JPH1156659A - 浴槽の蓋の収納機構 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 浴槽の蓋を手軽に開け閉めしたり、取った蓋
が邪魔にならないようにする。 【解決手段】 浴槽１のエプロン２内に蓋収納スペース
５を形成し、蓋６をこの蓋収納スペース５内に滑り込ま
せて収納する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、入浴時に取った浴槽の
蓋を手軽に、そして邪魔にならないように収納するため
の機構に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】浴槽の蓋には、図９に示すような２枚板
０１方式、或いは図１０に示すような巻き式０２等があ
り、何れも、取ったあとは浴室内の壁に立て掛けたり、
図１１に示すように、浴室の壁に取り付けたフック０４
に蓋０３を引っ掛けたりして置くのが一般的である。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし、浴槽の蓋は、
断熱を考慮しているため、約５ｋｇと重量がある。この
ため、手の不自由な人、高齢者或いは女性には蓋の取り
扱いができないことがある。又、浴室内に蓋を立て掛け
ておいた場合、倒れたりして危険な場合があると共に邪
魔になることもある。本発明の目的は、手軽に蓋を開け
たり閉じたりすることができると共に邪魔にならない浴
槽の蓋の収納機構を提供することである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に提案する本発明に係る浴槽の蓋の収納機構は次のとお
りである。 １．浴槽の一部に蓋収納スペースを形成し、この蓋収納
スペース内に取った蓋を収納するように構成して成る浴
槽の蓋の収納機構。 ２．巻き式蓋を浴槽のエプロンに形成した蓋収納スペー
ス内に滑り込ませて収納するように構成して成る前記１
記載の浴槽の蓋の収納機構。

【０００５】３．蓋の両サイドにガイドローラーを取り
付けると共に蓋収納スペース内の両サイドにガイドレー
ルを組み込み、前記ガイドローラーをガイドレール内に
係合させて蓋を蓋収納スペース内に円滑に滑り込ませる
ように構成して成る前記２記載の浴槽の蓋の収納機構。

【０００６】４．蓋の収納終り側に把手を取り付け、蓋
収納スペース内に蓋を収納したとき、この把手をエプロ
ンの縁上に露出させておくことにより、蓋の開け閉め以
外に浴槽内への出入り時に把手としても利用できるよう
に構成して成る前記２又は３記載の浴槽の蓋の収納機
構。

【０００７】５．浴槽のエプロンを着脱自在に構成して
蓋収納スペース内の清掃を行うことができるように構成
して成る前記１又は２又は３又は４記載の浴槽の蓋の収
納機構。

【０００８】６．浴槽のエプロンに蓋収納スペースを内
部に形成した後付けユニットを取り付け、このユニット
内に巻き式蓋を巻き込んで収納するように構成して成る
前記１記載の浴槽の蓋の収納機構。

【０００９】７．蓋収納スペースの底部に排水口を設け
て成る前記１又は２又は３又は４又は５又は６記載の浴
槽の蓋の収納機構。 ８．浴槽のエプロン部分に止め具を取り付けて取った２
枚板方式の蓋をエプロンに沿わせて立て掛けて止めてお
くことができるように構成した浴槽の蓋の収納機構。

【００１０】

【作用】入浴に際して蓋を開ける場合には、巻き式の蓋
にあってはこれを蓋収納スペース内に滑り込ませてお
く。２枚板の場合には、これを浴槽のエプロンに沿わせ
て立て掛け、止め具で止めておく。蓋を閉じる場合に
は、把手を持って蓋収納スペース内から蓋を引き出して
そのまま浴槽の上に被せて置く。２枚板の場合には、止
め具から取り外し、夫々を浴槽の上に並べて被せる。

【００１１】

【発明の実施の形態】浴槽の一部に設ける蓋収納スペー
スは、エプロンが最も使用しやすいが、条件次第では混
合水栓と反対側或いはエプロンと反対側の縁にスリット
状の蓋収納スペースを形成し、蓋をこの蓋収納スペース
内に滑り込ませておく。この時の蓋は巻き式となる。蓋
を円滑に滑り込ませたり、引き出したりするのに必要な
場合は、蓋の両サイドにガイドローラーを取り付けてお
き、これを蓋収納スペース内の両サイドに組み込んだガ
イドレールに係合させておく。

【００１２】蓋には、その端に把手を取り付けておくこ
とにより、蓋の開閉に便利なようにすると共に、蓋収納
スペース内に収納したときに、この把手を浴槽の縁から
露出させておくようにすることによって、浴槽の出入り
時につかまることができるようにすると、高齢者や子供
の場合に便利で安全である。

【００１３】上記蓋の収納機構は、浴槽自体に蓋収納ス
ペースを設ける例であるが、これが困難な場合、或いは
既存の浴槽に対して蓋の扱いが便利なように後から蓋収
納スペースを付加したいような場合には、蓋収納ユニッ
トを浴槽のエプロンに後付けしたり、スペースが許す場
合には、エプロンと反対側或いは混合水栓と反対側の浴
槽の縁に近い場所に蓋収納ユニットを後止めするように
してもよい。

【００１４】次に、２枚板方式の蓋にあっては、浴槽の
エプロンに沿わせて立て掛け、倒れないように止め具で
止めておくようにすると、蓋を動かす量（距離）が少な
く便利である。

【００１５】

【実施例１】本実施例は、浴槽のエプロンに蓋収納スペ
ースを形成した例であって、図１に示すように、浴槽１
のエプロン２の縁３にスリット４を開設し、このスリッ
ト４に続けてエプロン２内に蓋収納スペース５を形成
し、把手７付巻き蓋６を蓋収納スペース５内に滑り込ま
せて収納したり、引き出して蓋６を閉じたりすることが
できるようにしている。なお、エプロン２は着脱（開
放）自在である。

【００１６】図２、図３において、８は蓋収納スペース
５内の両サイドに取り付けたガイドレールであって、こ
のガイドレール８内にはガイドローラー９が組み込まれ
ていて、蓋６の両サイドの係合部６ａとガイドローラー
９はストッパーピン１０ａ付の軸１０により着脱自在に
連結されており、ストッパーピン１０ａは図３において
矢印ａ方向に押し込むことにより係合部６ａから外れて
蓋６をガイドローラー９から取り外して一式交換するこ
とができる。

【００１７】前記把手７は、図４に示すように、蓋６を
蓋収納スペース５内に収納したとき、エプロン２の縁３
上に露出させておく。これにより、浴槽１内の出入り時
に把手として用いることができる。なお、実施例１の場
合、蓋収納スペース５の底部には排水口が設けてあり、
排水は防水パン１ａ上に流出するようになっている。

【００１８】

【実施例２】本実施例は蓋収納スペース５を形成したユ
ニットを浴槽１とは別に構成し、図５に示すように、浴
槽１のエプロン２に後付けする例であって、１１は内部
にガイドレール８を実施例１と同じように取り付けた蓋
収納ユニット、１２はこの蓋収納ユニット１１の底部に
設けた排水口である。

【００１９】なお、実施例１、２において、蓋６はスプ
リングを使用して自動的に蓋収納スペース５内に滑り込
ませる方式としてもよい。蓋６の裏側の清掃は、実施例
１、２において、一旦蓋６を閉じ、これを浴槽１上で反
転させて行うことができる。

【００２０】

【実施例３】本実施例は、２枚板方式の蓋の収納機構を
示し、この収納機構は、図６〜８に示すように、浴槽１
のエプロン２にテーパー角１４を有する９０°回転方式
の止め具１３を取り付け、取った２枚の蓋６をエプロン
２に沿って立て掛けて前記止め具１３を用いて止めてお
くように構成したものである。この場合の把手７もエプ
ロン２の縁３上に突出していて、浴槽１内への出入り時
につかまることができる。

【００２１】

【発明の効果】本発明は以上のように、浴槽に蓋収納ス
ペースを設けたことにより、次の効果がある。 １．エプロン内に蓋を巻き込んで収納する方式にあって
は、蓋の開け閉めを手軽に行うことができると共に、邪
魔にならない。 ２．蓋収納スペース内にガイドレールを取り付けて蓋の
出し入れをガイドすることにより、円滑に蓋の開け閉め
ができる。

【００２２】３．蓋とガイドレール間を取り外し自在と
したことにより、蓋の交換が可能であると共に、エプロ
ンを外して内部の清掃も自由にできる。 ４．後付け方式で蓋収納スペースを形成することによ
り、あらゆる浴槽やリフォーム時にも対応できる。 ５．浴槽内への出入り時に蓋の把手につかまることがで
きるので、便利であると共に、安全性が向上する。

【図面の簡単な説明】

【図１】浴槽のエプロンに蓋収納スペースを形成した例
の説明図。

【図２】浴槽のエプロンに蓋収納スペースを形成した例
の断面図。

【図３】ガイドレールと蓋との係合関係の説明図。

【図４】蓋の把手の説明図。

【図５】後付け方式の蓋収納スペース（ユニット）の説
明図。

【図６】２枚板方式の蓋をエプロンに立て掛けて止め具
で止めた状態の説明図。

【図７】止め具で蓋を止めた状態の正面図。

【図８】止め具で２枚板方式の蓋を止めた状態の平面
図。

【図９】従来の２枚板方式の蓋の説明図。

【図１０】従来の巻き式蓋の説明図。

【図１１】１枚板方式の蓋をフックに引っ掛けた状態の
説明図。

【符号の説明】

１ 浴槽 ２ エプロン ３ 縁 ４ スリット ５ 蓋収納スペース ６ 蓋 ７ 把手 ８ ガイドレール ９ ガイドローラー １０ 軸 １０ａ ストッパーピン １１ 蓋収納ユニット １２ 排水口 １３ 止め具 １４ テーパー角

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 陽子 千葉県千葉市花見川区幕張町１−7675−59 (72)発明者 沼川 たみ子 東京都国立市西３−３−36 ウエストアベ ニュー1936 (72)発明者 柴谷 奈津枝 東京都北区岸町１−７−25 ライオンズマ ンション402 (72)発明者 冨嶋 一郎 神奈川県横浜市鶴見区駒岡１−37−21

Claims (8)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 浴槽の一部に蓋収納スペースを形成し、
   この蓋収納スペース内に取った蓋を収納するように構成
   して成る浴槽の蓋の収納機構。
2. 【請求項２】 巻き式蓋を浴槽のエプロンに形成した蓋
   収納スペース内に滑り込ませて収納するように構成して
   成る請求項１記載の浴槽の蓋の収納機構。
3. 【請求項３】 蓋の両サイドにガイドローラーを取り付
   けると共に蓋収納スペース内の両サイドにガイドレール
   を組み込み、前記ガイドローラーをガイドレール内に係
   合させて蓋を蓋収納スペース内に円滑に滑り込ませるよ
   うに構成して成る請求項２記載の浴槽の蓋の収納機構。
4. 【請求項４】 蓋の収納終り側に把手を取り付け、蓋収
   納スペース内に蓋を収納したとき、この把手をエプロン
   の縁上に露出させておくことにより、蓋の開け閉め以外
   に浴槽内への出入り時に把手としても利用できるように
   構成して成る請求項２又は３記載の浴槽の蓋の収納機
   構。
5. 【請求項５】 浴槽のエプロンを着脱自在に構成して蓋
   収納スペース内の清掃を行うことができるように構成し
   て成る請求項１又は２又は３又は４記載の浴槽の蓋の収
   納機構。
6. 【請求項６】 浴槽のエプロンに蓋収納スペースを内部
   に形成した後付けユニットを取り付け、このユニット内
   に巻き式蓋を巻き込んで収納するように構成して成る請
   求項１記載の浴槽の蓋の収納機構。
7. 【請求項７】 蓋収納スペースの底部に排水口を設けて
   成る請求項１又は２又は３又は４又は５又は６記載の浴
   槽の蓋の収納機構。
8. 【請求項８】 浴槽のエプロン部分に止め具を取り付け
   て取った２枚板方式の蓋をエプロンに沿わせて立て掛け
   て止めておくことができるように構成した浴槽の蓋の収
   納機構。