JPH1157244A - 摺動面を有する刃とその製造法 - Google Patents

摺動面を有する刃とその製造法

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JPH1157244A
JPH1157244A JP22993297A JP22993297A JPH1157244A JP H1157244 A JPH1157244 A JP H1157244A JP 22993297 A JP22993297 A JP 22993297A JP 22993297 A JP22993297 A JP 22993297A JP H1157244 A JPH1157244 A JP H1157244A
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JP
Japan
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blade
angle
groove
sliding surface
blade groove
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Pending
Application number
JP22993297A
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English (en)
Inventor
Shigetoshi Sakon
茂俊 佐近
Tadashi Hamada
糾 濱田
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Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 密な毛束についての切断能力が高い上に、非
常に疎な毛束についても切断不良を生じることがないも
のとする。 【解決手段】 刃溝10を介して櫛歯状に刃11が並ん
でいるとともに各刃11の一面が他の刃との摺動面とな
っているものにおいて、刃溝10の奥側における刃溝角
α1よりも、刃溝10の開口側における刃溝角α2を小
さくする。刃溝角α1及び刃溝角α2は共に0°より大
きく且つ180°より小さいものとする。また、刃溝1
0の奥側における刃先角β1よりも刃溝10の開口側に
おける刃先角β2を大きくする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はバリカン刃やトリマ
ー刃のように刃溝を介して櫛歯状に並ぶ刃の一面が他の
刃との摺動面となっている刃とその製造法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】バリカン刃やトリマー刃における可動刃
は、回転砥石によって刃切り研削加工して刃を形成する
が、通常、刃溝角及び刃先角は一定に形成している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、刃溝角を大
きくすると切断抵抗が減少して密な毛束を切断した場
合、毛は刃溝の奥まで充分に導入されるために切れ味は
向上するが、その代償といえ、疎な毛束を切断した場
合、毛が刃溝から逃げてしまって切り残しが多くなった
り切断後の長さのばらつきが大きい等の切断不良が発生
しやすい。
【0004】また刃先角を小さくするほど切断抵抗が減
少し、これに伴って切れ味が向上するが、刃の幅が一定
である時、刃先角を小さくすると刃の厚みが薄くなり、
強度的な問題が生じてしまう。もちろん、刃ピッチを大
きくしたり、刃溝深さを小さくすることによって、強度
的な問題を避けることができるが、この場合には毛の導
入切断効率が低下してしまう。
【0005】本発明はこのような点に鑑み為されたもの
であり、その目的とするところは密な毛束についての切
断能力が高い上に、非常に疎な毛束についても切断不良
を生じることがない摺動面を有する刃とその製造法を提
供するにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】しかして本発明に係る摺
動面を有する刃は、刃溝を介して櫛歯状に刃が並んでい
るとともに各刃の一面が他の刃との摺動面となっている
ものにおいて、刃溝の奥側における第1の刃溝角より
も、刃溝の開口側における第2の刃溝角が小さくなって
いるとともに、第1の刃溝角及び第2の刃溝角が共に0
°より大きく且つ180°より小さいことに第1の特徴
を有している。密な毛束は刃溝の奥において低い切断抵
抗で切断することができ、疎な毛束は刃溝の開口側にお
いて毛束の中の毛1本1本を捕らえて切断することがで
きる。
【0007】また本発明に係る摺動面を有する刃は、刃
溝の奥側における第1の刃先角よりも刃溝の開口側にお
ける第2の刃先角を大きくしていることに第2の特徴を
有しており、切断による摩耗が大きい刃先端部の刃先角
を大きくすることで強度を保ちやすくしたものである。
そして本発明に係る摺動面を有する刃の第3の特徴とす
るところは、上記第1の特徴とするところと第2の特徴
とするところを併せ持つものとしたものである。
【0008】上記第2の刃溝角は0°〜18°であるこ
とが好ましい。疎な毛束を切断するにあたり、切断不良
改善の効果をより大きくすることができる。第2の刃溝
角もしくは第2の刃先角の刃エッジの長さは0.5mm
以下であることが好ましい。この長さ以上であると、第
1の刃溝角もしくは第2の刃先角の部分によるカット能
力が低下してしまうからである。
【0009】第1の刃先角は60°以下であることが望
ましい。そして本発明に係る摺動面を有する刃の製造法
は、先端部の角度が2段に変化する砥石によって刃の摺
動面に対して斜めに交差する角度で刃溝部分を研削する
ことに特徴を有している。第1及び第2の刃溝角及び第
1及び第2の刃先角を有する刃を簡単に得ることができ
る。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態の一例につい
て説明すると、図1〜図3に示すように、共に櫛歯状に
形成された固定刃2と可動刃1からなるものにおいて、
可動刃1における刃溝10を介して並ぶ各刃11の刃溝
10側のエッジは、刃溝10の奥側においては刃溝角α
1、刃先角β1となっているのに対して、刃溝10の開
口側においては刃溝角α2、刃先角β2となるように形
成されている。
【0011】このような刃11は、砥石3を用いて刃切
り及び研削加工を行うにあたり、図4に示すように、先
端角度が2段になっている砥石3を用いて該砥石3を摺
動面と斜めに交差する角度で移動させることによって得
ることができる。すなわち、砥石3の先端側の角度が大
である部分において、刃先角β1及び刃溝角α1である
領域イを形成し、角度が小である部分において刃先角β
2及び刃溝α2である領域ロを形成するものである。な
お、領域イと領域ロとの境界部分は、半径0.1mm程
度の曲線となるようにしており、また領域ロの部分の刃
長Lは0.5mm以下としている。
【0012】なお、上記砥石3による刃切り研削に際し
て、砥石3の軌跡Tを図5に示すように円弧状とするこ
とで、刃溝10の奥端における刃の厚みを大きくとるこ
とができて、強度の確保が容易となる。焼き入れ硬化型
ステンレスである銀紙6号(13wt%Cr,0.3w
t%Mo,残部Fe)からなる1.4mm厚の母材をプ
レス抜きや曲げ加工によって可動刃の刃基体の形状にし
た後、1焼き入れ焼き戻し熱処理を行い、ボラゾン砥石
(#600)を用いて刃切り切削を行った後、さらに回
転研磨盤で4種類GC研磨紙(#180,#500,#
1200,#2400)を粗い方から順番に用いて摺動
面を研磨仕上げし、固定刃については2.8mm厚の母
材を用いて可動刃と同様に加工して、表1に実施例1〜
6で示す各スペックの刃を得た。なお刃数は可動刃が2
0刃、固定刃は30刃とした。
【0013】これらについて次の2つの基準で評価を行
った。1つは多量の毛束をより速く切断できる能力の代
用特性としてのカット能力を、次のようにして測定し
た。つまり、可動刃と固定刃とを摺動面にて合わせ、振
幅2.5mm、回転数600rpmで可動させた状態で
疑似毛(0.1mmφモダアクリクル)1000本を移
動速さを変化させて切断した場合の単位時間当たりの切
断本数を求め、それらの中で最大のものをカット能力
(万本/s)とした。この場合、多量の毛束を強制的に
刃溝に押し込んで切断する切り方に相当し、カット能力
が高いほど切断能力は高いとみなした。
【0014】他の1つは少量で密度が疎な毛束を切断す
る時の切断能力の代用特性としてすそ刈り試験を定義し
た。これは疑似毛(0.1mmφモダアクリクル)20
00本を非常に疎な状態にして真下から真上へすそ刈り
をまねて移動速度30mm/sで切断した場合の切り残
し高さ(mm)を測定し、この切り残し高さが小さいほ
ど切断能力が高いとみなした。
【0015】結果を比較例とともに表1に示す。なお、
実施例2と実施例6との差は、後者が刃溝角α1の部分
と刃溝角α2との境界部分に半径0.1mmの曲線を持
つことである。刃溝角が2段となっているとともに刃先
角が2段になっているものがカット能力及び刈り残し高
さのいずれにおいても良好な結果を示している。また刃
先角β1は60°より小さいことがカット能力の点にお
いて好ましいことが分かる。
【0016】
【表1】
【0017】
【発明の効果】以上のように本発明においては、刃溝を
介して櫛歯状に刃が並んでいるとともに各刃の一面が他
の刃との摺動面となっているものにおいて、刃溝の奥側
における第1の刃溝角よりも、刃溝の開口側における第
2の刃溝角が小さくなっているとともに、第1の刃溝角
及び第2の刃溝角が共に0°より大きく且つ180°よ
り小さいことから、密な毛束も疎な毛束についても良好
な切断能力を得ることができる。
【0018】また刃溝の奥側における第1の刃先角より
も刃溝の開口側における第2の刃先角を大きくしたもの
においても、良好な切断能力を得ることができる上に、
切断による摩耗が大きい刃先端部の刃先角を大きくする
ことで強度を保ちやすくすることができる。さらに上記
第2つの特徴とするところを併せ持つものでは、さらに
良好な切断能力を得ることができる。
【0019】上記第2の刃溝角は0°〜18°であるこ
とが好ましい。疎な毛束を切断するにあたり、切断不良
改善の効果をより大きくすることができる。第2の刃溝
角もしくは第2の刃先角の刃エッジの長さは0.5mm
以下であると、第1の刃溝角もしくは第2の刃先角の部
分によるカット能力の低下を招いてしまうことがない。
【0020】第1の刃先角は60°以下とすることでカ
ット能力をより高くすることができる。そして本発明に
係る摺動面を有する刃の製造法は、先端部の角度が2段
に変化する砥石によって刃の摺動面に対して斜めに交差
する角度で刃溝部分を研削するために、第1及び第2の
刃溝角及び第1及び第2の刃先角を有する刃を簡単に得
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例の斜視図である。
【図2】(a) は刃溝角α1,刃先角β1の部分の断面
図、(b) は刃溝角α2,刃先角β2の部分の断面図であ
る。
【図3】同上の底面図である。
【図4】(a)は同上の平面図、(b)は砥石による刃切り研
削加工の説明図である。
【図5】砥石による刃切り研削加工の他例の説明図であ
る。
【符号の説明】
1 可動刃 10 刃溝 11 刃先角 α1 第1の刃溝角 α2 第2の刃溝角 β1 第1の刃先角 β2 第2の刃先角

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 刃溝を介して櫛歯状に刃が並んでいると
    ともに各刃の一面が他の刃との摺動面となっているもの
    において、刃溝の奥側における第1の刃溝角よりも、刃
    溝の開口側における第2の刃溝角が小さくなっていると
    ともに、第1の刃溝角及び第2の刃溝角が共に0°より
    大きく且つ180°より小さいことを特徴とする摺動面
    を有する刃。
  2. 【請求項2】 刃溝を介して櫛歯状に刃が並んでいると
    ともに各刃の一面が他の刃との摺動面となっているもの
    において、刃溝の奥側における第1の刃先角よりも刃溝
    の開口側における第2の刃先角を大きくしていることを
    特徴とする摺動面を有する刃。
  3. 【請求項3】 刃溝を介して櫛歯状に刃が並んでいると
    ともに各刃の一面が他の刃との摺動面となっているもの
    において、刃溝の奥側における第1の刃溝角よりも、刃
    溝の開口側における第2の刃溝角が小さくなっていると
    ともに、刃溝の奥側における第1の刃先角が刃溝の開口
    側における第2の刃先角より小さくなっており、上記第
    1の刃溝角及び第2の刃溝角が共に0°より大きく且つ
    180°より小さいことを特徴とする摺動面を有する
    刃。
  4. 【請求項4】 第2の刃溝角が0°〜18°であること
    を特徴とする請求項1または3記載の摺動面を有する
    刃。
  5. 【請求項5】 第2の刃溝角もしくは第2の刃先角の刃
    エッジの長さが0.5mm以下であることを特徴とする
    請求項1〜3のいずれかの項に記載の摺動面を有する
    刃。
  6. 【請求項6】 第1の刃先角が60°以下であることを
    特徴とする請求項2または3記載の摺動面を有する刃。
  7. 【請求項7】 先端部の角度が2段に変化する砥石によ
    って刃の摺動面に対して斜めに交差する角度で刃溝部分
    を研削することを特徴とする摺動面を有する刃の製造
    法。
JP22993297A 1997-08-26 1997-08-26 摺動面を有する刃とその製造法 Pending JPH1157244A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104942839A (zh) * 2014-03-31 2015-09-30 松下知识产权经营株式会社 理发器、理发器的头部单元以及理发器的可动刀具

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104942839A (zh) * 2014-03-31 2015-09-30 松下知识产权经营株式会社 理发器、理发器的头部单元以及理发器的可动刀具
JP2015192833A (ja) * 2014-03-31 2015-11-05 パナソニックIpマネジメント株式会社 バリカン、そのヘッドユニット、および、その可動刃

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