JPH1170326A - ポリアクリロニトリル系膜 - Google Patents

ポリアクリロニトリル系膜

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JPH1170326A
JPH1170326A JP5159898A JP5159898A JPH1170326A JP H1170326 A JPH1170326 A JP H1170326A JP 5159898 A JP5159898 A JP 5159898A JP 5159898 A JP5159898 A JP 5159898A JP H1170326 A JPH1170326 A JP H1170326A
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JP
Japan
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membrane
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film
hollow fiber
acrylonitrile
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JP5159898A
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Teruhiko Oishi
輝彦 大石
Noboru Kubota
昇 久保田
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 透水性能と膜強度とのバランスに優れたポリ
アクリロニトリル系濾過膜を提供する。 【解決手段】 極限粘度が2.0未満のアクリロニトリ
ル系ポリマーからなり、ボイド等のポリマーの欠損部を
有さないスポンジ構造からなる膜であって、粒子の阻止
性能が0.05μm以下の最小孔径層を一表面のみに有
することを特徴とするポリアクリロニトリル系濾過膜。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、透水性と膜強度と
のバランスに優れたポリアクリロニトリル系濾過膜に関
する。
【0002】
【従来の技術】近年、膜による分離技術が発展し、優れ
た分離膜の重要性はますます高まっている。一般の分離
膜に要求される性能として、分離選択性が高いこと、透
水速度が大きいこと、機械的強度が大きいこと、化学的
にまたは微生物に対して安定であること等が挙げられる
が、これらの諸性能のすべてを充分に満足する分離膜は
存在していない。例えば、アセテート系膜は、すでに使
用されているが、化学薬品、微生物に対する耐性に大き
な欠点がある。一方、アクリロニトリル系ポリマーは、
化学的、微生物的安定性に優れているため、種々の製造
方法による多孔膜が提案されているが、いずれも改良の
余地が残されている。
【0003】例えば、特公昭60ー39404号公報に
は、緻密層、多孔質層、巨大空孔とからなる膜構造が開
示されているが、この構造の膜は分画性能に優れている
ものの透水量が低い。したがって、大量の水を浄化する
ような用途においては膜モジュールを多く使用しなけれ
ばならず、結果として装置の大型化につながるため、処
理コストが高くなってしまう。
【0004】また、特開昭63ー190012号公報に
は、超高重合度のアクリロニトリル系重合体を用い、膜
外表面にのみ緻密層を有し、巨大空孔を含まない構造の
膜が開示されている。この膜は機械的強度においては優
れているが、やはり透水量が十分ではない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、透水
性と強度とのバランスに優れたポリアクリロニトリル系
濾過膜を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決したものである。すなわちこの発明は、(1)極限粘
度が2.0未満のアクリロニトリル系ポリマーからな
り、ボイド等のポリマーの欠損部を有さないスポンジ構
造からなる膜であって、粒子の阻止性能が0.05μm
以下の最小孔径層を一表面のみに有することを特徴とす
るポリアクリロニトリル系濾過膜、(2)膜が中空糸状
膜である上記(1)のポリアクリロニトリル系濾過膜、
(3)膜の外表面に最小孔径層を有する上記(2)のポ
リアクリロニトリル系濾過膜、に関する。
【0007】以下、本発明の膜の構造について説明す
る。この発明の膜は、極限粘度が2.0未満のアクリロ
ニトリル系ポリマーからなり、膜の一方の表面から他方
の表面まで一体的に連続した構造からなる。極限粘度が
2.0以上のアクリロニトリル系ポリマーは、溶解性が
悪い傾向にあり、製膜原液中のアクリロニトリル系ポリ
マーの濃度を高くすることができないので、製膜後の膜
の強度を高くすることが困難である。また、本発明の膜
は、膜内部に実質上ボイド(空孔)等の欠損部を含まな
いスポンジ(網目)構造からなる。ここにいうボイドと
は、5μm以上さらには10μm以上の直径を有する空
洞をいう。そして、膜の一表面に粒子の阻止性能が0.
05μm以下、好ましくは0.01μm〜0.05μm
の最小孔径層を有する構造からなる。膜の形状は問わな
いが、中空糸状であることが好ましい。中空糸状膜は、
平面状膜と比較して単位体積当たりの有効膜面積を大き
くすることができるので、膜濾過装置を小型化すること
ができるメリットがある。
【0008】さらに、中空糸状膜を用いて大容量の水を
濾過する際、いわゆる外圧式濾過と呼ばれる方法で濾過
を行うと、モジュール内の濾過膜面積は外表面となるた
め、内圧式濾過と比べ有効膜面積をさらに大きくするこ
とができる。なお、外圧式濾過の場合、膜の目詰まりを
低減させるためには、膜の最小孔径層が膜の最外層もし
くは最外層近傍に有ることが好ましい。よって、本発明
の膜が中空糸状である場合は、膜の最外層に最小孔径層
が有ることが好ましい。
【0009】この発明でいう膜の最小孔径層とは、ミク
ロ的に見ると膜厚方向の断面において膜を構成するポリ
マーの空隙部分、すなわち孔が小さく、膜の分画性能に
寄与する層であり、粒子の阻止性能が0.05μm以
下、好ましくは0.01μm以上0.05μm以下であ
る。最小孔径層の粒子の阻止性能が0.01μm未満に
なると膜の透水性能が低下する傾向にあり、0.05μ
mより大きい孔径は、微小粒子の除去において好ましく
ない。ここでいう粒子の阻止性能とは、阻止率において
90%以上阻止できる最小の球状粒子の直径を意味す
る。最小孔径層の厚みは任意であるが、厚すぎると透水
性が低下するので、通常30μm以下、好ましくは10
μm以下である。
【0010】本発明の膜の代表的な例について、図面を
用いてさらに詳細に説明する。図1は、中空糸状膜の長
さ方向に対して垂直な断面、すなわち膜厚方向の断面の
一部を示す電子顕微鏡写真であり、図2は、膜の外表面
の様子を示す電子顕微鏡写真である。この膜は、図1に
示されるように、膜厚全体がボイドを含まないスポンジ
構造から成り、膜の最小孔径層が膜外表面にある。
【0011】本発明の膜は、従来技術の膜についての強
度と透水性能とのバランスよりも飛躍的に優れた性能を
有している。一般的に、膜の強度を大きくするために
は、製膜原液中のポリマー濃度を上げることから、孔径
が小さくなり透水量が低くなる傾向にあった。これに対
して、本発明の膜は、膜の破断強度と透水性能との関係
を示す図3において、下記式を満足する膜である。
【0012】Y≧AX+B (ここで、 Y:膜の透水量(リットル/hr・m2 ・atm(25
℃限外濾過水使用) A:−18.5 X:破断強度(kgf/cm2 ) B:2870 である。) すなわち、本発明の膜は、図3における直線から上側の
領域にあり、膜強度と透水量とのバランスに優れる。
【0013】本発明の中空糸状膜は、アクリロニトリル
系ポリマーをプロピレンカーボネートと他の有機溶剤、
および添加剤との混合溶剤に溶解した製膜原液を、内部
液とともに2重環状ノズルから吐出させ、エアギャップ
を通過させた後、凝固浴で凝固させることにより製造さ
れる。また、平面状膜は、上記製膜原液を表面の平滑な
平板上、またはエンドレスベルト上、または回転ドラム
上にナイフエッジ等を用いて均一に薄膜状に流延し、凝
固浴で凝固させることにより製造される。
【0014】本発明に用いられるアクリロニトリル系ポ
リマーとしては、少なくとも70重量%、好ましくは8
5重量%〜100重量%のアクリロニトリルと、アクリ
ロニトリルに対して共重合性を有するビニル化合物の一
種又は二種以上が30重量%以下、好ましくは0重量%
〜15重量%以下のアクリロニトリルホモポリマー、も
しくはアクリロニトリル系コポリマーである。アクリロ
ニトリル系ポリマーの極限粘度は、0.4以上2.0未
満が好ましい。極限粘度が0.4未満では、膜の強度が
弱く、2.0以上では溶解性が悪い傾向にある。
【0015】上記ビニル化合物としては、アクリロニト
リルに対して共重合性を有する公知の化合物であれば良
く、特に限定されないが、好ましい共重合成分として
は、アクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチ
ル、イタコン酸、酢酸ビニル、アクリルスルホン酸ソー
ダ、メタリルスルホン酸ソーダ、p(パラ)−スチレン
スルホン酸ソーダ、ヒドロキシエチルメタクリレート、
メタアクリル酸エチルトリエチルアンモニウムクロライ
ド、メタアクリル酸エチルトリメチルアンモニウムクロ
ライド、ビニルピロリドン等を例示することができる。
【0016】アクリロニトリル系ポリマーを溶解する有
機溶剤としては、プロピレンカーボネート、N,Nージ
メチルホルムアミド、N,Nージメチルアセトアミド、
ジメチルスルホキシド、γーブチロラクトン、エチレン
カーボネート、N−メチルー2ーピロリドン、2ーピロ
リドン、ヘキサメチレンホスホアミド等を挙げることが
できる。また、本発明の膜を得るのに重要である、プロ
ピレンカーボネートと他の有機溶剤との混合溶剤とは、
プロピレンカーボネートと、該溶剤(プロピレンカーボ
ネート)以外の1種類以上の有機溶剤とを混用してなる
ものである。プロピレンカーボネートを混用しないと本
発明の膜は得られにくい。
【0017】製膜原液中のアクリロニトリル系ポリマー
の濃度は、製膜可能でかつ得られた膜が膜としての性能
を有するような濃度の範囲であれば特に制限されない
が、2重量%〜50重量%である。2重量%未満では製
膜原液の粘度が低く、製膜しにくい傾向にあり、50重
量%より高いと製膜原液の粘度が高すぎ、製膜は困難と
なる傾向にある。好ましくは5重量%〜35重量%であ
る。高い透水性能又は大きな分画分子量を達成するため
には、アクリロニトリル系ポリマー濃度は低い方が良
く、10〜25重量%が好ましい。
【0018】添加剤は、溶剤と相溶性があり、アクリロ
ニトリル系ポリマーを溶解しないものであればよく、原
液粘度、溶解状態を制御する目的で水;塩類;イソプロ
ピルアルコール、メタノール、エタノール、プロパノー
ル、ブタノール等のアルコール類;アセトン、メチルエ
チルケトン等のケトン類;ジエチレングリコール、トリ
エチレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリ
エチレングリコール(重量平均分子量200〜35,0
00)等のグリコール類;グリセリンおよびポリビニル
ピロリドン(重量平均分子量1,000〜2,800,
000)等が用いられ、複数添加することも可能であ
り、その種類、添加量は組み合わせにより随時行えばよ
い。好ましい添加剤は、ポリビニルピロリドンである。
【0019】製膜原液中の添加剤の量は、1重量%〜4
0重量%、好ましくは1重量%〜30重量%であるが、
用いる添加剤の種類や分子量により最適濃度が決定され
る。中空糸状膜の製造の際に用いられる内部液は、中空
糸状膜の中空部を形成させるために用いるものである。
内部液としては、プロピレンカーボネート、N,Nージ
メチルホルムアミド、N,Nージメチルアセトアミド、
ジメチルスルホキシド、γーブチロラクトン、エチレン
カーボネート、N−メチルー2ーピロリドン等のアクリ
ロニトリル系ポリマーを溶解する良溶剤の水溶液が用い
られる。
【0020】良溶剤の水溶液は、良溶剤を50重量%以
上、好ましくは良溶剤を75重量%以上含有する水溶液
が良い。さらに膜内表面層における濾過抵抗を少なくす
るためには、90重量%以上が好ましい。また、内部液
の粘性を制御する目的でテトラエチレングリコール、ポ
リエチレングリコール等のグリコール類及びグリセリン
等の非溶剤を加えることも可能である。
【0021】中空糸状膜は、公知のチューブインオリフ
ィス型の2重環状ノズルを用いて製膜することができ
る。より具体的には、前述の製膜原液と内部液とをこの
2重環状ノズルから同時に吐出させ、エアギャップを通
過させた後、凝固浴で凝固させることにより本発明の中
空糸状膜を得ることができる。ここでいうエアギャップ
とは、ノズルと凝固浴との間の隙間を意味する。エアギ
ャップを円筒状の筒などで囲み、一定の温度と湿度を有
する気体を一定の流量でこのエアギャップに流すと、よ
り安定した状態で中空糸状膜を製造することができる。
【0022】凝固浴としては、例えば、水;メタノー
ル、エタノール等のアルコール類;エーテル類;n−ヘ
キサン、n−ヘプタン等の脂肪族炭化水素類などポリマ
ーを溶解しない液体が用いられるが、水を用いることが
好ましい。また、凝固浴に前記良溶剤を添加することに
より凝固速度をコントロールすることも可能である。平
面状膜の場合、凝固浴に触れた側の膜表面に最小孔径層
が形成される。
【0023】凝固浴の温度は、ー30℃〜90℃、好ま
しくは0℃〜90℃、さらに好ましくは0℃〜80℃で
ある。凝固浴の温度が90℃を越えたり、またはー30
℃未満であると、凝固浴中の膜の表面の状態が安定しに
くい。
【0024】
【発明の実施の形態】以下にこの発明の実施例を示す
が、これに限定されるものではない。各測定方法は、下
記のとおりである。なお、測定サンプルとして使用した
中空糸状膜及び平面状膜は、すべて十分に水を含浸させ
た状態のものを用いた。
【0025】中空糸状膜の透水量は、25℃の限外濾過
水を長さ50mmの中空糸状膜のサンプルの内表面から
外表面へ透過させ、その量をリットル/hr・m2 ・a
tmで表した。ただし、有効膜面積は内表面換算した。
膜強度は、(株)島津製作所製のオ−トグラフAGS−
5Dを使用し、サンプル長さ50mm、引っ張りスピー
ド10mm/分で測定した。
【0026】破断強度は、中空糸状膜1本当たりの破断
時の荷重を、引っ張る前の膜断面積当たりの値(kgf
/cm2 )で表し、伸度(伸び)は、元の長さに対する
破断までに伸びた長さ(%)で表した。分画性能(A)
は、中空糸状膜の場合、0.2重量%のドデシル硫酸ナ
トリウム水溶液中に、0.042μmの粒径を有する均
一なラテックス粒子(JSR社製、ポリスチレン系ポリ
マー、0.042μm)が0.02体積%の濃度で懸濁
するように調整した原液を、70mmの中空糸状膜に対
して、入り圧と出圧との平均圧力を0.5kgf/cm
2 、流体線速=1m/秒のクロスフローの条件で外表面
から内表面へと濾過した時の40分後の阻止率を示す。
また、溶液の温度は25℃に調節した。流体線速は、円
筒状の容器の断面積から、中空糸状膜の外径から算出し
た断面積を差し引いた面積(図4参照)を用いて算出し
た。また、原液濾液中のラテックス粒子の濃度は、紫外
可視分光器により、260nmの波長にて測定した。平
面状膜の場合、直径25mmに打ち抜いた平面状膜をフ
ィルターホルダーに組み込み、上記原液を膜差圧間0.
5kgf/cm2 で供給した時の2分後の阻止率を示
す。
【0027】分画性能(B)は、ラテックス粒子を0.
028μm(Magsphere社製、ポリスチレン系
ポリマー、0.028μm)にした以外は、分画性能
(A)と同様の操作により行った。膜の最小孔径層の平
均孔径は、ASTM F316−86に記載されている
エアーフロー法に準じて測定した。
【0028】アクリロニトリル系ポリマーの極限粘度
は、Journal of polymer Scie
nce(Aー1)第6巻、147〜157(1968)
に記載されている測定法に準じて、N,Nージメチルホ
ルムアミドを溶剤とし30℃で測定した。
【0029】
【実施例1】アクリロニトリル91.5重量%、アクリ
ル酸メチル8.0重量%、メタリルスルホン酸ソーダ
0.5重量%からなる極限粘度[η]=1.2のコポリ
マー18重量%および重量平均分子量9,000のポリ
ビニルピロリドン(BASF社製、K17)16重量%
を、ジメチルスルホキシド33重量%とプロピレンカー
ボネート33重量%からなる混合溶剤に溶解して均一溶
液とした。
【0030】この溶液を60℃に保ち、ジメチルスルホ
キシド90重量%と水10重量%との混合溶液からなる
内部液とともに、紡口(2重環状ノズル0.5mm−
0.7mm−1.3mm)から吐出させ、20mmのエ
アギャップを通過させた後、80℃の水からなる凝固浴
に浸漬して凝固を完結させた。この時、紡口から凝固浴
までを円筒状の筒で囲み、筒の中のエアギャップの湿度
を100%、温度を60℃に制御した。紡速は、10m
/分に固定した。
【0031】得られた中空糸状膜の断面を観察したとこ
ろ、膜の両表面の間にはボイドが無く、完全なスポンジ
構造であった。この膜の構造と性能を表1に示す。ま
た、膜の外表面に形成された最小孔径層の平均孔径は、
0.037μmであった。
【0032】
【実施例2】実施例1で使用した製膜原液をガラス板上
に厚さ200μmに流延し、ジメチルスルホキシド90
重量%と水10重量%との混合溶液からなる80℃の凝
固浴中に流延面を浸漬し、凝固させて平面状膜を得た。
得られた膜はボイドのないスポンジ構造を有し、透水量
は2500リットル/hr・m2 ・atm(25℃測
定)、分画性能(A)は100%、分画性能(B)は9
2%であった。また、凝固浴に触れた側に形成された膜
の最小孔径層の平均孔径は、0.035μmであった。
【0033】
【比較例1】実施例1に用いたポリマーを18重量%お
よび同じく実施例1で用いたポリビニルピロリドン16
重量%をジメチルスルホキシド66重量%に溶解して均
一溶液とした。この製膜原液を用いた以外は、実施例1
と同様の操作を行なって中空糸状膜を得た。得られた中
空糸状膜の構造および性能を表1に示す。
【0034】
【表1】
【0035】
【発明の効果】本発明の膜は、透水性と強度とのバラン
スに優れたポリアクリロニトリル系濾過膜であることか
ら、大容量の処理が必要な上水道等の水の浄化に好適に
用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の中空糸状濾過膜の一様態の横断面(一
部)を示す電子顕微鏡写真(倍率200倍)である。
【図2】図1に示す中空糸状濾過膜の外表面の電子顕微
鏡写真(倍率10,000倍)である。
【図3】本発明の膜の破断強度と透水性能との関係を示
す図である。
【図4】流体の線速を測定する際の、容器と中空糸状膜
との位置関係を示す断面図である。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成10年3月5日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図2
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 極限粘度が2.0未満のアクリロニトリ
    ル系ポリマーからなり、ボイド等のポリマーの欠損部を
    有さないスポンジ構造からなる膜であって、粒子の阻止
    性能が0.05μm以下の最小孔径層を一表面のみに有
    することを特徴とするポリアクリロニトリル系濾過膜。
JP5159898A 1997-06-20 1998-03-04 ポリアクリロニトリル系膜 Pending JPH1170326A (ja)

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JP5159898A JPH1170326A (ja) 1997-06-20 1998-03-04 ポリアクリロニトリル系膜

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JP16465397 1997-06-20
JP9-164653 1997-06-20
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104321133A (zh) * 2013-02-25 2015-01-28 甘布罗伦迪亚股份公司 病毒过滤器
JP2018127754A (ja) * 2017-02-08 2018-08-16 東レ株式会社 芯鞘複合繊維およびその製造方法

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