JPH1158454A - 熱硬化性樹脂成形金型 - Google Patents

熱硬化性樹脂成形金型

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JPH1158454A
JPH1158454A JP23096697A JP23096697A JPH1158454A JP H1158454 A JPH1158454 A JP H1158454A JP 23096697 A JP23096697 A JP 23096697A JP 23096697 A JP23096697 A JP 23096697A JP H1158454 A JPH1158454 A JP H1158454A
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JP
Japan
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resin
pot
molding die
runner
mold
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JP23096697A
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Inventor
Koichi Nakajima
康一 中島
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Citizen Watch Co Ltd
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  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Encapsulation Of And Coatings For Semiconductor Or Solid State Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 エアの巻き込みによるボイドや未充填による
樹脂欠けを生じない、低圧成形による樹脂封止に適した
安定成形が可能な熱硬化性樹脂成形金型を提供する。 【解決手段】 熱硬化性樹脂の成形金型において、ポッ
ト部2aで加熱溶融しプランジャ11で圧送する樹脂の
流路を、下金型2に設けたポット部2aと、下金型2の
パーティング面より凸形状で形成されたポット先端部2
bの端面と上金型1に設けた外周がランナ部5とオーバ
ーラップしている凹部の底面とで形成した隙間3と、前
記上金型1の凹部の内周面と下金型2のパーティング面
と前記ポット先端部2bの外周側面で囲み上金型1側に
設けた空間である樹脂溜まり4と、該樹脂溜まり4に連
通したランナ部5の順に形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は熱硬化性樹脂成形金
型に関し、特に成形の際に、エアの巻き込みによるボイ
ドや未充填による樹脂欠けを生じない、低圧成形による
半導体等の樹脂封止に適した安定成形が可能な熱硬化性
樹脂成形金型に関する。
【0002】
【従来の技術】近年の電子機器類の小型化によって半導
体部品の高密度化が進み、回路部品の集積度合も高ま
り、それぞれの部品に対して信頼性向上への要求が厳し
くなっている。それに伴い半導体等の電子部品の熱硬化
性樹脂による低圧封止がトランスファ成形方法によって
一般に行われている。この方法は使用する樹脂の硬化特
性を利用して次のように行われている。
【0003】以下従来技術を図面によって説明する。図
6は一般的な1金型に1ポットを持つシングルポットタ
イプの熱硬化性樹脂成形金型の樹脂流路構造を示す下金
型の要部平面図であり、図7は前記熱硬化性樹脂成形金
型を使用する成形工程における樹脂の硬化特性図を示し
ている。図6において、51はポット内の図示していな
いプランジャを作動させ溶融樹脂を圧送したあとに固化
した樹脂が残るカル部、52は流動する樹脂がカル部5
1から分岐して流動するときの流路であるランナ部、5
3はゲート、54はゲート53より樹脂が注入されるキ
ャビティである。
【0004】図7において、cでは高温の金型のポット
に樹脂タブレットを投入、dではcの後にリードフレー
ムをセットして下金型を上昇させ、上金型と下金型を閉
じ型締めを行う。eで樹脂が溶け始め、fでプランジャ
を上昇させ、gで樹脂の増粘が始まり、hでプランジャ
が停止する。iは樹脂が流動不可になるゲル化点、jで
は上金型と下金型を開き固化した成形品を取り出す。a
はポット内に投入されたタブレット状樹脂が加熱開始か
ら軟化し流動状態となった後、流動出来なくなるゲル化
点i迄のゲル化時間を示し、bは樹脂の粘度が最も低く
なる最適粘度範囲を示す。
【0005】従来のシングルポットタイプによるトラン
スファ成形加工を図6及び図7により説明する。熱硬化
性樹脂成形金型(以下成形金型という)の加熱された下
金型のポットに樹脂タブレットを投入し(c)、つづい
て部品が搭載されたリードフレームをセットし下金型と
上金型を合わせて成形金型を閉じ型締めを行い(d)、
さらに密閉状態のポット内で樹脂が溶け始め(e)の段
階で成形機の設定条件に従ってプランジャの作動が開始
される(f)。プランジャにより圧送された溶融した樹
脂はランナ部52を流動しゲート53に到達する。この
時樹脂の粘度は最も低い状態の最適粘度範囲(b)とな
り樹脂はゲート53を通過しキャビティ54へ充填しプ
ランジャの作動は停止する(h)。キャビティ54への
充填過程で樹脂の増粘が始まり(g)樹脂が流動出来な
くなるゲル化点(i)から成形品の固化が始まる。成形
品がほとんど変形しなくなる点(j)で成形金型を開
き、成形品を取り出して成形工程は完了する。
【0006】また、上述の従来技術の改良目的で種々の
技術が開示されている。実公平3−45781号公報に
記載された樹脂封止装置では、シングルポットタイプの
成形金型において、カル部から分岐する主ランナの最初
に分岐するランナのゲートから樹脂を注入するダミー用
キャビティに、成形不良の発生を集中させる技術が開示
されている。
【0007】また、図8は特開昭63−72516号公
報に記載されたマルチプランジャ用樹脂封止金型の樹脂
流路を示す要部平面図である。図において71はカル
部、72はランナ部、73はゲート、74はキャビティ
である。カル部(ポット)71の左右にキャビティ74
が配置され、カル部71から右に分岐するランナ72は
カル部71を迂回して左側のキャビティ74のゲート7
3に連通している。同様にカル部71から左に分岐する
ランナ部72はカル部71を迂回して右側のキャビティ
74のゲート73に連通している。この構造によって流
路の長いランナ部72を樹脂が流動する間に高温の成形
金型から熱を受けて完全に溶融した低粘度の樹脂がゲー
ト73を通過しキャビティ74に充填される。
【0008】その他の従来技術として、実公平3−40
579号公報に記載された樹脂封止用金型では、マルチ
ポットタイプの成形金型の複数個のポットをランナで互
いに連通させることによって、複数個のプランジャで圧
送する複数個のポット内の溶融した樹脂に伝わる圧力を
同一に調整する技術が開示されている。
【0009】また、図5は従来のマルチポットタイプの
成形金型の要部断面図である。図において、21は上金
型、22は下金型、26は上金型21に設けられた上キ
ャビティ、27は下金型22に設けられた下キャビテ
ィ、11は溶融した樹脂を圧送するプランジャ、12は
溶融前の樹脂タブレット、22aは樹脂タブレット12
を加熱するポット部、21aはプランジャで圧送した樹
脂の残りが固化するカル部、24はカル部21aからゲ
ートへの樹脂流路であるランナ部、25は樹脂をキャビ
ティ26,27へ充填する注入口であるゲート、13は
電子部品が搭載され下金型へ装填されるリードフレー
ム、8はヒータが挿入される温調穴、9は成形品を突き
出すエジェクタピン、10はランナとゲートを突き出す
エジェクタピンを示している。
【0010】
上述の成形金型を用いた樹脂封止は次のよ
うに行われている。型締めされた成形金型の温調穴8に
挿入され且つ温調されているヒータの加熱により、所定
の成形温度に成形金型が昇温した後、成形金型を開き下
金型へリードフレーム13をセットし、ポット部22a
へ樹脂タブレット12を投入し再度型締めを行う。樹脂
タブレット12の軟化(一部溶融)が始まった時点でプ
ランジャ11が上昇し樹脂タブレット12をカル部21
aに押しつける。プランジャ11の上昇によって樹脂タ
ブレットは圧縮され樹脂の軟化と溶融が進行し、流動状
態の樹脂は順次カル部21aからランナ部24へ流動す
る。更にプランジャ11が上昇して樹脂を圧送し、ラン
ナ部24内で溶融粘度が下がり最適な流動状態になった
樹脂はゲート25を通過し上キャビティ26と下キャビ
ティ27へ充填される。この状態を保ったまま成形品が
固化した後成形金型を開き、プランジャ11を更にポッ
ト部22a上面迄上昇させ、また同時にエジェクタピン
9,10を上昇させてカル,ランナ,成形品を下金型2
2から離型する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述す
る従来技術の金型構造ではランナ部が全てカル部から直
接分岐している為、ランナを流動する樹脂には溶融が不
十分のものや、空気の巻き込み状態のものや、樹脂内で
溶融状態で空気に触れて硬化が進んでしまった部分など
が混在している。図6の従来例では成形可能にするため
に図7に示すゲル化時間(a)の長い成形条件(金型温
度が低い)を採用しているが、カル部分で完全溶融した
場合は硬化が進んでしまう為、結果として樹脂がまだ未
溶融部分を混在した状態での射出充填工程となってお
り、成形品の品質ばらつきや歩留まりの低下を生じて品
質の安定した成形が困難であるという課題を有してい
た。
【0012】上述の成形金型ではランナ52から最初に
分岐するゲート53から樹脂が充填されるキャビティ5
4に空気の巻き込みによるボイドや未充填による樹脂欠
けなどの成形不良の発生が多いことが知られている。そ
の改良技術として実公平3−45781号公報の樹脂封
止装置が開示されているが、この技術でもランナはカル
部から直接分岐している構造であり、ランナを流動する
樹脂は内部に空気や溶融が不十分な樹脂を含んだ状態で
ゲートへ到達するので、成形品質のばらつきは避けられ
ない。
【0013】また、特開昭63−72516号公報に記
載されているマルチプランジャ用樹脂封止金型では、樹
脂流路を長くしたランナ72を金型に形成するので、金
型が大きくなる上に、金型に触れている部分が溶融して
低粘度になった樹脂が一気にランナ72を流動し、ゲー
ト73に到達する際には空気や、溶融不十分の樹脂を内
部に含んだままの状態であり品質管理が困難であった。
【0014】また、実公平3−40579号公報に記載
されている樹脂封止用金型では、複数個のポット内の充
填圧力を同一にする為に各々のポットをランナで連通し
ているが、キャビティ側へのランナはポット(カル部)
から直接分岐している。従って上述の従来例と同じく、
樹脂粘度が図7の(b)に示す最適粘度範囲になる前に
樹脂がランナを流動するので発生する品質問題も上述の
従来技術と同じであり、安定した品質を保つ成形が困難
という課題を有していた。
【0015】図5に示すマルチポットタイプの成形金型
も上述の従来技術の成形金型と同じく、プランジャ11
を上昇させて樹脂タブレット12を圧縮し樹脂の溶融を
進行させ、カル部21aから直接ランナ部24へ樹脂を
流動させる構造であって、ランナ部24を流動する樹脂
には空気と溶融不十分の樹脂の混在があり、発生する品
質トラブル(ボイドの発生,樹脂欠け)は上述の従来技
術の成形金型と同様である。
【0016】本発明は上述の課題を解決し、エアの巻き
込みによるボイドや未充填による樹脂欠けを生じない、
低圧成形による樹脂封止に適した安定成形が可能な熱硬
化性樹脂成形金型を提供することを目的としている。
【0017】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成する本
発明の熱硬化性樹脂成形金型は、ポット部で加熱溶融し
プランジャで圧送する樹脂の流路を、下金型に設けたポ
ット部と、下金型のパーティング面より凸形状で形成さ
れたポット先端部の端面と上金型に設けた外周がランナ
部とオーバーラップしている凹部の底面とで形成した隙
間と、前記上金型の凹部の内周面と下金型のパーティン
グ面と前記ポット先端部の外周側面で囲み上金型側に設
けた空間である樹脂溜まりと、該樹脂溜まりに連通した
ランナ部の順に形成したことを特徴としている。
【0018】また、1金型に1ポットを持つシングルポ
ットタイプの熱硬化性樹脂成形金型であって、前記樹脂
溜まりの外周近傍の上金型と下金型との少なくとも一方
の合わせ面に、エアベントが設けられていることを特徴
としている。
【0019】また、1金型に複数のポットを持つマルチ
ポットタイプの熱硬化性樹脂成形金型であって、前記樹
脂溜まりの全てが連通していることを特徴としている。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて詳細に説明する。図1は実施の形態1である
熱硬化性樹脂成形金型の要部断面図である。また、図2
(a)は実施の形態2であるシングルポットタイプ成形
金型の下金型要部平面図、図2(b)は前記下金型に上
金型をセットした状態の図2(a)のAA位置の断面図
である。また、図3(a)は実施の形態3であるマルチ
ポットタイプ成形金型の下金型の要部平面図、図3
(b)は図3(a)のAA断面図、図4は前記下金型と
対になる上金型の上キャビティ面を上面にした要部平面
図である。
【0021】実施の形態1について説明する。図1にお
いて、1は上金型、2は下金型、12は溶融前の樹脂タ
ブレット、2aは樹脂タブレットを加熱し溶融するポッ
ト部、4は上金型側に設けた空間であるリング状の樹脂
溜まり、3は溶融した樹脂がポット部2aから樹脂溜ま
り4へ流動するゲートである、0.1mm〜0.5mm
(最適寸法は0.2mm〜0.3mm)の隙間、1aは
樹脂タブレットの受け面、隙間3の上面及び樹脂溜まり
4の外壁面と上面を形成する凹部、2bは溶融した樹脂
流動する隙間3の下面を形成するポット先端部、2cは
樹脂溜まり4の内壁面を形成する凸部、5は樹脂溜まり
4からゲート迄の樹脂流路であるランナ部、6は樹脂を
キャビティへ注入するゲート、8は成形金型を昇温する
ヒータなどの熱媒体が挿入される温調穴、9は成形品を
排出するエジェクタピン、10はランナ部を排出するエ
ジェクタピン、11は樹脂を圧送するプランジャ、13
はICが搭載されたリードフレームであり、リードフレ
ームガイド溝2aに装填される。すなわち、溶融樹脂の
流路は下金型に設けたポット部と、下金型のパーティン
グ面より凸形状で形成されたポット先端部の端面と上金
型に設けた外周がランナ部とオーバーラップしている凹
部の底面とで形成した隙間と、前記上金型の凹部の内周
面と下金型のパーティング面と前記ポット先端部の外周
側面で囲み上金型側に設けた空間である樹脂溜まりと、
該樹脂溜まりに連通したランナ部の順に形成したことを
特徴とする。
【0022】図1に示す成形金型での樹脂封止成形で
は、成形機に取り付けた成形金型を型締めした状態で、
成形金型の温調穴8にセットされたヒータを加熱する。
成形金型が所定の成形温度に昇温した後に上金型1と下
金型2を開きポット部2aに樹脂タブレット12を投入
する。続いて下金型2に設けられたリードフレームガイ
ド溝2dにICが搭載されたリードフレーム13を装填
して下金型2を上昇させ型締めを行う。この時点で、該
成形金型の熱を受けて樹脂の軟化が始まっており、プラ
ンジャ11を上昇させ樹脂タブレット12を圧縮する。
樹脂タブレット12内の樹脂は互いに密着し溶融が進行
する。さらにプランジャ11を上昇させて溶融が始まっ
た樹脂を圧送する。流動する樹脂は隙間3を通過し樹脂
溜まり4に充満する。その間に樹脂の軟化溶融が進み粘
度は図7に示す最適粘度範囲bまで低下する。
【0023】続いて上述の最適粘度範囲bの粘度になり
流動性が高まった樹脂は、下金型2に設けたランナ部5
とゲート6を瞬時に流動し通過して上キャビティ61,
下キャビティ62へ充填される。硬化の為の保持時間を
経て固化した成形品はエジェクタピン9の突き出しによ
り回収される。また、ランナはエジェクタピン10の突
き出しによって排出される。また、ポット部2aに樹脂
が固化して残ったカルはプランジャ11をポット部2a
よりポット先端部2bの位置迄上昇させて排出し成形工
程は完了する。
【0024】実施の形態2について説明する。図2
(a),(b)において、2a,3,4,9,10,1
1,12は図1と同じ構成要素なので同じ符号と名称を
用いて説明を省略する。また、20は上金型、30は下
金型、31はパーティング面から10μm〜30μm下
がった段差の平面部であって、樹脂溜まり外周位置40
の近傍から空気を逃がすエアベント、32は前記エアベ
ント31から更に100μm〜500μm下がった段部
であり、エアベント31と外部とを連通して空気を排出
する開口部、34は完全に溶融した樹脂の流路であるラ
ンナ部、33はランナ部34の終端部から空気だけを逃
がすエアベント、35はキャビティへ樹脂を充填するゲ
ート、37は製品形状のキャビティ、40は樹脂溜まり
4が下金型30と接触する外周位置を示す。なお、エア
ベントは樹脂溜まり4の外周近傍の上金型1と下金型2
との少なくとも一方の合わせ面に設けておけばよい。
【0025】図2に示すシングルポットタイプの成形金
型による成形において、隙間3を樹脂が通過するまでの
工程は実施の形態1と同様であるが、隙間3より樹脂が
流入し樹脂溜まり4に充満する間に溶融した樹脂に押さ
れて流路内の空気や樹脂からの発生ガスはエアベント3
1から開口部32を経由して外部へ排出される。樹脂溜
まり4に樹脂が完全に充満した時点で樹脂は最適粘度範
囲bの状態となっている。流路内の空気や溶融樹脂内に
含まれるガスは連続的に外部へ排出され、低粘度の樹脂
は容易にランナ部34を流動しゲート35からキャビテ
ィ37へ低圧で充填される。また、ランナ部34に残存
する空気やガスはエアベント33から金型外部へ排出さ
れる。
【0026】実施の形態3について説明する。図3
(a),(b)及び図4において、14はリードフレー
ムの形状を逃がし下金型2の表面とリードフレームの表
面とを一致させるガイド溝、15はインサートするリー
ドフレームを位置決めするガイドピン、16はランナ部
5とオーバーラップする凹部1aの外周位置、41は上
キャビティ、42は下キャビティである。また、1bは
上述のガイドピン15に対応したガイドピン逃げ穴、そ
の他の部分は図1と同じ構成要素なので同じ符号と名称
を用いて説明を省略する。
【0027】マルチポットタイプの成形金型を使用する
実施の形態3の成形工程は上述の実施の形態1と同一の
工程であるが、複数のポット部2aから圧送された樹脂
が充満する上金型1の凹部1aに形成された複数の樹脂
溜まり4の互いに隣接する周辺部がオーバーラップし、
複数の樹脂溜まり4は連通している。隙間3から流動す
る樹脂は上金型1側の複数の樹脂溜まり4を充満し軟化
溶融が進行する。下金型2側のランナ部5に樹脂が到達
する前に複数の樹脂溜まり4で溶融した樹脂は上述の連
通部分で一体化し、複数のランナ部5へ流動する。この
時、樹脂の溶融粘度と流動圧力は同一となる。
【0028】
【発明の効果】以上詳細に説明したように本発明による
熱硬化性樹脂成形金型は、樹脂の流路をポット部から樹
脂溜まりを経由してランナ部と連通する構造としたの
で、樹脂は樹脂溜まりに充満する間に軟化溶融が進行し
て最適粘度範囲となり、最も低圧の状態でゲートを通過
しキャビティへ充填される。また、樹脂溜まりからのエ
アベントとランナ部終端のエアベントによって流動する
樹脂がキャビティのゲートへ到達する間の空気やガスを
確実に除去することで、ボイドや樹脂欠けの無い良品成
形品が容易に得られるようになった。また、マルチポッ
トタイプ金型の場合は複数の樹脂溜まりを連通し一体の
構造としたので、樹脂が完全に溶融し複数のランナ部を
流動する際の樹脂の状態は同一となり、複数のキャビテ
ィへの樹脂の充填が同一成形条件で可能となった。以上
の構造を採用することによって、エアの巻き込みによる
ボイドや未充填による樹脂欠けを生じない、低圧成形に
よる樹脂封止に適した安定成形が可能な熱硬化性樹脂成
形金型を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1である熱硬化性樹脂成形
金型の要部断面図である。
【図2】本発明の実施の形態2であるシングルポットタ
イプ成形金型の下金型要部平面図及び部分断面図であ
る。
【図3】本発明の実施の形態3であるマルチポットタイ
プ成形金型の下金型の要部平面図及び部分断面図であ
る。
【図4】本発明の実施の形態3である前記下金型と対に
なる上金型の上キャビティ面を上面にした要部平面図で
ある。
【図5】従来のマルチポットタイプの成形金型の要部断
面図である。
【図6】従来のシングルポットタイプの熱硬化性樹脂成
形金型の樹脂流路を示す平面図である。
【図7】熱硬化性樹脂成形金型を使用する成形工程の樹
脂の硬化特性図である。
【図8】従来のマルチポットタイプ樹脂封止金型の樹脂
流路を示す平面図である。
【符号の説明】
1 上金型 1a 凹部 2 下金型 2a ポット部 2b ポット先端部 2c 凸部 3 隙間 4 樹脂溜まり 5 ランナ部 6 ゲート 8 温調穴 9,10 エジェクタピン 11 プランジャ 12 樹脂タブレット 61 上キャビティ 62 下キャビティ
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B29L 31:34

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱硬化性樹脂の成形金型において、ポッ
    ト部で加熱溶融しプランジャで圧送する樹脂の流路を、
    下金型に設けたポット部と、下金型のパーティング面よ
    り凸形状で形成されたポット先端部の端面と上金型に設
    けた外周がランナ部とオーバーラップしている凹部の底
    面とで形成した隙間と、前記上金型の凹部の内周面と下
    金型のパーティング面と前記ポット先端部の外周側面で
    囲み上金型側に設けた空間である樹脂溜まりと、該樹脂
    溜まりに連通したランナ部の順に形成したことを特徴と
    する熱硬化性樹脂成形金型。
  2. 【請求項2】 1金型に1ポットを持つシングルポット
    タイプの熱硬化性樹脂成形金型であって、前記樹脂溜ま
    りの外周近傍の上金型と下金型との少なくとも一方の合
    わせ面に、エアベントが設けられていることを特徴とす
    る請求項1記載の熱硬化性樹脂成形金型。
  3. 【請求項3】 1金型に複数のポットを持つマルチポッ
    トタイプの熱硬化性樹脂成形金型であって、前記樹脂溜
    まりの全てが連通していることを特徴とする請求項1記
    載の熱硬化性樹脂成形金型。
JP23096697A 1997-08-27 1997-08-27 熱硬化性樹脂成形金型 Pending JPH1158454A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7560067B2 (en) * 2001-07-16 2009-07-14 Sherman Andrew J Powder friction forming
JP2011193723A (ja) * 2011-07-04 2011-09-29 Mitsui High Tec Inc 回転子積層鉄心の製造方法
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