JPH1180905A - 耐食性に優れたオーステナイト系ステンレス鋼及びその用途 - Google Patents

耐食性に優れたオーステナイト系ステンレス鋼及びその用途

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JPH1180905A
JPH1180905A JP9245012A JP24501297A JPH1180905A JP H1180905 A JPH1180905 A JP H1180905A JP 9245012 A JP9245012 A JP 9245012A JP 24501297 A JP24501297 A JP 24501297A JP H1180905 A JPH1180905 A JP H1180905A
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less
stainless steel
austenitic stainless
austenitic
corrosion resistance
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Kazutaka Okamoto
和孝 岡本
Yasuo Kondo
保夫 近藤
Akira Yoshinari
明 吉成
Junya Kaneda
潤也 金田
Yasuhisa Aono
泰久 青野
Hideyo Kodama
英世 児玉
Takahiko Kato
隆彦 加藤
Shigeo Hattori
成雄 服部
Yasutaka Iwata
安隆 岩田
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

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Abstract

(57)【要約】 【課題】安定な組織を有し、耐食性,耐応力腐食割れ性
及び機械的特性に優れたオーステナイト系ステンレス鋼
と、それを用いた酸化性あるいは非酸化性環境下で使用
する化学プラント,原子燃料再処理プラント及び産業プ
ラント、及び高い放射線環境下で使用する原子炉炉心を
提供する。 【解決手段】C量が0.02% 以下で、オーステナイト
相又はフェライト相がオーステナイト母相中に10体積
%以下であり、オーステナイトの母相はサブ結晶粒から
なり、さらに対応方位関係からのずれが小さく規則度が
高い結晶粒界の単結晶からなるオーステナイト系ステン
レス鋼及びそれを用いた化学プラント,原子燃料再処理
プラント,原子炉炉心。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は新規な耐食性に優れ
たオーステナイト系ステンレス鋼に係わり、特に化学プ
ラント,原子燃料再処理プラント及び産業プラントの酸
化性あるいは非酸化性の酸環境下,原子炉炉心及び核融
合炉の放射線照射環境下で使用するに好適な配管用また
は構造用オーステナイト鋼とその用途に関する。
【0002】
【従来の技術】オーステナイト系ステンレス鋼、特に高
クロム−ニッケル組成のステンレス鋼は、構造材料とし
て好適な特性を具備するほか、腐食環境下に対する抵抗
を有するため、化学プラント,原子燃料再処理プラン
ト,産業プラント及び原子炉内等で使用する構造部品と
して多く用いられている。
【0003】化学プラント,原子燃料再処理プラント及
び産業プラント用部材は、例えば腐食性の強い高酸化性
イオンであるCr6+などを含有する硝酸中のような過酷
な腐食環境下では、著しく腐食が加速されることが知ら
れている。これらの腐食は、粒界を起点として進行す
る。硝酸環境中の耐粒界腐食性を改善する方法として、
Pの含有量を0.005% 以下に制限する方法が特開昭
59−222559号に開示されている。
【0004】また、軽水炉炉心のオーステナイト鋼部材
は使用中に被る長期の放射線照射により粒界型応力腐食
割れ(IGSCC)に対する感受性が増大する。例え
ば、溶体化処理した固溶状態の該ステンレス鋼は放射線
損傷のない炉心外においては耐粒界型応力腐食割れ性を
有するが、同じ材料が炉心内において高レベルの照射、
特に中性子照射量で0.5×1021n/cm2 程度以上の
照射を受けた場合はそのような抵抗性が失われていく。
このような割れは照射誘起応力腐食割れ(IASCC)と称し
て近年古い原子炉で問題にされつつある。この問題を解
決する方法として、オーステナイト系ステンレス鋼の構
成元素の含有量を調整する方法が特開昭63−303038号,
特開平5−59494号に開示されている。また、一方向凝固
法によりオーステナイト系ステンレス鋼のランダム結晶
粒界を排除して単結晶とする方法が特開平3−264651号
に開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、特開昭59−22
2559号,特開昭63−303038号及び特開平5−59494号に開
示された発明は、成分調整で粒界腐食及び粒界型応力腐
食割れを防止しようとしているが、これらの発生源であ
るランダム粒界からなる多結晶ステンレス鋼であるた
め、酸化性及び非酸化性環境下で発生する粒界腐食や、
照射環境下で発生する応力腐食割れを本質的に防止する
ことはできない。また、特開平3−264651 号には、オー
ステナイト鋼の単結晶合金が示されているが、鋳造条
件、特に引出し速度に制限があり、工業的には製法が難
しく、大型部材への適用が難しい。
【0006】本発明の目的は、最も多く使用されてきた
オーステナイト系ステンレス鋼として安定な組織を有す
るとともに耐食性,耐応力腐食割れ性及び機械的特性に
優れたオーステナイト系ステンレス鋼及び化学プラン
ト,原子燃料再処理プラントや産業プラントのような酸
化性及び非酸化性環境下や、原子炉炉心のような高い放
射線照射環境下で使用する部材を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らはステンレス
鋼の鋼成分と結晶方位を制御して多くの実験を試みた結
果、粒界腐食,応力腐食割れの発生源である網目状に連
結するランダム結晶粒界を排除してオーステナイトサブ
結晶と対応粒界とし、さらにNi量及びN量を多く含有
することにより、優れた耐食性,耐応力腐食割れ性及び
機械的特性を示すことを知った。
【0008】本発明は、重量で、C:0.02%以下,
N:0.6%以下,Si:1%以下,P:0.040%
以下,S:0.030%以下,Mn:2.0%以下,M
o:3%以下,Ni:12〜26%及びCr:16〜2
6%を含有するオーステナイト系ステンレス鋼におい
て、該鋼は、室温でオーステナイト相又はフェライト相
がオーステナイト母相中に10体積%以下であり、該母
相はサブ結晶粒を有し、さらに対応方位関係からのずれ
が小さく規則度が高い結晶粒界の単結晶からなることを
特徴とする耐食性,耐応力腐食割れ性及び機械的特性に
優れたオーステナイト系ステンレス鋼にある。
【0009】本発明は、重量で、C:0.02%以下,
N:0.6%以下,Si:1%以下,P:0.040%
以下,S:0.030%以下,Mn:2.0%以下,M
o:3%以下,Ni:12〜26%及びCr:16〜2
6%を含有するオーステナイト系ステンレス鋼におい
て、該鋼は、室温でオーステナイト相又はフェライト相
がオーステナイト母相中に10体積%以下であり、かつ
該母相は相互の結晶方位差が10度以下の結晶粒からな
り、対応方位関係における全原子数に対する対応関係に
ある原子数の割合の逆数Σが19以下であり、いずれか
の対応方位関係からのずれが10度以下である規則度が
高い結晶粒界の単結晶からなることを特徴とする耐食
性,耐応力腐食割れ性及び機械的特性に優れたオーステ
ナイト系ステンレス鋼にある。
【0010】サブ結晶粒のオーステナイト相を有する本
発明のオーステナイト系ステンレス鋼は、Nの固溶強化
等により室温で耐力200〜400MPa,引張強さ5
00〜700MPaを示す。
【0011】本発明の鋼は、室温でフェライト相がオー
ステナイト母相中に10%以下の体積率で分散する。化
学組成を調整することで、オーステナイト単相とするこ
とができる。また、オーステナイト母相は、相互の結晶
方位差が10度以下の結晶粒からなるが、好ましくは2
〜3度以下がよい。さらに、該結晶粒の界面、すなわち
結晶粒界はΣ(対応方位関係における全原子数に対する
対応関係にある原子数の割合の逆数)≦19のいずれか
の対応方位関係からのずれが10度以下である規則度が
高い結晶粒界からなるが、好ましくはΣ≦9のいずれか
の対応方位関係からのずれが8度以下がよい。
【0012】本発明の鋼の作製方法には、歪み焼鈍法,
タンマン法,ブリッジマン法,浮遊帯溶融法,一方向凝
固法,連続鋳造法等があるが、比較的大きな該鋼を得る
ためには一方向凝固法または連続鋳造法が好ましい。本
発明の鋼の鋳造条件は単結晶を製造するものに比較して
引出し速度は十分に速く、また長尺部材の作製に適した
連続鋳造も可能である。また、作製されたオーステナイ
ト鋼の鋳造組織は、局部的な元素偏析を有するため、A
rガス雰囲気中にて1050℃から1150℃の温度範
囲で30min 以上の溶体化処理及び均一化処理を施すこ
とが好ましい。さらに、化学組成により、鋳造のままで
フェライト相が体積率で10%以下含まれるが、耐食性
のさらなる向上のために、前記熱処理を十分長時間施
し、オーステナイト単相化することが好ましい。
【0013】本発明の鋼は、ランダム粒界を生じない範
囲である70%以下の塑性加工を加えることが可能であ
る。しかし、前記加工により導入された転位が耐食性を
損なう可能性がある場合は、前記加工後の600℃から
800℃の温度範囲での歪み取り焼鈍により再結晶化し
ない範囲での塑性加工が好ましく、特に30%以下の塑
性加工が好ましい。
【0014】また本発明は、酸化性あるいは非酸化性の
酸溶液あるいは蒸気に晒される化学プラント,原子燃料
再処理プラント及び産業プラント用部材に関するもので
あり、該部材は上記の化学組成を有し、室温で体積率で
0〜10%のフェライト相及び残部が全てオーステナイ
ト相からなり、耐食性及び耐応力腐食割れ性のために該
オーステナイト相は、相互の結晶方位差が10度以下の
結晶粒からなり、さらにΣ(対応方位関係における全原
子数に対する対応関係にある原子数の割合の逆数)≦1
9のいずれかの対応方位関係からのずれが10度以下で
ある規則度が高い結晶粒界からなることを特徴とする化
学プラント,原子燃料再処理プラント及び産業プラント
用部材である。
【0015】本発明は、高温高圧純水にさらされ、中性
子照射を受ける原子炉炉心部材に関するものであり、該
部材は上記の化学組成を有し、室温で体積率で0.5 〜
10%のフェライト相又は全てオーステナイト相からな
り、耐食性及び耐応力腐食割れ性のために該オーステナ
イト相は、相互の結晶方位差が10度以下の結晶粒から
なり、さらにΣ(対応方位関係における全原子数に対す
る対応関係にある原子数の割合の逆数)≦19のいずれ
かの対応方位関係からのずれが10度以下である規則度
が高い結晶粒界からなることを特徴とする原子炉炉心部
材である。
【0016】本発明は、締結部材により結合された上部
格子板及び炉心支持板,原子燃料を囲み締結部材によっ
て固定されるシュラウド,該燃料を支持する燃料支持金
具,中性子束計測案内管,チャンネルボックスを燃料体
に固定するチャンネルファスナー及びB4C 型制御棒用
ポイズン管を備えた原子炉炉心に関するものであり、該
上部格子板の締結部品,前記炉心支持板の締結部品,前
記燃料支持金具,前記中性子束計測案内管,前記チャン
ネルファスナー用キャップスクリュー及び前記B4C 型
制御棒用ポイズン管の少なくとも一つが、上記の化学組
成を有し、室温で体積率で0.5 〜10%のフェライト
相又は全てオーステナイト相からなり、耐食性及び耐応
力腐食割れ性のために該オーステナイト相は、相互の結
晶方位差が10度以下の結晶粒からなり、さらにΣ(対
応方位関係における全原子数に対する対応関係にある原
子数の割合の逆数)≦19のいずれかの対応方位関係か
らのずれが10度以下である規則度が高い結晶粒界から
なることを特徴とする原子炉炉心である。
【0017】本発明は、原子炉の健全性にとって不具な
損傷部を有する原子炉炉内構造物及び補修施工方法に関
するものであり、該不具部の経年的成長の阻止のために
取られる補修施工用ボルト締結治具に使用されるボルト
が、上記の化学組成を有し、室温で体積率で0.5 〜1
0%のフェライト相又は全てオーステナイト相からな
り、耐食性及び耐応力腐食割れ性のために該オーステナ
イト相は、相互の結晶方位差が10度以下の結晶粒から
なり、さらにΣ(対応方位関係における全原子数に対す
る対応関係にある原子数の割合の逆数)≦19のいずれ
かの対応方位関係からのずれが10度以下である規則度
が高い結晶粒界からなることを特徴とするボルト締結補
修法である。
【0018】以上のように、発生のメカニズムに関わら
ず、材料中のランダム結晶粒界を除去することで、結晶
粒界を起点とする粒界腐食,応力腐食割れを防止するこ
とができる。また、ランダム結晶粒界のないサブ結晶で
は強度の低下が起こるが、Nを固溶せしめることで、そ
れを補うことができる。本発明は、粒界腐食及び応力腐
食割れを本質的に防止するとともに、高強度を有する。
【0019】Crはステンレス鋼表面に不動態皮膜を生
成させて耐食性を向上させる有効な元素として、16%
以上の添加が必要である。しかし26%以上を越える多
量のCrの添加は、サブ結晶の凝固過程でσ相が形成さ
れるので、材質が脆くなる。特に、オーステナイト相の
安定化を考慮し、Ni量に依存したオーステナイト相の
安定化の範囲内で16〜26%とし、特に、16〜20
%が好ましい。
【0020】Niは、オーステナイト相を安定にし、耐
食性を高めるために12%以上含有させる。原子炉炉心
で用いられるオーステナイト鋼では、照射によるスエリ
ングが問題となり、Niはこれを抑制する。しかし、高
Ni量は、化学プラント,原子燃料再処理プラント,産
業プラント,原子炉炉内等に本発明が使用される時、同
一の腐食環境下では化学組成が相違することで他の部材
との接触部で電気化学反応が生じ、腐食を促進させるこ
とになる。これらの部材に多く使用されるSUS304,SUS3
16及びそれらのC0.03% 以下のL材を考慮し、Cr
量との関連から判断して重量で12〜26%とし、特
に、12〜22%が好ましい。
【0021】Si,Mnは脱酸剤として添加され、さら
にMnは脱硫剤として添加される。市販SUS304,SUS316
及びそれらのL材に準じてSiは重量で1%以下、Mn
は重量で2%以下含有させる。特に、Siは0.6%以
下が好ましい。Mnは0.01〜1.5% が好ましい。
また、いっそうの耐食性向上のためにも、P,Sは極力
少ない方が好ましい。
【0022】Moは一層の耐食性,固溶強化から必要な
成分である。しかし、3%を越える添加量は必要ではな
く、それ以上ではσ相の形成要因となりうる。また、酸
化性酸環境下では耐食性を劣化させるため、Moの添加
は好ましくない。
【0023】Cは、サブ結晶を作製するためには、鋳造
の際に炭化物の生成を極力防ぐ必要があり、Cの含有量
は少ないほうがよい。またCは、一般に耐食性にとって
有害であり、化学プラント,原子燃料再処理プラント,
産業プラント,原子炉炉内等に多く使用されるSUS304,
SUS316及びそれらのL材との溶接性を考慮すると、含有
量は少ないほうがよい。特に、0.003〜0.03%が
好ましい。
【0024】Nは、マトリックスに固溶し、強化に必要
であり、重量で0.6% 以下含むことができる。特に、
0.05〜0.4%が好ましい。より0.1〜0.2%が好
ましい。
【0025】また、本発明の鋼は、0.5% 以下のT
i,Nb,Zr,V,Ta,W,Hf,Ca,Mg等を
含有することができる。
【0026】本発明の鋼は、室温で耐力200〜500
MPa,引張強さ500〜800MPaである。
【0027】本発明の鋼は、化学プラント,原子燃料再
処理プラント,産業プラント,原子炉だけでなく、水冷
却環境や水素が存在する環境、さらに放射線照射損傷を
受ける構造部材に適用され、特に核融合炉第一壁のブラ
ンケット冷却管およびシェルに適用される。また、一般
的に粒界が材料劣化の主因となりうる環境下で使用され
る強度部材に適用されうる。
【0028】
【発明の実施の形態】
(実施例1)本発明に係わるオーステナイト鋼の作製
は、前記いずれの方法でも可能であるが、一方向凝固法
を用いた一実施例を図1を用いて説明する。図1の装置
構成は、溶湯1を作製する高周波溶解炉2,鋳型3,本
体4,セレクタ5,スタータ6を鋳込口7を備えた鋳型
過熱炉8で覆い、スタータ6は水冷チル9の上に設置さ
れている。水冷チル9の上に鋳型を固定し、鋳型過熱炉
8を用いて鋳型3を1560℃に過熱し、高周波溶解炉2
で、表1に示されるオーステナイト系ステンレス鋼を溶
融して溶湯1とした後、鋳込口7から鋳型3に鋳込ん
だ。鋳込み温度は1560℃であり、鋳込み後、溶湯4と1
560℃に5分間保持した後水冷チル9を下方10に下
降させ、最終的に鋳型3を鋳型過熱炉8から引き出すこ
とで本体4中の溶湯1を水冷チル9側より一方向凝固さ
せた。このとき一方向凝固が完了するまで鋳型過熱炉8
は1560℃のまま保持した。鋳型引き出し速度は、1
00cm/hと比較的速い速度で一定とした。引き出し速
度は組成によって変るが、全体がサブ粒界がない単結晶
又は柱状晶にならない速度で行った。その速度は種々の
実験で求められる。
【0029】表1には本発明鋼1,2の分析組成を示
す。また、本発明鋼の母材でランダム粒界を有する多結
晶3,4をそれぞれ比較鋼として用いる。また、1,2
についてマクロエッチング,X線背面反射ラウエ法,S
EM−ECPを用いて結晶方位解析を行い、粒界の性格
を求めたところ、相互の結晶方位差が5度以下の結晶粒
からなり、さらにΣ(対応方位関係における全原子数に
対する対応関係にある原子数の割合の逆数)≦9のいず
れかの対応方位関係からのずれが3度以下である規則度
が高い結晶粒界であった。
【0030】
【表1】
【0031】次にこれらの発明鋼及び比較鋼を、Arガ
ス雰囲気中で1050℃で2時間溶体化処理を施し、均
一化を図った。これらの鋼を用いて(a)CBB試験,
(b)65%硝酸中浸漬試験(JIS G0573),(c)引張
試験を行った。
【0032】(a)CBB試験 1,2,3,4から、厚さ2mm,幅10mm,長さ50mm
の試験片を準備し、応力腐食割れ試験法として有効なC
BB試験を行った。これら試験片にはあらかじめ620
℃,24時間の鋭敏化熱処理が施された。図2はCBB
試験方法を示す斜視図である。試験片11にすきまを付
けるためのグラファイトファイバーウール12とともに
ホルダー13間にはさみつけ、ボルト穴14にボルトを
挿入し、ホルダー13間にアールをつけて締めつけ、オ
ートクレーブ中で応力腐食割れ試験に供した。試験条件
は288℃,85kg/cm2 の高温高圧純水(溶存酸素量
8ppm )中で500時間浸漬した。その後試験片を取り
出し、試験片の断面観察から割れ発生の有無を調べた。
多結晶鋼3,4には1mm以下の深さの割れが多数観察さ
れた。一方、本発明のオーステナイト鋼1,2には全く
割れは観察されず、本発明鋼は優れた応力腐食割れ性を
示した。
【0033】(b)65%硝酸中浸漬試験(ヒューイ試
験;JIS G0573) 1,2,3,4から、厚さ5mm,幅10mm,長さ50mm
の試験片を準備し、ヒューイ試験を行った。これら試験
片にはあらかじめ620℃,24時間の鋭敏化熱処理が
施された。結果を図3に示した。多結晶鋼1,2は腐食
速度がいずれも高かった。一方、本発明のオーステナイ
ト鋼1,2はいずれも極めて低い腐食速度を示してお
り、本発明鋼は優れた耐食性を示した。
【0034】(c)引張試験 表2は1,2,3,4から、平行部16mm,5mm径の引
張試験用試料を作製して、公称歪速度2.1×10
-4(/秒)で室温にて引張試験を行った結果である。発
明鋼の耐力は200MPa以上、引張強さは500MP
a以上であった。
【0035】
【表2】
【0036】(実施例2)実施例1で作製したオーステ
ナイト系ステンレス鋼1を用い、図4に示す沸騰水型原
子炉炉心用の各種構造部材を製造した。本原子炉は蒸気
温度286℃,蒸気圧力70.7atgで運転され、発電出
力として500,800,1100MWの発電が可能で
ある。各名称は次のとおりである。51…ポイズンカー
テン、52…炉心支持板、53…中性子束計測案内管、
54…制御棒、55…炉心シュラウド、56…上部格子
板、57…燃料集合体、58…上鏡スプレイノズル、5
9…ベントノズル、60…圧力容器蓋、61…フラン
ジ、62…計測用ノズル、63…気水分離器、64…シ
ュラウドヘッド、65…給水入口ノズル、66…ジェッ
トポンプ、68…蒸気乾燥機、69…蒸気出口ノズル、
70…給水スパージャ、71…炉心スプレイ用ノズル、
72…下部炉心格子、73…再循環水入口ノズル、74
…バッフル板、75…制御棒案内管。
【0037】前述の上部格子板56はリム胴21,フラ
ンジ22およびグリットプレート35を有し、これらに
はSUS316鋼多結晶材の圧延材が用いられる。グリットプ
レート35は互いに交叉しているだけで互いに固定はさ
れていない。また、炉心支持板52は同じくSUS316鋼多
結晶圧延材が用いられ、一枚の圧延板により製造され、
燃料支持金具を取り付ける穴が設けられ、円周面で炉容
器に固定される。従っていずれも中性子照射を受ける中
心部では溶接部がない構造である。
【0038】図5は上部格子板の一部平面図である。図
6は図5のVII−VII切断の断面図および図7は図6のVI
II部分を拡大した断面図である。前述の本発明のオース
テナイト系ステンレス鋼を図7のボルト23に適用し
た。本発明のボルト23はリム胴21と上部フランジ2
2を固定するもので、切削加工によってネジを製造した
ものである。
【0039】図8は上部格子板の部分拡大図、図9は図
8のXの部分拡大図および図10は図8のXI部分拡大図
である。上部格子板56のグリットプレート31とサポ
ートプレート32を締め付け固定するボルトおよびナッ
ト,グリットプレート31とサポートプレート32およ
びサポートプレート32とグリットプレート35を締め
るボルト36およびナット37を上述と同様にオーステ
ナイト系ステンレス鋼で作製した。
【0040】図11は炉心支持板52の断面図であり、
炉心支持板には図12の燃料支持金具,図13の周辺燃
料支持金具等が取付けられ、また、図14のアイボルト
42およびワッシャ43も取付けられる。図14は、図
13のXVの拡大図である。これらの図12〜図14の燃
料支持金具,周辺燃料支持金具,アイボルト42および
ワッシャ43を前述の本発明のオーステナイト系ステン
レス鋼によって作製した。
【0041】図15は、チャンネルファスナ組立状態の
断面図である。チャンネルファスナは、燃料集合体57
の上部に取付けられ、ガード77,リーフスプリング7
8,キャップスクリュ79およびロックワッシャ80で
構成されている。ガード77およびリーフスプリング7
8は、ロックワッシャ80を介したキャップスクリュ7
9により、チャンネルボックス81上端コーナ部のチャ
ンネルクリップ82を通して上部タイプレート83のチ
ャンネルポスト84に取付けられる。これらのうち、キ
ャップスクリュ79を前述の本発明のオーステナイト系
ステンレス鋼によって作製した。
【0042】前記の本発明の方法で作製した部材を沸騰
水型原子炉中で生じる条件を模擬し、さらに中性子照射
量で1×1022n/cm2(>1MeV)まで照射した。そ
の結果、照射で誘起される応力腐食割れは、いずれのボ
ルト,ナット等にも観察されなかった。これにより、上
部格子板および炉心支持板を取り換えることなく40年
間の使用を可能にするものである。特に、前述した使用
箇所としてその中性子照射量が2×1022n/cm2 であ
る高い中性子照射を受ける部分で、ボルト,ナットの如
く高応力を受け、外部からその表面を直接観察できない
部材を耐応力腐食割れ性の高い部材によって構成するこ
とが重要である。
【0043】(実施例3)図16は沸騰水型原子炉炉心
各種構造物の損傷部分を補修した状態を示す平面図であ
る。炉心シュラウド55に応力腐食割れ等の損傷部を生
じたため、機械的に保護および補強する補強板であるク
ランプ85を補修用ボルト86および補修用ナット87
で取付け、炉心シュラウド55を補修した。この際、ク
ランプ85,補修用ボルト86および補修用ナット87
は、本発明のオーステナイト系ステンレス鋼を用いた。
炉心シュラウド55とクランプ85との締結は、図17
に示すように、テーパ無しボルト88と補修用ナット8
7で締結した。また、図18に示すようにテーパ付ボル
ト89,補修用ナット87,スリット付スリーブ90で
締結した。
【0044】この際、クランプ85,補修用ナット8
7,テーパ無しボルト88,テーパ付ボルト89および
スリット付スリーブ90は、本発明のオーステナイト系
ステンレス鋼を用いた。
【0045】本実施例によると、耐応力腐食割れ性に優
れた補修用部材を用い、沸騰水型原子炉炉心各種構造物
の補修を行ったことで、原子炉の長寿命化をはかること
ができ、さらにこれらの補修部材は周囲の材質と類似し
た組成であるので、高温純水中での電位を同等とする。
【0046】本実施例では、ボルト,ナットおよびクラ
ンプを単結晶加工材としたが、上部格子板のグリッドプ
レート35,炉心支持板52,サポートプレート32お
よび中性子束計測案内管53を同じ材料の本発明のオー
ステナイト系ステンレス鋼で使用することも非常に有用
である。
【0047】
【発明の効果】本発明によれば、化学プラント,原子燃
料再処理プラント及び産業プラントのごとき酸化性ある
いは非酸化性環境下で使用されるオーステナイト系ステ
ンレス鋼、及び原子炉炉心のごとき放射線照射環境下で
使用されるオーステナイト系ステンレス鋼で製造された
構造部材に、粒界腐食や照射で誘起される粒界型応力腐
食割れを防止できるので、プラント構造部材,原子炉炉
心構造部品や核融合炉の第一壁,ブランケット構造部品
を長寿命化でき、特にプラント及び原子炉としては40
年間使用できるようにし、さらに核融合炉においては安
全性,信頼性の向上に顕著な効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例であるオーステナイト系ステン
レス鋼の製造装置の構成を示す断面図。
【図2】応力腐食割れ試験方法を示す斜視図。
【図3】本発明の実施例であるヒューイ試験結果。
【図4】本発明のオーステナイト鋼を用いた一実施例を
示す原子炉炉心を示す部分断面斜視図。
【図5】原子炉炉心の上部格子板の部分平面図。
【図6】図5のVII部分の切断断面図。
【図7】図6のVIII 部分の拡大図。
【図8】原子炉炉心の上部格子板部分拡大図。
【図9】図8のX部拡大図。
【図10】図8のXI部拡大図。
【図11】原子炉炉心の炉心支持板の断面図。
【図12】原子炉炉心の燃料支持金具の斜視図。
【図13】原子炉炉心の周辺燃料支持金具の断面図。
【図14】図11のXV部拡大図。
【図15】チャンネルファスナ組立状態の断面図。
【図16】本発明による原子炉炉心のシュラウドの補修
構造を示す平面図。
【図17】本発明の実施例であるテーパ無しボルトを使
用した補修部断面図。
【図18】本発明の実施例であるテーパ付ボルトを使用
した補修部断面図。
【符号の説明】
1…溶湯、2…高周波溶解炉、3…鋳型、4…本体、5
…セレクタ、6…スタータ、7…鋳込口、8…鋳型過熱
炉、9…水冷チル、10…下方、11…試験片、12…
グラファイトファイバーウール、13…ホルダー、14
…ボルト穴、21…リム胴、22…上部フランジ、2
3,33,36…ボルト、31,35…グリットプレー
ト、32…サポートプレート、34,37…ナット、4
2…アイボルト、43…ワッシャ、44…周辺燃料支持
金具、45…炉心支持ピン、51…ポイズンカーテン、
52…炉心支持板、53…中性子束計測案内管、54…
制御棒、55…炉心シュラウド、56…上部格子板、5
7…燃料集合体、58…上鏡スプレイノズル、59…ベ
ントノズル、60…圧力容器蓋、61…フランジ、62
…計測用ノズル、63…気水分離器、64…シュラウド
ヘッド、65…給水入口ノズル、66…ジェットポン
プ、68…蒸気乾燥機、69…蒸気出口ノズル、70…
給水スパージャ、71…炉心スプレイ用ノズル、72…
下部炉心格子、73…再循環水入口ノズル、74…バッ
フル板、75…制御棒案内管、76…燃料棒、77…ガ
ード、78…リーフスプリング、79…キャップスクリ
ュ、80…ロックワッシャ、81…チャンネルボック
ス、82…チャンネルクリップ、83…上部タイプレー
ト、84…チャンネルポスト、85…クランプ、86…
補修用ボルト、87…補修用ナット、88…テーパ無し
ボルト、89…テーパ付ボルト、90…スリット付スリ
ーブ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G21D 1/00 GDB G21D 1/00 GDBX (72)発明者 金田 潤也 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 青野 泰久 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 児玉 英世 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 加藤 隆彦 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内 (72)発明者 服部 成雄 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内 (72)発明者 岩田 安隆 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】重量で、C:0.02% 以下,Ni:12
    〜26%及びCr:16〜26%を含有するオーステナ
    イト系ステンレス鋼において、該鋼はオーステナイト母
    相よりなり、該母相はサブ結晶粒界を有する単結晶から
    なることを特徴とする耐食性に優れたオーステナイト系
    ステンレス鋼。
  2. 【請求項2】重量で、C:0.02%以下,N:0.6%
    以下,Si:1%以下,P:0.040%以下,S:0.03
    0%以下,Mn:2.0%以下,Mo:3%以下,N
    i:12〜26%及びCr:16〜26%を含有するオ
    ーステナイト系ステンレス鋼において、該鋼中はオース
    テナイト母相よりなり、該母相はサブ結晶粒界を有する
    単結晶からなることを特徴とする耐食性に優れたオース
    テナイト系ステンレス鋼。
  3. 【請求項3】重量で、C:0.02%以下,N:0.6%
    以下,Si:1%以下,P:0.040%以下,S:0.03
    0%以下,Mn:2.0%以下,Mo:3%以下,N
    i:12〜26%及びCr:16〜26%を含有するオ
    ーステナイト系ステンレス鋼において、該鋼はオーステ
    ナイト母相よりなり、該母相は相互の結晶方位差が10
    度以下であるサブ結晶粒界を有し、対応方位関係におけ
    る全原子数に対する対応関係にある原子数の割合の逆数
    Σが19以下であり、いずれかの対応方位関係からのず
    れが10度以下である単結晶からなることを特徴とする
    耐食性に優れたオーステナイト系ステンレス鋼。
  4. 【請求項4】重量で、C:0.02% 以下,Ni:12
    〜26%及びCr:16〜26%を含有するオーステナ
    イト系ステンレス鋼において、該鋼はフェライト相がオ
    ーステナイト母相中に10体積%以下含有し、前記母相
    はサブ結晶粒界を有する単結晶からなることを特徴とす
    る耐食性に優れたオーステナイト系ステンレス鋼。
  5. 【請求項5】重量で、C:0.02%以下,N:0.6%
    以下,Si:1%以下,P:0.040%以下,S:0.03
    0%以下,Mn:2.0%以下,Mo:3%以下,N
    i:12〜26%及びCr:16〜26%を含有するオ
    ーステナイト系ステンレス鋼において、該鋼はフェライ
    ト相がオーステナイト母相中に10体積%以下含有し、
    前記母相はサブ結晶粒界を有する単結晶からなることを
    特徴とする耐食性に優れたオーステナイト系ステンレス
    鋼。
  6. 【請求項6】重量で、C:0.02%以下,N:0.6%
    以下,Si:1%以下,P:0.040%以下,S:0.03
    0%以下,Mn:2.0%以下,Mo:3%以下,N
    i:12〜26%及びCr:16〜26%を含有するオ
    ーステナイト系ステンレス鋼において、該鋼はフェライ
    ト相がオーステナイト母相中に10体積%以下含有し、
    前記母相は相互の結晶方位差が10度以下であるサブ結
    晶粒界を有し、対応方位関係における全原子数に対する
    対応関係にある原子数の割合の逆数Σが19以下で、い
    ずれかの対応方位関係からのずれが10度以下である単
    結晶からなることを特徴とする耐食性に優れたオーステ
    ナイト系ステンレス鋼。
  7. 【請求項7】酸化性あるいは非酸化性の酸溶液あるいは
    蒸気に晒される化学プラント,原子燃料再処理プラント
    及び産業プラント用部材において、該部材は請求項1か
    ら6のいずれかに記載のオーステナイト系ステンレス鋼
    よりなることを特徴とする各種プラント用部材。
  8. 【請求項8】高温高圧純水にさらされ、中性子照射を受
    ける原子炉炉心部材において、該部材は請求項1から6
    のいずれかに記載のオーステナイト系ステンレス鋼より
    なることを特徴とする原子炉炉心部材。
  9. 【請求項9】締結部材により結合された上部格子板及び
    炉心支持板,原子燃料を囲み締結部材によって固定され
    るシュラウド,該燃料を支持する燃料支持金具,中性子
    束計測案内管,チャンネルボックスを燃料体に固定する
    チャンネルファスナー及びB4C 型制御棒用ポイズン管
    を備えた原子炉炉心において、前記上部格子板の締結部
    品,前記炉心支持板の締結部品,前記燃料支持金具,前
    記中性子束計測案内管,前記チャンネルファスナー用キ
    ャップスクリュー及び前記B4C 型制御棒用ポイズン管
    の少なくとも一つが請求項1から6のいずれかに記載の
    オーステナイト系ステンレス鋼からなることを特徴とす
    る原子炉炉心。
  10. 【請求項10】原子炉炉内構造物及び機器の損傷部に請
    求項1から6のいずれかに記載のオーステナイト系ステ
    ンレス鋼よりなる部材を当接し、請求項1から6のいず
    れかに記載のオーステナイト系ステンレス鋼よりなるボ
    ルト及びナットによって固定することを特徴とする原子
    炉。
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