JPH11511742A - 1−アミノインダン−2−オールによるキラル酸分離プロセス - Google Patents

1−アミノインダン−2−オールによるキラル酸分離プロセス

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JPH11511742A JP8534990A JP53499096A JPH11511742A JP H11511742 A JPH11511742 A JP H11511742A JP 8534990 A JP8534990 A JP 8534990A JP 53499096 A JP53499096 A JP 53499096A JP H11511742 A JPH11511742 A JP H11511742A
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Abstract

(57)【要約】 キラル カルボン酸の属の鏡像異性体の混合物を全分離又は部分分離するためのプロセスが開示される。このプロセスは、分離作用物質として1−アミノインダン−2−オールの純粋な1鏡像異性体を使用し、分別晶出によってジアステレオマー塩の分離を達成し、続いて無機酸での処理によって塩からキラル酸を遊離させる。ジアステレオマー塩とこれらの塩の溶媒化合物とが開示される。ケトプロフェン、フルルビプロフェン及び他のキラル薬物とそれに対する前駆体の生産が開示される。

Description

【発明の詳細な説明】 1−アミノインダン−2−オールによるキラル酸分離プロセス 発明の属する技術分野 本発明は、以下では1−アミノインダン−2−オールとして引用する1−アミ ノ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−オール、すなわち、 の単一鏡像異性体をキラル酸分離のために使用する方法に関する。 発明の背景 数種類のキラル アミンは、工業生産のスケールでのキラル酸の分離の用途が 知られている。注目可能な実例としては、ブルシン、ストリキニン、キニーネ、 キニジン、シンコニジン、シンコニン、ヨヒンビン、モルヒネ、デヒドロアビエ チルアミン、エフェドリン、デオキシエフェドリン、アンフェタミン、トレオ− 2−アミノ−1−(P−ニトロフェニル)−1,3−プロパンジオール、α―メ チルベンジルアミン、α−(1−ナフチル)エチルアミン、α−(2−ナフチル )エチルアミンが含まれている。これらのキラル アミンのいくつかは、高価で あってしかもしばしば回収の困難なものである。さらには、多くは、天然の産物 であるために、通常、容易に利用可能なのは1つの鏡像異性体のみである。 前記のアミンのいくつかを、キラル 2−アリールプロピオン酸の分離に使用 したという記述が存在する。例えば、米国特許第5,015,764号公報は、 ラセミ体のイブプロフェンの分離のために、(S)−α−メチルベンジルアミン を使用することを開示している。米国特許第5,162,576号公報は、ケト プロフェンの分離に効果を及ぼさせるために、(−)−シンコニジンを使うこと を開示している。しかしながら、これらの方法は、以下を包含する多数の制約を 有している。すなわち、これらの方法は一般的ではなく、これらの方法は可成り の量の溶媒を必要とし、いくつかのものは比較的高い温度を必要とし、これらの 方法は最適な化学的純度及び鏡像異性体的純度に比べるとより低い純度の製品を 生産してしまうのでさらなる精製のステップが必要であり、これらの方法は空間 的及び時間的な浪費を伴うものであり、これらの方法は商用スケールでの実施が 困難なものなのである。 発明の概要 本発明の目的は、1以上のキラル中心を含む有機酸の分離のための、一般的で 効率的でコスト的に有効な方法を提供することにある。本発明の第2の目的は、 α−アリールプロピオン酸抗炎症薬(“プロフェン”)、特に(S)−ケトプロフ ェン及び(R)−ケトプロフェンを生産するための、より時間効率がよくてコス ト効率のよい手段を提供することにある。本発明によるアミノアルコールは、1 −アミノインダン−2−オールの実質的に純粋な鏡像異性体である。 1−アミノインダン−2−オールが2つのキラル中心を有するが故に、2つの 幾何学的異性体が存在し、この幾何学的異性体の各々が1対の鏡像異性体として 存在する。したがって、そこには本発明に適する4つの1−アミノインダン−2 −オール、すなわち、 が存在することになる。 本発明のアミノインダノールは、調合が単純で安価であり、非対称合成によっ て容易に分離あるいは入手され、溶液の状態ではラセミ化に対する抵抗力を有し ており、回収が容易である。本発明の化合物は、また、同程度の容易さで(+) −及び(−)−の形態で生産されるという利点を有している。これは、天然の源 泉から得られるキラル分離作用物質と対照的で、この天然産のキラル分離作用物 質は、一般には、1形態のみでしか利用できない。 本発明は、アミノインダノールの他の鏡像異性体を含んでいないアミノインダ ノールの単一の鏡像異性体を、キラル酸の分離のために使用することと関連する 。キラル酸は、1つの鏡像異性体が過剰に存在するラセミ化合物、すなわち混合 物の形態で存在するであろう。分離は、分別晶出により、達成が可能である。 キラル酸の鏡像異性体の混合物の分離のための1つのプロセスは、 (a)キラル酸 又は キラル酸塩の1−アミノインダン−2−オールの1つ の鏡像異性体との混合物を調合するステップと、 (b)該混合物を、ジアステレオマー塩として酸の1つの鏡像異性体の同位体 濃縮された第1の分画と、第2の鏡像異性体の同位体濃縮された第2の分画とに 分離するステップと、 (c)キラル酸をこれらの分画の少なくとも1つから回収するステップと、 を包含する。キラル カルボン酸は、式 R123CCOOH の属から選定されるが、ここに、 R1は、水素 又は OHであり、 R2は、メチル 又は シクロヘキシルであり、 R3は、アリール、置換アリール、ヘテロアリール 又は 置換ヘテロアリー ルであり、 もしくは、R2とR3とが一緒になってテトラヒドロフラン リング 又は テ トラヒドロピラン リングを形成する。 特に、本発明は、キラル カルボン酸を分離するための方法に関連しており、 この方法は、 (a)上述の属からのキラル カルボン酸の鏡像異性体の混合物を適切な溶媒 の中に溶解させるステップと、 (b)このカルボン酸の少なくとも1つの鏡像異性体のジアステレオマー塩を 創生するために、1−アミノインダン−2−オールの実質的に純粋な1つの鏡像 異性体を加えるステップと、 (c)1−アミノインダン−2−オールとキラル酸の単一鏡像異性体との間で 形成される塩が固体相の中で優勢を占め、そして加えるアミノインダノールの量 に応じて塩としてあるいは部分的に遊離酸として存在し得るキラル酸の他の鏡像 異性体が溶液相の中で優勢を占めるように、前記ジアステレオマー塩が固体相を 形成するべく晶出することを許容されるステップと、 (d)溶液相から固体相を分離するステップと、 (e)少なくとも1つの相からキラル酸を回収するステップと、 を包含する。 1−アミノ−2−インダノールは、(1S,2R)−1−アミノインダン−2 −オール(Ia)、(1R,2S)−1−アミノインダン−2−オール(Ib)、(1 R,2R)−1−アミノインダン−2−オール(Ic)、あるいは(1S,2S) −1−アミノインダン−2−オール(Id)であり得る。 種々な好適なキラル酸の実施例においては、R1は水素であり、R2はメチルで ある。このような化合物の中で、ケトプロフェン、イブプロフェン、フルルビプ ロフェン、及びナプロキセンは、注目に値し得る。ケトプロフェンが、特に好ま しい。他の好適なる酸には、R1がヒドロキシルであり、R2がシクロヘキシルで あるものが含まれる。テトラヒドロフラン−2−カルボン酸も、又、好適である 。1−アミノインダン−2−オールの鏡像異性体は、前記カルボン酸をベースと する0.1乃至は1.1当量の量での使用がなされ得る。晶出に対しては、0. 4乃至0.6当量が好適である。 前記のプロセスは、さらに、カルボン酸の鏡像異性体の非ラセミ混合物を回収 するステップと、この混合物をラセミ化するステップと、ラセミ化された混合物 を再生するステップとを包含し得る。非ラセミ混合物は、通常、第1の鏡像異性 体がそのジアステレオマー塩から分離除去されてしまっていることによって、第 2の鏡像異性体の同位体濃縮されたものになるであろう。 組成上の観点においては、本発明は、光学的に活性な1−アミノインダン−2 −オールと上記の式のキラル カルボン酸との塩に関連する。好適なる塩は、R1 が水素であり、R2がメチルであるもの、特に、ケトプロフェン、イブプロフェ ン、フルルビプロフェン、及びナプロキセンの塩を包含する。ケトプロフェンの ようなプロフェンの塩は、アセトニトリルとの溶媒化合物であり得る。他の好適 な塩は、R1がヒドロキシルであり、R2がシクロヘキシルであるもの、及びキラ ル酸がテトラヒドロフラン−2−カルボン酸であるものを包含する。 発明の詳細な説明 本発明のプロセスに必要な実質的に鏡像異性体的に純粋なアミノインダノール は、シス形アミノインダノールの場合、当業界周知の方法で合成される。[例え ば、トンプソン他の医薬化学学会誌第35巻、第1685〜1701頁(199 2年)及びデイデイエール他の四面体第47巻、第4941〜4958頁(19 91年)を参照。]実質的に純粋なということは、ee(鏡像異性体過剰)が9 0%より大きいことを意味する。シス形及びトランス形両方の1−アミノインダ ン−2−オールの純粋な鏡像異性体は、既知の方法に加えて、1994年7月2 1日出願の米国出願シリアル番号08/278,459号の中に開示された方法 によっても調合され得るものでもあり、この米国出願の開示を引用することによ って本明細書の中に編入するものとする。その開示の最適な部分をここに再載す る。すなわち、 頭上搭載の攪拌装置、追加のファンネル、及び温度計を装備した5−lの3つ 首モートン型のフラスコに、(10%水溶液、2.0当量、4.0モルの)Na OCl2.5lを注入した。溶液は約5〜10℃に冷却された。150mlのC H2Cl2の中の(9.1g、0.015当量、0.03モルの)(R,R)−M n−サレン触媒×、すなわち、 の溶液が加えられ、続いて5〜10℃で100mlのCH2Cl2の中の(260m l、1.0当量、2.0モルの)インデンの溶液が加えられた。この混合液は5 〜10℃で4時間の間、強烈に攪拌された。(1.4lの)ヘプタンと(40g の)セライトが加えられ、そして混合液は冷却されることなく40分間攪拌さ れた。混合液は濾過され、フラスコと固形のケークとが200mlのヘプタンで 洗浄された。 部分的に分離された酸化インデンを包む混合濾過液は、凡そ400mlにまで 濃縮され、濃縮液は、20gのセライトの存在の下で、600mlのMeOHの 中の1.4lの(28%濃度の)アンモニア水溶液を使って25〜30℃で15 時間処理された。MeOHと過剰のアンモニアとは、るつぼ温度が90℃に達す るまでの4〜5時間に亘る蒸留によって除去された。(550mlの)水が加え られた高温混合液は濾過された。フラスコと固形フィルタ ケークとは、凡そ4 00mlの高温水で洗浄された。混合濾過液は、残余のアンモニアを除去するた めに40分間真空の下に置かれ、そして5−lモートン型のフラスコに移された 。 部分的に分離されたトランス形−(1S,2S)−1−アミノインダン−2− オールを含む上記の溶液は、凡そ15〜25℃に冷却され、(50%水溶液、1 92gの)NaOHと(800mlの)アセトンとが加えられた。(1.2当量 、2.4モル、280mlの)塩化ベンゾイルが15〜25℃で1時間に亘って 加えられ、結果として得られたスラリーは、20〜25℃で2時間攪拌された。 混合液は濾過され、固形物が400mlの(V/Vで1:1の)アセトン水で洗 浄され、鏡像異性体的に同位体濃縮されたトランス形−(1S,2S)−1−ア ミノインダン−2−オールの未精製のトランス形−安息香酸アミドとして回収さ れた。 (凡そ464gの)未精製の安息香酸アミドは1125mlのDMFの中に9 0℃で溶解され、DMF溶液の中には80〜86℃で1時間に亘って(750m lの)MeOHが加えられた。この溶液は、1.5時間に亘って0〜5℃に徐冷 されて、2時間の間0〜5℃に保持された。トランス形−(1S,2S)−1− アミノインダン−2−オールの鏡像異性体的に純粋なトランス形−安息香酸アミ ドを(240g、インデンからの収率47%、99%ee、融点322℃の) 白黄色結晶として産出するために、固形物が濾過によって回収され、500ml の(0〜5℃の)冷MeOHで洗浄され、真空の下の40℃で乾燥された。 上記からの(25ミリモル、6.33gの)トランス形−安息香酸アミドと5 8.3mlの6NのHCl水溶液との混合液が14時間の間還流され、室温に冷 却されてから20mlのCH2Cl2で洗浄され、(24mlの)50%水溶液の NaOHで約pH13にまで中和された。混合液は、65mlのCH2Cl2の全 量で抽出され、0.5gの活性炭素で脱色され、濾過されて凡そ20mlにまで 濃縮された。(10mlの)ヘプタンが高温のCH2Cl2溶液に加えられ、この 溶液は3時間の間に0〜5℃に冷却された。濾過及び乾燥によって、白色の結晶 が(2.45g、収率66%、99.5%eeの)シス形−(1S,2R)−1 −アミノインダン−2−オールとして回収された。 代替法として、上記からの(90g、355ミリモルの)トランス形−安息香 酸アミドと227gの80重量%のH2SO4との混合物が、80〜85℃で1時 間熱せられた。混合物は、377mlの水で処理され、3.5時間の間100〜 115℃に熱せられた。この混合液は30〜35℃にまで冷却され、355ml のCH2Cl2で洗浄された。この水溶液は、それから、370gの50%のNa OHにより <50℃で中和され、無機塩(Na2SO4)を溶解させるために1 75mlの水が加えられた。この混合水溶液は、535mlのCH2Cl2により 30〜35℃で抽出され、CH2Cl2抽出物は、4.5gの活性炭素で脱色され 、7.5gの(無水物の)MgSO4で乾燥された。混合液はセライトを通して 濾過され、フィルタ ケークは100mlのCH2Cl2で洗浄された。混合濾過 液は凡そ450mlにまで濃縮され、215mlのヘプタンが40℃で30分間 に亘って加えられた。この溶液は0〜5℃にまで冷却され、結果としての固形物 は濾過によって回収され、(45.2g、収率84%、>99.5%eeの)シ ス形−(1S,2R)−1−アミノインダン−2−オールを産出した。 対応するシス形(1R,2S)−1−アミノインダン−2−オールは、(S, S)サレンで開始する同一手順によって入手が可能である。(S,S)サレンを 採用しての上述の手順に類似したアミノリシスからのプロセスの流れは、102 mlの(36重量%の)HClでpH<1.0にまで処理され、そして500m lの塩化メチレンで抽出されるものであった。水性相は50%の水酸化ナトリウ ムでpH=13にまでアルカリ化され、600mlの塩化メチレンにより30乃 至35℃で抽出された。塩化メチレン抽出物は、6.0gのダルコG−60で脱 色され、7.5gの(無水物の)硫酸マグネシウムにより30乃至35℃で乾燥 された。混合液は真空濾過され、150mlの塩化メチレンで洗浄された。濾過 液は還流するまでに加熱され、750mlのヘプタンが40乃至45℃で滴下添 加された。スラリーは0乃至5℃に冷却され、3時間の間保持された。97.9 gの(理論収率65.6%、94.7%eeの)(R,R)−トランス形−1− アミノインダン−2−オールを産出させるために、灰色がかった白色の製品が真 空濾過によって収集され、50mlのヘプタンを使って洗浄され、続いて40℃ で5時間の間真空乾燥された。純度な(S,S)−トランス形が、類似のやり方 で入手され得る。 分離効果をもたらすアミノインダノールの使用 本発明のアミノインダノールは、種々な薬物製品又は薬物製品へ誘導する中間 生成物を包含するキラル酸の鏡像異性体を分離するための使用が可能であり、こ のアミノインダノールはその適応性が比較的普遍的である。 例えば、(1S,2R)−1−アミノインダン−2−オールを使えば、ケトプ ロフェン、フルルビプロフェン、テトラヒドロフラン カルボン酸、シクロヘキ シルフェニル グリコール酸、及びイブプロフェンを含む商業的に重要なキラル 酸の範囲の鏡像異性体を分離することが可能である。 第1シリースの実験においては、アミノインダノールを伴ったR−ケトプロフ ェン ジアステレオマー塩及びS−ケトプロフェン ジアステレオマー塩は、あ る範囲の溶媒条件の下では、溶解度において意外に大きな差異を提示することが 示された。(>99%のジアステレオマー過剰の)(S)−ケトプロフェン−(1 S,2R)−アミノインダノール ジアステレオマー及び(R)−ケトプロフェ ン−(1S,2R)−アミノインダノール ジアステレオマーが、溶解度の研究 においては利用された。 (S)−ケトプロフェンの存在の下での(1S,2R)−アミノインダノール の使用が、(R)−ケトプロフェンの思い掛けない選択的な晶出を許容すること を、結果が示している。代替え的に、(R)−ケトプロフェンの存在の下での( 1R,2S)−アミノインダノールの使用が、(S)−ケトプロフェンの選択的 な 晶出を許容する。 第2セットの実験においては、アミノインダノールを伴ったR−ケトプロフェ ン ジアステレオマー塩及びS−ケトプロフェン ジアステレオマー塩が、他の キラル アミンを伴ったR−ケトプロフェン ジアステレオマー塩及びS−ケト プロフェン ジアステレオマー塩よりも思い掛けなく大きな差異を提示すること が示された。 第3セットの実験においては、アミノインダノールを伴ったR−酸ジアステレ オマー塩及びS−酸ジアステレオマー塩は、ある範囲のキラル酸に対する溶解度 の中に思い掛けずに大きな差異を提示することが示されている。 実施例 本発明は、以下の実施例によって解説される。 (R)−ナプロキセン 2.9g(12.6ミリモル)の(R,S)−ナプロキセンのサンプルが、5 6.5gの(3.8%の水の)アセトニトリル/水混合液と組合わせられて、4 0℃に熱せられ、混合物が溶解するまで攪拌された。この溶液は、0.78g( 5.2ミリモル)の(1R,2S)−シス形−1−アミノインダン−2−オール で処理され、10分間混合された。(1R,2S)−シス形−1−アミノインダ ン−2−オールを加えた数秒以内に固形物が沈殿し始めた。溶液は15分間攪拌 された。形成された固形物は濾過によって収集され、アセトニトリルで洗浄され た。酸は、湿潤固形物を50mlの脱イオン水、2mlの5NのH2SO4、及び 50mlの第3ブチル メチル エーテルと組合せられることによって解放され る。混合後、水性相が分離され、有機相が50mlの脱イオン水で2回洗浄され た。有機相は真空の下で蒸発させられる。固形物残渣の重量は1.3gであった 。そして比光学的回転は、[αD20 =−31(c=1,MeOH)であった 。 (S)−ケトプロフェン 88.2g(347ミリモル)の(R,S)−ケトプロフェンのサンプルが、 560gのメチル イソブチル ケトンと組合わされて、40℃に熱せられ、混 合物が溶解するまで攪拌された。この溶液は、38.8g(260ミリモル)の (1R,2S)−シス形−1−アミノインダン−2−オールで処理され、30分 間混合され、1.4gの(S)−ケトプロフェン(1R,2S)−シス形−1− アミノインダン−2−オール ジアステレオマー塩を使って播種され、40℃で 1時間保持された。この混合液は4時間のコースに亘って15℃に冷却され、4 7時間の間15℃に保持された。形成された固形物は、37.2gの(S)−ケ トプロフェン(1R,2S)−シス形−1−アミノインダン−2−オール ジア ステレオマーを産出するために、濾過によって収集され、80gのMIBKを使 って2回洗浄され、真空の下で乾燥された。(約50mgの)塩の1部は、酸を 解放するために、5NのH2SO4の10滴で処理された。解放された酸の鏡像異 性体過剰はキラルHPLCによって測定され、95.8%の(S)−ケトプロフ ェンであることが判明した。 (S)−ケトプロフェン 100.7g(396ミリモル)の(R,S)−ケトプロフェンのサンプルが 、565gの(3.8%の水の)アセトニトリル/水混合液と組合せられて、4 0℃に熱せられ、混合物が溶解するまで攪拌された。この溶液は32.5g(2 18ミリモル)の(1R,2S)−シス形−1−アミノインダン−2−オールで 処理されて10分間混合され、アセトニトリル1ml当り7.5mgの(S)− ケトプロフェン(1R,2S)−シス形−1−アミノインダン−2−オール ジ アス テレオマー塩を含むスラリー1mlで播種された。この溶液は40℃に30分間 保持され、それから4時間のコースに亘って5℃に冷却され、追加の30分の間 5℃に保持された。形成された固形物は、66.4gの(S)−ケトプロフェン (1R,2S)−シス形−1−アミノインダン−2−オール ジアステレオマー を生産するために、濾過によって収集され、80gのアセトニトリルで2回洗浄 され、真空の下で乾燥された。(約50mgの)塩の1部が、酸を解放するため に、5NのH2SO4の10滴で処理された。解放された酸の鏡像異性体過剰は、 キラルHPLCで測定され、97.2%の(S)−ケトプロフェンであることが 判明した。 (R)−ケトプロフェン 126g(500ミリモル)の(R,S)−ケトプロフェンのサンプルが、8 00gのメチル イソブチル ケトンと組合せられ、40℃に熱せられて、混合 物が溶解するまで攪拌された。この溶液は、74g(500ミリモル)のシス形 −(1S,2R)−1−アミノインダン−2−オールで処理され、30分間混合 され、20gの(R)−ケトプロフェン シス形−(1S,2R)−1−アミノ インダン−2−オール ジアステレオマー塩で播種され、30分間40℃に保持 された。この混合液は、4時間のコースに亘って25℃に冷却され、さらに1時 間のコースに亘って15℃に冷却され、それから18時間の間15℃に保持され た。形成された固形物は、97%の(R)−ケトプロフェン ジアステレオマー 過剰を有する86gの(R)−ケトプロフェン シス形−(1S,2R)−1− アミノインダン−2−オール ジアステレオマーを生産するために、濾過によっ て収集され、真空の下で乾燥された。酸は、固形物を(315gの)等量の酢酸 エチル及び(12重量%の)硫酸水溶液と組合せることによってジアステレオマ ー塩から解放された。混合後、水性相が分離されて(アミノインダノール回収の ために貯蔵され)、有機相が等量の水で2回洗浄された。有機相は真空の下で蒸 発させられた。固形物残渣の重量は、97%の鏡像異性体過剰の(R)−ケトプ ロフェンに相当する、(利用可能な鏡像異性体をベースに、加えられた種ジアス テレオマー塩結晶に対する補正を加えた収率が66%の)54gであった。 2つの鏡像異性体、すなわち、(S)−ケトプロフェン(1R,2S)−シス 形−1−アミノインダン−2−オール及び(R)−ケトプロフェン(1R,2S )−シス形−1−アミノインダン−2−オールは、(溶媒としてアセトニトリル を使用しての)同一の条件の下で調合された。乾燥時消失分析は、(S)−ケト プロフェン(1S,2R)−シス形−1−アミノインダン−2−オール ジアス テレオマーに対しては2.5%の重量消失のあったことを示したが、(R)−ケ トプロフェン(1R,2S)−シス形−1−アミノインダン−2−オール ジア ステレオマーに対しては重量消失がなかった。この2つのジアステレオマー塩の 赤外線分析は、(S)−ケトプロフェン(1R,2S)−シス形−1−アミノイ ンダン−2−オール ジアステレオマーにおいてのみ、アセトニトリルに典型的 な独特の吸収バンドを示した。この2つのジアステレオマー塩のNMR分析は、 (S)−ケトプロフェン(1R,2S)−シス形−1−アミノインダン−2−オ ール ジアステレオマーに対して(アセトニトリルに典型的な)2ppmでの吸 収ピークを示した。同じピークは、(R)−ケトプロフェン(1R,2S)−シ ス形−1−アミノインダン−2−オール ジアステレオマーに対しては観察され なかった。この2つのジアステレオマーは示差走査熱量測定に供せられた。(S )−ケトプロフェン(1R,2S)−シス形−1−アミノインダン−2−オール ジアステレオマーは、2つの独特な吸熱ピークを示したが、第1の吸熱ピーク は93〜100℃で発生し、第2の吸熱ピークは108〜115℃で発生した。 (R)−ケトプロフェン(1R,2S)−シス形−1−アミノインダン−2−オ ール ジアステレオマーは、127〜132℃で単一の吸熱ピークを示した。溶 媒としてトルエンを使用して調合した同一の2つのジアステレオマーは、127 〜135℃で殆んど同一の吸熱ピークを示した。これらの発見の全ては、溶媒と してアセトニトリルを使用するときは、(S)−ケトプロフェン(1R,2S) −シス形−1−アミノインダン−2−オール ジアステレオマーが、ジアステレ オマー塩1モル当り概略1/3〜2/3モルのアセトニトリルを含むアセトニト リル溶媒化合物として沈殿するということを強く示唆している。 少量の水のアセトニトリルへの追加は、晶出速度の上に重大なインパクトを有 することが発見された。(20〜22℃の)室温での水の存在しない状態での沈 殿を実行するとき、ジアステレオマーの沈殿は、(1R,2S)−シス形−1− アミノインダン−2−オールの全てが溶解されるのに先立って開始される。アセ トニトリルの中の水の量が3.8%にまで増大された場合には、(1R,2S) −シス形−1−アミノインダン−2−オールの全てが溶解され得て、結果として 透明溶液が得られたことを発見した。種々な水の濃度での40℃で実行されたそ の他の実験は、1つの明確な傾向を示した。すなわち、水の量が増大するにつれ て、晶出の発進にはより長い時間が掛かり、晶出速度はより遅いものになる。 (R)−ケトプロフェンのラセミ化 468gのトルエン/(R)−ケトプロフェン(63%EE)溶液に671g の脱イオン水が加えられ、続いて153gの50%NaOHが加えられた。これ らからの相は混合され、それから分離された。水性相は、(加圧状態で)115 ℃に熱せられ、3時間の間この温度に保持された。溶液は、それから室温に冷却 されて842gのトルエンが加えられ、続いて103gの濃硫酸が加えられた。 これらからの相は混合され、そして水性相が別容器に注ぎ移された。活性炭素に よ る脱色後、有機相は、25%のケトプロフェンの濃度にまで濃縮された。濃縮液 は0℃に冷却され、5時間の間この温度に保持された。固形物はフィルタ分離さ れてトルエンで洗浄され、真空の下で乾燥された。ラセミ化されたケトプロフェ ンの重量は62gで、鏡像異性体過剰は1.4%の(R)−ケトプロフェンであ った。 シス形−(1R,2S)−1−アミノインダン−2−オール及びトリエチルアミ ンによるケトプロフェンの分離と不必要な(R)−ケトプロフェンのラセミ化 100.7g(396ミリモル)の(R,S)−ケトプロフェンのサンプルが 565gの(3.8%の水の)アセトニトリル/水混合液と組合わせられて、4 0℃に熱せられ、混合物が溶解するまで攪拌された。混合中に18g(178ミ リモル)のトリエチルアミンが加えられた。この溶液は、それから、32.4g (217ミリモル)の(1R,2S)−シス形−1−アミノインダン−2−オー ルで処理されて10分間混合され、アセトニトリル1ml当り7.5mgの(S )−ケトプロフェン(1R,2S)−シス形−1−アミノインダン−2−オール ジアステレオマー塩を含むスラリー1mlで播種された。この溶液は30分間 40℃に保持され、それから4時間のコースに亘って5℃に冷却されて、追加の 30分間5℃に保持された。形成された固形物は、63.9gの(S)−ケトプ ロフェン(1R,2S)−シス形−1−アミノインダン−2−オール ジアステ レオマーを生産するために、濾過によって収集され、80gのアセトニトリルで 2回洗浄され、真空の下で乾燥された。(約50mgの)塩の1部が、酸を解放 するために5NのH2SO4の10滴で処理された。解放された酸の鏡像異性体過 剰がキラルHPLCで測定され、96.2%の(S)−ケトプロフェンであるこ とが判明した。 収集濾過液内のケトプロフェンの鏡像異性体過剰は、キラルHPLCで測定さ れ、62.6%の(R)−ケトプロフェンであることが判明した。この濾過液は 真空の下で蒸発されて重量が86.3gに達した。続いて、100gのアセトニ トリル及び87.7g(867ミリモル)のトリエチルアミンが濃縮物に加えら れた。(R)−ケトプロフェンは、溶液を2時間の間(加圧下で)120℃に熱 することによってラセミ化された。ラセミ化された溶液の中のケトプロフェンの 鏡像異性体過剰は、キラルHPLCによって測定され、10.3%の(R)−ケ トプロフェンであることが判明した。 (S)−フルルビプロフェン 6.2g(25ミリモル)のR,Sフルルビプロフェンのサンプルが、40g のメタノールと組合わせられ、溶解するまで攪拌された。この溶液は、3.14 gの(21ミリモル)のシス形−(1R,2S)−1−アミノインダン−2−オ ールで処理され、(1R,2S)−1−アミノインダン−2−オール(S)−フ ルルビプロフェン ジアステレオマーの少量で播種され、17時間の期間に亘っ ての周囲温度での晶出が許容された。この混合液は、それから冷却され、5時間 の間4℃に保持された。固形物は、濾過によって隔離され、35mlのメタノー ルで洗浄され、乾燥されて、(収率38M%の)3.8gの白色の結晶が生産さ れた。酸は、固形物を200mlの(50/50;V/Vの)酢酸エチル−水混 合液の中に溶解させて、この溶液を3gの5Nの硫酸水溶液で処理することによ って解放された。混合後、水性相が別容器に注ぎ移され、有機相が100mlの 水で2回洗浄された。有機相は、それから真空の下で蒸発させられた。固形物残 渣の重量は2.1gであった。この固形物の回転[α]Dは、44.6%の鏡像 異性体過剰を有する(S)−フルルビプロフェンに相当する −18.8(c= 1,エタノール)であった。 (S)−テトラヒドロフラン カルボン酸 9gの4−メチル−2−ペンタノンの中の1.16gの(化学的純度97重量% 、10ミリモルの)ラセミ体テトラヒドロ−2−フラン酸の混合液が、40〜5 0℃で10分間熱せられた。この溶液は、0.66gの(4.4ミリモル、>9 9.5%ee、化学的純度>99重量%の)(1S,2R)−シス形−1−アミ ノインダン−2−オールで処理され、40〜45℃に15分間保持された。混合 液は5〜10℃に徐冷され、結果としての白色の固形物が濾過によって回収され て、0.75gの[収率64M%、mp=150〜152℃、[α]D=−31° (c=0.606、メタノール)の](1S,2R)−1−アミノインダン−2 −オール テトラヒドロ−2−フラン酸ジアステレオマーを産出した。酸は、固 形物をジクロルメタンと5Nの硫酸水溶液との混合液で処理することによって解 決された。混合後、水性相が除去され、有機相が水で洗浄された。有機相は、固 形の(S)−(−)−テトラヒドロフラン カルボン酸を生産するために蒸発が 実施された。 (R)−シクロヘキシルフェニル グリコール酸 23mlの(20/3;V/Vの)酢酸エチル−エタノール混合液の中の1. 17g(5ミリモル)の(化学的純度98重量%の)ラセミ体シクロヘキシルフ ェニル グリコール酸と0.75g(5ミリモル)のシス形−(1S,2R)− 1−アミノインダン−2−オールとからなる混合液が、全固形物が溶解するまで 還流で熱せられた。結果としての溶液は、それから周囲温度にまでの冷却が許容 され、固形物が形成されるまで保持された。固形物は、濾過によって収集され、 0.23gの(12M%の)シス形−(1S,2R)−1−アミノインダン−2 −オール(R)−シクロヘキシルフェニル グリコール酸が産出された。HPL C分析は、(R)−シクロヘキシルフェニル グリコール酸の98.6%ジアス テレオマー過剰の存在を示した。酸は、(50mlの)等量の酢酸エチルと(5 重量%の)塩酸水溶液との混合液で処理することによって解放された。混合後、 水性相は除去され、有機相は等量の水で洗浄された。有機相は、98.6%の鏡 像異性体過剰の固形の(R)−シクロヘキシルフェニル グリコール酸を生産す るために、真空の下で蒸発させられた。 アミノインダノールの回収 この実施例は、商業的応用上の重要な特徴である再使用のために、アミノイン ダノールが回収され得ることを説明している。シス形−(1S,2R)−1−ア ミノインダン−2−オール硫酸塩を含む水性相は、アミノインダノールの濃度が 水100g当り20gになるまで蒸発させられた。アミノインダノールの濃縮酸 性水溶液は、pHが10超過に高められるまで、冷却され強力に攪拌されながら (50重量%の)水酸化ナトリウム水溶液で処理された。結果としてのアミノイ ンダノールのスラリーは、20℃で1時間混合された。固形物は、84%の回収 率でシス形−(1S,2R)−1−アミノインダン−2−オールを生産するため に、濾過によって隔離され、(9℃の)冷水で洗浄された。 上記の実施例から明らかになるであろうように、ジアステレオマー塩からキラ ル酸を遊離させるのに使用される特殊な酸が、決定的なものなのではない。事実 、キラル酸は、強塩基を使用して、その塩として回収され得るであろう。正常に は無機酸が使用されるであろうが、キラル酸よりもより強い酸であれば、そして 高 い水溶解性を提示するのであれば、どのような酸でも適切なものであろうし、他 の酸も使用可能であろうが、好適なものではないであろう。 アミノインダノールが、希釈されずに、あるいは適切な溶媒の中の溶液として 、のいづれかでキラル酸の鏡像異性体の溶液に加えられ得る。インダノールはど のような希望の割合でも使用され得るが、1当量を遙かに超えての使用は、不経 済であり、そのような比率のものは、どのような利益をも観察されることがなか った。キラル酸のラセミ体混合液を晶出によって分離するための最適な割合は、 0.4乃至0.6当量(すなわち、より低い可溶性のジアステレオマー塩を形成 するのにほぼ必要な量)であるように見える。あるケースでは、1当量より少な いアミノインダノールを使い、残余を他の1つの塩基で置換することが有利であ り得る。これは、しばしばコスト上、溶解度上、あるいはR−ケトプロフェンに 関して上述したラセミ化プロセスのようなラセミ化のプロセスを介しての残留鏡 像異性体の再生の容易性上、での利益を提供する。遊離酸を使ってよりも、むし ろ、カルボン酸及び(例えばナトリウム塩、カリウム塩、又はアンモニウム塩の ような)非キラル塩基から誘導される塩を使って開始することの方が、又、ある 場合には前記と同じ理由で有利なものであり得る。 用語“ヘテロアリール”は、ここに使用する限り、閉じた単環式構造、2環式 構造、あるいは3環式構造を示し、環式構造の中では1以上のリングが、通常は 、5あるいは6個のいづれかの構成要素のものであり、環式構造の中では1以上 のリング内原子が、炭素以外の他の要素、例えば硫黄、窒素、酸素等である。実 例は、ピリジン、ピロール、フラン、チオフェン、ベンゾオキサゾール、カルバ ゾール、及びベンゾピラノ[2,3−b]ピリジンである。置換ヘテロアリール 残基R3に結合するプロフェンの実例は、ベノキサプロフェン、カルプロフェン 、プラノプロフェン、及びチアプロフェン酸である。これらのプロフェンは、ケ トプロフェン及びフルルビプロフェンに関して上記に示したようにして分離され 得 る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C07M 7:00 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,S Z,UG),UA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD ,RU,TJ,TM),AL,AM,AT,AU,AZ ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CZ, DE,DK,EE,ES,FI,GB,GE,HU,I S,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LK,LR ,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,MN, MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,S D,SE,SG,SI,SK,TJ,TM,TR,TT ,UA,UG,UZ,VN (72)発明者 ローペス,ジョージ アメリカ合衆国,01772 マサチューセッ ツ州,サウスバロー,アレクサンドラ サ ークル 5

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.(a)式 R123CCOOH を有するキラル酸 又は 該キラル酸の塩、ここに、 R1は、水素 又は OHであり、 R2は、メチル、 又は シクロヘキシルであり、 R3は、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、 又は 置換ヘテロ アリールであり、 もしくは、R2とR3とが一緒になってテトラヒドロフラン リング 又は テトラヒドロピラン リングを形成している、 の1−アミノインダン−2−オールの鏡像異性体との混合物を適切な溶媒 の中に調合するステップと、 (b)該混合物を、ジアステレオマー塩として前記酸の1つの鏡像異性体 の同位体濃縮された第1の分画と、第2の鏡像異性体の同位体濃縮された第2の 分画とに分離するステップと、 (c)前記キラル酸を前記分画の少なくとも1つから回収するステップと 、 を包含する、前記式を有するキラル酸 又は 該キラル酸の塩の1つの鏡 像異性体の混合物を分離するためのプロセス。 2.前記該混合液を分離するステップが、分別晶出によって完成されてなる、 請求項1に記載したプロセス。 3.(a)式 R123CCOOH を有するキラル カルボン酸 又は 該キラル カルボン酸の塩、ここに 、 R1は、水素 又は OHであり、 R2は、メチル、 又は シクロヘキシルであり、 R3は、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、 又は 置換ヘテロ アリールであり、 もしくは、R2とR3とが一緒になってテトラヒドロフラン リング 又は テトラヒドロピラン リングを形成している、 の鏡像異性体の混合物を適切な溶媒の中に溶解させるステップと、 (b)少なくとも1つの鏡像異性体のジアステレオマー塩を創生するため に、1−アミノインダン−2−オールの実質的に純粋な鏡像異性体を加えるステ ップと、 (c)前記1−アミノインダン−2−オールと前記キラル酸の第1の鏡像 異性体とからなる塩が形成される固体相の中で優勢を占め、前記キラル酸の第2 の鏡像異性体が溶液相の中で優勢を占めるように、前記ジアステレオマー塩が固 体相を形成するべく晶出することを許容されるステップと、 (d)前記溶液相から前記固体相を回収するステップと、 (e)前記相の少なくとも1つの相から前記キラル酸を回収するステップ と、 を包含する、前記式を有するキラル カルボン酸の鏡像異性体の混合物を 分離するためのプロセス。 4.1−アミノインダン−2−オールの前記鏡像異性体が、前記カルボン酸を ベースとしての0.1乃至1.1当量の量で存在してなる、請求項1及び3のい づれかに記載したプロセス。 5.1−アミノインダン−2−オールの前記鏡像異性体が、前記カルボン酸を ベースとしての0.4乃至0.6当量の量で存在してなる、請求項1及び3のい づれかに記載したプロセス。 6.前記1−アミノインダン−2−オールが(1R,2S)−1−アミノイン ダン−2−オールである、請求項1及び3のいづれかに記載したプロセス。 7.前記1−アミノインダン−2−オールが(1R,2R)−1−アミノイン ダン−2−オールである、請求項1及び3のいづれかに記載したプロセス。 8.前記1−アミノインダン−2−オールが(1S,2R)−1−アミノイン ダン−2−オールである、請求項1及び3のいづれかに記載したプロセス。 9.前記1−アミノインダン−2−オールが(1S,2S)−1−アミノイン ダン−2−オールである、請求項1及び3のいづれかに記載したプロセス。 10.前記キラル酸の中でR1が水素である、請求項1及び3のいづれかに記載 したプロセス。 11.R2がメチルである、請求項10に記載したプロセス。 12.前記キラル酸が、ケトプロフェン、イブプロフェン、フルルビプロフェン 、ナプロキセンからなるグループから選定されてなる、請求項11に記載したプ ロセス。 13.前記キラル酸が、ケトプロフェンである、請求項12に記載したプロセス 。 14.前記溶媒が少なくとも部分的にはアセトニトリルである、請求項12に記 載したプロセス。 15.前記キラル酸の中でR1がヒドロキシルであり、R2がシクロヘキシルであ る、請求項1及び3のいづれかに記載したプロセス。 16.前記キラル酸がテトラヒドロフラン−2−カルボン酸である、請求項1及 び3のいづれかに記載したプロセス。 17.前記第2の鏡像異性体の同位体濃縮された、前記カルボン酸の鏡像異性体 の非ラセミ体混合物を回収するステップと、該混合物をラセミ化するステップと 、該ラセミ化された混合物を再生するステップと、をさらに包含してなる、請求 項1及び3のいづれかに記載したプロセス。 18.光学的に活性な1−アミノインダン−2−オールと、式 R123CCOOH を有するキラル カルボン酸、ここに、 R1は、水素 又は OHであり、 R2は、メチル、 又は シクロヘキシルであり、 R3は、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、 又は 置換ヘテロ アリールであり、 もしくは、R2とR3とが一緒になってテトラヒドロフラン リング 又は テトラヒドロピラン リングを形成している、 との塩。 19.R1が水素であり、R2がメチルである、請求項18に記載した塩。 20.前記カルボン酸が、ケトプロフェン、イブプロフェン、フルルビプロフェ ン、ナプロキセンからなるグループから選定されてなる、請求項19に記載した 塩。 21.前記カルボン酸が、ケトプロフェンである、請求項20に記載した塩。 22.アセトニトリルとの溶媒化合部物である、請求項21に記載した塩。 23.R1かヒドロキシルであり、R2がシクロヘキシルである、請求項18に記 載した塩。 24.前記キラル酸がテトラヒドロフラン−2−カルボン酸である、請求項18 に記載した塩。
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