JPH116951A - レンズ装置または光学機器 - Google Patents

レンズ装置または光学機器

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JPH116951A
JPH116951A JP9158761A JP15876197A JPH116951A JP H116951 A JPH116951 A JP H116951A JP 9158761 A JP9158761 A JP 9158761A JP 15876197 A JP15876197 A JP 15876197A JP H116951 A JPH116951 A JP H116951A
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lens
correction
focus
detecting
detection
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JP9158761A
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Naoya Kaneda
直也 金田
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Canon Inc
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    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B7/00Mountings, adjusting means, or light-tight connections, for optical elements
    • G02B7/02Mountings, adjusting means, or light-tight connections, for optical elements for lenses
    • G02B7/04Mountings, adjusting means, or light-tight connections, for optical elements for lenses with mechanism for focusing or varying magnification
    • G02B7/10Mountings, adjusting means, or light-tight connections, for optical elements for lenses with mechanism for focusing or varying magnification by relative axial movement of several lenses, e.g. of varifocal objective lens
    • G02B7/102Mountings, adjusting means, or light-tight connections, for optical elements for lenses with mechanism for focusing or varying magnification by relative axial movement of several lenses, e.g. of varifocal objective lens controlled by a microcomputer

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  • General Physics & Mathematics (AREA)
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  • Measurement Of Optical Distance (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 レンズ位置の検出が温度変化や湿度変化によ
ってもズレを生じないようにする。 【解決手段】 請求項1の発明は、変倍を行う第1のレ
ンズと、前記第1のレンズより光軸後方に位置して焦点
調節を行う第2のレンズを有する光学系と、前記第1の
レンズ及び第2のレンズの位置を検出する第1の検出手
段と、焦点状態を検出する第2の検出手段と、基準とな
る環境化での、前記第1のレンズの位置と合焦状態を前
提とする前記第2のレンズの位置の関係を記憶する記憶
手段と、前記第2の検出手段によって合焦状態が検出さ
れている際での、前記第1の検出手段により検出された
前記第1のレンズの位置と前記第2のレンズの位置が、
前記記憶手段に記憶されている位置の関係とずれている
ときには、そのずれに基づいて、前記第1の検出手段で
の位置検出を補正する補正手段を設けたレンズ装置を特
徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば35mmフ
ィルム用の写真カメラやビデオカメラ等に用いられてい
るレンズ装置又は光学機器自体に関する。
【0002】
【従来の技術】最近、35mmフィルム用の写真用カメ
ラやホームビデオカメラ等ではカメラ全体の小型軽量化
に伴い、それに用いる撮影用のズームレンズとして所定
の変倍比が容易に得られ広画角でかつレンズ全長が短
く、しかも前玉レンズ径の小さなレンズ系全体が小型軽
量である変倍系よりも像面側のレンズによってフォーカ
シングを行うタイプの光学系(以下「リヤーフォーカス
式」と称する)のズームレンズが用いられている。リヤ
ーフォーカス式のズームレンズでは変倍系による変倍動
作に伴って同一の物体であってもフォーカス用のレンズ
の光軸方向の位置が異なってくる為に変倍動作と連動さ
せたフォーカス用レンズの位置を調整する必要がある。
このときのフォーカス用のレンズの調整機構を有したレ
ンズ鏡筒は従来より種々と提案されている。
【0003】図11は従来のリヤーフォーカス式を用い
たズームレンズ鏡筒の要部断面図である。同図のズーム
レンズでは物体側より順に固定の前玉レンズ群(第1
群)111、光軸上移動する変倍用バリエータレンズ群
(第2群,バリエータともいう。)112、固定のレン
ズ群(第3群)113、そして変倍に伴う像面変動を補
正すると共にフォーカスを行う為に光軸上移動するレン
ズ群(第4群,以下「フォーカスレンズ」ともいう。)
114の4つのレンズ群より成っている。
【0004】図中、133は第2群112の回り止め用
の案内棒、134は第2群112を移動させる際のバリ
エーター送り棒、135は固定鏡筒、136は絞りユニ
ット(ここでは紙面と直角に挿入されている)、137
はフォーカスモーターであり、例えばステップモーター
より成っている。138はステップモーター137の出
力軸であり、その一部には第4群114を移動する為の
オネジ部138aが施されている。139はメネジ部で
あり、オネジ部138aと噛み合うと共に、第4群11
4の移動枠140と一体となっている。141,142
は各々第4群の移動枠140の案内棒である。143は
案内棒141,142を位置決めして押さえる為の後ろ
板、144はリレーホルダーであり、第3群113を保
持している。145はズームモーター、146はズーム
モーター145の減速機ユニットである。147,14
8は各々連動ギアであり、このうち連動ギア148はズ
ームの為のバリエーター送り棒134に固定されてい
る。
【0005】以上の構成によってステップモーター13
7が駆動すると、フォーカス用の第4群114は出力軸
138に設けたネジ送りによって光軸方向に移動する。
又、ズームモーター145が駆動するとギア147,1
48が連動し、バリエーター送り棒134が回転するこ
とによって第2群112が光軸方向に移動する。
【0006】図2はこの様なズームレンズにおける第2
群(バリエーターレンズ)112とフォーカシング用の
第4群114の光軸上の位置関係をいくつかの物体距離
に応じて示した軌跡データである。ここでは例として、
被写体距離が無限(∞),2m,1m,80cm,0c
mの各被写体に対しての合焦位置関係を示している。リ
ヤーフォーカス式の場合、このように、被写体距離によ
って、バリエーターレンズ112とフォーカスレンズ1
14の位置関係が異なってくる為に、前玉フォーカスレ
ンズのカム環の様に簡単なメカ構造で各レンズ群を連動
させることはできない。
【0007】従って、図11の様な構造のもとで単純に
ズームモーター145を駆動しただけでは変倍に伴って
像面変動が生じてしまう。
【0008】そこで従来より図2に示した様なレンズ位
置関係を被写体距離に応じながら最適に制御する様な方
法が種々と提案されている。
【0009】例えば、本出願人は特開平1−28070
9号公報や、特開平1−321416号公報でこの様な
被写体距離に応じた両レンズの光軸上の位置関係の軌跡
トレースの方法を提案している。
【0010】図12,図13は特開平1−280709
号公報で提案しているバリエーターレンズとフォーカス
レンズの光軸上の位置関係を維持する方法の説明図であ
る。
【0011】次の図12のブロック構成図について説明
する。111〜114は図11に示すものと同一のレン
ズ群である。バリエーターレンズ群112の光軸上の位
置はズームエンコーダー149によって位置検出され
る。ここでズームエンコーダー149の種類として例え
ばバリエーター移動環に一体的に取り付けられたブラシ
を抵抗パターンが印刷された基盤上をしゅう動する様に
構成されたボリュームエンコーダーがある。150は絞
り値を検出する絞りエンコーダーで例えば絞りメーター
の中に設けられたホール素子からの出力を用いている。
151はCCD等の撮像素子、152はカメラ処理回路
であり、撮像素子151で得られる信号のうちY信号が
AF回路153に取り込まれる。AF回路153では合
焦、非合焦の判別、非合焦の場合はそれがマエピンかア
トピンか、又、非合焦の程度はどれくらいかなどを判定
している。これらの結果はCPU154に取り込まれ
る。
【0012】155はパワーオンリセット回路で、電源
ON時の各種リセット動作を行う。156はズーム操作
回路で、操作者によってズームスイッチ157が操作さ
れた際、その内容をCPU154に伝える。158〜1
60は図2に示した軌跡データのメモリー部分であり、
方向データ158、速度データ159、境界データ16
0等からなる。161はズームモータードライバー、1
62はステップモータードライバーで、ステップモータ
ーの入力パルス数は連続してCPU154内にカウント
し、フォーカスレンズ114の絶対位置のエンコーダー
として用いている。このように構成したものにおいて、
バリエーターレンズ112の位置とフォーカスレンズ1
14の位置がそれぞれズームエンコーダー149からの
値とステップモーター162からの入力パルス数によっ
て求まるので、図2に示した軌跡データのマップ上の一
点が決定される。
【0013】一方、図2に示したマップは境界データ1
60によって図3に示した様にタンザク状の小領域I,
II,III,…に分割されている。ここで斜線部分は
レンズが配置されることを禁止した領域である。この様
にマップ上の一点が決まると小領域のどこにその一点が
属しているかの領域の確定を行うことが出来る。
【0014】速度データ、方向データはこのそれぞれの
領域の中心を通る軌跡より求めたステップモーターの回
転速度と方向がそれぞれの領域ごとにメモリーされてい
る。例えば図3の例では、横軸(バリエーター位置)は
10のゾーンに分割されている。今、テレ端Tからワイ
ド端Wまでを10秒で動かすよう、ズームモーターの速
度設定がされているとすると、ズーム方向の一つのゾー
ンの通過時間は1秒である。図3の領域IIIを拡大し
た図を図13とすると、この領域IIIの中央には軌跡
164、左下は軌跡165、右上は軌跡166が通って
いて、それぞれ傾きがやや異なっている。ここで中央の
軌跡164はxmm/1secの速度で動けば、ほぼ誤
差なく軌跡の上をたどることができる。
【0015】このようにして求めた速度を、領域代表速
度と称すると、速度メモリーには小領域の数だけ、領域
に応じてこの値がメモリーされている。又、この速度を
軌跡168として示すと、自動焦点調節装置の検出結果
によって軌跡167,軌跡169という様に、代表速度
を微調整してステップモーター速度を設定するものであ
る。又、方向データーは、同じテレ端からワイド端(ワ
イド端からテレ端)のズームでも領域に応じてステップ
モーターの回転方向が変わってくるので、この符号デー
タがメモリーされるものである。
【0016】以上のように、バリエーターレンズ112
とフォーカスレンズ114の位置より求めた領域代表速
度に対して更に自動焦点調節装置の検出結果によってこ
の速度を補正して定めたステップモーター速度を用いて
ズームモーター駆動中にステップモーター137を駆動
してフォーカスレンズ114の位置を制御すれば、リヤ
ーフォーカスレンズであっても、ズーム中もフォーカス
の維持が可能となる。
【0017】ここで図13の軌跡168の代表速度以外
に各領域ごとに軌跡167と軌跡169の様な速度もメ
モリーして自動焦点調節装置の検出結果に応じて3つの
速度を選択していく方法もある。
【0018】以上のべたような速度をメモリーする意外
に、現在のバリエーターレンズ位置と、ステップモータ
ー位置から、それによって決まるマップ上の一点を通る
軌跡を算出し、そのマップ上をたどる方法や、複数の軌
跡をいくつかのバリエーターレンズの位置に応じたフォ
ーカスレンズの位置としてメモリーしておく方法などが
用いられる。
【0019】特開平1−321416号公報では複数の
被写体距離に対して、ワイド端からテレ端の間の複数の
バリエーターレンズの位置に対するフォーカスレンズの
位置を記憶しておき、ズーム開始時にはその時点のバリ
エーターレンズの位置とフォーカスレンズの位置がマッ
プ内のどこにあるかを知り、その点より、同じ焦点距離
でマエピン側に最も近く記憶されたデータと、アトピン
側に最も近く記憶されたデータから内挿演算し、それぞ
れの焦点距離(バリエーター位置)でのフォーカスレン
ズの位置を算出する方法が示されている。
【0020】図14はテレ端近傍の軌跡の説明図であ
る。特開平1−321416号公報では記憶されている
データとして、図3の領域Iで示した軌跡(例えば∞合
焦軌跡)に対してはバリエーターレンズの位置Vn (テ
レ端),Vn-1 ,Vn -2,Vn -3 に対してはフォーカス
レンズの位置として、rr1 ,rr4 ,rr7 ,rr9
の情報が記憶されている。即ちマップ内の点P1 ,P
4 ,P7 ,P10を通る軌跡LL1が∞軌跡として記憶さ
れていることになる。同様にVn (テレ端),Vn-1
n-2 ,Vn-3 の位置に対して、フォーカスレンズの位
置として、rr2,rr5 ,rr8 ,rr11の情報がL
L2で示した軌跡(例えば10m合焦軌跡)として記憶
されている。勿論、実際にはテレ端からワイド端までの
全ズーム領域に渡ってこのデータが作られている。
【0021】ここで(Nn ,rr)即ちマップ内の点P
から変倍する場合、この点Pから同じバリエーターレン
ズの位置でマエピン側の最も近い記憶されたデータ、即
ち軌跡LL2のデータと、同じくアトピン側に最も近い
データ、即ち軌跡LL1のデータを元に、点PA ,P
B ,PC を内挿演算によって求める。ズーム中のそれぞ
れの焦点距離V0 (ワイド端),V1 ,V2 ,…,V
n-1 ,Vn (テレ端)に対するフォーカスレンズの位置
をそれぞれこのように求めることによってズーム中の軌
跡が決定するものである。
【0022】ここで内挿演算であるのでP1 とP間の距
離P2 とP間の距離の比は、例えばPA とP4 間の距離
とPA とP5 間の距離の比と等しくなる。
【0023】このような速度に関するメモリーもしくは
位置に関するメモリーは、当然製造誤差を0とした時の
光学設計値に基づいて作られている。
【0024】またこの例ではズーム用のアクチュエータ
ーとしてギアヘッド付きのDCモーターを用いている
が、フォーカスレンズと同様にステップモーターを用
い、バリエーターエンコーダーとしてボリュームを用い
ずにフォーカスと同様にリセット位置基準の入力パルス
数をカウントすることによりレンズ群の絶対位置を知る
方法を採用する方法もある。
【0025】又このようなフォーカスモーターの使用時
の基準位置はフォトインタラプタを用いる方法もある。
【0026】バリエーターレンズ及びフォーカスレンズ
にフォトインタラプタを用いる構造を図15の斜視図に
示す。114(112)はフォーカスレンズ(又はバリ
エーターレンズ)である。その他、図11と同一符号の
部品は、図11と同一の機能を有する。201はバリエ
ーター(もしくはフォーカスレンズ)の移動枠と一体に
設けられた遮光壁部であり、これらのレンズの光軸方向
への移動に伴い、例えば2点鎖線の位置の様に遮光壁部
201も移動する。202は、この遮光壁部をはさん
で、不図示の投光素子と受光素子を配置したフォトイン
タラプタであり、不図示の鏡筒(図11の135又は1
44など)に固定されている。図16は、この遮光壁部
201とフォトインタラプタの投光素子203、受光素
子204の位置関係を模式的に示した図である。201
が実線の位置にある時には、投光素子203と受光素子
204の間はさえぎられていない。従って、受光素子2
04からは十分な大きさの出力を得ることが出来る。こ
の移動枠の全可動範囲がLだとすると、L/2の位置〜
Lまで、図で右側に遮光壁部が移動している範囲では、
投光素子203と受光素子204の間がさえぎられるの
で、受光素子204からの出力は、ほとんど得られなく
なる。
【0027】図で2点鎖線で示した遮光壁部201の位
置は、この移動枠の可動範囲の右側にある状態を示し、
図の様に投光素子203と受光素子204の間は、さえ
ぎられている。図17は、この移動枠の光軸方向の位置
を横軸に、受光素子出力を縦軸にとった場合のグラフで
ある。この出力にしきい値Thを設定しておけば、移動
枠を光軸方向に可動し、出力がThとなった位置は必ず
図のL/2の位置となり、絶対位置として検出できる。
従って、主電源をONした時にこの受光素子出力をチェ
ックし、Th以上であれば、この例では右側へ移動する
様に、又、Th以下であれば左側へ移動する様に、ステ
ップモーターを駆動し、まずこのL/2の位置を検出
し、この絶対位置にある時の番地をあらかじめ定めた数
値とする。以後、ステップモーターに入力する駆動パル
スを連続的にカウントすることで、移動するレンズ群の
絶対位置を知ることが出来るものである。
【0028】図18は、横軸にバリエーター位置、縦軸
にフォーカスレンズ位置をとった図2に相当する図にこ
のフォトインタラプタの出力を併設したものである。
【0029】図14等で説明した様なあらかじめ記憶さ
れた距離に応じた、これら2つのレンズ群の位置関係を
示す軌跡情報を、実際のレンズの位置と『重ね合わせ』
てズレをなくすことが必要である。例えば図18のNの
位置はワイド端で∞距離にピントの合うポイントを示し
ているが、記憶された情報のうち、このワイド∞位置が
バリエーター位置で100番地、フォーカスレンズ位置
で100番地となっているとすると、このNの位置がそ
れぞれ100番地となるよう、リセット位置(フォトイ
ンタラプタ出力がThとなる位置)の絶対番地を定めて
2 PROMに書き込めばよい。図18の例でバリエー
ターのN〜リセット位置に1000パルス、フォーカス
レンズのN〜リセット位置に400パルスを要する位置
差があったとすると、バリエーターのリセット位置での
番地を1100、フォーカスレンズのそれを500とす
れば、Nの位置は、バリエーターフォーカスレンズとも
100番地とすることが出来る。
【0030】電源ONの度にこれら移動レンズ群をリセ
ット位置に配し、そこを、この例ではバリエーター11
00、フォーカスレンズ500番地とすることで、上述
の『重ね合わせ』の動作が完了する。以降、ズーム中の
結像位置の保持が正しく行われる。
【0031】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例で、図18で説明した様なリセット位置での番地の
2 PROMへの書き込みは、工場等での機器の製造過
程で行われるものである。従って、その後の環境変化な
どで図18のNで示したWide端で∞にピントの合っ
た位置が例えばN′の様に移動したり、あるいは、リセ
ット位置自体が変化したりすると「Wide端のバリエ
ーター位置は(この例で)100番地」「Wide端で
∞距離に合焦するフォーカスレンズ位置は(この例で)
100番地」とした関係がくずれてしまう。即ち前述し
た『重ね合わせ』にずれが生じる。この結果、ズーム中
にボケが生じる他、フォーカスレンズの可動範囲を、焦
点距離に応じて、この番地で規定しているとすると(例
えばWide端では80番地〜150番地の範囲しか動
かさないなど)ずれの程度によっては、∞距離の被写体
にピント合わせが不能となるといった問題の発生が懸念
される。
【0032】この様な状況が発生するのは、上述したE
2 PROMへのリセット位置での番地書き込みが行われ
た環境温度や湿度に対して、実際の使用環境温度や湿度
が異なった時に、各部位の温度・湿度変化に伴う伸縮に
よってレンズ群の位置が動くことによって発生する。あ
るいは、レンズ材料としてアクリルなどのプラスチック
材料を用いている場合には、この様な機械的変形のみな
らず、屈折率などの材料の物性値が変化することによっ
ても発生する。
【0033】又、この様な温度変化によるピント位置ズ
レに対して、温度センサーを設けてこれを補正する考え
は古くから公知であるが、温度ピントの発生する量その
ものに固体間のバラツキを生じる上、温度センサーの出
力ゲインなどのバラツキまで考えると、補正残りが生じ
る点は否めない。当然スペース上、コスト上も不利とな
る。更にビデオカメラのCCD結像素子の様に機器内部
に熱源があり、電源投入後の時間に共に相当な高温まで
温度上昇を示す様な場合、周辺環境温度とも複雑に関係
した温度の均一でない分布がレンズ内に生じてしまう
為、唯一の温度センサーの配置では十分な補正が不可能
なことも考えられる。
【0034】更に吸湿など、温度変位以外のピント移動
を発生する要因も挙げられる。
【0035】更には、カメラ本体に対してレンズ交換が
可能な様な場合には、本体を変えた時に、フランジバッ
クに差があると温度、湿度等の変化はなくとも、ズレを
起こしてしまう。
【0036】特に、ビデオカメラにおいては、結像画面
サイズの縮少が進む一方でCCD画素数も向上してお
り、この様な交換レンズ可能なカメラでフランジバック
を±0.01mm以下に追い込んでも微妙なピントズレ
をとりきれないことも懸念される。
【0037】又、一方でビデオレンズの小型軽量化が進
む中で、前述のリセットスイッチを廃止できれば望まし
い。
【0038】尚、前述した様な温度変化によるピント移
動は実際には、焦点距離によってその量が異なってく
る。例えば第1群レンズ111の位置が光軸方向に変化
した様な場合には、一般的には、ワイド側のピント移動
量は小さく、テレ側のピント移動量として顕著となる。
【0039】しかし、テレ側のピント移動は、発生して
も、例えば図2の1mの軌跡が2mに相当するなど、他
の距離に乗り移って行く性格が強く、ズーム中間位置で
のズレもはなはだしくはない。従って、テレ側のピント
移動は完全に補正しなくてもワイド側のピント移動を補
正しておけばWide端以外の任意の焦点距離におい
て、オートフォーカス、もしくはマニュアル調整にて、
ピントを合わせた後、そこからワイド側へズーミングを
行う際にはなはだしいボケは生じてこない。
【0040】これに対し、ワイド端のフォーカスレンズ
位置は、図2、図18に示す様に距離によらず同じ様な
位置となるので、この位置がズレると、ワイド側からテ
レ側へズームしてくると被写体距離によらず、必ずボケ
が発生してしまうこととなる。
【0041】本発明では、ここに述べてきた様なピント
ズレを、高精度に補正する方法を提示するものである。
【0042】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、変倍
を行う第1レンズと、前記第1のレンズより光軸後方に
位置して焦点調節を行う第2のレンズを有する光学系
と、前記第1のレンズ及び第2のレンズの位置を検出す
る第1の検出手段と、焦点状態を検出する第2の検出手
段と、基準となる環境化での、前記第1のレンズの位置
と合焦状態を前提とする前記第2のレンズの位置の関係
を記憶する記憶手段と、前記第2の検出手段によって合
焦状態が検出されている際での、前記第1の検出手段に
より検出された前記第1のレンズの位置と前記第2のレ
ンズの位置が、前記記憶手段に記憶されている位置の関
係とずれているときには、そのずれに基づいて、前記第
1の検出手段での位置検出を補正する補正手段を設けた
レンズ装置を特徴とする。
【0043】請求項2の発明は、変倍を行う第1のレン
ズと、前記第1のレンズより光軸後方に位置して焦点調
節を行う第2のレンズを有する光学系と、前記第1のレ
ンズ及び第2のレンズの位置を検出する第1の検出手段
と、焦点状態を検出する第2の検出手段と、基準となる
環境化での、前記第1のレンズの位置と合焦状態を前提
とする前記第2のレンズの位置の関係を記憶する記憶手
段と、温度,湿度などの環境状態を検出する第3の検出
手段と、前記第2の検出手段によって合焦状態が検出さ
れている際での、前記第1の検出手段により検出された
前記第1のレンズの位置と前記第2のレンズの位置が、
前記記憶手段に記憶されている位置の関係とずれている
ときには、そのずれ及び前記第3の検出手段の検出結果
に基づいて、前記第1の検出手段での位置検出を補正す
る補正手段を設けたレンズ装置を特徴とする。
【0044】請求項3の発明は、前記第1の検出手段は
前記第1のレンズのリセット位置からの移動量検出に基
づいて前記第1のレンズの位置を検出する手段を含むレ
ンズ装置を特徴とする。
【0045】請求項4の発明は、前記記憶手段は少なく
とも前記第1のレンズがワイド端を含むワイド近傍の位
置での対応する前記第2のレンズの位置を記憶してお
り、前記補正手段は前記第1のレンズが前記ワイド近傍
の位置での前記第2のレンズの位置と、前記記憶手段に
記憶されている位置とのずれを補正のために用いるレン
ズ装置を特徴とする。
【0046】請求項5の発明は、前記光学系は通常撮影
領域からマクロ領域へ切換が可能であり、前記補正手段
は前記光学系が前記マクロ領域に設定されている際に
は、前記補正手段による補正を禁止したレンズ装置を特
徴とする。
【0047】請求項6の発明は、外部操作できる操作ス
イッチ手段を有し、前記操作スイッチ手段の特定の操作
が行われたときだけ前記補正手段による補正を行わせた
レンズ装置を特徴とする。
【0048】請求項7の発明は、前記補正手段による補
正は電源切断時に解除されるレンズ装置を特徴とする。
【0049】請求項8の発明は、前記光学系にはプラス
チックレンズが用いたレンズ装置を特徴とする。
【0050】請求項9の発明は、前記補正手段は複数の
補正値から特定の補正値を求めるレンズ装置を特徴とす
る。
【0051】請求項10の発明は、変倍を行う第1のレ
ンズと、前記第1のレンズより光軸後方に位置して焦点
調節を行う第2のレンズを有する光学系と、前記第1の
レンズ及び第2のレンズの位置を検出する第1の検出手
段と、焦点状態を検出する第2の検出手段と、撮像手段
と、基準となる環境化での、前記第1のレンズの位置と
合焦状態を前提とする前記第2のレンズの位置の関係を
記憶する記憶手段と、前記第2の検出手段によって合焦
状態が検出されている際での、前記第1の検出手段によ
り検出された前記第1のレンズの位置と前記第2のレン
ズの位置が、前記記憶手段に記憶されている位置の関係
とずれているときには、そのずれに基づいて、前記第1
の検出手段での位置検出を補正する補正手段を設けた光
学機器を特徴とする。
【0052】請求項11の発明は、変倍を行う第1のレ
ンズと、前記第1のレンズより光軸後方に位置して焦点
調節を行う第2のレンズを有する光学系と、前記第1の
レンズ及び第2のレンズの位置を検出する第1の検出手
段と、焦点状態を検出する第2の検出手段と、撮像手段
と、基準となる環境化での、前記第1のレンズの位置と
合焦状態を前提とする前記第2のレンズの位置の関係を
記憶する記憶手段と、温度,湿度などの環境状態を検出
する第3の検出手段と、前記第2の検出手段によって合
焦状態が検出されている際での、前記第1の検出手段に
より検出された前記第1のレンズの位置と前記第2のレ
ンズの位置が、前記記憶手段に記憶されている位置の関
係とずれているときには、そのずれ及び前記第3の検出
手段の検出結果に基づいて、前記第1の検出手段での位
置検出を補正する補正手段を設けた光学機器を特徴とす
る。
【0053】請求項12の発明は、前記第1の検出手段
は前記第1のレンズのリセット位置からの移動量検出に
基づいて前記第1のレンズの位置を検出する手段を含む
光学機器を特徴とする。
【0054】請求項13の発明は、前記記憶手段は少な
くとも前記第1のレンズがワイド端を含むワイド近傍の
位置での対応する前記第2のレンズの位置を記憶してお
り、前記補正手段は前記第1のレンズが前記ワイド近傍
の位置での前記第2のレンズの位置と、前記記憶手段に
記憶されている位置とのずれを補正のために用いる光学
機器を特徴とする。
【0055】請求項14の発明は、検出されたブレに基
づき光束を変更してぶれ補正を行うブレ補正手段と、前
記撮像手段にて撮像された画像の時間の異なる2つ以上
の映像信号からブレ残量を検出する第5の検出手段を有
し、前記補正手段は前記第5の検出手段により所定値以
上のブレ残量が検出された際には、補正を禁止した光学
機器を特徴とする。
【0056】請求項15の発明は、前記光学系は通常撮
影領域からマクロ領域へ切換が可能であり、前記補正手
段は前記光学系が前記マクロ領域に設定されている際に
は、前記補正手段による補正を禁止した光学機器を特徴
とする。
【0057】請求項16の発明は、外部操作できる操作
スイッチ手段を有し、前記操作スイッチ手段の特定の操
作が行われたときだけ前記補正手段による補正を行わせ
た光学機器を特徴とする。
【0058】請求項17の発明は、前記補正手段による
補正は電源切断時に解除される光学機器を特徴とする。
【0059】請求項18の発明は、前記光学系にはプラ
スチックレンズが用いられている光学機器を特徴とす
る。
【0060】請求項19の発明は、前記補正手段は複数
の補正値から特定の補正値を求める光学機器を特徴とす
る。
【0061】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)例として本発明をビデオカメラに適用
した場合に関して説明する。昨今のビデオカメラ(スチ
ルビデオカメラも含む)の結像素子として多用されるC
CDとしては、その対角寸法が約4mmの1/4インチ
サイズの物が主流となりつつあり、又、1/5インチ又
はそれ以上の小型化されたCCDも、今後、主流になっ
てくると想定できよう。ここでワイド端の焦点距離fW
=4.0mm、開放F値1.8、許容錯乱円径δMAX
0.011mmとして、過焦点距離Hを概算するとH=
W 2/δMAX F=808mmとなり、その近点は404
mmとなる。即ち40cm〜∞までが深度内となる。一
方135フォーマットの銀塩カメラでfW =40mm,
F=3.5,δMAX =0.03mmとして算出するとH
=15238mmその近点は762mmとなり15mm
にピントを置いて、7.6mm〜∞が深度内となる。こ
のことからも明らかな様に、CCDをイメージセンサー
とした様なカメラだと、ほぼ同一の画角を得る際に、銀
塩フィルムカメラよりはるかに大きい被写界深度となっ
ており、図18のNの点を例えば80cmの点にしてお
けば実際には40cm〜∞まで合焦状態となることがわ
かる(但し、より至近距離にピントを合わせるには図1
8の例でN′の方向にフォーカスレンズを動かす必要が
ある)。又、このレンズの至近撮影距離を10cmとす
るとくり出し量はフォーカスレンズ群の敏感度を1とす
るとおおむね0.17mm程度となる。
【0062】一方、温度によるピント移動は、発明者に
よる実測では、例えば全レンズがガラスであったとした
場合での一般的ビデオレンズでは、25℃の温度変化
で、ワイド端では図18のフォーカスレンズ位置に換算
して、0.03mm程度となる。又、レンズ材料にプラ
スチックを使った場合、使った枚数、箇所にもよるが、
同じく25℃の温度変化では例えば0.1mmとか、更
に設計によっては0.3mmといった様な大きなピント
ズレを生じる。
【0063】図19に前述のfW =4mmのビデオカメ
ラを想定し、上述のガラスレンズの場合の関係を、又、
図20はプラスチックレンズの一例をグラフとして示し
た。図で横軸は温度、縦軸はフォーカスレンズ位置を示
し、縦軸の「0」としては20℃での被写体距離80c
mでピントの合うフォーカスレンズの位置を示した。
【0064】図19,図20より明らかな様に、実用的
な被写体距離を80cm〜∞とすると、ガラスレンズで
あっても、設計内容にもよるが一般的には25℃の温度
差により発生するピント位置変化Bと、80cm〜∞距
離に占めるフォーカスレンズの移動量Aは、B≒Aの関
係にあり、これがプラスチックを使用した様な場合、設
計内容にもよるが図20の様にB=8・A〜10・A程
度となっている。
【0065】従って、図19の場合でも10cmといっ
た超至近距離を除くと、一般的な距離にピントの合って
いるフォーカスレンズ位置を知ることで、温度(及び他
の要因も含めた)ピントズレ量を概略知ることが出来る
し、図20の様な場合には、明らかに検出できることと
なる。特に図20に示した様な大きなピントズレを起こ
す様なレンズの場合、温度センサーの検出バラツキや各
レンズ個体の温度ピント量のバラツキも含めた検出精度
がBに対して15%程度あったと仮定すると、図20に
±15%とした範囲の検出誤差となり、深度巾Aを越え
ているので、温度センサーを有した補正回路でも個体差
を含めた調整をしない限りは、深度内の補正が出来ない
ことを示している。これに対してピント位置で知る方法
は、直接ピントの合う位置を知るので、検出誤差は含ま
なく高精度となる。ここで具体的な補正方法を述べる。
図20℃で40cm〜∞の任意の距離の被写体にピント
の合うのは、N20℃±A/2の範囲である。A/2がス
テップモーターの2パルス程度の移動量であるとし、
又、図18で示すようにWide端、∞のNのバリエー
ター位置を100番地フォーカスレンズ位置を100番
地となる様にリセット番地をそれぞれ1100番地、5
00番地としてE2 PROMにメモリーしておく。又、
このE2 PROMへの1100番地、500番地を書き
込んだ生産工程温度が20℃であったとすると、N20
フォーカスレンズ番地は100番地となることから、2
0℃下でWide端の80cm〜∞の距離にある被写体
にオートフォーカスが働いてピントが合ったことを検出
した時のフォーカスレンズ番地は100±2、即ち98
〜102番地を示す筈である。この状態から25℃の温
度変化があると、B=40パルスとすると、−5℃では
138〜142番地、+45℃では58〜62番地を示
してくる。従って、基準番地100に対しての差、例え
ば−5℃で140番地であれば、100−140=−4
0を補正値としてリセット番地を500−40=460
とすることで、N-5℃の番地は140から補正後は10
0とすることが出来る。
【0066】図1に本発明を実施するに適したビデオカ
メラのブロック構成図を示す。111〜114はそれぞ
れ図11と同一のレンズ群であり、他のブロックも同一
符号のものは図11と同一機能を有す。又、他のブロッ
クはブロック内に名称が記された通りである。記憶部1
60には図14で示した様な複数の被写体距離に対し
て、ワイド端〜テレ端に複数のバリエータレンズ位置に
対してピントの合うフォーカスレンズの位置がメモリー
されている。CPU159の位置設定部159は例えば
2 PROMの一部であり、前述の例では、ズームのリ
セット番地として1100フォーカスのリセット番地と
して500といった記憶部データと実際のレンズ位置を
『重ね合わせ』る為のデータを有している。(尚、ズー
ムエンコーダがフォトインタラプタによるリセット基準
のステップモーターへの入力パルスカウントでなく、図
11の説明で述べた様なボリュームエンコーダーの場合
にも、ボリュームエンコーダーの所定の出力値を示す位
置を、例えば1100番地と規定すれば全く同一の位置
設定が行われる)。
【0067】ここで、パワーオンリセット回路155が
電源ONを検知すると、制御部158はリセット動作を
開始し、フォーカスレンズ114とバリエーターレンズ
112はドライバー回路162,161とモーター13
7,145の駆動に伴い、リセット位置に移動する。こ
の際CPU159は、リセットスイッチであるフォトイ
ンタラプタ205の出力を検知し、図17に示した様に
出力レベルのしきい値Thとの比較結果から、モーター
の駆動方向を決定するものである。この様にしてフォト
インタラプタの出力がThとなるリセット位置にバリエ
ーターレンズ112とフォーカスレンズ114を配置す
るとその位置でリセット番地、前述の例では1100番
地と500番地を与え、以降入力パルスカウントを継続
して番地を知りながら実動作に入る。そして、本発明の
第1実施形態ではこの実動作中に、リセット番地補正値
の検出条件に適合した状態になっているかをチェックす
る。この条件とは例えばバリエーターがワイド端、もし
くは定められたワイド端近傍のある範囲にあり、自動焦
点検出装置が確実にピントが合っていることを検出した
様な場合である。
【0068】条件が揃っている時に、前述の例ではワイ
ド端で100番地±2(開放時)でピントが合っている
べきところが、他の番地で合焦しているとすると、その
差分を補正値としてメモリーすると共に(2回目以降既
に補正値が入っている時は今回の補正値を加算してい
く)、補正値分だけ番地をシフトすることでピントズレ
を補っていくものである。ワイド端近傍の深度が本検出
に必要十分に広い範囲では、本補正値の算出は可能とな
る。その際、バリエーター番地に応じて、基準番地(前
述の例では100)は、他の値となるが、この値は記憶
部のデータより各ズーム番地に応じて算出すればよい。
【0069】又、前述の「確実にピントが合う」という
条件としては、映像信号のコントラスト信号(Y信号)
に複数の異った帯域フィルターを通した複数の評価値を
用いて、信号のピークにフォーカスレンズを配する様な
所謂TV信号オートフォーカスにて、評価値のレベルが
十分高く、又、ピントの合ったフォーカスレンズ位置か
ら、F値を考慮した量だけ前後にフォーカスレンズを移
動した際の評価値の変化が確実に得られることなどで判
断することが出来る。
【0070】以上説明したCPU154のプログラムを
図4のフローチャートを用いて説明する。ステップ40
1でスタートする。ステップ402〜406は本補正値
の算出を行うべきかどうかの条件のチェックに相当す
る。具体的には、ステップ402で、現在の焦点距離f
がワイド端もしくはワイド端近傍の所定の範囲にあるか
どうかが判別される。焦点距離fが定められたfTh以下
であればYとなりステップ403に進み、fThを越えて
いればNとなる。この際fは、バリエーターレンズの番
地(バリエーターレンズの位置情報)から代用的に検出
する。ステップ403で自動焦点調節(AF装置)がO
N状態かどうかを検出する。ONであればYとなりステ
ップ404に進み、offであればNとして補正値の検
出は行わない。ステップ404ではAFが合焦(ピント
の合った状態)と判定したかどうかを判別する。合焦判
定された場合Yとなり、ステップ405,406でその
確度を見極める。ステップ405ではAFの為の前述し
た評価値VF が所定値VThを上回っているか否かが検出
される。即ちAF装置としてはAFを行うに不利な低コ
ントラスト被写体や低輝度被写体でも合焦位置を検出す
る様に働くが、本補正値の算出は、より正しく合焦であ
ることを条件としているので、同じ合焦でも確実性の低
い条件を除外する目的でこのステップを定めた。従って
AF装置の精度が極めて高い場合には、ステップ405
及び後述するステップ406の判別は不用としてもよ
い。ステップ406では逆にネオンサインなどの高輝度
被写体で、ピントがぼけていてもエッヂが残存し、従っ
てピントがボケても評価値が高いままである様な条件を
除外する目的で、合焦点から深度(主にF値)に応じて
定められた量だけフォーカスレンズを前後に移動し、こ
の際に得られる評価値の変化分ΔVF が所定値ΔVTh
上かどうかを判別している。ΔVF がΔVTh以下だと仮
に高輝度被写体により合焦判定がなされていても、その
正確性は低いと判断し、補正値の算出は行わない。ステ
ップ402〜406がYとなった場合にはステップ40
7にて焦点距離fに応じた基準番地Pf を定める。前述
の例ではfがワイド端であればPf =100となる。一
方ステップ402〜406の少なくとも1つのステップ
がNとなった場合には、ステップ402へ戻る。
【0071】ステップ408で|PF −Pf |>ΔPF
×Fの判別を行う。ここでPF が現在得られているフォ
ーカスレンズの番地,ΔPF はしきい値に相当する数
値,FはF値であり、あるいはF値に応じてテーブル等
で変換した定数でも構わない。
【0072】例えばΔPF =2,F=1.8とすると右
辺は3.6となり、PF =103Pf =100とする
と、3<3.6となるので補正値の更新は行わない。一
方、PF =105とすると、5>3.6なのでステップ
409に進む。
【0073】ΔA0 =Pf −Pp を算出するステップ4
09が補正値の最終的算出になる。ΔA0 が補正値であ
り、電源ONでのスタートからの累計補正値ΔA1 は前
回までの累計補正値ΔA1 に今回の補正値ΔA0 を足し
合わせることでステップ410で更新される。又、同時
にステップ411で現在のフォーカスレンズ番地PF
補正値ΔA0 分補正する。
【0074】尚、本フローチャートには示さなかった
が、累計補正値ΔA1 が所定の補正量を越えるまでの補
正は行わない、又はΔA1 が所定値を越えたらその差分
を算出するなどの追加も可能である。これはレンズ群の
移動可能範囲が補正に伴いシフトする為に、補正値が大
き過ぎると移動枠がメカ的に端に衝突することを防止す
る為であり、差分を算出した場合には、端を規定する番
地をこの差分だけずらすことになる。
【0075】(第2実施形態)第1実施形態では被写体
距離が80cm〜∞といった様な範囲にある場合は問題
ないが、被写体距離が10cm、20cmといった至近
距離の場合には、補正値として誤った結果が得られてし
まう。例えば図202で、実際には温度変化によるピン
ト移動が起きていなくとも10cmの被写体にピントを
合わせると補正値Cが得られてしまい誤補正となる。
【0076】第2実施形態においては、この点に鑑み図
20で言えば−5℃に相当する様な使用温度範囲内で常
温に対して同じ番地でアトピンとなる方の温度条件に対
して『重ね合わせが』行われる様にするものである。即
ち図20でB=40パルスとすると20℃で調整後のリ
セット番地500に対し、−40パルスシフトした46
0番地を立上げ時のリセット番地とするものである。使
用温度範囲あるいは性能を保証すべき温度範囲は−5℃
〜45℃であるので、補正値は必ずプラスとなる。特に
図20の場合B>Cであるので、例えばリセット番地=
460で立上がりその際の環境が20℃であったとする
と補正値は10cmの被写体に対して+D実用距離被写
体に対して+Bの値となる。Dが20パルスとすると補
正不足であるがリセット番地は480となるし、補正値
+40が得られればリセット番地は500となり、完全
補正される。又、この場合、+側補正値以外の算出結果
は採用しない様にすることで精度の確保が可能となる。
【0077】以上の様に第2実施形態の利点として、使
用温度範囲の端(この例ではMin値)を基準とするこ
とで、使用時の環境条件がどの温度であっても実用距離
の合焦状態で得られる番地は超∞に相当する前述の例で
は100番地以下の数値となるので(補正値は+とな
る)、被写体距離の誤設定が除去できる。
【0078】図5は、第2実施形態における補正値算出
ルーチンで、図4と同一符号のステップは同一内容とな
る。尚前提として、スタート時のリセット番地は前述の
図20の例では460番地となっている。ステップ40
9と410の間にステップ412を追加し、+側補正値
のみを採用する。
【0079】(第3実施形態)第2実施形態では補正値
算出の為の被写体距離条件として不適当な距離による算
出結果を採用しない為に、合焦位置が電源ONの時の∞
合焦番地からみて、必ず超∞側となる様なリセット番地
を設定する方法を開示した。
【0080】本発明の第3実施形態では検知系が振動ジ
ャイロの様なブレ量を実測する様な手振れ補正機能を有
するビデオカメラ等のカメラ装置を想定し、更にカメラ
処理回路がフイールド間の画像比較により動きベクトル
を検知できる様なビデオカメラ,スチルビデオカメラ等
に対して本発明を実施する場合の形態を提示する。
【0081】図6はビデオカメラ413,レンズ部41
4,CCD151からなるカメラ装置の動きを示す。図
の様に光軸方向とそれに垂直な面内の水平垂直の3軸に
対して、それぞれ平行移動と回転移動が考えられる。全
ての動きは、これらの成分の複合した形で得られる。
【0082】一般的な手振れ補正手段で除去する(補正
する)要因は、このうちPI TCH,YAWで示した回
転成分である。Focus方向はAFで補正している。
Roll方向は人間の保持能力で十分抑制が可能と言わ
れている。V−Shift,H−Shiftの2方向の
シフトは一般的な数mより遠い被写体距離では、レンズ
の焦点距離にもよるが、画面上の動きとしては問題のな
いレベルであることが多い。しかしながら、より至近距
離になるとこのShiftによる画面ズレの影響が大き
くなって来る。第3実施形態では被写体距離の概略の検
出に手振れ補正機能がONしている状態で得られるフィ
ールド画像間の比較を行い、この結果得られる動きベク
トル(ぶれ量)の絶対値を用い、ピントズレ量の測定に
不適当な至近の被写体距離と判断した場合、補正を行わ
ないものである。
【0083】図7に第3実施形態のブロック図を示す。
図7において図1と同一符号のブロックは同一の機能を
有する。ここで手振れ補正機能を構成するブロックとし
ては415〜422が挙げられる。415はズームレン
ズ光学系111〜114の前方に配置されており、前後
2枚のガラス板と伸縮自在の蛇腹部で囲まれた内部を液
体で満たされ、その頂角を可変することの出来る可変頂
角プリズム。416はこの可変頂角プリズム415の頂
角を変更する為の駆動用アクチュエータであり、互いに
90°異った回転軸でその頂角を可変することで、所望
の方向に光束を曲げることが可能に構成される。41
9,420は、この可変頂角プリズムの頂角状態を検出
するセンサー部,419は制御部である。以上の構成で
可変頂角プリズム415の頂角状態をフィードバック制
御する。一方、目標とする頂角状態は制御部418で決
定されることとなるが、この値は、カメラ全体のPIY
CH,YAW方向の回転を検出するためのPITCH検
出センサー421,YAW検出センサー422の検出結
果をもとに決定される。この検出センサーとしては例え
ば周知の角速度センサー等が考えられる。
【0084】一方、CCD151上に結像して得られた
映像出力は、カメラ処理回路152で所定の映像信号と
なり、メモリ423に記憶すると共に、比較回路424
で最新の映像信号と1フィールド前の映像信号を比較
し、ベクトル検知回路425でぶれの残留量を検出す
る。この結果はCPU154に取り込まれる。
【0085】CPU154では、図4に示した補正値算
出ルーチンに対して、ステップ402〜406の補正値
を算出する条件判定に更にこのベクトル検知回路で得ら
れた動きベクトルの絶対量を所定のしきい値と比較する
ステップを追加し、所定値以上の時は補正値の算出を見
合わせる様構成している。
【0086】以上の様に『手振れ補正機能が働いていて
もぶれ残りが大(ベクトル量がしきい値以上)』→『シ
フトブレの影響が大』→『撮影距離が至近距離』という
関係から、補正値の正確度が低いと判断するものであ
る。又、実際には至近距離の撮影でない場合でも、この
判別により手振れ補正機能がONしていても振れを完全
に除去できない様な激しい振れ状況(撮影保持が不十分
だったり、車上、船上からの撮影など)である時にも補
正値算出を避けることが出来るので、より安定状況下で
角度の高い補正値が期待できる。
【0087】(第4実施形態)上述の第2、第3実施形
態では本発明の主たる特徴である補正値の算出が、被写
体距離が80cm〜∞にあれば正確に得られるものの、
より近い撮影距離では正確性を欠いていることに対する
対策を盛り込んだ。本発明の第4実施形態でも同様の効
果を得るものであり、撮影者により操作するマイクロス
イッチを設け、80cm以遠の撮影か、より近い距離の
撮影(マクロ領域の撮影)かを撮影者が選択することに
より、この選択状況が一般撮影(80cm以遠)を選択
している時のみ、第1実施形態を実行するものである。
【0088】この為には図1のブロック図に対し、マク
ロスイッチの情報がCPU154に取り込まれる様に構
成すればよい。又、補正値算出ルーチンのフローとして
図8に示す様にステップ426にてマクロSWの状況判
定の付加すればよい。図8において図4と同一符号を与
えたステップは図4と同一の判別内容を有する。
【0089】(第5実施形態)以上第1〜第4実施形態
では温度変化等に伴うピント移動の補正に際し、温度検
知センサーを用いなくともよい方法を開示した。従って
この様に構成されたレンズを用いた機器の小型化・軽量
化0−コスト化に寄与するものであった。
【0090】本発明に係る第5の実施形態によれば、温
度センサーを有した補正回路を有し、このセンサー検出
結果に基き概略の補正を実施した上で、更にこの概略補
正結果に対して、本発明の特徴である所定焦点距離のフ
ォーカスレンズの合焦番地を用いて微調を行う構成を開
示する。本第5実施形態によれば、温度センサー自体の
有する出力ゲインのばらつきや、温度センサーの配置さ
れた位置での温度は同一(センサー出力が同一)でも、
レンズ内の他の部位での温度が異っている状況、又、レ
ンズの固体差による同一温度変化に対するピント移動の
量のばらつきなどの種々ばらつき要因を考慮した時に、
従来の温度補償回路で取り切れないピントのずれを補正
するものである。又、温度以外の吸湿などによる要因に
よるピントのずれをも補正することが出来るもので、よ
り高精度のピント補正を達成する。
【0091】例えば図20に示した様な温度によるピン
ト移動を複数台の平均値として有するレンズを想定する
と、25℃の温度変化で0.3mmのピント移動を起こ
している。これに対して深度は片側で0.02〜0.0
3mmであるから上述したピント移動のばらつきがトー
タルで10%を越えると、補正後でも深度を越えたピン
トズレが残ることが懸念される(例えばテレ端でマニュ
アルフォーカスで被写体にピント合わせを行った後、ワ
イド端までズームしてきた際に深度を越えたボケが発生
する。)。
【0092】図9でこの状態を説明する。図9のAは温
度変化によるピントズレを全く補正しない時のワイド端
∞合焦番地の変化の様子を縦軸に番地、横軸に温度を示
している。20℃では100番地,−5℃では140番
地,+45℃では60番地となる。
【0093】これに対して温度センサーの検出結果を用
いて補正した場合の一例をBに示す。補正が100%行
われればBのラインは、どの温度でも100番地となる
理想の状況Cになるが、実際はBの様に完全な補正が出
来ず補正残りが発生する。この例では−5℃で107、
+45℃で93という様に25℃の温度変化で7パルス
分の誤差を残している。この7パルス分を第1実施例で
示した様なフローで補正すればよい。
【0094】図10は第5実施形態に適したブロック図
であり、温度センサー427の出力をCPU154にと
り込む。
【0095】又、上述した温度センサー427のバラツ
キやレンズ個体間の温度ピントの出方のバラツキやレン
ズユニット内の温度分布のバラツキなどを含んだバラツ
キの平均値で番地を補正した場合、図9のBからDの間
に実際の物の特性が入ってくる。しかし−5℃でBの様
な特性となった場合には、107番地で80cm〜∞程
度の距離の被写体の合焦が得られるが、Dの場合は93
番地となり、107番地は至近距離の例えば20cmに
ある被写体に合焦している場合である。従ってBに対し
て107番地→100番地とする補正を行えばよいが、
Cに対して107番地で合焦している状態で補正してし
まうと誤補正となる。
【0096】これに対し、図21のEで示した様に、温
度補正後の補正残り量が所定番地100に対して必ず小
さい番地となる様に、バラツキを片寄せしておくことが
出来る。この場合、100より小さな番地で合焦した場
合に対してのみ補正を行うことにより、上述の被写体距
離による誤補正の防止が出来る。(この例では∞に対し
至近番地が大きくなるとしているが、逆の場合には10
0より大きい番地となる様にバラツキを片よせする)。
図22はこの時のフローチャートを示す(尚、このフロ
ーの前段で、温度センサーの出力結果により、図21と
なる様な補正が完了しているものとする)。
【0097】ステップ401〜407は図4と同一であ
る。ステップ428にてPF (現在の番地)とPf (そ
の焦点距離で80cm〜∞程度の被写体距離に対してピ
ントの合うべき番地)との大小を判別する。前述の図2
1の例ではPf =100で、PF が80cm〜∞程度の
被写体であれば、86〜100程度になる。PF の方が
小さければ、ステップ429で、被写界深度を考慮して
も補正を行うべきか否かの判定を行う。Yであれば40
8〜411の図4と同様のステップを踏むこととなる。
【0098】尚、上述した各形態では全て補正値はリセ
ット番地を変更することで補正の実施を行っているが、
他に記憶部からよみ出したバリエーターとフォーカスレ
ンズの複数の被写体距離に対して記憶された位置情報そ
のものをシフト補正する等、他の方式でも等価の効果が
得られれば構わない。
【0099】(第6実施形態)第1〜第5実施形態にお
いては全て、フォーカスのフォトインタラプタなどのリ
セットスイッチを残している。これに対して第6実施形
態は、このフォトインタラプタなどのリセットスイッチ
を廃止し、より簡便な方法を提示する。
【0100】即ち上述の実施形態では、電源ON時は、
リセットスイッチによって検出されるリセット位置にフ
ォーカスレンズ群を移動させ、その位置でリセット番地
を与えて実際の撮影動作を開始した後、撮影条件が適合
した場合のみ補正値を求め、温度環境変化などによるピ
ントずれ量を補正している。
【0101】しかしオートフォーカス装置によるワイド
近傍の所定被写体距離に対して、合焦状態が得られるフ
ォーカスレンズ群の位置を所定番地とする為には、電源
ON後にバリエーターはリセット位置基準でワイド端に
移動させた後に、フォーカスレンズ群を所定被写体距離
に対してピントを合わせればよい。
【0102】ここで所定被写体距離といっても前述の様
に、1/4インチサイズのCCDを用いたビデオカメラ
では、一般的に80cm以遠、又、今後CCDサイズが
より縮小されていくと予想した場合には、より広範囲で
よいことになる。従って、この様な方法でもほとんど問
題がない。
【0103】更にパチンコ店やキャッシュディスペンサ
ーコーナー等の監視カメラのように、設置場所が定めら
れ、被写体距離が上述の所定範囲内にあり、しかも被写
体が明確でオートフォーカス装置をフォーカスレンズ群
の合焦位置を検出する為のコントラスト条件も有してい
る(あるいは、用意できる)環境あり、一方、電源ON
後の実動作時間が長時間に及び、又、環境温度変化が発
生する様な条件では、従来のリセットスイッチを用いた
番地決定方法よりも、この第6実施形態の方法を実施し
た方がより適している。
【0104】図23は第6実施形態を実施したリセット
動作のフローの一例である。ステップ430では機器の
電源がONされる。ステップ431ではリセット完了フ
ラグを0とする。尚、このフラグが0の間は機器の実動
作(例えばビデオカメラ)であればズーム動作とか記録
動作)は行なわない。ステップ432でバリエーターの
リセットスイッチを動作させる。前述の様なフォトイン
タラプタの場合であれば、iREDを点灯し、又、受光
素子の検出回路も動作する。この際、受光素子出力が図
17で示したThを越えているかどうかを知ることによ
って、ステップ433にてリセット位置へバリエーター
を配置する為のズームモーターの駆動方向を決定する。
ステップ434でその為の駆動を行う。
【0105】ステップ435にて、バリエーターレンズ
が、リセット位置に達したか否かが判別される。バリエ
ーターレンズがリセット位置に達した場合、ステップ4
36でズームモーターを停止し、定められたリセット番
地を与える。これにより、以降パルスモーター入力パル
スをこの番地スタートで連続的にカウントすることで、
バリエーターの絶対位置が把握できる。
【0106】ステップ437で、この絶対位置からバリ
エーターをワイド端位置に移動させる。その後オートフ
ォーカス装置をステップ438で起動し、所定の判断に
基づき、オートフォーカス動作をステップ439で行
う。具体的には映像信号のコントラスト信号がピークと
なる位置迄フォーカスレンズを駆動する。ステップ44
0でピントの合った位置が得られたかどうかが判別され
る。合焦が得られたらステップ441で、例えば100
番地等の番地を設定し、以後ステップモーターへの入力
パルス分、この100番地から加減し続けると共に、ス
テップ442でリセット完了フラグを0から1とするこ
とで、以後通常動作が可能となる。
【0107】尚、この様にして電源ON時でのリセット
後に、第1実施形態に相当する補正を継続して行うこと
で、ON後の経時変化によるピントずれに対してもフォ
ローできる。
【0108】(第7実施形態)本発明に係る第7の実施
形態によれば、算出された補正値を用いて補正を行うか
否かを撮影者により指示を与える構成をとるものであ
る。
【0109】例えば、最前部のレンズ群でフォーカス合
わせを行う前玉フォーカスタイプのレンズを用いたレン
ズ交換可能なニュース取材用カメラ等々の業務用カメラ
用レンズでは、温度によるピント移動やカメラ間のフラ
ンジバックズレなどをユーザーが補正できる用に、リレ
ーレンズと称する結像レンズ群を光軸方向に調整可能と
なし、所定の手順に基づき熟達者が調整することが可能
であった。
【0110】本実施形態では、リアフォーカスレンズを
想定し、又、第1レンズ群の光軸方向の調整機構も有し
ていないので、上述した様な業務カメラ用レンズの調整
は出来ないが、上述の各実施形態での自動補正のうち、
被写体距離による補正値の算出誤差を除去する為に、撮
影者により補正値算出の実行判断を行うものである。
【0111】前述の各実施形態にて説明した様に補正値
を算出する為には、例えば焦点距離がワイド端にある
こと、被写体距離が所定距離以遠にあること、ピン
トが合っていること、という3条件が揃っている必要が
ある。従って、撮影者によって、この〜の条件が揃
っているとした上で、補正ボタン等を押されたことによ
って補正動作が行なうものである。
【0112】あるいは、この補正ボタンが押された段階
で、上記条件をチェックして補正を終了してもよい。図
24は補正値算出をファインダー表示でフォローしなが
ら行うフローチャートを示している。尚、表示はファイ
ンダーに限らず、他にカメラの有する液晶表示部又は音
声表示などによっても構わない。
【0113】ステップ443でスタートする。ステップ
444にて補正ボタンの操作が行なわれたかどうかが判
別される。操作が行なわれると、次にステップ445に
て焦点距離の設定が補正値算出の為の条件であるワイド
状態にあるかを判別する。条件を満たしていない場合に
は、ステップ446にてファインダー表示により、補正
値算出の為の焦点距離とする様に操作者に指示する。f
=fWの条件が揃っている時には、ステップ447でA
Fがoffにあるかを判別し、AF−onの場合は、ス
テップ448でAFをoffにする様にファインダー等
へ表示する。尚、この例ではAF−offとして撮影者
によりマニュアル操作でピントを合わせることを前提と
した為、このステップ447〜448を設定したが、A
Fを用いてピントを合わせる構成でも構わない。AFF
がoffとなると次にステップ449〜450で絞り値
が開放となる様、CCDへの電荷蓄積時間(シャッター
速度)を変更する。
【0114】絞りを開放にすることで深度を浅くし、補
正値の算出精度を高めることが出来る。ステップ451
で、撮影者にファインダー表示によって、補正値を算出
する為の動作を指示する。例えば「80cm以遠の被写
体にピント合わせを行ない、その後、再度、補正ボタン
を押す」様に指示を出す。
【0115】そして操作者が、この指示に基づいた動作
を行ったかどうかをステップ452にて補正ボタンの操
作があったかでチェックする。ステップ452で補正ボ
タンの操作が検出された場合、ステップ453で補正値
算出を行う。補正値の算出は前述した様に、図4のステ
ップ409〜411に相当する。
【0116】(第8実施形態)本件第8実施形態につい
ては、第1〜7実施形態で説明した様な方法で算出した
補正値をクリアをするタイミングについて、撮影機器の
電源offに連動する方法を開示する。例えばビデオカ
メラを想定した場合、多くの場合、主電源スイッチはO
FFを境にカメラ側とVTR側を選択可能なスイッチが
あり、更にカメラ側を選択した上でRec(録画)とR
ec Pause(録画待ち)をトリガースイッチで選
択するようになっている。
【0117】例えば、電源スイッチをカメラ側にしてい
る間は、Rec,Rec Pauseの状況にかかわり
なく補正値の算出を継続し、電源スイッチがOFF又は
VTR側となったら、継続算出されていた補正値をクリ
アするものである。
【0118】あるいは、OFF又はVTR側となってか
らの時間をカウントし、所定時間後にクリアする方法で
もよい。
【0119】(第9実施形態)第9実施形態によれば、
電源ON後に、例えば図4で示した様な補正値の算出
が、図4のステップ402〜406にて判定がNとなり
行なえない様な場合を想定している。例えば図23で示
したフローチャートでは、補正値算出=リセット動作と
考えたので、この動作が完了し、完了フラグが1となっ
たことで始めて撮影の為の各動作が許容されるとした。
【0120】しかし、図4で示した様なリセット動作で
は、図4のステップ402〜406にて判定がNとなっ
た場合に、各動作が許容されないと、場合によってはい
つまでも撮影が許容されないといった問題となる。
【0121】そこで、第9実施形態では、電源ON直後
には当初調整時にEPROMに書き込まれた値でリセ
ット番地を定め、その後補正値が算出されるまでは、そ
のリセット番地で実動作を継続するものである。
【0122】(第10実施形態)この種のインナーフォ
ーカスレンズでは前述した様に、メモリーされたズーム
トラッキングカーヴにのっとって、バリエータレンズ群
とフォーカスレンズ群を移動することにより、ズーム中
のピントが維持されるものである。
【0123】又、撮影可能な最至近距離は一般的に図2
に示した様に、ワイド側ではレンズ直前(0cm)〜∞
まで、ピントを合わせることが可能なのに対し、テレ側
では例えば80cm〜∞といった距離となる。従ってテ
レ側で合焦する場合は、補正値の算出に適した距離であ
ることが必要となる。
【0124】又、テレ端では例えば最至近距離である8
0cmと、∞距離とでピントの合うフォーカスレンズ群
位置は大きく異なるものの、ズームしてワイド端に至っ
た時のフォーカスレンズ群位置は、80cm〜∞間のど
の距離にあっても、ほぼ同じ位置となる。
【0125】従って、テレ端でピントを合わせてAFを
OFFとし、テレからワイド方向へズーミング動作を行
った際に、最終的にワイド端で達したフォーカスレンズ
群位置とワイド端での実際にこれらの距離に合焦できる
フォーカスレンズ群の位置の差を補正値としてもよいこ
とになる。
【0126】(第11実施形態)第11の実施形態によ
れば、適した光学系として、上述してきた図11に示し
た様な被写界側から順に凸,凹,凸,凸の4つの群を少
なくとも含むものにおいて、特に第3群の凸レンズの一
部又は全部には、少なくともPMMA,PC又はその他
のプラスチック材料を用いたことを特徴とするものであ
る。
【0127】一般的にガラスによるレンズと、ポリカー
ボネート(PC)を主材料とする鏡筒部品により成るビ
デオカメラ用のズームレンズにおいて、環境温度の変化
によるピント移動は、主に鏡筒部品の伸縮により、各レ
ンズ群の光軸方向位置が異なることに起因する要因が最
大であり、例えば高温化に伴い第1群レンズが被写体側
に移動すると、ピントの合う距離はより近い距離に変化
する。これらの伸縮によるピント変化は、仕様にもよる
がはなはだしくはなく、従って本発明を実施しなくても
実用上問題とならないことも多い。これに対して、各レ
ンズ群にプラスチック部品を使う場合には、鏡筒の伸縮
の様なメカ的なレンズに限らず、プラスチック材料の屈
折率そのものも変化してしまう為、はるかに大きなピン
ト移動を生じる。
【0128】このうち第3群レンズ(図11の113)
にプラスチックを用いた場合は、特に温度が変化した際
の焦点距離によるピント移動量の差が小さいことが多
い。このことから本発明を特に実施するに適した光学系
として、少なくとも第3群にプラスチックを用いたもの
を挙げるものである。
【0129】(第12実施形態)本発明に係る第12実
施形態によれば、補正値の符号及び絶対値から、そのレ
ンズを用いた装置の置かれている環境温度を知り、他機
能にすることを提案するものである。
【0130】例えば温度によって、粘性が異なってしま
うグリスを用いた被駆動部を有している際には、温度検
出結果に応じてこの被駆動部を駆動するアクチュエータ
への印加電圧や駆動波形を、よりトルクの上がる方向へ
変更したりできる。
【0131】又、装置の使用環境温度範囲外にあると検
出された時には、実動作を行なえなくしたり、何らかの
警告を出すことなども考えられる。
【0132】図26は温度決定のフローを示す。このフ
ローは図4で示した本発明の特徴である補正値決定の為
のフローと類似しており、同一符番のステップは同一の
内容を示す。ステップ410で算出されるΔAの値が
累積したトータル補正値を示している。従って、ステッ
プ455にて、このトータル補正値ΔAの値に応じて
環境温度T(℃)を推測するものである。この推測は、
定められた計算式T=f(ΔA)にて算出する方法や
記憶されたテーブルデータを用いて選び出す方法でもよ
い。
【0133】図25、図27はこの様にして求めた環境
温度の検出結果から、ステップモーターの駆動方法を選
択する例を示す。図25は横軸にステップモーターの回
転数を縦軸にステップモーターの出力トルクをとった、
所謂T−N特性を示すグラフである。一般的にステップ
モーターを駆動する際に、その駆動方法として1−2相
駆動や2相駆動といった方法が知られている。1−2相
駆動の場合、1ステップ変化で回転するローターの回転
位相が2相駆動の半分と小さくでき、従って滑らかで低
振動な回転が実現出来る。この為ビデオカメラ用ズーム
レンズのズームモーター、フォーカスモーターなど低騒
音が望まれる様な使用状態では1−2相駆動で用いられ
ることが多いが、特に低湿下などでこのモーターにより
駆動される側の擢動マサツなどが増したりする場合に
は、1−2相駆動のままでは脱調のおそれがあったり、
逆に低温脱調を避けるトルク設定を行うと常温や高湿下
で騒音が問題となったりしていた。2相駆動の場合は1
−2相以上にトルクを増すことが出来るが、その分騒音
には不利であった。図25の463は例えば2相駆動時
を示し、464は1−2相駆動時のT−N特性である。
【0134】これにより例えば、低温側のある温度以下
では2相駆動を用いてステップモーターを動かし、脱調
を避け、その温度以上では1−2相駆動で騒音を低減す
ることが考えられる。更には、1−2相駆動領域内の温
度範囲にも温度のしきい値を設け、ステップモーターに
加わる電流量の制限を行うなども考えられる。
【0135】図27はこの様な切り換えの一例であり、
ステップ456でスタートする。ステップ457で、図
26のステップ455で求めた環境温度Tの値を読み込
む。ステップ458で、このTがしきい値Tthより高
温側にあるか低温側にあるかを判断し、高温側の時はス
テップ460で1−2相駆動方式を選択し、低温側の時
はステップ459で2相駆動方式を選択するものであ
る。ステップ461,462はしきい値にヒステリシス
を与え、切換え点近くの温度でひんぱんに駆動方式の切
換えが起きることを除いている。
【0136】なお、この例ではステップモーターの駆動
方法を、ピント位置補正値から概算した温度に応じて変
更する例を、特にズームレンズのズーム,フォーカス用
ステップモーターを例に挙げて述べて来たが、例えばカ
メラの場合はフィルムの巻上げモーター、又、このカメ
ラ装置を積載した電動雲台の駆動モーターなど、どの様
な部位に適応しても構わない。
【0137】(第13実施形態)実施形態によれば、補
正値ΔAの決定を図4のフローで1回づつ更新するの
ではなく、より複数のΔAをストックし、この複数の
結果から一つのΔAの値を決定し、補正値の更新を行
うものである。
【0138】即ち、本発明を実施することで改善される
ピント位置絶対番地の修正を考えるに、周囲環境温度変
化等に伴うピント位置の変化速度は、秒単位で深度を越
えていく様な高速では発生しないと考えるのが普通であ
る。これに対しビデオカメラを想定した場合、多くの基
本的な周期は日本などで標準化されているNTSC式T
V方式を例にとると、フィールド周期である1/60秒
である。例えば図4の補正値を1秒間に60回行って
も、その1回1回で目に見えるピント移動は発生してい
ない。
【0139】そこで例えばビデオカメラのRec→Re
c Pause間の1撮影シーン間に得られた補正値を
累積平均してRec Pauseの段階で補正値を更新
するとか、同じくRec→Rec Pause間に得ら
れた補正値のMin値を補正値とするなどの方法が考え
られる。
【0140】又、図4のルーチン自体を例えば30秒に
1回だけ行う様なタイマーカウンターを設けて、算出回
数を減らしてもよい。
【0141】あるいは、上述した様な1撮影シーン(R
ec→Rec Pause)間に得られた補正値の平均
値を更に複数回記憶し、その平均値もしくは最小値を補
正値とする様なことを行っても時間的には問題とならな
い。
【0142】(第14実施形態)第14の実施形態によ
れば、補正値算出の際の絞り値から補正値を修正する。
即ち、所定焦点距離、所定被写体距離における自動焦点
調節装置もしくは撮影者の目視判断より得られた合焦状
態でのフォーカスレンズの絶対位置を示すフォーカス番
地が、所定番地となる様に番地の補正を行うことであ
る。この際、絞りが開放であれば合焦しているフォーカ
スレンズ群の番地検出能力は深度が狭い分高くなるが、
小絞り時には近傍のどの番地でも同じ様な合焦信号を示
してしまい検出精度は高くない。第14実施形態ではこ
れに対して、 所定絞り値より小絞り側の状態で得られた補正値は採
用しない。 補正値を得る為に定まったフォーカスレンズ位置に到
達する前段階で、フォーカスレンズ群がマエピン側にあ
ったか、アトピン側にあったかを記憶しておき、マエピ
ン側にあった場合は定まったフォーカスレンズ位置は深
度内のマエピン側の端にあると仮定し、片側深度分だけ
この定まったフォーカスレンズ位置から更にフォーカス
レンズ群を駆動し、その位置でもAFの為の信号のレベ
ルに低下が見られなければ、その位置を最終的に補正値
を得る為のフォーカスレンズ位置とする、などを提案す
る。
【0143】
【発明の効果】請求項1又は10の発明によれば、温度
又は湿度の影響によるレンズ位置検出のズレを補正でき
るので、正確なレンズ位置の制御を可能とする。
【0144】請求項2又は11の発明によれば、温度又
は湿度の検出だけによるレンズ位置検出のズレの補正で
問題となりうる、検出手段の出力ゲインのばらつきなど
の残留補正分までも補正可能となり、高精度なズレの補
正を可能とする。
【0145】請求項3又は12の発明によれば、更に、
レンズの位置検出を容易に行うことができる。
【0146】請求項4又は13の発明によれば、焦点調
節の為の第2のレンズの位置が、撮影対象の距離の変化
に対して変化が小さいワイド近傍でズレを判断したの
で、ズレの検出が簡易で且つ正確となる。
【0147】請求項5又は15の発明によれば、更に、
不適当となってしまう超至近の撮影対象の場合での誤補
正を防ぐことができる。
【0148】請求項6又は16の発明によれば、更に、
操作者の意志によりズレの補正を行わすことができる。
【0149】請求項7又は17の発明によれば、更にズ
レ補正をクリアできるようにして、異なった環境へ移動
した際に誤った補正をすることを防ぐことができる。
【0150】請求項8又は18の発明によれば、特に温
度や湿度の変化によって大きく焦点位置を変化させてし
まうプラスチックレンズを用いた場合でも、正確なズレ
の補正を行うことができる。
【0151】請求項9又は19の発明によれば、複数の
補正値を平均化したり、最小値を選択したりすることに
より、特異値による誤った補正を防止することができ
る。
【0152】請求項14の発明によれば、撮影対象の不
適当な超至近距離の場合や、不適当な撮影対象での誤補
正を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態としてのビデオカメラのブロック
構成図。
【図2】合焦を維持するためのフォーカスレンズとバリ
エータレンズの各位置の関係を示す説明図。
【図3】各位置でのレンズの移動速度を表わす説明図。
【図4】第1実施形態の動作を示すフローチャート。
【図5】第2実施形態の動作を示すフローチャート。
【図6】第3実施形態としての手振れ補正機能を有する
ビデオカメラの説明図。
【図7】第3実施形態としてのビデオカメラのブロック
構成図。
【図8】第4実施形態の動作を示すフローチャート。
【図9】温度変化とピントズレの関係を示す説明図。
【図10】第5実施形態としてのビデオカメラのブロッ
ク構成図。
【図11】ズームレンズ鏡筒の構成を示す断面図。
【図12】従来のビデオカメラのブロック構成図。
【図13】フォーカスレンズの移動制御を示す説明図。
【図14】テレ端近傍のレンズの移動軌跡を示す説明
図。
【図15】リセットの為のフォトインタラプタを用いた
レンズ鏡筒の部分斜視図。
【図16】図15のリセット動作の説明図。
【図17】リセット動作での出力の変化を示す説明図。
【図18】リセット位置からのレンズの移動軌跡を示す
説明図。
【図19】ガラスレンズを用いた際での、ワイド端合焦
位置での温度と位置ズレの関係を示す説明図。
【図20】プラスチックレンズを用いた際での、ワイド
端合焦位置での温度と位置ズレの関係を示す説明図。
【図21】温度と位置ズレの関係を示す説明図。
【図22】第5実施形態の動作を示すフローチャート。
【図23】第6実施形態の動作を示すフローチャート。
【図24】第7実施形態の動作を示すフローチャート。
【図25】ステップモードの温度による駆動の変化を示
す説明図。
【図26】第12実施形態の動作を示すフローチャー
ト。
【図27】温度からステップモーターの駆動方法を選択
するフローチャート。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G02B 7/28 G02B 7/11 N

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 変倍を行う第1のレンズと、前記第1の
    レンズより光軸後方に位置して焦点調節を行う第2のレ
    ンズを有する光学系と、 前記第1のレンズ及び第2のレンズの位置を検出する第
    1の検出手段と、 焦点状態を検出する第2の検出手段と、 基準となる環境化での、前記第1のレンズの位置と合焦
    状態を前提とする前記第2のレンズの位置の関係を記憶
    する記憶手段と、 前記第2の検出手段によって合焦状態が検出されている
    際での、前記第1の検出手段により検出された前記第1
    のレンズの位置と前記第2のレンズの位置が、前記記憶
    手段に記憶されている位置の関係とずれているときに
    は、そのずれに基づいて、前記第1の検出手段での位置
    検出を補正する補正手段を設けたことを特徴とするレン
    ズ装置。
  2. 【請求項2】 変倍を行う第1のレンズと、前記第1の
    レンズより光軸後方に位置して焦点調節を行う第2のレ
    ンズを有する光学系と、 前記第1のレンズ及び第2のレンズの位置を検出する第
    1の検出手段と、 焦点状態を検出する第2の検出手段と、 基準となる環境化での、前記第1のレンズの位置と合焦
    状態を前提とする前記第2のレンズの位置の関係を記憶
    する記憶手段と、 温度,湿度などの環境状態を検出する第3の検出手段
    と、 前記第2の検出手段によって合焦状態が検出されている
    際での、前記第1の検出手段により検出された前記第1
    のレンズの位置と前記第2のレンズの位置が、前記記憶
    手段に記憶されている位置の関係とずれているときに
    は、そのずれ及び前記第3の検出手段の検出結果に基づ
    いて、前記第1の検出手段での位置検出を補正する補正
    手段を設けたことを特徴とするレンズ装置。
  3. 【請求項3】 前記第1の検出手段は前記第1のレンズ
    のリセット位置からの移動量検出に基づいて前記第1の
    レンズの位置を検出する手段を含むことを特徴とする請
    求項1又は2に記載のレンズ装置。
  4. 【請求項4】 前記記憶手段は少なくとも前記第1のレ
    ンズがワイド端を含むワイド近傍の位置での対応する前
    記第2のレンズの位置を記憶しており、前記補正手段は
    前記第1のレンズが前記ワイド近傍の位置での前記第2
    のレンズの位置と、前記記憶手段に記憶されている位置
    とのずれを補正のために用いることを特徴とする請求項
    1乃至4のいずれかに記載のレンズ装置。
  5. 【請求項5】 前記光学系は通常撮影領域からマクロ領
    域へ切換が可能であり、前記補正手段は前記光学系が前
    記マクロ領域に設定されている際には、前記補正手段に
    よる補正を禁止したことを特徴とする請求項1乃至4記
    載のレンズ装置。
  6. 【請求項6】 外部操作できる操作スイッチ手段を有
    し、前記操作スイッチ手段の特定の操作が行われたとき
    だけ前記補正手段による補正を行わせたことを特徴とす
    る請求項1乃至5記載のレンズ装置。
  7. 【請求項7】 前記補正手段による補正は電源切断時に
    解除されることを特徴とする請求項1乃至6記載のレン
    ズ装置。
  8. 【請求項8】 前記光学系にはプラスチックレンズが用
    いられていることを特徴とする請求項1乃至7記載のレ
    ンズ装置。
  9. 【請求項9】 前記補正手段は複数の補正値から特定の
    補正値を求めることを特徴とする請求項1乃至8記載の
    レンズ装置。
  10. 【請求項10】 変倍を行う第1のレンズと、前記第1
    のレンズより光軸後方に位置して焦点調節を行う第2の
    レンズを有する光学系と、 前記第1のレンズ及び第2のレンズの位置を検出する第
    1の検出手段と、 焦点状態を検出する第2の検出手段と、 撮像手段と、 基準となる環境化での、前記第1のレンズの位置と合焦
    状態を前提とする前記第2のレンズの位置の関係を記憶
    する記憶手段と、 前記第2の検出手段によって合焦状態が検出されている
    際での、前記第1の検出手段により検出された前記第1
    のレンズの位置と前記第2のレンズの位置が、前記記憶
    手段に記憶されている位置の関係とずれているときに
    は、そのずれに基づいて、前記第1の検出手段での位置
    検出を補正する補正手段を設けたことを特徴とする光学
    機器。
  11. 【請求項11】 変倍を行う第1のレンズと、前記第1
    のレンズより光軸後方に位置して焦点調節を行う第2の
    レンズを有する光学系と、 前記第1のレンズ及び第2のレンズの位置を検出する第
    1の検出手段と、 焦点状態を検出する第2の検出手段と、 撮像手段と、 基準となる環境化での、前記第1のレンズの位置と合焦
    状態を前提とする前記第2のレンズの位置の関係を記憶
    する記憶手段と、 温度,湿度などの環境状態を検出する第3の検出手段
    と、 前記第2の検出手段によって合焦状態が検出されている
    際での、前記第1の検出手段により検出された前記第1
    のレンズの位置と前記第2のレンズの位置が、前記記憶
    手段に記憶されている位置の関係とずれているときに
    は、そのずれ及び前記第3の検出手段の検出結果に基づ
    いて、前記第1の検出手段での位置検出を補正する補正
    手段を設けたことを特徴とする光学機器。
  12. 【請求項12】 前記第1の検出手段は前記第1のレン
    ズのリセット位置からの移動量検出に基づいて前記第1
    のレンズの位置を検出する手段を含むことを特徴とする
    請求項10又は11に記載の光学機器。
  13. 【請求項13】 前記記憶手段は少なくとも前記第1の
    レンズがワイド端を含むワイド近傍の位置での対応する
    前記第2のレンズの位置を記憶しており、前記補正手段
    は前記第1のレンズが前記ワイド近傍の位置での前記第
    2のレンズの位置と、前記記憶手段に記憶されている位
    置とのずれを補正のために用いることを特徴とする請求
    項10乃至12のいずれかに記載の光学機器。
  14. 【請求項14】 検出されたブレに基づき光束を変更し
    てぶれ補正を行うブレ補正手段と、前記撮像手段にて撮
    像された画像の時間の異なる2つ以上の映像信号からブ
    レ残量を検出する第5の検出手段を有し、前記補正手段
    は前記第5の検出手段により所定値以上のブレ残量が検
    出された際には、補正を禁止したことを特徴とする請求
    項10乃至13記載の光学機器。
  15. 【請求項15】 前記光学系は通常撮影領域からマクロ
    領域へ切換が可能であり、前記補正手段は前記光学系が
    前記マクロ領域に設定されている際には、前記補正手段
    による補正を禁止したことを特徴とする請求項10乃至
    14記載の光学機器。
  16. 【請求項16】 外部操作できる操作スイッチ手段を有
    し、前記操作スイッチ手段の特定の操作が行われたとき
    だけ前記補正手段による補正を行わせたことを特徴とす
    る請求項10乃至15記載の光学機器。
  17. 【請求項17】 前記補正手段による補正は電源切断時
    に解除されることを特徴とする請求項10乃至16記載
    の光学機器。
  18. 【請求項18】 前記光学系にはプラスチックレンズが
    用いられていることを特徴とする請求項10乃至17記
    載の光学機器。
  19. 【請求項19】 前記補正手段は複数の補正値から特定
    の補正値を求めることを特徴とする請求項10乃至18
    記載の光学機器。
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