JPH1171934A - 制振構造 - Google Patents

制振構造

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JPH1171934A
JPH1171934A JP23306497A JP23306497A JPH1171934A JP H1171934 A JPH1171934 A JP H1171934A JP 23306497 A JP23306497 A JP 23306497A JP 23306497 A JP23306497 A JP 23306497A JP H1171934 A JPH1171934 A JP H1171934A
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brace
damping structure
damper
building
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Kazuhiko Isoda
和彦 磯田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 建物内部に生じる変形差が小さくても良好な
エネルギー吸収効果を得ることができるとともに、強大
な地震が発生した際においても、建物本体に悪影響を与
えることのないような制振構造を提供する。 【解決手段】 建物の架構3を構成する柱5と梁4によ
って囲まれた構面6内に第一および第二のブレース構成
材8,9を配置した。第一および第二のブレース構成材
8,9は、その一端8a,9aを架構3の異なる位置に
それぞれ固定するとともに、他端8b,9bを構面6内
に延在するように配置された貫梁10に対して接合し、
その軸線8c,9cを異ならせて配置するようにした。
さらに、貫梁10の内、貫梁10と第一および第二のブ
レース構成材8,9とが形成する第一および第二の接合
部12,13の間に位置する部分を極軟鋼パネル16に
より形成し、貫梁10の端部10aと梁4との間に粘性
ダンパー11を介装した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建物内に設置され
て、建物に水平振動が作用した場合に、その応答を低減
するための制振構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、建物には高度の耐震安全性が要求
されるようになっており、なかでも、地震による建物の
振動応答を著しく低減することのできる制振構造が各種
提案されている。これらの制振構造のうち最も一般的な
ものとして、ダンパーを使用したものが挙げられる。ダ
ンパーを使用した制振構造は、建物内の各部材に生じる
変形差(層間変形等)を利用して、ダンパーに変形や速
度を与えて仕事をさせ、これにより振動時の入力エネル
ギーを吸収させるものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ようなダンパーを使用した制振構造は、例えば、SRC
造やRC造のように剛性が大きい建物においては、建物
内の各部材に生じる変形差が小さいために、適用が困難
であった。
【0004】また、小変形においても、エネルギー吸収
機能を得るためには、粘性系ダンパーを使用して制振構
造を形成することが考えられるが、粘性系ダンパーは、
減衰力が粘性体の速度のべき乗に比例して際限なく増大
するという性質を持っており、強大な地震が発生した場
合には、地震時の制御力(ダンパーの負担力)が過大と
なり、建物の本体構造に損傷を与えてしまう心配があ
る。
【0005】本発明は、以上のような事情に鑑みなされ
たのもので、建物内部に生じる変形差が小さくても良好
なエネルギー吸収効果を得ることができるとともに、強
大な地震が発生した際においても、建物本体に悪影響を
与えることのないような制振構造を提供することをその
目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明においては、上記
課題を解決するために以下の手段を採用した。すなわ
ち、請求項1記載の制振構造は、建物の架構を構成する
柱と梁によって囲まれた構面内に配置された第一および
第二のブレース構成材を備えてなり、これら第一および
第二のブレース構成材は、その一端が前記架構の異なる
位置にそれぞれ固定されるとともに、他端が前記構面内
に延在するように配置された長尺部材に対してともに接
合され、なおかつ、これら第一および第二のブレース構
成材は、その軸線を異ならせて配置され、前記長尺部材
と前記第一および第二のブレース構成材とが接合される
ことにより第一および第二の接合部が形成され、前記長
尺部材は、その一部がダンパーを介して前記柱または梁
と結合されるとともに、前記第一および第二の接合部の
間に位置する部分の少なくとも一部が、前記他の部分に
比較して降伏応力が小さい鋼材によって形成されている
ことを特徴とする。
【0007】この制振構造においては、第一および第二
のブレース構成材の軸力を、鋼材の位置する部分に対し
て集中させることができる。また、第一および第二のブ
レース構成材は、その軸線を異ならせた状態で配置され
ているため、建物に水平振動が作用した場合には、これ
ら第一および第二のブレース構成材の軸力が、長尺部材
に対してモーメントとして作用し、その結果、長尺部材
は回転変位することとなる。したがって、長尺部材と柱
または梁との間に設けられたダンパーには、架構の変位
が、長尺部材を介して「てこの原理」により増幅されて
伝達されることとなる。
【0008】請求項2記載の制振構造は、請求項1記載
の制振構造であって、前記鋼材は、極軟鋼からなること
を特徴とする。
【0009】上記のような構成とされるために、この制
振構造においては、鋼材が、履歴系ダンパーとして優れ
たエネルギー吸収性能を発揮することが可能である。
【0010】請求項3記載の制振構造は、請求項1また
は2記載の制振構造であって、前記ダンパーは、粘性系
ダンパーであることを特徴とする。
【0011】上記のような構成とされるために、この制
振構造は、建物に微小振動が作用した際にも、有効に機
能することが可能である。
【0012】請求項4記載の制振構造は、建物の左右の
柱と上下の梁によって囲まれた構面内に配置されるブレ
ースと、該構面内に配置されるとともに前記上下の梁の
間に架設される支柱とを備えてなり、該支柱は、その上
端および下端が前記上下の梁に対してピン接合されると
ともに、その長さ方向の中間部の少なくとも一部が極軟
鋼によって形成され、前記ブレースは、その一端が前記
柱または梁の一部に固定されるとともに、他端が前記支
柱の一部に対して固定され、なおかつ、その長さ方向の
中間部にダンパーが設けられていることを特徴とする。
【0013】この制振構造においては、建物に層間変形
が生じた場合には、支柱が回転変位し、この支柱の変位
が、ブレースに対して軸方向の変形を生じさせることと
なる。また、層間変形が過大となった場合には、極軟鋼
の位置する部分が降伏して塑性変形することによって、
建物の振動エネルギーを吸収することとなり、本体構造
に過大な負担を与えないようになっている。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第一および第二の
実施の形態を、図面を参照して説明する。 [第一の実施の形態]図1は、本発明の第一の実施の形
態の一例を示す図であり、図中、符号1は制振構造を表
す。制振構造1は、建物の架構3の一部を構成する上下
の梁4,4と左右の柱5,5とに囲まれた構面6内に設
置されたものである。また、図中示すように、制振構造
1は、第一のブレース構成材8,8と、第二のブレース
構成材9,9と、貫梁(長尺部材)10と、貫梁10の
端部10a,10aおよび梁4,4の間に設けられたオ
イルダンパー(粘性系ダンパー)11,11,…とから
概略構成されている。
【0015】第一のブレース構成材8,8は、その一端
8a,8aが上側の梁4aに対して固定されており、ま
た、その他端8b,8bが貫梁10に対して接合され、
貫梁10とともに、第一の接合部12,12を形成する
構成とされている。また、第二のブレース構成材9,9
は、第一のブレース構成材8,8と同一の材料、寸法に
て形成されたものであり、その一端9a,9aが下側の
梁4bに対して固定され、また、その他端9b,9bが
貫梁10に対して接合されて、貫梁10とともに、第二
の接合部13,13を形成する構成とされている。
【0016】また、貫梁10は、高張力鋼からなるH型
鋼により形成されるとともに、第一の接合部12,12
および第二の接合部13,13の間に位置する長さ方向
の中央部15においては、そのウェブ10bの一部が極
軟鋼パネル(鋼材)16により形成されている。
【0017】さらに、極軟鋼パネル16を斜め方向に挟
んで位置する第一のブレース構成材8および第二のブレ
ース構成材9は、極軟鋼パネル16に関して互いに対称
に位置するとともに、その軸線8cおよび9cが一致し
ないように配置されている。また、オイルダンパー1
1,11,…は、その両端部11a,11a,…が貫梁
10または梁4,4に対してピン接合される構成とされ
る。
【0018】図2は、極軟鋼パネル16近傍の状況を示
した図である。図中に示すように、極軟鋼パネル16
は、貫梁10のフランジ10c,10c間に挿入される
とともに、これらに対して溶接されている。また、極軟
鋼パネル16に隣接してリブプレート18,18が設け
られている。これにより、図2におけるA−A断面は、
図3に示すようになる。
【0019】以上が本実施の形態における主要な構成で
あるが、次に、地震時に制振構造1がどのように機能す
るかについて説明する。地震時には、架構3に対して水
平振動が作用し、これにより、架構3を構成する梁4,
4間には、水平方向の層間変位δHが生じることとな
る。このときの状況を模式的に表したのが、図4であ
る。この場合、図4中に示すように、極軟鋼パネル16
に関して対称な位置に設けられた一組の第一、第二のブ
レース構成材8,9には、圧縮方向の軸力N1が、ま
た、もう一組の第一、第二のブレース構成材8,9に
は、引張方向の軸力N2が作用することとなる。
【0020】上記各組の第一および第二のブレース構成
材8,9は、その軸線8c,9c(図1参照)を異なら
せて配置されているため、軸力N1およびN2は、貫梁1
0に回転モーメントとして作用する。したがって、この
とき、貫梁10は、長さ方向の中央部15を中心として
回転変位し、さらに、この回転変位は、「てこの原理」
により、貫梁10の端部10a,10aに対して増幅さ
れて伝達される。これにより、貫梁10の端部10a,
10aと梁4,4との間に介装されたオイルダンパー1
1,11,…がその軸方向に大きく伸縮して、良好なエ
ネルギー吸収性能を発揮するように作用することとな
る。
【0021】なお、このとき、上記各組の第一および第
二のブレース構成材8,9は、極軟鋼パネル16に関し
て対称に位置するため、これらの水平方向分力は同一と
なり、したがって貫梁10には軸力が作用せず、せん断
力のみが作用する。このため、オイルダンパー11,1
1,…の端部11a,11a,…を軽微なピン接合とし
ておくことができる。
【0022】以上のような場合において、架構3の水平
の層間変位δHとオイルダンパー11の伸縮量δvとの関
係は、以下の式により表わされる。まず、層間変位δH
が生じた際の柱の傾斜角φcは、図5に示すようにhを
制振構造1が設置された階の階高とすると、
【数1】 と表すことができる。
【0023】このとき、図5中に示すように、極軟鋼パ
ネル16が設置された部分の水平方向の長さ寸法を
1、第一および第二のブレース構成材8,8および
9,9の水平方向の投影長さ寸法をl2とすると、貫梁
の傾斜角φBは、
【数2】 と表される。
【0024】したがって、オイルダンパー11の伸縮量
δvは、
【数3】 ここに、
【数4】 したがって、「てこの原理」により、オイルダンパー1
1の伸縮量δvは、層間変位δHのα倍に拡大することと
なる。
【0025】例えば、l1=0.8m,l2=2m,l=
5m,h=4mの場合には、α=3.0となり、したが
って、層間変位を利用した効率の高い粘性系ダンパー機
構を構築することが可能となる。
【0026】また、層間変位δHが過大になった際に
は、第一および第二のブレース構成材8,8および9,
9の軸力N1およびN2が集中する極軟鋼パネル16が降
伏して、図6に模式的に示すように塑性変形することと
なり、したがって、制振構造1は、履歴ダンパーとして
の機能を発揮することになる。このとき、貫梁10にお
いては、極軟鋼パネル16部分が主に変形を吸収するた
め、発生した地震が強大なものであっても、オイルダン
パー11,11,…に対して伝達される変形は抑制さ
れ、オイルダンパー11,11,…の制御力が過大とな
ることがない。
【0027】以上説明したような制振構造1の特性を概
念的に示すのが、図7のグラフである。図7のグラフ
は、梁4,4と柱5,5とによって構成される架構3の
復元力特性を示すグラフであり、図中、横軸は、架構3
の水平変形δを、縦軸は架構3に作用する水平荷重Qを
表している。また、図中(a)は、架構3において比較
的小規模の水平変形が生じた場合、(b)は、強大な地
震等により架構3において大規模な水平変形が生じた場
合をそれぞれ示している。
【0028】δの値が小さい風や中小地震の場合には、
制振構造1は、主に粘性ダンパーとしての機能を発揮し
することとなり、架構3の復元力特性は(a)のように
なる。また、δの値が大きくなった大地震の場合には、
極軟鋼パネル16が降伏することにより、制振構造1
は、履歴ダンパーとしての機能を発揮することとなり、
架構3の復元力特性は(b)のようになる。
【0029】このように、上述の制振構造1において
は、大地震時には、貫梁10のうち、他の部分より降伏
点の小さい極軟鋼パネル16部分が塑性変形して架構3
の振動エネルギーを吸収することにより、架構3に作用
する地震力を低減して建物の耐震安全性を向上させるこ
とができる。また、地震時の加速度を低減することがで
きるため、建物内部の什器や備品、設備機器等の損傷を
防止することができる。さらに、建物に作用する地震力
を低減することができるため、架構3を構成する各構造
部材の断面を小さくすることができ、構造躯体コストの
低減化を図ることができる。
【0030】特に、この制振構造1においては、層間変
位を極軟鋼パネル16に対して集約する構成が採用され
ているため、この部位のせん断歪みを大きくとることが
でき、履歴ダンパーとしての機能を有効に発揮させるこ
とが可能となる。
【0031】また、第一および第二のブレース構成材
8,8および9,9を、その軸線8c,8cおよび9
c,9cが一致しないように配置したため、層間変位δ
Hを、第一および第二のブレース構成材8,8および
9,9を介して、貫梁10に回転変位として伝達させる
ことができ、これにより貫梁10の端部10a,10a
に位置するオイルダンパー11,11,…を大きく伸縮
させて、優れた制振効果を得ることが可能となる。
【0032】さらに、大地震時には、上述のように、極
軟鋼パネル16が変形するため、オイルダンパー11,
11,…の伸縮量が抑制されることとなり、これによ
り、オイルダンパー11,11,…の制御力が過大とな
らず、架構3に悪影響が及ぼされる心配がない。このよ
うに、制振構造1は、架構3に作用する振動力の大小の
程度に応じて、適切な制振効果を発揮することができ
る。
【0033】また、上述のように、地震時の層間変形
を、極軟鋼パネル16に対して集約させることができる
とともに、オイルダンパー11,11,…に対しては、
この層間変形を拡大して伝達させることができるため、
この制振構造1は、層間変形の比較的小さいRC造や、
SRC造の建物に対しても好適である。
【0034】さらに、この制振構造1においては、極軟
鋼パネル16を先行して降伏させる構成とされているた
め、第一および第二のブレース構成材8,8および9,
9が降伏することがない。したがって、これら第一およ
び第二のブレース構成材8,8および9,9の面外座屈
や取り替えの心配がない。一般に、間仕切壁内にブレー
スを内蔵した建築計画とすることが多いが、この場合
に、本実施の形態の制振構造1を適用すれば、地震後に
壁を外してブレースを取り替える必要がなく、居住者へ
の負担や補修工事が少なくなり、なおかつ、工期も短縮
することができる。
【0035】さらに、制振構造1は、ブレース形式とさ
れているため、粘性ダンパーや粘弾性ダンパーを壁状に
形成した他の制振構造とは異なり、第一および第二のブ
レース構成材8,8および9,9と架構3との間に生じ
る隙間等を利用して、構面内に必要な設備配管スペース
を確保することができる。
【0036】また、制振構造1においては、先行して降
伏する部位が極軟鋼によって形成されているため、小さ
な変形が作用すれば降伏が生じることとなり、これによ
り、履歴吸収エネルギーを大きくして、効率の高いせん
断降伏型の鋼材ダンパーを構築することができる。さら
に、温度や地震の振動数に影響を受けることなく安定し
た制振効果を得ることができる。
【0037】さらに、制振構造1においては、貫梁10
の端部10a,10aに設けられるダンパーがオイルダ
ンパー(粘性ダンパー)11,11,…とされているこ
とから、風振動や中小地震等に対しても有効な制振効果
を得ることができる。
【0038】以上において本発明の一実施の形態を説明
したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものでな
く、本発明の主旨を逸脱しない範囲で、上記実施の形態
において他の構成を採用するようにしても構わない。
【0039】例えば、上記実施の形態において、オイル
ダンパー11,11,…の代わりに、ブタン系高分子材
料の粘性体やゴムアスファルト等の粘弾性体などを使用
した他の粘性系ダンパーを用いるようにしてもよい。
【0040】また、上記実施の形態において、極軟鋼パ
ネル16およびその近傍を、図8に示すように形成して
もよい。図8(a)は、極軟鋼パネル16を、貫梁10
のフランジ10c,10cおよびリブプレート18,1
8に対してアングルピース20,20,…を介して取り
付けた場合の例であり、また、図8(b)は、(a)に
おけるB−B断面を示す。
【0041】これら図中に示すように、極軟鋼パネル1
6とアングルピース20,20,…の間、およびアング
ルピース20,20,…とフランジ10c,10cおよ
びリブプレート18,18との間は、高力ボルト21,
21,…によって接合されている。
【0042】このように極軟鋼パネル16を取り付ける
ことによって、地震によって、極軟鋼パネル16が過大
に変形した場合においても、地震後にその取り替えを容
易に行うことが可能となる。
【0043】また、これらとは別に、上記実施の形態に
おいて、制振構造1を、図9,10や11に示すように
構成しても構わない。図9に示す制振構造23は、上記
実施の形態において、オイルダンパー11を、貫梁10
の端部10a,10aと、下側の梁4bとの間のみに設
けるようにしたものである。
【0044】また、図10に示す制振構造25は、上記
実施の形態における貫梁10の代わりに、支柱(長尺部
材)26を構面6内に配置することにより形成されたも
のである。支柱26は、貫梁10と同様にH型鋼により
構成されるとともに、長さ方向の中央部26aにおい
て、そのウェブ26bが、極軟鋼パネル16によって形
成されている。さらに、支柱26に対し、第一の接合部
12,12および第二の接合部13,13を介して接合
された第一および第二のブレース構成材8,8および
9,9は、その軸線8c,8cおよび9c,9cが互い
に一致しないように配置されている。また、支柱26の
両端部26c,26cには、梁4,4と平行に配置され
たオイルダンパー11,11の一端11a,11aが固
定され、さらにオイルダンパー11,11の他端11
b,11bは、梁4,4に対して固定された構成とされ
ている。
【0045】また、図11に示す制振構造27は、上下
の梁4,4と、上下の梁4,4間に設けられた間柱2
8,28に囲まれた空間内に設置されたものである。図
中に示すように、この制振構造27は、上記実施の形態
における制振構造1と同様に、貫梁10、第一および第
二のブレース構成材8,8および9,9から概略構成さ
れているが、オイルダンパー11,11が、貫梁10の
端部10a,10aにオイルダンパー11,11のシリ
ンダー部11c,11cが接合され、さらに、各オイル
ダンパー11の上下のピストンロッド部11d,11d
が、間柱28に設けられたブラケット部28a,28a
に対して接合されている点で、制振構造1と異なってい
る。
【0046】これら図9,10,11に示すような制振
構造23,25,27によっても、地震時には、上記実
施の形態における制振構造1と全く同様の作用および効
果を得ることが可能となる。
【0047】[第二の実施の形態]以下、図12および
13を参照して本発明の第二の実施の形態を説明する。
なお、この第二の実施の形態において、上記第一の実施
の形態と同様の構成については同一符号を付しその説明
を省略することとする。
【0048】図12中に示すように、制振構造30は、
支柱31と、ブレース32,32,…とから概略構成さ
れている。支柱31は、高張力鋼からなるH型鋼により
形成されるとともに、その両端31a,31aが、上下
の梁4a,4bに対してピン接合され、さらに、長さ方
向の中央部31bにおいて、そのウェブ31cが、極軟
鋼パネル16により形成される構成とされている。ま
た、ブレース32は、支柱31と梁4,4との間に設け
られ、その長さ方向の中間部32aに対しては、ゴムア
スファルトを使用した粘弾性ダンパー34が設けられる
構成とされている。
【0049】以上のような構成とされた制振構造30
は、架構3に地震力が作用した場合には、以下のように
機能する。すなわち、地震時には、架構3において層間
変位が生じることとなり、図13に示すように、梁4a
および4bは、水平方向に相対変位する。これにより、
これら梁4aおよび4bに対してピン接合された支柱3
1は、図13中に示すように回転変位することとなる。
【0050】このように支柱31が変位した場合には、
支柱31と梁4,4との間に取り付けられたブレース3
2,32,…に対して、圧縮または引張方向の軸力が交
互に作用することとなり、したがって、ブレース32の
中間部32aに取り付けられた粘弾性ダンパー34が変
形して、振動エネルギーの吸収機能を発揮することとな
る。
【0051】さらに、架構3に作用する地震力が強大な
ものである場合には、支柱31は、単にブレース32,
32,…の変形に伴い回転変位するのみでは架構3の層
間変形に追随することができず、極軟鋼パネル16の部
分において変形を生じることになる。
【0052】したがって、極軟鋼パネル16の履歴吸収
エネルギーにより、架構3の振動エネルギーが吸収さ
れ、建物の耐震安全性が向上されることとなる。さら
に、このとき、支柱31においては、極軟鋼パネル16
部分が主に変形吸収能力を発揮するため、ブレース3
2,32,…に対しては過大な変形が作用することがな
い。
【0053】この制振構造30においては、支柱31を
梁4,4に対してピン接合したために、地震時には、支
柱31が架構3の層間変形に追随して回転変位すること
となり、これにより、支柱31と梁4,4との間に設け
られたブレース32の中間部32aを構成する粘弾性ダ
ンパー34が、制振効果を発揮することができる。ま
た、ブレース32に設けられるダンパーは粘弾性ダンパ
ーであるため、風振動や中小地震に対しても、優れた制
振効果が発揮され、これにより、建物内部の居住性を向
上させることができる。
【0054】さらに、大地震が生じた際には、支柱31
のうち極軟鋼パネル16が塑性変形することにより、架
構3の地震入力エネルギーを吸収し、これにより制振効
果が得られることとなる。さらに、支柱31において
は、極軟鋼パネル16が大きな変形吸収能力を発揮する
ために、ブレース32,32,…に作用する変形が抑制
され、したがって、粘弾性ダンパー34の制御力が過大
となって架構3に負担が生じることがない。
【0055】このように、制振構造30においても、風
や中小地震などによる比較的小規模の振動から、大地震
による大きな振動まで、架構3に作用する振動力の大小
の程度に応じ、適切な制振効果が発揮されることとな
る。
【0056】なお、上記実施の形態において、本発明の
主旨を逸脱しない範囲で、制振構造30の各部の構造や
材料等について他の構成を採用しても構わない。例え
ば、粘弾性ダンパー34は、高減衰ゴム等を使用したも
のであってもよい。
【0057】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に係る制
振構造は、第一および第二のブレース構成材が、その軸
線を異ならせた状態で長尺部材に対して接合されるとと
もに、長尺部材のうち第一および第二の接合部の間に位
置する部分の一部が、他の部分に比較して降伏強度の小
さい鋼材によって形成されており、また、長尺部材と架
構との間にダンパーが介装された構成とされている。し
たがって、大地震時には、層間変位を鋼材に対して集約
して作用させることができ、この部分の塑性変形に伴う
履歴吸収エネルギーにより、制振効果が得られることと
なる。また、中小地震や風等による振動が建物に作用し
た場合には、鋼材は降伏するに至らず、建物の層間変位
が長尺部材に対して回転モーメントとして伝達され、長
尺部材が「てこの原理」により回転変位し、ダンパーに
対して層間変位が拡大されて伝達され、制振効果が得ら
れることとなる。また、大地震時には、鋼材が大きな変
形能力を発揮するため、ダンパーに対しては、過大な変
形が作用することがなく、ダンパーが粘性系ダンパー等
により構成されていたとしても、ダンパーによる制御力
が過大となって架構に悪影響を与えることがない。した
がって、この制振構造によれば、架構に作用する振動力
の大小の程度に応じて、適切な制振効果が発揮されるこ
ととなる。また、上述のように、地震時の層間変形を、
鋼材に対して集約するとともに、ダンパーに対しては拡
大して伝達する構成としたため、この制振構造は、層間
変形の比較的小さいRC造や、SRC造の建物に用いて
好適なものとなる。さらに、この制振構造は、鋼材を長
尺部材の他の部分に先行して降伏させる構成とされてい
るため、第一および第二のブレース構成材は降伏せず、
したがって、これらの面外座屈や取り替えの心配がな
い。一般に、間仕切壁内にブレースを内蔵した建築計画
とすることが多いが、この場合に、本発明の制振構造を
適用すれば、地震後に壁を外してブレースを取り替える
必要がなく、居住者への負担や補修工事が少なくなり、
なおかつ、工期も短縮することができる。
【0058】請求項2に係る制振構造においては、先行
して降伏する鋼材が極軟鋼によって形成されているた
め、この部位に小さな変形が作用すれば降伏が生じるこ
ととなり、これにより、履歴吸収エネルギーを大きくし
て、効率の高いせん断降伏型の鋼材ダンパーを構築する
ことができる。さらに、温度や地震の振動数に影響を受
けることなく安定した制振効果を得ることができる。
【0059】請求項3に係る制振構造においては、ダン
パーが粘性系ダンパーによって形成されるため風振動や
中小地震等に対しても有効な制振効果を得ることができ
る。
【0060】請求項4に係る制振構造は、支柱を梁に対
してピン接合したために、地震時には、支柱が架構の層
間変形に追随して回転変位することとなり、これによ
り、支柱と梁との間に設けられたブレースの中間部を構
成する粘弾性ダンパーが、制振効果を発揮することがで
きる。また、ブレースに設けられるダンパーは粘弾性ダ
ンパーであるため、風振動や中小地震に対しても、優れ
た制振効果が発揮されることとなり、これにより、建物
内部の居住性を向上させることができる。さらに、大地
震が生じた際には、支柱の長さ方向の中間部に設けられ
た極軟鋼が、支柱の他の部分に先行して塑性変形するこ
とにより、架構の地震入力エネルギーを吸収し、これに
より制振効果が得られることとなる。また、このとき、
支柱においては、極軟鋼が大きな変形能力を発揮するた
めに、ブレースに作用する変形が抑制され、したがっ
て、粘弾性ダンパーの制御力が過大となって架構に負担
が生じることがない。したがって、本発明の制振構造に
よれば、風や中小地震などによる比較的小規模の振動か
ら、大地震による大きな振動まで、架構に作用する振動
力の大小の程度に応じ、適切な制振効果が発揮されるこ
ととなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第一の実施の形態を模式的に示す制
振構造の正面図である。
【図2】 図1に示した制振構造に用いられる極軟鋼パ
ネル(鋼材)を拡大して示した正面図である。
【図3】 図2におけるA−A矢視断面図である。
【図4】 図1に示した架構に振動が作用した際の制振
構造の挙動を模式的に示す制振構造の正面図である。
【図5】 図1に示した制振構造の各部材の寸法と符号
との対応関係を示すための図である。
【図6】 同、大規模な振動が作用した場合の制振構造
の挙動を模式的に示す制振構造の正面図である。
【図7】 本発明の制振構造が設置された架構の復元力
特性を概念的に示す図であって、(a)は、架構に小規
模な振動が作用した場合、(b)は、大規模な振動が作
用した場合のグラフである。
【図8】 図1,2に示した極軟鋼パネル(鋼材)の別
の設置例を示す図であって、(a)は、その正面図、
(b)は、(a)におけるB−B矢視断面図である。
【図9】 図1に示した制振構造の変形例を示す正面図
である。
【図10】 同、他の変形例を示す正面図である。
【図11】 同、他の変形例を示す正面図である。
【図12】 本発明の第二の実施の形態を模式的に示す
制振構造の正面図である。
【図13】 図12に示した架構に振動が作用した際の
制振構造の挙動を模式的に示す制振構造の正面図であ
る。
【符号の説明】
1 制振構造(第一の実施の形態) 3 架構 4 梁 5 柱 6 構面 8 第一のブレース構成材 8a 一端 8b 他端 8c 軸線 9 第二のブレース構成材 9a 一端 9b 他端 9c 軸線 10 貫梁(長尺部材) 11 粘性ダンパー 12 第一の接合部 13 第二の接合部 16 極軟鋼パネル 23 制振構造(第一の実施の形態) 25 制振構造(第一の実施の形態) 26 支柱(長尺部材) 27 制振構造(第一の実施の形態) 30 制振構造(第二の実施の形態) 31 支柱 31a 両端 32 ブレース 34 粘弾性ダンパー

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建物の架構を構成する柱と梁によって囲
    まれた構面内に配置された第一および第二のブレース構
    成材を備えてなり、 これら第一および第二のブレース構成材は、その一端が
    前記架構の異なる位置にそれぞれ固定されるとともに、
    他端が前記構面内に延在するように配置された長尺部材
    に対してともに接合され、 なおかつ、これら第一および第二のブレース構成材は、
    その軸線を異ならせて配置され、 前記長尺部材と前記第一および第二のブレース構成材と
    が接合されることにより第一および第二の接合部が形成
    され、 前記長尺部材は、その一部がダンパーを介して前記柱ま
    たは梁と結合されるとともに、前記第一および第二の接
    合部の間に位置する部分の少なくとも一部が、他の部分
    に比較して降伏応力が小さい鋼材によって形成されてい
    ることを特徴とする制振構造。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の制振構造であって、 前記鋼材は、極軟鋼からなることを特徴とする制振構
    造。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の制振構造であっ
    て、 前記ダンパーは、粘性系ダンパーであることを特徴とす
    る制振構造。
  4. 【請求項4】 建物の左右の柱と上下の梁によって囲ま
    れた構面内に配置されるブレースと、該構面内に配置さ
    れるとともに前記上下の梁の間に架設される支柱とを備
    えてなり、 該支柱は、その上端および下端が前記上下の梁に対して
    ピン接合されるとともに、その長さ方向の中間部の少な
    くとも一部が極軟鋼によって形成され、 前記ブレースは、その一端が前記柱または梁の一部に固
    定されるとともに、他端が前記支柱の一部に対して固定
    され、なおかつ、その長さ方向の中間部に粘弾性ダンパ
    ーが設けられていることを特徴とする制振構造。
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