JPH1161364A - 平版印刷版用アルミニウム合金支持体の製造方法および平版印刷版用アルミニウム合金支持体 - Google Patents

平版印刷版用アルミニウム合金支持体の製造方法および平版印刷版用アルミニウム合金支持体

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JPH1161364A
JPH1161364A JP9241780A JP24178097A JPH1161364A JP H1161364 A JPH1161364 A JP H1161364A JP 9241780 A JP9241780 A JP 9241780A JP 24178097 A JP24178097 A JP 24178097A JP H1161364 A JPH1161364 A JP H1161364A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 平版印刷版用アルミニウム合金支持体とし
て、電気化学的粗面化処理における表面処理性が優れて
いて、ストリークスや表面荒れのない粗面を得ることが
でき、かつインク汚れ性に優れ、バーニング後の強度が
高い印刷版が得られる方法を提供する。 【解決手段】 Fe0.20〜0.50%、Si0.0
5〜0.15%、Cu5〜300ppmを含有するAl
合金を、DC鋳造後450〜550℃で熱間圧延を開始
し、Fe量(Xwt%)、Si量(Ywt%)に応じ
て、熱間圧延仕上がり温度(T℃)が次式を満たすよう
に熱間圧延を施す。 290−100Y≦T≦320+33X+100Y その後、30%以上の冷間圧延後、430〜580℃で
中間焼鈍し、最終冷間圧延を施す。また前記各成分のほ
か、Mg50〜3000ppmを含有する合金について
同様なプロセスで処理する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は平版印刷版に使用
されるアルミニウム合金支持体に関し、特に電気化学的
粗面化処理に適し、しかもバーニング後の強度とインク
汚れ性に優れた平版印刷版用アルミニウム合金支持体に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に平版印刷版(オフセット印刷版を
含む)としては、アルミニウム合金からなる支持体の表
面に粗面化処理を施した後、必要に応じて陽極酸化処理
などの表面処理を施し、さらに感光性塗料を塗布、乾燥
させて所謂PS版としたものが知られており、これを実
際に印刷に使用するにあたっては、PS版上に画像露
光、現像、ガム引き等の製版処理を施すのが通常であ
る。このような製版処理の過程において、現像処理によ
り未溶解で残留した感光層は画像部を形成し、一方感光
層が除去されてその下のアルミニウム表面が露出した部
分は、親水性のため水受容部となって非画像部を形成す
る。
【0003】このような平版印刷用の支持体としては、
一般に軽量でかつ表面処理性、加工性、耐食性に優れた
アルミニウム合金板が使用されている。このような目的
のアルミニウム合金板としては、従来は、JIS A1
050,JIS A1100,JIS A3003等か
らなる板厚0.1〜0.5mm程度のアルミニウム合金
圧延板が使用されている。またこのようなアルミニウム
合金圧延板は、表面を機械的方法、化学的方法、電気化
学的方法のいずれか1種または2種以上によって粗面化
し、その後陽極酸化処理を施して印刷版に適用するのが
通常である。具体的には、特開昭48−49501号に
記載されている機械的粗面化処理、化学的エッチング処
理、陽極酸化皮膜処理を順に施したアルミニウム平版印
刷版、あるいは特開昭51−146234号に記載され
ている電気化学的処理、後処理、陽極酸化処理を順に施
したアルミニウム平版印刷版、特公昭48−28123
号に記載されている化学エッチング処理、陽極酸化処理
を順に施したアルミニウム平版印刷版、あるいは機械的
粗面化処理後に特公昭48−28123号に記載されて
いる処理を施したアルミニウム平版印刷版等が知られて
いる。
【0004】なお前述のようなアルミニウム合金支持体
を実際に印刷に使用するにあたっては、前述のような粗
面化処理および陽極酸化処理の後、適切な感光性塗料を
塗布して乾燥させた後、露光や現像等の製版処理を行な
って印刷版とし、印刷機の円筒形版胴に巻付けて固定
し、湿し水の存在下においてインクを画像部に付着さ
せ、ゴムブランケットに転写後、紙面に印刷することが
行なわれる。またこの場合、1枚の印刷版から多数枚の
紙面に印刷を行なうのが一般的である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前述のような平版印刷
版用アルミニウム合金支持体については、次のような特
性が要求される。
【0006】すなわち先ず第1には、粗面化処理によっ
て均一に微細な凹凸を形成することができ、粗面化処理
後の表面に不規則な荒れや圧延方向に沿う筋状のムラ
(一般にこれを“ストリークス”と称している)が生じ
ないことが要求される。
【0007】なお粗面化処理としては、前述のように機
械的粗面化処理や電気化学的粗面化処理あるいは化学的
粗面化処理を適用することが考えられるが、現実には前
述のような要求を満たすことは、機械的粗面化処理単
独、あるいは化学的粗面化処理単独では困難とされてお
り、電気化学的粗面化処理を単独で適用するか、あるい
は電気化学的粗面化処理と機械的粗面化処理または化学
的粗面化処理とを組合せて適用するのが一般的である。
そして電気化学的粗面化処理によれば、電解浴液と電解
条件を選択することによって、種々の粗面を得ることが
でき、均一かつ微細な粗面を得ることも可能であるか
ら、平版印刷版用アルミニウム合金支持体には、特に電
気化学的粗面化処理による粗面化処理性が良好であるこ
と、すなわち電気化学的粗面化処理によって均一に微細
な凹凸を形成することができ、表面に荒れやストクリー
クスが生じないことが望まれる。
【0008】また第2には、印刷中に非画像部にインク
が付着しにくい性質を有することが望まれる。すなわ
ち、非画像部にインクが付着すれば、印刷物の紙面の非
印刷部分がインクで汚れてしまうから、非画像部にイン
クが付着しないことが必要であり、このような性能を一
般にインク汚れ性と称している。
【0009】さらに第3には、一般に印刷版用アルミニ
ウム合金支持体は、耐刷性向上のためにバーニング処理
と称する200〜300℃×3〜10分程度の加熱処理
を施すことが行なわれているが、このバーニングによっ
て軟化することがなく、バーニング後の強度が高いこと
が要求される。すなわち印刷版は、一般に印刷機の円筒
形版胴に巻付けてその両端を機械的にくわえ止めによっ
て固定するのが通常であるが、印刷版の強度が不足する
場合には、印刷版両端の固定部分が変形または破壊して
印刷ずれ等の障害が生じたり、印刷版の両端折り曲げ部
分が受ける繰返し応力によってくわえ切れが生じて印刷
不能となる事態が発生するから、バーニング処理後の強
度が高いことも印刷版支持体として重要な性能である。
【0010】しかしながら従来の一般的な印刷版支持体
用アルミニウム合金板では、それぞれ一長一短があり、
前述のような諸特性を全て同時に充分に満たすことは困
難であった。すなわち、従来の一般的な印刷版用アルミ
ニウム合金支持体を用いた場合、電気化学的粗面化処理
による粗面化面が荒れたり、ストリークスを生じたりす
ることがあり、あるいはインク汚れ性が劣っていて非画
像部にインクが付着したり、さらにはバーニングによっ
て印刷版強度が低下してしまうなどの問題があった。
【0011】この発明は以上の事情を背景としてなされ
たものであって、電気化学的粗面化処理による粗面化性
(表面処理性)が良好であって粗面化面の荒れやストリ
ークスが生じることなく、均一かつ微細な粗面を形成す
ることができ、しかもインク汚れ性が良好で印刷中に非
画像部の汚れが生じにくく、さらにはバーニング後の強
度が高い平版印刷版用アルミニウム合金支持体を提供す
ることを目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】前述のような課題を解決
するため、本願発明者等は平版印刷版用アルミニウム合
金支持体の成分組成と製造プロセスについて詳細に実験
・検討を重ねた結果、合金の化学成分組成を適切に設定
すると同時に、熱間圧延条件、特にその仕上げ温度を成
分組成に応じて適切に定め、そのほか中間焼鈍条件等を
適切に定めることによって、前述の諸特性を同時に満足
し得るアルミニウム合金支持体が得られることを見出
し、この発明をなすに至った。
【0013】具体的には、請求項1の発明の平版印刷版
用アルミニウム合金支持体の製造方法は、Fe0.20
〜0.50%、Si0.05〜0.15%、およびCu
5〜300ppmを含有し、残部がAlおよび不可避的
不純物よりなる合金を素材とし、鋳造後熱間圧延を45
0〜550℃の範囲内の温度で開始し、かつ熱間圧延仕
上がり温度(T℃)が、Fe量(Xwt%)およびSi
量(Ywt%)に応じて、 290−100Y≦T≦320+33X+100Y を満たしかつ仕上がり板厚が2〜6mmの範囲内となる
ように熱間圧延を終了させ、さらに圧延率30%以上の
冷間圧延を施した後、430〜580℃の範囲内の温度
で中間焼鈍を施し、その後最終冷間圧延を施して、Fe
固溶量が5ppm以上の最終板を得ることを特徴とする
ものである。
【0014】また請求項2の発明の平版印刷版用アルミ
ニウム合金支持体の製造方法は、Fe0.20〜0.5
0%、Si0.05〜0.15%、Cu5〜300pp
m、Mg50〜3000ppmを含有し、残部がAlお
よび不可避的不純物よりなる合金を素材とし、鋳造後熱
間圧延を450〜550℃の範囲内の温度で開始し、か
つ熱間圧延仕上がり温度(T℃)が、Fe量(Xwt
%)およびSi量(Ywt%)に応じて、 290−100Y≦T≦320+33X+100Y を満たしかつ仕上がり板厚が2〜6mmの範囲内となる
ように熱間圧延を終了させ、さらに圧延率30%以上の
冷間圧延を施した後、430〜580℃の範囲内の温度
で中間焼鈍を施し、その後最終冷間圧延を施して、Fe
固溶量が5ppm以上の最終板を得ることを特徴とする
ものである。
【0015】さらに請求項3の発明は、請求項1の製造
方法により得られたFe固溶量が5ppm以上の平版印
刷版用アルミニウム合金支持体を規定している。
【0016】そしてまた請求項4の発明は、請求項2の
製造方法により得られたFe固溶量が5ppm以上の平
版印刷版用アルミニウム合金支持体を規定している。
【0017】ここで、この発明による平版印刷版用アル
ミニウム合金支持体の成分限定理由について説明する。
【0018】Si:Siが0.05%未満では表面処理
性が劣って、電気化学的粗面化処理後の粗面の均一性が
悪くなり、また高純度の地金原料が必要となって高コス
ト化を招くから、経済性の点で実用性を損なう。一方
0.15%を越えてSiが含有されれば、粗面化処理後
の色調が黒味を帯びすぎて商品価値を損ない、また粗面
の均一性が低下するとともにインク汚れ性も低下する。
したがってSi含有量は0.05〜0.15%の範囲内
とする必要がある。なおSi量は熱間圧延上がりでの再
結晶のしやすさに関係し、Si量が少なければ熱間圧延
上がりの段階で再結晶させるための温度が高くなる。
【0019】Fe:Feが0.20%未満では電気化学
的粗面化処理による粗面が不均一となって粗面化面の荒
れやストリークスが生じやすくなり、また高純度の地金
原料が必要となって、高コスト化を招くから、経済性を
損なう。一方Fe量が0.50%を越えればインク汚れ
性が低下し、また粗面化処理後の色調が黒味を帯びすぎ
て商品価値を損なう。したがってFeは0.20〜0.
50%の範囲内とする必要がある。またFe量も熱間圧
延上がりでの再結晶のしやすさに関係し、Fe量が少な
ければ熱間圧延上がりの段階での再結晶粒が大きくなり
やすい。なおFeは、最終板での固溶量が5ppm以上
であることが必要である。すなわちFeの固溶量は最終
板におけるバーニング特性に関係し、Fe固溶量が少な
ければ軟化しやすくなる。特にFe固溶量が5ppm未
満では、バーニング処理のための加熱によって材料が軟
化して、バーニング処理後の強度低下を招く。
【0020】Cu:Cuは電気化学的粗面化処理による
ピットを微細にし、表面処理性を改善する。Cu量が5
ppm(0.0005wt%)未満ではピットの微細化
効果が不充分であり、一方Cu量が300ppm(0.
03wt%)を越えれば、電気化学的粗面化処理による
粗面の均一性が低下し、またインク汚れ性が低下するか
ら、Cu量は5〜300ppmの範囲内とした。
【0021】Mg:Mgは、他の条件によってインク汚
れ性が低下しそうな場合において、インク汚れ性を向上
させるために有効であり、請求項2、請求項4の発明の
平版印刷版用アルミニウム合金支持体において積極的に
添加される。Mg量が50ppm(0.005wt%)
未満ではインク汚れ性向上効果が充分に得られず、一方
Mg量が3000ppm(0.30wt%)を越えれ
ば、電気化学的粗面化が不安定となって良好な印刷画質
が得られなくなり、また材料の強度が高くなり過ぎて、
繰返し曲げ性が低下するとともに、ライン通板性が低下
するから、Mgを添加する場合のMg量は50〜300
0ppmの範囲内とした。
【0022】以上の各元素のほかは、基本的にはAlお
よび不可避的不純物とすれば良い。但し、一般のアルミ
ニウム合金においては、鋳塊結晶組織を微細化して圧延
板のキメ、ストリークスを防止するため、少量のTiを
単独で、または微量のBと組合せて添加することがあ
り、この発明の平版印刷版支持体に用いるアルミニウム
合金においても、0.003〜0.05%のTiを単独
で、あるいは1〜50ppmのBと組合せて添加しても
良い。Ti量が0.003%未満では、またB量が1p
pm未満では、上記の効果が得られず、一方Ti量が
0.05%を越えれば、Tiの添加効果が飽和して経済
性を損ない、またB量が50ppmを越えればBの添加
効果が飽和するばかりでなく、粗大なTiB2 粒子によ
る線状欠陥が生じやすくなる。
【0023】不純物としては、JIS 1050相当の
不純物量(Mn0.05%以下、Zn0.05%以下、
その他合計0.05%以下)程度であれば、平版印刷版
支持体用のアルミニウム合金としてその特性を損なうこ
とはない。なお請求項1、請求項3の発明においては、
Mgを積極的合金元素としては添加していないが、不純
物として50ppm未満のMgを含有することが許容さ
れることはもちろんである。
【0024】次にこの発明の平版印刷版用アルミニウム
合金支持体の製造方法における製造プロセスについて説
明する。
【0025】先ず前述のような成分組成を有するアルミ
ニウム合金をDC鋳造法等によって常法に従い鋳造す
る。得られた鋳塊に対しては、熱間圧延に先立って加熱
して、熱間圧延に供し、引続き冷間圧延を施した後、中
間焼鈍を施し、さらに最終冷間圧延を施して最終的に板
厚0.10〜0.50mm程度の圧延板とする。
【0026】ここで熱間圧延開始温度は、450〜55
0℃の範囲内とする必要がある。熱間圧延開始温度が4
50℃未満では、後述するような再結晶のために必要な
熱間圧延上がり温度を確保することが困難となるととも
に、鋳塊組織の偏析が残留し、インク汚れが生じやすく
なる。一方熱間圧延開始温度が550℃を越えれば、熱
間圧延中において再結晶粒が粗大化し、電気化学的粗面
化処理時に表面荒れが生じやすくなる。
【0027】また熱間圧延の上がり温度はこの発明にお
いて極めて重要である。すなわち、この発明の方法の場
合、中間焼鈍時においても再結晶させるが、最終板にお
ける電気化学的粗面化処理後の粗面化面を、均一でスト
リークスの発生がなくかつ表面荒れもない面とするため
には、中間焼鈍以前の熱間圧延上がりの段階でも圧延板
表面が一旦再結晶していること、そしてその再結晶組織
が均一かつ微細であることが必要であり、そのために
は、熱間圧延上がり温度を合金のFe量およびSi量に
応じて適切な温度域に定める必要がある。具体的には、
熱間圧延上がりで熱延板自体の有する保有熱によって再
結晶を進ませることが、最終板の電気化学的粗面化処理
時におけるストリークスの発生の防止に有効であり、ま
たこのとき熱間圧延上がりでの再結晶粒が粗大となれ
ば、電気化学的粗面化処理時において表面荒れが生じや
すくなる。したがって電気化学的粗面化処理後の粗面化
面として、ストリークスがなく荒れのない面を得るため
には、熱間圧延上がりの状態で、均一かつ微細に再結晶
している必要がある。熱間圧延上がりでの圧延板の再結
晶に対しては、素材合金の化学成分、特にFe量および
Si量が強く影響するから、熱間圧延上がりの状態で前
述のような適切な再結晶状態を得て、電気化学的粗面化
処理により適切な粗面化面を得るためには、熱間圧延上
がり温度T(℃)を、素材合金のFe量(Xwt%)と
Si量(Ywt%)に応じて次の(1)式を満たすよう
な温度域に定める必要がある。 290−100Y≦T≦320+33X+100Y …(1)
【0028】ここで、熱間圧延上がり温度Tが式(1)
の左辺(290−100Y)未満では、熱間圧延上がり
で表面層が充分に再結晶せず、最終の電気化学的粗面化
処理によってストリークスが発生しやすくなる。一方熱
間圧延上がり温度Tが式(1)の右辺(320+33X
+100Y)を越えれば、熱間圧延上がりで再結晶粒が
粗大化し、最終板に対する電気化学的粗面化処理によっ
て表面に荒れが生じやすくなる。なおこの発明の方法の
場合、熱間圧延後には冷間圧延を施してから中間焼鈍を
施して、改めて再結晶させることになり、この中間焼鈍
時には結晶粒の均一化が進むが、それだけでは不充分で
あって、熱間圧延上がり温度が前述の式(1)の範囲か
ら逸脱すれば、中間焼鈍により結晶粒の均一化を進行さ
せても、最終板に対する電気化学的粗面化処理によって
ストリークスや荒れの問題が発生してしまうのである。
【0029】なお熱間圧延による上がり板厚は、2〜6
mmの範囲内とする必要がある。熱間圧延上がり板厚が
2mm未満では、熱間圧延仕上り温度を式(1)の範囲
内とすることが困難となり、一方6mmを越えれば、冷
間圧延の比率が高くなり過ぎて、経済的でなくなる。
【0030】熱間圧延終了後、中間焼鈍前には冷間圧延
(一次冷間圧延)を行なう。この一次冷間圧延の圧延率
は少なくとも30%以上、好ましくは50%以上とす
る。中間焼鈍前の冷間圧延率が30%未満の場合、中間
焼鈍時の再結晶粒が粗大となるか、または中間焼鈍時に
再結晶が生じないため、最終板に対する電気化学的粗面
化処理による粗面化面に荒れが生じてしまう。
【0031】一次冷間圧延後には中間焼鈍を行なうが、
この中間焼鈍は430〜580℃の温度域で行なう必要
がある。中間焼鈍温度が430℃未満では、バーニング
処理時において板の軟化が生じやすくなり、印刷版の強
度が低下するおそれがある。一方中間焼鈍温度が580
℃を越えれば、結晶粒が粗大となって最終板の電気化学
的粗面化処理面が荒れてしまう。なお中間焼鈍は、加熱
昇温速度が緩やかなバッチ焼鈍もしくは急速加熱の連続
焼鈍のいずれを適用しても良い。中間焼鈍の保持時間
は、バッチ焼鈍の場合は30分以上が一般的であり、一
方連続焼鈍の場合は保持なしかまたは保持しても5分以
下で充分である。
【0032】中間焼鈍後の最終冷間圧延率は特に限定さ
れるものではないが、一般には10%〜80%程度とす
れば良い。
【0033】次に前述のようにして得られた平版印刷版
用アルミニウム合金支持体を平版印刷版とするための処
理方法について詳細に説明する。なお次に記載する方法
は、飽くまで代表的な例であり、これらの方法に限定さ
れないことは勿論である。
【0034】先ずアルミニウム合金素板の表面に付着し
ている油脂、錆、ゴミなどを除去するため、トリクレ
ン、苛性ソーダなどで清浄化処理することが望ましい。
苛性ソーダなどによるアルカリエッチングを行った場合
には、発生したスマットを除去するデスマット処理(た
とえば10〜30wt%の硫酸または硝酸に浸漬する処
理など)を施す。清浄化処理した表面に対しては、粗面
化処理を施す。粗面化処理方法としては、機械的粗面化
法、電気化学的粗面化法、化学的粗面化法がある。機械
的粗面化法としては、回転ナイロンブラシと研磨剤(ア
ルミナ、珪砂など)を用いるブラシグレイン法が一般的
である。電気化学的粗面化法としては、2〜40g/l
の塩酸を含有する水溶液または硝酸を2〜40g/l含
有する水溶液中で20〜70℃の温度で電解処理する方
法が一般的であり、この場合電解液中にこれらの酸のア
ルミニウム塩や無機酸、アミン、カルボン酸などを含有
させてもよい。電気化学的粗面化法において、電解質濃
度が2g/l以下では粗面化が困難になり、40g/l
以上のときは不均一な粗面形状になって印刷版として適
さなくなる。この電気化学的粗面化に用いる電流波形
は、商用交流、正弦波交流、矩形波、台形波などが用い
られ、また電流密度は10〜100A/mm2 の範囲内
が好ましい。電気化学的粗面化処理による粗面形状は電
解液組成、温度、電流密度、電解波形、電気量、電解液
流速などの諸条件を制御することによって調整でき、し
たがってこれらの諸条件を適切にコントロールすること
により、所望の印刷特性を容易に得ることができる。一
方化学的粗面化法としては、苛性ソーダやフッ化ソーダ
などで表面をエッチングする方法を適用することができ
る。このようにして粗面化された表面に付着した残存物
は、米国特許第3834998号明細書に記載されてい
る方法で除去することができる。なお粗面化処理方法と
しては基本的には上記のいずれの方法を適用しても良い
が、この発明で用いている成分組成の合金では特に電気
化学的粗面化処理が最適である。
【0035】上述のようにして粗面化処理された表面に
対しては、周知の方法で陽極酸化処理を施す。具体的に
は、硫酸、燐酸、シュウ酸、クロム酸、アミドスルホン
酸などにアルミニウム塩を含有させた電解液中で直流、
交流、交直重畳、直流パルスなどを用いて陽極酸化処理
を施せば良い。この際の電解質濃度は1〜80wt%、
温度は5〜70℃の範囲、電流密度は0.5〜60A/
dm2 の範囲内とし、酸化皮膜重量は0.5〜5g/m
2 の範囲内が好ましい。
【0036】陽極酸化処理を施したアルミニウム板に対
しては、さらに米国特許第2714066号、英国特許
第1203447号あるいは米国特許第3181461
号明細書に記載されている方法で親水化処理してもよ
い。また必要に応じて、特開昭63−145092号に
記載されている有機スルホン酸、特開昭63−1450
92号記載のカルボン酸とホスホン酸基を含有する化合
物、特開平3−261592号記載の1個のアミノ基と
リンの酸素酸基1個を有する化合物、特開平3−215
095号記載の燐酸エステルなどを下塗り層として5〜
30mg/m2 設けることができる。
【0037】さらに平版印刷版とするには、表面に感光
層を設けることが必要であるが、この感光層としては次
の(1)〜(4)のいずれかに記すものを適用すれば良
い。
【0038】(1) O−ナフトキノンジアジドスルホ
ン酸エステルおよびフェノール・クレゾール混合ノボラ
ック樹脂を含有する感光層 例えば、米国特許第2766118号、同第27670
92号、同第3636709号、同第3759711
号、同第4028111号明細書記載の化合物あるいは
英国特許第1494043号明細書記載の化合物が有用
である。
【0039】(2) ジアゾ樹脂と水不溶性かつ親油性
高分子化合物を有する感光層 例えば、P−ジアゾジフェニールアミンとホルムアルデ
ヒドまたはアセトアルデヒドの縮合物とヘキサフルオロ
リン酸塩とのジアゾ樹脂などが好適である。その他に、
米国特許第3300309号、特公昭54−19773
号などに記載のジアゾ化合物も有用である。
【0040】(3) 光二量化型感光層組成物および光
重合感光性組成物を含む感光層 光二量化型感光層組成物としては米国特許第40780
41号や、独国特許第2626769号明細書に記載さ
れているマレイミド基側鎖または主鎖に有するポリマー
が好適である。また、光重合感光層組成物としては、シ
ンナミル基、シンナモイル基、カルコン基などを側鎖ま
たは主鎖に有するポリマーが好適である。例えば米国特
許第3030208号、米国出願第828455号明細
書に記載されている感光性ポリエステルがある。また、
これらのポリマーをアルカリ可溶化した特開昭60−1
91244号明細書記載のポリマーも有用である。
【0041】(4) 電子写真用感光層 例えば、米国特許第3001872号、特開昭56−1
61550号、特開昭60−186847号、特開昭6
1−238063号明細書に記載された電子写真感光層
に用いられるZnO感光層を用いてもよい。
【0042】なおこれらの感光層には、必要に応じて米
国特許第4028111号、同第3751257号記載
のバインダー、特開昭62−293247号記載の染
料、特開平2−96756号、特開昭55−527号に
記載されている感脂化剤、特開昭62−251740号
に記載されている非イオン界面活性剤、あるいはO−ナ
フトキノンジアジド−4−スルホニルクロライド、トリ
ハロメチルオキサチアゾールなどに代表される特開昭5
3−36223号、特開昭63−58440号明細書に
開示されている光酸発生剤により露光後の画像可視化剤
を適宜添加することができる。またここで、アルミニウ
ム板上に設ける感光層は、乾燥後の重量で0.8〜6g
/m2 の範囲とすれば良い。
【0043】上述のようにして塗布形成された感光層上
には、相互に独立して設けられた突起物により構成され
る特開昭55−12974号、特開昭58−18263
6号に記載されているマット層を設けてもよい。またこ
の感光層が塗布された面に対する裏面に、重ね合わせた
ときの感光層のきず付きを防止するために、ガラス転移
点20℃以上のポリマーや特開平6−35174号明細
書記載の有機金属塩などを加水分解等により無機酸化物
にして被覆する方法などを適用してもよい。
【0044】以上のようにして作成した感光性平版印刷
版(PS版)は、画像露光後、米国特許第425943
4号、同第4186006号、特開昭59−84241
号、特開昭57−192952号あるいは特開昭62−
24263号明細書記載の方法などで現像、ガム引きが
なされ、版胴に固定して印刷に供される。
【0045】
【発明の実施の形態】
【0046】
【実施例】表1の合金符号A〜Eに示す化学成分組成を
有する各アルミニウム合金を溶製し、DC鋳造法(半連
続鋳造)により450mm×1200mm×3500m
mの鋳塊を鋳造した。その鋳塊に対し片面10mmずつ
面削を行なった後、表2の製造番号1〜11に示すよう
な条件で熱間圧延を行ない、さらに一次冷間圧延を施し
てから中間焼鈍を行ない(注:製造番号4は一次冷間圧
延なしで中間焼鈍を施した)、最終冷間圧延を行なって
0.3mm厚の平版印刷版支持体用素板に仕上げた。な
お最終冷間圧延後のFe固溶量を調べた結果を表2中に
示す。
【0047】
【表1】
【0048】
【表2】
【0049】表2の製造番号1〜11に示す工程条件に
より得られた各素板について、バミストン/水25wt
%の懸濁液中で、回転ナイロンブラシを用いて表面粗さ
が0.6μmになるようにブラシグレイン処理した。表
面を10%苛性ソーダ水溶液中で50℃×1分間予備エ
ッチングし、続いて1%硝酸水溶液中で30A/mm2
の電流密度で10秒間電解粗面化処理(電気化学的粗面
化処理)を実施した。引き続き、5%苛性ソーダ中で3
5℃×10秒間洗浄した後、30%硫酸中で50℃×2
0秒間中和処理した。この表面に15%硫酸中で約0.
7μmの陽極酸化皮膜を生成させた。このアルミニウム
板上に下記の感光層を塗布後の乾燥重量が2g/m2
なるように設けた。
【0050】感光層の成分 ナフトキノン(1,2)−ジアジド−(2)−5−スル
ホン酸クロライドとレゾルシン−ベンズアルデヒド樹脂
とのエステル化合物……1重量部 フェノールとm−,p−混合クレゾールとホルムアルデ
ヒド共重縮合物……3.5重量部 2−トリクロロメチル−5−[β−(2−ベンゾフリ
ル)ビニル]−1,3,4」−オキサジアゾール……
0.03重量部 ビクトリアビュアーブル−BOH(保土ケ谷化学製)…
…0.1重量部 p−ブチルフェノールアルデヒドノボラック樹脂のO−
ナフトキノンアジドスルホン酸エステル……0.05重
量部 メチルセルソルブ……27重量部
【0051】以上のようにして得られた感光性平版印刷
版に、3kwのメタルハライドランプを用いて1mの距
離で50秒間露光させ、3%メタ珪酸ナトリウム水溶液
で25℃、45秒間現像して、水洗乾燥後、ガム引き
し、平版印刷版を得た。このようにして得られた原版を
印刷機に取り付け、印刷試験を行った。
【0052】この発明による平版印刷版用支持体および
比較例による平版印刷版用支持体について、前述のよう
に機械的粗面化−予備エッチング−電気化学的粗面化を
行なった際の表面処理性として、ストリークスおよび表
面荒れを調査し、またバーニング処理に対する耐軟化特
性として、バーニング処理に相当する300℃×7分の
熱処理を施してその後の強度を調べた。さらに最終的に
得られた各印刷版について、非画像部のインク汚れを調
べた。これらの結果を表3に示す。なお表3において、
表面処理性に関してのストリークスおよび表面荒れにつ
いては、目視観察により、 ○…良 △…中間 ×…不良 で評価した。また、インク汚れ性に関しては非画像部の
インク汚れの有無について目視で判断した。
【0053】
【表3】
【0054】表3に示すように、合金の成分組成が請求
項1もしくは請求項2の発明で規定する条件を満たしか
つ製造プロセスもこの発明で規定する条件を満たす本発
明例(製造番号1,6,9)による場合は、電気化学的
粗面化処理後にストリークスおよび表面荒れの発生がな
く、電気化学的粗面化処理における表面処理が優れてお
り、またバーニング処理後の強度も高く、さらにはイン
ク汚れ性にも優れていることが明らかである。
【0055】これに対し製造番号2の比較例では、合金
の成分組成は請求項1の発明で規定する条件を満たして
いるものの、熱間圧延開始温度が低く、熱間圧延上がり
温度が式(1)の下限よりも低いため、ストリークスが
発生してしまい、インク汚れ性が悪く、また中間焼鈍温
度が低過ぎて最終板でのFe固溶量も5ppm未満とな
ったため、バーニング処理によって著しく軟化してしま
った。
【0056】また製造番号3の比較例では、合金の成分
組成は請求項1の発明で規定する条件を満たしているも
のの、熱間圧延開始温度が高過ぎて熱間圧延上がり温度
が式(1)の上限を越えてしまったため、電気化学的粗
面化処理によって表面荒れが発生してしまった。
【0057】さらに製造番号4の比較例は、合金の成分
組成は請求項1の発明で規定する条件を満たしているも
のの、中間焼鈍前に冷間圧延を行なわなかった例であ
り、この場合は電気化学的粗面化処理によってストリー
クスおよび表面荒れが発生してしまった。
【0058】また製造番号5の比較例では、素材合金の
成分組成は請求項1の発明で規定する条件を満たしてい
るものの、中間焼鈍温度が低くて最終板のFe固溶量が
5ppm未満となってしまったため、バーニング処理後
の強度が低下してしまった。
【0059】さらに製造番号7は、合金の成分組成は請
求項2の発明で規定する条件を満たしているものの、熱
間圧延上がり温度が式(1)で規定する下限よりも低か
った比較例であり、この場合は電気化学的粗面化処理に
よってストリークスが発生してしまった。
【0060】また製造番号8は、合金の成分組成は請求
項2の発明で規定する条件を満たしているものの、熱間
圧延上がり温度が式(1)で規定する上限を越えた比較
例であり、この場合は電気化学的粗面化処理によって表
面荒れが生じてしまった。
【0061】一方製造番号10は、Fe量、Si量、C
u量、Mg量がこの発明で規定する各含有量上限を越え
た比較合金を用いた比較例であり、この場合、製造プロ
セス条件はこの発明で規定するプロセス条件を満たして
いたが、電気化学的粗面化処理によって表面荒れが生
じ、インク汚れ性が劣ってしまった。
【0062】そして製造番号11は、Fe量、Si量、
Cu量がこの発明で規定する各含有量下限より低かった
比較合金を用いた比較例であり、この場合、製造プロセ
ス条件はこの発明で規定する条件を満たしていたが、電
気化学的粗面化処理によってストリークスおよび表面荒
れが発生してしまった。
【0063】
【発明の効果】この発明によれば、成分組成を適切に定
めるばかりでなく、製造プロセス、特に熱間圧延上がり
温度を合金のFe量、Si量に応じて適切に定めること
によって、電気化学的粗面化処理における表面処理性が
優れていて、ストリークスおよび表面荒れのない均一か
つ微細な粗面化面を有する平版印刷版を得ることがで
き、またそればかりでなくバーニング処理による軟化も
少なくてバーニング処理後の強度が高く、かつインク汚
れ性に優れていて非画像部のインク汚れの少ない平版印
刷版を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C22F 1/00 683 C22F 1/00 683 685 685Z 686 686A 691 691B 694 694B 694A (72)発明者 榊 博和 静岡県榛原郡吉田町川尻4000番地 富士写 真フイルム株式会社内 (72)発明者 澤田 宏和 静岡県榛原郡吉田町川尻4000番地 富士写 真フイルム株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Fe0.20〜0.50%(重量%、以
    下同じ)、Si0.05〜0.15%、およびCu5〜
    300ppmを含有し、残部がAlおよび不可避的不純
    物よりなる合金を素材とし、鋳造後熱間圧延を450〜
    550℃の範囲内の温度で開始し、かつ熱間圧延仕上が
    り温度(T℃)が、Fe量(Xwt%)およびSi量
    (Ywt%)に応じて、 290−100Y≦T≦320+33X+100Y を満たしかつ仕上がり板厚が2〜6mmの範囲内となる
    ように熱間圧延を終了させ、さらに圧延率30%以上の
    冷間圧延を施した後、430〜580℃の範囲内の温度
    で中間焼鈍を施し、その後最終冷間圧延を施して、Fe
    固溶量が5ppm以上の最終板を得ることを特徴とす
    る、平版印刷版用アルミニウム合金支持体の製造方法。
  2. 【請求項2】 Fe0.20〜0.50%、Si0.0
    5〜0.15%、Cu5〜300ppm、Mg50〜3
    000ppmを含有し、残部がAlおよび不可避的不純
    物よりなる合金を素材とし、鋳造後熱間圧延を450〜
    550℃の範囲内の温度で開始し、かつ熱間圧延仕上が
    り温度(T℃)が、Fe量(Xwt%)およびSi量
    (Ywt%)に応じて、 290−100Y≦T≦320+33X+100Y を満たしかつ仕上がり板厚が2〜6mmの範囲内となる
    ように熱間圧延を終了させ、さらに圧延率30%以上の
    冷間圧延を施した後、430〜580℃の範囲内の温度
    で中間焼鈍を施し、その後最終冷間圧延を施して、Fe
    固溶量が5ppm以上の最終板を得ることを特徴とす
    る、平版印刷版用アルミニウム合金支持体の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の製造方法によって製造
    された、Fe固溶量5ppm以上の平版印刷版用アルミ
    ニウム合金支持体。
  4. 【請求項4】 請求項2に記載の製造方法によって製造
    された、Fe固溶量が5ppm以上の平版印刷版用アル
    ミニウム合金支持体。
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