JPH1167868A - 基板処理システム、基板搬送方法、基板処理装置および搬送容器 - Google Patents

基板処理システム、基板搬送方法、基板処理装置および搬送容器

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JPH1167868A
JPH1167868A JP21658697A JP21658697A JPH1167868A JP H1167868 A JPH1167868 A JP H1167868A JP 21658697 A JP21658697 A JP 21658697A JP 21658697 A JP21658697 A JP 21658697A JP H1167868 A JPH1167868 A JP H1167868A
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container
magnetic
magnetic means
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JP21658697A
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Masami Otani
正美 大谷
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Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 基板を搬送して処理する基板処理システムに
おいて、搬送装置に懸架される搬送容器の下降時の揺れ
を、短時間で減衰させる基板処理システムを提供する。 【解決手段】 永久磁石27を含む第1の磁性手段25
を基板の収納容器の搬送容器20の底面24に取り付け
る。一方、基板処理装置の搬送容器載置面31上には、
永久磁石34を有する第2の磁性手段32を設けてお
く。搬送容器20を上方から懸架して下降させてきたと
き、これら第1と第2の磁性手段25,32の非接触の
磁気的相互作用によって、搬送容器20の揺れが速やか
に収束する。その結果、搬送容器20を載置面31上に
短時間に位置決めして載置することが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、基板に所定の処理
を行う基板処理装置に対して上方から基板収納容器の受
け渡しを行う上方搬送機構部を備えた基板処理システム
に関する。
【0002】
【背景技術】半導体ウエハ、液晶表示用ガラス基板、フ
ォトマスク用ガラス基板、光ディスク用ガラス基板等の
基板に種々の処理を行うために、基板処理装置が用いら
れている。たとえば、半導体デバイスの製造プロセスで
は、生産効率を高めるために、一連の処理の各々をユニ
ット化し、複数のユニットを統合した基板処理装置が用
いられている。最近では、基板が大型化してきており、
これに伴って基板処理装置が大型化する傾向にある。こ
のため、クリーンルーム内に基板処理装置を効率よく配
置する必要性が高まっている。
【0003】そこで、基板収納容器(カセット)を基板
処理装置の上方空間を利用して搬送することが考えられ
ている。これによれば、隣接する基板処理装置間には自
動搬送装置の搬送路を設ける必要が無くなり、隣接する
基板処理装置を近接して配置することが可能となる。
【0004】図20は、その内部に基板収納容器を収納
した搬送容器20Pを、上方搬送機構部500Bにより
基板処理装置500Aに搬送する基板処理システム50
0を示す図である。
【0005】上方搬送機構部500Bは、基板処理装置
500Aの上方に設けられている。上方搬送機構部50
0Bは、クリーンルーム内の上方に配置されたレール1
2と、レール12に沿って移動可能な搬送部13と、基
板収納容器を内部に保持する搬送容器20Pと、搬送容
器保持部10Pを介して搬送容器20Pを保持し昇降移
動させるためのワイヤ14とを有する。上方搬送機構部
500Bは、複数枚の処理前基板を収納した基板収納容
器を搬送容器20Pに収納し、搬送容器20Pを吊り下
げて保持し、レール12に沿って所定の基板処理装置の
上方へ移動する。所定の基板処理装置の上方へ到着した
ら、ワイヤ14を伸長して搬送容器20Pを下降させ
る。
【0006】一方、基板処理装置500Aには、搬送容
器20P内の基板収納容器を受け取るための搬送容器載
置部30Pが設けられている。搬送容器20Pはこの搬
送容器載置部30P上に載置され、基板取りだし装置
(図示せず)により搬送容器20P内から基板が取り出
される。その後、搬送容器保持部10Pは搬送容器20
Pと切り離されて上昇し、搬送部13によってレール1
2に沿って次の場所に移動する。基板の処理が完了した
後にはこれと逆の動作が行われる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、搬送容
器20Pは搬送部13からワイヤ14によって懸架され
る機構であるため、搬送容器20Pの昇降時には当該機
構に起因する搬送容器20Pの揺れが生じる。特に搬送
容器20の下降時において、搬送容器20Pを基板搬出
入部の所定の位置に所定誤差範囲内で載置するために
は、搬送容器20Pの揺れが所定の許容範囲内に減衰す
るまで待たなければならない。揺れが減衰するまでのこ
の待ち時間によって、搬送時間が長くなり、搬送システ
ムの効率が悪化するという問題がある。
【0008】そこで、本発明は前記問題点に鑑み、懸架
機構などに起因する搬送容器の揺れを短時間で減衰さ
せ、それによって搬送時間の短縮を図ることができる基
板処理システムおよびそれに利用可能な基板処理装置と
搬送容器を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1の発明は、基板を搬送して処理する基板処
理システムであって、(a)基板を収納した基板収納容器
を保持した状態で搬送される搬送容器と、前記搬送容器
を懸架して室内の上方に配設されたレールに沿って走行
する搬送走行部とを有する搬送装置と、(b)基板搬出入
部を有し、前記搬送容器を前記基板搬出入部との間で受
け渡すとともに、前記搬送容器から取り出された前記基
板に対して所定の処理を行う基板処理装置と、を備え、
前記搬送容器に第1の磁性手段が設けられているととも
に、前記基板搬出入部に第2の磁性手段が設けられてお
り、前記第1と第2の磁性手段の間の非接触の磁気的相
互作用によって、前記基板搬出入部に対する前記搬送容
器の位置決め力が生成されることを特徴とする基板処理
システムを提供する。
【0010】請求項2の発明では、請求項1の基板処理
システムにおいて、前記第1と第2の磁性手段のうちの
少なくとも一方が、永久磁石を樹脂層で被覆した部材を
含むことを特徴とする。
【0011】請求項3の発明では、請求項1の基板処理
システムにおいて、前記第1と第2の磁性手段のうちの
少なくとも一方が電磁石を含むことを特徴とする。
【0012】また、上記目的を達成するため、請求項4
の発明は、基板を収納した基板収納容器を搬送容器で保
持して搬送し、前期搬送容器を基板処理装置の基板搬出
入部に受け渡すに際して、前記搬送容器に第1の磁性手
段を設けておくとともに、前記基板搬出入部に第2の磁
性手段を設けておき、前記搬送容器を懸架して前記基板
搬出入部の略上方へ搬送し、前記第1と第2の磁性手段
の間の非接触の磁気的相互作用によって、前記基板搬出
入部に対する前記搬送容器の位置決め力を生成させるこ
とを特徴とする基板搬送方法を提供する。
【0013】請求項5の発明では、請求項4の基板搬送
方法において、前記第1と第2の磁性手段のうちの少な
くとも一方が電磁石を含み、前記搬送容器が前記基板搬
出入部に接近した際に前記電磁石への通電を開始し、前
記搬送容器が前記基板搬出入部に載置された後に前記電
磁石に対する前記通電を遮断することを特徴とする。
【0014】上記目的を達成するため、請求項6の発明
は、基板を収納した基板収納容器を保持した状態で搬送
される搬送容器を基板搬出入部で受け取り、前記搬送容
器から取り出された前記基板に対して所定の処理を行う
基板処理装置において、所定の磁性手段が前記基板搬出
入部に配設されており、前記搬送容器に設けられた磁性
部材と前記磁性手段との間の非接触の磁気的相互作用に
よって、前記基板搬出入部に対する前記搬送容器の位置
決め力が生成されることを特徴とする。
【0015】請求項7の発明では、請求項6の基板処理
装置において、前記磁性手段が、永久磁石を樹脂層で被
覆した部材を含むことを特徴とする。
【0016】請求項8の発明では、請求項6の基板処理
装置において、前記磁性手段が電磁石を含むことを特徴
とする。
【0017】請求項9の発明では、請求項6ないし請求
項8のいずれかに記載の基板処理装置において、前記基
板搬出入部においては、前記搬送容器の下面側を支持す
る3以上のピンが所定の載置面上に立設されており、前
記3以上のピンをそれぞれの頂点とする仮想的多角形の
内部に前記磁性手段が配置されていることを特徴とす
る。
【0018】また、請求項10の発明は上記の装置を一
般化しており、基板搬出入部を介して搬出入される基板
に対して所定の処理を行う基板処理装置において、所定
の磁性手段が前記基板搬出入部に配設されており、前記
基板を収容する所定の容器に設けられた磁性部材と前記
磁性手段との間の非接触の磁気的相互作用によって、前
記基板搬出入部に対する前記容器の位置決め力が生成さ
れることを特徴とする。
【0019】請求項11の発明は、上記のシステムに利
用可能な基板収納容器を提供するものであり、この基板
搬送容器は、前記基板収納容器を格納する本体と、前記
本体に連結された磁性部材とを備え、前記磁性部材と、
前記基板処理装置の基板搬出入部に設置された磁性手段
との間の磁気的相互作用によって、前記基板搬出入部に
対する前記搬送容器の位置決め力が生成可能であること
を特徴とする。
【0020】
【用語の定義】本明細書の記述において、「磁性手段」
および「磁性部材」は「磁石」および「感磁性材料」の
総称である。
【0021】ここで、「磁石」とは、自発磁化を有する
「永久磁石」、および電流を流すことによって磁化する
材料を有する「電磁石」の総称である。
【0022】また、「感磁性材料」とは、自発磁化は持
たないが外部磁気に感応して磁極が誘起される磁性材
料、たとえば鉄族の金属およびステンレスなどの合金を
意味する。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。
【0024】<A.第1の実施形態> <システム全体構成>図1は、本発明の第1の実施形態
の基板処理システム100の斜視図である。図1におい
て、基板処理システム100は半導体基板の処理を行う
システムとして構築されており、基板処理装置100A
および上方搬送機構部100Bを備える。
【0025】基板処理装置100Aは、処理領域A、処
理領域B、搬送領域C、および基板搬出入部Dを有す
る。処理領域Aおよび処理領域Bは、搬送領域Cの両側
に配置され、基板搬出入部Dは、処理領域A、処理領域
B、および搬送領域Cの一端部側に配置されている。
【0026】処理領域Aは、下から上へ順に配置された
第1の階層A1、第2の階層A2、第3の階層A3、お
よび第4の階層A4を含む。処理領域Aの第1の階層A
1には化学系ユニット1が配置されている。化学系ユニ
ット1は、各種処理液(薬液)、廃液、ポンプ、および
排気系を収納する。第2の階層A2には、複数の回転処
理系ユニット、たとえば回転式塗布ユニット2aが配置
されている。第3の階層A3には、空気調整ユニット3
が配置されている。空気調整ユニット3は、ULPA
(Ultra Low Penetration Air)フィルタおよび化学吸
着フィルタなどのフィルタ、ならびにファンを有する。
複数の第4の階層A4には、基板に冷却処理を行う冷却
ユニットCPおよび基板に加熱処理を行う加熱ユニット
HPなどの熱処理系ユニットが複数段配置されている。
【0027】また処理領域Bは、処理領域Aと同様に、
下から上へ順に配置された第1の階層、第2の階層、第
3の階層、および第4の階層を含む。処理領域Bの第1
の階層には、化学系ユニット1が配置され、第2の階層
には、回転処理系ユニット、たとえば回転式現像ユニッ
トが配置されている。第3の階層には、複数の空気調整
ユニットが配置され、第4の階層には、複数の熱処理系
ユニットが配置されている。
【0028】搬送領域Cには、基板を搬送する主搬送ユ
ニットが処理領域AおよびBに沿って水平移動可能かつ
上下動可能に設けられている。
【0029】基板搬出入部Dには、下から上へ順に3つ
の階層が構成されている。基板搬出入部Dの下部の階層
には、搬送容器載置部30、および基板搬出入機構部6
が配設されている。中間の階層には、フィルタおよびフ
ァンを有する空気調整ユニット7が配置され、上部の階
層には電気的制御ユニット8が配置されている。また、
基板搬出入機構部6と電気的制御ユニット8との間に
は、シャッタにより開閉可能な窓9aの配列を有するカ
バー部材9が取り付けられている。
【0030】基板搬出入部Dの下部階層において、搬送
容器載置部30は、カバー部材9を隔てて基板搬出入機
構部6に隣接するように設けられている。また搬送容器
載置部30の上面である載置面31には、窓9aのそれ
ぞれに対応して位置決めユニットRCが4箇所に設けら
れている。この搬送容器載置部30には、上方搬送機構
部100Bにより搬送される搬送容器20が一時的に載
置される。搬送容器20は、いずれかの位置決めユニッ
トRCによって載置面31上の所定の位置に支持され
る。ここで、後述する図3に示されているように、搬送
容器20は、複数の基板Wを収納した基板収納容器16
(カセット)を格納して搬送するためのものである。
【0031】図1の基板搬出入機構部6には、基板収納
容器16と主搬送ユニットとの間で基板Wの受け渡しを
行う移載ロボット(図示せず)が配置されている。基板
搬送容器20内の基板収納容器16に収納された基板W
は、基板搬出入機構部6に配置された上記移載ロボット
により受け渡しされる。
【0032】なお、この実施形態では基板収納容器16
が搬送容器20に収納された状態において移載ロボット
が直接、基板収納容器16から基板Wを取り出している
が、基板収納容器16を搬送容器20から一旦取り出
し、その基板収納容器16から基板Wを移載ロボットに
よって取り出してもよい。
【0033】次に、上方搬送機構部100Bについて説
明する。図1には示されていないが、工場のクリーンル
ーム内には基板処理装置100Aを含む複数の基板処理
装置が設置されており、上方搬送機構部100Bはそれ
らの上方を通る経路に沿って配置されている。このた
め、上方搬送機構部100Bは図1の基板処理装置10
0Aについても、その上方に配置されている。
【0034】上方搬送機構部100Bは、このようなク
リーンルーム内の上方に水平配置されたレール12と、
レール12に沿って水平移動可能な搬送部13と、基板
収納容器16を内部に保持する搬送容器20と、搬送容
器20を保持し昇降移動させるためのワイヤ14と、ワ
イヤ14に懸架される搬送容器保持部10とを有する。
搬送部13中には、ワイヤ14の巻き上げ/巻き下げの
ための駆動機構が内蔵されている。上方搬送機構部10
0Bは、複数枚の処理前基板を収納した基板収納容器1
6を搬送容器20に格納し、搬送容器20を吊り下げて
保持し、基板の処理プロセスに従って指定された所定の
基板処理装置の上方へレール12に沿って移動する。
【0035】図2は、搬送容器20が搬送容器保持部1
0によって保持されている状態を示す概略側面図であ
る。搬送容器20はその上部にきのこ状の保持用突起部
29を有しており、搬送容器保持部10はチャッキング
機構部CKを有している。このチャッキング機構部CK
が保持用突起部29をチャッキングすることによって、
搬送容器保持部10は搬送容器20を保持する。このチ
ャッキングのための駆動機構は、搬送容器保持部10内
に内蔵されている。
【0036】所定の基板処理装置の上方へ到着したら、
ワイヤ14を巻き下げることにより伸長して搬送容器2
0を降下し、搬送容器載置部30に載置する。載置後
は、チャッキング機構部CKは保持用突起部29のチャ
ッキングを解除する。このようにして、搬送容器20は
搬送容器保持部10から分離される。その後、ワイヤ1
4を巻き上げてその長さを短縮することにより、搬送容
器保持部10を上昇させる。さらに、搬送部13は、搬
送容器保持部10を懸架して、別の搬送容器を搬送する
ためにレール12に沿って移動することができる。基板
処理後における搬送容器20の受け取りおよび搬出動作
はおおむねこれと逆の動作となる。
【0037】なお、搬送容器20の下降動作における位
置決めの詳細については後述する。
【0038】<搬送容器20および搬送容器載置部30
の構成詳細>次に、上方搬送機構部100Bの搬送容器
20、基板処理装置100Aの搬送容器載置部30につ
いて詳細に説明する。
【0039】図3は、搬送容器20の斜視図である。搬
送容器20は、中空の搬送容器本体21、搬送容器本体
21の上部に設けられた保持用突起部29、および取り
外し可能な蓋22を有する。搬送容器20は、搬送容器
本体21の内部に基板収納容器16を格納することがで
きる。
【0040】蓋22は搬送容器本体21に対して着脱自
在であり、適宜のロック機構により搬送容器本体21に
一時固定されることができるようになっている。複数の
基板処理装置間の基板Wの搬送は、蓋22が搬送容器本
体21にロックされて内部の基板収納容器16および基
板Wが外部雰囲気から遮蔽された状態で行われる。
【0041】また、搬送容器20中の基板収納容器16
に対して基板Wの取り出しおよび収納を行う際には、蓋
22が搬送容器本体21から外された状態で行われる。
【0042】図4は、図1の搬送容器載置部30上に載
置された状態で搬送容器本体21から蓋22を取り外す
動作を説明するための搬送容器20の側面模式図であ
る。搬送容器本体21にロックされて固定されている蓋
22は、蓋の取り外し機構部H1によりロックが解除さ
れる。この取り外し機構部H1は、図1には図示されて
いなが、この図1におけるの基板搬出入機構部6付近に
設けられている。ロック解除された蓋22は、蓋の取り
外し機構部H1によって搬送容器本体21から取り外さ
れて矢印AR1の向き(図面右側)に移動した後、矢印
AR2の向き(図面下方)に移動される。すると搬送容
器20の蓋22の部分が開いた状態となり、基板収納容
器16からの基板Wの取り出しおよび収納が行われる。
【0043】また、蓋22の搬送容器本体21への取り
付けは、取り外し動作と逆の動作を行うことによって達
成され得る。
【0044】<位置決めユニットRCの詳細>図5
(a)は搬送容器20の底面24を斜め下方から見た状
態を表す斜視図であり、図5(b)は搬送容器載置部3
0の載置面31を斜め上方から見た状態を表す斜視図で
ある。
【0045】図5(a)に示すように、搬送容器20の
底面24には3本のV字型の溝(以下、「V字溝」とも
称する)26a、26b、26cが約120度をなすよ
うにして放射線状に設けられている。また、底面24の
中央部にはリング状の第1の磁性手段(磁性部材)25
が配設されている。
【0046】一方、図5(b)に示すように、搬送容器
載置部30の載置面31には、位置決めユニットRCが
備えられている。位置決めユニットRCは、第2の磁性
手段32と、支持ピン33a、33b、33cとを有す
る。
【0047】第2の磁性手段32は、図8中に示されて
いるように、上がN極、下がS極に着磁された略円筒形
の永久磁石34の周囲を樹脂35で被覆して構成され、
ぞの全体外形も略円筒形とされている。第1の磁性手段
25および第2の磁性手段32は、後述するように、そ
れらの間の磁気的相互作用によって搬送容器20と基板
載置面31との位置決めを行う機能を有し、支持ピン3
3a〜33cとV字溝26a〜26cとの嵌合を容易に
する。永久磁石34が樹脂35で被覆されていることに
よって、仮に他部材と接触した場合にあってもパーティ
クルの発生が抑制され得る。
【0048】支持ピン33a〜33cは、搬送容器20
の底面24のV字溝26a〜26cに対応するように、
所定の中心に対して約120度の角度を有する位置に配
置されている。これらの支持ピン33a〜33cは、V
字溝26a〜26cとそれぞれ互いに嵌合することによ
り、搬送容器20を定位置に支持することが可能とな
る。搬送容器20を安定して支持するためには、支持ピ
ンの数は3本以上であればよく、これに対応してV字溝
も3本以上が設けられる。なお、好ましくは、磁性手段
32は、上記3本以上の支持ピンのそれぞれを頂点とす
る仮想的多角形(図示例では仮想的正三角形)の内部に
配置される。この配置によれば、第2の磁性手段32と
各支持ピン33a〜33cとの距離が他の配置に比べて
比較的均一かつ短くなるので、磁性手段25,32の磁
気的相互作用による位置決め作用を、各支持ピン33a
〜33cのそれぞれの場所で同程度の精度で反映させる
ことができる。
【0049】また、載置面31および支持ピン33a〜
33cは、アルミなどの非感磁性材料で構成されること
が望ましい。第1と第2の磁性手段25,32の間の磁
気的相互作用に影響を与えないようにするためである。
【0050】<第1の磁性手段25の詳細>次に、第1
の磁性手段25の構造を図6を参照しながら説明する。
図6(a)は、第1の磁性手段25の斜視図である。図
6(a)に示すように、第1の磁性手段25は、中央部
に孔25hを有するリング状本体25zを備え、内周面
側にN極が、外周面側にS極が配置されている。図6
(b)は第1の磁性手段25の概略上面図を表し、図6
(c)は図6(b)の第1の磁性手段25をC−Cで切
断したときの概略断面図を表す。図6(b)に示すよう
に、リング状本体25zは、複数(図6の例では6個)
の棒状の永久磁石27を備えており、各磁石27はモー
ルド樹脂28によって被覆されている。永久磁石27が
樹脂28で被覆されていることによって、仮に他部材と
接触した場合にあってもパーティクルの発生が抑制され
得るという点は第2の磁性手段32と同様である。また
樹脂28は永久磁石27よりも形状加工性が高いため、
第1の磁性手段25は様々な形状へと加工されやすくな
る。
【0051】複数の磁石27のそれぞれは、孔25hの
中心から等角度間隔(図6の例では60度)で配置され
る放射線状に配置されており、N極が内側を向くように
配置されている。また、対向する2つの磁石の磁力が等
しい場合には、2つの磁石は孔25hの中心軸CLに対
して線対称で配置される。図6(c)に断面が現れてい
る2つの磁石27のそれぞれから中心軸CLまでの距離
は互いに等しくなっている。
【0052】図8は、搬送容器20の底面24が、搬送
容器載置部30の載置面31上の位置決めユニットRC
に支持されている状態を示す部分拡大断面図である。た
だし、この図においては位置決めユニットRCの支持ピ
ン33a〜33cは図示されていないが、この支持ピン
33a〜33cによって、搬送容器20の底面24が定
位置に支持されている。このとき、第1の磁性手段25
の底面24は、載置面31との間にクリアランスΔdを
有しており、載置面31と非接触である。また第2の磁
性手段32の上部は、第1の磁性手段25の孔25hの
内部空間に収まっており、底面24との間にクリアラン
スΔDを、リング状本体25zの内周面との間にクリア
ランスΔRを有している。クリアランスΔR、ΔD、お
よびΔdが存在するため、それらの部分においては、接
触によるパーティクルは発生しない。また搬送容器20
の下降時の揺れによって第1の磁性手段25が第2の磁
性手段32と接触しないようにするため、クリアランス
ΔRは搬送容器20の下降時の揺れの振幅よりも大きく
なるように設計されることが望ましい。
【0053】具体的には、搬送容器20の底面24がど
の程度の最大振幅で揺れるかをあらかじめ実測してお
き、クリアランスΔRをその実測最大振幅よりも大きな
値に設定する。クリアランスΔRはがあまり大きいと第
1の磁性手段25と第2の磁性手段32との磁気的相互
作用が弱くなって揺れの減衰効果が弱まるため、たとえ
ばクリアランスΔRを揺れの実測最大振幅の1.5〜
3.0倍程度とすることが好ましい。一例として、揺れ
の振幅が1cm程度であれば、クリアランスΔRは2c
m程度にすることができる。
【0054】<搬送容器の下降動作>次に、図9を参照
しながら搬送容器20の下降動作と位置決め作用につい
て説明する。上方搬送機構部100Bの搬送部13は、
搬送容器載置部30の所望の位置決めユニットRCの上
方へ到着すると、ワイヤ14を伸長して搬送容器20を
下降させる。図9(a)、(b)、および(c)は、搬
送容器20が下降して載置面31に載置されるまでの状
態を順に示す図である。
【0055】図9(a)は、搬送容器20が載置面31
に近づきつつある状態を示す。
【0056】図9(b)は、搬送容器20が図9(a)
の状態からさらに載置面31に近づいた状態を示す。搬
送容器20がある距離にまで載置面31に近づいた状態
において、第1の磁性手段25と第2の磁性手段32と
の間には磁気的相互作用による力が実質的に作用し始め
る。水平面内での方向で見ると、この磁気的相互作用は
第1の磁性手段25の内周面のN極と第2の磁性手段3
2の外周面のN極とが互いに反発し合って、第2の磁性
手段32を第1の磁性手段25の孔25hの中心付近に
閉じこめるような斥力である。したがって、第1と第2
の磁性手段25,32の磁気的反発力が水平面内で平衡
する位置関係に収束し、載置面31上のほぼ定位置上に
非接触のまま位置決めされる。
【0057】搬送容器20の揺れが所定の程度まで減衰
する時間があらかじめ決定されており、その時間が経過
した後に搬送送容器20の下降が再開される。これによ
りさらに搬送容器20が下降し、図9(c)に示すよう
に、支持ピン33a、33b、および33cをそれぞれ
V字溝26a、26b、および26cに嵌合し、搬送容
器20が定位置に支持される。
【0058】このようにして搬送容器20が載置面31
上に載置された後には、既述したように基板Wの取り出
しが行われ、基板処理装置100A内で一連の基板処理
が行われる。一連の基板処理が終了した各基板Wは搬送
容器20内の基板収容容器16に収容され、図9の順序
とは逆の順序で搬送容器20が上昇される。このとき、
ある程度上昇するまでは第1の磁性手段25と第2の磁
性手段32との間の磁気的相互作用が生じるが、これに
よって搬送容器20の上昇が阻害されることはない。む
しろ、上昇開始時における搬送容器20の揺れが少なく
なるため、第1の磁性手段25の内周面が第2の磁性手
段32の外周面に衝突することを防止できるという作用
もある。
【0059】ところで、上記のような磁気的位置決め力
が存在しないときには、搬送容器の下降時において搬送
容器20の揺れが所定の誤差範囲内に減衰するまでの長
い待ち時間が必要である。しかしながら、本実施の形態
においては、この位置決め力が存在するので、搬送容器
20の揺れを所定の誤差範囲内により早く減衰させるこ
とができ、上記待ち時間を短縮することができる。
【0060】搬送容器20が下降する際の上記の一時停
止位置あるいは減速位置は、第1の磁性手段25と第2
の磁性手段32とが接近するような位置、たとえば図8
に示す位置になるべく近い位置である方が好ましい。第
1の磁性手段の磁石27のN極と第2の磁性手段32の
N極とが接近することによって位置決め力としての両者
の間の斥力が大きく働くため、搬送容器20の揺れをさ
らに短時間で減衰することができるからである。
【0061】また、各磁性手段25,32における磁力
を比較的高くしておくことによって、これら相互の位置
決め力をさらに強めることができる。この場合には、搬
送容器20の揺れをさらに早く減衰させることができる
ため、途中での待ち時間をゼロとすることも可能であ
り、搬送容器20の揺れが存在しない仮想的な場合の下
降速度パターンと同様のパターンでの下降動作が可能と
なる。
【0062】<B.第2の実施形態>本発明の第2の実
施形態の基板処理システムを説明する。図10は、第2
の実施形態の基板処理システムにおいて、搬送容器20
Aが載置面31上に載置されている状態を示す図であ
る。この第2の実施形態における基板処理システムの構
成は第1の実施形態(図1)と基本的に同様であり、第
1の実施形態と異なるのは、第1の磁性手段25Aおよ
び第2の磁性手段32Aの構造である。
【0063】図11は、図10の状態における第1の磁
性手段25Aおよび第2の磁性手段32Aを示す部分の
拡大図である。第1の磁性手段25Aは、永久磁石27
Aを含み、好ましくは、さらに永久磁石27Aを被覆す
る樹脂28Aを含む。第2の磁性手段32Aも、同様
に、永久磁石34Aを含み、好ましくは、さらに永久磁
石34Aを被覆する樹脂35Aを含む。対向する永久磁
石27Aおよび34Aの磁極は互いに逆極性である。図
11においては、第1の磁性手段25Aの下部の極性は
N極であり、第2の磁性手段32Aの上部の極性はS極
である。したがって、両者の間には磁気的相互作用によ
る引力が働く。この引力を位置決め力として利用するこ
とによって、搬送容器20Aの揺れを短時間で減衰する
ことが可能となる。
【0064】図11に示すように、第1の磁性手段25
Aおよび第2の磁性手段32Aの間にはクリアランスが
存在し両者は接触しないので、パーティクルは発生しな
い。
【0065】なお、第1の磁性手段25Aおよび第2の
磁性手段32Aのいずれか一方は、磁石ではなく感磁性
材料で構成されていてもよい。この場合にも感磁性材料
は樹脂で被覆されていることが好ましい。
【0066】<C.第3の実施形態>本発明の第3の実
施形態の基板処理システムを説明する。図12は、第3
の実施形態の基板処理システムにおいて、搬送容器20
Bが載置面31上に載置されている状態を示す図であ
る。第3の実施形態における基板処理システムの構成は
第2の実施形態と基本的に同様であり、第2の実施形態
における第2の磁性手段32Aに相当するものとして電
磁石を備える点が異なっている。
【0067】図13は、第1の磁性手段25Bおよび第
2の磁性手段32Bの部分を拡大した図である。第1の
磁性手段25Bは永久磁石27Bを含み、好ましくは、
さらに永久磁石27Bを被覆する樹脂28Bを含む。な
お、第1の磁性手段25Aは永久磁石27Bの代わりに
感磁性材料を含んでいてもよい。
【0068】一方、第2の磁性手段32Bは電磁石EM
を利用して構成されており、樹脂35Bで被覆された鉄
芯34B、およびその周囲に巻かれたコイル34Lを有
している。このコイル34Lに電流が流されることによ
り磁界が発生する。電流の向きによって発生する磁界の
向きも変化し、それに応じて鉄芯34Bの上部および下
部は、それぞれN極およびS極、あるいはS極およびN
極のいずれかに磁化される。図13においては、第2の
磁性手段32Bの上部がN極に、下部がS極に磁化され
ている。
【0069】第2の実施形態と同様に、第1と第2の磁
性手段25B,32Bの間に働く磁気的相互作用による
引力を位置決め力として利用することによって、搬送容
器20Bの揺れを短時間で整定することが可能になる。
またこの磁気的相互作用による引力の大きさは、コイル
34Lを流れる電流の大きさによって変化する。そこで
この電流の大きさを制御することにより、この引力の大
きさを容易に制御することが可能となる。
【0070】第2の磁性手段32Bにおける電磁石EM
のオン・オフのタイミングをコントロールすることがで
きる。磁力が必要なときにのみ通電(オン)し、磁力が
不要なときには通電を遮断(オフ)することによって、
消費電力を最小化するなど、効率の良い制御を行うこと
が可能である。図14は、本実施の形態における基板処
理システムの制御機能ブロック図を示す。全体システム
を統括するシステム制御部50は、上方搬送機構部10
0Bを制御する上方搬送制御部51と、基板処理装置1
00Aを制御する基板処理制御部52とに接続されてい
る。この基板処理制御部52は、システム制御部50か
らの指令または基板処理制御部52自身の判断によっ
て、以下に説明するように電磁石EMを制御する。
【0071】図15は、搬送容器20Bの下降動作およ
び第2の磁性手段32Bにおける電磁石EMのオン・オ
フのタイミングを表す図である。横軸は時間を表し、縦
軸は上方搬送機構部100Bの上下方向(図1参照)の
位置および電磁石EMのオン・オフを表す。なお、横軸
の時間は両者のタイミングが同期するように描かれてい
る。
【0072】図15を参照しながら、搬送容器20Bの
下降動作について説明する。搬送容器20Bは時刻T1
において下降を始める。次に、時刻T2において電磁石
をEMオンする。ここで、時刻T2は、搬送容器20B
が所定の距離にまで載置面31に接近した時点を表す。
この時刻T2は、搬送容器20Bの下降距離および下降
速度に応じてあらかじめ設定することができ、システム
制御部50から上方搬送制御部51への下降指令信号と
同期して基板処理制御部52でそのタイミングを知るこ
とができる。あるいは、位置センサーなどによって搬送
容器20Bが載置面31からある距離にまで達したこと
を検知した時刻とすることも可能である。
【0073】なお、搬送容器20Bの揺れが大きい場合
には、図15において実線SLで示すように所定の位置
で一旦下降を中断(時刻T3)して揺れが減衰するのを
待つ必要がある場合が存在する。この場合、搬送容器2
0Bの揺れが所定の範囲内にまで減衰した時点で、下降
を再開(時刻T4)する。また、その揺れの減衰時間が
短い場合には、下降中断ではなく、下降速度の減速によ
って揺れの減衰を待つこと(図15において破線DLで
示す)も可能である。
【0074】本実施形態においては、第1の磁性手段2
5Bおよび電磁石EMとの間の磁気的相互作用による位
置決め力を利用することにより、搬送容器20Bの揺れ
は短時間で減衰することが可能である。よって、この待
ち時間ΔT=(T4−T3)は、この磁気的相互作用に
よる位置決め力を利用しない場合よりも短くなる。
【0075】さらに、時刻T5において搬送容器20B
が載置台31上の支持ピンに載置された後、時刻T6に
おいて電磁石EMをオフする。
【0076】次に、搬送容器20Bの上昇動作について
説明する。図16は、搬送容器20Bの上昇動作および
電磁石EMのオン・オフのタイミングを表す図である。
【0077】搬送容器20Bが支持ピン33a〜33c
上に固定支持されている状態から、時刻T11において
搬送容器20Bが上昇を始める。電磁石EMは、その直
前の時刻T10においてオンしておく。これにより、電
磁石EMと第1の磁性手段25との間の磁気的相互作用
による位置決め力が働く。よって、支持位置からの水平
方向のブレが起きにくい。その後、搬送容器20Bがあ
る位置まで上昇した時点(T12)において電磁石EM
をオフする。
【0078】また、図16において破線で表すように、
搬送容器20の上昇時には、電磁石EMは常時オフして
おいてもよい。この場合には、磁気的相互作用による引
力が働かないため、搬送容器20を上昇させる駆動力が
この引力に打ち勝つ必要が無くなる。
【0079】<D.第4の実施形態>本発明の第4の実
施形態の基板処理システムを説明する。図17は、第4
の実施形態の基板処理システムにおいて、搬送容器20
Cが載置面31上に載置されている状態を示す図であ
る。第4の実施形態における基板処理システムの構成は
第1の実施形態と基本的に同様であり、第1の磁性手段
25が搬送容器20Cの内部に埋め込まれており、収納
容器20Cの底面24に突起物がない点が異なってい
る。これにより、第1の実施形態と同様の効果を有する
と同時に、さらに平面などの上に直接に載置する必要が
生じた際に第1の磁性手段25が邪魔にならないなどの
効果をも有する。
【0080】<E.第5の実施形態>本発明の第5の実
施形態の基板処理システムを説明する。図18は、第5
の実施形態の基板処理システムにおいて、搬送容器20
Dが載置面31上に載置されている状態を示す図であ
る。第5の実施形態における基板処理システムの構成は
第1の実施形態と基本的に同様であり、図18に示すよ
うに、第1の磁性手段25Dが永久磁石27のほかにさ
らに別の永久磁石27mを備えている点が異なってい
る。この永久磁石27mは、第2の磁性手段32との間
に磁気的相互作用による引力を生じる。この引力も位置
決め力として機能するため、搬送容器20Dの揺れをさ
らに短時間で減衰することが可能になる。
【0081】<F.第6の実施形態>本発明の第6の実
施形態の基板処理システムを説明する。図19は、第6
の実施形態の基板処理システム200の基板処理装置2
00Aおよび上方搬送機構部200Bを示す図である。
第6の実施形態における基板処理システムの構成は第1
の実施形態と基本的に同様であるが、基板処理装置20
0Aが開閉型の搬送容器載置部30A、載置面31A、
回転軸39を有する点が異なっている。この装置では搬
送容器載置部30Aを開閉移動させる回動機構部(図示
せず)が設けられており、基板収納容器16を装置内に
引き込んでから基板を取り出す。この構成によれば、搬
送容器20Aが載置されない場合には、搬送容器載置部
30Aは回転軸39を中心にして閉じた状態にされ得
る。このため、基板処理装置の平面専有面積が増大する
ことが防止され、クリーンルーム内に設置される場合の
省スペース化を図ることができる。
【0082】<G.変形例>この発明は以下のような変
形を加えて実施することも可能である。
【0083】図8に示す第1の磁性手段25および第2
の磁性手段32において、磁石のN極とS極との位置関
係は逆であってもよい。他の実施形態においても同様で
ある。
【0084】また、図6の第1の磁性手段25において
は、棒状の永久磁石27の配列を使用せず、それ自身が
リング状の永久磁石を利用してもよい。
【0085】さらに、第1の磁性手段25は、図7に示
すような構造でもよい。図7に示す第1の磁性手段25
は、中央部に孔25hを有するリング状本体25zを備
えており、上側がN極に、下側がS極に磁化されている
永久磁石である。この場合もその表面は樹脂層で被覆さ
れていることが好ましい。この図7における第2の磁性
手段25は、図8と同様に着磁された第2の磁性手段と
ペアにして使用される。
【0086】図8の実施形態の構成とは逆に、リング状
磁石が搬送容器載置部30に、円筒状磁石が搬送容器3
0に備えられていてもよい。また、第1の磁性手段25
および第2の磁性手段32の組み合わせを複数個用いて
も良い。
【0087】あるいは、図8の実施形態においては第2
の磁性手段32は支持ピンとは別に設けられていたが、
支持ピン自体が第2の磁性手段32であっても良い。な
お、この場合は搬送容器20の底面24の材質は非感磁
性材料であることが望ましい。支持ピンと底面との間に
磁気的相互作用が生じないようにして、支持ピンの嵌合
・離合時に位置決め力以外の不要な力が働くことを防止
するためである。
【0088】上記各実施形態ではカセットなどの基板収
納容器16を格納した搬送容器を上方から懸架して降下
させるときの位置決めを対象としているが、基板を収容
した任意の容器を基板搬出入部に位置決めする場合一般
において、この発明の非接触の磁気的相互作用を利用す
ることができる。
【0089】
【発明の効果】以上のように、請求項1〜請求項4の発
明によれば、搬送容器に設けられた第1の磁性手段と基
板搬出入部に設けられた第2の磁性手段との間の非接触
の磁気的相互作用によって、基板搬出入部に対する搬送
容器の位置決め力が生成されるため、搬送容器の揺れを
短時間で減衰することができる。よって、搬送容器を基
板搬出入部に載置するまでに設ける待ち時間を短縮する
ことができる。また、第1と第2の磁性手段の間は非接
触であるので、パーティクルが発生しない。
【0090】請求項5の発明によれば、搬送容器が基板
搬出入部に接近した際に電磁石への通電を開始し、搬送
容器が基板搬出入部に載置された後に電磁石に対する通
電を遮断されるため、必要な場合にのみ磁気的作用を利
用することができる。
【0091】また、請求項6ないし請求項9の発明で
は、これらのシステムや方法に利用可能な基板処理装置
を得ることができる。
【0092】また、請求項10の発明では、基板を収容
する容器一般につき、基板搬出入部での非接触の磁気的
相互作用による位置決め力を生成させており、位置決め
のための時間の短縮を図ることができる。
【0093】また、請求項11の発明では、上記の特徴
を有するシステムや方法に利用可能な搬送容器を得るこ
とができる。
【0094】以上の各発明の中で、特に請求項2および
請求項7の発明によれば、磁性手段が永久磁石を樹脂層
で被覆した部材を含むことにより、仮に部材同士の接触
が生じた場合にあっても、パーティクルの発生を押さえ
ることができる。また、磁石を被覆する樹脂は、磁石よ
りも形状加工性が高いため磁性手段は様々な形状へと加
工されやすくなる。
【0095】請求項3および請求項8の発明によれば、
磁性手段が電磁石を含むことにより、磁力の制御が容易
になる。
【0096】請求項9の発明によれば、磁性手段は3以
上のピンをそれぞれの頂点とする仮想的多角形の内部に
配置されているため、磁性手段と各ピンとの距離が他の
配置に比べて相対的に均一かつ短くなるので、磁性手段
の磁気的相互作用による位置決め作用を、各支持ピンの
それぞれ場所で同程度の精度で反映させることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の基板処理システム10
0の斜視図である。
【図2】搬送容器20が搬送容器保持部10によって保
持されている状態を示す概略側面図である。
【図3】搬送容器20の斜視図である。
【図4】基板収納容器16に格納されている基板Wを搬
送容器20から取り出す際の動作を説明するための搬送
容器20の側面模式図である。
【図5】(a)は搬送容器20の底面24を下方から見
た状態を表し、(b)は搬送容器載置部30の載置面3
1を上方から見た状態を表す斜視図である。
【図6】第1の磁性手段25を表す図である。(a)は
斜視図であり、(b)は概略上面図であり、(c)は
(b)の第1の磁性手段25をC−Cで切断したときの
概略断面図である。
【図7】第1の磁性手段25の改変例を示す図である。
【図8】搬送容器20の底面24が、搬送容器載置部3
0の載置面31上の位置決めユニットRCに支持されて
いる状態における、第1の磁性手段25および第2の磁
性手段32の部分を拡大した図である。
【図9】搬送容器20の下降動作を説明するための図で
ある。
【図10】第2実施形態の基板処理システムにおいて、
搬送容器が載置台に載置されている状態を示す図であ
る。
【図11】図10の状態における第1の磁性手段25A
および第2の磁性手段32Aを示す部分の拡大図であ
る。
【図12】第3実施形態の基板処理システムにおいて、
搬送容器が載置台に載置されている状態を示す図であ
る。
【図13】図12の状態における第1の磁性手段25B
および電磁石32Bを示す部分の拡大図である。
【図14】第3実施形態における基板処理システムの制
御機能ブロック図である。
【図15】搬送容器20Bの下降動作および電磁石32
Bのオン・オフのタイミングを表す図である。
【図16】搬送容器20Bの上昇動作および電磁石32
Bのオン・オフのタイミングを表す図である。
【図17】第4実施形態の基板処理システムにおいて、
搬送容器が載置台に載置されている状態を示す図であ
る。
【図18】第5実施形態の基板処理システムにおいて、
搬送容器が載置台に載置されている状態を示す図であ
る。
【図19】第6実施形態の基板処理システム200を表
す図である。
【図20】背景技術の基板処理システム500を示す図
である。
【符号の説明】
100 基板処理システム 100A 基板処理装置 100B 上方搬送機構部 10 搬送容器保持部 12 レール 13 搬送部 14 ワイヤ 16 基板収納容器 20 搬送容器 25 第1の磁性手段(磁性部材) 27,34,34A 永久磁石 30 搬送容器載置部 31 載置面 33a〜33c ピン 32 第2の磁性手段 35,35A,35B,28,28A,28B 樹脂 RC 位置決めユニット EM 電磁石 W 基板

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板を搬送して処理する基板処理システ
    ムであって、 (a) 基板を収納した基板収納容器を保持した状態で搬
    送される搬送容器と、前記搬送容器を懸架して室内の上
    方に配設されたレールに沿って走行する搬送走行部とを
    有する搬送装置と、 (b) 基板搬出入部を有し、前記搬送容器を前記基板搬
    出入部との間で受け渡すとともに、前記搬送容器から取
    り出された前記基板に対して所定の処理を行う基板処理
    装置と、を備え、 前記搬送容器に第1の磁性手段が設けられているととも
    に、 前記基板搬出入部に第2の磁性手段が設けられており、 前記第1と第2の磁性手段の間の非接触の磁気的相互作
    用によって、前記基板搬出入部に対する前記搬送容器の
    位置決め力が生成されることを特徴とする基板処理シス
    テム。
  2. 【請求項2】 請求項1の基板処理システムにおいて、
    前記第1と第2の磁性手段のうちの少なくとも一方が、
    永久磁石を樹脂層で被覆した部材を含むことを特徴とす
    る基板処理システム。
  3. 【請求項3】 請求項1の基板処理システムにおいて、
    前記第1と第2の磁性手段のうちの少なくとも一方が電
    磁石を含むことを特徴とする基板処理システム。
  4. 【請求項4】 基板を収納した基板収納容器を搬送容器
    で保持して搬送し、前記搬送容器を基板処理装置の基板
    搬出入部に受け渡すに際して、 前記搬送容器に第1の磁性手段を設けておくとともに、 前記基板搬出入部に第2の磁性手段を設けておき、 前記搬送容器を懸架して前記基板搬出入部の略上方へ搬
    送し、 前記第1と第2の磁性手段の間の非接触の磁気的相互作
    用によって、前記基板搬出入部に対する前記搬送容器の
    位置決め力を生成させることを特徴とする基板搬送方
    法。
  5. 【請求項5】 請求項4の基板搬送方法において、前記
    第1と第2の磁性手段のうちの少なくとも一方が電磁石
    を含み、 前記搬送容器が前記基板搬出入部に接近した際に前記電
    磁石への通電を開始し、 前記搬送容器が前記基板搬出入部に載置された後に前記
    電磁石に対する前記通電を遮断することを特徴とする基
    板搬送方法。
  6. 【請求項6】 基板を収納した基板収納容器を保持した
    状態で搬送される搬送容器を基板搬出入部で受け取り、
    前記搬送容器から取り出された前記基板に対して所定の
    処理を行う基板処理装置において、 所定の磁性手段が前記基板搬出入部に配設されており、 前記搬送容器に設けられた磁性部材と前記磁性手段との
    間の非接触の磁気的相互作用によって、前記基板搬出入
    部に対する前記搬送容器の位置決め力が生成されること
    を特徴とする基板処理装置。
  7. 【請求項7】 請求項6の基板処理装置において、前記
    磁性手段が、永久磁石を樹脂層で被覆した部材を含むこ
    とを特徴とする基板処理装置。
  8. 【請求項8】 請求項6の基板処理装置において、前記
    磁性手段が電磁石を含むことを特徴とする基板処理装
    置。
  9. 【請求項9】 請求項6ないし請求項8のいずれかに記
    載の基板処理装置において、 前記基板搬出入部においては、前記搬送容器の下面側を
    支持する3以上のピンが所定の載置面上に立設されてお
    り、 前記3以上のピンをそれぞれの頂点とする仮想的多角形
    の内部に前記磁性手段が配置されていることを特徴とす
    る基板処理装置。
  10. 【請求項10】 基板搬出入部を介して搬出入される基
    板に対して所定の処理を行う基板処理装置において、 所定の磁性手段が前記基板搬出入部に配設されており、 前記基板を収容する所定の容器に設けられた磁性部材と
    前記磁性手段との間の非接触の磁気的相互作用によっ
    て、前記基板搬出入部に対する前記容器の位置決め力が
    生成されることを特徴とする基板処理装置。
  11. 【請求項11】 基板を収納した基板収納容器を基板処
    理装置へ搬出入する際に使用される搬送容器であって、 前記基板収納容器を格納する本体と、 前記本体に連結された磁性部材と、を備え、 前記磁性部材と、前記基板処理装置の基板搬出入部に設
    置された磁性手段との間の磁気的相互作用によって、前
    記基板搬出入部に対する前記搬送容器の位置決め力が生
    成可能であることを特徴とする搬送容器。
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