vは実際のマルチピンホール111のピンホール径a′
と該光学倍率βから基板上でのビーム径aを導き出し、
さらに、 v=naf …(3) の関係式から求めることができる。ここで、nは光束の
本数であり、fは走査周波数である。
【0088】以上述べたように、基板上110でのビー
ム径は使用する対物レンズ308の開口数と使用する波
長で決定されるが、検出器群112の手前に設置された
マルチピンホール111の径を適当に変更することで検
査時のテーブルの速度や検査時の感度設定などが可能と
なる。このためにローテーテングプリズム104の回転
調整、ビーム走査、テーブル速度とを適当に合わせ込む
必要がある。
【0089】上述した数式はそれらの指針を与えるもの
である。しかしながら、それぞれの値は数式で求められ
た値から若干ずれることは十分に許容できるものであ
る。実際には、それらの関係の最適な値を実験によって
求めておき、その値を何らかの記憶装置に貯えて、検査
モードの変更によって記憶装置から最適な値を呼び出し
て設定することになる。
【0090】本実施形態は、光学系の性能を理想的なレ
ンズ系へと近づけるために共焦点光学系とし、試料面を
ビームが走査することによって試料面上のパターンの情
報を得ようとするものである。その際に、共焦点光学系
を達成するためには試料面上でビームが走査されている
にも拘らず、検出器上ではビームが静止していることが
必要となるため、スキャナミラーを光束が往路、復路と
も通過するダブルパス光学構成としている。また、スキ
ャナで走査しその信号を検出器で検出する方法では、走
査周波数が高くなることによって検出器側での応答速度
やビーム光量の増大などの副次的な要求が高まるため、
走査周波数を極力低くし、その分検査速度が低下するこ
とを避けるためにビームを複数本走査する光学構成とし
ている。
【0091】また、図2において光検出器群112は走
査ビームの基準光量を検出する検出器である。多光束の
うちの1本、或いは図2に示したように偏光ビームスプ
リッタ202からの漏れ光の一部を検出することによっ
て入射ビームの基準光量を検出できる構造となってい
る。この基準光の変動信号は検出器群112のそれぞれ
の検出器のアンプのゲイン等の補正に使用される。こう
することによって、レーザ光の光量変化などを補正でき
る。また、NDフィルタ121は光量調整用のフィルタ
で検出器群112のサチレーションを防ぐために設けら
れる。図に示すように挿入が自在な構造となっている。
さらに、ビーム走査方向の微妙な調整を行うためにロー
テーティングプリズム107をレンズ304,305の
間に設けておくのは都合が良い。
【0092】次に、テーブル移動方向とスキャン方向と
の関係について説明する。最も効率の良いテーブル移動
のパスは図5に示すように、X軸FWD方向へ連続移
動、基板端でY軸FWD方向へステップ移動、X軸BW
D方向へ連続移動、基板端でY軸FWD方向へステップ
移動の動作を繰り返すパスである。即ち、テーブルによ
る副走査方向への動作をFWD/BWD交互反転して基
板面上を走査することで、ステップ移動時以外のテーブ
ル動作時間を検査時間とすることができる。高速走査が
必要な検査などでは、走査ストロークを長くできる。
【0093】なお、ポリゴンミラーなどのビーム走査方
向が常に一方向に制限されているスキャナを用いてスル
ープットを向上させることが多い。しかしながら、こう
いったスキャナでは上記のテーブル動作で検査を行うこ
とができずより高いスループットの向上が図れなかっ
た。
【0094】多光束走査とテーブル走査との関係、即ち
主走査と副走査との関係を、図6を用いて説明する。図
6の(a)(b)(c)は、テーブル走査方向をFWD
方向とした場合の基板上面での多光束走査方法を示して
いる。図の上方を副走査のFWD方向、図の右側を主走
査のFWD方向とする。多光束は図の光束走査線上で走
査されており、このとき基板上の走査領域は図の上方へ
連続的に移動しているように見える。移動している走査
領域を隈なく検査するためには、副走査方向と光束走査
線との間の傾きを、光束本数,マルチピンホールのピン
ホール径と光学倍率から求まる基板上での光束径,主走
査のストローク,テーブル移動速度,主走査の走査周波
数等から決定される走査角αとし、多光束が基板上で走
査するパターン走査域が主走査毎に隣接するように多光
束走査すればよい。
【0095】ここで、副走査のみをBWD方向へ変えた
場合について考える。このとき、ポリゴンミラーなどの
ビーム走査方向が常に一方向に制限されているスキャナ
を用いた光学系では、主走査方向は常にFWD方向であ
る。この場合、図6(d)(e)(f)に示すようにパ
ターン走査域の傾きθが変わり、パターン走査域の形が
変わってしまうことが分る。この結果、副走査方向によ
って同一の主走査位置でも基板上の観察できる位置が変
わってしまうため、副走査方向が変わると再生される画
像が変わってしまうことになる。
【0096】しかしながら、多光束走査型の光学系にレ
ゾナンス型スキャナなどの、ビーム走査方向がFWD/
BWD双方向に動作可能なスキャナを用いた場合は、上
記の問題点を容易に解決することが可能となる。図7
は、レゾナンス型スキャナを用いた例を示す。副走査方
向がFWD方向の場合は図7(a)〜(c)に示すよう
に、図6(a)〜(c)で示した方法と同じである。副
走査方向をBWD方向へ反転すると、主走査方向のBW
D方向を利用することで、図7(d)〜(f)に示すよ
うに、走査線と走査方向を主走査方向に対してほぼ同じ
くすることができる。これにより、副走査方向に対して
走査角及び走査線上での走査方向を全く同じくすること
ができる。
【0097】即ち、副走査方向のFWD方向及びBWD
方向の両方向でも、パターン走査域の傾きθが変らず、
パターン走査域の形も変わらない。この結果、副走査方
向に拘らず基板上の観察できる位置が変わらないため、
副走査方向が変わっても再生される画像は変化しない。
【0098】レゾナンス型スキャナとしては、ガルバノ
ミラー,レゾナンスミラー,音響光学偏向器(AOD)
などを利用することで本発明の効果を得ることができ
る。但し、高速で動作可能なレゾナンス型スキャナは一
般的に走査幅が小さく、ポリゴンミラーなどのビーム走
査方向が常に一方向に制限されているスキャナのように
走査ストロークを長くして高速化を図ることができな
い。しかしながら、本実施形態では多光束走査との併用
によって、見かけ上の走査ストロークを多光束の本数で
ポリゴンミラーと同程度以上に稼ぐことができ、なおか
つ、テーブル動作の無駄時間を大幅に削減できることと
の相乗効果で極めて高速な検査装置が実現できる。
【0099】即ち、多光束走査とレゾナンス型スキャナ
の併用という、従来に無いシステム構成が検査装置のス
ループット向上に対してより高い効果を得ることができ
る点で、本発明によるシステム構成は新規性を有してい
る。
【0100】本実施形態は、光学系の性能を理想的なレ
ンズ系へと近づけるために共焦点光学系とし、試料面を
ビームが走査することによって試料面上のパターンの情
報を得ようとするものである。その際に、共焦点光学系
を達成するためには試料面上でビームが走査されている
にも拘らず、検出器上ではビームが静止していることが
必要となるため、スキャナミラーを光束が往路、復路と
も通過するダブルパス光学構成としている。
【0101】また、スキャナで走査しその信号を検出器
で検出する方法では、走査周波数が高くなることによっ
て検出器側での応答速度やビーム光量の増大などの副次
的な要求が高まるため、走査周波数を極力低くし、その
分検査速度が低下することを避けるためにビームを複数
本走査する光学構成としている。しかしながら、さらに
解像限界を高めるため本実施形態では、検査光間欠照射
を採用した。このために本実施形態では、高速シャッタ
401をレーザ光源の直後に配置した。
【0102】ここで、高速シャッタ401は、所定のサ
イクルと所定の時間間隔でレーザ光を遮光・透過させら
れるものであればよく、機械的なシャッタや、音響光学
変調器(AOM)などを用いても同様の効果が得られ
る。また、このシャッタの配置は検出器直前までのいず
れの場所に配置されていても良く、この場合でも効果は
同じである。
【0103】このように、レーザ光を所定のサイクルと
所定の時間間隔で遮光・透過できるようにしたことによ
り、次のような効果が得られる。高感度の検出器では一
般的に、連続光入射の場合とパルス光入射で検出器に入
射可能な光量が異なる。断続的なパルス光入射の方が連
続光入射に比べ入射可能な光量を大きくできる。これ
は、入射可能な光量が単位時間当たりの総受光量として
決定されるものが多く、受光時間が短くなるに伴い入射
可能な光量が大きく取れることになる。
【0104】検査では、基板上をビーム径で定義される
セル単位で、セルの隣接したマトリックスとして走査す
ることができるため、セル間のビーム移動時間は検査光
を検出器で検出せずともよい。こうした検査光間欠照射
方式を採用することによって、検査時の絶対光量を向上
させることができ、これに伴いS/N比を向上できる。
これによって、従来ノイズに隠れて検出できなかった欠
陥信号を抽出することが可能となる。
【0105】また、高出力化、短波長化されたレーザ光
源を使用した場合、基板に対するダメージが問題とな
る。レーザ光を波長限界まで収束したビームスポットを
基板上面に走査して検査を行っているが、検査を行って
いない間もレーザ光を照射し続けている。これは、断続
的にレーザ光源をON/OFFするように使用すると、
レーザ光源をONするたびにウォームアップする必要が
あるためで、検査に供与しない無駄時間を削減するため
に一般的に行われている使用法である。
【0106】しかしながら、検査時以外は基板は一箇所
に留まっており、このためレーザ光も基板上の限定され
た領域のみを照射していることになる。このとき、高い
エネルギ密度のレーザ光が基板上の限定された領域のみ
を長時間照射し続けることになり、基板上面は加熱され
パターン及び基板自体に損傷を及ぼす。
【0107】そのために本実施形態では、遮光機構40
2を高速シャッタ401の直後に配置した。この遮光機
構402は、レーザ光源直後から基板面直前までのいず
れの位置に配置されていても同様の効果を得ることがで
きる。これにより、検査時間以外は遮光機構402によ
ってレーザ光を遮光しておくことが可能となり、レーザ
光による基板へのダメージを防止することが可能にな
る。なお、この遮光機構402は高速シャッタ401を
併用することでも可能であり、高速シャッタ401がレ
ーザ光源直後から基板面直前の位置に配置されていると
きにS/N比向上効果とダメージ防止効果を同一の機構
で得ることが可能となる。
【0108】次に、図1及び図2の装置に搭載されてい
る自動焦点合わせ機構について説明する。これは、基板
で反射され検出器側に戻ってきた複数本のビームのう
ち、1本のビームを選択してその光量変化により焦点位
置を検出するTTL(Throughthe lens)方式の自動焦
点合わせ機構である。
【0109】図2において、偏光ビームスプリッタ20
2で検出器群112に向かう多光束は検出器群112の
前に置かれたハーフミラー114によって一部の光が図
では左側に曲げられる。ハーフミラー114によって反
射された多光束ビームは、フィルタ119にてその内の
1本が選択され、再度ハーフミラー120へと向かう。
このハーフミラー120によって1本のビームは2本に
なり、それぞれの検出器117,118に向かう。検出
器117,118の直前には図示するように回折限界よ
り求めた大きさのピンホール115,116が、それぞ
れの焦点位置(光軸方向)の前と後ろになるように設置
されている。
【0110】この状態で基板面の焦点位置(図でZ軸方
向)を変化させると、図8(a)に示すように、ピンホ
ール115,116のそれぞれの位置で焦点が合った時
に光量が最大となる信号が検出器117,118で検出
されることになる。従って、検出器117,118の差
を取るようにした回路(図示しないが)を設けると、図
8(b)に示したような信号が、基板のZ方向の移動に
対して得られることになる。ここで、ゼロクロス点を基
板の焦点位置となるように調整しておくことで、基板の
焦点位置を求めることができる。この検出器信号によっ
てテーブル系のZ方向駆動系のサーボを働かすことで自
動焦点合わせが可能となる。
【0111】本自動焦点合わせ機構は検出系と同じ光学
系を使用し、且つ検出に使用するビームと同じビームに
て焦点を検出構造となっているために、環境等の外乱要
因による変化に十分に対応できるものである。さらに、
スキャナミラー105,106でビーム走査を行ってい
ても、検出器側ではビームが不動であるために正確な検
出ができる。スキャナミラー105,106によるビー
ム走査を停止させ焦点検出を行えばその点での焦点位置
が測定でき、例えば基板の撓みなどを測定することがで
きる。ビーム走査を行いながら焦点検出を行えば、基板
のスキャン範囲での平均的な焦点位置を測定することが
できる。
【0112】このように本実施形態によれば、超解像光
学系を採用していることからパターンを観察した結果の
画像解像度は極めて良くなり、特に微少欠陥の信号強度
が従来の光学系で得られるものより大幅に改善できる。
さらに、信号取得に供される光束を超解像光学系を保ち
ながら、一括照明方式や1本ビーム走査方式から複数本
ビーム走査方式にしたことで、検出器での光量の低下の
問題や高速応答性の問題を避けて検査速度の低下を防止
することができた。今後、短波長光源による検査が要求
されてくるが、本実施形態装置はこれらの要求に十分に
応えることができる光学システムを持った検査装置とい
える。
【0113】また、レゾナンス型スキャナなどの、ビー
ム走査方向がFWD/BWD双方向に動作可能なスキャ
ナを用いた光学系を使用したことにより、副走査方向の
FWD方向及びBWD方向の両方向でも、隣接したパタ
ーン走査域で基板上を走査することができ、機構数を増
やすことなくテーブル動作の無駄時間を大幅に削減する
ことが可能となる。特に、多光束走査とレゾナンス型ス
キャナの併用が検査装置のスループット向上に対してよ
り高い効果を提供する。また、高速シャッタ機構を備え
たことにより、検査時の絶対光量を向上でき、これに伴
いS/N比を向上できる。これによって、従来ノイズに
隠れて検出できなかった欠陥信号を抽出することが可能
となる。さらに、遮光装置を備えたことにより、検査時
間以外は遮光装置によってレーザ光を遮光しておくこと
が可能となり、レーザ光による基板へのダメージを防止
することが可能になる。
【0114】以上、従来の問題点を解決するパターン検
査装置の概要を示したが、各部分で示した光学素子の構
成や機器のレイアウト、部品の選択は変えることが可能
である。例えば、スキャナは音響光学素子に変更可能で
あるし、アパーチャは物理的に穴があいたアパーチャ出
も良いしガラスマスク等を用いたアパーチャでもよい。
本発明の要旨を逸脱しない範囲で、部品の変更やレイア
ウト変更は十分に可能である。
【0115】(第2の実施形態)図9は、本発明の第2
の実施形態に係わる光学式基板検査装置における共焦点
多光束光学系の構成を示している。なお、ミラー203
よりもレーザ光源側の構成は図2と全く同様であるの
で、これを参照する。また、図1と同一部分には同一符
号を付して、その詳しい説明は省略する。
【0116】レーザ管100から出射された直線偏光の
レーザ光は、高速シャッタ401,遮光機構402を経
て、ミラー201によってマルチビーム発生器101に
向かう。このマルチビーム発生器101によって1本の
ビームから複数本のビームが形成され、それらのビーム
はマルチレンズ102に入射される。複数個の絞られた
ビーム(多光束)はマルチピンホール103のピンホー
ル上に収束される。マルチピンホール103を出た多光
束は、偏光ビームスプリッタ202を通過しレンズ30
1へと向かう。
【0117】多光束はローテーティングプリズム104
を通過し、スキャナミラー105へ向かう。マルチピン
ホール103とスキャナミラー105はレンズ301に
よってテレセントリックな関係になっており、従ってレ
ンズ301を通過した多光束はそれぞれ平行な光束とな
っており、かつスキャナミラー105で重なるような光
学構成となっている。スキャナミラー105の位置は、
対物レンズ308の瞳の位置と共役な関係となってお
り、基板側でのテレセントリックな関係を満足するよう
に設計されている。スキャナはX,Y軸の2軸方向の走
査が可能なように2個のスキャナミラー105,106
の2軸で構成され、105が主走査、106が副走査を
担当する。
【0118】2軸のスキャナミラー105,106でそ
れぞれ反射された多光束はレンズ304,305及びミ
ラー203にて再度、108で示した位置に瞳の共役位
置を作るように設計されており、この瞳位置の開口絞り
108で光束を絞ることにより基板側のNAを変えるこ
とが可能となっている。また、この部分の瞳絞りの形状
を輪帯構造とすることによっては解像度の更なる向上も
可能なため、このため開口絞り108は交換できる構造
となっている。
【0119】開口絞り108を通過した多光束はレンズ
306,307を通過する。偏光ビームスプリッタ40
1により、多光束はミラー410,レンズ409,40
8、ミラー407,405、λ/4板404へ進み、コ
ンデンサレンズ403、基板厚補正機構420を通過し
た後に、基板110上に複数の一定間隔のスポットビー
ムを形成する。コンデンサレンズ403を出た多光束
は、基板側にテレセントリックな光学構成となってお
り、さらに基板110を透過した多光束は基板側へテレ
セントリックな光学構成となっている対物レンズ308
に導かれる。
【0120】基板110を透過し対物レンズ308を通
過した多光束はλ/4板109を通り、偏光ビームスプ
リッタ401を通過して同一の光路を逆に戻り、2軸の
スキャナミラー105,106へと逆進する。これによ
り、Y軸スキャナミラー106を通過後はY軸偏向が、
X軸スキャナミラー105を通過後はX軸偏向が無くな
り多光束は入射時と同じ静止状態になる。この状態でロ
ーテーティングプリズム104に戻り、ここで回転させ
られた角度は元に戻った状態で偏光ビームスプリッタ2
02へと戻る。
【0121】ここで、レーザビームの偏光状態を考えて
みる。レーザ出射時は直線偏光のビームであるが、コン
デンサレンズ403に入射する直前でλ/4板404に
入り円偏光となり、コンデンサレンズ403,基板11
0,対物レンズ308を通過したビームは、λ/4板1
09を通過することによって偏光面が90度回転した直
線偏光光として偏光ビームスプリッタ202に入ること
になる。従って、基板110を透過した多光束は、偏光
ビームスプリッタ202では反射されマルチピンホール
111へ向かうことになる。マルチピンホール111に
て絞られた各ビームは検出器群112に入射し、それぞ
れのビームに対する信号強度変化を検出される。
【0122】多光束を一度に基板を走査して検査時間の
短縮を図ることは容易に考えられるが、実際に多光束を
検査に合致するように走査させることは難しい。本実施
形態は、多光束の各々を解像度の高い透過型の共焦点光
学系として理想的に構成し、これら多光束を試料面上で
走査することによって試料面上のパターンの情報をより
感度良く得ようとするものである。
【0123】その際に、共焦点光学系を達成するために
は基板上のパターン面に精度良く多光束の焦点を結ぶ必
要がある。透過光学系の光路長は、反射光学系と異な
り、基板の厚さを含めて決定される。ほぼ固定的に使用
される光学系内のレンズ,プリズム等とは異なり、観察
対象である基板は常に交換可能である。ところが、基板
は種類,公差,平面度などにより厚さが一定しない。こ
のため、基板の厚さ変化が収差変動の原因となり、共焦
点光学系の解像度を安定化させることは困難であった。
このような理由で、基板欠陥検査装置において透過型の
共焦点光学系、特に多光束走査型の透過共焦点光学系を
採用したケースは例が無い。
【0124】本実施形態における透過光学系には、基板
の厚さ変動を補正するための手段を装備しており、その
手段の一つとして基板厚補正粗動機構420を照明光学
系側に構成した。
【0125】図10は、プリズムを用いた基板厚補正機
構の概略構成図を示すものである。コンデンサレンズ4
03はレンズ601,602,603のレンズ群で構成
されている。基板厚補正粗動機構420を構成するプリ
ズム501,502,503は光路長を調整するための
プリズム群で、プリズム501,503とプリズム50
2との位置関係を図の左右方向へシフトすることで光路
長を連続的に伸縮調整できる。即ち、プリズム媒体内を
通過する光路長を変えることになり、これにより基板厚
変動で生じた光路長の変動分をプリズム群で吸収するこ
とができる。
【0126】駆動機構504はプリズム502に連続さ
れており、駆動信号を与えることでプリズム502をプ
リズム501,503に対してシフト動作することがで
き、シフト量を連続可変とすることで光路長を連続的に
調整可能となっている。なお、駆動機構504はプリズ
ム501,503に接続しこれらをプリズム502に対
してシフト動作させる方法を用いた場合でも得られる効
果は同じである。また、図示しないが基板の厚さを検出
可能な基板厚検出器と、駆動機構504の駆動制御回路
とを用いることで基板厚補正動作を自動的に行うことが
可能である。即ち、基板の厚さ、特に現在の観察点での
基板の厚さを基板厚検出器で検出し、この検出信号を駆
動制御回路へ送り、これをもとに駆動機構504を駆動
する。
【0127】基板厚検出器は非接触型検出器が好ましい
が、大まかな基板厚を測定する場合は、パターンに影響
しない基板周辺を基板表裏面接触によって検出する方法
が可能である。基準となる位置に対して基板のパターン
面及び裏面の位置を検出し、パターン面〜裏面間の距離
を測定すればよい。技術的には日常的に用いられる厚さ
測定方法であり、詳細については省略する。一方、非接
触型検出器としても、光検出器,渦電流検出器,超音波
検出器など検出器の種類は多様であるが、厚さ検出の方
法は接触型検出器と同じであり詳細については省略す
る。
【0128】光検出を利用する場合は、TTL方式(Th
rough The Lens方式)を利用した検出光学系を構成し、
検査を行っている位置の基板厚をリアルタイムに測定し
ながら補正を行うことが可能である。この場合、検査光
との分離を容易にするために、検査光と異なる波長或い
は偏光を有する検出光を利用するか、本実施形態で利用
している多光束光の1本を板厚検出に利用する方法があ
る。これにより、基板厚検出器からの実質的に基板厚を
類推できる検出信号を駆動制御回路へ送信し、これをも
とに駆動機構504の位置決め位置を判定し、駆動機構
504を駆動することが可能となる。
【0129】上記のほかに、基板厚補正機構の別の例と
して、コンデンサレンズを利用した方法がある。図11
は、コンデンサレンズを用いた基板厚補正機構の概略構
成を示すものである。コンデンサレンズ403のレンズ
構成は前述と同じである。但し、レンズ602はコンデ
ンサレンズ内の可動レンズとなっており、駆動機構70
1と駆動軸702を介して接続され図の上下方向へ駆動
可能となっている。また、レンズ601,603及び駆
動機構701は駆動機構703と駆動軸704を介して
接続されており、図の上下方向へ駆動可能となってい
る。
【0130】駆動機構703は、所定の基板厚に対して
焦点を基板パターン面に結ぶよう調整する、一般的なフ
ォーカス機構であるが、基板厚変動が生じるとレンズ6
02を図の上下方向に動作させて収差の補正を行える構
成になっている。駆動機構701,703は、駆動信号
を与えることで駆動制御することができる。また、図示
しないが基板の厚さを検出可能な基板厚検出器と、駆動
機構701,703の駆動制御回路とを用いることで、
基板厚補正動作を自動的に行うことが可能である。
【0131】基板厚の検出方法については上述の方法と
全く同じであるため、ここでの説明は省略する。得られ
た基板厚の信号を判断材料として駆動機構701と駆動
機構703とを連動動作させる。これにより、基板厚検
出器からの実質的に基板厚を類推できる検出信号を駆動
制御回路へ送信し、これをもとに駆動機構701,70
3の位置決め位置を判定し、駆動機構701,703を
駆動することが可能となる。
【0132】また、上記のほかに、基板厚補正機構を最
適に自動制御する方法として、基板厚検出器を用いない
方法がある。即ち、検出器群112を利用し、検出器群
112で得られる検出信号が最大となるよう駆動機構5
04或いは駆動機構701,703を走査して、プリズ
ム或いはレンズの最適な位置を決定する方法である。こ
れによっても上記と同様に、本発明で提案する基板厚補
正の効果を得ることが可能である。
【0133】さらに、プリズムを利用した方法とコンデ
ンサレンズを利用した方法の併用によっても、同様の効
果を得ることが可能である。本実施形態の光学系はこの
方法を用いてプリズムを利用した基板厚補正機構によっ
て粗動動作を行い、コンデンサレンズを利用した基板厚
補正機構によって微動動作を行う、粗微動2段階調整機
構としており、基板厚変動の許容範囲をより広く取れる
構成になっている。これも、図示しないが、基板厚検出
器、プリズムの駆動機構、コンデンサレンズの駆動機
構、及び可動レンズの駆動機構を備えており、自動的に
基板厚補正が可能となっている。
【0134】以上の基板厚補正機構を採用することによ
り、基板の種類,公差,平面度などによる厚さ変動を検
出し、厚さ変動による収差変動を最小にすることができ
る。これにより、基板検査装置において透過型の共焦点
光学系を構成することが可能となり従来に比べてより解
像度を高められると共に、本発明のもう一つの特徴であ
る多光束走査型の透過共焦点光学系を有する光学式基板
検査装置を実現することで、従来に比べてより高速な基
板検査が可能となる。
【0135】このように本実施形態によれば、基板厚変
化による収差変動を極小にすることが可能となり、共焦
点光学系を採用した透過光学系を構成できる。これによ
り、先に説明した第1の実施形態と同様の効果が得られ
るのは勿論のこと、マスク及びレチクルで致命的である
透過パターン部の欠陥及びゴミ検出に対して高い検出感
度を有する基板検査装置を実現することができる。ま
た、多光束走査型光学系として構成したことにより基板
検査に要するスループットの短縮が可能となる。
【0136】(第3の実施形態)図12及び図13は、
本発明の第3の実施形態に係わる光学式基板検査装置に
おける共焦点多光束光学系の構成を示している。なお、
図1及び図2と同一部分には同一符号を付して、その詳
しい説明は省略する。
【0137】レーザ管100から出射された直線偏光の
レーザ光を用い、高速シャッタ401、遮光機構402
を経て、ミラー201によってマルチビーム発生器10
1に導く。このマルチビーム発生器101によって1本
のビームから複数本のビームが形成され、それらのビー
ムはマルチレンズ102に入射される。これらのマルチ
ビーム発生器101とマルチレンズ102によって、複
数個の絞られたビームを作り出すことができる。
【0138】複数個の絞られたビーム(多光束)はマル
チピンホール103のピンホール上に収束される。これ
らのマルチピンホール103を出た多光束は、偏光ビー
ムスプリッタ202と205を通過しレンズ301へと
向かう。偏光ビームスプリッタ202,205及びレン
ズ301を通過した多光束は、ローテーティングプリズ
ム104を通過しスキャナミラー105へ向かう。
【0139】スキャナミラー105,106でそれぞれ
反射された多光束は、レンズ304,305及びミラー
203にて再度、108で示した位置に瞳の共役位置を
作るように設計されており、この瞳位置の開口絞り10
8で光束を絞ることにより基板側のNAを変えることが
可能となっている。開口絞り108を通過した多光束
は、レンズ306,307、さらにλ/4板109、対
物レンズ308を通過した後に、基板110上に複数の
一定間隔のスポットビームを形成する。
【0140】対物レンズ308を出た多光束は、基板側
にテレセントリックな光学構成となっている。ここで、
多光束は基板110を通過する透過光と、基板110上
で反射される反射光とに分離される。基板110を透過
した透過多光束は板厚補正板601を通過し、基板側へ
テレセントリックな光学形成構成となっており、かつ板
厚補正機構を有する対物レンズ403に導かれる。対物
レンズ403を通過した多光束はλ/4板404を通過
しミラー406へ到達する。ミラー406へ到達した多
光束は該ミラー406によつて反射され、2軸のスキャ
ナミラー105,106へと同一の光軸を逆進する。こ
れにより、透過多光束と反射多光束は、Y軸スキャナミ
ラー106を通過後はY軸偏向が、X軸スキャナミラー
105を通過後はX軸偏向が無くなり、各々の多光束は
入社時と同じ静止状態になる。この状態でロテーティン
グプリズム104に戻り、ここで回転させられた角度は
元に戻った状態で偏光ビームスプリッタ205へと戻
る。
【0141】ここで、レーザビームの偏光状態を考えて
みる。透過多光束等は、レーザ出射時は直線偏光のビー
ムであるが、対物レンズ403を透過したビームはλ/
4板404を通過することによって円偏光となりミラー
406に到達する。ミラー406により反射された透過
多光束は再び、λ/4板404により90度回転した直
線偏光となり、基板110を再び通過して偏光ビームス
プリッタ205に入ることになる。一方、反射多光束
は、透過多光束と同様に、レーザ出射時は直線偏光のビ
ームであるが、基板110上で反射され再び対物レンズ
308を通過し偏光ビームスプリッタ205に入るまで
回転を受けないことになる。即ち、レーザ出射時のまま
の直線偏光で偏光ビームスプリッタ205に入ることに
なる。
【0142】従って、基板を通過した透過多光束は偏光
ビームスプリッタ205で反射しマルチピンホール11
1に向かうことになる。マルチピンホール11にて絞ら
れた各ビームは検出器群112に入射し、それぞれのビ
ームに対する信号強度変化が検出される。また、反射多
光束は偏光ビームスプリッタ205を通過し、ビームス
プリッタ202で反射されマルチピンホール141へ向
かうことになる。マルチピンホール141で絞られた各
ビームは検出器群142に入射しそれぞれのビームに対
する信号強度変化を検出される。
【0143】このように光学系に偏光を利用したのは、
光量効率を向上させることも理由の一つではあるが、途
中の光学系による反射光が検出器側に到着し、ノイズと
ならないようにしたためである。マルチピンホール11
1,141は上述したマルチピンホール102と同様
に、本光学系が共焦点光学系を形成するために必要なも
ので微小な寸法の径で絞られた複数個のピンホールで形
成される。
【0144】以上述べた光学系構成によって、多光束を
X,Y軸共に独立に走査が可能で、かつ基板を透過・反
射した多光束が検出器上では静止した光束とすることが
でき、透過多光束と反射多光束をそれぞれ独立した検出
器で検出可能となり、さらに透過・反射共共焦点光学系
を構成することができる。即ち、多光束走査型透過共焦
点検査光学系を形成することができる。
【0145】なお、基板110は基板保持機構(テーブ
ル)806に搭載されており、基板保持機構Z機構10
01は駆動機構1006によって光軸に平行な方向へ移
動可能となっている。また、基板保持機構806は、駆
動機構1005によって駆動されるXステージ1002
と駆動機構1004によって駆動されるYステージ10
03に搭載されており、基板110をX,Y方向へ位置
決め動作可能である。ここで、基板保持機構806は空
気軸受けによって支持され、上記の各駆動機構により厳
密な位置制御が可能となっている。
【0146】また、λ/4板109は、駆動機構801
により光軸上へ出し入れ可能になっている。板厚補正板
601は、厚さの異なる板厚補正板602と交換可能と
なっている。対物レンズ403は、該レンズ内の所定の
レンズ1021を光軸と平行な方向へ移動可能となって
おり、駆動機構1020によって駆動される。また、対
物レンズ403自体も光軸方向へ平行な方向へ移動可能
となっており、駆動機構1030によって駆動される。
【0147】マルチピンホール111は駆動機構105
0によってマルチピンホール113と交換可能であり、
同様にマルチピンホール141は駆動機構1060によ
ってマルチピンホール143と交換可能となっている。
また、検出器群112では、マルチピンホール111,
113を介することなく多光束を検出するモードも選択
できる。但し、検出器群142では少なくともマルチピ
ンホールを介して多光束を検出するようになっている。
【0148】また、セパレータ202は駆動機構104
0によって、ハーフミラー1041と交換可能であり、
透過光束及び反射光束の光学的合成光を検出器群112
へ導ける構成になっている。
【0149】多光束を一度に基板に走査して検査時間の
短縮を図ることは容易に考えられるが、実際に多光束を
検査に合致するように走査させることは難しい。本実施
形態は、多光束の各々を解像度の高い共焦点光学系とし
て理想的に構成し、これら多光束を試料面上で走査する
ことによって試料面上のパターンの情報をより感度良く
得ようとするものである。特に、本実施形態による光学
系を有する検査装置は、従来から効果が認められている
透過光・反射光同時検査を多光束走査型共焦点光学系で
実現できる点に大きな特徴を有する。
【0150】従って本実施形態によれば、透過多光束検
出、反射多光束検出を各々同時に、かつ独立に検出でき
るだけでなく、透過・反射多光束の検出を同時に行うこ
とが可能になる。特に、透過・反射多光束の同時検出を
可能にしたことは、透過光と反射光を光学的に独立に検
出した後に電気的に合成する電気的合成法と、透過光と
反射光を光学的に合成して検出する光学的合成法を選択
できる点で大きな効果が得られる。
【0151】即ち電気的合成法によれば、透過光検出の
信号成分と、反射光検出の信号成分各々を分離して取得
できるため、各々の検出光により特徴的な信号を同時に
取得できることになる。また、これら透過光検出信号と
反射光検出信号をパラメータとした任意の欠陥判定関数
を用いて欠陥抽出,欠陥判定,欠陥種類分析,欠陥成分
分析等の機能を容易に得ることが可能となる。また、光
学的合成法によれば、透過光と反射光との干渉等により
光学的に特徴的な合成信号が取得でき、電気的合成方途
同様に、欠陥抽出,欠陥判定,欠陥種類分析,欠陥成分
分析に利用することができる。
【0152】また本実施形態では、透過光検出と反射光
検出のうち少なくとも反射光検出に共焦点光学系を構成
した。透過光,反射光共に、基板への照射光が通過した
同一のスキャナを再び通過することにより検出器上の1
点に集光できるため、従来の検査装置で実現されなかっ
た共焦点光学系を構成できるようになった。特に、反射
光検出で共焦点光学系を利用できる点で、原理的にコン
トラストが高く得られない反射光学系の検出感度を飛躍
的に向上できる。また、共焦点光学系の最大の特徴の一
つであるオプティカルセクショニングを利用できるよう
になり、これにより欠陥及びゴミ等の3次元形状分析が
可能となる。この分析により、欠陥とゴミとの分類が可
能となり、修正処理を行うべきか、洗浄処理だけで済む
かの判断を容易にできることになる。
【0153】以上により透過・反射多光束の同時検出と
共焦点光学とのマッチングにより光学的解像度の向上の
みならず、信号処理による解像度の向上を得られること
により、従来よりも高い欠陥検出感度を有する検査装置
を実現できる。さらに、多光束走査光学系とのマッチン
グにより高い欠陥検出感度を有する欠陥検査を従来に比
べて極めて短時間に行うことが可能となった。
【0154】さらに本実施形態によれば、透過光は基板
を透過した後に反射ミラーによって再び基板を透過して
検出器へ導かれる光学的配置となっている。即ち、透過
光は2度基板上の同一点を通過することになり、基板上
の光学的情報を2倍に増幅して得られる構成になってい
る。これにより、共焦点光学系として得られる解像度よ
りも更に高い解像特性を有する透過光学系を構成するこ
とが可能となった。また、この光学的構成は基板通過後
に基板を迂回して検出器を導くような冗長な光学系を構
成する必要がなく、部品点数の削減を可能とし、光軸調
整等の簡素化を実現できる点でも大きな効果を得ること
ができる。
【0155】以上から本実施形態によって、共焦点光学
系で得られるよりも高い解像性と、欠陥及びゴミ等の分
類が可能となる特徴抽出機能と、光学構成上シンプルな
構造と、スループットを大幅に向上する高速性とを有し
た基板検査装置を実現することが可能となった。
【0156】(第4の実施形態)本発明は複数本の光束
を基板上に収束させ、その多光束を主走査方向である一
軸には高速走査し、それと直行する方向にはデーブルの
移動によって、あるいは副走査によってパターンを検査
する、新しいタイプの共焦点多光束型欠陥検査装置に適
用される。
【0157】まず、その新しい特徴と一つである解像特
性を向上する方法として採用したレーザ共焦点光学系と
検査時間を短縮するために採用された多光束の走査光学
系について述べる。
【0158】図14は本発明の第4の実施形態に係わる
光学式基板検査装置における共焦点多光束光学系の構成
を示している。なお、ミラー105よりもレーザ光源側
の構成は図2と全く同様であるので、これを参照する。
また、図1及び図2と同一部分には同一符号を付して、
その詳しい説明は省略する。
【0159】レーザ管100から射出されたレーザは直
線偏向のレーザを用い、ミラー201によってマルチビ
ーム発生器101に向かう。マルチビーム発生器101
は、例えば膜構成によって複数のビームを発生させるよ
うなフィルタ形式のものが考えられる。このマルチビー
ム発生器101によって1本のビームから複数本のビー
ムが形成され、それらのビームはマルチレンズ102に
入射される。マルチレンズ102は小さなレンズを並べ
て形成するか、イオン交換等によるマイクロレンズ、或
いは位相タイプのゾーンプレート型によって形成するこ
とができる。このマルチビーム発生器101とマルチレ
ンズ102によって複数個の絞られたビームを作り出す
ことができる。
【0160】複数個の絞られたビーム(多光束)はマル
チピンホール103のピンホール上に収束される。マル
チピンホール103は本光学系が共焦点光学系を形成す
るために必要なもので、マルチレンズ102の光学定数
から計算される回折限界に近い寸法の径で絞られた複数
個のピンホールで形成される。マルチピンホール103
を出た多光束は偏向ビームスプリッタ202へと向か
う。直線偏向のレーザはこの偏向ビームスプリッタ20
2を効率良く通過するように調整されている。偏向ビー
ムスプリッタ202を通過した多光束はレンズ301へ
と向かう。
【0161】さらに、多光束はローテーティングプリズ
ム104を通過しスキャナミラー105へ向かう。ロー
テーティングプリズム104は多光束群がなす列の基板
上での角度を調整することができる。マルチピンホール
102とスキャナミラー105はレンズ301によって
テレセントリックな関係になっており、従ってレンズ3
01を通過した多光束はそれぞれ平行な光束となってお
り、かつスキャナミラー105で重なるような光学構成
となっている。スキャナミラー105の位置は、対物レ
ンズ308の瞳の位置と共役な関係となっており、基板
側でのテレセントリックな関係を満足するように設計さ
れている。
【0162】スキャナはX,Y軸の2軸方向の走査が可
能なように2個のスキャナ105,106の2軸で構成
され、105が主走査、106が副走査を担当する。こ
れら2軸によってテーブルが静止した状態でも、ある限
られた領域は2次元画像を取り込むことができるように
なっている。2軸のスキャナ105,106から射出し
た多光束はレンズ304,305にて再度108で示し
た位置に瞳の共役位置を作るように設計されており、こ
の瞳位置108での光束を絞ることにより基板側のNA
を変えることが可能となっている。また、この部分の瞳
絞りの形状を輪帯構造とすることによっては解像度の更
なる向上も可能なため、開口絞り108は交換できる構
造となっている。
【0163】開口絞り108を通過した多光束はレンズ
306,307、対物レンズ308を通過した後に、基
板110上に複数の一定間隔のスポットビームを形成す
る。ここで、多光束は基板110を通過する透過光と、
基板110上で反射される反射光とに分離される。基板
110を透過した透過光は、レーザ光源100から射出
された光束が通過する、ビームスプリッタ202から対
物レンズ308までの光学系と実質的に等価である光学
系を経て検出器1112へ導かれる。即ち、基板110
を透過した透過多光束は、基板側へテレセントリックな
光学構成となっている対物レンズ1308に導かれる。
【0164】対物レンズ1308を通過した多光束はレ
ンズ1307,1306、開口絞り1108、レンズ1
305,1304を経て2軸のスキャナ1106,11
05に到達する。ここで、上記のX軸スキャナ105に
よる偏向はX軸スキャナ1105によって無くなり、静
止光軸に導かれる。また、Y軸スキャナ106による偏
向はY軸スキャナ1106によって無くなり、静止光軸
に導かれる。2軸のスキャナ1106,1105を経た
多光束はローテーティングプリズム1104、レンズ1
301を経てマルチピンホール1111へ向かうことに
なる。マルチピンホール1111にて絞られた各ビーム
は検出器群1112に入射しそれぞれのビームに対する
信号強度変化が検出される。
【0165】一方、基板110上で反射した反射多光束
は再び対物レンズ308を通過し、2軸のスキャナ10
5,106へと同一の光軸を逆進する。これにより反射
多光束は、Y軸スキャナ106を通過後はY軸偏向が、
X軸スキャナ105を通過後はX軸偏向が無くなり入射
時と同じ静止状態になる。この状態でローテーティング
プリズム104に戻り、ここで回転させられた角度は元
に戻った状態で偏向ビームスプリッタ202へと戻る。
【0166】多光束の偏向状態は、基板110へ照射さ
れる直前にλ/4板109を通過することによって円偏
光となり、基板110から反射され再びλ/4板109
を通過することによって90度回転した直線偏光となっ
ている。このため、反射多光束は偏向ビームスプリッタ
202で反射し、マルチピンホール111へ向かうこと
になる。マルチピンホール111にて絞られた各ビーム
は検出器群112に入射しそれぞれのビームに対する信
号強度変化を検出される。
【0167】このように光学系に偏向を利用したのは、
光量効率を向上させること、途中の光学系による反射光
が検出器側に到着しノイズとならないようにすることが
大きな目的である。マルチピンホール111,1111
は、上述したマルチピンホール102と同様に本光学系
が共焦点光学系を形成するために必要なもので微少な寸
法の径で絞られた複数個のピンホールで形成される。
【0168】以上述べたような光学構成によって、多光
束をX,Y軸とも独立で走査が可能な、かつ基板を透過
・反射した多光束が検出器上では静止した光束とするこ
とができ、透過多光束と反射多光束をそれぞれ独立した
検出器で検出可能となり、さらに透過・反射とも共焦点
光学系を構成することができる。即ち、多光束走査型透
過共焦点検査光学系を形成することができる。
【0169】なお、先の第3の実施形態と同様に、基板
110は基板保持機構に搭載されており、X,Y及びZ
軸方向へ位置決め可能になっている。マルチピンホール
111,1111は、各々マルチピンホール113,1
113と交換可能であり、図示していないが駆動機構に
よって交換動作が可能となっている。
【0170】本実施形態では、透過光検出のみならず、
反射光検出も可能とした光学系構成になっているが、透
過光検出のみを目的とした光学系構成になっている場合
でも得られる効果は同じである。よって、以下では透過
光検出に関わる点についてのみ述べる。
【0171】本実施形態によれば、基板110上で多光
束を走査するためのスキャナ105,106と、基板1
10を透過して来た多光束を検出器1112へ静止した
形で導くためのスキャナ1105,1106とを独立さ
せた点に特徴がある。スキャナ1105,1106は各
々スキャナ105,106と同期して、同じ周期で、か
つ同じ或いは180°の整数倍の位相で動作している。
【0172】光学設計上、動作角度は一意ではないが、
本実施形態では簡単化するため、スキャナ1106とス
キャナ106、及びスキャナ1105とスキャナ105
の組み合わせで同じ角度で動作させている。このように
動作させると、スキャナ106によって偏向された多光
束はスキャナ1106によって偏向が無くなり、スキャ
ナ105によって偏向された多光束はスキャナ1105
によって偏向が無くなる。この結果、基板110上でX
−Y方向へ走査される多光束を検出器1112の静止点
で検出できる。
【0173】本実施形態では、スキャナにガルバノミラ
ーやレゾナンスミラー或いは音響光学偏素子のような往
復振動型のスキャナを採用しているが、ポリゴンミラー
のような回転型のスキャナを用いても同様の効果を得
る。透過光検出を用いた理想共焦点走査光学系を考える
にあたり、基板110を通過した多光束をλ/4板11
09からスキャナ1106までの区間の光学設計上最適
な位置から迂回させ、λ/4板109からスキャナ10
6までの区間の光学設計上最適な位置へ回帰させて検出
器112或いは透過光検出専用の検出器へ導く方法が考
えられる。
【0174】しかしながら、あくまで基板110を迂回
してスキャナ105,106へ回帰させる単なる延長光
学系としてしか機能しない迂回光学系を構成する必要が
ある。それは、多光束の偏向を同一のスキャナを利用す
ることで打ち消して検出器へ導く必要があるからであ
る。
【0175】これに対し本実施形態の構成では、迂回光
学系を構成する必要が無くなった。本実施形態の構成
は、迂回光学系を持つ透過光学系に比べ、見かけ上光学
素子点数が多くなるが、これらの光学素子のレイアウト
は迂回光学系に比べコンパクトにまとめることが容易で
ある。即ち、迂回光学系は基板110のX−Y方向への
大きさや、移動するのに必要なストロークの大小、及び
基板110を搭載するX−Yステージなどの基板保持機
構の大きさによって構造が決められるのに対し、本実施
形態による光学系は基板の表裏方向に分離された光学素
子レイアウトにできるため、基板や基板保持機構の大き
さには依存しないからである。これにより、光学系の大
型化を避けることが容易になった。
【0176】また、先に述べたように、本実施形態の構
成は、迂回光学系を持つ従来の透過光学系に比べ、見か
け上光学素子点数が多くなるが、レーザ光源から検出器
へ到達するまで多光束が通過する光学素子の総数は少な
くなる点に特徴がある。
【0177】迂回光学系では、λ/4板1109からス
キャナ1106までの区間から迂回させた多光束は、λ
/4板109からスキャナ106までの区間の、基板1
10を中心とした対称の位置に回帰させる必要があり、
レーザ光源から検出器までの多光束が通過する光学素子
数は本実施形態での光学素子数と同一になる。例えば、
λ/4板1109の前方で迂回した多光束はλ/4板1
09の後方へ回帰する必要があり、またスキャナ110
6の後方で迂回した多光束はスキャナ106の前方へ回
帰することになる。
【0178】これに加え、迂回光学系を利用した場合
は、迂回路にリレーレンズやミラー等で構成されるリレ
ー光学系を構成する必要があり、これに要する光学素子
数が本実施形態では不要となる。これは、本実施形態に
よる光学系では光量のロスを低減できることにつなが
る。即ち、光学素子を通過する際、レンズ,ミラー等で
必ず光量の損失が生じるため、リレー光学系を必要とし
ない本発明による光学系ではレーザ光源からの光束光量
を有効に利用できることになる。
【0179】また、同じ出力のレーザ光源に対して基板
を透過した多光束の強度変化のダイナミックレンジを大
きく取ることができ、欠陥検出の感度を向上できる。さ
らに、一般的に、光量を増大させるためにはレーザー光
源を大型化する必要があり、ここでも装置の大型化を避
けることが容易になった。
【0180】ところで、スキャナにはレゾナント型のス
キャナを利用することがある。レゾナントスキャナはト
ーションバーの先端にミラーを固定した構成になってお
り、トーションバーの固有振動数によりミラーをトーシ
ョンバーのねじり方向へ往復振動させる。ミラーを用い
たスキャナとして機構が小型化しやすく、可動部の重量
も軽量であることから振動も小さく、高精度な光学装置
においてよく採用される。
【0181】しかしながら、固有振動数を用いたオープ
ン制御であるため、長時間使用していると温度変化によ
って固有振動数が変化してしまう。本実施形態において
レゾナントスキャナを用いる場合、2つのスキャナは1
80°の整数倍の一定の位相で走査する必要があり、レ
ゾナントスキャナにおける固有振動数の変化が生じる
と、検出器において光束を一点に集光できなくなる。
【0182】そこで本実施形態では、レゾナントスキャ
ナの温度を変更可能な温度変更手段を備えている。即
ち、少なくとも一方のレゾナントスキャナに温度変更手
段を備えておれば、2つのレゾナントスキャナの温度関
係を最適条件に保つよう温度変更手段によって積極的に
制御可能となるのである。その一例として、2つのレゾ
ナントスキャナの現在温度を検出して2つのスキャナの
現在の固有振動数を判断し、これをもとに2つのスキャ
ナの固有振動数の差を無くすように温度変更手段により
レゾナントスキャナの温度を変更しこれによって固有振
動数を変更させれば、長時間の温度変化に対して極めて
安定な同期走査が可能となるのである。
【0183】以上により、透過光検出における理想的な
共焦点光学系の検出感度をより向上でき、かつ装置構造
を小型化した欠陥検査装置を実現できる。共焦点光学系
と多光束走査光学系とのマッチングにより、高い欠陥検
出感度を有する欠陥検査を従来に比べて極めて短時間に
行うことが可能となった。加えて小型化されたことによ
り、生産装置として生産コストに多大に寄与できるよう
になった。
【0184】(第5の実施形態)図15は本発明の第5
の実施形態に係わる光学式基板検査装置における共焦点
多光束光学系の構成を示している。なお、ミラー105
よりもレーザ光源側の構成は図2と全く同様であるの
で、これを参照する。また、図1及び図2と同一部分に
は同一符号を付して、その詳しい説明は省略する。
【0185】レーザ管100から射出されたレーザは直
線偏向のレーザを用い、ミラー201によってマルチビ
ーム発生器101に向かう。マルチビーム発生器101
は、例えば膜構成によって複数のビームを発生させるよ
うなフィルタ形式のものが考えられる。このマルチビー
ム発生器101によって1本のビームから複数本のビー
ムが形成され、それらのビームはマルチレンズ102に
入射される。マルチレンズ102は小さなレンズを並べ
て形成するか、イオン交換等によるマイクロレンズ、或
いは位相タイプのゾーンプレート型によって形成するこ
とができる。このマルチビーム発生器101とマルチレ
ンズ102によって、複数個の絞られたビームを作り出
すことができる。
【0186】複数個の絞られたビーム(多光束)は、マ
ルチピンホール103のピンホール上に収束される。マ
ルチピンホールは本光学系が共焦点光学系を形成するた
めに必要なもので、マルチレンズの光学定数から計算さ
れる回折限界に近い寸法の径で絞られた複数個のピンホ
ールで形成される。マルチピンホール103を出た多光
束も、偏向ビームスプリッタ202へと向かう。直線偏
向のレーザは、この偏向ビームスプリッタ202を効率
よく通過するように調整されている。偏向ビームスプリ
ッタ202を通過した多光束はレンズ301へと向か
う。
【0187】さらに、多光束はローテーティングプリズ
ム104を通過しスキャナミラー105へ向かう。ロー
テーティングプリズム104は多光束群がなす列の基板
上での角度を調整することができる。マルチピンホール
102とスキャナミラー105はレンズ301によって
テレセントリックな関係になっており、従ってレンズ3
01を通過した多光束はそれぞれ平行な光束となってお
り、かつスキャナミラー105で重なるような光学構成
となっている。スキャナミラー105の位置は、対物レ
ンズ308の瞳の位置と共役な関係となっており、基板
側でのテレセントリックな関係を満足するように設計さ
れている。
【0188】スキャナは、X,Y軸の2軸方向の走査が
可能なように2個のスキャナ105,106の2軸で構
成され、105が主走査、106が副走査を担当する。
これら2軸によってテーブルが静止した状態でも、ある
限られた領域は2次元画像を取り込むことができるよう
になっている。2軸のスキャナ105,106から射出
した多光束はレンズ304,305にて再度108で示
した位置に瞳の共役位置を作るように設計されており、
この瞳位置108での光束を絞ることにより基板側のN
Aをかえることが可能となっている。また、この部分の
瞳絞りの形状を輪帯構造とすることによっては解像度の
更なる向上も可能なため、このため開口絞り108は交
換出来る構造となっている。
【0189】開口絞り108を通過した多光束は、レン
ズ306,307、対物レンズ308を通過した後に、
基板110上に複数の一定間隔のスポットビームを形成
する。ここで、多光束は基板110を通過する透過光
と、基板110上で反射される反射光とに分離される。
基板110を透過した透過多光束は基板側へテレセント
リックな光学構成となっている対物レンズ2403に導
かれ検出器2501へ到達する。
【0190】図示しないが、検出器2501には光検出
素子が複数配置されており、これら全ての光検出素子か
らの検出信号2804は素子抽出手段2502へ伝えら
れる。素子抽出手段2502ではスキャナ105,10
6からの走査位置信号2803,2802を基に基板1
10上の多光束走査位置を検出し、検出信号2804の
中から現在の基板110上の多光束走査位置に相当する
信号のみ抽出し、抽出信号2801を画像処理手段へ出
力する。
【0191】なお、基板110は、図示しないが、基板
保持機構に搭載されており、X,Y及びZ軸方向へ位置
決め可能になっている。
【0192】ここで、基板110上を走査した光束を検
出器2501で検出する方法について説明する。図16
は、図15に示した本実施形態による光学系の、基板1
10及び検出器2501における光束の位置関係と検出
動作を示している。特に図16では、説明を簡略化する
ため、1本の光束1に着目して示しているが、このこと
は、本実施形態が光束の本数が多光束に限定されないこ
とを意味する。
【0193】光束1は、スキャナによって偏向を受けな
がら基板110上の画素2601を通過すると、検出器
2501上の光検出素子2603へ結像する。ここで、
画素2601はあくまで仮想的な領域である。一般的
に、光学的に観察して得られる基板110のパターン情
報は最終的に画像処理等の演算処理が施されるため、基
板110を仮想的に画素を最小単位とするマトリックス
に分割して扱う。検出器2501は複数の光検出素子に
よって構成されており各々の光検出素子から独立して検
出信号を得ることができる。なお、基板110上の画素
と検出器2501上の光検出素子のサイズは共焦点光学
系を満足する関係になっている。
【0194】光束1を受光すると光検出素子2603は
検出信号を出力し、検出器2501は検出信号2804
を素子抽出手段2502へ送る。検出器2501は信号
の有無に関わらず全ての光検出素子からの検出信号を検
出信号2804として素子抽出手段2502へ送る。こ
こで、一般的に検出器2501へは、光束1が検出器2
501へ到達するまでの光学系による収差あるいはフレ
ア光、さらには基板110上でのパターンによる散乱や
デフォーカスの影響によって、光検出素子2603の受
光面よりも広がりを持った光束1が到達している。例え
ば図16の場合、実際の光束1は領域2609の範囲ま
で広がりを持っている。このため、光検出素子2603
の周辺の光検出素子からも検出信号が出力されることに
なる。
【0195】しかしながら、共焦点光学系では基板11
0上の画素サイズと検出器2501上の光検出素子サイ
ズとの関係が、目標性能を満足する上で最も重要な要因
となっている。理想的な共焦点光学系は、所定の結像面
以外への光入射を制限することによって検出感度を向上
する光学系であり、一般的には検出器の手前に光検出素
子2603とほぼ同じ大きさのピンホールを配置する方
法が採用されている。
【0196】これに対し本実施形態では、検出器250
1から送られた検出信号2804から光検出素子260
3が出力した検出信号だけを素子抽出手段2502によ
って抽出する。素子抽出手段はスキャナ105,106
からの走査信号2803,2802をもとに、光束1が
基板110上で走査している位置を割り出し、この走査
位置に対応する光検出素子として光検出素子2603を
選択するように機能する。こうして得られた光検出素子
2603からの検出信号だけを検出信号2801として
画像処理手段へ送出することで、光検出素子2603周
辺への光を信号的に排除でき、ピンホールと同じ効果を
得ることができる。
【0197】ところで、共焦点光学系を採用した場合、
基板全面を高速に観察するには光束を基板上で走査する
方法が最も有効である。本実施形態においても光束1
は、主走査方向2701及び副走査方向2702へ基板
110上を走査できるようスキャナによって偏向を受け
ており、これによって検出器2501上でも光束1は主
走査方向2703及び副走査方向2704へ偏向してい
る。例えば、偏向によって光束1が画素2601から画
素2602へ移動した場合を考える。このとき、検出器
2501上では光束1は画素2602に対応する光検出
素子2604へ結像する。この場合、素子抽出手段25
02がスキャナ105,106からの走査信号280
3,2802をもとに、光束1が基板110上で画素2
602を走査していることを割り出し、この画素260
2に対応する光検出素子として光検出素子2604を選
択するように機能する。
【0198】こうして光検出素子2604からの検出信
号だけを検出信号2801として画像処理手段へ送出す
ることができる。但し、画素2602の位置を検出する
のに本実施形態ではスキャナからの走査信号を利用して
いるが、この他にスキャナミラーの角度を監視するモニ
タなど、基板110上の走査位置を検出できる手段であ
れば置き換えて利用できることは言うまでもない。
【0199】ここで、全ての光検出素子が走査光束の位
置に拘わらず検出信号を出力できる場合(図17(a)
(b)(c))と、走査光束の位置に合致した光検出素
子からのみ検出信号を出力する場合(図17(d)
(e)(f))とで、得られる分解能の相違を比較す
る。
【0200】図17(a)は走査位置x0において基板
面2908を照射している入射光が基板情報を取得して
光検出器面2909へ到達する様子を模擬的に表現した
ものである。基板面2908上には遮光部2911によ
りパターンが形成されている。光検出器面2909は複
数の光検出素子2901によって構成されている。光検
出素子2901は各々独立に検出信号2903を出力す
る。光量分布2902のような入射光を基板面2908
に照射すると、基板面2908を通過し検出器面290
9に到達した入射光は収差やフレア等によって広がりを
有した光量分布2912になっている。このため、基板
を通過した入射光が光検出器面2909に到達すると、
走査位置x0に合致していない他の光検出素子2901
でも入射光を検出しそれぞれから検出信号を出力する。
【0201】続いて、走査方向2905へ光束が移動す
ると、図17(b)に示す走査位置x1を入射光が走査
する。このように走査方向2905へ入射光の移動を繰
り返し、その都度光検出素子からの検出信号を取得する
と共に光検出素子毎に検出信号の総和を得ることで、図
17(c)の検出信号2913に示すように画像情報を
再生することができる。しかしながら、再生された検出
信号2913は、各光検出素子2901位置での検出信
号だけではなく周辺の走査位置からのクロストーク信号
も加算された総和となるため、走査位置毎に純粋な基板
情報を得ることはできない。
【0202】これに対し本実施形態による方法では、こ
のコントラストを共焦点の効果によって高めることがで
きる。図17(d)は、走査位置x0において基板面2
908を照射している入射光が基板情報を取得して光検
出器面2909へ到達する様子を模擬的に表現したもの
である。光検出器面2909は複数の光検出素子290
1によって構成されている。光検出素子2901は各々
独立に検出信号2903を出力する。
【0203】図17(a)と同様に、基板を通過した入
射光が光検出器面2909に到達すると、走査位置x0
に合致していない他の光検出素子2901にも入射光が
到達してしまう。しかしながら、本実施形態では走査位
置x0に合致している光検出素子からのみ検出信号を取
得する。即ち、説明のために模擬的に示した選択スイッ
チ2904を走査位置に合わせてon/offすること
で検出信号を選択・取得し、走査位置以外からの入射光
を電気的に遮ることで、収差やフレア光といった外乱に
よる影響を抑制できる。
【0204】続いて、走査方向2905へ光束が移動す
ると、図17(e)に示す走査位置x1を入射光が走査
する。このように走査方向2905へ入射光の移動を繰
り返し、その都度光検出素子からの検出信号を取得する
と共に光検出素子毎に検出信号の総和を得ることで、図
17(f)に示すように画像情報2913を再生するこ
とができる。ここで再生された画像情報2913におい
て、各光検出素子2901位置での検出信号は、上記の
説明の通り、他の走査位置からのクロストーク信号成分
が抑制されているので、結果として再生された画像情報
2913は各走査位置毎の純粋な基板情報だけで構成さ
れていることになる。
【0205】次に、多光束における本実施形態の検出動
作を説明する。図18は、図16に示した基板110及
び検出器2501における光束の位置関係と検出動作
を、多光束の場合について示している。但し、光束が図
16に対して複数の光束になった以外は構成は同じであ
るので、図中の要素説明は省略する。ここで、光束1間
の距離は、基板110上では同一の画素2601に複数
の光束1の内2本以上が同時に入射しないように、かつ
検出器2501上では同一の光検出素子2603に複数
の光束1の内2本以上が同時に入射しないように光学的
に構成されている。これは、本発明が適用される多光束
走査型共焦点光学系では必要不可欠な構成条件である。
【0206】ここで、複数の光束を本発明に用いた場合
の動作も、1本の光束を用いた場合と基本的に同じであ
る。つまり、複数の光束1は、主走査方向2701及び
副走査方向2702へ基板110上を走査できるようス
キャナによって偏向を受けており、これによって検出器
2501上でも複数の光束1は主走査方向2703及び
副走査方向2704へ偏向している。
【0207】例えば、偏向によって複数の光束1が一律
に画素2601から画素2602へ移動した場合を考え
る。このとき、検出器2501上では複数の光束1は画
素2602に対応する光検出素子2604へ結像する。
但し、ここで複数の光束は一律に同じ方向へ偏向されて
いる必要はなく、各々が独立した周期,振幅,方向で偏
向されていても本発明で得られる効果は同じである。但
し、先に述べたように光束1間の距離は、基板110上
では同一の画素2601に複数の光束1の内2本以上が
同時に入射しないように、かつ検出器2501上では同
一の光検出素子2603に複数の光束1の内2本以上が
同時に入射しないように管理される必要があることは言
うまでもない。
【0208】この場合、素子抽出手段2502がスキャ
ナ105,106からの走査信号2803,2802を
もとに、複数の光束1が各々基板110上で画素260
2を走査していることを割り出し、この画素2602に
対応する光検出素子として光検出素子2604を選択す
るように機能する。こうして光検出素子2604からの
検出信号だけを検出信号2801として画像処理手段へ
送出することができる。
【0209】なお、以上の光学系は基板110からの透
過光を検出する光学系構成になっているが、本実施形態
は基板からの反射を検出する場合においても同じ方法に
よって同じ効果を得ることができる。また、光検出素子
2603はさらに微細な検出素子の集合体としても本実
施形態と同様の効果を得られる。
【0210】以上述べたような光学構成によって、一本
の光束だけでなく多光束をX,Y軸とも独立で走査が可
能な、かつ基板からの多光束が偏向したままでも共焦点
光学系として検出を実現でき、透過光検出、反射光検出
においても実施可能な理想的な共焦点光学系を構成する
ことができる。
【0211】この結果、主走査方向及び副走査方向へ高
速走査された光束を基板を経由した後に静止させる必要
が無くなり、これにより反射光検出では、光束が光源か
ら検出器へ到達するまでに通過する光学素子数をおよそ
1/2に減らすことができ光量損失を低減できる。これ
に伴い、光源の大型化、光学系ひいては検査装置全体の
大型化を抑止することが可能となった。また、装置コス
トの低減、工場等のスペース効率の向上、これらに起因
する生産コストの低減を可能とできる。さらに、光源周
辺でのエネルギー密度を低減できることになり、光学素
子及び基板へのダメージを抑止できることになった。
【0212】一方、透過光検出においても、基板を迂回
した光学系を構成する必要がなくなり光学系構造を小型
化でき、光束が光源から検出器へ到達するまでに通過す
る光学素子数を大幅に低減できることで、更なる小型化
が可能となる。特に、今後基板サイズは大型化していく
ことが明らかになっており、この点で本発明の効果は絶
大である。また、偏向をキャンセルさせる光束走査手段
を設ける必要がなくなり、振動対策等の技術的負担を低
減できる。
【0213】このように本実施形態では、検査性能向上
を可能とする理想的な透過型共焦点光学系を実現可能と
しただけでなく、装置サイズの小型化を可能とし、多光
束走査による高速化が実現可能となる。
【0214】なお、本発明は上述した各実施形態に限定
されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、種
々変形して実施することができる。
【0215】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、レ
ーザビームを複数本に分割した多光束ビームを被検査基
板に照射し、基板からの多光束の反射又は透過光をそれ
ぞれ検出することにより、検査時間の増大を招くことな
く光学解像特性を向上させることができ、将来の半導体
素子(1GビットDRAM等)の回路パターンの欠陥検
査にも十分に対応することが可能となる。
【0216】また、マルチピンホール等のアパーチャ群
を用い、検査光学系を共焦点光学系を基本とした超解像
光学系としているので、パターンを観察した結果の画像
解像度を向上させることができ、特に微少欠陥の信号強
度が従来の光学系で得られるものより大幅に改善でき
る。さらに、透過光と反射光とを独立或いは同時に検出
することにより、多元的に基板上のパターンを検出でき
るようになり、欠陥検出の解像性能を大幅に向上させる
と共に、欠陥か或いはゴミかを判定することも可能とな
る。
【0217】また本発明によれば、透過光検出における
理想的な共焦点光学系の検出感度をより向上でき、かつ
装置構造を小型化した欠陥検査装置を実現することが可
能となる。共焦点光学系と多光束走査光学系とのマッチ
ングにより高い欠陥検出感度を有する欠陥検査を、従来
に比べて極めて短時間に行うことが可能となった。加え
て小型化されたことにより、生産装置として生産コスト
に多大に寄与できるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態に係わる光学式基板検査装置に
おける共焦点多光束光学系の基板側構成を示す図。
【図2】第1の実施形態に係わる光学式基板検査装置に
おける共焦点多光束光学系の光源側構成を示す図。
【図3】マルチビームを作るための光学系の例を示す
図。
【図4】マルチビーム走査の様子を示す図。
【図5】理想的なテーブル走査方法を説明するための
図。
【図6】ビーム走査方向が常に一方向に制限されたスキ
ャナによる基板上のビーム走査方法を示す図。
【図7】本実施形態による基板上のビーム走査方法を示
す図。
【図8】焦点合わせの原理を説明するための図。
【図9】第2の実施形態に係わる光学式基板検査装置に
おける共焦点多光束光学系の基板側構成を示す図。
【図10】プリズムを用いた基板厚補正機構の概略構成
を示す図。
【図11】コンデンサレンズを用いた基板厚補正機構の
概略構成を示す図。
【図12】第3の実施形態に係わる光学式基板検査装置
における共焦点多光束光学系の基板側構成を示す図。
【図13】第3の実施形態に係わる光学式基板検査装置
における共焦点多光束光学系の光源側構成を示す図。
【図14】第4の実施形態に係わる光学式基板検査装置
における共焦点多光束光学系の構成を示す図。
【図15】第5の実施形態に係わる光学式基板検査装置
における共焦点多光束光学系の構成を示す図。
【図16】図15に示した実施形態による1本光束での
検出動作を説明するための図。
【図17】全ての光検出素子の検出信号を出力する場合
と走査光束の位置に合致した素子からのみ検出信号を出
力する場合とで、得られる分解能の相違を比較して示す
図。
【図18】図15に示した実施形態による複数光束での
検出動作を説明するための図。
【符号の説明】
100…レーザ管 101…マルチビーム発生器 102…マルチレンズ 103,111,113…マルチピンホール 104,107…ローテーティングプリズム 105,106…スキャナミラー 108…開口絞り 109…λ/4板 110…基板 112…検出器群 114,120…ハーフミラー 115,116…ピンホール 117,118…検出器 119…フィルタ 121…NDフィルタ 201,203…ミラー 202…偏光ビームスプリッタ 301,306,307…レンズ 308…対物レンズ 401…高速シャッタ 402…遮光機構
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H01L 21/66 H01L 21/66 Z 21/30 502V (72)発明者 田畑 光雄 神奈川県川崎市幸区堀川町72番地 株式会 社東芝川崎事業所内 (72)発明者 山下 恭司 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内 (72)発明者 永井 秀雄 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内 (72)発明者 小林 登 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内 (72)発明者 芳野 寿和 東京都板橋区蓮沼町75番1号 株式会社ト プコン内 (72)発明者 田谷 真 東京都板橋区蓮沼町75番1号 株式会社ト プコン内 (72)発明者 三輪 珠美 東京都板橋区蓮沼町75番1号 株式会社ト プコン内

Claims (25)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】検査対象基板に光を照射し、該基板に形成
    されたパターンの欠陥や該基板上に付着した異物を検査
    する光学式基板検査装置において、 前記基板に光を照射するための光束を作り出すレーザ光
    源と、このレーザ光源からの1本の光束を複数本に分割
    し多光束を作り出す光束分割手段と、前記分割した多光
    束を前記基板上で走査させる多光束走査手段と、前記基
    板上に多光束がそれぞれ独立に焦点を結ぶように働き、
    かつ多光束照射による前記基板からの反射又は透過光を
    導く光学手段と、この光学手段により導かれた多光束の
    光量の変化をそれぞれ検出する光検出手段とを具備して
    なることを特徴とする光学式基板検査装置。
  2. 【請求項2】検査対象基板に光を照射し、該基板に形成
    されたパターンの欠陥や該基板上に付着した異物を検査
    する光学式基板検査装置において、 前記基板に光を照射するための光束を作り出すレーザ光
    源と、このレーザ光源からの1本の光束を複数本に分割
    し多光束を作り出す光束分割手段と、前記分割した多光
    束を前記基板上で走査させる多光束走査手段と、前記基
    板上に多光束がそれぞれ独立に焦点を結ぶように働き、
    かつ多光束照射による前記基板からの反射或いは透過光
    を導く光学手段と、この光学手段により導かれた前記基
    板からの多光束の間隔と一致した間隔でアパーチャを配
    置し、各々の光束を制限するアパーチャ群と、このアパ
    ーチャ群からの各光束の光量の変化をそれぞれ検出する
    光検出手段と、前記多光束に対してほぼ垂直な平面で且
    つ多光束の走査方向とほぼ直角方向に連続移動して基板
    を移動させる移動テーブルと、前記光検出手段で得られ
    た信号及び前記テーブルの座標位置に基づいて2次元測
    定画像を生成する画像生成手段と、前記2次元測定画像
    とこれに対応する2次元基準画像とを比較する比較手段
    とを具備してなることを特徴とする光学式基板検査装
    置。
  3. 【請求項3】検査対象基板に光を照射し、該基板に形成
    されたパターンの欠陥や該基板上に付着した異物を検査
    する光学式基板検査装置において、 前記基板に光を照射するための光束を作り出すレーザ光
    源と、このレーザ光源からの1本の光束を複数本に分割
    しライン状に配列された多光束を作り出す光束分割手段
    と、前記分割した多光束を前記基板上で第1の走査方向
    に走査させる第1の多光束走査手段と、第1の多光束走
    査手段による第1の走査方向と多光束の配列方向との成
    す角度を変更するイメージローテータと、前記基板上に
    多光束がそれぞれ独立に焦点を結ぶように働く第1の光
    学手段と、多光束照射によって照明された結果生じる基
    板から反射或いは透過光を導く第2の光学手段と、第2
    の光学手段により導かれた前記基板からの多光束の間隔
    と一致した間隔でアパーチャを配置し、各々の光束を制
    限するアパーチャ群と、このアパーチャ群からの各光束
    の光量の変化をそれぞれ検出する光検出手段と、前記多
    光束に対してほぼ垂直な平面で且つ多光束の走査方向と
    ほぼ直角方向に連続移動して基板を移動させる移動テー
    ブルと、前記光検出手段で得られた信号及び前記移動テ
    ーブルの座標位置に基づいて2次元測定画像を生成する
    画像生成手段と、前記2次元測定画像とこれに対応した
    2次元基準画像とを比較する比較手段とを具備してなる
    ことを特徴とする光学式基板検査装置。
  4. 【請求項4】前記移動テーブルは、基準となる平面上を
    多光束の照射光軸に対しほぼ垂直な平面XYを独立して
    駆動するXY移動機構と、多光束の焦点位置変化を補正
    するように光軸方向(Z軸)に沿って動く焦点合わせ移
    動機構とを持つことを特徴とする請求項2又は3記載の
    光学式基板検査装置。
  5. 【請求項5】第2の光学手段を、前記基板からの多光束
    が第1の多光束走査手段を含む光学系まで第1の光学手
    段を共有した光学パスを通過するよう構成することによ
    って、前記基板上で多光束が走査されているにも拘らず
    前記アパーチャ群上で多光束が静止していることを特徴
    とする請求項2又は3記載の光学式基板検査装置。
  6. 【請求項6】前記レーザ光源側から直線偏光光束を送り
    出し、前記光学手段の一部に光学的な偏光板を設け前記
    基板上には円偏光で照射すると共に、前記基板からの反
    射光を偏光ビームスプリッタで分離できるように構成し
    たことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の光
    学式基板検査装置。
  7. 【請求項7】アパーチャの大きさが異なる複数のアパー
    チャ群を用意し、検査モード(検査感度や検査速度を変
    更する)によってアパーチャ群を交換可能にすると共
    に、選択されたアパーチャ群のアパーチャの大きさと、
    第1の走査方向と多光束の光束群との成す角を調整する
    イメージローテータとを最適な関係に保つように調整す
    ることを特徴とする請求項3記載の光学式基板検査装
    置。
  8. 【請求項8】前記光検出手段は、多光束に対応する反射
    光の光量変化を同時に検出できる複数個の検出器より構
    成される検出器群であり、各々の検出器からの信号に対
    してオフセット,ゲインの調整や基板からの反射光量以
    外の光量変化を補正できる光量補正機能を併せ持ってい
    ることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の光
    学式基板検査装置。
  9. 【請求項9】前記レーザ光源から送られてた多光束の一
    部を検出して光量変化を測定すると共に、測定した光量
    変化を前記検出器群のそれぞれの光量補正機能に送り、
    リアルタイムで光量変動を補正することを特徴とする請
    求項8に記載の光学式基板検査装置。
  10. 【請求項10】第1の多光束走査手段による第1の走査
    方向(X軸方向)と直交する第2の走査方向(Y軸方
    向)に多光束を走査する第2の多光束走査手段を設け、
    第1の多光束走査手段と第2の多光束走査手段を用いて
    基板面のXY平面の2次元画像を取得できるように、又
    はテーブルの移動に合わせてY軸方向の目標位置に第1
    の多光束走査手段が走査するように第2の多光束走査手
    段をテーブルの位置信号を参考に制御できるようにした
    ことを特徴とする請求項2又は3記載の光学式基板検査
    装置。
  11. 【請求項11】前記テーブルの連続移動方向速度vは、
    検査として使用する多光束の光束本数をn、マルチピン
    ホールのピンホール径a′と該光学倍率βから求まる基
    板上でのビーム径をa(=a′/β)とし、第1の多光
    束走査手段の走査周波数をfとするとき、 v=naf で略速度が決定されることを特徴とする請求項2又は3
    記載の光学式基板検査装置。
  12. 【請求項12】前記基板からの多光束を前記アパーチャ
    群に導く前に該多光束を分岐する第1の光分岐素子と、
    該分岐された多光束を再度分岐する第2の光分岐素子
    と、前記アパーチャ群の径とは異なり且つそれぞれの径
    も異なり、第2の光分岐素子によって作り出された2系
    統の多光束の全部或いはそれぞれ一部の光束を制限する
    2つの補助アパーチャ群と、これらの補助アパーチャ群
    で制限された光束の光量をそれぞれ検出する2つの補助
    検出器と、これらの補助検出器からの信号を処理して自
    動焦点合わせ信号を発生する制御回路とを設けたことを
    特徴とする請求項2又は3記載の光学式基板検査装置。
  13. 【請求項13】請求項1〜3のいずれかに記載の光学式
    基板検査装置において、前記多光束走査手段は、前記テ
    ーブルの連続移動方向とほぼ直交する方向に多光束を往
    復走査でき、往復走査の往路及び復路で得られた走査信
    号のうち前記テーブルの走行方向に対して望ましい方を
    選択することを特徴とする光学式基板検査装置。
  14. 【請求項14】前記多光束を所定時間及び周期的に通過
    ・遮光する手段を、光軸に沿って、レーザ光源から出射
    された光が少なくとも光検出手段へ到達する直前までの
    任意の位置に備えたことを特徴とする請求項13記載の
    光学式基板検査装置。
  15. 【請求項15】前記多光束を遮光する手段を、光軸に沿
    って、レーザ光源から出射された光が少なくとも前記基
    板へ到達する直前までの任意の位置に備えたことを特徴
    とする請求項13記載の光学式基板検査装置。
  16. 【請求項16】請求項1〜3のいずれかに記載の光学式
    基板検査装置において、前記光学手段は、前記基板上に
    多光束がそれぞれ独立に焦点を結ぶように働く第1の光
    学系と、多光束照射による前記基板からの複数の光束の
    透過光を導く第2の光学系とからなるものであり、前記
    基板の厚さを測定する基板厚測定機構と、この測定機構
    により測定された測定値に基づいて、基板の厚さによっ
    て生じる収差変動を幾何光学的に補正する基板厚補正機
    構とを設けたことを特徴とする光学式基板検査装置。
  17. 【請求項17】前記基板厚補正機構は、光軸に沿って配
    置され光軸方向に厚さを変えることができる透過性光学
    素子であることを特徴とする請求項16記載の光学式基
    板検査装置。
  18. 【請求項18】前記基板厚補正機構は、光軸に沿って配
    置され光軸方向へ位置を変えることができる少なくとも
    1枚以上のレンズで構成されたレンズ系であり、該レン
    ズ系の位置変更により収差変動を補正することを特徴と
    する請求項16記載の光学式基板検査装置。
  19. 【請求項19】検査対象基板に光を照射し、該基板に形
    成されたパターンの欠陥や該基板上に付着した異物を検
    査する光学式基板検査装置において、 前記基板に光を照射するための光束を作り出すレーザ光
    源と、このレーザ光源からの1本の光束を複数本に分割
    し多光束を作り出す光束分割手段と、前記分割した多光
    束を前記基板上で走査させる多光束走査手段と、前記基
    板上に多光束がそれぞれ独立に焦点を結ぶように働き、
    かつ多光束照射による前記基板からの反射及び透過光を
    導く光学手段と、この光学手段により導かれた多光束の
    光量の変化を反射光及び透過光で独立に検出する光検出
    手段とを具備してなることを特徴とする光学式基板検査
    装置。
  20. 【請求項20】前記光検出手段は、前記基板からの反射
    光の多光束の光量の変化を検出する第1の光検出器と、
    前記基板からの透過光の多光束の光量の変化を検出する
    第2の光検出器からなり、少なくとも第1の光検出器
    は、前記基板からの多光束の間隔と一致した間隔で配置
    したアパーチャを通して各光束の光量の変化をそれぞれ
    検出するものであることを特徴とする請求項19記載の
    光学式基板検査装置。
  21. 【請求項21】光軸に沿って透過光に対しては前記基板
    よりも後段に位置しており、透過光のみを反射可能なミ
    ラー手段を備え、前記基板を通過した透過光はミラー手
    段により反射され再び前記基板を通過して第2の光検出
    手段により検出されることを特徴とする請求項19記載
    の光学式基板検査装置。
  22. 【請求項22】前記基板への照射光上における複数の透
    過光束と複数の反射光束の走査位置とは、実質的に一致
    していることを特徴とする請求項19記載の光学式基板
    検査装置。
  23. 【請求項23】検査対象基板に光を照射し、該基板に形
    成されたパターンの欠陥や該基板上に付着した異物を検
    査する光学式基板検査装置において、 前記基板に光を照射するための光束を作り出すレーザ光
    源と、このレーザ光源からの1本の光束を複数本に分割
    し多光束を作り出す光束分割手段と、前記分割した多光
    束を前記基板上で走査させる第1の多光束走査手段と、
    前記基板上に多光束がそれぞれ独立に焦点を結ぶように
    働き、かつ多光束照射による前記基板からの反射光を導
    く第1の光学手段と、この第1の光学手段により導かれ
    た多光束の光量の変化をそれぞれ検出する第1の光検出
    手段と、前記第1の多光束走査手段に対して実質的に同
    期して動作し前記多光束照射による前記基板からの透過
    光を走査させる第2の多光束走査手段と、前記多光束照
    射による前記基板からの透過光を導く第2の光学手段
    と、前記第2の多光束走査手段及び第2の光学手段によ
    り導かれた多光束の光量の変化をそれぞれ検出する第2
    の光検出手段とを具備してなることを特徴とする光学式
    基板検査装置。
  24. 【請求項24】検査対象基板に光を照射し、該基板に形
    成されたパターンの欠陥や該基板上に付着した異物を検
    査する装置であり、 前記基板に光を照射するための光束を作り出すレーザ光
    源と、このレーザ光源からの光束を前記基板上で走査さ
    せる光束走査手段と、前記基板上に光束が焦点を結ぶよ
    うに働き、かつ光束照射による前記基板からの反射又は
    透過光を導く光学手段と、この光学手段により導かれた
    光束の光量の変化を検出する光検出手段とを備えた光学
    式基板検査装置において、 前記光検出手段は、複数の光検出素子によって構成され
    ており、前記光束の前記基板上での走査位置をもとに、
    複数の光検出素子のうちの特定の素子を選択、又は特定
    の素子が出力する信号を選択することを特徴とする光学
    式基板検査装置。
  25. 【請求項25】検査対象基板に光を照射し、該基板に形
    成されたパターンの欠陥や該基板上に付着した異物を検
    査する装置であり、 前記基板に光を照射するための光束を作り出すレーザ光
    源と、このレーザ光源からの1本の光束を複数本に分割
    し多光束を作り出す光束分割手段と、前記分割した多光
    束を前記基板上で走査させる多光束走査手段と、前記基
    板上に多光束がそれぞれ独立に焦点を結ぶように働き、
    かつ多光束照射による前記基板からの反射又は透過光を
    導く光学手段と、この光学手段により導かれた多光束の
    光量の変化をそれぞれ検出する光検出手段とを備えた光
    学式基板検査装置において、 前記光検出手段は、複数の光検出素子によって構成され
    ており、前記複数の光束の前記基板上での走査位置をも
    とに、複数の光検出素子のうちの特定の素子を選択、又
    は特定の素子が出力する信号を選択することを特徴とす
    る光学式基板検査装置。
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