JPH1181141A - ポリエステル樹脂加工織物 - Google Patents

ポリエステル樹脂加工織物

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JPH1181141A
JPH1181141A JP9366871A JP36687197A JPH1181141A JP H1181141 A JPH1181141 A JP H1181141A JP 9366871 A JP9366871 A JP 9366871A JP 36687197 A JP36687197 A JP 36687197A JP H1181141 A JPH1181141 A JP H1181141A
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woven fabric
resin
warp
weft
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JP9366871A
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Hideo Ikenaga
秀雄 池永
Naoki Kataoka
直樹 片岡
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れたダウンプルーフ性、引き裂き強度を有
し、更にはソフト風合いであって、こすれ音の抑えられ
たスポーツ、防寒衣料等各種衣料用に供するポリエステ
ル樹脂加工織物を提供する。 【解決手段】 マルチフィラメント織物に樹脂加工を施
した、好ましくは重合体皮膜を積層し、または撥水加工
してなる布帛において、その織物の緯糸及び経糸、緯糸
又は経糸にポリトリメチレンテレフタレート繊維を用い
るポリエステル樹脂加工織物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、優れたダウンプル
ーフ性、引き裂き強度を有し、ソフト風合いであって、
こすれ音の抑えられたポリエステル樹脂加工織物に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、ポリアミド系マルチフィラメ
ントやポリエステル系マルチフィラメント糸を用いた織
物が防寒衣料や、スポーツ衣料用に用いられており、ブ
ルゾンやウインドブレーカーの様な商品として広く利用
されている。これらの商品は、ダウンプルーフ性(防寒
衣料に用いられているダウン系素材が生地表面に出てく
ることを防ぐ性能)や防風性を付与するため通常高密度
で織られたり、必要に応じて撥水剤等の機能付与剤を付
与したり、また布帛の裏面に樹脂、ゴムなどをコーティ
ングする場合が多い。
【0003】しかしながら、高密度織りやコーティング
によって布帛の硬さは増加し、その結果、引き裂き強度
の低下をまねく。更には、運動や体の動きに対して、硬
くかさばり、自由な動きが阻害されたり、また、布帛が
硬いため布帛同士が接触しあった時のこすれ音が大きく
なり、耳障りになるという問題点があった。これを避け
るため各種方法が提案されているが、若干は改善される
ものの新たな欠点が発生する。たとえば、ダウンプルー
フ性を上げるため高密度にすると風合いが硬くなり、樹
脂加工後の引き裂き強度を低下させないために織密度を
下げると、撥水等の機能が低下する。更にまた、コーテ
ィングの厚みを薄くする手法をとれば、コーティング布
帛の硬さは軽減されるもののコーティング層が本来果た
すべき機能、即ち透湿性、防水性が損なわれたり、着用
や洗濯を繰り返す毎にこれらの機能の低下が著しい等の
問題点があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、優れたダウ
ンプルーフ性、引き裂き強度を有し、ソフト風合いであ
って、こすれ音の抑えられたスポーツ、防寒衣料などの
各種衣料用に供するポリエステル樹脂加工織物に関す
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意検討の
結果、マルチフィラメント織物の緯糸及び経糸、緯糸又
は経糸にポリトリメチレンテレフタレート繊維を用い、
該織物に樹脂加工を施したポリエステル樹脂加工織物を
得ることができ、それによって、本発明の目的が達成さ
れることを見出し、本発明を完成した。以下、本発明に
ついて詳細に説明する。本発明においては、ポリトリメ
チレンテレフタレート繊維を織物の緯糸及び経糸、緯糸
または経糸に用いることが必要である。
【0006】本発明においてポリトリメチレンテレフタ
レート繊維とは、トリメチレンテレフタレート単位を主
たる繰り返し単位とするポリエステル繊維をいい、トリ
メチレンテレフタレート単位を約50モル%以上、好ま
しくは70モル%以上、さらには80モル%以上、さら
に好ましくは90モル%以上含有する繊維をいう。従っ
て、第三成分として他の酸成分及び/又はグリコール成
分をその合計量が、約50モル%以下、好ましくは30
モル%以下、さらには20モル%以下、さらに好ましく
は10モル%以下の範囲で含有するポリトリメチレンテ
レフタレート繊維を包含する。
【0007】ポリトリメチレンテレフタレートは、テレ
フタル酸又はその機能的誘導体と、トリメチレングリコ
ール又はその機能的誘導体とを、触媒の存在下で、適当
な反応条件下に結合せしめることにより合成される。こ
の合成過程において、適当な一種又は二種以上の第三成
分を添加して共重合ポリエステルとしてもよいし、又、
ポリエチレンテレフタレート等のポリトリメチレンテレ
フタレート以外のポリエステル、ナイロンとポリトリメ
チレンテレフタレートを別個に合成した後、ブレンドし
たり、複合紡糸(鞘芯、サイドバイサイド等)してもよ
い。
【0008】添加する第三成分としては、脂肪族ジカル
ボン酸(シュウ酸、アジピン酸等)、脂環族ジカルボン
酸(シクロヘキサンジカルボン酸等)、芳香族ジカルボ
ン酸(イソフタル酸、ソジウムスルホイソフタル酸
等)、脂肪族グリコール(エチレングリコール、1,2
−プロピレングリコール、テトラメチレングリコール
等)、脂環族グリコール(シクロヘキサンジオール
等)、芳香族ジオキシ化合物(ハイドロキノン、ビスフ
ェノールA等)、芳香族を含む脂肪族グリコール(1,
4−ビス(β−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン等)、ポ
リエーテルグリコール(ポリエチレングリコール、ポリ
プロピレングリコール等)、脂肪族オキシカルボン酸
(ω−オキシカプロン酸等)、芳香族オキシカルボン酸
(P−オキシ安息香酸等)等が挙げられる。又、1個又
は3個以上のエステル形成性官能基を有する化合物(安
息香酸等又はグリセリン等)も重合体が実質的に線状で
ある範囲内で使用することが出来る。
【0009】さらに、二酸化チタン等の艶消剤、リン酸
等の安定剤、ヒドロキシベンゾフェノン誘導体等の紫外
線吸収剤、タルク等の結晶化核剤、アエロジル等の易滑
剤、ヒンダードフェノール誘導体等の抗酸化剤、難燃
剤、制電剤、顔料、蛍光増白剤、赤外線吸収剤、消泡剤
等を含有させてもよい。本発明においてポリトリメチレ
ンテレフタレート繊維の紡糸については、1500m/
分程度の巻取り速度で紡糸して未延伸糸を得た後、2〜
3.5倍程度で延撚する方法、紡糸−延撚工程を直結し
た直延法、巻取り速度5000m/分以上の高速紡糸法
(スピンドロー又はスピンテイクアップ法)などの何れ
を採用しても良い。
【0010】又、繊維の形態は、長さ方向に均一なもの
や太細のあるものでもよく、断面においても丸型、三
角、L型、T型、Y型、W型、八葉型、偏平、ドッグボ
ーン型等の多角形型、多葉型、中空型や不定形なもので
あってもよい。さらに糸条の形態としては、マルチフィ
ラメント原糸(極細糸を含む)、甘撚糸〜強撚糸、混繊
糸、仮撚糸(POYの延伸仮撚糸を含む)、いわゆるタ
スラン加工糸等の流体噴射加工糸等があり、単糸デニー
ルは0.1〜5デニール程度のものを用いることができ
る。該単糸デニールとしては、布帛のソフト性をより向
上させるために0.1〜2.2デニールがより好まし
い。
【0011】尚、本発明の目的を損なわない範囲内、通
常50重量%以下の範囲内で他の繊維を交絡混繊(高収
縮糸との異収縮混繊糸等)、交撚、複合仮撚(伸度差仮
撚等)、2フィードタスラン加工等の手段で混用しても
よい。混用する繊維はいかなる繊維でも構わないが、好
ましくはポリエステル系繊維、ポリアミド系繊維、ポリ
アクリルニトリル系繊維、ポリビニル系繊維、ポリプロ
ピレン系繊維、ポリウレタン系繊維等の合成繊維を混用
することができる。
【0012】本発明においては、前述のポリトリメチレ
ンテレフタレート繊維を織物の緯糸及び経糸、緯糸また
は経糸好ましくは経糸に用いる。交織する繊維はいかな
る繊維でも構わないが、好ましくはポリエステル系繊
維、ポリアミド系繊維、ポリアクリルニトリル系繊維、
ポリビニル系繊維、ポリプロピレン系繊維、ポリウレタ
ン系繊維等の合成繊維を用いることができる。本発明の
用いる織物としては平織物が一般的であるが、綾織物や
柄組織の織物を用いるも用いることができる。
【0013】本発明の樹脂加工織物の仕上げ加工後の織
密度、すなわちカバーファクターは任意に設定できる
が、良好なダウンプルーフ性、引き裂き強度とソフトな
風合いを満たすために、好ましくは2000〜350
0、更に好ましくは2500〜3000の範囲である。
ここでいうカバーファクターとは、織物の経糸又は緯糸
が幅2.54cm当たりに並ぶ本数をそれぞれの糸密度
とする時に、次式で与えられるものである。 カバーファクター=(経糸密度×√経糸のデニール)+
(緯糸密度×√緯糸のデニール)
【0014】本発明のポリエステル樹脂加工織物は、用
途に応じて樹脂加工が施されており、優れたダウンプル
ーフ性を維持しつつ、その引き裂き強度が低下し難いと
いう点で優れた効果を発揮する。この樹脂加工として
は、酢酸ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエステル
系樹脂、フッ素系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリアミド系
樹脂、メラミン系樹脂等による硬仕上げ加工、ポリエチ
レン系樹脂による縫製性向上加工や摩擦防止加工、フッ
素系樹脂による撥水加工等、繊維に樹脂が付着すること
により繊維表面の平滑性が低下したり、樹脂皮膜の影響
により布帛が硬化する傾向にある樹脂加工が上げられ
る。
【0015】また、前記樹脂をバインダーとして、通常
一般に用いられる抗菌、消臭剤、難燃剤、防虫剤、抗カ
ビ剤、芳香剤等の布帛の繊維表面に付着させてそれぞれ
の機能を付与する加工の本発明の樹脂加工に含まれる。
本発明のマルチフィラメント織物に樹脂加工を行う方法
としては、パッド法、スプレー法、浸漬法、コーティン
グ法、ラミネート法等の通常の加工方法を用いることが
できる。また、マルチフィラメント織物に、撥水剤を付
与すると好ましい。マルチフィラメント織物に撥水剤が
付与された本発明のポリエステル樹脂加工織物は、ソフ
ト風合いで、布帛同志が接触しても耳障りなこすれ音を
抑えることができる。また、撥水層が本来果たすべき機
能の防水性を失うこともない。
【0016】撥水剤の付与は、単独に行ってもよいし、
撥水剤を付与した後で後述する重合体皮膜を積層するこ
とも可能である。更に、本発明のポリエステル樹脂加工
織物は、ポリトリメチレンテレフタレート繊維からなる
織物に重合体皮膜を積層してなる布帛であって、具体的
には、ポリトリメチレンテレフタレート繊維からなる織
物に微多孔質皮膜をコーティング法により積層して得ら
れる布帛(a)、微多孔質皮膜及び無孔質皮膜をラミネ
ート法で積層して得られる布帛(b)をいう。
【0017】以下にポリエステル樹脂加工織物(a)、
(b)について説明する。ポリトリメチレンテレフタレ
ート繊維を緯糸及び経糸、緯糸または経糸に用いた織物
と微多孔質皮膜とを積層した布帛(a)を製造する方法
は以下の通りである。本発明に用いられる微多孔質皮膜
及び無孔質皮膜には、ポリウレタン系重合体、ポリアク
リル系重合体、ポリアミド系重合体、ポリエステル系重
合体、ポリ塩化ビニル系重合体、ポリフッ素系重合体等
があげられ、好ましくはポリウレタン系重合体を用いた
ものがよい。皮膜構造としては、微多孔質皮膜、無孔質
皮膜のどちらでも使用できる。無孔質皮膜は、上記重合
体に−SO3 H、−SO3 M(M:アルカリ金属又は−
NH4)、−COOM、−COOH、−NH2 、−C
N、−OH、−NHCONH2 、等の親水基を有するも
のであればよく、この親水基を含有した重合体を乾式凝
固にて皮膜形成させると、この親水基により透湿性が得
られ、なおかつ、無孔質皮膜のため優れた防水性が得ら
れる。
【0018】また、重合体皮膜を微多孔質皮膜にするに
は、重合体に発泡剤を添加し凝固後に発泡させる方法、
重合体に微粒子を添加し凝固後微粒子を溶解抽出する方
法、及び重合体を溶解した重合体溶液と重合体を溶解せ
ず溶媒と均一に混合することができる溶媒とを混合して
皮膜を形成した後、両方の溶媒を抽出し微多孔を形成す
る湿式凝固方法、等があるが、湿式凝固方法が最も好ま
しく膜も常に安定した気孔が得られる。皮膜の厚みは1
0μm以下であることが好ましく、10μmより大きい
と風合いが粗硬になる。
【0019】織物に重合体溶液を塗布し微多孔質皮膜を
形成する際には、溶液が織物内部及び裏面に浸透しやす
いと、風合い、品位の面で好ましくないので予め織物に
フッ素系、シリコーン系等の撥水剤で前処理を施すこと
が好ましい。撥水剤の付着量は、織物の密度及び重合体
溶液の塗布時の粘度に影響するが、0.04〜0.1重
量%の範囲が好ましい。0.04重量%以下では重合体
溶液が織物の裏面に浸透しやすく、0.1重量%以上で
は織物と微多孔質皮膜の剥離強度が低下する。ポリウレ
タン系重合体の塗布方式は特に限定されないが、一般的
にはフローティングナイフコーター、ナイフオーバーロ
ールコーター、リバースロールコーター、ロールドクタ
ーコーター、グラビアロールコーター、キスロールコー
ター、ニップロールコーターなどを用いることによりコ
ーティングできる。
【0020】次にポリトリメチレンテレフタレート繊維
を緯糸及び経糸、緯糸または経糸に用いた織物に重合体
皮膜を接着剤を介在させて、ラミネート方式で一体化す
ることによって得られる布帛(b)では、織物と重合体
皮膜は前述のものが使用できる。織物と重合体皮膜をラ
ミネート方式にて接合させるための接着剤には、ポリウ
レタン系重合体、ポリアクリル系重合体、ポリアミド系
重合体、ポリエステル系重合体、ポリ塩化ビニル系重合
体、ポリ酢酸ビニル系重合体等が使用できるが、好まし
くはポリウレタン系重合体、ポリアミド系重合体、ポリ
エステル系重合体が使用できる。
【0021】接着剤の塗布方法には、全面に接着剤を塗
布する全面接着法と点状又は線状に部分的に塗布する部
分接着法があるが、いずれの方法も使用できる。重合体
及び接着剤を塗布する方式は特に限定されないが、一般
的にはフローティングナイフコーター、ナイフオーバー
ロールコーター、リバースロールコーター、ロールドク
ターコーター、グラビアロールコーター、キスロールコ
ーター、ニップロールコーターなどを用いることができ
る。
【0022】
【実施例】以下、本発明を実施例などにより具体的に説
明するが、本発明はこれら実施例などにより何ら限定さ
れるものではない。また、実施例において使用したポリ
トリメチレンテレフタレート繊維は、次のようにして準
備した。即ち、ηsp/c=0.8のポリトリメチレン
テレフタレートを紡糸温度265℃、紡糸速度1200
m/分で紡糸して未延伸糸を得、次いで、ホットロール
温度60℃、ホットプレート温度140℃、延伸倍率3
倍、延伸速度800m/分で延撚して、75d/72f
の延伸糸を得た。得られた延伸糸の強伸度、弾性率並び
に10%伸長時の弾性回復率は、各々3.2g/d、4
6%、30g/d並びに98%であった。
【0023】尚、10%伸長時の弾性回復率は、試料に
0.01g/dの初荷重をかけ、毎分20%の伸びの一
定割分の速度で伸ばし、伸度10%になったところで今
度は逆に同じ速度で収縮させて、応力−歪曲線を画く。
収縮中、応力が初荷重と等しい0.01g/dにまで低
下した時の残留伸度をLとすると、下記式で算出した値
である。 10%伸長時の弾性回復率=〔(10−L)/10〕×
100(%) 尚、布帛の特性の測定方法を以下に説明する。
【0024】(1)引き裂き強度 JIS−L−1096(ペンジュラム法)に準拠して測
定した。経糸切断強度を測定した。 (2)風合い 布帛のソフト感を官能検査により、◎:非常に良好、
○:良好、△:やや劣る、×:非常に劣る、の4段階で
評価した。 (3)こすれ音 10分間のランニング時の布帛のこすれ音(ノイズ)を
官能検査により、◎:こすれ音が少なく良好、○:こす
れ音がややあるが良好、△:こすれ音がやや大で劣る、
×:こすれ音が大で非常に劣る、の4段階で評価した。
【0025】(4)撥水度 JIS−L−1092(スプレー法)に準拠して測定し
た。 (5)耐水圧 JIS−L−1092(A法)に準拠して測定した。 (6)通気度 JIS−L−1096(A法)に準拠して測定した。
【0026】(実施例1)75デニール72フィラメン
トのポリトリメチレンテレフタレート繊維を経糸として
147本/インチで用い、緯糸として同じく75デニー
ル72フィラメントのポリトリメチレンテレフタレート
繊維を125本/インチで用い平織物を製織し、リラッ
クス精練後、180℃乾熱でプレセット、染色加工、1
80℃乾熱でファイナルセットを行った。得られた布帛
を、アサヒガードLS−317(旭硝子株式会社製、フ
ッ素樹脂系乳白色液状)5%、スミテックスレジンM−
3(住友化学株式会社製)1%、スミテックスアクセレ
レーターACX(住友化学株式会社製)0.3%の水分
散液に浸漬後、ゴムロールで絞り率40%に絞り、16
0℃で1分間熱処理し防汚加工を行った。得られた布帛
について、布帛物性を測定し、その結果を表1に示す。
得られた布帛はダウンプルーフ性が良好で、防汚加工後
も引き裂き強度の低下が少ないものであった。
【0027】(実施例2)実施例1で得られた布帛を、
アサヒガードLS−317(旭硝子株式会社製、フッ素
系撥水剤エマルジョン)6%、スミテックスレジンM−
3(住友化学株式会社製)0.3%、スミテックスアク
セレレーターACX(住友化学株式会社製)0.3%の
水分散液に浸漬後、ゴムロールで絞り率40%に絞り、
160℃で1分間熱処理し撥水加工を行った。得られた
布帛について、布帛物性を測定し、その結果を表1に示
す。得られた布帛はダウンプルーフ性が良好で、撥水加
工後も引き裂き強度の低下が少ないものであった。ま
た、ソフト風合いで、布帛同志が接触しても耳障りなこ
すれ音を抑えることができ、透湿、防水性も非常に高い
ものであった。
【0028】(実施例3)75デニール72フィラメン
トのポリトリメチレンテレフタレート繊維を経糸として
147本/インチで用い、緯糸として同じく75デニー
ル72フィラメントのポリトリメチレンテレフタレート
繊維を89本/インチで用い平織物を製織し、リラック
ス精練後、180℃乾熱でプレセット、染色加工、18
0℃乾熱でファイナルセットを行った後、実施例2と同
様の撥水加工を行った。得られた布帛について、布帛物
性を測定し、その結果を表1に示す。得られた布帛はダ
ウンプルーフ性が良好で、撥水加工後も引き裂き強度の
低下が少ないものであった。また、ソフト風合いで、布
帛同志が接触しても耳障りなこすれ音を抑えることがで
き、透湿、防水性も非常に高いものであった。
【0029】(実施例4)75デニール72フィラメン
トのポリトリメチレンテレフタレート繊維を、下記条件
にて流体攪乱処理を施し嵩高糸を得た。 〈流体攪乱処理条件〉 加工機 村田機械335エアー加工機 加工速度 300m/分 流体攪乱圧力 7.5Kg/cm2 オーバーフィード率 15% 使用ノズル Hema jet TE−312K 得られた嵩高糸を経糸、緯糸に用い、実施例3と同様に
製織後、リラックス精練、染色加工、ファイナルセット
及び撥水加工を行った。得られた布帛について、布帛物
性を測定し、その結果を表1に示す。得られた布帛はソ
フト風合いで、布帛同志が接触しても耳障りなこすれ音
を抑えることができ、透湿、防水性も非常に高いもので
あった。
【0030】(実施例5)75デニール72フィラメン
トのポリトリメチレンテレフタレート繊維を、下記条件
で仮撚加工し嵩高糸とした。 〈ピン仮撚条件〉 加工機 三菱重工LS2仮撚機 スピンドル回転数 30000rpm 撚数 Z3200T/m オーバーフィード率 第1フィード率 1% 第2フィード率 10% ヒーター温度 第1ヒーター温度 190℃ 第2ヒーター温度 185℃ 得られた嵩高糸を経糸、緯糸に用い、実施例3と同様に
製織後、プレセット、リラックス精練、染色加工、ファ
イナルセット及び撥水加工を行った。得られた布帛につ
いて、布帛物性を測定し、その結果を表1に示す。得ら
れた布帛はソフト風合いで、布帛同志が接触しても耳障
りなこすれ音を抑えることができ、透湿、防水性も非常
に高いものであった。
【0031】(実施例6)実施例3と同様の布帛に以下
の〜の工程で微多孔質皮膜を積層した。 コーティング 下記の組成を撥水処理を施した織物の片面にロールコー
ターでクリアランス150ミクロンに設定し、コーティ
ングした。塗布量は30g/m2 とした。 ポリウレタン重合体 (大日本インキ化学工業(株)製 1液型ポリウレタン 商品名:クリスボン8166) 40部 4,4ジフェニルメタンジイソシアネート 5部 ジメチルホルムアミド 55部
【0032】 湿式凝固処理 30℃の水中で5分間浸漬した後、70℃にて15分間
脱溶媒を施した。 熱処理 ピンテンターを使用し150℃で2分間熱処理した。得
られた布帛について、布帛物性を測定し、その結果を表
1に示す。得られた布帛は、コーティング層が本来果た
すべき機能の透湿、防水性を有し、ソフト風合いで、布
帛同志が接触しても耳障りなこすれ音を抑えることがで
きものであった。
【0033】(比較例1)経糸及び緯糸を75デニール
72フィラメントのポリエチレンテレフタレート繊維と
した以外は実施例1と同様に製織後、プレセット、リラ
ックス精練、染色加工、ファイナルセットを行った。得
られた布帛を、実施例1と同様の条件で防汚加工した。
得られた布帛について、布帛物性を測定し、得られた結
果を表1に示す。得られた布帛は、ダウンプルーフ性に
劣り、撥水加工後の引き裂き強度が大きく低下するもの
であった。
【0034】(比較例2)比較例1で得られた布帛を、
実施例2と同様の条件で撥水加工した。得られた布帛に
ついて、布帛物性を測定し、得られた結果を表1に示
す。得られた布帛は、ダウンプルーフ性に劣り、防汚加
工後の引き裂き強度の低下も大きく、又、透湿、防水性
は高いものの、風合いが硬く、布帛同志が接触した時の
耳障りなこすれ音の大きいものであった。 (比較例3)経糸及び緯糸を75デニール72フィラメ
ントのポリエチレンテレフタレート繊維とした以外は実
施例3と同様に製織後、プレセット、リラックス精練、
染色加工、ファイナルセット及び撥水加工を行った。得
られた布帛について、布帛物性を測定し、得られた結果
を表1に示す。得られた布帛は、透湿、防水性は高いも
のの、風合いが硬く、布帛同志が接触した時の耳障りな
こすれ音の大きいものであった。
【0035】(比較例4)経糸及び緯糸を70デニール
88フィラメントのナイロン66繊維とした以外は実施
例3と同様に製織後、プレセット、リラックス精練、染
色加工、ファイナルセット及び撥水加工を行った。得ら
れた布帛について、布帛物性を測定し、得られた結果を
表1に示す。得られた布帛は、透湿、防水性は高いもの
の、風合いが硬く、布帛同志が接触した時の耳障りなこ
すれ音の大きいものであった。
【0036】(比較例5)75デニール72フィラメン
トのポリエチレンテレフタレート繊維を、下記条件にて
流体攪乱処理を行い嵩高糸を得た。 〈流体攪乱処理条件〉 加工機 村田機械335エアー加工機 加工速度 300m/分 流体攪乱圧力 7.5Kg/cm2 オーバーフィード率 15% 使用ノズル Hema jet TE−312K 本嵩高糸を経糸、緯糸に用い、実施例3と同様に製織
後、プレセット、リラックス精練、染色加工、ファイナ
ルセット及び撥水加工を行った。得られた布帛につい
て、布帛物性を測定し、得られた結果を表1に示す。得
られた布帛について、布帛物性を測定し、得られた結果
を表1に示す。得られた布帛は、透湿、防水性は高いも
のの、風合いが硬く、布帛同志が接触した時の耳障りな
こすれ音の大きいものであった。
【0037】(比較例6)75デニール72フィラメン
トのポリエチレンテレフタレート繊維を、下記条件で仮
撚加工し嵩高糸とした。 〈ピン仮撚条件〉 加工機 三菱重工LS2仮撚機 スピンドル回転数 30000rpm 撚数 Z3200T/m オーバーフィード率 第1フィード率 1% 第2フィード率 10% ヒーター温度 第1ヒーター温度 200℃ 第2ヒーター温度 195℃ 本嵩高糸を経糸、緯糸に用い、実施例3と同様に製織
後、リラックス精練、プレセット、染色加工、ファイナ
ルセット及び撥水加工を行った。得られた布帛につい
て、布帛物性を測定し、その結果を表1に示す。得られ
た布帛は、透湿、防水性は高いものの、風合いが硬く、
布帛同志が接触した時の耳障りなこすれ音の大きいもの
であった。
【0038】(比較例7)比較例3と同様の布帛に実施
例6と同様の加工工程で微多孔質皮膜を積層した。得ら
れた布帛について、布帛物性を測定し、その結果を表1
に示す。得られた布帛は、優れた防水性は有するもの
の、風合いが非常に硬く、布帛同志が接触した時の耳障
りなこすれ音の極めて大きいものであった。
【0039】
【表1】
【0040】
【発明の効果】本発明のポリエステル樹脂加工織物は、
優れたダウンプルーフ性や引き裂き強度を有し、さらに
は、ソフト風合いで、布帛同士が接触しても耳障りなこ
すれ音を抑えることができる。また、コーティング層、
撥水層が本来果たすべき機能の透湿、防水性を失うこと
もない。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マルチフィラメント織物の緯糸及び経
    糸、緯糸又は経糸にポリトリメチレンテレフタレート繊
    維を用い、該織物に樹脂加工を施したことを特徴とする
    ポリエステル樹脂加工織物。
  2. 【請求項2】 樹脂加工が、重合体皮膜を積層してな
    る、または撥水加工してなることを特徴とする請求項1
    記載のポリエステル樹脂加工織物。
JP9366871A 1997-06-23 1997-12-26 ポリエステル樹脂加工織物 Pending JPH1181141A (ja)

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JP9-180254 1997-06-23
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