JPH1161303A - 酸化物分散強化型合金、その合金の製造方法およびその合金を用いた高温耐熱部品 - Google Patents

酸化物分散強化型合金、その合金の製造方法およびその合金を用いた高温耐熱部品

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JPH1161303A
JPH1161303A JP9216823A JP21682397A JPH1161303A JP H1161303 A JPH1161303 A JP H1161303A JP 9216823 A JP9216823 A JP 9216823A JP 21682397 A JP21682397 A JP 21682397A JP H1161303 A JPH1161303 A JP H1161303A
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oxide dispersion
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JP9216823A
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Inventor
Takahiro Hamada
孝浩 浜田
Yutaka Ishiwatari
裕 石渡
Hiroaki Yoshioka
洋明 吉岡
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】次世代燃焼器である1100〜1300℃級ガ
スタービンにおける、燃焼器ライナなどの高温耐熱部品
として適用することができ、優れた高温強度、耐酸化性
および加工成形性を有する酸化物分散強化型合金、酸化
物分散強化型合金の製造方法および酸化物分散強化型合
金を用いた高温耐熱部品を提供する。 【解決手段】重量%で、Cr:18.0〜18.0%、
Co:3.0%以下(0を含まない)、Mo+W:7.
0〜12.0%、Fe:15.0〜22.0%、Al:
8.0%以下(0を含まない)、Mn:1.0%以下
(0を含まない)、Si:1.0%以下(0を含まな
い)、C:0.5%以下(0を含まない)を含み、残部
がNiおよび不可避的不純物からなるNi基合金の母相
中に、Yを0.01〜10.0%分散させたこと
を特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特にガスタービン
用燃焼器ライナなどのガスタービン用高温部品材料とし
て好適である酸化物分散強化型合金、酸化物分散強化型
合金の製造方法および酸化物分散強化型合金を使用した
高温耐熱部品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】発電用ガスタービンはエネルギー資源の
有効利用をするため、ガスタービンの高効率化への研究
開発が積極的に行われている。ガスタービンでは、燃焼
器出口ガス温度が高いほど発電効率が向上するため、ガ
スタービン入口温度の高温化が推進されている。しか
し、ガスタービンを構成する高温部品用材料にとって、
燃焼器出口ガス温度が高くなるほど、極めて過酷な環境
となり、高温での強度低下や、著しい高温腐食および高
温酸化が問題となっている。
【0003】従来、1100〜1300℃級ガスタービ
ンでは、燃焼器ライナ基材温度は約550〜650℃で
あった。
【0004】一方、最近では、ガスタービンの高温化が
進み、将来的には、1600℃超級ガスタービンが実現
され、燃焼器ライナ基材温度は約1000℃付近に達す
ると予測されている。従って、次世代燃焼器ライナ材料
として、1000℃での耐熱性を有する材料が必要とさ
れる。しかし、従来の燃焼器用材料は、高温強度が低
く、次世代燃焼器ライナ材料として従来の燃焼器用材料
を適用することは難しいと考えられている。
【0005】現在、次世代燃焼器ライナ材料として超高
温での強度を満足させる材料として、酸化物分散強化型
(Oxide Dispersion Strengthed ;以下、ODSとい
う)合金の開発および研究が検討されている。このOD
S合金は高温強度を有し、また極めて安定な耐熱材料で
ある。
【0006】ODS合金は、高温でも安定なセラミック
分散粒子を合金中に分散させることにより、高温強度を
高めた合金である。このような合金は、既に、米国特許
第3591362号明細書、第3723092号明細
書、第3725088号明細書、第3837930号明
細書および第3926568号明細書等に掲載されてい
る。ODS合金として、20%Cr−Fe合金にY
を分散させたMA956合金(Fe基合金)、20%
Cr−Ni合金にYを分散させたMA754合金
および15%Cr−Ni合金にYを分散させたM
A6000合金などが製品化されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た既存のODS合金は、高温強度および高温安定性に優
れているものの、成形性が悪いため、燃焼器ライナとし
て適用することが困難であった。また、1000℃付近
の超高温燃焼ガスに接した場合にも、優れた耐酸化性を
有する酸化物分散強化型合金は未だ得られていない。
【0008】本発明は、このような事情のもとになされ
たものであり、既存のODS合金を更に改良することに
より、優れた高温強度、耐酸化性および加工成形性を有
する酸化物分散強化型合金を提供することを目的とす
る。
【0009】そして、前記酸化物分散強化型合金を製造
する際に、高温加圧条件などの処理条件を規定すること
により、優れた特性を得ることができる酸化物分散強化
型合金の製造方法を提供することを目的とする。
【0010】さらに、前記のようにして得られた酸化物
分散強化型合金を、次世代燃焼器である1600℃超級
ガスタービンの燃焼器ライナなどに適用することによ
り、1000℃付近の超高温の燃焼ガス中においても、
優れた高温強度、耐酸化性を有する酸化物分散強化型合
金を用いた高温耐熱部品を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の酸化物分
散強化型合金は、重量%で、Cr:18.0〜25.0
%、Co:3.0%以下(0を含まない)、Mo+W:
7.0〜12.0%、Fe:15.0〜22.0%、A
l:8.0%以下(0を含まない)、Mn:1.0%以
下(0を含まない)、Si:1.0%以下(0を含まな
い)、C:0.5%以下(0を含まない)を含み、残部
がNiおよび不可避的不純物からなるNi基合金の母相
中に、Yを0.01〜10.0%分散させたこと
を特徴とする。
【0012】請求項2記載の酸化物分散強化型合金は、
重量%で、Cr:20.5〜23.0%、Co:0.5
〜2.5%、Mo:8.0〜10.0%、W:0.2〜
1.0%、Fe:17.0〜20.0%、Al:0.0
1〜3.0%、Mn:1.0%以下(0を含まない)、
Si:1.0%以下(0を含まない)、C:0.05〜
0.2%を含み、残部がNiおよび不可避的不純物から
なるNi基合金の母相中に、Yを0.2〜5.0
%分散させたことを特徴とする。
【0013】請求項3記載の酸化物分散強化型合金は、
重量%で、Cr:20.5〜23.0%、Co:0.5
〜2.5%、W:8.0〜10.0%、Fe:17.0
〜20.0%、Al:0.01〜3.0%、Mn:1.
0%以下(0を含まない)、Si:1.0%以下(0を
含まない)、C:0.05〜0.2%を含み、残部がN
iおよび不可避的不純物からなるNi基合金の母相中
に、Yを0.2〜5.0%分散させたことを特徴
とする。
【0014】本発明において、請求項1〜3のように組
成範囲を限定した理由について、各元素毎に説明する。
なお以下の説明において、組成を表す%は特に断らない
限り重量%とする。
【0015】Cr(クロム)は、耐酸化性および耐食性
を向上させるのに必要不可欠な元素である。本発明にお
いて、Crの含有量を18.0〜25.0%と規定した
理由は、含有量が25.0%を超えると延性および靭性
が劣化し、また、含有量が18.0%未満では所望の高
温耐食性を確保できないためである。本発明において望
ましいCrの含有量は20.5〜23.0%であり、こ
の場合には、さらに優れた耐酸化性および耐食性を得る
ことができる。
【0016】Co(コバルト)は、固溶強化に寄与する
とともに、高温耐食性を向上させる特性を備えている元
素である。本発明において、Coの含有量を3.0以下
と規定した理由は、含有量が3.0%を超えると高温強
度が低下してしまうためである。本発明において望まし
いCoの含有量は、0.5〜2.5%であり、この場合
には、さらに優れた固溶強化および高温耐食性を得るこ
とができる。
【0017】W(タングステン)とMo(モリブデン)
は、固溶強化元素として非常に有効な元素である。本発
明において、MoとWとを合計した含有量(以下、Mo
+W含有量とする)を7.0〜12.0%と規定した理
由は、過剰にMoとWとを添加すると、靭性および加熱
脆化特性を著しく低下させてしまうためである。本発明
において、Moの含有量を8.0〜10.0%含有させ
Wの含有量を0.2〜1.0%とした場合、もしくはW
の含有量を8.0〜10.0%含有させMoを含まない
とした場合が望ましい。また、この場合にはさらに優れ
た固溶強化特性を得ることができる。
【0018】Fe(鉄)は、固溶強化元素として有効な
役割を果たすとともに、展延性を向上させる特性を備え
る元素である。本発明において、Feの含有量を15.
0〜22.0%と規定した理由は、Feの含有量が2
2.0%を超えると、耐酸化性が著しく劣化してしまう
ためである。本発明において望ましいFeの含有量は、
17.0〜20.0%であり、この場合には、さらに優
れた固溶強化特性および展延性を得ることができる。
【0019】Al(アルミニウム)は、耐酸化性を向上
させるために有効な元素である。また、Alの含有量を
低くした場合には固溶強化に寄与し、Alの含有量を比
較的高くした場合には、強化因子であるγ′相を形成す
る役割を果たす元素である。本発明においてAlの含有
量を8.0%以下と規定した理由は、Alの含有量が
8.0%を超えると溶体化処理が困難になり、十分な
γ′相が形成できずに高温強度が低下してしまうためで
ある。
【0020】Mn(マンガン)は、脱硫および脱酸剤と
して重要な元素であるとともに、組織を安定化する役割
を果たす元素である。本発明において、Mnの含有量を
1.0%以下と規定した理由は、Mnを過剰に添加する
と靭性を劣化させてしまうためである。
【0021】Si(ケイ素)は、脱酸剤として添加する
元素である。本発明において、Siの含有量を1.0%
以下と規定した理由は、Siを過剰に添加すると、高温
加熱中での著しい脆化を引き起こしてしまうためであ
る。
【0022】C(炭素)は、粒界強化元素であるととも
に、組織を安定化する役割を果たす元素である。本発明
において、Cの含有量を0.5%以下と規定した理由
は、Cの含有量が0.5%を超えると、靭性および加工
成形性が著しく劣化してしまうためである。本発明にお
いて望ましいCの含有量は、0.05〜0.2%であ
り、この場合には、さらに優れた粒界強化特性および組
織安定性を得ることができる。
【0023】Y(三酸化イットリウム)は、機械
的合金化により均一分散させることにより、クリープ強
度を向上させる役割を果たす元素である。本発明におい
て、Yの含有量を0.01〜10.0%と規定し
た理由は、含有量が10.0%を超えると、延性および
加工成形性が著しく劣化してしまうためである。本発明
において望ましいYの含有量は、0.2〜5.0
%であり、この場合には、さらに優れたクリープ強度を
得ることができる。
【0024】請求項4記載の酸化物分散強化型合金は、
請求項1〜3記載の酸化物分散強化型合金において、重
量%で、Tiを8.0%含有させたことを特徴とする。
【0025】請求項5記載の酸化物分散強化型合金は、
請求項1〜4記載の酸化物分散強化型合金において、T
aとNbとの少なくとも一種を、重量%で、各々8.0
%以下含有させたことを特徴とする。
【0026】本発明において、請求項4および5のよう
に組成範囲を限定した理由について、各元素毎に説明す
る。
【0027】Ti(チタン)はAlと同様に、耐酸化性
を向上させるのに有効な元素である。また、Tiは、含
有量を低くした場合には固溶強化に寄与し、Tiの含有
量を比較的高くした場合には、強化因子であるγ′相を
形成する役割を果たす。本発明において、Tiの含有量
を8.0%以下と定めた理由は、Tiの含有量が8.0
%を超えると、溶体化処理が困難になり十分なγ′相が
形成できずに高温強度が低下してしまうためである。
【0028】Ta(タンタル)とNb(ニオブ)は固溶
強化元素として非常に有効な元素である。本発明におい
て、Taの含有量を8.0%以下と規定した理由は、T
aの含有量が8.0%を超えると、靭性および加熱脆化
特性を著しく低下してしまうためである。また、本発明
において、Nbの含有量を8.0%以下と規定した理由
は、Nbの含有量が8.0%を超えると耐酸化性が著し
く劣化してしまうためである。
【0029】請求項6記載の酸化物分散強化型合金は、
請求項1〜5記載の酸化物分散強化型合金において、Y
の粒径分布が0.01〜5μmであることを特徴
とする。
【0030】本発明において、Yの粒径をできる
だけ小さくすることにより、Ni基合金の母相中に、Y
を均一に分散させることが可能である。
【0031】請求項7記載の酸化物分散強化型合金は、
請求項1〜6記載の酸化物分散強化型合金において、N
i基合金の母相中における酸素含有量が600ppm以
下であることを特徴とする。
【0032】本発明において、酸素含有量を600pp
m以下と規定した理由は、酸素含有量が600ppmを
超える場合には、高温強度が低下してしまうためであ
る。
【0033】請求項8記載の酸化物分散強化型合金の製
造方法は、請求項1〜7記載の酸化物分散強化型合金に
おいて、母相となるNi基合金粉末とY粉末とを
高エネルギーボールミルにより機械的合金化処理をする
ことを特徴とする。
【0034】本発明において、高エネルギーボールミル
により機械的合金化処理を行うことにより、母相となる
Ni基合金中にYを均一に微細分散させることが
可能である。
【0035】請求項9記載の酸化物分散強化型合金の製
造方法は、請求項8記載の酸化物分散強化型合金の製造
方法において、機械的合金化処理後に得られた粉末をH
IP処理により固形化することを特徴とする。
【0036】本発明において、均一分散された粉末にH
IP(hot isostatic pressing)処理を施して固形化す
ることにより、緻密な酸化物分散強化型合金を得ること
ができる。
【0037】請求項10記載の高温耐熱部品は、請求項
1〜7記載のいずれかの酸化物分散強化型合金によっ
て、ガスタービン用燃焼器ライナ、動翼、静翼、タービ
ンケーシングなどの高温耐熱部分に使用したことを特徴
とする。
【0038】本発明において、次世代燃焼器である16
00℃超級ガスタービンにも対応可能な、燃焼器ライナ
などの高温耐熱部品を得ることができる。
【0039】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る実施形態につ
いて、実施例、比較例および従来例とともに説明する。
【0040】第1実施形態(実施例1〜16、比較例1
〜15、従来例1〜5、(表1A〜表1C、表2、図1
〜図3)) 本実施形態では、表1Aに示す成分組成範囲の実施例1
〜16を用いた。
【0041】
【表1】
【0042】表1Aに示すように、実施例1〜16は、
本発明の成分組成範囲にある酸化物分散強化型合金材料
である。
【0043】具体的な酸化物分散強化型合金材料の成分
組成範囲は、重量%で、Cr:18.0〜25.0%、
Co:3.0%以下(0を含まない)、Mo+W:7.
0〜12.0%、Fe:15.0〜22.0%、Al:
8.0%以下(0を含まない)、Mn:1.0%以下
(0を含まない)、Si:1.0%以下(0を含まな
い)、C:0.5%以下(0を含まない)、Y
0.01〜10.0%の範囲であり、残部をNiおよび
不可避的不純物とした。
【0044】なお、表1Aに示すように、上記組成範囲
以外の合金材料を実施例と比較する例として、比較例1
〜15に示す。
【0045】また、従来例として、合金中にY
含まない合金材料を表1Bに示す。
【表2】
【0046】具体的には、表1Bに示すように、市販品
の HS188 と Hastelloy -X を用いた。
【0047】さらに、従来例として、Yを含有さ
せて分散強化させた酸化物分散強化型合金を表1Cに示
す。
【0048】
【表3】
【0049】具体的には、表1Cに示すように、酸化物
分散強化型合金の1つであるMA754およびMA856 を用い
た。
【0050】表1Aに示す組成範囲にある原料粉末を、
高エネルギーボールミル(アトライタ)を用いて、Ar
(アルゴン)ガス雰囲気中で48時間の機械的合金化処
理を行った。回収した粉末をステンレス鋼製のカプセル
に真空封入し、1050℃の温度で、2時間加圧保持し
てHIP処理を施し、原料粉末を焼結して固形化した。
さらに、1050℃の温度で熱間圧延により平鋼を作製
し、作製した平鋼から引張試験片を切り出した。なお、
表1Bおよび表1Cに示す従来例についても、同様の方
法によって試験片の作製を行った。
【0051】本実施形態で得られた各試験片を対象とし
て高温引張試験を行い、上記引張試験結果を表2および
図1〜3に示す。
【0052】
【表4】
【0053】表2に示す高温引張試験は、温度1000
℃の条件により試験を行った。高温強度について調査す
るために、0.2%耐力(YS)と最大引張応力(UT
S)を測定した。また、加工成形性について調査するた
めに、伸び(%)と絞り(%)を測定した。耐酸化性の
評価を行うために、1000℃の温度で1000時間の
大気中高温酸化試験を行い、質量増加量を測定して酸化
増量(mg/cm)とした。
【0054】表2に示すように、上記した実施例、比較
例および従来例から以下のことが判明した。
【0055】Crに関して、Crの含有量が本発明の規
定範囲内にある実施例は、規定範囲以外である比較例1
および比較例2に比べて、高温強度(高温引張試験の
0.2%耐力(YS)および最大引張応力(UTS))
と耐酸化性(酸化増量)が向上した。
【0056】Coに関して、Coの含有量が本発明の規
定範囲内にある実施例は、規定範囲以外である比較例3
に比べて、高温強度が向上した。
【0057】WとMoに関して、Mo+W含有量が本発
明の規定範囲内にある実施例は、規定範囲以外である比
較例4〜7に比べて、高温強度と耐酸化性が向上した。
【0058】Feに関して、Feの含有量が本発明の規
定範囲内にある実施例は、規定範囲以外である比較例8
と比較例9に比べて、高温強度が向上した。
【0059】Alに関して、Alの含有量が本発明の規
定範囲内にある実施例は、規定範囲以外である比較例1
0に比べて、高温強度が向上した。
【0060】Mnに関して、Mnの含有量が本発明の規
定範囲内にある実施例は、規定範囲以外である比較例1
1に比べて、耐酸化性が向上した。
【0061】Siに関して、Siの含有量が本発明の規
定範囲内にある実施例は、規定範囲以外である比較例1
2に比べて、は高温強度が向上した。
【0062】Cに関して、Cの含有量が本発明の規定範
囲内にある実施例は、規定範囲以外である比較例13に
比べて、高温強度が向上した。
【0063】Yに関して、Yの含有量が本
発明の規定範囲内にある実施例は、規定範囲以外である
比較例14および比較例15に比べて、高温強度が向上
した。
【0064】以上の結果、本発明における実施例合金
は、比較例および従来例の合金に比べて、高温引張試験
の0.2%耐力および最大引張応力の値が高く、高温強
度に優れていることが確認された。また、耐酸化性につ
いても、従来以上の特性を有することがわかった。さら
に、高温での伸び(%)および絞り(%)の値が低いほ
ど、高温における加工抵抗を招くことから、従来の合金
に比べて高い伸びおよび絞りを有する本発明の実施例合
金は、加工成形性(熱間加工性)に優れていることがわ
かった。
【0065】従って、本発明の実施例合金は、高温強
度、耐酸化性および加工成形性のいずれも、従来例の合
金に比べて優れた特性を有していることが明らかとなっ
た。特に、実施例1〜4の合金が、非常に優れた特性を
有している。
【0066】第2実施形態(実施例17〜19、比較例
18〜20、(表3〜表6)) 本実施形態では、表3に示す成分組成範囲の実施例17
と表4に示す成分組成範囲の実施例18および実施例1
9を用いた。
【0067】
【表5】
【0068】
【表6】
【0069】表3に示すように、実施例17は、本発明
の成分組成範囲にある酸化物分散強化型合金材料であ
る。
【0070】具体的には、実施例17による酸化物分散
強化型合金の原料は、重量%で、Cr:21.0%、C
o:1.5%、Mo:9.0%、W:0.6%、Fe:
17.5%、Al:1.0%、Mn:2.0%、Si:
0.5%、C:0.1%、Y:3.0%とし、残
部をNiおよび不可避的不純物とした。なお、比較例1
6および比較例17では、Tiの含有量を規定範囲以外
の値とした。
【0071】表4に示すように、実施例18と実施例1
9では以下のような原料組成とした。
【0072】具体的には、実施例18による酸化物分散
強化型合金の原料は、重量%で、Cr:21.0%、C
o:1.5%、Mo:9.0%、W:0.6%、Fe:
17.5%、Ta:4.0%、Nb:0%、Al:1.
0%、Mn:0.5%、Si:0.5%、C:0.1
%、Y:3.0%とし、残部をNiおよび不可避
的不純物とした。
【0073】また、実施例19による酸化物分散強化型
合金の原料は、重量%で、Cr:21.2%、Co:
1.5%、Mo:8.8%、W:0.6%、Fe:1
7.5%、Ta:0%、Nb:2.1%、Al:1.0
%、Mn:0.5%、Si:0.5%、C:0.1%、
:3.0%とし、残部をNiおよび不可避的不
純物とした。
【0074】なお比較例18〜20では、TaとNbの
含有量を規定範囲以外の値とした。上記の組成範囲にあ
る実施例と比較例についての原料粉末を、第1実施形態
と同様の方法により、試料の作製を行った。
【0075】本実施形態で得られた各試験片を対象とし
て、高温引張試験を行い、0.2%耐力(YS)、最大
引張応力(UTS)、伸び(%)および絞り(%)を測
定した。その評価試験結果を表5および表6に示す。な
お、試験条件は第1実施形態と同様の条件である。
【0076】
【表7】
【0077】
【表8】
【0078】表5に示すように、Tiに関して、Tiの
含有量が本発明の規定範囲内にある実施例17は、規定
範囲以外である比較例16および比較例17に比べて、
高温強度が向上した。
【0079】表6に示すように、Taに関して、Taの
含有量が本発明の規定範囲内にある実施例18および実
施例19は、規定範囲以外である比較例18および比較
例19に比べて、高温強度が向上した。またNbに関し
て、Nbの含有量が本発明の規定範囲内にある実施例1
8および実施例19は、規定範囲以外である比較例20
に比べて、高温強度が向上した。
【0080】従って、本発明によって得られた酸化物分
散強化型合金は、高温強度および耐酸化性において優れ
た特性を有していることがわかった。
【0081】第3実施形態(実施例20、比較例21〜
23(表7)) 本実施形態では、表7に示すように、試験片として、表
1における実施例1の成分組成範囲の酸化物分散強化型
合金材料を用い、第1実施形態と同様の処理条件で試験
片を作製した実施例20を用いた。
【0082】
【表9】
【0083】表7に示すように、実施例20は、Ni基
合金母相中におけるYの粒径分布が本発明の規定
範囲内であり、具体的には、Yの粒径分布が0.
01〜5.0μmである。比較例21〜23は、それぞ
れ比較例21は粒径分布を0.01〜8.0μm、比較
例22は粒径分布を0.5〜8.0μm、比較例23は
粒径分布を0.5〜10.0μmとした。なお、比較例
においても、試験片として、表1における実施例1の成
分組成範囲の酸化物分散強化型合金材料を用い、第1実
施形態と同様の処理条件で試験片を作製した。
【0084】得られた試験片について、高温引張試験
(試験温度:1000℃)を行い、0.2%耐力(Y
S)および最大引張応力(UTS)を測定した。
【0085】表7に示すように、本発明の粒径分布の規
定範囲にある実施例20は、規定範囲以外である比較例
21〜23に比べて、0.2%耐力および最大引張応力
の値が高く、高温強度が優れていることが確認された。
【0086】第4実施形態(実施例21、比較例24〜
26、(表8)) 本実施形態では、表8に示すように、試験片として、表
1における実施例1の成分組成範囲の酸化物分散強化型
合金材料を用い、第1実施形態と同様の処理条件で試験
片を作製した実施例21を用いた。
【0087】
【表10】
【0088】表8に示すように、実施例21は、酸素含
有量が本発明の規定範囲内であり、具体的には、酸素含
有量が500ppmである。比較例24〜26は、それ
ぞれ比較例24は酸素含有量を800ppm、比較例2
5は酸素含有量を1000ppm、比較例26は酸素含
有量を2000ppmとした。なお、比較例において
も、試験片として、表1における実施例1の成分組成範
囲の酸化物分散強化型合金材料を用い、第1実施形態と
同様の処理条件で試験片を作製した。
【0089】得られた試験片について、高温引張試験
(試験温度:1000℃)を行い、0.2%耐力(Y
S)および最大引張応力(UTS)を測定した。
【0090】表8に示すように、本発明の酸素含有量の
規定範囲にある実施例21の合金は、比較例24〜26
の合金に比べて、0.2%耐力および最大引張応力の値
が高く、高温強度が優れていることが確認された。
【0091】
【発明の効果】以上で説明したように、本発明による酸
化物分散強化型合金、酸化物分散強化型合金の製造方法
および酸化物分散強化型合金を用いた高温耐熱部品によ
れば、次世代燃焼器である1600℃超級ガスタービン
の燃焼器ライナなどに適用することにより、1000℃
付近においても優れた高温強度、耐酸化性および加工成
形性を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1〜16、比較例1〜15および従来例
の高温引張試験結果の0.2%耐力を説明するグラフ。
【図2】実施例1〜16、比較例1〜15および従来例
の高温引張試験結果の最大引張応力を説明するグラフ。
【図3】実施例1〜16、比較例1〜15および従来例
の酸化増量を説明するグラフ。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年9月10日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 酸化物分散強化型合金、その合金の製
造方法およびその合金を用いた高温耐熱部品
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特にガスタービン
用燃焼器ライナなどのガスタービン用高温部品材料とし
て好適である酸化物分散強化型合金、酸化物分散強化型
合金の製造方法および酸化物分散強化型合金を使用した
高温耐熱部品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】発電用ガスタービンはエネルギー資源の
有効利用をするため、ガスタービンの高効率化への研究
開発が積極的に行われている。ガスタービンでは、燃焼
器出口ガス温度が高いほど発電効率が向上するため、ガ
スタービン入口温度の高温化が推進されている。しか
し、ガスタービンを構成する高温部品用材料にとって、
燃焼器出口ガス温度が高くなるほど、極めて過酷な環境
となり、高温での強度低下や、著しい高温腐食および高
温酸化が問題となっている。
【0003】従来、1100〜1300℃級ガスタービ
ンでは、燃焼器ライナ基材温度は約550〜650℃で
あった。
【0004】一方、最近では、ガスタービンの高温化が
進み、将来的には、1600℃超級ガスタービンが実現
され、燃焼器ライナ基材温度は約1000℃付近に達す
ると予測されている。従って、次世代燃焼器ライナ材料
として、1000℃での耐熱性を有する材料が必要とさ
れる。しかし、従来の燃焼器用材料は、高温強度が低
く、次世代燃焼器ライナ材料として従来の燃焼器用材料
を適用することは難しいと考えられている。
【0005】現在、次世代燃焼器ライナ材料として超高
温での強度を満足させる材料として、酸化物分散強化型
(Oxide Dispersion Strengthed ;以下、ODSとい
う)合金の開発および研究が検討されている。このOD
S合金は高温強度を有し、また極めて安定な耐熱材料で
ある。
【0006】ODS合金は、高温でも安定なセラミック
分散粒子を合金中に分散させることにより、高温強度を
高めた合金である。このような合金は、既に、米国特許
第3591362号明細書、第3723092号明細
書、第3725088号明細書、第3837930号明
細書および第3926568号明細書等に掲載されてい
る。ODS合金として、20%Cr−Fe合金にY
を分散させたMA956合金(Fe基合金)、20%
Cr−Ni合金にYを分散させたMA754合金
および15%Cr−Ni合金にYを分散させたM
A6000合金などが製品化されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た既存のODS合金は、高温強度および高温安定性に優
れているものの、成形性が悪いため、燃焼器ライナとし
て適用することが困難であった。また、1000℃付近
の超高温燃焼ガスに接した場合にも、優れた耐酸化性を
有する酸化物分散強化型合金は未だ得られていない。
【0008】本発明は、このような事情のもとになされ
たものであり、既存のODS合金を更に改良することに
より、優れた高温強度、耐酸化性および加工成形性を有
する酸化物分散強化型合金を提供することを目的とす
る。
【0009】そして、前記酸化物分散強化型合金を製造
する際に、高温加圧条件などの処理条件を規定すること
により、優れた特性を得ることができる酸化物分散強化
型合金の製造方法を提供することを目的とする。
【0010】さらに、前記のようにして得られた酸化物
分散強化型合金を、次世代燃焼器である1600℃超級
ガスタービンの燃焼器ライナなどに適用することによ
り、1000℃付近の超高温の燃焼ガス中においても、
優れた高温強度、耐酸化性を有する酸化物分散強化型合
金を用いた高温耐熱部品を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の酸化物分
散強化型合金は、重量%で、Cr:18.0〜25.0
%、Co:3.0%以下(0を含まない)、Mo+W:
7.0〜12.0%、Fe:15.0〜22.0%、A
l:8.0%以下(0を含まない)、Mn:1.0%以
下(0を含まない)、Si:1.0%以下(0を含まな
い)、C:0.5%以下(0を含まない)を含み、残部
がNiおよび不可避的不純物からなるNi基合金の母相
中に、Yを0.01〜10.0%分散させたこと
を特徴とする。
【0012】請求項2記載の酸化物分散強化型合金は、
重量%で、Cr:20.5〜23.0%、Co:0.5
〜2.5%、Mo:8.0〜10.0%、W:0.2〜
1.0%、Fe:17.0〜20.0%、Al:0.0
1〜3.0%、Mn:1.0%以下(0を含まない)、
Si:1.0%以下(0を含まない)、C:0.05〜
0.2%を含み、残部がNiおよび不可避的不純物から
なるNi基合金の母相中に、Yを0.2〜5.0
%分散させたことを特徴とする。
【0013】請求項3記載の酸化物分散強化型合金は、
重量%で、Cr:20.5〜23.0%、Co:0.5
〜2.5%、W:8.0〜10.0%、Fe:17.0
〜20.0%、Al:0.01〜3.0%、Mn:1.
0%以下(0を含まない)、Si:1.0%以下(0を
含まない)、C:0.05〜0.2%を含み、残部がN
iおよび不可避的不純物からなるNi基合金の母相中
に、Yを0.2〜5.0%分散させたことを特徴
とする。
【0014】本発明において、請求項1〜3のように組
成範囲を限定した理由について、各元素毎に説明する。
なお以下の説明において、組成を表す%は特に断らない
限り重量%とする。
【0015】Cr(クロム)は、耐酸化性および耐食性
を向上させるのに必要不可欠な元素である。本発明にお
いて、Crの含有量を18.0〜25.0%と規定した
理由は、含有量が25.0%を超えると延性および靭性
が劣化し、また、含有量が18.0%未満では所望の高
温耐食性を確保できないためである。本発明において望
ましいCrの含有量は20.5〜23.0%であり、こ
の場合には、さらに優れた耐酸化性および耐食性を得る
ことができる。
【0016】Co(コバルト)は、固溶強化に寄与する
とともに、高温耐食性を向上させる特性を備えている元
素である。本発明において、Coの含有量を3.0以下
と規定した理由は、含有量が3.0%を超えると高温強
度が低下してしまうためである。本発明において望まし
いCoの含有量は、0.5〜2.5%であり、この場合
には、さらに優れた固溶強化および高温耐食性を得るこ
とができる。
【0017】W(タングステン)とMo(モリブデン)
は、固溶強化元素として非常に有効な元素である。本発
明において、MoとWとを合計した含有量(以下、Mo
+W含有量とする)を7.0〜12.0%と規定した理
由は、過剰にMoとWとを添加すると、靭性および加熱
脆化特性を著しく低下させてしまうためである。本発明
において、Moの含有量を8.0〜10.0%含有させ
Wの含有量を0.2〜1.0%とした場合、もしくはW
の含有量を8.0〜10.0%含有させMoを含まない
とした場合が望ましい。また、この場合にはさらに優れ
た固溶強化特性を得ることができる。
【0018】Fe(鉄)は、固溶強化元素として有効な
役割を果たすとともに、展延性を向上させる特性を備え
る元素である。本発明において、Feの含有量を15.
0〜22.0%と規定した理由は、Feの含有量が2
2.0%を超えると、耐酸化性が著しく劣化してしまう
ためである。本発明において望ましいFeの含有量は、
17.0〜20.0%であり、この場合には、さらに優
れた固溶強化特性および展延性を得ることができる。
【0019】Al(アルミニウム)は、耐酸化性を向上
させるために有効な元素である。また、Alの含有量を
低くした場合には固溶強化に寄与し、Alの含有量を比
較的高くした場合には、強化因子であるγ′相を形成す
る役割を果たす元素である。本発明においてAlの含有
量を8.0%以下と規定した理由は、Alの含有量が
8.0%を超えると溶体化処理が困難になり、十分な
γ′相が形成できずに高温強度が低下してしまうためで
ある。
【0020】Mn(マンガン)は、脱硫および脱酸剤と
して重要な元素であるとともに、組織を安定化する役割
を果たす元素である。本発明において、Mnの含有量を
1.0%以下と規定した理由は、Mnを過剰に添加する
と靭性を劣化させてしまうためである。
【0021】Si(ケイ素)は、脱酸剤として添加する
元素である。本発明において、Siの含有量を1.0%
以下と規定した理由は、Siを過剰に添加すると、高温
加熱中での著しい脆化を引き起こしてしまうためであ
る。
【0022】C(炭素)は、粒界強化元素であるととも
に、組織を安定化する役割を果たす元素である。本発明
において、Cの含有量を0.5%以下と規定した理由
は、Cの含有量が0.5%を超えると、靭性および加工
成形性が著しく劣化してしまうためである。本発明にお
いて望ましいCの含有量は、0.05〜0.2%であ
り、この場合には、さらに優れた粒界強化特性および組
織安定性を得ることができる。
【0023】Y(三酸化イットリウム)は、機械
的合金化により均一分散させることにより、クリープ強
度を向上させる役割を果たす元素である。本発明におい
て、Yの含有量を0.01〜10.0%と規定し
た理由は、含有量が10.0%を超えると、延性および
加工成形性が著しく劣化してしまうためである。本発明
において望ましいYの含有量は、0.2〜5.0
%であり、この場合には、さらに優れたクリープ強度を
得ることができる。
【0024】請求項4記載の酸化物分散強化型合金は、
請求項1〜3記載の酸化物分散強化型合金において、重
量%で、Tiを8.0%含有させたことを特徴とする。
【0025】請求項5記載の酸化物分散強化型合金は、
請求項1〜4記載の酸化物分散強化型合金において、T
aとNbとの少なくとも一種を、重量%で、各々8.0
%以下含有させたことを特徴とする。
【0026】本発明において、請求項4および5のよう
に組成範囲を限定した理由について、各元素毎に説明す
る。
【0027】Ti(チタン)はAlと同様に、耐酸化性
を向上させるのに有効な元素である。また、Tiは、含
有量を低くした場合には固溶強化に寄与し、Tiの含有
量を比較的高くした場合には、強化因子であるγ′相を
形成する役割を果たす。本発明において、Tiの含有量
を8.0%以下と定めた理由は、Tiの含有量が8.0
%を超えると、溶体化処理が困難になり十分なγ′相が
形成できずに高温強度が低下してしまうためである。
【0028】Ta(タンタル)とNb(ニオブ)は固溶
強化元素として非常に有効な元素である。本発明におい
て、Taの含有量を8.0%以下と規定した理由は、T
aの含有量が8.0%を超えると、靭性および加熱脆化
特性を著しく低下してしまうためである。また、本発明
において、Nbの含有量を8.0%以下と規定した理由
は、Nbの含有量が8.0%を超えると耐酸化性が著し
く劣化してしまうためである。
【0029】請求項6記載の酸化物分散強化型合金は、
請求項1〜5記載の酸化物分散強化型合金において、Y
の粒径分布が0.01〜5μmであることを特徴
とする。
【0030】本発明において、Yの粒径をできる
だけ小さくすることにより、Ni基合金の母相中に、Y
を均一に分散させることが可能である。
【0031】請求項7記載の酸化物分散強化型合金は、
請求項1〜6記載の酸化物分散強化型合金において、N
i基合金の母相中における酸素含有量が600ppm以
下であることを特徴とする。
【0032】本発明において、酸素含有量を600pp
m以下と規定した理由は、酸素含有量が600ppmを
超える場合には、高温強度が低下してしまうためであ
る。
【0033】請求項8記載の酸化物分散強化型合金の製
造方法は、請求項1〜7記載の酸化物分散強化型合金に
おいて、母相となるNi基合金粉末とY粉末とを
高エネルギーボールミルにより機械的合金化処理をする
ことを特徴とする。
【0034】本発明において、高エネルギーボールミル
により機械的合金化処理を行うことにより、母相となる
Ni基合金中にYを均一に微細分散させることが
可能である。
【0035】請求項9記載の酸化物分散強化型合金の製
造方法は、請求項8記載の酸化物分散強化型合金の製造
方法において、機械的合金化処理後に得られた粉末をH
IP処理により固形化することを特徴とする。
【0036】本発明において、均一分散された粉末にH
IP(hot isostatic pressing)処理を施して固形化す
ることにより、緻密な酸化物分散強化型合金を得ること
ができる。
【0037】請求項10記載の高温耐熱部品は、請求項
1〜7記載のいずれかの酸化物分散強化型合金によっ
て、ガスタービン用燃焼器ライナ、動翼、静翼、タービ
ンケーシングなどの高温耐熱部分に使用したことを特徴
とする。
【0038】本発明において、次世代燃焼器である16
00℃超級ガスタービンにも対応可能な、燃焼器ライナ
などの高温耐熱部品を得ることができる。
【0039】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る実施形態につ
いて、実施例、比較例および従来例とともに説明する。
【0040】第1実施形態(実施例1〜16、比較例1
〜15、従来例1〜5、(表1〜表3、表4、図1〜図
3)) 本実施形態では、表1に示す成分組成範囲の実施例1〜
16を用いた。
【0041】
【表1】
【0042】表1に示すように、実施例1〜16は、本
発明の成分組成範囲にある酸化物分散強化型合金材料で
ある。
【0043】具体的な酸化物分散強化型合金材料の成分
組成範囲は、重量%で、Cr:18.0〜25.0%、
Co:3.0%以下(0を含まない)、Mo+W:7.
0〜12.0%、Fe:15.0〜22.0%、Al:
8.0%以下(0を含まない)、Mn:1.0%以下
(0を含まない)、Si:1.0%以下(0を含まな
い)、C:0.5%以下(0を含まない)、Y
0.01〜10.0%の範囲であり、残部をNiおよび
不可避的不純物とした。
【0044】なお、表1に示すように、上記組成範囲以
外の合金材料を実施例と比較する例として、比較例1〜
15に示す。
【0045】また、従来例として、合金中にY
含まない合金材料を表2に示す。
【0046】
【表2】
【0047】具体的には、表2に示すように、市販品の
HS188 と Hastelloy -X を用いた。
【0048】さらに、従来例として、Yを含有さ
せて分散強化させた酸化物分散強化型合金を表3に示
す。
【0049】
【表3】
【0050】具体的には、表3に示すように、酸化物分
散強化型合金の1つであるMA754 およびMA856 を用い
た。
【0051】表1に示す組成範囲にある原料粉末を、高
エネルギーボールミル(アトライタ)を用いて、Ar
(アルゴン)ガス雰囲気中で48時間の機械的合金化処
理を行った。回収した粉末をステンレス鋼製のカプセル
に真空封入し、1050℃の温度で、2時間加圧保持し
てHIP処理を施し、原料粉末を焼結して固形化した。
さらに、1050℃の温度で熱間圧延により平鋼を作製
し、作製した平鋼から引張試験片を切り出した。なお、
表2および表3に示す従来例についても、同様の方法に
よって試験片の作製を行った。
【0052】本実施形態で得られた各試験片を対象とし
て高温引張試験を行い、上記引張試験結果を表4および
図1〜3に示す。
【0053】
【表4】
【0054】表4に示す高温引張試験は、温度1000
℃の条件により試験を行った。高温強度について調査す
るために、0.2%耐力(YS)と最大引張応力(UT
S)を測定した。また、加工成形性について調査するた
めに、伸び(%)と絞り(%)を測定した。耐酸化性の
評価を行うために、1000℃の温度で1000時間の
大気中高温酸化試験を行い、質量増加量を測定して酸化
増量(mg/cm)とした。
【0055】表4に示すように、上記した実施例、比較
例および従来例から以下のことが判明した。
【0056】Crに関して、Crの含有量が本発明の規
定範囲内にある実施例は、規定範囲以外である比較例1
および比較例2に比べて、高温強度(高温引張試験の
0.2%耐力(YS)および最大引張応力(UTS))
と耐酸化性(酸化増量)が向上した。
【0057】Coに関して、Coの含有量が本発明の規
定範囲内にある実施例は、規定範囲以外である比較例3
に比べて、高温強度が向上した。
【0058】WとMoに関して、Mo+W含有量が本発
明の規定範囲内にある実施例は、規定範囲以外である比
較例4〜7に比べて、高温強度と耐酸化性が向上した。
【0059】Feに関して、Feの含有量が本発明の規
定範囲内にある実施例は、規定範囲以外である比較例8
と比較例9に比べて、高温強度が向上した。
【0060】Alに関して、Alの含有量が本発明の規
定範囲内にある実施例は、規定範囲以外である比較例1
0に比べて、高温強度が向上した。
【0061】Mnに関して、Mnの含有量が本発明の規
定範囲内にある実施例は、規定範囲以外である比較例1
1に比べて、耐酸化性が向上した。
【0062】Siに関して、Siの含有量が本発明の規
定範囲内にある実施例は、規定範囲以外である比較例1
2に比べて、は高温強度が向上した。
【0063】Cに関して、Cの含有量が本発明の規定範
囲内にある実施例は、規定範囲以外である比較例13に
比べて、高温強度が向上した。
【0064】Yに関して、Yの含有量が本
発明の規定範囲内にある実施例は、規定範囲以外である
比較例14および比較例15に比べて、高温強度が向上
した。
【0065】以上の結果、本発明における実施例合金
は、比較例および従来例の合金に比べて、高温引張試験
の0.2%耐力および最大引張応力の値が高く、高温強
度に優れていることが確認された。また、耐酸化性につ
いても、従来以上の特性を有することがわかった。さら
に、高温での伸び(%)および絞り(%)の値が低いほ
ど、高温における加工抵抗を招くことから、従来の合金
に比べて高い伸びおよび絞りを有する本発明の実施例合
金は、加工成形性(熱間加工性)に優れていることがわ
かった。
【0066】従って、本発明の実施例合金は、高温強
度、耐酸化性および加工成形性のいずれも、従来例の合
金に比べて優れた特性を有していることが明らかとなっ
た。特に、実施例1〜4の合金が、非常に優れた特性を
有している。
【0067】第2実施形態(実施例17〜19、比較例
18〜20、(表5〜表8)) 本実施形態では、表5に示す成分組成範囲の実施例17
と表6に示す成分組成範囲の実施例18および実施例1
9を用いた。
【0068】
【表5】
【0069】
【表6】
【0070】表5に示すように、実施例17は、本発明
の成分組成範囲にある酸化物分散強化型合金材料であ
る。
【0071】具体的には、実施例17による酸化物分散
強化型合金の原料は、重量%で、Cr:21.0%、C
o:1.5%、Mo:9.0%、W:0.6%、Fe:
17.5%、Al:1.0%、Mn:2.0%、Si:
0.5%、C:0.1%、Y:3.0%とし、残
部をNiおよび不可避的不純物とした。なお、比較例1
6および比較例17では、Tiの含有量を規定範囲以外
の値とした。
【0072】表6に示すように、実施例18と実施例1
9では以下のような原料組成とした。
【0073】具体的には、実施例18による酸化物分散
強化型合金の原料は、重量%で、Cr:21.0%、C
o:1.5%、Mo:9.0%、W:0.6%、Fe:
17.5%、Ta:4.0%、Nb:0%、Al:1.
0%、Mn:0.5%、Si:0.5%、C:0.1
%、Y:3.0%とし、残部をNiおよび不可避
的不純物とした。
【0074】また、実施例19による酸化物分散強化型
合金の原料は、重量%で、Cr:21.2%、Co:
1.5%、Mo:8.8%、W:0.6%、Fe:1
7.5%、Ta:0%、Nb:2.1%、Al:1.0
%、Mn:0.5%、Si:0.5%、C:0.1%、
:3.0%とし、残部をNiおよび不可避的不
純物とした。
【0075】なお比較例18〜20では、TaとNbの
含有量を規定範囲以外の値とした。上記の組成範囲にあ
る実施例と比較例についての原料粉末を、第1実施形態
と同様の方法により、試料の作製を行った。
【0076】本実施形態で得られた各試験片を対象とし
て、高温引張試験を行い、0.2%耐力(YS)、最大
引張応力(UTS)、伸び(%)および絞り(%)を測
定した。その評価試験結果を表7および表8に示す。な
お、試験条件は第1実施形態と同様の条件である。
【0077】
【表7】
【0078】
【表8】
【0079】表7に示すように、Tiに関して、Tiの
含有量が本発明の規定範囲内にある実施例17は、規定
範囲以外である比較例16および比較例17に比べて、
高温強度が向上した。
【0080】表8に示すように、Taに関して、Taの
含有量が本発明の規定範囲内にある実施例18および実
施例19は、規定範囲以外である比較例18および比較
例19に比べて、高温強度が向上した。またNbに関し
て、Nbの含有量が本発明の規定範囲内にある実施例1
8および実施例19は、規定範囲以外である比較例20
に比べて、高温強度が向上した。
【0081】従って、本発明によって得られた酸化物分
散強化型合金は、高温強度および耐酸化性において優れ
た特性を有していることがわかった。
【0082】第3実施形態(実施例20、比較例21〜
23(表9)) 本実施形態では、表9に示すように、試験片として、表
1〜表3における実施例1の成分組成範囲の酸化物分散
強化型合金材料を用い、第1実施形態と同様の処理条件
で試験片を作製した実施例20を用いた。
【0083】
【表9】
【0084】表9に示すように、実施例20は、Ni基
合金母相中におけるYの粒径分布が本発明の規定
範囲内であり、具体的には、Yの粒径分布が0.
01〜5.0μmである。比較例21〜23は、それぞ
れ比較例21は粒径分布を0.01〜8.0μm、比較
例22は粒径分布を0.5〜8.0μm、比較例23は
粒径分布を0.5〜10.0μmとした。なお、比較例
においても、試験片として、表1〜表3における実施例
1の成分組成範囲の酸化物分散強化型合金材料を用い、
第1実施形態と同様の処理条件で試験片を作製した。
【0085】得られた試験片について、高温引張試験
(試験温度:1000℃)を行い、0.2%耐力(Y
S)および最大引張応力(UTS)を測定した。
【0086】表9に示すように、本発明の粒径分布の規
定範囲にある実施例20は、規定範囲以外である比較例
21〜23に比べて、0.2%耐力および最大引張応力
の値が高く、高温強度が優れていることが確認された。
【0087】第4実施形態(実施例21、比較例24〜
26、(表10)) 本実施形態では、表10に示すように、試験片として、
表1〜表3における実施例1の成分組成範囲の酸化物分
散強化型合金材料を用い、第1実施形態と同様の処理条
件で試験片を作製した実施例21を用いた。
【0088】
【表10】
【0089】表10に示すように、実施例21は、酸素
含有量が本発明の規定範囲内であり、具体的には、酸素
含有量が500ppmである。比較例24〜26は、そ
れぞれ比較例24は酸素含有量を800ppm、比較例
25は酸素含有量を1000ppm、比較例26は酸素
含有量を2000ppmとした。なお、比較例において
も、試験片として、表1〜表3における実施例1の成分
組成範囲の酸化物分散強化型合金材料を用い、第1実施
形態と同様の処理条件で試験片を作製した。
【0090】得られた試験片について、高温引張試験
(試験温度:1000℃)を行い、0.2%耐力(Y
S)および最大引張応力(UTS)を測定した。
【0091】表10に示すように、本発明の酸素含有量
の規定範囲にある実施例21の合金は、比較例24〜2
6の合金に比べて、0.2%耐力および最大引張応力の
値が高く、高温強度が優れていることが確認された。
【0092】
【発明の効果】以上で説明したように、本発明による酸
化物分散強化型合金、酸化物分散強化型合金の製造方法
および酸化物分散強化型合金を用いた高温耐熱部品によ
れば、次世代燃焼器である1600℃超級ガスタービン
の燃焼器ライナなどに適用することにより、1000℃
付近においても優れた高温強度、耐酸化性および加工成
形性を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1〜16、比較例1〜15および従来例
の高温引張試験結果の0.2%耐力を説明するグラフ。
【図2】実施例1〜16、比較例1〜15および従来例
の高温引張試験結果の最大引張応力を説明するグラフ。
【図3】実施例1〜16、比較例1〜15および従来例
の酸化増量を説明するグラフ。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重量%で、Cr:18.0〜25.0
    %、Co:3.0%以下(0を含まない)、Mo+W:
    7.0〜12.0%、Fe:15.0〜22.0%、A
    l:8.0%以下(0を含まない)、Mn:1.0%以
    下(0を含まない)、Si:1.0%以下(0を含まな
    い)、C:0.5%以下(0を含まない)を含み、残部
    がNiおよび不可避的不純物からなるNi基合金の母相
    中に、Yを0.01〜10.0%分散させたこと
    を特徴とする酸化物分散強化型合金。
  2. 【請求項2】 重量%で、Cr:20.5〜23.0
    %、Co:0.5〜2.5%、Mo:8.0〜10.0
    %、W:0.2〜1.0%、Fe:17.0〜20.0
    %、Al:0.01〜3.0%、Mn:1.0%以下
    (0を含まない)、Si:1.0%以下(0を含まな
    い)、C:0.05〜0.2%を含み、残部がNiおよ
    び不可避的不純物からなるNi基合金の母相中に、Y
    を0.2〜5.0%分散させたことを特徴とする酸
    化物分散強化型合金。
  3. 【請求項3】 重量%で、Cr:20.5〜23.0
    %、Co:0.5〜2.5%、W:8.0〜10.0
    %、Fe:17.0〜20.0%、Al:0.01〜
    3.0%、Mn:1.0%以下(0を含まない)、S
    i:1.0%以下(0を含まない)、C:0.05〜
    0.2%を含み、残部がNiおよび不可避的不純物から
    なるNi基合金の母相中に、Yを0.2〜5.0
    %分散させたことを特徴とする酸化物分散強化型合金。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3記載の酸化物分散強化型合
    金において、重量%で、Tiを8.0%以下含有させた
    ことを特徴とする酸化物分散強化型合金。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4記載の酸化物分散強化型合
    金において、TaとNbとの少なくとも一種を、重量%
    で、各々8.0%以下含有させたことを特徴とする酸化
    物分散強化型合金。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5記載の酸化物分散強化型合
    金において、Yの粒径分布が0.01〜5μmで
    あることを特徴とする酸化物分散強化型合金。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6記載の酸化物分散強化型合
    金において、Ni基合金の母相中における酸素含有量が
    600ppm以下であることを特徴とする酸化物分散強
    化型合金。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7記載の酸化物分散強化型合
    金において、母相となるNi基合金粉末とY粉末
    とを高エネルギーボールミルにより機械的合金化処理す
    ることを特徴とする酸化物分散強化型合金の製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項8記載の酸化物分散強化型合金の
    製造方法において、機械的合金化処理後に得られた粉末
    をHIP処理により固形化することを特徴とする酸化物
    分散強化型合金の製造方法。
  10. 【請求項10】 請求項1〜7記載のいずれかの酸化物
    分散強化型合金をガスタービン用燃焼器ライナなどの高
    温耐熱部分に使用したことを特徴とする高温耐熱部品。
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