JPH1170813A - 暖房装置 - Google Patents

暖房装置

Info

Publication number
JPH1170813A
JPH1170813A JP23302597A JP23302597A JPH1170813A JP H1170813 A JPH1170813 A JP H1170813A JP 23302597 A JP23302597 A JP 23302597A JP 23302597 A JP23302597 A JP 23302597A JP H1170813 A JPH1170813 A JP H1170813A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heat
heating
cooling water
exhaust gas
heating capacity
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP23302597A
Other languages
English (en)
Inventor
Joji Kuroki
丈二 黒木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP23302597A priority Critical patent/JPH1170813A/ja
Publication of JPH1170813A publication Critical patent/JPH1170813A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Air-Conditioning For Vehicles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 エンジンの排熱を暖房熱源として利用する暖
房装置において、排ガス温度の低下による排気管の目詰
まり、硫酸腐食等を抑制する。 【解決手段】 エンジン1にて駆動するヒートポンプA
は、エンジン1の冷却水回路Wからエンジン排熱を回収
して冷媒加熱する冷媒加熱器6を有している。エンジン
1の排ガス通路Pには、すす捕集用のフィルタ8および
フィルタ再生用の燃焼バーナー9が設けられ、フィルタ
8の周囲には冷却水回路Wの一部が配設されて熱回収器
10を構成しており、熱回収器10への冷却水流路を開
閉する電磁弁11が設けられている。ヒートポンプAの
暖房能力不足時にのみ、燃焼バーナー9が起動、電磁弁
11が開状態となり、熱回収器10からの熱は冷媒加熱
器6に送られ、暖房熱源となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関の排熱を
利用して暖房を行う暖房装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の従来技術として、特開昭59−
29718号公報に記載のものが提案されている。これ
は、自動車の内燃機関の排ガス中のパティキュレート
(例えば、カーボン微粒子等。以下、すす成分という)
を捕集する捕集器(フィルタ)と、この捕集器の捕集成
分を燃焼して捕集器を再生させるためのバーナーと、こ
のバーナーから発生する高温ガスの熱および内燃機関の
排ガスの熱を回収して車室暖房器に送る熱回収器(燃焼
器)とを、排気管に備えたものである。
【0003】熱回収器および車室暖房器は、内燃機関の
冷却水回路の一部を共通の構成要素としており、バーナ
ーから発生する高温ガスの熱および内燃機関の排ガスの
熱は、循環する冷却水に回収され車室暖房器に運ばれ
る。よって、内燃機関の排熱を暖房熱源として利用でき
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
構成では、バーナーの燃焼時(つまり、フィルタの再生
時)および非燃焼時にかかわらず、すなわち常時、冷却
水を流通させているため、排気管内の排ガス温度が低下
して、排ガス中の水分凝縮による排気管の目詰まり、硫
酸腐食等の問題が生じてくる。
【0005】本発明は上記点に鑑みて、内燃機関の排熱
を暖房熱源として利用する暖房装置において、排ガス温
度の低下による排気管の目詰まり、硫酸腐食等を抑制す
ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するため、以下の技術的手段を採用する。すなわち、請
求項1の発明によれば、内燃機関(1)の排ガス通路
(P)に設けられ熱交換流体によってこの排ガス通路
(P)で発生する熱を回収する熱回収器(10)と、熱
回収器(10)で熱を回収した熱交換流体を暖房用熱源
とする熱交換器(6)と、熱回収器(10)への熱交換
流体の流路を開閉する開閉手段(11)と、暖房能力の
不足を判定する暖房能力判定手段(S2)とを備え、暖
房能力判定手段(S2)が暖房能力不足と判定した時
に、開閉手段(11)を開状態にして熱回収器(10)
に熱交換流体を流すことを特徴とする。
【0007】それによって、暖房能力不足時には、熱回
収器(10)には熱交換流体が流れ、排ガス通路(P)
で発生する熱は熱交換流体と熱交換して回収されて、熱
交換器(6)へ送られ暖房用熱源として用いられる。一
方、暖房能力充足時には、熱回収器(10)には熱交換
流体が流れず、排ガス通路(P)で発生する熱は回収さ
れない。
【0008】そのため、暖房能力を向上できるととも
に、常時、熱を回収するものに比べて、排ガス温度の低
下による排ガス通路(P)の目詰まり、硫酸腐食等を抑
制することができる。また、請求項2の発明によれば、
上記請求項1における内燃機関(1)は、排ガス通路
(P)に、排ガス中のすす成分を捕集するフィルタ部
(8)および該フィルタ部(8)に高温ガスを送り込ん
で捕集されたすす成分を燃焼することによりフィルタ部
(8)を再生する燃焼バーナー(9)を有しており、熱
回収器(10)はフィルタ部(8)の周囲に設けられて
おり、暖房能力判定手段(S2)が暖房能力不足と判定
した時に、燃焼バーナー(9)を作動させることを特徴
とする。
【0009】それによって、暖房能力不足時には、燃焼
バーナー(9)から高温ガスがフィルタ部(8)に送ら
れ、フィルタ部(8)に捕集されたすす成分を燃焼して
フィルタ部(8)を再生するとともに、高温ガスの熱は
熱回収器(10)の熱交換流体によって回収される。そ
のため、内燃機関(1)の排ガスが浄化できるととも
に、燃焼バーナー(9)によって発生する高温ガスの熱
を回収することとなるので、排ガス温度の低下度合を少
なくでき、上記請求項1の発明の効果を、より高レベル
で実現できる。
【0010】ここで、熱交換流体としては、請求項3の
ように、内燃機関(1)が冷却水を循環する冷却水回路
(W)を有する場合、この冷却水とできる。それによっ
て、別途、熱交換流体(油、空気等)を用意しなくと
も、この冷却水回路(W)の一部を、熱回収器(10)
および熱交換器(6)として利用できる。また、暖房能
力判定手段(S2)は、請求項4のように、暖房すべき
室内の温度が所定温度よりも低い時を、暖房能力が不足
した時と判定するものにできる。
【0011】また、請求項5の発明によれば、排ガス通
路(P)にフィルタ部(8)、燃焼バーナー(9)を備
えるとともに冷却水を循環する冷却水回路(W)を有す
る内燃機関(1)、内燃機関(1)によって駆動される
圧縮機(2)、室内熱交換器(3)、室外熱交換器
(5)、減圧手段(4)を備えたヒートポンプ装置にお
いて、以下の構成としたことを特徴とする。
【0012】すなわち、フィルタ部(8)の周囲に設け
られ燃焼バーナー(9)からフィルタ部(8)に送られ
る高温ガスの熱を冷却水によって回収する熱回収器(1
0)と、冷却水回路(W)に設けられ熱回収器(10)
で熱を回収した冷却水によって暖房時に室外熱交換器
(5)にて蒸発した冷媒を加熱する冷媒加熱器(6)
と、熱回収器(10)への冷却水流路を開閉する開閉手
段(11)と、暖房能力の不足を判定する暖房能力判定
手段(S2)とを備え、暖房能力判定手段(S2)が暖
房能力不足と判定した時に、燃焼バーナー(9)を作動
させるとともに開閉手段(11)を開状態にして熱回収
器(10)に冷却水を流すことを特徴とする。
【0013】それによって、暖房能力不足時には、燃焼
バーナー(9)が作動して、フィルタ部(8)に高温ガ
スを送り込み、フィルタ部(8)に捕集されたすす成分
を燃焼してフィルタ部(8)を再生するとともに、高温
ガスの熱は熱回収器(10)の熱交換流体によって回収
される。熱を回収した熱交換流体は、冷媒加熱器(6)
に送られ冷媒を加熱する。
【0014】従って、本発明によれば、ヒートポンプ装
置において、暖房能力を向上できるとともに、上記請求
項1に記載と同じ理由により、排ガス温度の低下による
排ガス通路(P)の目詰まり、硫酸腐食等を抑制するこ
とができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図に示す実施形態
について説明する。本実施形態の暖房装置は、内燃機関
の排ガス熱を暖房熱源として利用する内燃機関駆動式ヒ
ートポンプ装置(以下、ヒートポンプと略す)として説
明する。図1に、本実施形態の全体構成を示す。
【0016】ヒートポンプAは、図1に示すように暖房
サイクルBを構成している。すなわち、水冷式のエンジ
ン(内燃機関)1によって駆動される圧縮機2、圧縮機
2から送られる高温高圧のガス冷媒を凝縮し凝縮熱によ
り室内を暖房するコンデンサ(室内熱交換器)3、凝縮
された冷媒を減圧する膨張弁(減圧手段)4、減圧され
た冷媒を蒸発させるエバポレータ(室外熱交換器)5、
蒸発した冷媒をエンジン排熱を回収したエンジン1の冷
却水(温水)で加熱する冷媒加熱器(熱交換器)6が冷
媒配管7によって順次接続されている。
【0017】なお、膨張弁4は、通常、暖房サイクルが
必要能力となるように、コンデンサ3の吸込圧力、冷媒
温度をフィードバックし、電気的に弁開度を変化させる
ものである。エンジン1は、ケロシン等の軽油を燃料と
するディーゼルエンジンであり、圧縮機2の動力源とな
っている。また、エンジン1は、このエンジン1は、後
述するようにヒートポンプAの手動スイッチおよびタイ
マスイッチ(両スイッチ共、図示しない)によりオンオ
フされるようになっている。
【0018】エンジン1は、本発明の熱交換流体として
の冷却水を循環する冷却水回路Wを備えており、冷却水
回路Wはエンジン1のクランクシャフトと連動する循環
ポンプ(図示せず)により、エンジン1内、上記の冷媒
加熱器6、および後述する熱回収器10に、冷却水を循
環するようになっている。そして、冷媒加熱器6は、エ
ンジンの排熱を回収した冷却水を利用して暖房時に冷媒
を加熱するようになっている。
【0019】また、エンジン1は、燃料が蓄えられた燃
料タンク(図示せず)を有し、この燃料タンクから燃料
が供給されるようになっている。さらに、エンジン1に
は、耐熱性の金属管等により形成された排ガス通路Pが
接続されており、エンジン1内の排ガスは、この排ガス
通路Pへ排出されるようになっている。排ガス通路Pに
は、排ガス中のすす成分を捕集するフィルタ(フィルタ
部)8が直列に設けられ、また、排ガス通路Pと並列に
燃焼バーナー9が配設され、フィルタ8に高温の燃焼ガ
スを送り込んで捕集されたすす成分を燃焼することによ
りフィルタ8を再生するようになっている。
【0020】フィルタ8は、耐熱性に優れたステンレス
ウール等が排ガス通路Pに充填された簡易な構成となっ
ている。一方、燃焼バーナー9は、いわゆる石油ファン
ンヒータの如く、燃焼ガス送風用のファン9aを有して
おり、エンジン1と兼用する燃料タンクから燃料を補給
して燃焼し、高温ガスをフィルタ8に送るように構成さ
れている。
【0021】これらフィルタ8および燃焼バーナー9
は、排ガス中の捕集されたすす成分を燃焼させる二次燃
焼器として構成されている。そして、エンジン1からの
排ガスは、フィルタ8を通って、外部へ放出されるよう
になっている。また、フィルタ8の周囲には、ここで発
生する熱を回収する熱回収器10が設けられている。こ
の熱回収器10は、いわゆる向流二重管熱交換器のごと
く構成されたものであり、冷却水回路Wの一部が分岐し
て、フィルタ8が位置する排ガス通路Pの外周に、らせ
ん状に巻き付けられたものとして構成されている。
【0022】そして、熱回収器10内における冷却水の
流れは、排ガス通路Pの排ガスの流れとは対向して、ら
せん状に流れる。そのため、フィルタ8で発生する熱
は、冷却水回路Wの冷却水(70〜80℃程度)によっ
て回収され、ヒートポンプAの熱源等に用いられるよう
になっている。また、冷却水回路Wの分岐部分、すなわ
ち熱回収器10の冷却水の出入口には、電磁弁(開閉手
段)11が設けられており、冷却水回路Wから熱回収器
10への冷却水の流路を開閉できるようになっている。
【0023】また、本実施形態の暖房装置は、図2に示
す制御部Kを備えている。制御部Kは電子回路等から構
成され、所望の暖房温度を設定する温度設定回路S1、
暖房すべき室内の温度(室温t)と設定温度との大小を
判定する温度判定回路(暖房能力判定手段)S2、スイ
ッチ制御回路S3等から構成されている。温度判定回路
S2は、暖房すべき室内に設けられた室温センサ(図示
せず)から室温tを信号として受け、温度設定回路S1
にて設定された設定温度よりも室温tが所定値以上低い
時には、ヒートポンプAの暖房能力が不足していると判
断し、スイッチ制御回路S3へ信号を出力するようにな
っている。
【0024】スイッチ制御回路S3は、温度判定回路S
2からの信号、ヒートポンプAの手動スイッチおよびタ
イマスイッチからの信号を受け、各信号に応じて、エン
ジン1および燃焼バーナー9のオンオフ、および電磁弁
11の開閉制御を行うようになっている。なお、詳細は
省略するが、制御部Kは、設定温度に応じて、圧縮機2
のクラッチのオンオフ、膨張弁4の弁開度等も制御し、
暖房すべき室内の温度(室温t)を所望の温度に維持す
る機能を有している。
【0025】次に、上記構成に基づき、本実施形態の作
動を図3を参照して述べる。ヒートポンプAの停止時
は、エンジン1および燃焼バーナー9は停止状態、電磁
弁11は閉状態である。ヒートポンプAの起動は以下の
ように行われる。室内を暖房するために、ヒートポンプ
Aの手動スイッチおよびタイマスイッチ(以下、スイッ
チという)が投入される(ステップ1)と、制御部Kの
スイッチ制御回路S3に信号が送られ、まず燃焼バーナ
ー9が着火、ファン9aが作動して、フィルタ8に高温
ガスが送られ、フィルタ8の予熱が開始される(フィル
タ予熱工程)。
【0026】予熱開始後、フィルタ8の温度が、すす成
分が燃焼するのに十分な温度(すす燃焼温度、例えば、
600℃以上)になると、前回のヒートポンプAの運転
時に捕集されたすす成分の燃焼が開始され(ステップ
2)、フィルタ8は再生される(フィルタ再生工程)。
なお、再生中もフィルタ8の温度を維持するために、フ
ィルタ予熱工程から引き続き、燃焼バーナー9は作動し
続ける。
【0027】スイッチ投入から所定時間経過後(フィル
タ8の再生完了時)、スイッチ制御回路S3によりエン
ジン1が起動し(ステップ3)、冷却水回路Wに冷却水
が循環する。そして、圧縮機2が作動して、圧縮機2→
コンデンサ3→膨張弁4→エバポレータ5→冷媒加熱器
6→圧縮機2の順に、暖房サイクルBに冷媒が循環し、
一方、冷媒加熱器6においては、エンジン1の排熱によ
り温められた冷却水(温水)が循環して、エバポレータ
5で蒸発した冷媒が加熱される。こうして、暖房が開始
され、以後エンジン1が停止するまで続けられる。
【0028】ここで、エンジン1はディーゼル式のた
め、起動時には、定常運転時よりも多量のすす成分を含
む排ガスが発生する。この排ガスは、エンジン1からフ
ィルタ8に至る。燃焼バーナー9は、フィルタ再生工程
から引き続き作動し続けているので、この多量のすす成
分は、高温ガスによってフィルタ8およびその入り口付
近にて再燃焼される(起動すす燃焼工程)。そして、浄
化された排ガスは、排ガス通路P外部へ排出される。
【0029】そして、起動すす燃焼工程は、起動時のす
す成分をほぼ完全燃焼させるに十分な所定時間続けられ
た後、制御部Kのスイッチ制御回路S3によって、燃焼
バーナー9は作動を停止する(ステップ4)。こうし
て、ヒートポンプAの起動時に、所定の各工程を経て、
その後は、エンジン1が定常運転を行い(ステップ
5)、エンジン1からの排ガスは、フィルタ8にて、す
す成分を捕集され、浄化される(すす捕集工程)。
【0030】なお、以上の燃焼バーナー9、エンジン1
の起動時および定常運転時の各工程において、以下の暖
房能力不足時を除いては、電磁弁11は閉状態であり、
冷却水は、図1に示す定常運転時の実線矢印のように、
エンジン1→冷媒加熱器6→エンジン1と循環する。と
ころで、エンジン1の定常運転時(燃焼バーナー9停
止、電磁弁11閉状態)において、暖房すべき室内の温
度(室温t)が、温度設定回路S1にて設定された設定
温度よりも所定値以上低い時、つまり暖房能力が不足し
ていると判断された時には、スイッチ制御回路S3が、
温度判定回路S2からの信号を受けて、燃焼バーナー9
を起動させるとともに、電磁弁11を開状態にする(ス
テップ6)。
【0031】すると、高温ガスがフィルタ8に送られ、
図1に示す排熱回収時の点線矢印のように、冷却水回路
Wから熱回収器10に冷却水が流れる。熱回収器10に
て、高温ガスの熱は冷却水に回収され、冷媒加熱器6に
送られ、冷媒を加熱する暖房用熱源として用いられる。
また、同時に、フィルタ8では、捕集されたすす成分が
燃焼し、結果として、フィルタ8の再生も行われる。
【0032】そして、室温tが、設定温度に到達する
か、あるいは、設定温度に対して前記の所定値以上低く
なくなった時、スイッチ制御回路S3が、温度判定回路
S2からの信号を受けて、燃焼バーナー9を停止させる
とともに、電磁弁11を閉状態にする。そして、ヒート
ポンプAのスイッチがオフされると、エンジン1は停止
する。
【0033】ところで、本実施形態によれば、暖房能力
が不足している時のみ、熱回収器10には冷却水が流れ
排ガス通路P内で発生する熱を回収しているため、ヒー
トポンプAの暖房能力が向上できるとともに、常時、熱
を回収するものに比べて、排ガス温度の低下による排ガ
ス通路Pおよびフィルタ3の目詰まり、硫酸腐食等を抑
制することができる。
【0034】また、本実施形態によれば、熱回収器10
によって、熱を回収する時は、燃焼バーナー9から高温
ガスを発生させ、排ガス以外にも十分な回収熱を付与し
ているので、排ガス温度の低下防止をより高レベルで実
現できる。また、本実施形態によれば、エンジン1の冷
却水回路Wの一部を、熱回収器10および冷媒加熱器6
として利用しているので、それによって、別途、熱交換
流体(油、空気等)を用意しなくともよく、簡易な構成
とできる。
【0035】また、本実施形態によれば、フィルタ8の
再生は、主として、エンジン1の起動前後の所定期間に
渡って燃焼バーナー9を作動させる(間欠燃焼方式)こ
とで行われるので、前回のエンジン1の作動中に捕集さ
れたすす成分の燃焼によるフィルタ8の再生、およびエ
ンジン1の起動時に発生する多量のすす成分によるフィ
ルタ8の目詰まり防止が可能となる。
【0036】また、本実施形態は、燃焼バーナー9につ
いていえば、常時燃焼させる方式ではなく間欠燃焼方式
であるので、燃焼バーナー9の低燃費化が図れるととも
に、フィルタ8の加熱時間の短縮により、フィルタ8の
耐久性向上を図ることができる。なお、上記実施形態に
おいて、熱回収器10の位置は、フィルタ3の周囲でな
くとも、燃焼バーナー5の下流であれば、フィルタ3の
上流でも下流でもよい。
【0037】また、上記実施形態において、暖房サイク
ルは、冷暖房可能な冷凍サイクルとしてもよい。すなわ
ち、冷房時は蒸発器として働き且つ暖房時は凝縮器とし
て働く室内熱交換器、冷房時は凝縮器として働き且つ暖
房時は蒸発器として働く室外熱交換器、冷房時と暖房時
とで冷媒の流路を切り替える四方弁等を備えたものであ
ってもよい。
【0038】この場合、冷媒加熱器は、暖房時には、室
外熱交換器にて蒸発した冷媒を、エンジンの冷却水で加
熱し、冷房時には、冷却水が循環しないように構成され
る。そして、ヒートポンプの暖房能力不足時に、上記と
同様の作動によって、冷却水は熱回収器から冷媒加熱器
に送られ暖房用熱源として用いられる。また、上記実施
形態において、暖房サイクルの代わりに、エンジンの冷
却水を直接暖房熱源として用いるヒータコア(車両の車
室暖房器)等を用いた暖房装置としてもよい。この場
合、ヒータコア等の暖房能力不足時に、冷却水は熱回収
器からヒータコア等へ送られる。
【0039】また、暖房能力判定手段としては、例え
ば、エンジンの冷却水温度を検知して、水温が所定温度
以下となった時を暖房能力不足時と判定するものであっ
てもよく、また、冷凍サイクルの場合には、冷媒の温度
や圧縮機の負荷状態を検知して判定するものとしてもよ
い。また、熱交換流体としては、水でなくとも油や空気
等、あるいはこれらの混合物を用いたものとしてもよ
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る暖房装置の全体構成図
である。
【図2】上記実施形態における制御部の制御ブロック図
である。
【図3】上記実施形態における作動を示すフローチャー
トである。
【符号の説明】
1…エンジン、2…圧縮機、3…コンデンサ、4…膨張
弁、5…エバポレータ、6…冷媒加熱器、8…フィル
タ、9…燃焼バーナー、10…熱回収器、11…電磁
弁、P…排ガス通路、S2…温度判定回路、W…冷却水
回路。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関(1)の排ガス通路(P)に設
    けられ熱交換流体によってこの排ガス通路(P)で発生
    する熱を回収する熱回収器(10)と、 前記熱回収器(10)で熱を回収した熱交換流体を暖房
    用熱源とする熱交換器(6)と、 前記熱回収器(10)への前記熱交換流体の流路を開閉
    する開閉手段(11)と、 暖房能力の不足を判定する暖房能力判定手段(S2)と
    を備え、 前記暖房能力判定手段(S2)が暖房能力不足と判定し
    た時に、前記開閉手段(11)を開状態にして前記熱回
    収器(10)に前記熱交換流体を流すことを特徴とする
    暖房装置。
  2. 【請求項2】 前記内燃機関(1)は、前記排ガス通路
    (P)に、排ガス中のすす成分を捕集するフィルタ部
    (8)および該フィルタ部(8)に高温ガスを送り込ん
    で前記捕集されたすす成分を燃焼することにより前記フ
    ィルタ部(8)を再生する燃焼バーナー(9)を有し、 前記熱回収器(10)は前記フィルタ部(8)の周囲に
    設けられており、 前記暖房能力判定手段(S2)が暖房能力不足と判定し
    た時に、前記燃焼バーナー(9)を作動させることを特
    徴とする請求項1に記載の暖房装置。
  3. 【請求項3】 前記内燃機関(1)は冷却水を循環する
    冷却水回路(W)を有し、前記熱交換流体は前記冷却水
    であることを特徴とする請求項2に記載の暖房装置。
  4. 【請求項4】 前記暖房能力判定手段(S2)は、暖房
    すべき室内の温度が所定温度よりも低い時を、暖房能力
    が不足した時と判定することを特徴とする請求項1ない
    し3のいずれか1つに記載の暖房装置。
  5. 【請求項5】 排ガス通路(P)に設けられ排ガス中の
    すす成分を捕集するフィルタ部(8)と、排ガス通路
    (P)に設けられ前記フィルタ部(8)に高温ガスを送
    り込んで前記捕集されたすす成分を燃焼することにより
    前記フィルタ部(8)を再生する燃焼バーナー(9)
    と、冷却水を循環する冷却水回路(W)とを有する内燃
    機関(1)と、 前記内燃機関(1)によって駆動される圧縮機(2)
    と、 冷媒と室内空気とを熱交換する室内熱交換器(3)と、 冷媒と室外空気とを熱交換する室外熱交換器(5)と、 前記室内熱交換器(3)と前記室外熱交換器(5)との
    間に設けられ、冷媒を減圧する減圧手段(4)とを備え
    たヒートポンプ装置であって、 前記フィルタ部(8)の周囲に設けられ前記冷却水によ
    って前記高温ガスの熱を回収する熱回収器(10)と、 前記冷却水回路(W)に設けられ、前記熱回収器(1
    0)で熱を回収した冷却水によって、暖房時に前記室外
    熱交換器(3)にて蒸発した冷媒を加熱する冷媒加熱器
    (6)と、 前記熱回収器(10)への冷却水流路を開閉する開閉手
    段(11)と、 暖房能力の不足を判定する暖房能力判定手段(S2)と
    を備え、 前記暖房能力判定手段(S2)が暖房能力不足と判定し
    た時に、前記燃焼バーナー(9)を作動させるとともに
    前記開閉手段(11)を開状態にして前記熱回収器(1
    0)に冷却水を流すことを特徴とするヒートポンプ装
    置。
JP23302597A 1997-08-28 1997-08-28 暖房装置 Pending JPH1170813A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23302597A JPH1170813A (ja) 1997-08-28 1997-08-28 暖房装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23302597A JPH1170813A (ja) 1997-08-28 1997-08-28 暖房装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1170813A true JPH1170813A (ja) 1999-03-16

Family

ID=16948633

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP23302597A Pending JPH1170813A (ja) 1997-08-28 1997-08-28 暖房装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1170813A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103851685A (zh) * 2012-12-03 2014-06-11 阿布杜林·易李杜铯 供暖和/或供热水装置
CN104401204A (zh) * 2014-11-20 2015-03-11 吴道龙 带有散热管的加热装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103851685A (zh) * 2012-12-03 2014-06-11 阿布杜林·易李杜铯 供暖和/或供热水装置
CN103851685B (zh) * 2012-12-03 2017-04-26 阿布杜林·易李杜铯 供暖和/或供热水装置
CN104401204A (zh) * 2014-11-20 2015-03-11 吴道龙 带有散热管的加热装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7246487B2 (en) Exhaust-heat recovery system for engine
JP4827307B2 (ja) 空気調和装置
DE19925915B4 (de) Fahrzeugheizgerät mit Brenner
US8607552B2 (en) Emission control system with heat recovery device
JP2002516595A (ja) 車両用空気調和装置及びその使用方法
KR20030019224A (ko) 가스 히트 펌프식 공기 조화 장치 및 배기 가스 가열용연소 장치
JP4287705B2 (ja) 一重二重効用吸収冷凍機およびその運転制御方法
JPS6231165B2 (ja)
JPH11315719A (ja) エンジン駆動式の空調装置
JPH1170813A (ja) 暖房装置
JP2000304375A (ja) 潜熱回収型吸収冷温水機
JP2005241219A (ja) エンジン駆動式冷凍サイクル装置
JP2004132189A (ja) 車両の蓄熱システム
JP2001248489A (ja) エンジンヒートポンプの制御方法
JP2005016477A (ja) 内燃機関の排気熱回収装置
JP4069658B2 (ja) エンジン駆動式冷凍サイクル装置および暖房装置
JPH0913960A (ja) 触媒の加熱装置と冷却装置のコンバインシステム
JPH04175415A (ja) 排気浄化装置
JP2001193563A (ja) 排熱回収システムにおけるエンジンの給気冷却方法
JP3470564B2 (ja) 内燃機関の排気微粒子処理装置
JP3327685B2 (ja) 冷媒加熱式暖冷房機
JPH0264372A (ja) 冷媒加熱型空気調和機
JP2003072355A (ja) 車両用暖房装置
JPH06108822A (ja) パティキュレート補集システム
JP3033922B2 (ja) 冷暖房装置用エンジンの点火時期制御装置