JPH1162654A - 内燃機関の空気量制御装置 - Google Patents

内燃機関の空気量制御装置

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JPH1162654A
JPH1162654A JP21748597A JP21748597A JPH1162654A JP H1162654 A JPH1162654 A JP H1162654A JP 21748597 A JP21748597 A JP 21748597A JP 21748597 A JP21748597 A JP 21748597A JP H1162654 A JPH1162654 A JP H1162654A
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JP
Japan
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air amount
engine
starting
load
internal combustion
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Application number
JP21748597A
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English (en)
Inventor
Toshiki Kuroda
俊樹 黒田
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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  • Control Of Throttle Valves Provided In The Intake System Or In The Exhaust System (AREA)
  • Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 内燃機関の始動空気量の制御において電気負
荷によるフリクション増加に伴う始動性劣化を抑制し回
転上昇と収束性を向上させる。 【解決手段】 始動時の空気量や無負荷運転中の機関回
転数を目標回転に制御する吸入空気量調整手段5と、電
気負荷の有無を判断する電気負荷状態検出手段6と、内
燃機関の温度を検出する機関温度検出手段4を備え、内
燃機関の始動時に予め決定された始動時要求空気量を供
給するように吸入空気量を決定し制御する装置におい
て、始動時に電気負荷検出手段によって負荷が検出され
た場合は、始動時の空気量と始動直後の空気量の少なく
とも一方の空気量を増量する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、内燃機関の始動
時に機関状態を検出し、吸入空気量の最適化を図り、エ
ンジン回転数の吹き上がり性能向上と回転の落ち込みを
抑制させる内燃機関のアイドル空気量制御装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の制御装置としては、例え
ば特公昭63−54131号公報に開示されたものがあ
る。
【0003】図11は特公昭63−54131号公報に
開示された内燃機関の吸入空気流量制御装置の構成を示
すブロック図であり、この内燃機関の吸入空気流量制御
装置は、始動時において機関に供給する空気量を、前回
までのアイドリング運転状態に要した空気量と、あらか
じめ決定された冷却水温に応じた所定量を加算した量に
制御するようにし、始動時の回転上昇を良くし始動直後
の回転数をスムーズかつ最適に制御できるように構成さ
れていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の内燃機
関のアイドル空気量制御装置では、アイドリング運転状
態に要した空気量と、予め決定された冷却水温に応じた
所定量を加算した量に制御していたため、始動時にヘッ
ドライトやラジエータファンモータなどの電気負荷が加
わった状態では、オルタネータによる発電がエンジン回
転上昇の妨げとなり始動性を悪化させる。さらに、始動
直後においても同様で負荷による空気量不足が回転の落
ち込みを誘発して、機関がストールする場合がある。
【0005】また、機関温度や吸気系内空気温度が高温
となるような条件下、例えば外気温が高い季節に暖機後
エンジン停止して、20〜30分経過したホットソーク
状態では、始動時に機関のシリンダ内に流入される空気
質量が小さくなるためにエンジン燃焼性能を悪化させ、
始動性を悪化させるなどの問題がある。
【0006】この発明は上記のような問題点を解消する
ためになされたものであり、電気負荷が加わった状態で
機関を始動させた場合においても、無負荷での始動時と
同様のエンジン回転上昇が実現でき、負荷の差による上
昇回転数差を抑制することを目的とする。
【0007】また、高温条件下での始動においても回転
の上昇性能を向上できるようにし、始動性能の向上と始
動後のアイドル回転数への移行時発生する回転落ち込み
を抑制することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
始動時の空気量や無負荷運転中の機関回転数を目標回転
に制御する吸入空気量調整手段と、電気負荷の有無を判
断する電気負荷状態検出手段と、内燃機関の温度を検出
する機関温度検出手段と、内燃機関の始動時に予め決定
された始動時要求空気量を供給するように吸入空気量調
整手段の制御量を決定し制御する制御手段を備え、始動
時に電気負荷検出手段によって負荷が検出された場合
は、始動時の空気量と始動直後の空気量の少なくとも一
方の空気量を増量するように、吸入空気量調整手段を制
御させるようにしたものである。
【0009】請求項2記載の発明は、請求項1の発明と
同様の手段を備え、始動時に電気負荷検出手段によって
負荷が検出された場合は、始動時の空気量と始動直後の
空気量の少なくとも一方の空気量を増量するように吸入
空気量調整手段を制御させる装置において、増量する空
気量を水温に応じて変化させるようにしたものである。
【0010】請求項3記載の発明は、請求項1の発明と
同様の手段を備え、始動時に電気負荷検出手段によって
負荷が検出された場合は、始動時の空気量と始動直後の
空気量の少なくとも一方の空気量を増量するように吸入
空気量調整手段を制御させる装置において、増量する空
気量を電気負荷の種類または負荷量に応じて変化させる
ようにしたものである。
【0011】請求項4記載の発明は、始動時の空気量や
無負荷運転中の機関回転数を目標回転に制御する吸入空
気量調整手段と、内燃機関の温度を検出する機関温度検
出手段、または吸気系に滞留する吸気温度を検出する吸
気温度検出手段の少なくとも一方の手段と、内燃機関の
始動時に予め決定された始動時要求空気量を供給するよ
うに該吸入空気量調整手段の制御量を決定し制御する制
御手段を備え、始動時に機関温度検出手段または吸気温
度検出手段の検出温度が所定温度以上の高温時には、始
動時の空気量と始動直後の空気量の少なくとも一方の空
気量を増量するように、吸入空気量調整手段を制御させ
るようにしたものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.以下、第1の発明の実施の形態について
詳細に説明する。図1は実施の形態1に係る内燃機関の
アイドル空気量制御装置のブロック図を示し、図2は上
記アイドル空気量制御装置の機構を示す構成図である。
図において、1は車両であり、内燃機関であるエンジン
2を搭載している。このエンジン2は、回転数や空気量
に応じた燃料量を供給することによって車両を動かすト
ルクを発生する。
【0013】車両1には電気負荷3が配設されており、
この電気負荷3としては、例えばヘッドライト3a、ラ
ジエータファンモータ3b、ブロアモータ3c、リアデ
フォッガ3d等がある。機関温度検出手段4は、エンジ
ン2に滞留する冷却水温を検出するためのもので、水温
センサ等からなる。アイドル回転数調整手段5は、アイ
ドリング運転中にエンジン回転数が目標の回転数を維持
できるように空気量を増減調整させるためのもので、空
気量制御バルブ等から構成される。この種の空気量制御
バルブには、ソレノイドによるON−OFF制御を行う
アクチュエータやステッパモータを用いたアクチュエー
タがある。電気負荷状態検出手段6は、電気負荷3が作
動しているか否かを判定するスイッチ情報認識回路であ
る。
【0014】エンジン制御手段(ECU)7は、中央演
算処理部(CPU)、記憶部(RAM、ROM等)、入
出力インタフェース部、信号を伝送するバス等から構成
され、電気負荷状態検出手段6によって電気負荷3の作
動が確認できた時に、予め設定された水温に応じた基本
空気量を記憶した手段である無負荷始動時要求空気量記
憶装置7aと、始動時や始動直後の増量空気量を演算す
る手段である電気負荷オン時補正空気量演算装置7bと
を備えており、始動時の空気量制御を行う機能の他に、
一般に周知のようにエンジン2の吸入空気量とそのエン
ジン回転数により、その吸入空気量/回転数に対応した
基本噴射パルス幅と基本点火時期を決定して、各種補正
を行いつつ、燃料噴射制御と点火制御を行う機能を有し
ている。
【0015】図2において、エンジン2の吸気管途中に
は、吸気管内の滞留空気の温度を検出する吸気温度セン
サ8が配設されている。また、車両のキーBOXにはク
ランキングスイッチ10が組み込まれており、このクラ
ンキングスイッチ10によって電源供給された時にスタ
ータモータ11が起動してエンジン2を始動回転させる
ようになっている。さらに、エンジン2にはエンジンの
回転を利用して回転することによって発電するオルタネ
ータ12が設置されている。
【0016】ここで第1の発明にかかる内燃機関のアイ
ドル空気量制御装置の動作について詳細に説明する。
【0017】電気負荷状態検出手段6では、電気負荷の
スイッチ信号がエンジン制御手段7(ECU)に接続さ
れており、電気負荷の作動を検知できるようになってい
る。また、エンジン制御手段7によって駆動制御する電
気負荷は駆動条件の成立を監視して電気負荷の状態を検
出する。
【0018】エンジン制御手段7には、無負荷始動時空
気量記憶装置7aがあり、この装置において予め記憶さ
れた水温と始動時要求空気量の関係テーブルを基に、機
関温度検出手段4にて検出されたエンジン水温と一致す
る始動時要求空気量(QST)を補間して読み出し記憶
する。
【0019】また、エンジン制御手段7には、電気負荷
オン時補正空気量演算装置7bがあり、電気負荷状態検
出手段6により電気負荷作動が検知できた場合に、増量
する空気量(QSTU)を演算または予め決定した値の
読み込み動作にて決定し、前記始動時要求空気量(QS
T)に補正空気量(QSTU)を加算して補正空気量
(QSTH)を演算する。
【0020】エンジン制御手段7は、補正空気量(QS
TH)をエンジン2へ供給するためにアイドル回転数調
整手段5の駆動信号であるデューティ比やステップ数を
演算して、アイドル回転数調整手段5を駆動する信号を
出力する。
【0021】アイドル回転数調整手段5は、エンジン制
御手段7からの信号を受けて電気負荷が動作している場
合に増量補正した補正空気量(QSTH)をエンジン2
へ供給することができる。
【0022】以上のように実施の形態1によれば、機関
始動時に電気負荷状態検出手段6によって負荷が検出さ
れた場合は、始動時の空気量と始動直後の空気量の少な
くとも一方の空気量を増量するように、吸入空気量調整
手段を制御させるようにしたものであるため、電気負荷
作動時にオルタネータの発電負荷が増大した場合におい
ても、始動後回転上昇トルクの低下や、アイドル回転数
への収束時の回転落ち込みを改善し安定した始動性を確
保することができる。
【0023】実施の形態2.以下、第2の発明の実施の
形態について詳細に説明する。実施の形態2の内燃機関
のアイドル空気量制御装置の構成は実施の形態1で説明
したもの、すなわち図1に示したものと同様の構成であ
る。図3は本実施の形態に係る水温とエンジンの要求補
正空気量の関係を示した図であり、図中、α線は一般的
なエンジンでの始動時に必要な要求空気量特性を示して
おり、β線は始動時に電気負荷が加算されていた場合に
要求される空気量の関係を示している。図4は本実施の
形態に係る水温と電気負荷補正量の関係を示した図であ
り、図中、α線は実施の形態1で示した補正量を示して
おり、β線は本実施の形態の特徴を示すもので、水温に
応じて電気負荷による補正量を変化させた場合の水温と
適正補正量の関係を示すものである。
【0024】電気負荷による補正は、電気負荷によって
消費される電力をオルタネータ12によって充電するた
めに、フリクションが増加して同一回転数を維持するの
に余分な空気量が必要となることから実施するものであ
る。したがって、基本的には電気負荷がある場合には、
ある一定量の補正空気を必要としており図4のα線に示
す補正の増量制御が必要であるが、内燃機関が低温状態
では機関全体にかかるフリクションが大きく電気負荷に
よるフリクション増加の影響が少なくなるために図4の
β線に示した関係のように低温時は補正空気量をほとん
ど必要としない。
【0025】ここで第2の発明にかかる内燃機関のアイ
ドル空気量制御装置の動作について詳細に説明する。
【0026】電気負荷状態検出手段6では、電気負荷の
スイッチ信号がエンジン制御手段7に接続されており、
電気負荷の作動を検知できるようになっている。また、
エンジン制御手段7によって駆動制御する電気負荷は駆
動条件の成立を監視して電気負荷の状態を検出する。
【0027】図1に示すように、エンジン制御手段7で
は、無負荷始動時空気量記憶装置7aがあり、この装置
において予め記憶された水温と始動時要求空気量の関係
テーブルを基に、機関温度検出手段4にて検出されたエ
ンジン水温と一致する始動時要求空気量(QST)を補
間して読み出し記憶する。
【0028】また、エンジン制御手段7には電気負荷オ
ン時補正空気量演算装置7bがあり、電気負荷状態検出
手段6にて電気負荷作動が検知できた場合に、機関温度
検出手段4にて検出されたエンジン水温と一致する増量
補正空気量(QSTUW)を演算または予め決定した値
の読み込み動作にて決定し、前記始動時要求空気量(Q
ST)に補正空気量(QSTUW)を加算して補正空気
量(QSTH)を演算する。
【0029】制御手段7は、補正空気量(QSTH)を
エンジン2へ供給するためにアイドル回転数調整手段5
を駆動する信号を出力し、アイドル回転数調整手段5
は、駆動信号を受けて電気負荷が動作している場合に水
温に応じた増量補正空気量(QSTH)をエンジン2へ
供給することができる。
【0030】以上のように実施の形態2によれば、増量
する補正空気量を水温に応じて変化させるようにしたも
のであるため、実施の形態1の効果に加え、低温時の電
気負荷による回転数の影響が少ないフリクションが大き
い領域において余分な補正空気供給を行うことなく、始
動後回転上昇トルクの低下や、アイドル回転数への収束
時の回転落ち込みを改善し安定した始動性を確保するこ
とができる。
【0031】実施の形態3.以下、第3の発明の実施の
形態について詳細に説明する。図5は実施の形態3に係
る内燃機関のアイドル空気量制御装置を示す構成図であ
り、実施の形態1の構成(図1の構成)に加えてエンジ
ン制御手段7に電気負荷分類判定装置7cを備えてお
り、電気負荷がオンしているときに何れの負荷、例えば
ヘッドライト3aか、ラジエータファンモータ3bか、
ブロアモータ3cか、リアデフォッガ3dが作動してい
るか等を判断する機能を有するもので、判定の方法はエ
ンジン制御手段7に各負荷のスイッチ情報を入力して何
れの負荷が作動しているか判断する場合や、オルタネー
タ12の発電量を検出して負荷状態を判別分類するもの
である。
【0032】図6はオルタネータ12による発電電流と
エンジンにかかる負荷の関係を示した図であり、図7は
オルタネータ12の負荷量とエンジンが必要とする補正
空気量の関係を示した図である。
【0033】電気負荷による補正は、実施の形態2にお
いて説明したようにオルタネータ2による充電がエンジ
ンのフリクション増加に繋がり空気が必要となることか
ら実施するものである。したがって、電気負荷の種類に
よって消費される電力が異なりエンジンにかかる負荷も
異なるので、過補正や補正不足を防止するために負荷の
種類を検出して補正量を変化させる必要がある。
【0034】ここで第3の発明にかかる内燃機関の空気
量制御装置の動作について詳細に説明する。
【0035】この内燃機関の空気量制御装置には、各種
電気負荷のスイッチ信号、例えばヘッドライト3a、ラ
ジエータファンモータ3b、ブロアモータ3c、リアデ
フォッガ3d等のスイッチ信号がエンジン制御手段7に
接続されており何れの電気負荷が作動しているかを検知
できるようになっているシステム、あるいはエンジン制
御手段7にオルタネータ12の発電電流情報を供給し、
電流量によって電気負荷によるエンジンの負荷を推定分
類できるシステムによって、エンジンが電気負荷の動作
によって必要とする補正空気量を決定するための負荷を
分類判定する機能を備えている。
【0036】エンジン制御手段7では、電気負荷分類判
定装置7cがあり、各種電気負荷のスイッチ信号もしく
はオルタネータ12の発電電流情報から電気負荷種類を
判断しエンジンの増加負荷量を推定する。ここで、オル
タネータ12の発電電流情報はオルタネータに負荷認識
機能を備えたものによる情報や、電流センサ出力やバッ
テリ電圧などを用いる。
【0037】次に、無負荷始動時空気量記憶装置7a
で、予め記憶された水温と始動時要求空気量の関係テー
ブルを基に、機関温度検出手段4にて検出されたエンジ
ン水温と一致する始動時要求空気量(QST)を補間し
て読み出し記憶する。
【0038】電気負荷オン時補正空気量演算装置7bで
は、電気負荷分類判定装置7cにより電気負荷作動が検
知できた場合に、負荷の種類もしくはオルタネータの負
荷量に応じて設定さる増量補正空気量(QSTUE)を
演算または予め決定した値の読み込み動作から決定し、
前記始動時要求空気量(QST)に補正空気量(QST
UE)を加算して補正空気量(QSTH)を演算する。
【0039】エンジン制御手段7は、補正空気量(QS
TH)をエンジン2へ供給するためにアイドル回転数調
整手段5を駆動する信号を出力し、アイドル回転数調整
手段5は、駆動信号を受けて電気負荷が動作している場
合に電気負荷の種類に応じて異なった増量補正空気量
(QSTH)をエンジン2へ供給することができる。
【0040】実施の形態2によれば、増量する空気量を
電気負荷の種類または負荷量に応じて変化させるように
したので、電気負荷の消費電力の差がエンジン回転に与
える負荷の差となり、始動後の吹き上がり上昇回転数ば
らつきや、アイドル回転数への収束時に吹き上がりやア
ンダーシュートによる回転落ち込みの抑制を図ることが
できる。
【0041】実施の形態4.上記実施の形態1〜3で
は、始動時において電気負荷オンである場合に、始動時
の補正空気量(QSTH)を決定し補正するものについ
て説明したが、エンジン制御では一般に始動直後の回転
上昇を促進させて、始動後の目標回転数への回転収束を
滑らかにさせる始動直後空気量増量補正制御が実行され
ているが、この補正制御に用いられる補正量(QAS
T)も、電気負荷に応じて、補正空気量(QASTU)
を増量補正させることによって始動後の回転落ち込みを
防止できることは言うまでもなく、実施の形態1〜3に
加えて始動直後補正の電気負荷補正を併用させると一層
安定した始動性が得られることとなり、図8に示すクラ
ンクング時の供給空気量及びエンジン回転数の破線や一
点鎖線の回転挙動が得られる。
【0042】実施の形態5.以下、第4の発明の実施の
形態について詳細に説明する。
【0043】図9は実施の形態5に係る内燃機関のアイ
ドル空気量制御装置を示すブロック図であり、図10は
当該アイドル空気量制御装置の機構図である。図におい
て、内燃機関であるところのエンジン2は、回転数や空
気量に応じた燃料量を供給することによって車両を動か
すトルクを発生する。
【0044】エンジン2には機関温度検出手段4が設置
されており、この機関温度検出手段4はエンジンに滞留
する冷却水温を検出する水温センサから構成されてい
る。エンジンの吸気系通路には吸気温度検出手段8が設
置されており、吸気系通路内に滞留する空気の温度検出
するための吸気温度センサから成る。また、吸気系通路
にはアイドル回転数調整手段5が設置されており、アイ
ドリング運転中にエンジン回転数が目標の回転数を維持
できるように空気量を増減調整させる空気量制御バルブ
が設けられている。この種のバルブには、ソレノイドに
よるON−OFF制御を行うアクチュエータやステッパ
モータを用いたアクチュエータがある。
【0045】本実施の形態の高温判定装置9は、エンジ
ン制御手段(ECU)7の内部に回路構成され、機関温
度検出手段4と吸気温度検出手段8の何れか少なくとも
一つの信号を受けて、機関が通常のアイドリング放置暖
機状態以上の高温であるか否かを判定するものであり、
高温時に信号を出力する。この高温判定装置9は、ソフ
トウエア(S/W)で判定することも可能であり、S/
Wでの判定は水温や吸気温度を認識して機関状態を推定
することとなる。
【0046】エンジン制御手段7は、CPU等から構成
されあらかじめ設定された水温に応じた基本空気量を記
憶した装置である無負荷始動時空気量記憶装置7aと、
機関が高温状態であるときに補正空気量を演算するため
の高温時補正空気量演算装置7dとを備えている。この
エンジン制御手段7は、始動時空気量制御する機能の他
に、一般に周知のようにエンジン2の吸入空気量とその
エンジン回転数により、その吸入空気量/回転数に対応
した基本噴射パルス幅と基本点火時期を決定して、各種
各種補正を行いつつ、燃料噴射制御と点火制御を行う機
能を有している。
【0047】ここで第4の発明にかかる内燃機関のアイ
ドル空気量制御装置の動作について詳細に説明する。
【0048】高温判定装置9では、エンジン水温が例え
ば90℃以上である場合や、吸気温度が例えば80℃以
上である場合に機関が高温であると判断して、高温信号
をエンジン制御手段7に送る。エンジン制御手段7では
高温情報を受けて高温時空気道度低下による空気量不足
を補うとともに、高温時のラジエータファンモータの作
動やエアコンプレッサー負荷の違いによる空気量不足を
補うため、高温時補正空気量演算装置7dにて補正量
(QASTU)を演算または予め決定した値の読み込み
動作にて決定する。
【0049】さらにエンジン制御手段7では、無負荷始
動時空気量記憶装置7aがあり、この装置において予め
記憶された水温と始動時要求空気量の関係テーブルを基
に、機関温度検出手段4にて検出されたエンジン水温と
一致する始動時要求空気量(QST)を補間して読み出
し記憶する。
【0050】そして、始動時要求空気量(QST)に高
温補正空気量(QHSTU)を加算して補正空気量(Q
STH)を演算する。
【0051】エンジン制御手段7は、補正空気量(QS
TH)をエンジン2へ供給するためにアイドル回転数調
整手段5を駆動する信号を出力し、アイドル回転数調整
手段5は、駆動信号を受けて高温時に増量補正した補正
空気量(QSTH)をエンジン2へ供給することができ
る。
【0052】実施の形態5によれば、機関始動時に機関
温度検出手段または吸気温度検出手段の検出温度が所定
温度以上の高温時には、始動時の空気量と始動直後の空
気量の少なくとも一方の空気量を増量するように、吸入
空気量調整手段を制御させるようにしたものであるた
め、高温ソーク状態からの始動時に空気質量不足による
エンジントルク低下と始動時回転上昇の悪化を抑制する
ことができ、安定した始動性を確保することができる。
【0053】
【発明の効果】請求項1の発明に係る内燃機関の空気量
制御装置は、始動時の空気量や無負荷運転中の機関回転
数を目標回転に制御する吸入空気量調整手段と、電気負
荷の有無を判断する負荷状態検出手段と、内燃機関の温
度を検出する機関温度検出手段と、内燃機関の始動時に
予め決定された始動時要求空気量を供給するように該吸
入空気量調整手段の制御量を決定し制御する制御手段を
備え、始動時に電気負荷検出手段によって負荷が検出さ
れた場合は、始動時の空気量と始動直後の空気量の少な
くとも一方の空気量を増量するように、吸入空気量調整
手段を制御させるようにしたので、電気負荷作動時にオ
ルタネータの発電負荷が増大した場合においても、始動
後回転上昇トルクの低下や、アイドル回転数への収束時
の回転落ち込みを改善し安定した始動性を確保すること
ができる。
【0054】請求項2の発明に係る内燃機関の空気量制
御装置は、請求項1の発明と同様の手段を備え、始動時
に電気負荷検出手段によって負荷が検出された場合は、
始動時の空気量と始動直後の空気量の少なくとも一方の
空気量を増量するように吸入空気量調整手段を制御させ
る装置において、増量する空気量を水温に応じて変化さ
せるようにしたので、第1の発明効果に加え、低温時の
電気負荷による回転数の影響が少ないフリクションが大
きい領域において余分な補正空気供給を行うことなく、
始動後回転上昇トルクの低下や、アイドル回転数への収
束時の回転落ち込みを改善し安定した始動性を確保する
ことができる。
【0055】請求項3の発明に係る内燃機関の空気量制
御装置は、始動時に電気負荷検出手段によって負荷が検
出された場合は、始動時の空気量と始動直後の空気量の
少なくとも一方の空気量を増量するように吸入空気量調
整手段を制御させる装置において、増量する空気量を電
気負荷の種類または負荷量に応じて変化させるようにし
たものであるため、請求項1の発明の効果に加え、電気
負荷の消費電力の差がエンジン回転に与える負荷の差と
なり、始動後の吹き上がり上昇回転数ばらつきや、アイ
ドル回転数への収束時に吹き上がりやアンダーシュート
による回転落ち込みの抑制を図ることができる。
【0056】請求項4の発明に係る内燃機関の空気量制
御装置は、始動時の空気量や無負荷運転中の機関回転数
を目標回転に制御する吸入空気量調整手段と、内燃機関
の温度を検出する機関温度検出手段、または吸気系に滞
留する吸気温度を検出する吸気温度検出手段の少なくと
も一方の手段と、内燃機関の始動時に予め決定された始
動時要求空気量を供給するように該吸入空気量調整手段
の制御量を決定し制御する制御手段を備え、始動時に機
関温度検出手段または吸気温度検出手段の検出温度が所
定温度以上の高温時には、始動時の空気量と始動直後の
空気量の少なくとも一方の空気量を増量するように、吸
入空気量調整手段を制御させるようにしたものであるた
め、高温ソーク状態からの始動時に空気質量不足による
エンジントルク低下と始動時回転上昇の悪化を抑制する
ことができ、安定した始動性を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施の形態1の内燃機関のアイドル空気量制
御装置でのブロック図である。
【図2】 実施の形態1の内燃機関のアイドル空気量制
御装置での構成図である。
【図3】 この発明に係る水温と要求空気量の関係を示
す図である。
【図4】 実施の形態2における水温と増量補正空気量
の関係を示す図である。
【図5】 実施の形態3の内燃機関のアイドル空気量制
御装置でのブロック図である。
【図6】 実施の形態3におけるオルタネータの発電流
と負荷量の関係を示す図である。
【図7】 実施の形態3におけるオルタネータの補正空
気量と負荷量の関係を示す図である。
【図8】 この発明に係る始動時の空気量と回転数の挙
動を示すチャート図である。
【図9】 実施の形態4の内燃機関のアイドル空気量制
御装置でのブロック図である。
【図10】 実施の形態4の内燃機関のアイドル空気量
制御装置での構成図である。
【図11】 従来の内燃機関のアイドル空気量制御装置
のブロック図である。
【符号の説明】
1 車両、2 エンジン、3 電気負荷、4 機関温度
検出手段、5 アイドル回転数調整手段、6 電気負荷
状態検出手段、7 エンジン制御手段(ECU)、7a
無負荷始動時要求空気量記憶装置、7b 電気負荷オ
ン時補正空気量演算装置、8 吸気温度検出手段、9
高温判定装置、10 クランキングスイッチ、11 ス
タータモータ、12 オルタネータ。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 始動時の空気量や無負荷運転中の機関回
    転数を目標回転に制御する吸入空気量調整手段と、電気
    負荷の有無を判断する電気負荷状態検出手段と、内燃機
    関の温度を検出する機関温度検出手段と、内燃機関の始
    動時に予め決定された始動時要求空気量を供給するよう
    に前記吸入空気量調整手段の制御量を決定し制御する制
    御手段を備え、始動時に電気負荷検出手段によって負荷
    が検出された場合は、始動時の空気量と始動直後の空気
    量の少なくとも一方の空気量を増量するように、前記吸
    入空気量調整手段を制御させることを特徴とする内燃機
    関の空気量制御装置。
  2. 【請求項2】 始動時に電気負荷検出手段によって負荷
    が検出された場合は、始動時の空気量と始動直後の空気
    量の少なくとも一方の空気量を増量するように吸入空気
    量調整手段を制御させる装置において、増量する空気量
    を水温に応じて変化させることを特徴とする請求項1記
    載の内燃機関の空気量制御装置。
  3. 【請求項3】 始動時に電気負荷検出手段によって負荷
    が検出された場合は、始動時の空気量と始動直後の空気
    量の少なくとも一方の空気量を増量するように吸入空気
    量調整手段を制御させる装置において、増量する空気量
    を電気負荷の種類または負荷量に応じて変化させること
    を特徴とする請求項1又は請求項2記載の内燃機関の空
    気量制御装置。
  4. 【請求項4】 始動時の空気量や無負荷運転中の機関回
    転数を目標回転に制御する吸入空気量調整手段と、内燃
    機関の温度を検出する機関温度検出手段、又は吸気系に
    滞留する吸気温度を検出する吸気温度検出手段の少なく
    とも一方の手段と、内燃機関の始動時に予め決定された
    始動時要求空気量を供給するように該吸入空気量調整手
    段の制御量を決定し制御する制御手段を備え、始動時に
    機関温度検出手段または吸気温度検出手段の検出温度が
    所定温度以上の高温時には、始動時の空気量と始動直後
    の空気量の少なくとも一方の空気量を増量するように、
    吸入空気量調整手段を制御させることを特徴とする内燃
    機関の空気量制御装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100394659B1 (ko) * 2000-12-27 2003-08-14 현대자동차주식회사 자동차의 전기부하 변동시 엔진 제어방법
KR100494895B1 (ko) * 2002-10-09 2005-06-13 현대자동차주식회사 전압학습을 이용한 엔진의 알피엠 강하 방지방법
JP2014065386A (ja) * 2012-09-25 2014-04-17 Daihatsu Motor Co Ltd 制御装置

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