JPH1180752A - 石油類の脱硫方法 - Google Patents

石油類の脱硫方法

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JPH1180752A
JPH1180752A JP24002497A JP24002497A JPH1180752A JP H1180752 A JPH1180752 A JP H1180752A JP 24002497 A JP24002497 A JP 24002497A JP 24002497 A JP24002497 A JP 24002497A JP H1180752 A JPH1180752 A JP H1180752A
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petroleum
water
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polar organic
oil
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Isao Komazawa
勲 駒沢
Takayuki Hirai
隆之 平井
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  • Production Of Liquid Hydrocarbon Mixture For Refining Petroleum (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 紫外線照射による石油類の脱硫において、光
化学反応の際に石油類に含まれるナフタレン等の芳香族
化合物の抑制を受けることなく脱硫効率を上昇させる。 【解決手段】 ガソリン、灯油、軽油、重油、原油のい
ずれかの石油類に、アセトニトリル、ジメチルフォルム
アミド、ジエチレングリコールの1種もしくは2種以上
の極性有機溶剤、または、さらにこれに水を添加した極
性有機溶剤の存在下、酸素含有気体を吹き込みながら紫
外線を照射し光化学反応させ、反応後静置により分離
し、硫黄分を極性有機溶剤に移動させ、脱硫された石油
類を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、紫外線を利用し石
油類の脱硫を行う方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の石油類の脱硫方法として
は、水素化脱硫、酸化脱硫(過酸化水素脱硫、バイオ脱
硫)などが知られている。また、近年、本発明者の駒沢
らは、紫外線を照射して石油類の脱硫を行う方法を提案
している。この方法は、軽油に水の存在下、酸素含有気
体を供給しながら紫外線を照射し、軽油中に含有されて
いる硫黄化合物を軽油相中で光化学反応により酸化させ
ると、酸化された硫黄化合物が水溶性となって軽油相か
ら水相に移動するため分離可能となり、脱硫できるもの
である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
方法においては、軽油に酸素含有気体を供給しながら紫
外線を照射し光化学反応を起こす際に、軽油中に含有さ
れているナフタレンなどの芳香族化合物が励起エネルギ
ーを吸収して、目的の脱硫反応を阻害する光反応阻害を
起こすため、反応速度が減少し、脱硫効率が低下すると
いう不都合を生じる。特に、難脱硫成分であるジベンゾ
チオフェン(DBT)の光化学反応は、ナフタレン等の
芳香族化合物との共存により著しく抑制される。
【0004】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、脱硫しにくい硫黄化合物を含む石油類であっても、
ナフタレン等の芳香族化合物の共存により反応を抑制さ
れることなく、反応速度を上昇させ、高い脱硫効率を得
る方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
石油類に極性有機溶剤の存在下、酸素含有気体を供給し
ながら紫外線を照射することを特徴とする石油類の脱硫
方法である。請求項2に係る発明は、上記極性有機溶剤
が、アセトニトリル、ジメチルフォルムアミド、ジエチ
レングリコールの1種もしくは2種以上であることを特
徴とする請求項1記載の石油類の脱硫方法である。請求
項3に係る発明は、上記極性有機溶剤には水が添加され
ていることを特徴とする請求項1記載の石油類の脱硫方
法である。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施例を詳細に説明する。図1は本発明の石油類の脱硫方
法を実施するための装置の一例を示すものである。この
装置は、円筒形の石英ガラス製内部照射型反応管で、反
応管本体1と、この反応管本体1の肩部に設けられたL
字型細管状の気体吹き込み口2と、気体吹き込み口2の
反対側の肩部に設けられた試料注入口3と、反応管本体
1の中心部鉛直方向に設けられた反応管本体1よりも径
の小さい円筒形のアウタージャケット4と、このアウタ
ージャケット4の内部に備えられた発光部5と、この発
光部5の内部に備えられた300Wの高圧水銀灯6と、
反応管本体1の内側底部に備えられたマグネティックス
ターラー7とで構成されている。上記気体吹き込み口2
は、反応管本体1の底部付近まで延びた細管とつながっ
ており、気体吹き込み口2から吹き込まれた気体はこの
管を通って反応管本体1の内部に供給される。上記アウ
タージャケット4の、反応管本体1の上方に突出した部
分には、管の外側に冷却水を供給するための対面する2
つのL字型の細管を備えている。また、上記アウタージ
ャケット4の内部には、アウタージャケットより小径の
上記発光部5が挿入され、最上部に栓がされている。さ
らに、アウタージャケット4と上記発光部5との間の液
槽には照射波長を調整するためのパイレックス製やウラ
ニルガラス製のフィルター管8が挿入されている。パイ
レックス製のフィルター管は紫外線の280nm未満の
波長の光を遮断し、またウラニルガラス製のフィルター
管は320nm未満の波長の光を遮断する。
【0007】続いて、上述の装置を用いて石油類を脱硫
する方法の一例を以下に示す。反応管本体1に試料注入
口3から石油類と極性有機溶剤との混合物を両者の体積
比が1:1〜1:7程度となるように入れる。次に、気
体吹き込み口2から酸素を200〜800ml/min
の流速で供給する。この酸素の代わりに空気などの酸素
含有気体を供給してもよく、この場合、この酸素含有気
体の酸素濃度は20〜40mol%とし、供給流速は酸
素の供給量が溶液全体の飽和量となるようにすれば良
い。上記酸素または酸素含有気体を供給しながら、マグ
ネティックスターラー7または酸素含有気体バブリング
により攪拌する。波長が250〜320nmの紫外線を
2〜24時間照射し、光化学反応を行う。操作はすべて
大気圧下で行い、反応中の温度は20〜80℃程度に保
たれる。
【0008】本発明で用いる石油類は、軽油または重油
(アラビアンライト)であるが、この他にガソリン、灯
油及び原油を含めて石油類とし、いずれを用いても良
い。また、本発明で用いる極性有機溶剤は、芳香族抽出
に有効であり、かつ、官能基に硫黄を含有しないものを
用いる。例えば、アセトニトリル、ジエチレングリコー
ル及びジメチルフォルムアミドなどが有効である。ここ
で、極性有機溶剤として硫黄含有のもの、例えばジメチ
ルスルホキシドやスルフォランを用いると、紫外線照射
の過程で溶剤自身が紫外線を吸収し、さらに副反応を起
こすといった、反応効率を低下させるような原因が生じ
る。したがって、好ましくは硫黄を含有せず、紫外域の
吸収が小さい極性有機溶剤を用いて脱硫を行う。一方、
上記極性有機溶剤に水を存在させると、軽油等の石油類
に極性有機溶剤が溶解するのを抑制できる。このため成
分分離が容易になることから、上記極性有機溶剤に水を
添加して混合溶剤とし、これを用いても良い。ここで、
極性有機溶剤と水との混合溶剤中の水の体積パーセント
は、0〜100%の範囲のいずれかの点であり、好まし
くは0〜30%のいずれかの点である。また、この混合
溶剤を用いて石油類の反応を行う場合、石油類と混合溶
剤との混合物を両者の体積比が1:1〜1:7程度とな
るようにする。さらに、石油類、極性有機溶剤または水
を添加した極性有機溶剤及び酸素含有気体の混合は良く
行われなければならないが、混合方法は機械的攪拌、ま
たは空気による攪拌のいずれの方法を用いても良い。
【0009】光化学反応後、反応液を静置し、油相と溶
剤相とに分離させる。分離後、油相と溶剤相のそれぞれ
について、精製を行う。油相については、水洗および蒸
留を行い溶解している溶剤を除去する。また、溶剤相に
ついては蒸留または抽出を行い成分分離を行う。蒸留を
行う場合、沸点の差からまず溶剤が流出し、続いて油分
が流出し、最後に硫黄化合物が残さとして残留するので
これをそれぞれ回収する。一方抽出を行う場合、n−パ
ラフィンを用いて油分を抽出し、さらに蒸留を行って溶
剤と硫黄化合物とに分離する。取りだした硫黄化合物は
そのまま有効利用するか、または、水の存在下空気を吹
き込みながら攪拌し、紫外線を照射して反応させ硫酸イ
オンの形にした後、アルカリ処理を行う。
【0010】以上のような装置を用いて操作を行う方法
によると、石油類中の硫黄化合物は極性有機溶剤相中で
酸素との光化学反応によって酸化し、極性有機溶剤に可
溶でかつ石油類に難溶のスルホキシドまたはスルホンに
なるため、油相からの脱硫が可能となる。ここで、石油
類に含まれる難脱硫性の硫黄化合物、例えばジベンゾチ
オフェンは、上記極性有機溶剤または水を添加した極性
有機溶剤との混合攪拌時に、選択的に溶剤相に溶出す
る。このため、これまでの溶剤として水のみを用いた反
応系において、反応を抑制していた石油類中のナフタレ
ン類は、極性有機溶剤中では反応を抑制することがな
く、溶剤相中で反応を進めることが可能となる。したが
って、脱硫効率が上昇するものである。また、成分分離
は、エマルジョンの生成がないため、水のみを用いた反
応系よりも処理時間を短縮させることが可能である。さ
らに、分離精製後の酸化した硫黄化合物(スルホキシド
及びスルホン)を本発明の脱硫方法によりさらに酸化し
硫酸イオンにしたものは、アルカリ処理により硫酸ナト
リウムとなるためそのまま廃棄することが可能である。
したがって、新たに廃棄処理のためのプロセスを用いる
必要がないため、コストダウンにつながる。
【0011】図2は、本発明の工業的規模での脱硫プロ
セスの一例をフローチャートで示したものである。この
例は、極性有機溶剤としてアセトニトリルを用い、これ
に水を添加したものを使用し反応を行うものである。ま
ず、アセトニトリルに水を混合し、この混合物に軽油を
加え、これに空気を吹き込みながら紫外線を照射し脱硫
を行う。続いてこの混合物を静置し、軽油相とアセトニ
トリル相とを分離する。上澄み部分の軽油相は水洗およ
び蒸留を行い、溶解しているアセトニトリルを分離して
脱硫軽油を取り出す。また、アセトニトリル相はn−ヘ
キサンを用いて抽出を行い溶解している芳香族分を分離
する。ヘキサン相はさらに蒸留を行い軽油を分離する。
アセトニトリル相についても蒸留を行いアセトニトリル
と酸化した硫黄化合物とに分離する。
【0012】得られたそれぞれの成分は有効利用する
か、または、最終的にアセトニトリル相から取り出した
硫黄化合物については、本発明の脱硫方法を用いてさら
に光化学反応を行い酸化させて硫酸イオンとし、続けて
アルカリ処理を行って廃棄することが可能である。
【0013】
【実施例】
(実施例1)脱硫には以下のものを用いた。 反応管: 英光社製 内部照射型反応管:EHB−W−
300型 光源: 高圧水銀灯300W(平均寿命2000時間) 軽油: 市販軽油 反応管本体1に軽油100ml及びアセトニトリル30
0mlを試料注入口3より入れ、気体吹き込み口2より
空気を500ml/minの流量で吹き込みながら攪拌
し、発光部5よりフィルター管8を通して250〜32
0nmの紫外線を照射した。一定時間毎に試料3mlを
取り出し、取りだした試料について軽油相とアセトニト
リル相とに静置分離後、軽油相中の硫黄化合物含有量を
蛍光X線法および微量電量滴定法により分析した。な
お、操作は、紫外線を照射した際に反応管本体1の内部
温度が約50℃に保たれた以外は、大気圧下室温で行っ
た。その結果、軽油中の硫黄の重量パーセント濃度は、
初期濃度0.2重量%が、2時間後には0.05重量
%、5時間後には0.02重量%となった。
【0014】(実施例2)前記反応管本体1に原油(ア
ラビアンライト)100ml及び水が10重量%である
アセトニトリル/水混合溶剤300mlを試料注入口3
より入れ、実施例1と同様の操作を行った。その結果、
原油中の硫黄の重量パーセント濃度は、初期濃度1.8
重量%が、2時間後には1.4重量%に、5時間後には
0.9重量%となった。
【0015】(実施例3)前記反応管本体1に軽油10
0ml及びジエチレングリコール300mlを試料注入
口3より入れ、実施例1と同様の操作を行った。その結
果、軽油中の硫黄の重量パーセント濃度は、初期濃度
0.2重量%が、2時間後には0.07重量%に、5時
間後には0.04重量%となった。
【0016】(実施例4)前記反応管本体1に軽油及び
アセトニトリルの総量400mlを試料注入口3より入
れ、気体吹き込み口2から空気を500ml/minの
流量で吹き込みながら攪拌し、発光部5よりフィルター
管8を通して250〜320nmの紫外線を照射した。
その後は実施例1と同様の操作を行った。ここでアセト
ニトリル/軽油体積比を1、3、7と変化させていき、
それぞれの軽油中の硫黄の重量パーセント濃度の経時変
化を測定した。なお、操作は、紫外線を照射した際に反
応管本体1の内部温度が約50℃に保たれた以外は、大
気圧下室温で行った。この結果を図3に示した。軽油中
の硫黄の重量パーセント濃度は、初期濃度0.2重量%
が、体積比1の時、2時間後には0.12重量%に、5
時間後には0.095重量%となった。体積比3の時、
2時間後には0.05重量%に、5時間後には0.03
重量%となった。また体積比7の時、2時間後には0.
02重量%に、5時間後には0.005重量%となっ
た。軽油/アセトニトリルの反応系では、アセトニトリ
ルの体積比が大きくなるほど、反応効率が上昇し、脱硫
効率が向上する結果が得られた。
【0017】(実施例5)前記反応管本体1に軽油及び
アセトニトリル/水の総量400mlを試料注入口3よ
り入れ、気体吹き込み口2から空気を500ml/mi
nの流量で吹き込みながら攪拌し、発光部5よりフィル
ター管8を通して250〜320nmの紫外線を照射し
た。その後は実施例1と同様の操作を行った。また、水
を用いることによって軽油中に溶剤が溶解するのを抑制
することが可能であることから、本実施例では、アセト
ニトリル/水混合溶剤の水の体積パーセントを0〜10
0%まで変化させそれぞれ反応を行った。この結果を図
4に示した。縦軸に軽油中に含まれる硫黄の重量パーセ
ント濃度をパラメータとして取り、また横軸には紫外線
の照射時間を取った。照射時間6時間後の場合、アセト
ニトリル/水混合溶剤の水の体積パーセントが0,1
0,20,50,100%と増加するに従い、硫黄の重
量パーセントは、0.025,0.03,0.06,
0.13,0.17重量%と増加した。したがって、ア
セトニトリル中の水の体積パーセントを0または0に近
づけるほど脱硫効率を上昇させることが可能であるとい
う結果が得られた。また、水を用いることによって軽油
中に溶剤が溶解するのを抑制することが可能であること
を加味するならば、水の体積パーセントが10〜20%
の水/アセトニトリル混合溶剤を用いるのが最も実用的
である。また、図5には、2時間の紫外線照射の有無に
よる軽油中の硫黄の重量パーセント濃度と溶剤中に含ま
れる水の体積パーセントとの関係を示した。縦軸に軽油
中に含まれる硫黄の重量パーセント濃度を取り、横軸に
アセトニトリル/水の混合溶剤の水の体積パーセントを
取った。また、アセトニトリル相/軽油相の体積比は3
であった。紫外線の照射により反応効率は上昇し、水の
体積パーセントが20%の時、紫外線を照射しないとき
の硫黄濃度は0.17重量%であるのに対し、照射した
ときは0.09重量%であった。
【0018】(比較例1)前記反応管本体1に軽油10
0ml及び純水300mlを試料注入口3より入れ、気
体吹き込み口2から空気を500ml/minの流量で
吹き込みながら攪拌し、発光部5よりフィルター管8を
通して250〜320nmの紫外線を照射した。一定時
間毎に試料3mlを取り出し、軽油の硫黄化合物含有量
を蛍光X線法により分析した。なお、操作は、紫外線照
射の際に反応管本体1の内部温度が約50℃に保たれた
以外は、大気圧下室温で行った。水/軽油のエマルジョ
ンが生成して有機溶媒系に比べ分離操作に長い時間を要
し十分に分離した後軽油相を取り出し硫黄化合物含有量
を蛍光X線法により同定した。その結果、軽油中の硫黄
の重量パーセント濃度は、初期濃度0.24重量%が、
12時間後には0.18重量%に、24時間後には0.
17重量%となった。
【0019】(比較例2)前記反応管本体1に軽油10
0ml及び30重量%過酸化水素水溶液300mlを試
料注入口3より入れ、気体吹き込み口2から空気を50
0ml/minの流量で吹き込みながら攪拌し、発光部
5よりフィルター管8を通して250〜320nmの紫
外線を照射した。なお、操作は、紫外線照射の際に反応
管本体1の内部温度が約50℃に保たれた以外は、大気
圧下室温で行った。一定時間毎に試料50mlを取り出
し、取りだした試料について軽油相と過酸化水素水相と
を静置分離後、軽油と同量の純水で軽油相を3回洗浄し
残存する過酸化水素を除去後、硫黄化合物含有量を蛍光
X線法により同定した。その結果、軽油中の硫黄の重量
パーセント濃度は、初期濃度0.2重量%が、12時間
後には0.08重量%に、24時間後には0.04重量
%となった。
【0020】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の脱硫方法に
よれば、極性有機溶剤を用いることによって、石油類に
含まれる硫黄化合物は極性有機溶剤に溶出し反応が進む
ため、石油類に含まれるナフタレン等の芳香族化合物の
光反応阻害の影響による反応の抑制を受けることなく脱
硫の効率が向上する。また、極性有機溶剤としてアセト
ニトリル、ジメチルフォルムアミド、ジエチレングリコ
ールの1種もしくは2種以上を用いることによって、紫
外線吸収や副反応などの弊害が除去でき、効率よく脱硫
を進めることが可能である。さらに、有機溶剤中に水を
混合させることによって、軽油等石油類に溶剤が溶解す
るのを抑制することができる。したがって、反応後の処
理が容易になるため、脱硫石油類を効率よく取り出すこ
とが可能である。工業的規模のプロセスの一例として
は、水の体積パーセントが10〜20%のアセトニトリ
ル/水混合溶剤を用いて反応を行うことで最も脱硫効率
が上昇する。このように脱硫効率が高く、また副生成物
を廃棄する際も容易に処理できることから、これまでの
脱硫方法に比べより実用的に優れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の脱硫方法を実施するに使用される装
置の一例を示す断面図である。
【図2】 本発明の脱硫プロセスのフローチャートであ
る。
【図3】 実施例4の硫黄濃度の経時変化の図である。
【図4】 実施例5の硫黄濃度の経時変化の図である。
【図5】 実施例5の水の体積パーセントの変化に伴う
硫黄濃度の変化の図である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 石油類に極性有機溶剤の存在下、酸素含
    有気体を供給しながら紫外線を照射することを特徴とす
    る石油類の脱硫方法。
  2. 【請求項2】 上記極性有機溶剤が、アセトニトリル、
    ジメチルフォルムアミド、ジエチレングリコールの1種
    もしくは2種以上であることを特徴とする請求項1記載
    の石油類の脱硫方法。
  3. 【請求項3】 上記極性有機溶剤には水が添加されてい
    ることを特徴とする請求項1記載の石油類の脱硫方法。
JP24002497A 1997-09-04 1997-09-04 石油類の脱硫方法 Withdrawn JPH1180752A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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