JPH1180352A - 貯蔵安定性の改良された耐熱性コ−ティング組成物およびポリイミド膜 - Google Patents
貯蔵安定性の改良された耐熱性コ−ティング組成物およびポリイミド膜Info
- Publication number
- JPH1180352A JPH1180352A JP24880697A JP24880697A JPH1180352A JP H1180352 A JPH1180352 A JP H1180352A JP 24880697 A JP24880697 A JP 24880697A JP 24880697 A JP24880697 A JP 24880697A JP H1180352 A JPH1180352 A JP H1180352A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- acid
- biphenyltetracarboxylic
- mol
- dianhydride
- component
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Paints Or Removers (AREA)
- Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 形成される被膜の耐熱性、強度等の物性を大
巾に低下させることなく室温保存下の粘度安定性および
気泡の生成抑制を向上させたポリアミック酸コ−ティン
グ組成物を提供する。 【構成】 3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカル
ボン酸二無水物とパラフェニレンジアミンとの系にさら
に2−15モル%の2,3,3’,4’−ビフェニルテ
トラカルボン酸二無水物またはその誘導体を組み合わせ
たポリアミック酸溶液からなるコ−ティング組成物を得
る。
巾に低下させることなく室温保存下の粘度安定性および
気泡の生成抑制を向上させたポリアミック酸コ−ティン
グ組成物を提供する。 【構成】 3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカル
ボン酸二無水物とパラフェニレンジアミンとの系にさら
に2−15モル%の2,3,3’,4’−ビフェニルテ
トラカルボン酸二無水物またはその誘導体を組み合わせ
たポリアミック酸溶液からなるコ−ティング組成物を得
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、高耐熱性で高強
度のポリイミドを与えるポリアミック酸溶液からなる、
貯蔵安定性の改良された耐熱性コ−ティング組成物およ
びその硬化物であるポリイミド膜に関するものであり、
さらに詳しくは3,3’,4,4’−ビフェニルテトラ
カルボン酸二無水物、2,3,3’,4’−ビフェニル
テトラカルボン酸二無水物、それらの誘導体およびパラ
フェニレンジアミンを出発原料とする貯蔵安定性の改良
された耐熱性コ−ティング組成物、およびポリイミド膜
に関するものである。
度のポリイミドを与えるポリアミック酸溶液からなる、
貯蔵安定性の改良された耐熱性コ−ティング組成物およ
びその硬化物であるポリイミド膜に関するものであり、
さらに詳しくは3,3’,4,4’−ビフェニルテトラ
カルボン酸二無水物、2,3,3’,4’−ビフェニル
テトラカルボン酸二無水物、それらの誘導体およびパラ
フェニレンジアミンを出発原料とする貯蔵安定性の改良
された耐熱性コ−ティング組成物、およびポリイミド膜
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の3,3’,4,4’−ビフェニル
テトラカルボン酸二無水物およびパラフェニレンジアミ
ンを出発原料とするポリアミック酸コ−ティング組成物
は、高耐熱性で高強度等の優れた物性を有するポリイミ
ド膜を与えることから、電子分野において幅広く使用さ
れている。
テトラカルボン酸二無水物およびパラフェニレンジアミ
ンを出発原料とするポリアミック酸コ−ティング組成物
は、高耐熱性で高強度等の優れた物性を有するポリイミ
ド膜を与えることから、電子分野において幅広く使用さ
れている。
【0003】しかし、3,3’,4,4’−ビフェニル
テトラカルボン酸二無水物およびパラフェニレンジアミ
ンを出発原料とするポリアミック酸コ−ティング組成物
(ワニス)は、室温貯蔵中に徐々に粘度増加しワニス粘
度が塗布膜厚みを決定するようなコ−ティング方法(例
えば、スピンコ−ト、ディップ塗布)を採用する場合に
形成塗膜厚みの再現性に欠けるという問題点があった。
また、厚手の膜(例えば、40μm以上の硬化膜)を形
成する場合、気泡が生じやすくなり熱処理操作が複雑に
なる場合がある。
テトラカルボン酸二無水物およびパラフェニレンジアミ
ンを出発原料とするポリアミック酸コ−ティング組成物
(ワニス)は、室温貯蔵中に徐々に粘度増加しワニス粘
度が塗布膜厚みを決定するようなコ−ティング方法(例
えば、スピンコ−ト、ディップ塗布)を採用する場合に
形成塗膜厚みの再現性に欠けるという問題点があった。
また、厚手の膜(例えば、40μm以上の硬化膜)を形
成する場合、気泡が生じやすくなり熱処理操作が複雑に
なる場合がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この発明の目的は、形
成される被膜の耐熱性、強度等の物性を大巾に低下させ
ることなく、室温保存下の粘度安定性および気泡の生成
抑制を向上させたポリアミック酸コ−ティング組成物を
提供することである。
成される被膜の耐熱性、強度等の物性を大巾に低下させ
ることなく、室温保存下の粘度安定性および気泡の生成
抑制を向上させたポリアミック酸コ−ティング組成物を
提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち、この発明は、
芳香族テトラカルボン酸成分として3,3’,4,4’
−ビフェニルテトラカルボン酸、その酸エステルまたは
その酸二無水物と2,3,3’,4’−ビフェニルテト
ラカルボン酸、その酸エステルまたはその酸二無水物お
よび芳香族ジアミン成分としてパラフェニレンジアミン
からなる芳香族ジアミン成分とを用いて有機極性溶媒中
で重合してなるポリアミック酸溶液であって、3,
3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸、その酸
エステルまたはその酸二無水物より導かれる有機残基が
85−98モル%、2,3,3’,4’−ビフェニルテ
トラカルボン酸、その酸エステルまたはその酸二無水物
より導かれる有機残基が2−15モル%の範囲内にある
貯蔵安定性の改良された耐熱性コ−ティング組成物に関
するものである。
芳香族テトラカルボン酸成分として3,3’,4,4’
−ビフェニルテトラカルボン酸、その酸エステルまたは
その酸二無水物と2,3,3’,4’−ビフェニルテト
ラカルボン酸、その酸エステルまたはその酸二無水物お
よび芳香族ジアミン成分としてパラフェニレンジアミン
からなる芳香族ジアミン成分とを用いて有機極性溶媒中
で重合してなるポリアミック酸溶液であって、3,
3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸、その酸
エステルまたはその酸二無水物より導かれる有機残基が
85−98モル%、2,3,3’,4’−ビフェニルテ
トラカルボン酸、その酸エステルまたはその酸二無水物
より導かれる有機残基が2−15モル%の範囲内にある
貯蔵安定性の改良された耐熱性コ−ティング組成物に関
するものである。
【0006】また、この発明は、前記の貯蔵安定性の改
良された耐熱性コ−ティング組成物を基板に塗布し、加
熱乾燥してなるポリイミド膜に関するものである。
良された耐熱性コ−ティング組成物を基板に塗布し、加
熱乾燥してなるポリイミド膜に関するものである。
【0007】この発明の貯蔵安定性の改良された耐熱性
コ−ティング組成物は、例えば、パラフェニレンジアミ
ンおよび有機極性溶媒を混合し、得られた溶液に3,
3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸、その酸
エステルまたはその酸二無水物と2,3,3’,4’−
ビフェニルテトラカルボン酸、その酸エステルまたはそ
の酸二無水物を、導かれるポリアミック酸(ポリイミ
ド)の有機残基中で3,3’,4,4’−ビフェニルテ
トラカルボン酸残基の割合が85−98モル%、好まし
くは90−97モル%となり、2,3,3’,4’−ビ
フェニルテトラカルボン酸残基の割合が2−15モル
%、好ましくは3−10モル%となるように加えて、0
−70℃で重合させることによって得ることができる。
この際に水を反応系に存在させて粘度調整してもよい。
この発明の貯蔵安定性の改良されたポリアミック酸溶液
である耐熱性コ−ティング組成物は、粘度(30℃)が
5−1500ポイズであることが好ましい。
コ−ティング組成物は、例えば、パラフェニレンジアミ
ンおよび有機極性溶媒を混合し、得られた溶液に3,
3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸、その酸
エステルまたはその酸二無水物と2,3,3’,4’−
ビフェニルテトラカルボン酸、その酸エステルまたはそ
の酸二無水物を、導かれるポリアミック酸(ポリイミ
ド)の有機残基中で3,3’,4,4’−ビフェニルテ
トラカルボン酸残基の割合が85−98モル%、好まし
くは90−97モル%となり、2,3,3’,4’−ビ
フェニルテトラカルボン酸残基の割合が2−15モル
%、好ましくは3−10モル%となるように加えて、0
−70℃で重合させることによって得ることができる。
この際に水を反応系に存在させて粘度調整してもよい。
この発明の貯蔵安定性の改良されたポリアミック酸溶液
である耐熱性コ−ティング組成物は、粘度(30℃)が
5−1500ポイズであることが好ましい。
【0008】この発明の貯蔵安定性の改良された耐熱性
コ−ティング組成物は、テトラカルボン酸二無水物成分
とジアミン成分とを略等モル量使用して得られるが、こ
れらの割合は厳密に等モルであってもよく、あるいは
1.02:1−1:0.90の範囲内であれば等モルで
なくてもよい。
コ−ティング組成物は、テトラカルボン酸二無水物成分
とジアミン成分とを略等モル量使用して得られるが、こ
れらの割合は厳密に等モルであってもよく、あるいは
1.02:1−1:0.90の範囲内であれば等モルで
なくてもよい。
【0009】この発明においては、3,3’,4,4’
−ビフェニルテトラカルボン酸またはその誘導体と2,
3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸またはそ
の誘導体とパラフェニレンジアミンとを前記の範囲内の
割合で使用することが必要あり、これによって、形成さ
れる被膜の耐熱性、強度等の物性を大巾に低下させるこ
となく、室温保存下の粘度安定性および気泡の生成抑制
を向上させることが可能になる。
−ビフェニルテトラカルボン酸またはその誘導体と2,
3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸またはそ
の誘導体とパラフェニレンジアミンとを前記の範囲内の
割合で使用することが必要あり、これによって、形成さ
れる被膜の耐熱性、強度等の物性を大巾に低下させるこ
となく、室温保存下の粘度安定性および気泡の生成抑制
を向上させることが可能になる。
【0010】この発明においては、前記の物性に悪影響
を及ぼさない範囲で他の追加のジアミン成分、例えば
4,4’−ジアミノジフェニルエ−テル、4,4’−ジ
アミノジフェニルスルフィド、4,4’−ジアミノジフ
ェニルメタンおよび/または他の酸成分、例えば3,
3’,4,4’−ジフェニルエ−テルテトラカルボン酸
二無水物を使用してもよい。
を及ぼさない範囲で他の追加のジアミン成分、例えば
4,4’−ジアミノジフェニルエ−テル、4,4’−ジ
アミノジフェニルスルフィド、4,4’−ジアミノジフ
ェニルメタンおよび/または他の酸成分、例えば3,
3’,4,4’−ジフェニルエ−テルテトラカルボン酸
二無水物を使用してもよい。
【0011】また、ポリアミック酸溶液の両成分を混合
した後、ポリイミド前駆体のアミン末端を封止するた
め、ジカルボン酸無水物、例えば無水フタル酸およびそ
の置換体(例えば3−メチル又は4−メチルフタル酸無
水物)、ヘキサヒドロ無水フタル酸およびその置換体、
無水コハク酸およびその置換体など、好適には無水フタ
ル酸を添加してもよい。
した後、ポリイミド前駆体のアミン末端を封止するた
め、ジカルボン酸無水物、例えば無水フタル酸およびそ
の置換体(例えば3−メチル又は4−メチルフタル酸無
水物)、ヘキサヒドロ無水フタル酸およびその置換体、
無水コハク酸およびその置換体など、好適には無水フタ
ル酸を添加してもよい。
【0012】前記のポリアミック酸を製造に使用する有
機極性溶媒は、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−
ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミ
ド、N,N−ジエチルアセトアミド、ジメチルスルホキ
シド、ヘキサメチルホスホルアミド、N−メチルカプロ
ラクタムなどが挙げられる。これらの有機溶媒は単独で
用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
機極性溶媒は、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−
ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミ
ド、N,N−ジエチルアセトアミド、ジメチルスルホキ
シド、ヘキサメチルホスホルアミド、N−メチルカプロ
ラクタムなどが挙げられる。これらの有機溶媒は単独で
用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0013】この発明のコ−ティング組成物は、銅、ア
ルミニウム、合金などの金属基材あるいはアモルファス
シリコンなどの無機基材に塗布して、最終的に得られる
ポリイミド膜の厚みが0.1−100μmとなるように
塗布して、最高加熱温度350−600℃に加熱乾燥し
てポリイミド膜とすることができる。
ルミニウム、合金などの金属基材あるいはアモルファス
シリコンなどの無機基材に塗布して、最終的に得られる
ポリイミド膜の厚みが0.1−100μmとなるように
塗布して、最高加熱温度350−600℃に加熱乾燥し
てポリイミド膜とすることができる。
【0014】
【実施例】以下、この発明を実施例および比較例により
さらに詳細に説明する。
さらに詳細に説明する。
【0015】実施例1 反応容器にパラフェニレンジアミン10.82g(0.
1モル)、水0.9g(0.05モル)、N−メチル−
2−ピロリドン160.9gを加え、50℃にて攪拌お
よび窒素流通下に溶解させた。この温度を保ったままこ
の溶液に2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボ
ン酸二無水物1.47g(0.005モル)を添加後
3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無
水物を徐々に加え48ポイズ(30℃)の溶液を調製し
た。この時点での3,3’,4,4’−ビフェニルテト
ラカルボン酸二無水物の使用量は27.51g(0.0
9351モル)であった。酸成分不足分0.00149
モルを3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン
酸0.491gとして加え最終的に50.0ポイズのポ
リアミック酸溶液を得た。このポリアミック酸溶液を3
0℃で各期間(製造直後、2ヵ月後、4ヵ月後)保存後
の粘度(30℃)をE型粘度計で測定した。またポリイ
ミド膜の物性を測定した。結果を表1に示す。
1モル)、水0.9g(0.05モル)、N−メチル−
2−ピロリドン160.9gを加え、50℃にて攪拌お
よび窒素流通下に溶解させた。この温度を保ったままこ
の溶液に2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボ
ン酸二無水物1.47g(0.005モル)を添加後
3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無
水物を徐々に加え48ポイズ(30℃)の溶液を調製し
た。この時点での3,3’,4,4’−ビフェニルテト
ラカルボン酸二無水物の使用量は27.51g(0.0
9351モル)であった。酸成分不足分0.00149
モルを3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン
酸0.491gとして加え最終的に50.0ポイズのポ
リアミック酸溶液を得た。このポリアミック酸溶液を3
0℃で各期間(製造直後、2ヵ月後、4ヵ月後)保存後
の粘度(30℃)をE型粘度計で測定した。またポリイ
ミド膜の物性を測定した。結果を表1に示す。
【0016】実施例2 反応容器にパラフェニレンジアミン10.82g(0.
1モル)、水0.9g(0.05モル)、N−メチル−
2−ピロリドン160.9gを加え、50℃にて攪拌お
よび窒素流通下に溶解させた。この温度を保ったままこ
の溶液に2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボ
ン酸二無水物2.94g(0.010モル)を添加後
3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無
水物を徐々に加え49ポイズ(30℃)の溶液を調製し
た。この時点での3,3’,4,4’−ビフェニルテト
ラカルボン酸二無水物の使用量は26.19g(0.0
8900モル)であった。酸成分不足分0.0010モ
ルを3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸
0.330gとして加え最終的に50.6ポイズのポリ
アミック酸溶液を得た。このポリアミック酸溶液の長期
間保存(30℃)後の粘度変化およびポリイミド膜の物
性を測定した。結果を表1に示す。
1モル)、水0.9g(0.05モル)、N−メチル−
2−ピロリドン160.9gを加え、50℃にて攪拌お
よび窒素流通下に溶解させた。この温度を保ったままこ
の溶液に2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボ
ン酸二無水物2.94g(0.010モル)を添加後
3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無
水物を徐々に加え49ポイズ(30℃)の溶液を調製し
た。この時点での3,3’,4,4’−ビフェニルテト
ラカルボン酸二無水物の使用量は26.19g(0.0
8900モル)であった。酸成分不足分0.0010モ
ルを3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸
0.330gとして加え最終的に50.6ポイズのポリ
アミック酸溶液を得た。このポリアミック酸溶液の長期
間保存(30℃)後の粘度変化およびポリイミド膜の物
性を測定した。結果を表1に示す。
【0017】比較例1 2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無
水物を使用せず、3,3’,4,4’−ビフェニルテト
ラカルボン酸二無水物の使用量を27.51gから2
8.83g(0.098モル)に、途中の粘度を48ポ
イズから48.5ポイズ(30℃)に、酸成分不足分を
0.00149モルから0.0020モルに、3,
3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸の量を
0.491gから0.660gに変えた以外は実施例1
と同様にして、51.5ポイズのポリアミック酸溶液を
得た。このポリアミック酸溶液の長期間保存(30℃)
後の粘度変化およびポリイミド膜の物性を測定した。結
果を表1に示す。
水物を使用せず、3,3’,4,4’−ビフェニルテト
ラカルボン酸二無水物の使用量を27.51gから2
8.83g(0.098モル)に、途中の粘度を48ポ
イズから48.5ポイズ(30℃)に、酸成分不足分を
0.00149モルから0.0020モルに、3,
3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸の量を
0.491gから0.660gに変えた以外は実施例1
と同様にして、51.5ポイズのポリアミック酸溶液を
得た。このポリアミック酸溶液の長期間保存(30℃)
後の粘度変化およびポリイミド膜の物性を測定した。結
果を表1に示す。
【0018】各種物性測定 被膜物性 各例で得られたポリアミック酸溶液をガラス基板に、最
終的に得られるポリイミド膜の厚みが25μmとなるよ
うに塗布し、80℃で30分、120℃で60分、1
0℃で30分、250℃で30分、330℃で30分、
次いで450℃で10分熱処理してポリイミド膜を得
た。このポリイミド膜について、以下の測定法によって
物性を評価した。 弾性率:ASTM D−882 伸び:ASTM D−882 破断強度:ASTM D−882 5%重量減少温度:空気中で10℃/分の昇温速度で、
TGAによって測定。
終的に得られるポリイミド膜の厚みが25μmとなるよ
うに塗布し、80℃で30分、120℃で60分、1
0℃で30分、250℃で30分、330℃で30分、
次いで450℃で10分熱処理してポリイミド膜を得
た。このポリイミド膜について、以下の測定法によって
物性を評価した。 弾性率:ASTM D−882 伸び:ASTM D−882 破断強度:ASTM D−882 5%重量減少温度:空気中で10℃/分の昇温速度で、
TGAによって測定。
【0019】また、各例で得られたポリアミック酸溶液
を厚み1mmのアルミニウム基板に、最終的に得られる
ポリイミド膜の厚みが50μmとなるように塗布し、8
0℃で30分、120℃で60分、170℃で30分、
250℃で30分、330℃で30分、次いで450℃
で10分熱処理してポリイミド膜を得た。このポリイミ
ド膜に気泡が生じるか否かを目視観察した。
を厚み1mmのアルミニウム基板に、最終的に得られる
ポリイミド膜の厚みが50μmとなるように塗布し、8
0℃で30分、120℃で60分、170℃で30分、
250℃で30分、330℃で30分、次いで450℃
で10分熱処理してポリイミド膜を得た。このポリイミ
ド膜に気泡が生じるか否かを目視観察した。
【0020】
【表1】
【0021】
【発明の効果】この発明のポリアミック酸溶液である耐
熱性コ−ティング組成物は、形成されるポリイミド膜の
耐熱性、強度等の物性を大巾に低下させることなく、ワ
ニスの室温保存下の粘度安定性およびポリイミド膜での
気泡の生成抑制を向上させることが可能である。
熱性コ−ティング組成物は、形成されるポリイミド膜の
耐熱性、強度等の物性を大巾に低下させることなく、ワ
ニスの室温保存下の粘度安定性およびポリイミド膜での
気泡の生成抑制を向上させることが可能である。
【0022】この発明のポリイミド膜は、3,3’,
4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物−パラ
フェニレンジアミン系ポリイミドが本来有する耐熱性、
強度等の物性を大巾に低下させることなく、気泡の生成
抑制を向上させることが可能である。
4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物−パラ
フェニレンジアミン系ポリイミドが本来有する耐熱性、
強度等の物性を大巾に低下させることなく、気泡の生成
抑制を向上させることが可能である。
Claims (2)
- 【請求項1】 芳香族テトラカルボン酸成分として3,
3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸、その酸
エステルまたはその酸二無水物と2,3,3’,4’−
ビフェニルテトラカルボン酸、その酸エステルまたはそ
の酸二無水物および芳香族ジアミン成分としてパラフェ
ニレンジアミンからなる芳香族ジアミン成分とを用いて
有機極性溶媒中で重合してなるポリアミック酸溶液であ
って、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン
酸、その酸エステルまたはその酸二無水物より導かれる
有機残基が85−98モル%、2,3,3’,4’−ビ
フェニルテトラカルボン酸、その酸エステルまたはその
酸二無水物より導かれる有機残基が2−15モル%の範
囲内にある貯蔵安定性の改良された耐熱性コ−ティング
組成物。 - 【請求項2】 請求項1に記載の貯蔵安定性の改良され
た耐熱性コ−ティング組成物を基板に塗布し、加熱乾燥
してなるポリイミド膜。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24880697A JPH1180352A (ja) | 1997-09-12 | 1997-09-12 | 貯蔵安定性の改良された耐熱性コ−ティング組成物およびポリイミド膜 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24880697A JPH1180352A (ja) | 1997-09-12 | 1997-09-12 | 貯蔵安定性の改良された耐熱性コ−ティング組成物およびポリイミド膜 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1180352A true JPH1180352A (ja) | 1999-03-26 |
Family
ID=17183693
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24880697A Pending JPH1180352A (ja) | 1997-09-12 | 1997-09-12 | 貯蔵安定性の改良された耐熱性コ−ティング組成物およびポリイミド膜 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1180352A (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001348527A (ja) * | 2000-06-05 | 2001-12-18 | Mitsubishi Cable Ind Ltd | ポリイミドコーティング層を表面に有する耐熱部品およびその製造方法 |
JP2007332369A (ja) * | 2006-05-19 | 2007-12-27 | Ube Ind Ltd | ポリイミド膜の製造方法、及びポリアミック酸溶液組成物 |
WO2008059801A1 (fr) * | 2006-11-13 | 2008-05-22 | Ube Industries, Ltd. | Procédé de fabrication d'une solution d'acide polyamide et solution d'acide polyamique |
JP2009091470A (ja) * | 2007-10-09 | 2009-04-30 | Ube Ind Ltd | ポリイミド膜の製造方法、及び芳香族ポリイミド |
WO2009063989A1 (ja) * | 2007-11-16 | 2009-05-22 | Ube Industries, Ltd. | 芳香族ポリイミドフィルムおよびその製造方法 |
WO2009069797A1 (ja) * | 2007-11-29 | 2009-06-04 | Ube Industries, Ltd. | ポリアミック酸溶液の製造方法およびポリアミック酸溶液 |
KR101362070B1 (ko) * | 2006-05-19 | 2014-02-14 | 우베 고산 가부시키가이샤 | 폴리이미드막의 제조방법, 및 폴리아믹산 용액 조성물 |
-
1997
- 1997-09-12 JP JP24880697A patent/JPH1180352A/ja active Pending
Cited By (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001348527A (ja) * | 2000-06-05 | 2001-12-18 | Mitsubishi Cable Ind Ltd | ポリイミドコーティング層を表面に有する耐熱部品およびその製造方法 |
JP2007332369A (ja) * | 2006-05-19 | 2007-12-27 | Ube Ind Ltd | ポリイミド膜の製造方法、及びポリアミック酸溶液組成物 |
KR101362070B1 (ko) * | 2006-05-19 | 2014-02-14 | 우베 고산 가부시키가이샤 | 폴리이미드막의 제조방법, 및 폴리아믹산 용액 조성물 |
US8906463B2 (en) | 2006-05-19 | 2014-12-09 | Ube Industries, Ltd. | Method for producing polyimide film and polyamic acid solution composition |
WO2008059801A1 (fr) * | 2006-11-13 | 2008-05-22 | Ube Industries, Ltd. | Procédé de fabrication d'une solution d'acide polyamide et solution d'acide polyamique |
US9115250B2 (en) | 2006-11-13 | 2015-08-25 | Ube Industries, Ltd. | Process for producing polyamic acid solution and polyamic acid solution |
JP2009091470A (ja) * | 2007-10-09 | 2009-04-30 | Ube Ind Ltd | ポリイミド膜の製造方法、及び芳香族ポリイミド |
WO2009063989A1 (ja) * | 2007-11-16 | 2009-05-22 | Ube Industries, Ltd. | 芳香族ポリイミドフィルムおよびその製造方法 |
JP2009120772A (ja) * | 2007-11-16 | 2009-06-04 | Ube Ind Ltd | 芳香族ポリイミドフィルムおよびその製造方法 |
WO2009069797A1 (ja) * | 2007-11-29 | 2009-06-04 | Ube Industries, Ltd. | ポリアミック酸溶液の製造方法およびポリアミック酸溶液 |
US8816017B2 (en) | 2007-11-29 | 2014-08-26 | Ube Industries, Ltd. | Process for producing polyamic acid solution and polyamic acid solution |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
WO2010050491A1 (ja) | ポリイミド前駆体溶液組成物 | |
US4101488A (en) | Water-soluble heat-resistant insulating varnish | |
JP6476469B2 (ja) | ポリアミド酸組成物およびポリイミド組成物 | |
JPS6270423A (ja) | 有機ケイ素末端ポリイミド前駆体とポリイミドの製造方法 | |
JP2010168517A (ja) | アミド酸オリゴマー溶液組成物を用いたポリイミド膜の製造方法、及びアミド酸オリゴマー溶液組成物 | |
JP6247112B2 (ja) | ポリイミド樹脂の製造方法、ポリイミド膜の製造方法、ポリアミック酸溶液の製造方法、ポリイミド膜、及びポリアミック酸溶液 | |
JP6837478B2 (ja) | ポリアミドイミドの製造 | |
JPH1180352A (ja) | 貯蔵安定性の改良された耐熱性コ−ティング組成物およびポリイミド膜 | |
US10208163B2 (en) | Method of producing polyimide resin, method of producing polyimide coating, method of producing polyamic acid solution, polyimide coating, and polyamic acid solution | |
WO2015159911A1 (ja) | レジスト樹脂及びその製造方法 | |
JP2017197645A (ja) | アルコキシシラン変性ポリイミド前駆体溶液、および、前駆体溶液、積層体並びにフレキシブルデバイスの製造方法。 | |
JP5895660B2 (ja) | 半導体用コーティング剤 | |
JP2001302913A (ja) | ポリイミド前駆体溶液及びそれから得られるポリイミド被膜 | |
KR20200021410A (ko) | 폴리이미드 필름 및 이를 이용하는 플렉서블 디바이스 | |
JP2014114328A (ja) | 耐熱性ポリイミド樹脂並びにこれを用いたシームレス管状体、塗膜、塗膜板及び耐熱性塗料 | |
JPS59204619A (ja) | 芳香族ポリアミツク酸溶液組成物 | |
WO2023058288A1 (ja) | 樹脂組成物及び絶縁電線 | |
JP6852852B2 (ja) | ポリイミド樹脂の接着性を増進させる化合物及びそれを用いて製造されたポリイミド共重合体 | |
JP3820767B2 (ja) | 新規なポリイミド、その製造方法および積層基板 | |
JP7140342B2 (ja) | ポリイミド前駆体組成物、その製造方法及びそれを用いたポリイミドフィルム | |
JP7133507B2 (ja) | ポリアミド酸およびポリイミド | |
US20230416464A1 (en) | Polyamic acid composition, and polyimide comprising same | |
JP6604003B2 (ja) | ポリイミド前駆体溶液組成物及びそれを用いたポリイミド膜の製造方法 | |
JP2016017102A (ja) | 耐熱性樹脂組成物 | |
JP2000044682A (ja) | 低吸湿ポリイミドおよびポリアミック酸溶液 |