JPH1158403A - 耐摩耗性ゴム用金型およびその製法 - Google Patents

耐摩耗性ゴム用金型およびその製法

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JPH1158403A
JPH1158403A JP22826097A JP22826097A JPH1158403A JP H1158403 A JPH1158403 A JP H1158403A JP 22826097 A JP22826097 A JP 22826097A JP 22826097 A JP22826097 A JP 22826097A JP H1158403 A JPH1158403 A JP H1158403A
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rubber
resistant rubber
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JP22826097A
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Jiro Nakanishi
次郎 中西
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Sumitomo Metal Mining Co Ltd
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Sumitomo Metal Mining Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐摩耗性に優れ、長寿命を有するゴム用金型
を提供する。 【解決手段】 耐摩耗性ゴム用金型の表面に被覆した窒
化層の第1層と、該第1層に被覆した硬質被膜の第2層
とを有する。また、本発明の該耐摩耗性ゴム用金型の製
法は以下の工程による。 (1)ゴム用金型として成形された金属部材を、300
〜650℃の温度に維持し、アンモニアガスと水素ガス
を用い、該金属部材の表面に対して0.001〜2.0
mA/cm2(好ましくは0.001〜0.5mA/c
2)の電流密度のグロー放電(好ましくはアンモニア
ガスと水素ガスの体積比が、1:0.5〜1:10)を
行い、該金属部材の表面をイオン窒化することにより、
窒化層(拡散層)の第1層を形成する第1工程。 (2)イオンプレーティング法により前記第1層に、炭
素からなる硬質被膜の第2層を被覆する第2工程。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ゴム用金型の製法
に関し、特に耐摩耗性ゴム用金型の製法に関する。
【0002】
【従来の技術】ゴム用金型のうち、特に自動車用ゴムな
どのゴム用金型においては、寸法および表面粗度の高精
度化の要求や、大量生産に伴う長寿命化の要求が高い。
また、柔らかく粘り強いゴムの特性に対して、耐摩耗性
の向上が望まれている。
【0003】以上のような長寿命化、耐摩耗性などの特
性向上の手段として、PVD法やCVD法などによりゴ
ム用金型の表面に、TiNなどの硬質被膜を形成するこ
とが行われている。また、硬質被膜を形成するゴム用金
型の表面の前処理として、イオン窒化処理を施して窒化
層(拡散層)の第1層を形成し、該窒化層上に前記方法
で硬質被膜の第2層を形成する複合処理により、該硬質
被膜の密着力や耐久性をさらに向上させることが行われ
ている。
【0004】しかし、上記複合処理において、熱CVD
法のように高温で硬質被膜の第2層を形成させる方法で
は、窒化層の窒素がさらに内部拡散し、イオン窒化処理
で得られた窒化層の第1層が失われてしまったり、ゴム
用金型の基材がなまったり、変形するといった問題があ
った。
【0005】一方、硬質被膜の密着性や耐久性を向上さ
せるには、金属部材の表面に窒化層の第1層を形成する
と有効である。しかし、従来のイオン窒化処理の方法で
は、微細なスリットや孔または溝を有する複雑な形状の
金属部材を処理したり、異種の形状の金属部材を同時に
処理すると、プラズマが金属部材の特定部分に局在し、
イオン窒化処理が金属部材の表面に均一に行われなかっ
たり、局所的な加熱が起こって、金属部材の材質の特性
を損なう場合がある。したがって、前記ゴム用金型の表
面を均一にイオン窒化処理することが不可能である。さ
らに、不均一なイオン窒化処理がなされたゴム用金型上
に硬質被膜を形成すると、硬質被膜の密着性や耐久性に
大きなばらつきが発生する。
【0006】また、従来のイオン窒化処理の方法によっ
て金属部材の表面に窒化層の第1層を形成すると、スパ
ッタリングにより金属部材の表面が荒れたり、あるいは
非常に脆い化合物層が形成されやすいため、それらの上
に硬質被膜を形成しても密着力が向上しないので、従来
のイオン窒化処理の後には、ゴム用金型の表面を研磨し
なければならないという問題があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明の目的
は、耐摩耗性に優れ、長寿命を有するゴム用金型を提供
することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の耐摩耗性ゴム用金型は、その表面に被覆し
た窒化層の第1層と、該第1層に被覆した硬質被膜の第
2層とを有する。
【0009】また、本発明の該耐摩耗性ゴム用金型の製
法は以下の工程による。
【0010】(1)ゴム用金型として成形された金属部
材を、300〜650℃の温度に維持し、アンモニアガ
スと水素ガスを用い、該金属部材の表面に対して0.0
01〜2.0mA/cm2 の電流密度のグロー放電を行
い、該金属部材の表面をイオン窒化することにより、窒
化層(拡散層)の第1層を形成する第1工程。
【0011】(2)イオンプレーティング法により前記
第1層に、炭素からなる硬質被膜の第2層を被覆する第
2工程。
【0012】好ましくは、前記第1工程のグロー放電
は、0.001〜0.5mA/cm2の電流密度で行
う。
【0013】また好ましくは、前記第1工程のグロー放
電を行う際の、アンモニアガスと水素ガスの体積比が、
1:0.5〜1:10である。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明に使用されるゴム用金型の
金属部材の材質は、SKH51などの高速度鋼、SKD
11などの冷間金型用合金鋼、SK3などの工具鋼、S
KS4などの耐衝撃用合金鋼、SACM645のアルミ
ニウムクロムモリブデン鋼(窒化鋼)などの鋼系金属材
料から選択される。ゴム用金型の大きさ、形状は真空チ
ャンバーにセットできれば、特に制約はない。
【0015】本発明における窒化層の第1層を形成する
ためのイオン窒化処理は、300〜650℃で行う。こ
の温度範囲では、ゴム用金型に用いる金属部材の表面で
速やかにイオン窒化反応し、経済性が成り立つ収率で反
応が行われる。300℃未満ではイオン窒化反応が極め
て遅く、650℃を超えると金属部材の表面にいったん
形成された窒化層中の窒素が内部拡散してしまうため
に、硬化した窒化層の第1層が形成されない。
【0016】所定の温度に加熱する手段として、従来の
イオン窒化処理の方法では、グロー放電によって加熱し
保持することが可能であったが、本発明のグロー放電で
は、金属部材の表面に対して0.001〜2.0mA/
cm2 の電流密度であるから、グロー放電のみによって
加熱し保持することは困難である。したがって、グロー
放電以外の加熱方法が必要であるが、その方法としては
電気加熱やガス加熱が挙げられ、電気加熱が使用しやす
く望ましい。加熱源をイオン窒化処理を行う真空チャン
バー内に配置して加熱するか、あるいは加熱源を真空チ
ャンバーの外側に配置して加熱すると、自動制御システ
ムと組み合わせて、プログラムされた昇温や温度維持が
容易にできる。
【0017】本発明におけるイオン窒化処理では、アン
モニアガスと水素ガスを用いる。アンモニアガス単独で
はNとHに分解し、すぐにN2 とH2 になるためイオン
窒化反応が十分に起こらない。そこでアンモニアガスは
アンモニアラジカルとして安定であるプラズマ化電流密
度が低い範囲で用い、水素ガスはグロー放電によりアン
モニアガスのラジカル化を安定に行うための補助ガスと
して用いる。NH3 :H2 体積比は1:0〜1:100
が好ましく、さらに好ましくは1:0.5〜1:10で
ある。アンモニアガスが少なく、NH3 /H2 が1/1
00より小さいと、イオン窒化反応が十分起こらない。
また、H2 源として水素ガスを供給しなくても、NH3
の分解で発生するH2 を補助ガスとして用いることがで
きる。プラズマを安定させるためにArガスなどを添加
することもできる。
【0018】本発明におけるイオン窒化処理において、
ゴム用金型の表面に印加するプラズマ化の電流密度は
0.001〜2.0mA/cm2 が好ましい。プラズマ
化の電流密度が0.001mA/cm2 未満ではプラズ
マ化を十分に起こすことができない。電流密度が2.0
mA/cm2 を超えると、イオン粒子などによる衝撃の
影響が大きくなり、急激にゴム用金型の表面の粗度が大
きくなるので望ましくない。また、電流密度が2.0m
A/cm2 を超えると、スリットや溝を有した複雑な形
状のゴム用金型の金属部材では、局所的に加熱が生じた
り、スリット内や溝内部の有効なイオン窒化処理が行わ
れない。特に、表面粗度に高い精度が要求されるゴム用
金型や、イオン窒化処理後に硬質被膜を被覆するゴム用
金型に対して、その金属部材の表面の状態を保持したま
まイオン窒化処理を行うためには、0.001〜0.5
mA/cm2 の範囲の電流密度が好ましい。
【0019】本発明のイオン窒化処理のプラズマ化の方
法は、グロー放電を発生する直流放電、高周波放電など
いずれの放電発生方式でもよい。イオン窒化処理を行う
真空チャンバーは、グロー放電電極、プラズマ化ガス配
管および真空ポンプに接続された排気管を備えたもので
あれば、基本的にどのような形式のものでもよい。
【0020】本発明のゴム用金型に第1層として形成さ
れる窒化層の厚みは、ゴムの成形方法や第2層として形
成される硬質被膜の特性により、5〜500μmの範囲
で適宜選択されるが、一般的には20〜200μmが好
ましい。5μm未満の窒化層の厚みでは、第2層として
形成される硬質被膜との密着力が十分に得られない。5
00μmを超えた厚みになると、ゴム用金型自体が脆く
なり、エッジ部分が欠けたりするので望ましくない。
【0021】以上のような条件で形成された窒化層の第
1層に、硬質炭素被膜を成膜する。硬質炭素被膜の成膜
は、公知のプラズマCVD法、PVD法あるいはイオン
プレーティング法の一種であるガスイオン源法などの方
法があり、いずれの方法でも良い。しかし、低温で成膜
が可能なイオンプレーティング法の一種であるガスイオ
ン源法(特公昭59−41509号公報、特公平7−1
00866号公報、特公平8−26456号公報)が好
ましい。
【0022】本発明の硬質炭素被膜は、ビッカース硬度
で2500から4000と高硬度で、かつ低摩擦係数を
有し、優れた耐摩耗性を発揮する。しかし、該硬質炭素
被膜の膜厚が5μm以上になると脆さが現れ、割れや欠
け等が生じて好ましくない。
【0023】
【実施例】
(実施例1)自動車窓枠用ゴムのSKD11製押し出し
ダイスをエタノール中で超音波洗浄した後、外熱炉型プ
ラズマイオン窒化装置に設置し、以下の操作によりイオ
ン窒化処理を行った。押し出しダイスを真空チャンバー
装置内に設置後、真空チャンバー内を真空ポンプにて1
×10-3torrまで排気した後、排気を続けながら水
素ガスを1000ml/分で供給して1.0torrを
維持し、同時に加熱ヒーターで金属部材の表面が500
℃で均一になるまで1時間加熱した。次に、直流電源か
ら−400Vの電圧を印加し、水素ガスによる直流グロ
ー放電プラズマを起こし、金属部材の表面を30分間清
浄した。次にアンモニアガス500ml/分と水素ガス
2000ml/分(体積比にして1:4)を真空チャン
バー内に導入し、圧力を1.0torrに維持し、40
0℃で、印加電圧−500Vでアンモニアガスと水素ガ
スの直流プラズマを発生させ、イオン窒化処理を3時間
行った。この間、金属部材に流れる電流密度は0.2m
A/cm2 以下に維持し、かつプラズマが金属部材の表
面に均一に発生するように制御した。
【0024】処理を行った押し出しダイスの窒化層(拡
散層)の厚さは、硬度分布で測定した結果、60μmで
あった。また表面粗度は、同一バッチで作製したSKH
51製テストピースで中心線平均粗さ(Ra)を測定し
た結果0.02μmで、処理前後の変化は見られなかっ
た。
【0025】イオン窒化処理後、処理した押し出しダイ
スをガスイオン源を備えたイオンプレーティング装置内
に設置した。反応容器内を1×10-5torr以下まで
排気した後、該反応容器内に原料ガスとしてベンゼンガ
スを導入し、容器内の圧力が3×10-3torrを保つ
ようにベンゼンガスを流しながら−1000Vのバイア
ス電圧を印加し、1時間成膜を行った。以上の方法によ
り得られた硬質炭素被膜の膜厚は1.6μmであった。
【0026】同一バッチで作製したSKH51製テスト
ピースについて、表面硬度測定を行った。測定にはビッ
カース硬度計(アカシ製MVK−3)を用い、測定荷重
は10gで行った。その結果、表面硬度はHv3020
であった。さらにスクラッチテスタ(LSRH製REV
ETEST)を用いてスクラッチ試験を行い、硬質炭素
被膜の密着力や耐久性に関連する臨界荷重値(Lc値)
の測定を行った。その結果、65NのLc値を示した。
【0027】(実施例2)実施例1と同様の方法でイオ
ン窒化処理を6時間行い、硬質炭素被膜を2時間成膜し
て、実施例1と同様にして押し出しダイスを得た。得ら
れた窒化層の第1層の厚みは170μmで、硬質炭素被
膜の第2層の膜厚は3.3μmであり、表面硬度はHv
3100であった。Lc値は50Nであった。
【0028】(実施例3)実施例1と同様の方法で、ア
ンモニアガスと水素ガスの体積比が1:1で、550℃
で、グロー放電の電流密度を1.5mA/cm2 にし
て、第1層を成膜し、押し出しダイスを得た。その結
果、得られた窒化層の第1層の厚みは170μmで、硬
質炭素被膜の第2層の膜厚は1.0μmであり、表面硬
度はHv2700であった。Lc値は75Nであった。
【0029】(実施例4)実施例1と同様の方法で、ア
ンモニアガスと水素ガスの体積比が3:2で、350℃
で、グロー放電の電流密度を0.1mA/cm2 にし
て、第1層を成膜し、押し出しダイスを得た。その結
果、得られた窒化層の第1層の厚みは50μmで、硬質
炭素被膜の第2層の膜厚は2.0μmであり、表面硬度
はHv3500であった。Lc値は75Nであった。
【0030】(比較例1)イオン窒化処理を行わなかっ
た以外は実施例1と同様の条件で押し出しダイスに硬質
炭素被膜を被覆した。膜厚は1.5μmであり、表面硬
度はHv3020であった。Lc値は18Nであった。
【0031】(比較例2)N2 とH2 (体積比にして
1:1)の直流プラズマを用いて従来のイオン窒化の方
法で、実施例1と同様に押し出しダイスを430℃で、
電流密度を3.0mA/cm2 にして、3時間イオン窒
化処理した。得られた窒化層の膜厚は100μmで、最
表層には約5μmの膜厚の化合物層が形成されていた。
また表面には曇りが発生し、表面粗さ(Ra)はイオン
窒化処理前後で0.02μmから0.1μmに荒れてい
た。その後、実施例1と同様に硬質炭素被膜を形成し
た。形成された硬質炭素被膜の膜厚は1.5μmであ
り、表面硬度はHv2980であったが、Lc値は32
Nであった。
【0032】(比較例3)実施例1と同様のイオン窒化
処理後、処理した押し出しダイスをTiカソードを備え
たカソードアーク式のイオンプレーティング装置内に設
置した。反応容器内を1×10-5torr以下の圧力ま
で排気した後、−1000Vのバイアス電圧を印加し、
Tiカソードによりアーク放電を生起させた。この時の
アーク放電電流は90Aであった。赤外放射温度計によ
り表面温度を監視しながら、アーク放電を2分間続け、
Tiを蒸発、イオン化させ、表面のスパッタクリーニン
グを行った。アーク放電中最大450℃まで押し出しダ
イスの表面温度の上昇が認められた。
【0033】さらに、Tiカソードへの電圧印加を停止
し、反応容器内に容器内の圧力が3×10-2torrを
保つように窒素ガスを流しながら、−500Vのバイア
ス電圧を印加し、Tiカソードよりアーク放電を生起さ
せた。この時のアーク放電電流は90Aであった。アー
ク放電は1時間続けた。以上の方法より得られたTiN
膜の膜厚は2.73μmであった。同一バッチで作製し
たSKH51製テストピースについて、表面硬度測定を
行った。測定にはビッカース硬度計(アカシ製MVK−
3)を用い、測定荷重は25gで行った。その結果、表
面硬度はHv2000であった。さらにスクラッチテス
タ(LSRH製REVETEST)を用いてスクラッチ
試験を行い、TiN膜の密着力や耐久性に関連する臨界
荷重値(Lc値)の測定を行った。その結果、50Nの
Lc値を示した。
【0034】実施例1〜4および比較例1〜3で作成し
た押し出しダイスを用いて、自動車窓枠用ゴムの成形を
行った。イオン窒化処理を施した実施例1の押し出しダ
イスは、イオン窒化処理を施さなかった比較例1に対
し、約3倍(30000回の成形)の寿命を示した。ま
た、実施例2は比較例1に対し約5倍(50000回の
成形)の寿命を、実施例3は比較例1に対し約4.5倍
(45000回の成形)の寿命を、実施例4は比較例1
に対し約4倍(40000回の成形)の寿命を各々示し
た。自動車窓枠用ゴムの成形後、比較例1および比較例
2の押し出しダイスは、硬質炭素被膜が剥離していた。
比較例3の押し出しダイスは、処理後にTiN膜の剥離
が一部にみられた。
【0035】
【発明の効果】本発明の耐摩耗性ゴム用金型は、表面に
窒化層の第1層を設けてから、その上に第2層として硬
質炭素被膜を形成する複合処理により、基材と硬質炭素
被膜の密着力が向上するため、耐摩耗性や耐久性に優
れ、実用的効果を有したゴム用金型を得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の耐摩耗性ゴム用金型を示す断面図であ
る。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2.0mA/cm2 以下の電流密度のグ
    ロー放電により形成した窒化層の第1層と、該第1層に
    被覆した硬質被膜の第2層とを表面に設けたことを特徴
    とする耐摩耗性ゴム用金型。
  2. 【請求項2】 以下の工程による、耐摩耗性ゴム用金型
    の製法。 (1)ゴム用金型として成形された金属部材を、300
    〜650℃の温度に維持し、アンモニアガスと水素ガス
    を用い、該金属部材の表面に対して0.001〜2.0
    mA/cm2 の電流密度のグロー放電を行い、該金属部
    材の表面をイオン窒化することにより、窒化層(拡散
    層)の第1層を形成する第1工程。 (2)イオンプレーティング法により前記第1層に、炭
    素からなる硬質被膜の第2層を被覆する第2工程。
  3. 【請求項3】 前記第1工程のグロー放電を行う際の電
    流密度が0.001〜0.5mA/cm2 である、請求
    項2に記載の耐摩耗性ゴム用金型の製法。
  4. 【請求項4】 前記第1工程のグロー放電を行う際の、
    アンモニアガスと水素ガスの体積比が、1:0.5〜
    1:10である、請求項2および3のいずれかに記載の
    耐摩耗性ゴム用金型の製法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003253422A (ja) * 2002-03-04 2003-09-10 Sanyo Special Steel Co Ltd マンドレルあるいは成形金型などの工具の高寿命化方法および高寿命化されたマンドレルあるいは成形金型などの工具

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003253422A (ja) * 2002-03-04 2003-09-10 Sanyo Special Steel Co Ltd マンドレルあるいは成形金型などの工具の高寿命化方法および高寿命化されたマンドレルあるいは成形金型などの工具

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