JPH1152102A - エキシマレーザー用光学部材、その仮保護方法及び投影露光装置 - Google Patents

エキシマレーザー用光学部材、その仮保護方法及び投影露光装置

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JPH1152102A
JPH1152102A JP9211058A JP21105897A JPH1152102A JP H1152102 A JPH1152102 A JP H1152102A JP 9211058 A JP9211058 A JP 9211058A JP 21105897 A JP21105897 A JP 21105897A JP H1152102 A JPH1152102 A JP H1152102A
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protective film
excimer laser
film
optical
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JP9211058A
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Izumi Motoyama
いづみ 元山
Norio Kaneko
則夫 金子
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Nikon Corp
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    • B82YSPECIFIC USES OR APPLICATIONS OF NANOSTRUCTURES; MEASUREMENT OR ANALYSIS OF NANOSTRUCTURES; MANUFACTURE OR TREATMENT OF NANOSTRUCTURES
    • B82Y30/00Nanotechnology for materials or surface science, e.g. nanocomposites

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  • Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 有機物等の汚染物質の付着を抑制し、かつ光
学系に組み込んで使用する場合に透過率が低下せず、露
光光を確保することが可能な光学部材、その使用方法を
提供する。 【解決手段】 エキシマレーザー用の光学薄膜が形成さ
れた基板の最上層に汚染物質の付着を抑制する保護膜を
形成する工程と、前記保護膜を紫外線の照射により除去
する工程と、を有すること特徴とするエキシマレーザー
用光学部材の仮保護方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エキシマレーザー
用光学部材、仮保護方法に関するものであり、特にその
光学部材は、投影露光装置の光学系に用いられる。
【0002】
【従来の技術】投影露光装置用光学部材に限らず、光学
部材に分類される部材は、表面に付着する異物の存在
が、光線の透過率低下や照度ムラ等の原因となり、本来
持つべき光学性能が得られなくなるため、種々の対策が
講じられてきた。眼鏡レンズや自動車のフロントガラス
といった主に水滴によるくもりを嫌う部材では、最上層
に界面活性剤含有防曇剤を塗布したり(特開昭56−9
0876号公報)、表面粗さを粗にして表面積を大きく
することによって濡れ性を増加させて防曇したり(特開
昭55−154348号公報)、逆にフッ素を有する物
質や疎水性ポリマーでコーティングすることによって水
滴の付着を防止する方法(特開昭54−74291号公
報)も採られてきた。また、カメラや投影露光装置に組
み込まれる光学部材のような水分だけでなく有機系汚染
物質の付着を嫌う部材には、光触媒である酸化チタン膜
を成膜し有機系汚染物質を分解する作用を備えたり(特
開平08−313705号公報)、酸化珪素膜を緻密に
成膜し表面積を小さくすることによって汚染物質の減量
を試みたり、フッ化炭素基を有する有機物膜を成膜して
汚染物質との密着性を小さくしていた(特開平6−53
24号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の技術には以下のような問題点が指摘されている。最
上層に界面活性剤を塗布したり、表面粗さを粗にし表面
積を大きくすることによって濡れ性を増加させる方法で
は、その効果により表面に水分が多く存在することにな
り、水分を吸着剤として異物が付着したり、表面に存在
する水分が光学部材を浸食して劣化させるだけでなく、
短波長の光の透過率が低下するという問題もあった。ま
た、疎水性ポリマーによるコーティングは膜自体の耐久
性に乏しく、短波長側の光を透過しないだけでなく容易
に分解してしまうため、汚染源になってしまうのであ
る。
【0004】酸化チタン膜はi線(365nm)のよう
な比較的長波長側の光に対する透過性は高いものの、K
rF及びArFレーザーのような短波長の光を吸収し透
過させないため、KrFやArF、エックス線、電子線
等を光源とする投影露光装置においては、フォトレジス
ト硬化に必要な光量を供給することができなくなり、結
像性能を落とすだけでなく、長時間の使用下では、酸化
チタン膜の光の吸収により発生する熱等でコート膜の破
壊が生じ、レンズ交換を余儀なくされる。
【0005】また、酸化珪素膜の緻密化では、光学部材
の表面積が小さくなるため、汚染物質付着量の減少が見
込めるが、酸化珪素膜自体に防曇性が無いため付着した
汚染物質の除去に関しては効果が期待できない。フッ化
炭素基を有する有機物膜は酸化チタン膜同様、i線(3
65nm)のような比較的長波長側の光に対する透過性
は高いものの、KrFやArFレーザー、エックス線、
電子線のような短波長の光を吸収し透過させないだけで
なく、KrF及びArFレーザー、エックス線、電子線
等の照射によってフッ化炭素基を有する有機物膜自体が
分解してしまうという問題点があった。
【0006】一方、光学部材の表面に付着した有機物等
の汚染物質の除去方法として、光洗浄が用いられるが、
有機物質等と光学部材表面が化学反応して光学部材の表
面が変質した場合には、光洗浄によっては、除去するこ
とができないという問題がある。そこで、本発明は、こ
れらの問題点に鑑み、有機物等の汚染物質の付着を抑制
し、かつ光学系に組み込んで使用する場合に透過率が低
下せず、露光光を確保することが可能な光学部材、その
使用方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明では前記フッ化炭
素基を有する有機物膜の問題点を利点として応用するも
のであり、上記フッ化炭素基を有する有機物膜を保護膜
として使用し、光学部材の製造終了から投影露光装置内
への光学部材組み込み完了までの間の汚染物質付着を防
止し、投影露光装置内への光学部材組み込み完了後、保
護膜を除去するものである。
【0008】本発明は、第一に「エキシマレーザー用の
光学薄膜2が形成された基板1の最上層に汚染物質の付
着を抑制する保護膜3を形成する工程と、前記保護膜3
を紫外線の照射により除去する工程と、を有すること特
徴とするエキシマレーザー用光学部材の仮保護方法(請
求項1)」を提供する。
【0009】請求項1記載の仮保護方法における光学部
材は、運搬、光学系への組み立て工程において、最上層
に設けられた汚染物質の付着を抑制する保護膜により、
有機物質等の汚染物質の付着を抑制することができる。
また、光学部材を光学系に組み込んだ後、光学系を使用
する前に、前記保護膜を紫外線により除去するので、透
過率は低下せず、充分な露光量を確保することができ
る。
【0010】また、本発明は、第二に「前記保護膜3
は、フッ化炭素基3aを含み、シロキサン結合3bを介
して形成されてなることを特徴とする請求項1記載の仮
保護方法(請求項2)」を提供する。また、本発明は、
第三に「エキシマレーザー用の光学薄膜2が形成された
基板1の最上層に、汚染物質の付着を抑制し、紫外線照
射により除去可能な保護膜3が形成されてなるエキシマ
レーザー用光学部材(請求項3)」を提供する。
【0011】請求項3記載の光学部材は、最上層に汚染
物質の付着を抑制し、紫外線照射により除去可能な保護
膜が設けられているので、運搬、光学系への組み立て工
程において、有機物等の汚染物質の付着を抑制すること
ができるとともに、光学部材を光学系に組み込んだ後、
光学系を使用する前に、前記保護膜を紫外線照射により
除去することにより、透過率を低下させずに、充分な露
光量を確保することができる。
【0012】また、本発明は、第四に「前記保護膜3
は、フッ化炭素基3aを含み、シロキサン結合3bを介
して形成されてなることを特徴とする請求項3記載のエ
キシマレーザー用光学部材(請求項4)」を提供する。
また、本発明は、第五に「マスクRを照明する照明光学
系21と、前記マスクRに形成されたパターンを基板W
上に投影露光するための投影光学系25と、を具備する
投影露光装置の初期化方法において、前記マスクRに形
成されたパターンを基板W上に投影露光する前に、前記
光学系に組み込まれた光学部材の最上層に形成された汚
染物質の付着を抑制する保護膜3を、紫外線の照射によ
り除去する段階を備えたことを特徴とする投影露光装置
の初期化方法(請求項5)」を提供する。
【0013】請求項5記載の投影露光装置の光学系に組
み込まれた光学部材の最上層には有機物等の汚染物質の
付着を防止する保護膜が設けられているので、組み立て
工程中付着するであろう有機物や水滴等の汚染物質の付
着を抑制し、光学部材の投影露光装置への組み込みまで
の間、光学部材表面の清浄性を維持することができる。
そのため、有機物質等と光学部材表面が化学反応して
光学部材の表面が変質することがない。
【0014】また、光学部材の最上層に設けられた保護
膜は、紫外線照射によって除去することが可能なので、
露光光によりマスクに形成されたパターンを基板上に投
影露光する前に、露光光を用いて除去することにより、
光学部材の最上層に保護膜を設けることによる光学系の
透過率低下を防止し、フォトレジスト硬化時に必要な光
量を供給することができる。
【0015】保護膜は再汚染物質と成りうる分量が光学
部材表面に形成されていない上に、分解により低分子化
し気化するため、投影露光装置の鏡筒内に存在しても光
学特性に何ら影響を与えることはない。また、本発明
は、第六に「前記保護膜3は、フッ化炭素基3aを含
み、シロキサン結合3bを介して形成されてなることを
特徴とする請求項5記載の投影露光装置の初期化方法
(請求項6)」を提供する。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明にかかる実施形態の
光学部材を図面を参照しながら説明する。図1は、本発
明にかかる実施形態の光学部材の概略断面図である。本
発明にかかる実施形態の光学部材は、反射防止膜又は反
射膜2が形成された光学部材1上に、一端にアルコキシ
シリル基又はハロゲン化シリル基を有し、他端にフッ化
炭素基3aを有するシラン系化合物(以下、フッ化炭素
シラン系化合物という)の化学吸着単分子膜(フッ化炭
素基3aを含んだ保護膜)3が反射防止膜又は反射膜2
と(M(メタル)−O−Si)の形態の結合(シロキサ
ン結合)3bを介して形成されている。
【0017】光学部材1の材料としては、石英ガラス、
蛍石等が用いられる。フッ化炭素シラン系化合物として
は、 CF3CH2CH2Si(OCH33 CF3CH2CH2SiCl3 CF3(CF25CH2CH2SiCl3 CF3(CF25CH2CH2Si(OCH33 CF3(CF27CH2CH2Si(OCH33 CF3(CF27CH2CH2SiCl3 CF3(CF27CH2CH2SiCH3Cl2 CF3(CF27CH2CH2SiCH3(OCH32 等が挙げられるが、フッ化炭素基3aと光学薄膜と反応
する反応性基を有する化合物であれは、これに限定され
ない。
【0018】特に、フッ化炭素シラン系化合物として
は、CF3(CF27CH2CH2Si(OCH33が好
ましい。それは、C−F結合やC−H結合を多く含む化
合物は、これらの結合の分極率が低いことに起因して表
面自由エネルギー(表面の分子を内部に引きつける力)
が低くなる結果、各種の液体にぬれにくい特性を示す、
すなわち、高い撥水性を示すからである。 また、C−
F結合やC−H結合が多すぎると、液体物質の粘性が大
きくなり、逆に少なすぎると揮発性が大きくなり、取扱
い難くなるからである。
【0019】フッ化炭素シラン系化合物の炭素鎖の長さ
は、任意に選択可能であり、単分子膜の場合の膜厚は、
アルキル鎖の長さで決まる。次に、本発明にかかる実施
形態の光学部材の製造工程を示す。まず、光学部材1上
にエキシマレーザー用の反射防止膜又は反射膜2を形成
する。
【0020】次に、反射防止膜又は反射膜2が形成され
た光学部材1の表面をアルコールやアセトン等の有機溶
剤による拭き上げ又は超音波洗浄による洗浄により清浄
にする。また、光学部材表面を清浄かつ活性化させるた
めには、エキシマランプ(172nm)や低圧水銀ラン
プ(185nm、254nm)を用いて光洗浄を行うこ
とが有効である。
【0021】次に、図2に示すように、密閉容器4内の
上方に設けられたホルダーに光洗浄をした反射防止膜又
は反射膜2付きの前記光学部材1を設置し、液体フッ化
炭素シラン系化合物6で満たした容器7を前記光学部材
1の下側に設置した。図2は、本発明にかかる実施形態
の光学部材の製造方法における気相処理の工程を示す図
である。
【0022】密閉容器4全体を50℃〜150℃に加熱
し、液体フッ化炭素シラン系化合物6を蒸発させる。こ
れにより、フッ化炭素シラン分子の蒸気が密閉容器4内
の空間を満たし、前記光学部材1の表面で、フッ化炭素
シランのアルコキシシリル基と光学部材1上に形成され
た反射防止膜又は反射膜2の酸化物(酸化物以外の場合
は表面にできた自然酸化膜)の水酸基とが化学反応し、
光学部材1の表面全体にフッ化炭素シランの化学吸着単
分子膜3(以下、単分子膜という)が形成される。
【0023】このとき、フッ化炭素シラン分子の一方の
端部のアルコキシシリル基又はハロゲン化シリル基が前
記光学部材上の反射防止膜と化学結合するため、フッ化
炭素シラン分子の他方の端部のフッ化炭素基3aが、単
分子膜の表面側に位置することとなる。光学部材の最上
層にフッ化炭素基を含んだ保護膜を形成する方法とし
て、前記気相法の他に、フッ化炭素シラン系化合物をア
ルコールのような分散媒により分散させた液体中に、基
板を数10分から数時間浸漬した後、高温雰囲気中でシ
ロキサン結合を完了させる。
【0024】浸漬によるフッ化炭素シラン系化合物の基
板への成膜方法の他に、塗布による方法、吹き付けによ
る方法、スピンコートによる方法等が用いられる。ま
た、シロキサン結合の促進方法として、高温雰囲気中で
行う方法の他に、電子線照射や紫外線照射等による方法
がある。気相法を用いた場合は、単分子膜は、基板が大
口径であってもムラなく、均一に形成することができ
る。
【0025】保護膜の形成方法は、基板の形状や製造工
程に応じた方法を採用することが好ましい。本発明にか
かる光学部材の保護膜は、光学系への組み込み工程にお
ける光学部材の有機物質等による汚染を防止するため、
すなわち光学部材上に形成された光学薄膜と有機物質等
の汚染物質が反応して光洗浄では除去できない反応物が
形成されることを防止するために設けられたものであ
り、あくまでもこの保護膜の役割は、光学部材表面の仮
保護である。
【0026】従って、光学系内で使用する場合には、こ
の保護膜を除去する必要がある。この保護膜を光学系に
組み込んだ状態で除去する方法として、紫外線(400
nm〜100nm)を照射する方法が挙げられる。すな
わち、光学系の光学部材として使用されている石英ガラ
ス、蛍石の紫外線の透過率は、90%以上であるので、
紫外線を光学系に照射すれば、光学系を構成しているす
べての光学部材の保護膜を容易に除去することができ
る。
【0027】さらに、紫外線としてKrFエキシマレー
ザー(248nm)、ArFエキシマレーザー(193
nm)を照射することが好ましい。図3は、本発明にか
かる光学部材におけるArFエキシマレーザー照射時間
と接触角の関係を示す図である。ここでは、ArFエキ
シマレーザーとは、波長が193nm、パルス巾40n
secのエキシマレーザーである。
【0028】図3から保護膜成膜直後の接触角は、約1
10度であるが、、ArFエキシマレーザーを約5分間
照射し続けると、約10度以下になることがわかる。ま
た、保護膜成膜前の光学部材表面の接触角が約30度だ
ったことを考慮すると、非常に速い速度で保護膜が光学
部材表面から離脱しているだけでなく、初期状態以上に
光学部材表面が清浄になっていることがわかる。
【0029】本実施例では、ArFエキシマレーザー照
射による保護膜の除去効果のみを示したが、KrFエキ
シマレーザー(248nm)やi線光(365nm)の
ようなArFエキシマレーザー(198nm)より波長
の長い光や、F2レーザー(157nm)のようにAr
Fエキシマレーザーより短波長の光でも保護膜の除去は
可能である。その場合でも100nm〜250nmの光
を選択した方がより短時間に除去できる。
【0030】さらに、光学部材の表面にフッ化炭素基を
含む保護膜を形成する代わりに、シリコンオイルの保護
膜を形成しても、光学部材への汚染物質の付着を抑制す
ることができる。図4は、本発明にかかる投影露光装置
の基本構造を示した図である。図4に示すように、本発
明にかかる投影露光装置は、少なくとも、感光材を塗布
した基板W(ウエハ)を載置するウエハステージ23、
露光光をマスク(レチクルR)に照射する照明光学系2
1、照明光学系21に露光光を供給するためのエキシマ
レーザー等の光源100、及びウエハWとレチクルRと
の間に配置される投影光学系25を有する。投影光学系
25の物体面(P1)には、レチクルRの表面(パター
ン形成面)がくるように配置され、投影光学系25の像
面(P2)には、ウエハWの表面がくるように配置され
ている。
【0031】また、レチクルRは、レチクルステージ2
2上に配置され、レチクルR上のパターンを投影光学系
25を介してウエハステージ23上に載置されたウエハ
Wに投影露光する構成となっている。レチクル交換系2
00は、レチクルステージ22にセットされたレチクル
Rの挿脱及び交換を行うとともに、レチクルステージ2
2とレチクルカセットとの間でレチクルRの搬送を行う
機能を有する。
【0032】本発明の実施形態にかかる光学部材を投影
光学系25に適用し、マスクに形成されたパターンを基
板上に投影露光する前に、光学部材の最上面に形成され
た保護膜を露光光として紫外線により除去し、これによ
り、光学部材の表面を清浄にすることができる。すなわ
ち、マスクに形成されたパターンを基板上に投影露光す
る前に、光学部材の表面に形成された保護膜を除去する
ので、光学系の透過率が低下せず、充分な露光量を確保
することができる。
【0033】保護膜は、エキシマレーザー用光学薄膜
(反射防止膜又は反射膜)とシロキサン結合を介して形
成されているが、そのシロキサン結合は比較的強い結合
であるので、保護膜除去において、その結合部分だけ残
留する可能があるが、露光光の透過率には何等影響しな
いことが確認されている。
【0034】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明にかかる光学
部材は、その最上面にフッ化炭素基を含む保護膜を設け
たので、組み立て工程中付着する有機物や水滴等の汚染
物質の付着を抑制し、光学部材の投影露光装置への組み
込みまでの間、光学部材表面の清浄性を維持することが
できる。
【0035】また、本発明にかかる光学部材の投影露光
装置への組み込み後、マスクに形成されたパターンを基
板上に投影露光する前に、保護膜を紫外線等を用いて除
去するので、光学系の透過率は低下せず、充分な露光量
を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる光学部材の概略断面図である。
【図2】本発明にかかる光学部材の製造方法における気
相処理の工程を示す概略断面図である。
【図3】本発明にかかる光学部材におけるArFエキシ
マレーザー照射時間と接触角の関係を示す図である。
【図4】本発明にかかる投影露光装置の基本構造を示し
た図である。
【符号の説明】
1・・・光学部材 2・・・光学薄膜(反射防止膜、反射膜) 3・・・単分子膜(フッ化炭素基を有する保護膜) 3a・・・フッ化炭素基 3b・・・シロキサン結合 4・・・密閉容器 5・・・ホルダー 6・・・液体フッ化炭素シラン 7・・・容器 21・・・照明光学系 22・・・レチクルステージ 23・・・ウエハステージ 25・・・投影光学系 100・・・光源 200・・・レチクル交換系 300・・・ステージ制御系 400・・・主制御部 W・・・基板(ウエハ) R・・・マスク(レチクル)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エキシマレーザー用の光学薄膜が形成され
    た基板の最上層に汚染物質の付着を抑制する保護膜を形
    成する工程と、 前記保護膜を紫外線の照射により除去する工程と、を有
    すること特徴とするエキシマレーザー用光学部材の仮保
    護方法。
  2. 【請求項2】前記保護膜は、フッ化炭素基を含み、シロ
    キサン結合を介して形成されてなることを特徴とする請
    求項1記載の仮保護方法。
  3. 【請求項3】エキシマレーザー用の光学薄膜が形成され
    た基板の最上層に、汚染物質の付着を抑制し、紫外線照
    射により除去可能な保護膜が形成されてなるエキシマレ
    ーザー用光学部材。
  4. 【請求項4】前記保護膜は、フッ化炭素基を含み、シロ
    キサン結合を介して形成されてなることを特徴とする請
    求項3記載のエキシマレーザー用光学部材。
  5. 【請求項5】マスクを照明する照明光学系と、 前記マスクに形成されたパターンを基板上に投影露光す
    るための投影光学系と、を具備する投影露光装置の初期
    化方法において、 前記マスクに形成されたパターンを基板上に投影露光す
    る前に、前記光学系に組み込まれた光学部材の最上層に
    形成された汚染物質の付着を抑制する保護膜を、紫外線
    の照射により除去する段階を備えたことを特徴とする投
    影露光装置の初期化方法。
  6. 【請求項6】前記保護膜は、フッ化炭素基を含み、シロ
    キサン結合を介して形成されてなることを特徴とする請
    求項5記載の投影露光装置の初期化方法。
JP9211058A 1997-08-05 1997-08-05 エキシマレーザー用光学部材、その仮保護方法及び投影露光装置 Pending JPH1152102A (ja)

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Cited By (3)

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