JPH117657A - 光記録媒体、光ヘッド及び光記録装置 - Google Patents

光記録媒体、光ヘッド及び光記録装置

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JPH117657A
JPH117657A JP10125414A JP12541498A JPH117657A JP H117657 A JPH117657 A JP H117657A JP 10125414 A JP10125414 A JP 10125414A JP 12541498 A JP12541498 A JP 12541498A JP H117657 A JPH117657 A JP H117657A
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optical recording
layer
optical
lubricating
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JP10125414A
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English (en)
Inventor
Takeshi Maro
毅 麿
Hideo Daimon
英夫 大門
Osamu Ishizaki
修 石崎
Tatsuo Araki
立夫 荒木
Takeshi Onuki
健 大貫
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Maxell Holdings Ltd
Original Assignee
Hitachi Maxell Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 固体イマージョンレンズを装着した浮上型光
ヘッドと記録媒体との衝突で記録媒体表面に傷が発生す
ることを防止する。 【解決手段】 光磁気記録媒体400は、基板56上
に、反射層55、第1誘電体層54、記録層53、第2
誘電体層52を順次有し且つ第2誘電体層52側から記
録または再生光が照射される。第2誘電体膜52上に自
己潤滑性を有するダイヤモンドライクカーボン層51が
形成されている。光ヘッドは、固体イマージョンレンズ
を装着した浮上型スライダから構成される。スライダ底
面の光記録媒体と対向する面にも自己潤滑性を有する保
護膜を形成することができる。光ヘッドの浮動位置が変
動して光ヘッドが光記録媒体表面上に接触しても、光ヘ
ッドが記録媒体表面上を滑るため摺動傷が生じにくくな
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、固体イマージョン
レンズを用いた光ヘッド及それを用いて記録再生が行わ
れる光記録媒体に関し、さらに詳細には、特に固体イマ
ージョンレンズを用いた光ヘッドと光記録媒体との耐摺
動性が向上した光ヘッド及び光記録媒体並びに該光ヘッ
ドを装着した光記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、情報記録装置のマルチメディア化
に対応して、大容量のデータを高密度で記録し、迅速に
再生ができる情報記録装置として光記録装置が使用され
ている。この光記録装置には、CD、レーザーディスク
のようにディスク作製時に情報をディスク上にスタンピ
ングしてあり情報再生だけが可能な再生専用ディスクを
用いたもの、CD−Rのように一度だけ記録が可能な追
記型ディスクを用いたもの、光磁気記録方式や相変化記
録方式を用いて何度でもデータの書き換え消去が可能な
書換え型ディスクを記録媒体として用いたものがある。
これら、光記録装置では、データの記録・再生はレーザ
ー光をレンズで回折限界にまで絞り込んだ光スポットを
用いて行われる。この光スポットのサイズdは、レーザ
ーの波長をλ、レンズの開口数をNAとすると、d=λ
/NAとなる(角田義人監修、「光ディスクストレージ
の基礎と応用」:社団法人電子情報通信学会((199
5)、P65)。
【0003】光記録媒体に情報を一層高密度に記録する
には、記録用のレーザースポットサイズを小さくして微
小なピットや磁気マークを形成する必要がある。光スポ
ットを小さくするするためには、上式よりレーザー波長
(λ)を小さくするか、あるいはレンズの開口数(N
A)を大きくすればよい。現在用いられている光ディス
ク再生用の半導体レーザーの波長は主に780〜680
nmであり、これより短波長の650nmの橙色レーザ
ーは、デジタルバーサタイルディスク(DVD−RO
M)等において使用され始めている。しかしながら、橙
色レーザーより短波長の緑、青色発光の短波長レーザー
については未だ開発途上であり、レーザー波長を小さく
することでスポットサイズを小さくすることには限界が
ある。
【0004】一方、レンズの開口数(NA)は、図1に
示すようにレンズの絞り半角をθとするとNA=sin
θとあらわされ、1より小さい値となる。現在使用され
ているレンズのNAが0.5程度であり、理論上限界に
近いNA=0.9を達成したとしてもレーザースポット
サイズはせいぜい1/1.8にしか縮小することができ
ない。一方、NAを大きくするとレンズ系の焦点深度が
浅くなり、記録面上で焦点を維持するための制御系が複
雑になるという問題が生じるため、NAをむやみに大き
くすることはできず、通常の光記録装置では最大でNA
=0.6程度のレンズが用いられている。
【0005】レーザー光のスポットサイズを小さくする
ため固体イマージョンレンズ(Solid Immersion Lens)
を使用して実効的にレンズのNAを上げる方法が提案さ
れている(日経エレクトロニクス、686号、13〜14ペ
ージ、1997.4.7)。図2(a) に示すように半球
状の固体イマージョンレンズを用いレーザー光をレンズ
表面に対し垂直に入射させた場合、光学系の等価なNA
は固体イマージョンレンズの屈折率をnとするとn×N
Aとなる。また、図2(b) に示したように超半球状(Sup
er Spherical) 固体イマージョンレンズを用いレーザー
ビームを超半球レンズの底面で焦点を結ばせるように入
射した場合は、等価のNAはn2 ×NAになる。固体イ
マージョンレンズをガラスで作成した場合、ガラスの屈
折率は約1.8程度であることから、半球状の固体イマ
ージョンレンズを用いたときには、スポットサイズは1
/1.8に、また超半球状の固体イマージョンレンズで
は1/3.2に、それぞれ、通常の対物レンズを用いた
場合に比べて小さくすることができる。
【0006】固体イマージョンレンズを用いる場合に
は、この技術では、記録再生には固体イマージョンレン
ズから浸み出る近接場(Near Field)光を用いるため、固
体イマージョンレンズと記録膜との間隔は、広くてもレ
ーザー波長の1/4程度にする必要がある。この値は、
波長680nmの赤色レーザーを用いた場合で170n
mとなり、通常の光記録装置の光ヘッドと光記録媒体間
の間隔数mmに比べはるかに小さい。このため、固体イ
マージョンレンズと近接場光を組み合わせて用いる場合
には、固定型磁気ディスク(ハードディスク)の磁気ヘ
ッドで用いられているような浮上型のスライダーを用い
ることが必要となる。
【0007】図3にかかる浮上型のスライダーを用いた
光磁気記録媒体用の光ヘッドの構造の一例を示す。光ヘ
ッドは、浮上型スライダー102に、対物レンズ71、
固体イマージョンレンズ100、及び記録用の磁界発生
コイル104が組み込まれて構成されている。通常の光
磁気記録装置では光磁気記録媒体の透明基板を通じて光
が記録層に照射される。しかしながら、固体イマージョ
ンレンズを用いた光ヘッドでは、前述のように固体イマ
ージョンレンズと記録層との間隔が制限されることか
ら、光磁気記録媒体は基板上に反射層、第1誘電体層、
光磁気記録層及び第2誘電体層の順に積層した構造を採
用するとともに、第2誘電体層側から記録及び再生光を
照射する必要がある。さらに、浮上型スライダは、磁気
ヘッドと同様にCSS(Contact Start and Stop)方式
を採用しているために、光磁気記録媒体表面はCSSに
耐え得る保護及び潤滑層が必要となる。
【0008】また、通常の光ディスクでは、基板と反対
側の記録膜表面側は記録膜を保護するため紫外線硬化型
樹脂や大気中で硬化するSi樹脂を塗布して保護膜を数
μm〜数十μm形成しているが、固体イマージョンレン
ズと近接場光を用いる方式では、この樹脂保護膜が近接
場光の滲み出し距離より厚くなるため樹脂保護膜を第2
誘電体層上に形成することはできない。そのため、この
方式では、固定型磁気ディスク装置と同様に、最上層で
ある第2誘電体膜上約100nmのところを記録再生光
ヘッドが移動するため、光ヘッドが移動中に浮上姿勢を
変動すると第2誘電体膜と接触してその表面に傷をつけ
る場合がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】光磁気記録媒体の最上
層の第2誘電体膜は、窒化シリコン、酸化シリコン、窒
化アルミ、炭化シリコンなどの硬質な材料から形成さ
れ、その膜厚は50〜100nmと磁気ディスクに比べ
2〜5倍厚く、また記録再生光ヘッドの浮上高さは、固
体イマージョンレンズと近接場光を用いる場合には10
0〜150nmと磁気ディスクに比べ2〜3倍程度高く
できることから、光ヘッドの姿勢変動で起こるイレギュ
ラーな摺動で誘電体膜の表面に入る傷は記録膜に達する
ほど深い傷とはならず、光ヘッド走行方向に、数μmか
ら数百μm程度の幅で、深さ数十nm程度の擦ったよう
なすじ状の傷となって入る場合が主である。通常の光磁
気ディスク等の光ディスクでは、透明基板を通して再生
を行うため基板表面でのレーザースポットサイズは小さ
くとも1mm程度あり、基板表面についた数μm〜数十
μm程度の傷は記録再生には殆ど問題とならない。しか
しながら、固体イマージョンレンズと近接場光を用いる
方式では、回折限界にまで絞り込んだレーザー光の滲み
出しを利用するため、誘電体膜表面上に生じた数μm幅
の傷でも、その傷のエッジ部分での干渉により反射光量
すなわち再生光量が変動し再生エラーとなりやすいとい
う問題があった。
【0010】本発明は、前記従来技術の欠点を解消する
ためになされたものであり、その目的は、光ヘッドと記
録媒体との衝突で記録媒体表面に傷が入りにくくすると
ともに、たとえ媒体表面に傷が入ったとしても再生時に
エラーとならない程度の傷となるようにした光記録媒体
を提供することを目的とする。
【0011】また、本発明は、光ヘッドと記録媒体との
衝突で記録媒体表面に傷が入りにくくするとともに、た
とえ媒体表面に傷が入ったとしても再生時にエラーとな
らない程度の傷となるようにした光ヘッド及びそれを用
いた光記録媒体のための記録再生装置を提供することに
ある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の態様に従
えば、基板上に、反射層、記録層及び誘電体層を有し且
つ誘電体側から情報記録または再生光が照射される光記
録媒体において、上記誘電体層上に自己潤滑性を有する
固体保護層が形成されてなることを特徴とする光記録媒
体が提供される。
【0013】本発明の光記録媒体は光ヘッドと対向する
誘電体層上に自己潤滑性を有する固体保護層を有する。
これにより、光ヘッドの浮動位置が変動して光記録媒体
表面上を摺動しても、光ヘッドが記録媒体表面上を滑る
ため該表面で引っかかることがなくなり摺動傷が生じに
くくなる。また、自己潤滑性を有する保護膜は層状に剥
離しやすいため、光ヘッドが記録媒体と激しく衝突(摺
動)しても、まず保護膜が層状に剥離することで光ヘッ
ドや誘電体層に鋭利な傷が発生することが防止される。
従って、光記録媒体の再生光照射側表面の傷が原因とな
る再生信号のエラー、欠陥を抑制することができる。本
発明の光記録媒体は、更に、反射層と記録層間に誘電体
層を設けてもよい。
【0014】本発明の第2の態様に従えば、浮上型スラ
イダ内に固体イマージョンレンズを装着し且つ光記録媒
体を記録または再生するための光ヘッドにおいて、少な
くとも上記浮上型スライダの光記録媒体と対向する面
に、自己潤滑性を有する固体保護層が形成されてなるこ
とを特徴とする光ヘッドが提供される。
【0015】本発明の光ヘッドは、少なくとも浮上型ス
ライダの光記録媒体と対向する面上に自己潤滑性を有す
る固体保護層を有する。これにより、光ヘッドの浮動位
置が変動して光ヘッドが光記録媒体表面上に接触して
も、光ヘッドが記録媒体表面上を滑るため該表面で引っ
かかることがなくなり光記録媒体表面または光ヘッドの
摺動面に摺動傷が生じにくくなる。また、自己潤滑性を
有する保護膜は層状に剥離しやすいため、激しく光ヘッ
ドと記録媒体が摺動しても、まず保護膜が層状に剥離す
ることで光ヘッドや光記録媒体表面に鋭利な傷が発生す
ることが抑制される。従って、光ヘッドや光記録媒体の
再生光照射側表面の傷が原因となる再生信号のエラー、
欠陥が減少する。
【0016】本発明において「自己潤滑性を有する」と
は、例えば、グラファイトや二硫化モリブデンのよう
に、材料自体が単独で潤滑性を有することを意味する。
本発明の光記録媒体及び光ヘッドに形成される自己潤滑
性を有する保護膜を構成する物質としては、カーボン
膜、二硫化モリブデン、酸化鉛、酸化カドニウム、酸化
ボロン等の無機物、ポリテトラフルオロエチレン、ポリ
エチレン、ナイロンなどの高分子化合物等を用いること
ができる。このうち、光記録媒体の記録膜が通常スパッ
タなどの物理的真空成膜法で形成されることから、保護
膜も同様に物理的真空成膜法で成膜しやすいものが望ま
しい。また、保護膜は記録再生時にレーザー光を減衰さ
せることなく透過させることが望ましいことから、消衰
係数が小さいカーボン膜またはダイヤモンドライクカー
ボン膜が好ましい。
【0017】また、本発明の光記録媒体においては、自
己潤滑性を有する保護膜とこの保護膜に接する誘電体層
の屈折率が大きく異なると、両者の界面でレーザー光が
反射されて有効にレーザー光が利用されないため、保護
膜の屈折率は誘電体層の屈折率との差の絶対値が0.5
以内にすることが望ましい。また、保護膜の消衰係数
は、レーザー光の減衰を抑制するため誘電体層の消衰係
数との差の絶対値が0.2以内にすることが望ましい。
【0018】本発明の光記録媒体及び光ヘッドにおいて
は、自己潤滑性を有する保護膜としてカーボン膜を用い
る場合には、カーボン膜に水素、窒素、フッ素、珪素な
どを含有させることによって膜質の硬度及び光学特性を
制御してもよい。自己潤滑性を有する保護膜の膜厚は、
5nm以上50nm以内とすることが望ましい、5nm
未満では十分な摺動特性を得ることが困難である。摺動
特性に関して保護膜の膜厚の上限はないが、厚いと光学
的な損失の原因となり、また近接場光を用いる関係から
光ヘッド上の固体イマージョンレンズと記録媒体の記録
層との間隔は概ね使用するレーザー波長の1/4程度以
内とする必要があることから、自己潤滑性を有する保護
膜の膜厚の上限は50nmとすることが望ましい。
【0019】光ヘッドに自己潤滑性を有する保護膜を設
ける場合には、光記録媒体と対向し且つ摺動する可能性
のある部分にのみ形成すれば十分である。固体イマージ
ョンレンズ部に保護膜が形成されないならば、光ヘッド
に設ける自己潤滑性を有する保護膜は、光透過性は問わ
ない。逆に、固体イマージョンレンズ部にも自己潤滑性
を有する保護膜を形成する場合には、前記記録媒体の最
上層に形成される自己潤滑性を有する保護膜と同様に光
透過性材料を用いることが望ましい。
【0020】上記自己潤滑性を有する固体保護層上にさ
らに潤滑層が形成されていてもよい。上記潤滑層は、分
子末端の少なくとも一方の末端にヒドロキシル基、カル
ボキシル基、エステル基、アミノ基及びピペロニル基の
少なくとも一種から選ばれた基を有し且つ分子量100
0〜8000のパーフルオロポリエーテルを含み得る。
パーフルオロポリエーテルの潤滑性を一層向上するには
その分子量は1000以上が好ましく、粘度の増加を抑
制するために分子量は8000以下が好ましい。CSS
耐久性を一層高めるために、パーフルオロポリエーテル
潤滑剤を保護層上に塗布した後、光記録媒体を、例え
ば、50〜120℃の温度で熱処理することによってパ
ーフルオロポリエーテル潤滑剤を保護層上に固着させる
ことができる。熱処理の代わりにまたは熱処理に加え
て、紫外線、例えば、波長=254nmの紫外線を照射
しても良い。両者を併用することによりパーフルオロポ
リエーテル潤滑剤の保護層上への固着を一層促進するこ
とができる。固着した潤滑剤成分により、浮上型スライ
ダがCSSモードで摺動しても、スライダは保護層に直
接接触することはなく、光記録媒体の耐久性を高めるこ
とができる。また、熱処理及び/または紫外線照射によ
る熱エネルギーにより潤滑剤はカーボンなどの保護層表
面を拡散して潤滑剤の被覆性が高められるとともに、保
護層の表面に存在していた水と潤滑剤分子が交換吸着
し、潤滑剤の付着力が高まり、その結果、潤滑効果が向
上する。
【0021】また、上記潤滑層は、分子末端にアミド基
を有する潤滑剤と常温で液体である潤滑剤とを含む混合
潤滑剤(二成分潤滑剤)より形成し得る。この混合潤滑
剤を使用する場合、上記自己潤滑性を有する固体保護層
は、その表面にカルボキシル基を有するのが有利であ
る。保護層表面に形成されたカルボキシル基と潤滑剤の
アミド基が酸塩基結合して強固な潤滑層を形成するから
である。また、常温で液体である潤滑剤を含ませること
により、高温での潤滑性が向上する。また、この混合潤
滑剤は、エタノール、イソプロピルアルコール、メチル
エチルケトン、メチルイソブチルケトン等の安価で汎用
性の高い溶媒に可溶であるため有利である。上記自己潤
滑性を有する固体保護層の表面にカルボキシル基を導入
するには、固体保護層を、紫外線、例えば、λ=185
nm及び254nmの紫外線を照射するかまたは酸素雰
囲気中でプラズマ処理し得る。カルボキシル基を導入す
る際、自己潤滑性を有する固体保護層の表面における酸
素/炭素の組成比(O/C)が0.1以上になるように
するのが、CSS耐久性を向上する上で一層好ましい。
【0022】本発明の光記録媒体の内周部または外周部
に浮上型スライダのランディングゾーンを備え得る。上
記ランディングゾーン内に高さ10〜100nmのドッ
ト状突起を0.1%〜5.0%の面積比率で有するのが
有利である。ドットの高さを10nm以上にすれば、静
止摩擦力を低減させることができ、100nm以下にす
れば、ドットの機械的強度の減少を抑えられる。また、
ドットの面積比率を0.1%以上にすれば、ドットにか
かる圧力を低下することができ、CSSによるドットの
摩耗が少なくなる。ドットの面積比率を5.0%以下に
すれば、スライダと光記録媒体の接触面積が小さくなり
静止摩擦力が低減される。
【0023】本発明の光記録媒体は、CD、CD−RO
M、DVD−ROMのように、凹凸ピットや穴の有無、
結晶層とアモルファス相との反射率の違いから情報を再
生する再生専用の光記録媒体や、CD−Rのように有機
色素層やTe化合物などの無機物層にレーザーで穴を空
け記録する追記型光記録媒体や、TbFeCoやDyF
eCoなどの希土類金属と遷移金属の合金層を記録層と
する光磁気記録媒体及び、Ge合金やIn合金等の記録
膜を光照射により結晶相と非晶質相との間で可逆的に変
化させることができる相変化型光記録媒体のような書換
え型光記録媒体など何れの光記録媒体をも対象とする。
【0024】本発明の光記録媒体で用いられる基板は、
ポリカーボネート、ポリオレフィン、ポリメチルアクリ
レート、ポリスチレン、ナイロンなどの樹脂のほかに、
ガラス、シリコン、熱酸化シリコン、Al、Tiなどの
金属製ディスク基板を用いることができる。
【0025】本発明では自己潤滑性を有する保護層を、
少なくとも光ヘッドの光記録媒体と対向する面かあるい
は光記録媒体の光ヘッドと対向する面のいずれかに形成
することにより本発明の効果を奏することができるが、
自己潤滑性を有する保護膜を光ヘッド及び記録媒体の互
いに対向する面に形成することが一層好ましい。
【0026】本発明の第3の態様に従えば、光ヘッドを
備え、光記録媒体に情報を記録または再生するための光
記録装置において、上記光ヘッドが、浮上型スライダと
該浮上型スライダに装着された固体イマージョンレンズ
とを有し、少なくとも上記浮上型スライダの光記録媒体
と対向する面に自己潤滑性を有する固体保護層が形成さ
れてなることを特徴とする光記録装置が提供される。
【0027】本発明の光記録装置は、少なくとも浮上型
スライダの光記録媒体と対向する面に自己潤滑性を有す
る固体保護層が形成された光ヘッドを備えるため、光ヘ
ッドの浮動位置が変動して光ヘッドが光記録媒体表面上
で摺動しても、光記録媒体表面または光ヘッドの摺動面
に摺動傷が生じにくい。従って、本発明の光記録装置を
用いて光記録媒体を再生すれば、再生信号のエラーが極
めて少なく、良好なC/Nが得られる。
【0028】本発明の光記録装置は、光磁気記録媒体を
記録再生するための装置にすることができ、この場合、
上記光ヘッドが磁気コイル等の磁界印加手段を備える。
【0029】本発明の光ヘッド及び光記録装置におい
て、上記固体イマージョンレンズは、半球状の固体イマ
ージョンレンズまたは超半球状の固体イマージョンレン
ズにすることができる。本発明の光記録装置で記録また
は再生される光記録媒体としては、基板上に、反射層、
第1誘電体層、記録層、第2誘電体層を順次有し且つ誘
電体側から情報記録または再生光が照射される光記録媒
体であって、上記第2誘電体層上に自己潤滑性を有する
固体保護層が形成されてなる光記録媒体であることが好
ましい。これにより、光ヘッドの浮動位置が変動して光
ヘッドが光記録媒体表面上で摺動しても、光記録媒体表
面または光ヘッドの摺動面に摺動傷が生じることが一層
抑制される。前述の潤滑層を保護層上に適用しても良
い。
【0030】本発明の第4の態様に従えば、基板上に、
反射層、記録層、誘電体層、保護層及び潤滑層を有し且
つ潤滑層側から記録光または再生光が照射される光記録
媒体であって、上記潤滑層は、分子末端の少なくとも一
方の末端にヒドロキシル基、カルボキシル基、エステル
基、アミノ基及びピペロニル基の少なくとも一種から選
ばれた基を有し且つ分子量1000〜8000のパーフ
ルオロポリエーテルを含むことを特徴とする光記録媒体
が提供される。上記潤滑剤を設けることにより、CSS
耐久性を向上し、光記録媒体上を光ヘッドが摺動すると
きの摩擦を低下し、傷の発生を抑制することができる。
反射層と記録層間に更に誘電体層を設けてもよい。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、本発明の光記録媒体、光ヘ
ッド及び光記録装置の実施の形態及び実施例を図面を用
いて具体的に説明する。
【0032】実施例1 図4は、本発明の光記録媒体の一具体例を示す光磁気記
録媒体400の断面図である。この構造の光磁気記録媒
体400は、以下に示した方法で作製した。最初に、射
出圧縮成形機でポリカーボネイトを射出成形してポリカ
ーボネイト樹脂ディスク基板56を作製した。基板56
は、直径95mm、厚さ1.2mm、内径25mmであ
った。次いで、基板56上に、インライン式DCマグネ
トロンスパッタ装置を用いて、AlTi合金反射層55
を50nm、窒化シリコン層54(第1誘電体層)を3
0nm、TbFeCo合金層53(記録層)を25n
m、再度、窒化シリコン層52(第2誘電体層)を80
nmの膜厚でそれぞれ成膜した。次いで、同マグネトロ
ンスパッタ装置にて、自己潤滑性を有する保護膜として
ダイヤモンドライクカーボン層51を20nmの膜厚で
成膜した。
【0033】上記スパッタリングにおいて、AlTi反
射膜55は、Ti含有量が2at%のAlTi合金ター
ゲットを用い、スパッタガスとしてのArガスを流量8
0sccm(真空度1.2Pa)で流し、投入パワー2
kWで成膜した。窒化シリコン層54,52(第1及び
第2誘電体層)は、シリコンターゲットを用い、Ar−
2 混合ガス (混合比1:1)を80sccm(真空度
1.2Pa)の流量で用いて、投入パワー2kWで成膜
した。TbFeCo合金層53は、Tb23Fe67Co10
(at%)合金ターゲットを用い、Arガスを流量10
0sccm(真空度1.5Pa)で流して、投入パワー
500Wの条件で成膜した。ダイヤモンドライクカーボ
ン層51は、アモルファスカーボンターゲットを用い、
Ar−メタン混合ガス(混合比1:1)をガス流量30
0sccm(真空度5Pa)で流し、投入パワー2kW
で成膜した。このとき、基板側に200WのRF電力を
印加して基板側にも負のバイアス電圧が印加され、バイ
アススパッタとなるようにした。
【0034】実施例2 図5に本発明の光ヘッド500の一具体例の要部構成断
面図を示す。光ヘッド500は、浮上型スライダ10
2、固体イマージョンレンズ100、磁気コイル104
及び浮上型スライダ102の光記録媒体との対向面(摺
動面)に形成された保護膜105から主に構成されてい
る。光ヘッド500は、以下に示したような方法で作製
することができる。最初に、浮上型スライダ102を作
製するために、Al23 −TiC複合セラミックウェ
ハを用意し、その片方の面に、図6に示すような凹凸パ
ターンの摺動面を形成する。このパターンは機械加工も
しくはエッチングで形成される。
【0035】パターン形成後、余分な部分を切断して光
ヘッドのスライダ102を切り出し、パターン形成面に
光磁気記録媒体上に保護膜を形成したのと同様にスパッ
タリングによりダイヤモンドライクカーボン保護膜10
5を10nmの厚みで成膜する。次に、固体イマージョ
ンレンズ100と記録磁界発生用コイル104を設置す
るための穴を機械加工もしくはエッチングで形成し、そ
こに固体イマージョンレンズ100と磁気コイル104
を図5に示すように設置する。ここに、固体イマージョ
ンレンズ100は超半球状の固体イマージョンレンズで
ある。
【0036】図6に示した摺動面のパターンは光ヘッド
の浮上特性が安定するよう、空気流を制御するために設
ける。このようなパターンは種々検討されており、光ヘ
ッドの大きさと浮上量にあわせて設計可能である。この
実施例では、スライダ102が負圧正圧併用型スライダ
となるようにした。図6のスライダ102の底面図、左
側側面図及びAA線断面図からわかるように、スライダ
102の底面81には底面81からわずかに突出し(図
6では紙面前方に突出)且つ図中矢印で示したディスク
(光磁気記録媒体)進行方向に延在する凸部80が形成
されている。凸部80はディスク進行方向に沿ってその
幅(ディスク進行方向と直交する方向の長さ)が変化す
るように形成されている。スライダ102に対してディ
スク(光磁気記録媒体)がターンテーブル等により回転
駆動したときに発生する気流は矢印Bに示すように凸部
80の間を通り抜ける。この際、気流は凸部80の幅広
(AA線上)部分80aに挟まれた狭い領域で圧縮され
た後、幅狭部分80bに挟まれた幅の広い領域に拡散す
るためにその圧力が低下する。この低下した圧力(負
圧)によりスライダ102にディスクからの吸引力が働
き、一方で、スライダ102には原盤の回転による浮力
が作用し、これらの力がバランスすることによりスライ
ダ102はディスクとの間で一定の間隔を維持すること
ができる。負圧正圧併用型スライダの詳細は、例えば、
「MR/GMRヘッド技術」、第112頁(トリケップ
ス出版)に記載の磁気ディスクへの適用例の欄を参照す
ることができる。
【0037】実施例1及び実施例2で作製した光磁気記
録媒体400及び光ヘッド500は、図7に示すように
光記録装置に組み込まれる。光ヘッド500は、ロータ
リーアクチュエータ37に取り付けられたスウィングア
ーム35の先端に組み込まれる。光ヘッド500内の固
体イマージョンレンズにレーザー光を絞り込む対物レン
ズ34は、同じロータリーアクチュエータ37に組み込
まれ、且つスウィングアーム35と機械的に固定され一
緒に動くアーム36上に固定されている。スウィングア
ーム35及びアーム36は磁気ディスク装置の場合と同
様に板バネ等により構成することができる。対物レンズ
34は、図8に示すように、常に、固体イマージョンレ
ンズ100の底面上に焦点を結ぶよう、対物レンズ34
と固体イマージョンレンズ100の間隔を一定に維持す
るためのコイル44と磁石45を用いた駆動機構(ボイ
スコイル型アクチュエータ)が設けられている。レーザ
ー光46を常に固体イマージョンレンズの底面上で焦点
を結ばせるためのフォーカシングサーボは、通常の光記
憶装置で常にレーザー光を光ディスク面上に焦点を合わ
せ続けるために用いるフォーカシングサーボと同じ方法
を用いて、固体イマージョンレンズからの戻り光に対し
て、非点収差法、ナイフエッジ法などでフォーカスエラ
ー信号を作り出し、この信号を元にフォーカシングサー
ボをかければ良い。
【0038】記録または再生時に固体イマージョンレン
ズ100を光磁気記録媒体400の表面に対して所定の
間隔すなわち40nm〜60nmで隔離させて、近接場
の光の滲み出しにより記録または再生を行わせるために
は、浮上型スライダ500の底面(81)の高さ位置を
制御すればよい。この制御は、例えば、磁気ディスク装
置の場合と同様に、浮上型スライダ500の底面に形成
されたパターン(図6参照)及びディスクの回転数、デ
ィスクとスライダのなす角(スキュー)等をスライダが
ディスク表面に対して上記所定の間隔(浮上量)になる
ように設計または調整することによって実現することが
できる。
【0039】本発明の光記録装置の全体の光学系の具体
例を図9に示す。図9は光磁気記録装置の場合の光学系
である。図9中、固定光学系については通常の光磁気記
録媒体を記録・再生するためのドライブの同様の光学系
を使用することができる。すなわち、レーザ光源57か
ら射出されたレーザ光は、レンズ58、プリズム59
a,59b、ビームスプリッタ60を通過し、ミラー7
0,69で反射された後、対物レンズ71に入射し、さ
らに固体イマージョンレンズ100で集光されて固体イ
マージョンレンズ100の底面に焦点を結ぶ。固体イマ
ージョンレンズ100の底面から滲み出した光は光磁気
記録媒体400の記録層に達して記録信号に応じた磁気
マークを形成する。なお、記録の際、光磁気記録媒体4
00には記録用磁界が印加されており、光変調方式、、
磁界変調方式、光磁界変調方式のいずれの方式でも記録
は可能である。
【0040】再生時に、光磁気記録媒体400からの反
射光は、ミラー69,70で反射された後、ビームスプ
リッタ60で反射されてビームスプリッタ61で2つの
ビームスプリッタ64,65に向かう光に分割される。
ビームスプリッタ65に入射した反射光はさらにそこで
分割されてフォーカシング検出用検出器68cとトラッ
キング信号検出用検出器68dにそれぞれ入射する。ま
た、1/2波長板63及びレンズ67を通過してビーム
スプリッタ64に入射した反射光は、互いに直交する偏
光成分の光を検出する光検出器68a,68bに入射
し、再生信号を検出する。
【0041】相変化方式、追記方式を用いる場合は、相
変化型光記録媒体及びCD−R等の追記型光記録媒体を
それぞれ記録・再生するためのドライブの同様の光学系
を使用することができ、これらの光学系では信号検出の
ための検出器が1個で足り、検出器の直前のビームスプ
リッター64も不要となる。
【0042】比較例1 実施例1において窒化珪素膜52上に保護膜51を形成
しなかった以外は、実施例1と同様にして光磁気記録媒
体を作製した。
【0043】比較例2 実施例2において浮上型スライダ102の底面、すなわ
ち、光記録媒体と対向する面には保護膜105を形成し
なかった以外は、実施例2と同様にして光ヘッドを作製
した。
【0044】光磁気記録媒体の窒化珪素膜52(第2誘
電体層)及び光ヘッドのスライダ底面上に形成した自己
潤滑性を有する保護膜の効果を以下に示す方法で調べ
た。光記録装置に、表1に示す組み合わせで光磁気記録
媒体と光ヘッドを上述した光記録装置に組み込み、半径
25mmから半径45mmの間でランダムに100,0
00回光ヘッドをシークさせた。表1中、実施例1で作
製した光磁気記録媒体をM1、比較例2で作製した光ヘ
ッドをH1でそれぞれ表し、比較例1で作製した光磁気
記録媒体をM2、実施例2で作製した光ヘッドをH2で
それぞれ表した。光記録媒体上には、予めレーザー測長
儀とフォーマッタを組み合わせて、使用する光ヘッドで
位置決めのためのアドレス信号用パターンとトラッキン
グサーボを行うためのサンプルサーボ用パターンをトラ
ックピッチ0.8μm、最短マーク長0.4μmで書き
込んでおいた。光磁気記録媒体の回転数は4500rp
mとした。この時の光ヘッドの浮上量は光磁気記録媒体
表面から50nmとなった。
【0045】
【表1】 光記録媒体 光ヘッド 実施例3 M1 H1 実施例4 M1 H2 実施例5 M2 H1 実施例6 M2 H2
【0046】各光ヘッドと媒体の組み合わせについて、
光ヘッドの100,000回ランダムシーク前後での欠
陥個数を測定した。欠陥は、半径30から40mmのあ
いだの全トラック(12500トラック)、マーク長1
μmの比較的長いパターンを書き込み、再生したときの
光磁気信号で振幅が65%以下となる部分を欠陥とし
た。測定中の周りの環境からの塵埃が媒体上に付着する
欠陥となることを防ぐため、測定はクリーン度100の
測定室の中で、さらに測定に使用した光記録装置自体を
クリーンブースで覆い欠陥測定を行った。
【0047】
【表2】 欠陥の個数 ランダムシーク前 ランダムシーク後 欠陥の増加率 実施例3 1250 1500 1.20 実施例4 1400 1850 1.32 実施例5 1150 1780 1.54 実施例6 1250 3240 2.59
【0048】表中、欠陥の増加率は、次の式に従って求
めた。欠陥の増加率=(ランダムシーク後の欠陥の個
数)/(ランダムシーク前の欠陥の個数)。表2から分
かるように保護膜を設けなかった光ヘッドと光磁気記録
媒体の組み合わせで欠陥の増加率が最も高い。欠陥が発
生した箇所に相当する光磁気記録媒体の光照射側表面部
分を光学顕微鏡及び走査形電子顕微鏡(SEM)で調べ
たところ、欠陥個所の90%以上で幅数μmから数十μ
mに擦ったような跡が観察された。また、実施例6の光
ヘッドと光磁気記録媒体の組合せで記録再生した場合
に、発生した傷が最も角が鋭利で鋭かった。また、10
0,000回シーク後の光ヘッドの摺動面を光学顕微鏡
で観察したところ、実施例6で用いた光ヘッドでは極め
て多くの傷が観察された。それに対し、他の実施例3,
4,5では傷はほとんど観察されなかった。
【0049】この結果より、光磁気記録媒体あるいは光
ヘッドの光磁気記録媒体に対向する面の何れか少なくと
も一方にカ−ボン等の自己潤滑性を有する保護膜を設け
ることで、光ヘッドのシーク時の移動にともなうヘッド
の姿勢変動によるヘッドと光磁気記録媒体のイレギュラ
ーな摺動で生じる傷の発生を抑制し、傷の発生に伴う欠
陥を低減することができることが分かる。
【0050】実施例7 予め、溝及びピットを形成したNiスタンパと射出圧縮
成形機を用いて、アモルファスポリオレフィン樹脂ディ
スク基板(外径130mm、センターホール径15mm、板厚
1.2mm)を作製し、その上に静止対向型のDCマグネト
ロンスパッタ装置を用いて、AlTi合金反射層55を50n
m、窒化シリコン層を20nm、TbFeCo合金層を20nm、再
度窒化シリコン層を150nmの厚さでそれぞれ成膜し、
窒化シリコン層上に、イオンビームスパッタ装置を用い
てダイアモンドライクカーボン(DCL)層を自己潤滑
性膜として10nm成膜した。
【0051】上記スパッタリングにおいて、AlTi反射膜
55は、Ti含有量が2at%のAlTi合金ターゲットを、Arガ
スを用いて流量30sccm(真空度1.0Pa)、投入パワー4
kWでスパッタし成膜した。窒化シリコン層54,52は、
シリコンターゲットをAr-N2混合ガス (混合比1:1)を用
いて、流量80sccm(真空度2.5Pa)、投入パワー4k
Wでスパッタし成膜した。TbFeCo合金層53はTb23Fe67Co
10(at%)合金タ ーゲットをArガスを用いて流量80sccm
(真空度2.5Pa)投入パワー2kWの条件でスパッタし
成膜した。DLC層は、500Vの加速電圧で引き出し
たArイオンをカーボンターゲットに照射し、かつ別のイ
オン銃で100Vの加速電圧で引き出したArとメタンの
混合ガス(混合比3:1)を基板に照射しながら成膜し
た。
【0052】DCL膜まで成膜後、このディスク表面上
に4000番台のラッピングテープを空気圧で押し当て
ながらディスクを回転させ、ディスク表面の微少な突起
を削り落とすテープクリーニング(TC)処理を行い、大気
中で波長185nmと254nmを発生させる低圧水銀
ランプで90秒間照射処理した後、パーフルオロオクタ
ン溶媒に、主鎖が(F((CF2)3-O))nであり(ここで、nは
10から14の整数である)且つ片方の末端にヒドロキ
シル基を有するパーフルオロポリエーテル系潤滑剤を濃
度0.02重量%で溶解した溶液を用いてスピンコート
法によりDLC膜上に潤滑層を形成した。
【0053】実施例8 実施例7と同様にDCL膜まで成膜したディスク上に、
パーフルオロオクタタン溶媒に、主鎖が(F((CF2)3-O))n
であり(ここで、nは10から14の整数である)且つ
分子片末端にカルボキシル基を有するパーフルオロポリ
エーテル系潤滑剤を0.02重量%の濃度で溶解した溶
液を用いて、スピンコート法でDLC膜上に潤滑層を形
成した。
【0054】実施例9 実施例7と同様にDLC膜まで成膜したディスク上に、
パーフルオロオクタン溶媒に、主鎖が(F((CF2)3-O))n
あり(ここで、nは10から14の整数である)且つ分
子片末端にエステル基を有するパーフルオロポリエーテ
ル系潤滑剤を0.02重量%で溶解した溶液を用いて、
スピンコート法でDLC膜上に潤滑層を形成した。
【0055】実施例10 実施例7と同様にDLC膜まで成膜したディスク上に、
パーフルオロオクタン溶媒に、主鎖が(F((CF2)3-O))n
あり(ここで、nは10から14の整数である)且つ分
子片末端にピペロニル基を有するパーフルオロポリエー
テル系潤滑剤を0.02重量%で溶解した溶液を用い
て、スピ ンコ ート法でDLC膜上に潤滑層を形成し
た。
【0056】実施例11 実施例7と同様にDLC膜まで成膜したディスク上に、
パーフルオロオクタン溶媒に、主鎖が(-(CF2)2-O)n(CF2
-O)m-)であり(ここで、nは9から13の整数であり、
mは9から13の整数である)且つ分子両末端にヒドロ
キシル基を有するパーフルオロポリエーテル系潤滑剤を
0.02重量%で溶解した溶液を用いて、スピンコート
法でDLC膜上に潤滑層を形成した。
【0057】実施例12 実施例7と同様にDLC膜まで成膜したディスク上に、
パーフルオロオクタン溶媒に、主鎖が(-(CF2)2-O)n(CF2
-O)m-)であり(ここで、nは9から13の整数であり、
mは9から13の整数である)分子両末端にカルボキシ
ル基を有するパーフルオロポリエーテル系潤滑剤を0.
02重量%で溶解した溶液を用いて、スピンコート法で
DLC膜上に潤滑層を形成した。
【0058】実施例13 実施例7と同様にDLC膜まで成膜したディスク上に、
パーフルオロオクタン溶媒に、主鎖が(-(CF2)2-O)n(CF2
-O)m-)であり(ここで、nは9から13の整数であり、
mは9から13の整数である)分子両末端にエステル基
を有するパーフルオロポリエーテル系潤滑剤を0.02
重量%で溶解した溶液を用いて、スピンコート法でDL
C膜上に潤滑層を形成した。
【0059】実施例14 実施例7と同様にDLC膜まで成膜したディスク上に、
パーフルオロオクタン溶媒に、主鎖が(-(CF2)2-O)n(CF2
-O)m-)であり(ここで、nは9から13の整数であり、
mは9から13の整数である)分子両末端にピペロニル
基を有するパーフルオロポリエーテル系潤滑剤を0.0
2重量%で溶解した溶液を用いて、スピンコート法でD
LC膜上に潤滑層を形成した。
【0060】実施例15 実施例7と同様にDLC膜まで成膜したディスク上に、
メチルイソブチルケトン溶媒に、ステアリルアミン(C18
H37-NH2)と常温で液体である部分フッ化エステル(C17H
31COOC2H4C6F13)をそれぞれ0.04重量%で溶解した
溶液を用いてディップ法により、DLC膜上に潤滑層を
形成した。
【0061】実施例16 実施例7と同様にDLC膜まで成膜したディスク上に、
メチルイソブチルケトン溶媒に、ステアリルアミン(C18
H37-NH2)と常温で液体である部分フッ化エステル(C17H
31COOC2H4C6F13)をそれぞれ0.04重量%で溶解した
溶液を用いてディップ法により、DLC膜上に潤滑層を
形成した。潤滑剤形成後、紫外線ランプを用いてディス
ク表面を100℃まで加熱して、30秒間キュアした。
【0062】実施例17 実施例7と同様にDLC膜まで成膜したディスク上に、
メチルイソブチルケトン溶媒に、N,N―ジメチルステ
アリルアミン(C18H37-N(CH3)2)と常温で液体である部分
フッ化エステル(C17H31COOC2H4C6F13)をそれぞれ0.0
4重量%で溶解した溶液を用いてディップ法により、D
LC膜上に潤滑層を形成した。
【0063】実施例18 実施例7と同様にDLC膜まで成膜したディスク上に、
メチルイソブチルケトン溶媒に、ステアリルアミン(C18
H37-NH2)と常温で液体である部分フッ化エステル((CF3)
2CF(CF2)10CH2CH[OCOC(CH32(C6H13)]CH2[OCOC(CH3)2
(C6H13)]) それぞれ0.04重量%で溶解した溶液を用
いてディップ法により、DLC膜上に潤滑層を形成し
た。
【0064】実施例19 実施例7と同様にDLC膜まで成膜したディスク上に、
メチルイソブチルケトン溶媒に、ステアリルアミン(C18
H37-NH2)と常温で液体である部分フッ化エステル((CF3)
2CF(CF2)10CH2CH(OCOC17H31)CH2(OCOC17H31))をそれぞ
れ0.04重量%で溶解した溶液を用いてディップ法に
より、DLC膜上に潤滑層を形成した。
【0065】実施例20 実施例7と同様にDLC膜まで成膜したディスク上に、
メチルイソブチルケトン溶媒に、ステアリルアミン(C18
H37-NH2)と常温で液体である部分フッ化エステル([(C
H3)2CH(CH3)CH]2C(CH3)COOCH2C6F12CH20COC(CH3)[(CH3)
HCH(CH3)2]2)をそれぞれ0.04重量%で溶解した溶液
を用いてディップ法により、DLC膜上に潤滑層を形成
した。
【0066】実施例21 実施例7と同様にDLC膜まで成膜したディスク上に、
メチルイソブチルケトン溶媒に、ステアリルアミン(C18
H37-NH2)と常温で液体である部分フッ化エステル([(C
H3)2CH(CH3)CH]2C(CH3)COOCH2C6F13をそれぞれ0.04
重量%で溶解した溶液を用いてディップ法により、DL
C膜上に潤滑層を形成した。
【0067】実施例22 実施例7と同様にDLC膜まで成膜したディスク上に、
メチルイソブチルケトン溶媒に、ステアリルアミン(C18
H37-NH2)と常温で液体であるCH3(CH2)110(CH2)3NHCOCF2
(OC2F4)10(OCF2)10CF2CONH(CH2)30(CH2)11CH3をそれぞ
れ0.04重量%で溶解した溶液を用いてディップ法に
より、DLC膜上に潤滑層を形成した。
【0068】光記録媒体上に自己潤滑性を有する保護膜
を形成し、且つその上に潤滑剤層を形成した場合の効果
を、実施例3から6で用いたのと同様の方法で調べた。
光ヘッドには実施例2で作製した光ヘッドH1および比
較例1で作製した光ヘッドH2を用いた。サーボ信号
は、基板に射出成形時にスタンパから転写させた溝(ト
ラックピッチ0.4μm、溝幅0.1μm、溝深さ60
nm)からのプッシュプル信号を用い、アドレス情報は
同様の方法で予め基板上に形成したピット部から得た。
光記録媒体の回転数は3600 rpmとした。この時の光
ヘッド浮上量は70〜80nmとなった。実施例7〜2
0と光ヘッドH1及びH2の組み合わせについて、光ヘ
ッド100、000回ランダムシーク前後での欠陥個数
の増減を測定した。欠陥はトラッキングをかけた状態で
のランド部からの反射信号が65%以下となる部分と
し、半径30〜40mmの間(25000トラック)で
測定した。
【0069】表3に光ヘッドH1を用いた場合、表4に
光ヘッドH2を用いた場合の結果をまとめて示す。
【0070】
【表3】
【0071】
【表4】
【0072】表中、欠陥の増加率は次の式に従って求め
た。欠陥の増加率=(ランダムシーク後の欠陥の個数)
/(ランダムシーク前の欠陥の個数)。表3および4か
ら分かるように光記録媒体の自己潤滑性保護膜層上に潤
滑層を設けることによっても欠陥の増加を抑えることが
できる。表3及び4中の光記録媒体についてランダムシ
ーク後の表面を光学顕微鏡及び走査型電子顕微鏡で調べ
たところ、傷はほとんど観察されなかった。
【0073】実施例23〜34 実施例1と同様の方法で、予めフォトマスクでパターニ
ングした後ドライエッチングで溝とピットを形成したガ
ラス基板(外径95mm、センターホール径 25mm、
板厚1mm、トラックピッチ0.5μm、溝幅0.2μm、
溝深さ70nm)上に静止対向型のDCマグネトロンス
パッタ装置を用いて、AlTi合金反射層55を50nm、窒
化シリコン層を20nm、TbFeCo合金層を20nm、再
度窒化シリコン層を120nm成膜し、その上に、カー
ボンおよびSi含有カーボンターゲットをArと CH4の混合
ガスでスパッタすると同時に、基板側にRF電力を加えて
負のバイアス電圧が印加される状態で、Arと CH4の混合
比、Si含有量およびバイアス電圧をコントロールして、
屈折率が1.9〜2.5、消衰係数0.01〜1.0の
自己潤滑性膜を10nm成膜した。
【0074】最上層の窒化シリコン膜も、成膜時のArと
窒素の混合比をコントロールする事で、屈折率1.9〜
2.1の窒化シリコン層とした。
【0075】保護膜成膜後、このディスク表面上に40
00番台のラッピングテープを空気圧で押し当てながら
ディスクを回転させ、ディスク表面の微少な突起を削り
落とすテープクリーニング(TC)処理を行い、大気中で波
長185nmと254nmを発生させる低圧水銀ランプ
で90秒間照射処理した後、パーフルオロオクタン溶媒
に、主鎖が(F((CF2)3-O))nで片末端にヒドロキシル基を
有するパーフルオロポリエーテル系潤滑剤を濃度0.0
2重量%からなる溶液を用いてスピンコート法により、
保護膜膜上に潤滑層を形成した。
【0076】実施例23〜34の光記録媒体の記録再生
特性を実施例3〜22の欠陥評価で使用したのと同一の
測定装置で評価した。評価は、線速14 m/s、マーク長
0.8μmの比較的長いマークを記録し、そのキャリア
レベルとノイズレベルを測定した。また、溝部での反射
信号レベルも同時に測定した。
【0077】
【表5】
【0078】実施例35 ランド、グルーブおよびディスク内周に幅4mmのCSSゾー
ン内に高さ35nm、面積割合1.5%のドットテクスチャを有
する3.5インチサイズのポリカーボネイト 基板をNiスタ
ンパを使用した射出成形法で作製した。この基板上に50n
mのAlTi 反射層、30nmの第一SiNx層(第一誘電体層)、
20nmのTbFeCo記録層(光磁気記録層)、80nmの第二SiNx
層(第二誘電体層)を順次スパッタした。
【0079】次に、メタンをモノマーガスとし、水素を
キャリヤガスに用い、13.56MHzの高周波を用いたプラズ
マ CVD法により、第二SiNx層上に20nmの水素含有カーボ
ン保護膜(ダイヤモンドライクカーボン)を成膜した。
【0080】その後、溶媒にパーフルオロオクタンを用
い、保護膜上に主鎖が(F((CF2)3-O))nであり(ここで、
nは10から14の整数である)且つ分子片末端にアル
コール基を有するパーフルオロポリエーテル系潤滑剤
を濃度0.02wt.%でスピンコートして光磁気記録媒体を作
製した。また、光ヘッド側には、図5及び図8に示した
のと同様にして、ソリッドイマージョンレンズ磁界変調
用コイルを有する浮上型スライダの表面にメタンガスを
モノマーガスとし、水素ガスをキャリヤガスに用い、プ
ラズマCVD法により水素含有ダイヤモンドライクカーボ
ン 保護膜を10nm成膜した。
【0081】実施例36 溶媒にパーフルオロオクタンを用い、保護膜上に主鎖が
(F((CF2)3-O))nであり(ここで、nは10から14の整
数である)且つ分子片末端にカルボキシル基を有するパ
ーフルオロポリエーテル系潤滑剤を濃度0.02wt.%でスピ
ンコートした以外は、実施例35と同様にして光磁気記
録媒体を作製した。
【0082】実施例37 溶媒にパーフルオロオクタンを用い、保護膜上に主鎖が
(F((CF2)3-O))nであり(ここで、nは10から14の整
数である)且つ分子片末端にエステル基を有するパーフ
ルオロポリエーテル系潤滑剤を濃度0.02wt.%でスピンコ
ートした以外は、実施例35と同様にして光磁気記録媒
体を作製した。
【0083】実施例38 溶媒にパーフルオロオクタンを用い、保護膜上に主鎖が
(F((CF2)3-O))nであり(ここで、nは10から14の整
数である)且つ分子片末端にピペロニル基を有するパー
フルオロポリエーテル系潤滑剤を濃度0.02wt.%でスピン
コートした以外は実施例35と同様にして光磁気記録媒
体を作製した。
【0084】実施例39 溶媒にパーフルオロオクタンを用い、保護膜上に主鎖が
(-(CF2)2-O)n(CF2-O)m-)であり(ここで、nは9から1
3の整数であり、mは9から13の整数である)且つ分
子両末端にヒドロキシル基を有するパーフルオロポリエ
ーテル系潤滑剤を濃度0.02wt.%でスピンコートした以外
は、実施例35と同様にして光磁気記録媒体を作製し
た。
【0085】実施例40 溶媒にパーフルオロオクタンを用い、保護膜上に主鎖が
(-(CF2)2-O)n(CF2-O)m-)であり(ここで、nは9から1
3の整数であり、mは9から13の整数である)且つ分
子両末端にカルボキシル基を有するパーフルオロポリエ
ーテル系潤滑剤を濃度0.02wt.%でスピンコートした以外
は、実施例35と同様にして光磁気記録媒体を作製し
た。
【0086】実施例41 溶媒にパーフルオロオクタンを用い、保護膜上に主鎖が
(-(CF2)2-O)n(CF2-O)m-)であり(ここで、nは9から1
3の整数であり、mは9から13の整数である)且つ分
子両末端にエステル基を有するパーフルオロポリエーテ
ル系潤滑剤を濃度0.02wt.%でスピンコートした以外は、
実施例35と同様にして光磁気記録媒体を作製した。
【0087】実施例42 溶媒にパーフルオロオクタンを用い、保護膜上に主鎖が
(-(CF2)2-O)n(CF2-O)m-)であり(ここで、nは9から1
3の整数であり、mは9から13の整数である)且つ分
子両末端にピペロニル基を有するパーフルオロポリエー
テル系潤滑剤を濃度0.02wt.%でスピンコートした以外
は、実施例35と同様にして光磁気記録媒体を作製し
た。
【0088】実施例43 保護膜表面を大気中で波長185nmと254nmを発生させる低
圧水銀ランプで90秒間照射処理し、その後、保護膜上に
溶媒としてメチルイソブチルケトンを用い、ステアリル
アミン(C18H37-NH2)と常温で液体である部分フッ素化エ
ステル(C17H31COOC2H4C6F13)をそれぞれ0.04wt.%の濃度
でスピンコートを行い、光ヘッド側にはソリッドイマー
ジョンレンズ磁界変調用コイルを有する浮上型スライダ
の表面上にメタンガスをモノマーガスとし、水素ガスと
窒素ガスを入キャリヤガスに用い、プラズマCVD法によ
り水素および窒素含有ダイヤモンドライクカ ーボン保
護膜を10nm成膜した以外は、実施例35と同様にして光
磁気記録媒体を作製した。潤滑剤をスピンコートで塗布
する前の保護膜表面の酸素と炭素の組成比をX線光電子
分光分析法で測定した結果、O/C比は0.35であった。
【0089】実施例44 保護膜表面を酸素圧力5mTorr雰囲気中で13.56MHzの高周
波を用い、プラズマ処理し、その後、保護膜上に溶媒と
してメチルイソブチルケトンを用い、ステアリルアミン
(C18H37-NH2)と常温で液体である部分フッ素化エステル
(C17H31COOC2H4C6F13)をそれぞれ0.04wt.%の濃度でスピ
ンコートした以外は、実施例43と同様にして光磁気記
録媒体を作製した。潤滑剤をスピンコートで塗布する前
の保護膜表面の酸素と炭素の組成比をX線光電子分光分
析法で測定した結果、O/C比は0.39であった。
【0090】実施例45 保護膜上に溶媒としてメチルイソブチルケトンを用い、
N,N―ジメチルステアリアルアミン(C18H37-N(CH3)2)
と常温で液体である部分フッ化エステル(C17H3 1COOC2H4
C6F13)をそれぞれ0.04wt.%の濃度でスピンコートした以
外は、実施例35と同様にして光磁気記録媒体を作製し
た。潤滑剤をスピンコートで塗布する前の保護膜表面の
酸素と炭素の組成比をX線光電子分光分析法で測定した
結果、O/C比は0.35であった。
【0091】実施例46 保護膜上に溶媒としてメチルイソブチルケトンを用い、
ステアリルアミン(C18H37-NH2)と常温で液体である部分
フッ化エステル ((CF3)2CF(CF2)10CH2CH[OCOC(CH32
(C6H13)]CH2[OCOC(CH3)2(C6H13)])をそれぞれ0.04w
t.%の濃度でスピンコートした以外は、実施例43と同
様にして光磁気記録媒体を作製した。潤滑剤をスピンコ
ートで塗布する前の保護膜表面の酸素と炭素の組成比を
X線光電子分光分析法で測定した結果、O/C比は0.35で
あった。
【0092】実施例47 保護膜上に溶媒としてメチルイソブチルケトンを用い、
ステアリルアミン(C18H37-NH2)と常温で液体である部分
フッ化エステル((CF3)2CF(CF2)10CH2CH(OCOC17H31)CH
2(OCOC17H31))をそれぞれ0.04wt.%の濃度でスピンコー
トした以外は、実施例43と同様にして光磁気記録媒体
を作製した。潤滑剤をスピンコートで塗布する前の保護
膜表面の酸素と炭素の組成比をX線光電子分光分析法で
測定した結果、O/C比は0.35であった。
【0093】実施例48 保護膜上に溶媒としてメチルイソブチルケトンを用い、
ステアリルアミン(C18H37-NH2)と常温で液体である部分
フッ化エステル([(CH3)2CH(CH3)CH]2C(CH3)COOCH2C6F12
CH20COC(CH3)[(CH3)HCH(CH3)2]2)をそれぞれ0.04wt.%の
濃度でスピンコートした以外は、実施例43と同様にし
て光磁気記録媒体を作製した。潤滑剤をスピンコートで
塗布する前の保護膜表面の酸素と炭素の組成比をX線光
電子分光分析法で測定した結果、O/C比は0.35であっ
た。
【0094】実施例49 保護膜上に溶媒としてメチルイソブチルケトンを用い、
ステアリルアミン(C18H37-NH2)と常温で液体である部分
フッ化エステル([(CH3)2CH(CH3)CH]2C(CH3)COOCH2C
6F13)をそれぞれ0.04wt.%の濃度でスピンコートした以
外は、実施例43と同様にして光磁気記録媒体を作製し
た。潤滑剤をスピンコートで塗布する前の保護膜表面の
酸素と炭素の組成比をX線光電子分光分析法で測定した
結果、O/C比は0.35であった。
【0095】実施例50 保護膜上に溶媒としてメチルイソブチルケトンを用い、
ステアリルアミン(C18H37-NH2)と常温で液体であるCH
3(CH2)110(CH2)3NHCOCF2(OC2F4)10(OCF2)10CF2CONH(C
H2)30(CH2)11CH3をそれぞれ0.04wt.%の濃度でスピンコ
ートした以外は、実施例43と同様にして光磁気記録媒
体を作製した。この保護膜表面の酸素と炭素の組成比を
X線光電子分光分析法で測定した結果、O/C比は0.35であ
った。
【0096】実施例51 スライダ表面に保護膜の無いソリッドイマージョンレン
ズと磁界変調用コイルを有する浮上型スライダを作製し
た以外は、実施例35と同様にして光磁気記録媒体を作
製した。
【0097】実施例52 スライダ表面に保護膜の無いソリッドイマージョンレン
ズと磁界変調用コイルを有する浮上型スライダを作製し
た以外は、実施例47と同様にして光磁気記録媒体を作
製した。
【0098】比較例3 ランド、グルーブを有し、CSSゾーン持たない3.5"サ
イズのポリカーボネイト基板をNiスタンパを使用した射
出成形法で作製した。この基板上に50nmのAlTi反射層、
30nmの第一SiNx層、20nmのTbFeCo記録層、80nmの第二Si
Nx層を順次スパッタした。その後、溶媒にパーフルオロ
オクタンを用い、保護膜上に主鎖 が(F((CF2)3-O))nであ
り(ここで、nは10から14の整数である)且つ分子
片末端にヒドロキシル基を有するパーフルオロポリエー
テル系潤滑剤を濃度0.02wt.%でスピンコートした。
【0099】光ヘッドとして、ソリッドイマージョンレ
ンズ磁界変調用コイルを有する浮上型スライダの表面に
メタンガスをモノマーガスとし、水素ガスを入キャリヤ
ガスに用い、プラズマCVD法により水素含有ダイヤモン
ドライクカーボン保護 膜を10nm成膜した。
【0100】比較例4 スライダ表面に保護膜の無いソリッドイマージョンレン
ズと磁界変調用コイルを有する浮上型スライダを作製し
た以外は比較例3と同様にして光磁気記録媒体を作製し
た。
【0101】以上得られた試料の耐久性をLotus社製CSS
Tester Model 7000を用い、以下の条件でCSS試験を行
った。CSS試験結果を表6に示す。 ディスク回転数:3600rpm, 測定半径:22mm 相対速度:8.29m/sec ヘッド浮上高さ:60nm ヘッド垂直荷重:3.5g 測定環境:20℃、40%RH
【0102】
【表6】
【0103】表6から明らかなように、本発明の媒体と
スライダ表面に保護膜を有する浮上型スライダの組み合
わせの系では、静止摩擦係数が0.60未満であり、CSS耐
久性は20,000サイクル以上である。また、本発明の媒体
とスライダ表面に保護 膜が無い浮上型スライダの組み
合わせの系では、静止摩擦係数が0.60を超えるが、CSS
耐久性は20,000サイクル以上である。一方、媒体上にド
ット状テクスチャ及び保護膜の無い比較例3の媒体とス
ライダ表面に保護膜を有する浮上型スライダの組み合わ
せの系、並びに媒体上にドット状テクスチャ及び保護膜
の無い比較例3の媒体とスライダ表面に保護膜の無い浮
上型スライダ(比較例4)の組み合わせでは、静止摩擦
係数が5.0以上と高く、CSS耐久性も1,000未満で あり、
耐久性に劣っている事が分る。
【0104】以上、本発明の光記録媒体及び光ヘッド並
びに光記録装置を、光磁気記録媒体を記録再生する場合
を例に挙げて具体的に説明してきたが、本発明の光記録
媒体は光磁気記録媒体に限定されず、相変化型の光記録
媒体や有機色素を記録層に持つ追記型の光記録媒体、あ
るいは再生専用光記録媒体等、任意の光記録媒体とする
ことができる。すなわち、本発明の対象とする光記録媒
体は、光照射により情報が記録または再生される光記録
媒体において、光記録媒体の光が照射される側の最上層
に自己潤滑性を有する固体保護層が形成されてなること
を特徴とする光記録媒体である。通常の光記録媒体は基
板上に保護層等を介してあるいは直接記録層を備えた構
造を有し、基板側から記録または再生光が照射される
が、本発明に従う光記録媒体では基板と反対側の最上層
に自己潤滑性を有する固体保護層が形成され、該固体保
護層の側から記録または再生層の光が照射される。
【0105】また、上記実施例では、光ヘッドとして光
磁気記録媒体を記録再生ための光ヘッドを例を挙げて説
明してきたが、光ヘッドの構成は図に示した構造に限定
されず種々の構造を採用し得る。例えば、相変化型光記
録媒体、色素を記録層に含む追記型光記録媒体及びC
D、DVD−ROMを記録または再生する場合には、磁
界印加手段として磁気コイルは不要となる。
【0106】
【発明の効果】本発明では、光記録媒体もしくは光ヘッ
ドの光記録媒体に対向する面の何れか少なくとも一方に
カ−ボン等の自己潤滑性を有する保護膜を設けること
で、光ヘッドのシーク時の移動にともなうヘッドの姿勢
変動によるヘッドと媒体のイレギュラーな摺動で生じる
傷の発生を抑制し、傷の発生に伴う再生エラーを低減す
ることができる。また、自己潤滑性を有する保護膜の代
わりに、あるいは自己潤滑性を有する保護膜とともに分
子末端にヒドロキシル基、カルボキシル基、エステル
基、アミノ基、ピペロニル基の少なくとも一種から選ば
れた分子量1000から8000のパーフルオロポリエ
ーテルを含む潤滑剤を用いることによっても、光記録媒
体の傷の発生を抑制し、傷の発生に伴う再生エラーを低
減することができる。それゆえ、本発明の光ヘッドを組
み込んだ光記録装置は、光記録媒体の高密度記録及びそ
の再生に好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】レンズによるレーザー光の絞り込みの様子を説
明する図である。
【図2】固体イマージョンレンズを使用したときの光路
を説明する図であり、(a)は半球状固体イマージョン
レンズを、(b)は超半球状固体イマージョンレンズを
それぞれ示す。
【図3】固体イマージョンレンズと近接場光を利用した
記録再生方式で用いるスライダー型光ヘッドの構造を説
明する概略断面図である。
【図4】本発明の光記録媒体の一具体例の概略断面であ
る。
【図5】本発明の実施例2で作製した光磁気ヘッドの概
略断面図である。
【図6】実施例2で作製した光ヘッドのスライダ底面に
形成する凹凸パターンを示す図である。
【図7】本発明の光記録装置の概略構造を示す図であ
る。
【図8】図7の光記録装置の対物レンズ部分の構造を拡
大した図である。
【図9】本発明の実施例の光記録装置で使用した光学系
を説明する図である。
【符号の説明】
1 半球状固体イマージョンレンズ、2 超半球状固体
イマージョンレンズ 3 レーザー光、4 光記録媒体、33,69 ミラー 34,71 対物レンズ、35,36 スイングアーム 37 ロータリーアクチュエータ、38 光学系 39 ディスク回転軸、40 モータ 41 光磁気ディスク、43 対物レンズ支持体 44 アクチュエータコイル、45 アクチュエータ用
永久磁石 46 レーザ光、57 レーザー光源 59a,b プリズム、60,61,64 ビームスプ
リッタ 63 1/2λ板、68a,b 光磁気信号検出器 69,70 ミラー、80 スライダ底面 71 対物レンズ、72,100 固体イマージョンレ
ンズ 102 スライダ、104 磁気コイル、105 保護
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G11B 11/10 521 G11B 11/10 521E 521F 566 566B (72)発明者 荒木 立夫 大阪府茨木市丑寅一丁目1番88号 日立マ クセル株式会社内 (72)発明者 大貫 健 大阪府茨木市丑寅一丁目1番88号 日立マ クセル株式会社内

Claims (34)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に、反射層、記録層及び誘電体層
    を有し且つ誘電体側から記録光または再生光が照射され
    る光記録媒体において、 上記誘電体層上に自己潤滑性を有する固体保護層が形成
    されてなることを特徴とする光記録媒体。
  2. 【請求項2】 上記自己潤滑性を有する固体保護層は、
    誘電体層の屈折率に対して差の絶対値が0.5以内であ
    る屈折率及び誘電体層の消衰係数に対して差の絶対値が
    0.2以内である消衰係数を有することを特徴とする請
    求項1に記載の光記録媒体。
  3. 【請求項3】 上記自己潤滑性を有する固体保護層の膜
    厚が、5nm〜50nmであることを特徴とする請求項
    1または2に記載の光記録媒体。
  4. 【請求項4】 上記自己潤滑性を有する固体保護層が、
    カーボンを主体とする材料から構成されていることを特
    徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の光記録媒
    体。
  5. 【請求項5】 上記カーボンを主体とする材料から構成
    された自己潤滑性を有する固体保護層が、窒素、水素及
    びフッ素からなる群から選ばれた少なくとも一種を含む
    ことを特徴とする請求項4に記載の光記録媒体。
  6. 【請求項6】 上記自己潤滑性を有する固体保護層が、
    ダイヤモンドライクカーボン膜であることを特徴とする
    請求項1〜5のいずれか一項に記載の光記録媒体。
  7. 【請求項7】 上記自己潤滑性を有する固体保護層上に
    さらに潤滑層が形成されてなることを特徴とする請求項
    1〜6のいずれか一項に記載の光記録媒体。
  8. 【請求項8】 上記潤滑層は、分子末端の少なくとも一
    方の末端にヒドロキシル基、カルボキシル基、エステル
    基、アミノ基及びピペロニル基の少なくとも一種から選
    ばれた基を有し且つ分子量1000〜8000のパーフ
    ルオロポリエーテルを含むことを特徴とする請求項7に
    記載の光記録媒体。
  9. 【請求項9】 上記潤滑層は、分子末端にアミド基を有
    する潤滑剤と常温で液体である潤滑剤とを含む混合潤滑
    剤から形成されていることを特徴とする請求項7に記載
    の光記録媒体。
  10. 【請求項10】 上記自己潤滑性を有する固体保護層
    は、その表面にカルボキシル基を有することを特徴とす
    る請求項9に記載の光記録媒体。
  11. 【請求項11】 上記自己潤滑性を有する固体保護層の
    表面における酸素/炭素の組成比(O/C)が0.1以
    上であることを特徴とする請求項10に記載の光記録媒
    体。
  12. 【請求項12】 上記潤滑剤は、上記自己潤滑性を有す
    る固体保護層上に塗布された後、50〜120℃の温度
    で熱処理されてなる請求項7〜11のいずれか一項に記
    載の光記録媒体。
  13. 【請求項13】 上記潤滑剤は、上記固体保護層上に塗
    布された後、紫外線を照射されてなる請求項7〜12の
    いずれか一項に記載の光記録媒体。
  14. 【請求項14】 上記自己潤滑性を有する固体保護層を
    紫外線照射するかまたは酸素雰囲気中でプラズマ処理す
    ることによって該固体保護層の表面にカルボキシル基を
    形成させることを特徴とする請求項10〜13のいずれ
    か一項に記載の光記録媒体。
  15. 【請求項15】 上記自己潤滑性を有する固体保護層
    が、スパッタリング及びプラズマCVDの一方により形
    成されていることを特徴とする請求項1〜14のいずれ
    か一項に記載の光記録媒体。
  16. 【請求項16】 上記光記録媒体の内周部または外周部
    に浮上型スライダのランディングゾーンを備えることを
    特徴とする請求項1〜15のいずれか一項に記載の光記
    録媒体。
  17. 【請求項17】 上記ランディングゾーン内に高さ10
    〜100nmのドット状突起を0.1%〜5.0%の面
    積比率で有することを特徴とする請求項16に記載の光
    記録媒体。
  18. 【請求項18】 光磁気記録媒体及び相変化型光記録媒
    体の一方である請求項1〜17のいずれか一項に記載の
    光記録媒体。
  19. 【請求項19】 更に、反射層と記録層間に誘電体層を
    備えることを特徴とする請求項1〜18のいずれか一項
    に記載の光記録媒体。
  20. 【請求項20】 基板上に、反射層、記録層、誘電体
    層、保護層及び潤滑層を有し且つ潤滑層側から記録光ま
    たは再生光が照射される光記録媒体であって、 上記潤滑層は、分子末端の少なくとも一方の末端にヒド
    ロキシル基、カルボキシル基、エステル基、アミノ基及
    びピペロニル基の少なくとも一種から選ばれた基を有し
    且つ分子量1000〜8000のパーフルオロポリエー
    テルを含むことを特徴とする光記録媒体。
  21. 【請求項21】 更に、反射層と記録層間に誘電体層を
    備えることを特徴とする請求項20に記載の光記録媒
    体。
  22. 【請求項22】 浮上型スライダ内に固体イマージョン
    レンズを装着し且つ光記録媒体を記録または再生するた
    めの光ヘッドにおいて、 少なくとも上記浮上型スライダの光記録媒体と対向する
    面に、自己潤滑性を有する固体保護層が形成されてなる
    ことを特徴とする光ヘッド。
  23. 【請求項23】 上記自己潤滑性を有する固体保護層の
    膜厚が、5nm〜50nmであることを特徴とする請求
    項22に記載の光ヘッド。
  24. 【請求項24】 上記自己潤滑性を有する固体保護層
    が、カーボンを主体とする材料から構成されていること
    を特徴とする請求項22または23に記載の光ヘッド。
  25. 【請求項25】 上記カーボンを主体とする材料から構
    成された自己潤滑性を有する固体保護層が、窒素、水素
    及びフッ素からなる群から選ばれた少なくとも一種を含
    むことを特徴とする請求項24に記載の光ヘッド。
  26. 【請求項26】 上記自己潤滑性を有する固体保護層
    が、ダイヤモンドライクカーボン膜であることを特徴と
    する請求項22〜25のいずれか一項に記載の光ヘッ
    ド。
  27. 【請求項27】 上記自己潤滑性を有する固体保護層上
    にさらに潤滑層が形成されてなることを特徴とする請求
    項22〜26のいずれか一項に記載の光ヘッド。
  28. 【請求項28】 上記潤滑層は、分子末端の少なくとも
    一方の末端にヒドロキシル基、カルボキシル基、エステ
    ル基、アミノ基及びピペロニル基の少なくとも一種から
    選ばれた基を有し且つ分子量1000〜8000のパー
    フルオロポリエーテルを含むことを特徴とする請求項2
    7に記載の光ヘッド。
  29. 【請求項29】 上記固体保護層は、その表面にカルボ
    キシル基を有し且つ酸素/炭素の組成比(O/C)が
    0.1以上であることを特徴とする請求項28に記載の
    光ヘッド。
  30. 【請求項30】 さらに、記録または再生用の磁界を印
    加するための磁気コイルを備えた請求項22〜29のい
    ずれか一項に記載の光ヘッド。
  31. 【請求項31】 光ヘッドを備え、光記録媒体に情報を
    記録または再生するための光記録装置において、 上記光ヘッドが、浮上型スライダと該浮上型スライダに
    装着された固体イマージョンレンズとを有し、少なくと
    も上記浮上型スライダの光記録媒体と対向する面に自己
    潤滑性を有する固体保護層が形成されてなることを特徴
    とする光記録装置。
  32. 【請求項32】 上記光ヘッドが磁界印加装置を備え
    て、光磁気記録媒体を記録再生することが可能であるこ
    とを特徴とする請求項31に記載の光記録装置。
  33. 【請求項33】 上記固体イマージョンレンズが、半球
    状の固体イマージョンレンズ及び超半球状の固体イマー
    ジョンレンズの一方であることを特徴とする請求項31
    または32に記載の光記録装置。
  34. 【請求項34】 上記光記録媒体が、基板上に、反射
    層、第1誘電体層、記録層、第2誘電体層を順次有し且
    つ第2誘電体側から情報記録または再生光が照射される
    光記録媒体であって、上記第2誘電体層上に自己潤滑性
    を有する固体保護層が形成されてなる光記録媒体である
    ことを特徴とする請求項31〜33のいずれか一項に記
    載の光記録装置。
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