JPH1174161A - 電解コンデンサの駆動用電解液 - Google Patents
電解コンデンサの駆動用電解液Info
- Publication number
- JPH1174161A JPH1174161A JP9232420A JP23242097A JPH1174161A JP H1174161 A JPH1174161 A JP H1174161A JP 9232420 A JP9232420 A JP 9232420A JP 23242097 A JP23242097 A JP 23242097A JP H1174161 A JPH1174161 A JP H1174161A
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- Japan
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- electrolyte
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- polyethylene glycol
- acid
- ammonium salt
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- Pending
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 電解コンデンサの耐電圧を改善することが可
能な電解コンデンサ用電解液を提供する。 【解決手段】 エチレングリコールを主成分とする溶媒
に高級二塩基酸またはそのアンモニウム塩、及びホウ酸
またはそのアンモニウム塩を溶解し、ポリエチレングリ
コールジアクリレート 【化１】 を０．１〜１０．０ｗｔ％添加してなることを特徴とし
ている。
能な電解コンデンサ用電解液を提供する。 【解決手段】 エチレングリコールを主成分とする溶媒
に高級二塩基酸またはそのアンモニウム塩、及びホウ酸
またはそのアンモニウム塩を溶解し、ポリエチレングリ
コールジアクリレート 【化１】 を０．１〜１０．０ｗｔ％添加してなることを特徴とし
ている。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、電解コンデンサの
駆動用電解液（以下、電解液という。）の改良に関する
ものであり、特に耐電圧を改善した電解液に関するもの
である。
駆動用電解液（以下、電解液という。）の改良に関する
ものであり、特に耐電圧を改善した電解液に関するもの
である。
【０００２】
【従来の技術】従来、エチレングリコールを主成分とす
る溶媒に高級二塩基酸またはそのアンモニウム塩、及び
ホウ酸またはホウ酸アンモニウムを溶解した電解液にポ
リエチレングリコールや、ポリアクリレート等の合成高
分子を添加し、耐電圧を向上させることが知られてい
る。しかし、これらの合成高分子は上記の溶媒に対する
溶解性が非常に低く、ごく少量しか溶解することができ
ないという問題があった。
る溶媒に高級二塩基酸またはそのアンモニウム塩、及び
ホウ酸またはホウ酸アンモニウムを溶解した電解液にポ
リエチレングリコールや、ポリアクリレート等の合成高
分子を添加し、耐電圧を向上させることが知られてい
る。しかし、これらの合成高分子は上記の溶媒に対する
溶解性が非常に低く、ごく少量しか溶解することができ
ないという問題があった。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】重合度が１０００以下
と比較的小さいポリエチレングリコールは、電解液に対
する溶解性が高いが耐電圧の向上に対する効果が小さ
い。一方重合度が１０００以上のものは耐電圧の向上に
対する効果は大きいが、大幅な比抵抗の上昇を伴う。ま
た、ポリアクリレートは電解質としての作用を有するた
め、比抵抗を大幅に上昇させずに耐電圧を向上できる
が、エチレングリコールを主溶媒とする電解液に対して
溶解性が非常に低く、ごく少量しか添加することができ
ない。本発明は上記の欠点を改善し、電解液の比抵抗の
上昇を抑制しつつ、耐電圧の向上を図ることができ、か
つ、溶解性の向上も可能な電解液を提供しようとするも
のである。
と比較的小さいポリエチレングリコールは、電解液に対
する溶解性が高いが耐電圧の向上に対する効果が小さ
い。一方重合度が１０００以上のものは耐電圧の向上に
対する効果は大きいが、大幅な比抵抗の上昇を伴う。ま
た、ポリアクリレートは電解質としての作用を有するた
め、比抵抗を大幅に上昇させずに耐電圧を向上できる
が、エチレングリコールを主溶媒とする電解液に対して
溶解性が非常に低く、ごく少量しか添加することができ
ない。本発明は上記の欠点を改善し、電解液の比抵抗の
上昇を抑制しつつ、耐電圧の向上を図ることができ、か
つ、溶解性の向上も可能な電解液を提供しようとするも
のである。
【０００４】
【課題を解決するための手段】本発明は、ポリエチレン
グリコールジアクリレートが電解液中のイオンの移動を
妨げず、また重合度１０００以上のポリエチレングリコ
ールや、ポリアクリレートに比べエチレングリコールに
対する溶解性も高いことに着目し、その特性を電解液に
適用することにより上記の課題の解決を図ったものであ
る。すなわち、エチレングリコールを主成分とする溶媒
に高級二塩基酸またはそのアンモニウム塩、及びホウ酸
またはそのアンモニウム塩を溶解し、ポリエチレングリ
コールジアクリレート
グリコールジアクリレートが電解液中のイオンの移動を
妨げず、また重合度１０００以上のポリエチレングリコ
ールや、ポリアクリレートに比べエチレングリコールに
対する溶解性も高いことに着目し、その特性を電解液に
適用することにより上記の課題の解決を図ったものであ
る。すなわち、エチレングリコールを主成分とする溶媒
に高級二塩基酸またはそのアンモニウム塩、及びホウ酸
またはそのアンモニウム塩を溶解し、ポリエチレングリ
コールジアクリレート
【化２】 を０．１０〜１０．０ｗｔ％溶解することを特徴とする
電解コンデンサの駆動用電解液である。
電解コンデンサの駆動用電解液である。
【０００５】
【発明の実施の形態】ポリエチレングリコールジアクリ
レートは化２に示したように、ポリエチレングリコール
の末端にアクリル酸が２つついた構造を有し、電解液中
においては末端のアクリル酸が電解質として作用し、分
子内のポリエチレングリコール部分が耐電圧の効果を示
すことから、比抵抗を上昇させずに耐電圧を向上させる
ことが可能である。また、エチレングリコールに対する
溶解性も高く、有効なものである。
レートは化２に示したように、ポリエチレングリコール
の末端にアクリル酸が２つついた構造を有し、電解液中
においては末端のアクリル酸が電解質として作用し、分
子内のポリエチレングリコール部分が耐電圧の効果を示
すことから、比抵抗を上昇させずに耐電圧を向上させる
ことが可能である。また、エチレングリコールに対する
溶解性も高く、有効なものである。
【０００６】
【実施例】以下、実施例の具体的内容について説明す
る。溶媒にはエチレングリコール等の多価アルコール、
主溶質にはアジピン酸、セバシン酸またはそのアンモニ
ウム塩、添加剤としてマンニトール、オルトリン酸を用
い、ｐＨ調整剤としてアンモニア水を添加した従来の電
解液に、耐電圧向上を目的とした本発明の実施例として
ポリエチレンジアクリレート、比較例としてポリエチレ
ングリコール、ポリアクリレートを表１のように添加
し、その試料について３０℃の比抵抗、８５℃の火花発
生電圧を測定した。
る。溶媒にはエチレングリコール等の多価アルコール、
主溶質にはアジピン酸、セバシン酸またはそのアンモニ
ウム塩、添加剤としてマンニトール、オルトリン酸を用
い、ｐＨ調整剤としてアンモニア水を添加した従来の電
解液に、耐電圧向上を目的とした本発明の実施例として
ポリエチレンジアクリレート、比較例としてポリエチレ
ングリコール、ポリアクリレートを表１のように添加
し、その試料について３０℃の比抵抗、８５℃の火花発
生電圧を測定した。
【０００７】
【表１】
【０００８】表１の比較例１、２に示すように、重合度
１０００のポリエチレングリコールを０．１ｗｔ％、
１．０ｗｔ％と添加すると火花電圧は上昇するが、火花
電圧４１５Ｖのときには比抵抗が７３０Ω・ｃｍ、火花
電圧４３０Ｖのときは比抵抗が７８０Ω・ｃｍまで上昇
し、また、比較例３の添加量１０．０ｗｔ％では完全に
溶解しなかった。次にポリアクリレートの添加について
の検討結果を、比較例４に示すが０．１ｗｔ％でさえも
完全に溶解できなかった。そこで、実施例１〜３に示す
ようにポリエチレングリコールジアクリレートを添加す
ると、添加量１．０ｗｔ％の場合、火花電圧が４３０Ｖ
で比抵抗は７２０Ω・ｃｍに抑えられ、１０．０ｗｔ％
添加しても完全に溶解可能で、火花電圧は４４０Ｖまで
上昇させることができ、比抵抗も７４０Ω・ｃｍ程度に
抑えることができた。尚、このときポリエチレングリコ
ールジアクリレートの添加量が０．１０ｗｔ％未満では
耐電圧向上の効果がなく、１０．０ｗｔ％を超えると、
アルミニウムに対する腐食性が増し、逆に耐電圧は低下
してしまい、不適である。
１０００のポリエチレングリコールを０．１ｗｔ％、
１．０ｗｔ％と添加すると火花電圧は上昇するが、火花
電圧４１５Ｖのときには比抵抗が７３０Ω・ｃｍ、火花
電圧４３０Ｖのときは比抵抗が７８０Ω・ｃｍまで上昇
し、また、比較例３の添加量１０．０ｗｔ％では完全に
溶解しなかった。次にポリアクリレートの添加について
の検討結果を、比較例４に示すが０．１ｗｔ％でさえも
完全に溶解できなかった。そこで、実施例１〜３に示す
ようにポリエチレングリコールジアクリレートを添加す
ると、添加量１．０ｗｔ％の場合、火花電圧が４３０Ｖ
で比抵抗は７２０Ω・ｃｍに抑えられ、１０．０ｗｔ％
添加しても完全に溶解可能で、火花電圧は４４０Ｖまで
上昇させることができ、比抵抗も７４０Ω・ｃｍ程度に
抑えることができた。尚、このときポリエチレングリコ
ールジアクリレートの添加量が０．１０ｗｔ％未満では
耐電圧向上の効果がなく、１０．０ｗｔ％を超えると、
アルミニウムに対する腐食性が増し、逆に耐電圧は低下
してしまい、不適である。
【０００９】
【発明の効果】上記した通り、ポリエチレングリコール
ジアクリレートは、エチレングリコールを主体とした電
解液に容易に溶解させることが可能であり、比抵抗を上
昇させずに耐電圧の改善を図ることができる。
ジアクリレートは、エチレングリコールを主体とした電
解液に容易に溶解させることが可能であり、比抵抗を上
昇させずに耐電圧の改善を図ることができる。
Claims (1)
- 【請求項１】 エチレングリコールを主成分とする溶媒
に、高級二塩基酸またはそのアンモニウム塩、及びホウ
酸またはそのアンモニウム塩を溶解し、ポリエチレング
リコールジアクリレート 【化１】 を０．１０〜１０．０ｗｔ％添加してなることを特徴と
する電解コンデンサの駆動用電解液。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9232420A JPH1174161A (ja) | 1997-08-28 | 1997-08-28 | 電解コンデンサの駆動用電解液 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9232420A JPH1174161A (ja) | 1997-08-28 | 1997-08-28 | 電解コンデンサの駆動用電解液 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH1174161A true JPH1174161A (ja) | 1999-03-16 |
Family
ID=16938987
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP9232420A Pending JPH1174161A (ja) | 1997-08-28 | 1997-08-28 | 電解コンデンサの駆動用電解液 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH1174161A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006351579A (ja) * | 2005-06-13 | 2006-12-28 | Nichicon Corp | 電解コンデンサの駆動用電解液 |
| WO2018003876A1 (ja) * | 2016-06-29 | 2018-01-04 | 三洋化成工業株式会社 | 電解コンデンサ用電解液及び電解コンデンサ |
-
1997
- 1997-08-28 JP JP9232420A patent/JPH1174161A/ja active Pending
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006351579A (ja) * | 2005-06-13 | 2006-12-28 | Nichicon Corp | 電解コンデンサの駆動用電解液 |
| WO2018003876A1 (ja) * | 2016-06-29 | 2018-01-04 | 三洋化成工業株式会社 | 電解コンデンサ用電解液及び電解コンデンサ |
| JPWO2018003876A1 (ja) * | 2016-06-29 | 2019-05-30 | 三洋化成工業株式会社 | 電解コンデンサ用電解液及び電解コンデンサ |
| US11527365B2 (en) | 2016-06-29 | 2022-12-13 | Sanyo Chemical Industries, Ltd. | Electrolytic solution for electrolytic capacitor, and electrolytic capacitor |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
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| A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20040614 |
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20070214 |
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