JPH11509545A - ビタミンeを含む脂質ビヒクル薬剤送達組成物 - Google Patents

ビタミンeを含む脂質ビヒクル薬剤送達組成物

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JPH11509545A JP9506456A JP50645697A JPH11509545A JP H11509545 A JPH11509545 A JP H11509545A JP 9506456 A JP9506456 A JP 9506456A JP 50645697 A JP50645697 A JP 50645697A JP H11509545 A JPH11509545 A JP H11509545A
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、薬剤およびビタミンEを含む脂質ビヒクルを含んでなり、活性薬剤の脂質ビヒクル中での溶解度を高めるための薬剤送達組成物を提供する。この組成物は、溶解性のよくない薬剤に特に有用である。この組成物はリポソームまたは水中油型エマルジョンの形態をとることができる。ビタミンEは、海産性油または植物性油のような薬学上許容可能な油と混合することができる。

Description

【発明の詳細な説明】 ビタミンEを含む脂質ビヒクル薬剤送達組成物 本発明は、脂質ビヒクル(vehicle)を含んでなる薬剤送達(delivery)組成物に 関し、更に詳細には脂質ビヒクルでの薬剤の溶解性を高める目的でビタミンEを 含んでなる薬剤送達組成物に関する。 薬剤は、経口および非経口を含む様々な経路によって投与することができる。 薬剤の注射可能な形態を利用可能にして、作用を速やかに開始させまたは血流 を介してその作用部位へ直接送達することが有用であることが多い。多数の薬剤 は注射可能な経路で投与することが困難であるが、それらは水への溶解性がよく なく、この化合物の投与量を送達するには過剰容量の溶液を必要とするからであ る。当業者に知られている様々な方法を用いて、非経口用生成物での薬剤の負荷 量を増加させることができる。これらには、補助溶媒、界面活性剤、リポソーム 、およびエマルジョンの使用が挙げられる。 エマルジョン系は、医薬目的に長い間用いられてきた。このような系としては 、水中油型エマルジョン、油中水型エマルジョン、および複合エマルジョンとし て知られている更に複雑な系が挙げられる。通常は透明な熱力学的に安定な系を 含んでなるマイクロエマルジョンも、当業者にはよく知られている。連続相が水 性で分散相が油性の水中油型エマルジョンは、様々な目的に用いることができ、 注射、並びに目、鼻、肺、胃腸管または腟への投与など様々な経路で投与するこ とができる。 非経口エマルジョンは、薬剤の送達、診断および栄養摂取に重要な役割を有し ている。この主題は文献に詳細に総括されており、例えばDavis et al.、「エマ ルジョン技術百科辞典(Encyclopedia of Emulsion Technology)」、Becher P. 監修、Dekker、ニューヨーク、第2巻、159〜238頁;Benita S.and Levy M.Y.,J.Pharm.Sci.,82 1069(1993);Davis S.S.et al.,Ann.N.Y.Acad .Sci.,507,75(1987);およびSingh M.and Ravin,L.J.,J.Parent.Sci.Te ch.,40,34(1986)を参照されたい。薬剤送達の目的で静脈内投与されるエマル ジョンは、様々な特許明細書、例えば米国特許第4168308号明細書、米国 特許第4647586号明細書、米国特許第4816247号明細書、欧州特許 第0331755号明細書および欧州特許第0321429号明細書に詳細に記 載されている。油相は目標とする薬剤物質を、この薬剤を油に溶解してまたは油 滴を取り巻く界面層に薬剤を支持してまたは両効果の組み合わせで、運搬するの に用いられる。選択される油相は、大豆油、オリーブ油、ゴマ油、ベニバナ油、 または更に最近では「中鎖トリグリセリド」として知られる分留油(fractionat ed oil)のような薬学上許容可能な植物油を通常基剤としている。選択される乳 化剤は、毒性がなくかつ規制機関にとって許容し得るものである。卵リン脂質( 卵レシチン)が選択された材料となった。ポロキサマー(poloxamers)(Pluronic の商品名)として知られるブロックコポリマーも、実験的処方剤に用いられてき た。市場に出回っている製品としては、麻酔剤であるジ−イソプロピルフェノー ル(プロポフォール(propofol))および鎮静剤のジアゼパムを含むエマルジョン が挙げられる。他の乳化剤としては、欧州特許第0391369号明細書に記載 の胆汁塩誘導体が挙げられる。 脂溶性薬剤のエマルジョン送達系は、高濃度の界面活性剤を基剤とし薬剤がシ クロデキストリンを基剤とするミセル相または系に本質的に可溶化されるような 他の方法と比較して、多くの利点を有する。後者、特にヒドロキシプロピル−β −シクロデキストリンは、薬剤の可溶化を高めることができる。しかしながら、 このようなシクロデキストリンは、特に腎臓に対するその影響に関して毒性の問 題と関連していることが知られている。エマルジョン系は、脂溶性材料に対する キャリヤー容量が高いという点においてリポソーム(リン脂質小胞)より有利で あることが多い。 エマルジョン系に関する一つの問題点は、薬剤を油相中へまたは油滴の表面上 への載荷量が少ないことである。このような載荷は、油の特性および薬剤の特性 によって変化する。脂溶性の高い薬剤(オクタノール/水分配係数が1,000 ,000を上回る薬剤)は通常は油相に良好に溶解し、満足なエマルジョンを製 造することができることが多い。しかしながら、薬学上興味がある多くの薬剤は さほど高い脂溶性を持たず、または融点が極めて高いので、少数の薬学上許容可 能な非水溶媒には余り溶解しない。脂溶性のよくない薬剤は、プロドラッグの形 成により脂質性を高めることができる。通常は、エステル結合またはカルバメー ト結合が好ましいが、このような結合は体内で容易に開裂してプロドラッグ部分 から親薬剤を放出することができるからである。この方法は、抗癌剤マイトマイ シンで採用されて成功を収めている。Lutz et al.,J.Pharm.Pharmacol.,45 ,Suppl.,59,1992。しかしながら、この方法では薬剤の化学的修飾されるので 、追加の費用がかかる毒物学的評価が必要である。 多くの場合には、エマルジョン系での薬剤載荷量は少なくとも1mg/ml以 上であるのが望ましい。(本願で引用される総ての溶解度は、特に断らない限り 室温(25℃)である。)これにより、十分な量の薬剤を極めて少量のエマルジ ョン系に加えることができる。エマルジョンの分散相は、5〜10%から20〜 30%あるいは40〜50%容量までも増加させて、薬剤を油相に溶解する高載 荷量を得ることができる。不運なことには、用いる油が多量であると、エマルジ ョンが粘稠になり、また多量の油相(例えば、トリグリセリド)を投与すること になり、これが代謝上重大な問題となることがある。このようなエマルジョンは 均質になり難く、生成物の粒度も大きくなることがある。従って、多くの場合に は、エマルジョン系での薬剤載荷量を高くして、注射材料(油相および水相)の 容積をできるだけ少なくすることが望ましい。 植物油中の多くの薬剤の溶解度は、これらの化合物のオクタノール/水分配係 数が高いことがあっても、低いことがあることは当該技術分野で知られている。 このような場合には、薬剤の油への溶解度を油混合物を用いることによって増加 させることができることがある。例えば、前記特許文献の例では、アセチル化し たモノグリセリド並びにアセチル化したジグリセリドを用いて水中油型エマルジ ョンの油相への薬剤の溶解度を向上させることができることが示されている(米 国特許第4168308号明細書、Hogskilde et al.,Anaesthesia,42,1045( 1987))。更に、ジアゼパムの市販されているエマルジョン生成物は、大豆油お よびアセチル化モノグリセリドを分散相として含んでいる。 リポソーム性イトラコナゾール(Liposomal Itraconazole)系がWO93/15 719号明細書に報告されている。補助処方剤デメチルイソソルビドおよびテト ラグリコールが用いられる。 タキソール(taxol)の非経口処方物を製造することが困難であることは、従 来技術において詳細に記載されている。例えば、Tarr et al.,Pharm.Res.4, 162(1987)には、アルコールの代替系として50%トリアセチンを含む水中油型 エマルジョンである、ビヒクル中の薬剤の溶解度が0.6mg/mlを超過しな い界面活性剤混合物が記載されている。不運なことには、そのエマルジョンは、 薬剤の載荷は良好であるが、薬学特性がよくない。現在市販されているタキソー ル処方物は、エトキシル化ヒマシ油材料のような界面活性剤を多量に含むことが 多い。これらは、アナフィラキシーのような好ましくない副作用を伴うことが知 られている。この生成物は、使用前に希釈する必要がある。 WO93/136391号明細書(EP539215A1号明細書)およびJ P06092856−A号明細書には、吸収増強剤としてビタミンEを使用して 薬剤の経皮吸収をよくすることが述べられている。ビタミンEは治療活性を有す る薬剤の浸透を良くすることが述べられており、キャリヤーとしても作用するこ ともできる。ビタミンE(またはその誘導体)をエマルジョンに使用することの 可能性に関しては記載されていない。リポソーム性ビタミンE系も知られている (Surtres et al.,J.Pharm.Pharmac.,45,514(1993),Halks-Miller et al. ,Lipids,20,195(1985),Urano et al.,Archiv.Biochem.Biophys.,303,1 0(1993))。 Kato et al.は、α−トコフェロールの各種処方物を静脈内投与した後の血中 クリアランスおよび組織内分布を記載している。リポソーム性およびエマルジョ ン系は記載されているが、抗真菌剤および抗癌剤のような化合物の薬剤送達につ いては考察されていない(Kato,Y.et al.,Chem.Pharm.Bull.,41,599,199 3)。 薬剤治療において、例えばビタミン製剤としておよび癌治療における治療薬と しての使用のためのビタミンEエマルジョンは、以前に報告されている(WO9 4/21232号明細書、欧州特許第599543号明細書)。このようなエマ ルジョンにおいて、ビタミンEは活性材料であり、溶解性の良くない薬剤を可溶 化するための賦形剤として用いられたのではなかった。 米国特許第5364631号明細書には、生物活性薬剤を含む酸性pHでのト コフェロールエステルリポソーム製剤の製造が記載されている。組成物は、低p H条件を必要とするまたはそれに耐性を有する生物活性薬剤に用いられる。トコ フェロールヘミスクシネートは、リポソーム形成のための好ましい材料である。 本発明者らは、意外なことには、油、特に植物油に低溶解性を示す薬剤がビタ ミンE中で高い溶解度を示すことができ、ビタミンEを用いて油溶性の乏しい薬 剤の脂質ビヒクル薬剤送達組成物中での薬剤の溶解度を高めることができること を見出した。 従って、本発明は、薬剤とビタミンEを含む脂質ビヒクルを含んでなり、脂質 ビヒクル中の活性薬剤の溶解度を高める薬剤送達組成物を提供する。 ここで用いられる「ビタミンE」という用語は、ビタミンE活性を示す総ての トコールおよびトコトリエノール誘導体を包含するのに用いられる。 ビタミンEおよび関連化合物の命名は現在の実施では不明瞭であり、様々な概 論および構成によって用いられる場合には変化することができる。この問題点は Sheppard et al.著、「健康および疾患におけるビタミンE(Vitamin E in Heal th and Disease)」、Packer,L.and Fuchs,J.、Dekker、ニューヨーク、19 93年、頁9において詳細に説明されている。 米国薬局方では、ビタミンEはα−トコフェロールの形態として記載されてい る。これには、d−またはd,l−α−トコフェロール、d−またはd,l−α −トコフェロールアセテート、およびd−またはd,l−α−トコフェロールス クシネート等が挙げられる。ジ・アソシエーション・オブ・オフィシァル・アリ ナティカル・ケミスツ(The Association of Officcial Analytical Chemists)( AOAC)は、ビタミンEという用語は、ビタミンE活性を示す総てのトコール およびトコトリエノール誘導体に対する一般的表現として用いるべきであること を述べている。従って、トコフェロールは、ビタミンEと同義であるが、メチル トコールについても同じことがいえる。α−トコフェロールは、立体化学を画定 しない慣用名である。 トコフェロールは非経口投与用の認可された材料であり、多ビタミン(multivi tamins)を含んでなる脂質エマルジョン系に含まれる。ビタミンEは、薬剤送達 の脂肪エマルジョン生成物に低濃度で、確実にはエマルジョン総量の1%未満の 酸化防止剤としてだけ存在する。典型的例は、文献 Mbela et al.,Int.J.Phar m.,110,189(1994)に見出だすことができ、この文献ではトコフェロールは0. 02%の濃度で酸化防止剤としてエマルジョン処方物に加えられる。トコフェロ ールは、1日当たり3500mgまでの高経口投与量で多数日間投与す ることができるという点で特に興味深い材料である。ビタミンEの耐性(toleran ce)および安全性は、Kappus and Diplock,Free Radical Biology and Medicine ,13,55(1992),Tomassi and Silana,Fd.Chem.Toxic.,24,1051(1886)に記 載されている。Bendich およびMachlin は、健康および疾患におけるビタミンE (Vitamin E in Health and Disease)という題名のモノグラフ、Packer and Fuch s監修、Dekker、ニューヨーク、1993年、411頁においてビタミンEの安 全性について1986年〜1991年間での臨床研究を総括している。経口投与 されたビタミンEについては、この投与量の50〜70%は、リンパ系を介して 輸送された後、全身循環へ取り入れられるであろう。ビタミンEの経口摂取およ び処方因子の効果は、Charman 著、薬剤のリンパ輸送(Lymphatic Transport of Drugs)、Charman and Stella監修、第4章、CRC Press、1992年に総括され ている。 ビタミンEは遊離アルコールの形態が好ましいが、適当なトコフェロール誘導 体は、リノレエート、ニコチネート、アセテートまたは酸スクシネートエステル のようなトコフェロールのエステルである。 本発明者らは、薬剤という用語を、哺乳動物に投与することが所望であり、か つ薬学的、薬理学的、治療上、診断上、化粧上、または予防上活性を有する、ま たはこのような化合物のプロドラッグである総ての化合物を包含するのに用いる 。薬剤はビタミンまたは亜鉛もしくは鉄などの食事ミネラル(dietary mineral )ではないことが好ましい。 薬剤は、ビタミンEに合理的溶解性を有するものであるべきである。好ましく は、薬剤は、ビタミンEに少なくとも1mg/ml、更に好ましくは少なくとも 5mg/mlの溶解度を有する。 本発明で使用されるビタミンEに薬剤が十分量に溶解する能力は、この油に対 する薬剤の親和性によって変化する。本発明者らは、クロロホルムのような塩素 化有機溶媒に溶解性の乏しい薬剤は、ビタミンEにも余り溶解しないことを見出 だした。対照的に、クロロホルムに良好な溶解性を有する薬剤は、ビタミンEに 許容可能な溶解性を有する。適当な薬剤は、好ましくはクロロホルムへの溶解度 が6mg/ml以上であり、好ましくは10mg/ml以上である。 対照的に、分子がメタノールに良好な溶解性(10mg/mlを上回る)を示 す場合には、これはビタミンEへの溶解度は低い(1mg/ml未満)ことを示 すであろう。従って、当業者であれば、クロロホルムまたはメタノールへの溶解 度についての公表データーを再検討することによって、ある薬剤が本発明の適当 な候補であるかどうかを決定することができるであろう。本発明者らは、この点 について補助するため新たなパラメーター、SVE(「ビタミンE中の溶解度」 )比を定義した。これは、クロロホルム中の溶解度(mg/ml)をメタノール 中の溶解度(mg/ml)で割ったものとして定義される。 SVEが10を上回る薬剤が好ましく、SVEが100を上回る材料が特に好 ましい。幾つかの代表的な値を、第1表に示す。 薬剤のSVEを測定するには、薬剤の飽和溶液をメタノールおよびクロロホル ム中で調製する。飽和溶液を調製する適当な手段は、薬剤約60mgを溶媒3m lに懸濁し、室温で24時間攪拌することである。この時間中に薬剤の総てが溶 解すれば、更に10mgずつ加えて懸濁液を再度形成させる。24時間後に、懸 濁液を遠心分離または濾過して、溶液中の薬剤を未溶解の粒状薬剤から分離する 。薬剤溶液を適当な手段、例えば高性能液体クロマトグラフィによって薬剤含量 を測定し、飽和溶解度を計算する。SVEは、クロロホルム中の溶解度をメタノ ール中の溶解度で割って、容量中重量(w/v)として表す。 例としては、イトラコナゾール(itraconazole)のSVEは下記のようにして測 定した。 2個の10ml瓶のそれぞれに、イトラコナゾール60mgを秤量した。一方 の瓶にクロロホルム3mlを加えた。イトラコナゾールは即座に溶解した。更に イトラコナゾールを、懸濁液が形成されるまで100mgずつ加えた。イトラコ ナゾールを総量で1360mg加えた。他方の瓶に、メタノール3mlを加えた 。磁気撹拌子をそれぞれの瓶に加え、内容物をマグネティックスターラー上で撹 拌した。一晩攪拌させた後(18時間)、それぞれの瓶の内容物を0.1μmP TFEフィルター(Whatman)で濾過した。クロロホルム濾液をイトラコナゾール 含量について分析するため、0.2mlを95%0.01M硫酸水素テトラブチ ルアンモニウム水溶液/5%アセトニトリルの混合物で希釈して1000mlと した。メタノール濾液をイトラコナゾール含量について分析するため、1mlを クロロホルム分析に用いたのと同じ希釈液で5mlに希釈した。両試料を、逆相 高性能液体クロマトグラフィを用いてイトラコナゾール含量について分析した。 希釈したクロロホルムおよびメタノール濾液中のイトラコナゾールの濃度は、そ れぞれ70μg/mlおよび140μg/mlであった。従って、イトラコナゾ ールのクロロホルムおよびメタノール中の溶解度は、それぞれ350mg/ml および0.7mg/mlであった。従って、イトラコナゾールのSVE値は35 0/0.7=500であった。 薬剤の適合性も、その溶解度パラメーターを測定することによって決定するこ とができる。 溶媒が十分に混合し合うまたは溶媒が溶媒に溶解する能力は、溶解度パラメー ターの手順を用いて概算することができる。凝集密度の概念に基づくこの方法は 最初にHildebrandによって開発され、他の研究者によって広範囲の材料について 洗練された。溶解度パラメーターの概念は、Barton著、溶解度パラメーターおよ び他の凝集パラメーターのCRCハンドブック(CRC Handbook of Solubility Pa rameters and Other Cohesion Parameters)、第2巻、CRC Press、1991年に よって詳細に総括されている。当業者はこの概念を用いて、特定の薬剤(溶 質)が所定の溶媒に溶解するかどうか、およびそのような溶解性の程度を概算す ることが多い。これを行なうためには、溶質および溶媒の溶解度パラメーターが 必要である。溶解度パラメーター値は医薬処方物に用いられる多くの溶媒につい て利用できるが、薬剤についての溶解度パラメーターは通常は利用できない。し かしながら、溶解度パラメーター値を計算することができる方法が確立されてい る。Fedorsによって報告された手順は、この点について良く知られている(Polym .Eng.Sci.,14,147,1974)。 極性薬剤材料は溶解度パラメーターが13を上回り無極性材料は8未満である ことは以前に確定している。ビタミンEに対する溶解度パラメーターは9.7で あると概算されており、クロロホルムに対する値(9.2)と類似している。メ タノールの溶解度パラメーターは14.7である。溶解度パラメーター値がビタ ミンEの値に近いこれらの薬剤は、ビタミンEに許容可能な溶解度を示すことが 予想されるであろう。第1表に示した薬剤の値は、Fedorsの方法によって計算さ れている(下記を参照されたい)。 * SVE-クロロホルム中の溶解度対メタノール中の溶解度の比。 ** Fedors,(1974),Polymer Engineer.Sci.,14,147の方法(引用によっ て本明細書に包含される)によって概算した。 Sl.sol.僅かに可溶性。 本発明について、溶解度パラメーター値が8〜13、更に具体的には9〜12 である薬剤が好ましい。ビタミンEの誘導体を用いる場合には、同じ概念を適用 することができる。例えば、相当する溶解度パラメーターは、 ビタミンEアセテート 9.1 ビタミンEキノン 8.6 である。 エマルジョン処方物に特に好適な薬剤は、イトラコナゾールのような抗真菌剤 、タキソール、ヘキサメチルメラミン、ペンクロメジンおよび親油性ポルフィリ ン誘導体のような抗癌剤、プレグナノロンのようなステロイド、プロポフォール (ジイソプロピルフェノール)のような麻酔剤、レチノイド化合物、S-emapomil のような心血管系薬剤、プロスタグランジンのような薬剤、シクロスポリンのよ うな親油性ペプチド、およびジヒドロスフィンガシンのようなタンパク質キナー ゼC阻害剤である。 薬剤載荷量は、少なくとも0.1mg/ml、更に好ましくは1mg/ml、 更に一層好ましくは10mg/mlであるのが好ましい。 組成物は、リポソーム、または更に好ましくはエマルジョン、有利には水中油 型エマルジョンの形態であることができる。ビタミンEは、リポソームエマルジ ョンに、分散相に少なくとも1%の濃度で、好ましくは少なくとも5%、更に好 ましくは少なくとも10%の濃度で存在するべきである。 ビタミンEは、薬学上許容可能な油との混合物として提供することができる。 これには、非経口的、経口的、鼻内、腟内、直腸、並びに目または肺に投与され るエマルジョン処方物に用いることができる油が含まれる。このような油として は、大豆油、ゴマ油、ベニバナ油、ヒマシ油、トウモロコシ油およびオリーブ油 のような植物性油、並びにタラ肝油およびイワシ油のような海産性油が挙げられ る。スクワレンおよびスクワランのような油を用いることもできる。いずれの場 合にも、油の選択は投与の経路および油の代謝上の特徴によって指示される。ビ タミンEと植物油とのこのような混合物は、リン脂質乳化剤で容易に乳化するこ とができる。前記のビタミンEは、それ自身でリン脂質乳化剤での乳化が困難で ある。適当なリン脂質乳化剤は、卵リン脂質である。任意の他の既知の乳化剤、 例えば非イオン性界面活性剤を用いることもできる。 最も単純な形態では、水中油エマルジョンは3成分の油相、水相および安定剤 を含む。エマルジョンは、安定剤を水相に溶解することによって調製される。次 に、水相を油相と混合して油滴の分散液を形成する。油滴の粒度および粒度分布 は混合の方法によって変化するであろう。安定なエマルジョンでは、油滴の粒度 は一般に0.1〜10μmの範囲にある。ホモジナイザーまたはマイクロフルイ ダイザー(microfluidiser)のような装置を用いる高剪断混合は、医薬エマルジ ョンの好ましい製造法である。良好なエマルジョンの安定性を得るには、油相は 総エマルジョン容積の10〜60%となるべきである。理論的には、油相は水中 油型エマルジョンの総エマルジョン容積の最大74%となることができる。 エマルジョンは、経口または非経口的に投与することができる。本発明者らは 、非経口という用語を筋肉、皮下組織、腹腔、静脈系、動脈系、リンパ系、脊髄 液(鞘内、硬膜上)、および関節腔への投与を包含する。非経口処方物は、滅菌 され、通常は発熱物質を含まない。 エマルジョンは、胃腸管、または目、鼻、腟または直腸腔のような他の粘膜表 面に投与することもできる。特定の経路のエマルジョンを処方するときには、当 業者は、薬学上安定な系を形成するのに用いられる乳化剤の選択は毒性および規 制承認を考慮することによって指示される。従って、非経口用エマルジョンおよ び目、腟または鼻のような繊細な表面に投与されるエマルジョンについては、乳 化剤はリン脂質、またはブロックコポリマー(Poloxamer 188)の形態の非イオン 性界面活性剤であることができる。胃腸管への投与には、より広汎な乳化剤の選 択を利用することができ、様々な種類の非イオン性界面活性剤並びにイオン性乳 化剤および天然ゴムが挙げられる。 例としては、オレイン酸ナトリウム、トリエタノールアミンオレエート、ポリ オキシエチレンソルビタンモノオレエート、ポリオキシエチレンソルビタンモノ ラウレート、アカシアゴム、ゼラチン、メチルセルロース、およびトラガカント ゴムが挙げられる。 注射用を意図するエマルジョンが油相に高含量のビタミンE(すなわち50% を上回る)を含む場合には、好ましい乳化剤はpoloxamer 188 のようなブロック コポリマーである。 本発明のエマルジョンは、経口投与に有用である。イトラコナゾールおよび類 似薬剤は、主として胃腸管から乏しくかつ可変の生物学的利用可能性を有するこ とが知られているが、薬剤が胃および腸の体液で余り溶解しないからである。薬 剤の自己乳化または十分に可溶化した油性処方物であって、ビタミンEが薬剤可 溶化剤として用いられるものを製造することによって、イトラコナゾールの経口 吸収は改良された。この方法では、植物油または魚(海産物)油から製造される 従来のエマルジョンと比較して、必要な油ビヒクルの容積は著しく小さくなる。 従って、イトラコナゾールをビタミンEに溶解することによって、一層信頼性が ありかつ好都合な経口処方物を製造することができることを見出だした。自然乳 化系を、従来技術で処方される各種の方法を用いて製造することができる。 薬剤のビタミンEの溶液を薬学上許容可能な水中油型乳化剤と混合することに よって、容易に分散して水性媒質と接触する処方物を調製することができる。こ のような乳化剤はビタミンEと相溶性であり、ポリオキシエチレンソルビタン脂 Gattefosse)等が挙げられるが、これらに限定されない。このような処方物は、 ゼラチンまたは澱粉のような材料から作られている医薬用カプセルに充填するの に適当である。 規制当局によって是認されている界面活性剤系は、周知である。胃腸管におい て、この系は、乳化剤および補助界面活性剤系を添加することによって生じた界 面張力が低いため、自然に乳化することができる。 従って、ビタミンEを単独でまたは薬学上許容可能な油と混合して使用するこ とによって、脂質系での溶解性の乏しいある種の薬剤の溶解度を著しく増加する ことができることを見出だした。 特に、抗真菌剤であるイトラコナゾール、および抗癌剤であるタキソールのエ マルジョンの製造についての研究において、本発明者らは、これらの物質はビタ ミンE中での溶解度が意外なほど高いことを見出だした。これらの薬剤自身は、 大豆油のような通常の植物油での溶解度が良くない。例えば、イトラコナゾール およびタキソールについては、この薬剤の植物油への溶解度は400μg/ml 以下である。同様な値は、ゴマ油および分留した中鎖トリグリセリドのような他 の植物油で見出だされている。しかしながら、これらの薬剤はビタミンE(トロ フェロール)中での溶解度を示す。これは、単純トリグリセリド植物油と比較し て、極めて意外な溶解度の増加を示す。植物油をビタミンEと混合することが可 能であり、これにより様々な濃度まで薬剤の溶解度を増加させることができ、そ れらはエマルジョン処方物として非経口的に投与することができることも見出だ した。 トコフェロールと混合してイトラコナゾールを加えた大豆油を各種量で含むエ マルジョンを調製した。この方法では、抗真菌剤イトラコナゾール2mg/ml 含むエマルジョンを製造することができた。これは、これまでに非ビタミンE処 方物について報告されたものより遥かに高い。本発明者らは、ビタミンEにイト ラコナゾールを溶解した後、通常の方法を用いてリポソーム生成物を作成するこ とによって高薬剤載荷量を有するリポソーム系を調製することもできた。同様に 、抗癌剤タキソールの載荷量を少なくとも1mg/mlの量で含むエマルジョン 生成物を調製した。また、これも、これまでに報告されてきた植物油を基材とす るエマルジョン中の薬剤の濃度は一層高い。 リポソーム処方物は、当業者に知られている詳細に確立された方法によって製 造することができる(例えば、リポソーム薬剤送達系(Liposome drug delivery systems)、第1章、リポソームの調製、Betageri et al.、Technomic Publishi ng Co.、1993年を参照されたい)。 様々な構造のリポソーム、すなわち多重ラメラ小胞(multilamellar vesicles )、小さな単一ラメラ小胞および大きな単一ラメラ小胞を製造することができる 。基本的構成分は、天然および合成供給源の両者から誘導されるリン脂質である 。主要な材料はホスファチジルコリンであるが、他の中性および荷電した脂質を 包含することができる。コレステロールを加えることもできる。 リポソームを製造する伝統的な方法は、構成脂質をクロロホルムのような有機 溶媒に溶解することである。脂溶性薬剤は、この段階で同時溶解することができ る。混合物を濾過して、不溶物を除去し、次いで溶媒を乾燥脂質フィルムを形成 する温度および圧力の条件下で除去する。次に、このフィルムを、薬剤物質を含 む親水性化合物を含有することができる水性媒質を用いて水和する。この水和工 程を制御して、生成するリポソームの性質を調節することができる。水和が手動 攪拌下で起こる場合には、通常は多重ラメラリポソームが生じる。音波処理およ び高圧均質化を用いることによって一層小さなリポソームを製造することができ る。Hamilton and Guo著、リポソーム技術(Liposome Technology)、第1巻、Gre goriadis 監修、CRC Press、1984年、37頁に記載されているように、 フレンチ圧力セルを用いることもできる。 脂質を含むエーテルのような水不混和性溶媒の水相へのインジェクションを用 いる他の方法が報告されている。他の方法としては、界面活性剤透析法、逆相蒸 発、および押出法等が挙げられる。良好な薬剤保持、トラッピング効率を提供す るための製造法の選択は、従来技術(Betageri et al.を参照されたい)に詳細 に記載されており、これによって当業者は特定の薬剤のニーズに合うリポソーム 系を製造することができる。本発明は、水への溶解度がよくなく、従ってリポソ ーム系の液層に取り込まれる薬剤に特に有用である。ビタミンEの添加によって 、取り込みの濃度が高まる。 本発明の好ましい特徴を、下記の実施例および図において更に詳細に記載する。 第1図は、乳化剤濃度のエマルジョン粒度に対する効果を示す。油相は、ビタ ミンEと大豆油の重量比が1:1の混合物であった。A.Pluronic P105;B.P luronic F127。 第2図は、油相中のビタミンEの量のエマルジョンの粒度に対する影響を示す 。油相の他の成分は大豆油であった。乳化剤の濃度は4%(w/v)であり、こ れはPluronic P105(A)またはPluronic F127(B)であった。 第3図は、粒度を、乳化剤として用いられる界面活性剤(Pluronic P105また はPluronic F127)およびホスファチジルコリンのそれらの混合物中での重量比 の関数として示している。油相は10%(v/v)であり、これはビタミンEと 大豆油の重量比1:1からなっていた。 エマルジョン処方物に置ける候補薬剤のエマルジョンは、マイクロフルイダイ ザー(Microfluidic Corporation)または超音波プローブ(Dawe、Branson Sonipro be 装置)を用いる均質化のような標準的方法を用いて調製した。エマルジョンは 、薬剤を油とビタミンEとの混合物(またはビタミンE単独)に薬剤を溶解し、 水相を加えた後、高速攪拌機を用いてプレエマルジョンを製造した後、 マイクロフルイダイザーまたは超音波法を用いる均質化によって製造した。エマ ルジョンの水相は、溶解した(非イオン性界面活性剤)または分散した(リン脂 質乳化剤)を含んでいた。エマルジョンは、レーザー回折計(Malvern Mastersiz er)および光子相関分光法(Malvem 4900)によって特性決定した。最終的な滅菌は 、5ml試料を窒素雰囲気下にて操作できる回転ベンチ式オートクレーブを用い て行なった(120℃、15psi(103KPa)、10分間)。実施例1 エマルジョン1 大豆油 15% ミバセット油(アセチル化モノグリセリド) 15% (Myvacet oil) リン脂質乳化剤(Epikuron 200 SH) 4% ビタミンE 5% 水 総量を 100%(81ml) イトラコナゾール載荷量 1.5mg/ml 油分(ミバセットおよび大豆油)およびビタミンEをイトラコナゾールと共に 混合して、60℃に加熱し、溶液を透明にした。別個に、リン脂質乳化剤を含む 水相を60℃に加熱し、700rpmで2分間撹拌して混合した。次に、油相を 水性混合物に30ml/分の速度で加え、生成する混合物を13,500rpm で更に10分間混合した。これによりプレエマルジョンが生成し、これを次に1 500psiでマイクロフルイダイザーを6回通過させた。出口温度は30〜4 0℃であった。実施例2 エマルジョン2 大豆油 30% リン脂質乳化剤(Epikuron 200 SH) 4% ビタミンE 5% 水 総量を 100%(7ml) イトラコナゾール載荷量 1.4mg/ml エマルジョンを実施例1と同様にして調製し、混合物をMicroson装置で50% の出力で5分間音波処理した(30秒オン/オフサイクル)。実施例3 エマルジョン3 大豆油 15% ミバセット油 15% Epikuron 200 SH 4% DMPG(ジミリストイルホスファチジルグリセロール) 0.05% ビタミンE 5% 水 総量を 100%(60ml) イトラコナゾール載荷量 1.5mg/ml エマルジョンをエマルジョン1と同様にして調製した。安定なエマルジョンが 生成した。実施例4 エマルジョン4 大豆油 1ml ビタミンE 0.25ml 卵黄リン脂質 200mg 水 総量を 3ml イトラコナゾール載荷量 1.7mg/ml エマルジョンをエマルジョン1と同様にして調製した。安定なエマルジョンが 生成した。実施例5 リポソーム1 リン脂質(Epikuron 200 SH) 740mg ビタミンE 198mg 水 5ml イトラコナゾール載荷量 2mg/ml リン脂質、Epikuron 200 SH、ビタミンEおよびイトラコナゾールをクロロホ ルム:メタノール(2:1)の混合物に溶解した。溶媒を薄膜蒸発によって除去 した。次に、これをロータリーエバポレーターで蒸発させ、溶媒を除去し、脂質 フィルムを水(5ml)で水和した。次いで、この溶液を60℃に加熱し、冷却 した。イトラコナゾール含量は、2.0mg/mlであった。 更に、一連の実験を行ない、ビタミンE、油の種類および乳化剤(リン脂質ま たは非イオン性界面活性剤)の量を変化させた様々なエマルジョン処方物を検討 した。これら実験から、当業者は特定の用途に最適の系を選択する目的で同様な 検討を行なうことができることは明らかである。 大豆油と混合すると、ビタミンE対植物油の比が1:2未満である場合には、 (ビタミンEは植物油に自由に溶解する)エマルジョンが卵黄リン脂質(4%) を乳化剤として用いて得られた。 未希釈ビタミンEの乳化は、非イオン性界面活性剤(Poloxamer 188)を乳化剤 として用いて行なった。更に、ビタミンEと植物油との様々な混合物は、総てPo loxamer 118 によって良好に乳化した。幾つかの関連例を例示のために下記に 示す。実施例6 エマルジョン5 非イオン性乳化剤をリン脂質乳化剤の代わりに用いて本発明で用いるビタミン Eを製造することができるかどうか検討する。 Poloxamer 188 2% 大豆油 20% ビタミンE 10% 水 総量を 10g エマルジョンを、エマルジョン2についてと同様にして音波処理によって調製 した。安定なエマルジョンが得られた。平均粒度227nm。実施例7 エマルジョン6 ビタミンEエマルジョンを、リン脂質を乳化剤として用いて、植物油を添加す ることなく調製することができるかどうかを検討する。 ビタミンE 10%または 50% 卵黄リン脂質 0.4〜4% 水 総量を 10g 安定なエマルジョンは形成されなかった。実施例8 エマルジョン7 ビタミンEを、エマルジョン2について用いた音波処理を用いて植物油を添加 することなくPoloxamer 188 によって乳化することができるかどうかを検討する 。 ビタミンE 5% Poloxamer 188 0.2% 水 総量を 10g 平均粒度が630nmのエマルジョンが形成された。実施例9 自己乳化経口処方物1 イトラコナゾール500mgをビタミンE3600mgに添加した。混合物を 60℃に加温して撹拌し、イトラコナゾールを溶解した。イトラコナゾールのビ タミンEの溶液を室温まで冷却し、Polysorbate(Tween)80の900mgを加え た。射出成型した澱粉カプセル(Capill、Capsugel)に、混合物500mgずつを 充填した。従って、それぞれのカプセルは、イトラコナゾール50mg、ビタミ ンE360mg、およびPolysorbate 80の90mgを含んでいた。実施例10 異なる油含量を有するエマルジョンの調製 総油分含量(ビタミンE対大豆油1:1の比)のエマルジョン形成および粒度 に対する影響を検討する。エマルジョンは、音波処理法(出力30%、音波処理 時間5分)を用いて調製した。乳化剤は、poloxamer 407(Pluronic 127)、濃度 2%(w/v)であった。第2表に、油相が大豆油およびビタミンEの等重量比 からなる場合には、エマルジョン中の油含量を増加させることの粒度および粒度 多分散に対する効果を示す。エマルジョンは、油30%(v/v)までを用いて 調製することができた。 実施例11 SpanおよびTween を用いるエマルジョンの調製 様々な乳化剤の効果を検討する。Polysorbate 20、40、60(Tween 20、Tween 4 0およびTween 60)を乳化剤として用いて、満足なエマルジョンを調製することが できた。エマルジョンは、例10と同様な音波処理法によって、1:1の比率の ビタミンE:大豆油(w/w)を含んでなる10または20%(v/v)油相で 調製した。乳化剤濃度は、総ての場合に4%(w/v)であった。満足なエマル ジョンはPolysorbate 65(Tween 65)およびソルビタンラウレート(Span 20)で は調製できなかった。従って、乳化剤のHLB(親水性−親油性バランス)は、 少なくともこの系では11を上回るべきであると結論することができる(第3表 )。 実施例12 ポロキサマーおよびポロキサミンを用いるエマルジョンの調製 乳化剤としての様々なブロックコポリマーの効果を検討する。エマルジョンを 実施例10と同様にして音波処理法によって、1:1の比率(w/w)のビタミ ンE対大豆油を含んでなる10または20%(v/v)油相を用いて調製した。 ブロックコポリマーを4%(v/v)の濃度で乳化剤として用いた。満足なエマ ルジョンを、ポロキサマー(poloxamer)およびポロキサミン(poloxamine)系 列(ポリオキシエチレンおよびポリオキシプロピレンのブロックコポリマー、Wy andotte ChemicalからPluronics およびTetronics として市販)の界面活性剤 を用いて製造することができた。粒度および多分散性データーを第4表に示す。 実施例13 界面活性剤濃度の影響 乳化剤濃度の影響を検討する。エマルジョンを、ビタミンE対大豆油の1:1 の重量比(w/w)を含んでなる10または20%(v/v)油相を用いて、実 施例10と同様にして音波処理によって調製した。乳化剤はPluronic 105および Pluronic 127であった。乳化剤は、これら2種類の乳化剤の濃度を0から10% (w/v)まで増加させて調製した。第1図から2.5%を上回る乳化剤含量で は、更に乳化剤を加えても、特別な利益は得られないということがわかる。実施例14 油相におけるビタミンEの効果 ブロックコポリマーとリン脂質乳化剤との組み合わせの影響を検討する。ビタ ミンEは乳化の容易な材料ではないので、本発明の好ましい態様は、ビタミンE を大豆油、オリーブ油、ゴマ油、ヒマシ油、ピーナッツ油、トウモロコシ油のよ うな植物油と混合することである。エマルジョンは、実施例10に記載の超音波 処理法によって調製した。油相のビタミンE含量を0から60%(w/w)まで 増加させた。Pluronic 105については、エマルジョンの総油分含量は10、20 および30%(v/v)であった。ポロキサミンを、4%(w/v)の濃度で乳 化剤として用いた。Pluronic 127については、総油分含量は20%(v/v)で あった。エマルジョンの特性(特に粒度)を測定した。第2図から、乳化剤がPl uronic P105 である場合には、ビタミンE対大豆油の50:50(1:1)混合 物が満足なエマルジョンの限界であった。Pluronic F127 を用いる場合には、油 相でのビタミンEの含量を更に高くしても、適当なエマルジョンが得られた。実施例15 リン脂質およびPluronicブロックコポリマーの組合わせ乳化剤の効果 ブロックコポリマーおよびリン脂質乳化剤の組み合わせの効果を検討する。一 連のエマルジョンであって、乳化剤が水素化卵リン脂質とポロキサマー界面活性 剤との混合物であるものを調製した。リン脂質の濃度を2または4%(w/v) に固定し、Pluronic 105およびF127を増加量で加えた。粒度の結果を第3図に示 す。ポロキサマー対リン脂質の重量比が0.3を上回る場合には、ポロキサマー の添加は、粒度に有利な影響を与えた。実施例16 タキソールを含むエマルジョン タキソールは、温度によって40mg/gの濃度までビタミンEに可溶化する ことができる。タキソールをビタミンEに10、20および30mg/gの濃度 で溶解し、10%(v/v)油相(ビタミンE、大豆油1:1(w/w)の比率 )を有するエマルジョンを異なる乳化剤を用い、音波処理法を用いて調製し、エ マルジョン中の薬剤の初期濃度をそれぞれ0.5、1および1.5mg/mlと した。取り込み効率の測定を、調製から1日後に行なった。第5表にまとめた結 果は、薬剤/油相の初期量を増加させた場合にはタキソールの取り込みは低下す ることを示していた。油相中の薬剤濃度の決定は、Tetronic 1504 では最高の分 子量を有する乳化剤は、エマルジョン中のタキソールの一層効率的取り込みを生 じるので、Pluronic P105 より有利であることを示した。 エマルジョンの油含量が20%(v/v)まで増加すると、タキソールの取込 は向上した(第6表および7表)。乳化剤として用いた材料の性状は、エマルジ ョン液滴に最終的に取り込まれる薬剤の割合に影響した。Pluronic F127 および Pluronic F108 のような更に親水性のエマルジョンが、一層良好な結果与えた。 乳化剤 商品名および認可名 Tetronic≡ポロキサミン (エチレンジアミンを基剤とするポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシ ドブロックコポリマー) Pluronic≡ポロキサマー (ポリオキシエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシドブロックコポリマー) Pluronic≡ポロキサマー P105 335 F127 407 F108 338 L35 105 L44 124
【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】1997年7月7日 【補正内容】 である薬剤が好ましい。ビタミンEの誘導体を用いる場合には、同じ概念を適用 することができる。例えば、相当する溶解度パラメーターは、 ビタミンEアセテート 9.1 ビタミンEキノン 8.6 である。 エマルジョン処方物に特に好適な薬剤は、イトラコナゾールのような抗真菌剤 、タキソール、ヘキサメチルメラミン、ペンクロメジンおよび親油性ポルフィリ ン誘導体のような抗癌剤、プレグナノロンのようなステロイド、プロポフォール (ジイソプロピルフェノール)のような麻酔剤、レチノイド化合物、S-emapomil のような心血管系薬剤、プロスタグランジンのような薬剤、シクロスポリンのよ うな親油性ペプチド、およびジヒドロスフィンガシンのようなタンパク質キナー ゼC阻害剤である。 薬剤載荷量は、少なくとも0.1mg/ml、更に好ましくは1mg/ml、 更に一層好ましくは10mg/mlであるのが好ましい。 組成物は、リポソーム、または更に好ましくはエマルジョン、有利には水中油 型エマルジョンの形態であることができる。ビタミンEは、リポソームまたはエ マルジョンに、分散相に少なくとも1%の濃度で、好ましくは少なくとも5%、 更に好ましくは少なくとも10%の濃度で存在するべきである。 ビタミンEは、薬学上許容可能な油との混合物として提供することができる。 これには、非経口的、経口的、鼻内、腟内、直腸、並びに目または肺に投与され るエマルジョン処方物に用いることができる油が含まれる。このような油として は、大豆油、ゴマ油、ベニバナ油、ヒマシ油、トウモロコシ油およびオリーブ油 のような植物性油、並びにタラ肝油およびイワシ油のような海産性油が挙げられ る。スクワレンおよびスクワランのような油を用いることもできる。いずれの場 合にも、油の選択は投与の経路および油の代謝上の特徴によって指示される。 【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】1997年7月9日 【補正内容】 8. エマルジョンが更に乳化剤を含む、請求の範囲第6項または7項に記載 の薬剤送達組成物。 9. 薬剤が抗真菌剤、抗癌剤、レチノイドまたはステロイドである、請求の 範囲第1〜8項のいずれか1項に記載の薬剤送達組成物。 10. 薬剤がイトラコナゾール、プレグナノロン、タキソールまたはその誘 導体、またはシクロスポリンである、請求の範囲第1〜8項のいずれか1項に記 載の薬剤送達組成物。 11. 患者に請求の範囲第1〜10項のいずれか1項に記載の薬剤送達組成 物を投与することを含んでなる、患者に薬剤を投与する方法。 12. 薬剤を注射または投与により、目、鼻、肺、胃腸管、直腸、または腟 のいずれかに投与する、請求の範囲第11項に記載の方法。 13. 請求の範囲第1〜10項のいずれか1項に記載の薬剤送達組成物の製 造におけるビタミンEの使用。 14. 脂質ビヒクル、活性薬剤およびビタミンEを混合することを含んでな る請求の範囲第1〜12項のいずれか1項に記載の薬剤送達組成物の製造法。 【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】1997年10月20日 【補正内容】 請求の範囲 1. (a)脂質ビヒクル、(b)薬剤、および(c)ビタミンEを含んでなり、脂質 ビヒクル中での薬剤の溶解度を高めるための薬剤送達組成物であって、ビタミン Eが脂質ビヒクルの分散相に少なくとも1%の濃度で含まれることを特徴とする 、薬剤送達組成物。 2. 脂質ビヒクルがリポソームまたはエマルジョン系である、請求の範囲第 1項に記載の薬剤送達組成物。 3. 薬剤のビタミンE中の溶解度が少なくとも1mg/mlである、請求の 範囲第1項または2項に記載の薬剤送達組成物。 4. 薬剤のクロロホルム中の溶解度が6mg/ml以上である、請求の範囲 第1項または2項に記載の薬剤送達組成物。 5. 薬剤のクロロホルムおよびメタノールへのそれぞれの溶解度の比が10 を上回る、請求の範囲第4項に記載の薬剤送達組成物。 6. 組成物が水中油型エマルジョン系であり、ビタミンEがエマルジョンの 分散相に少なくとも1%の濃度で存在する、請求の範囲第1〜5項のいずれか1 項に記載の薬剤送達組成物。 7. エマルジョンが更に薬学上許容可能な油を含んでなり、ビタミンEが薬 学上許容可能な油との混合物として提供される、請求の範囲第6項に記載の薬剤 送達組成物。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ローレンス,サイモン イギリス国ウェスト、サセックス、ニア ー、アランデル、スリンドン、コモン、サ ニーボックス、レイン、”ルガーノ" (72)発明者 ワッツ,ピーター イギリス国ノッチンガム、ウェスト、ブリ ッジフォード、ハイフィールド、ロード、 47、フラット、2 【要約の続き】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 薬剤およびビタミンEを含有する脂質ビヒクルを含んでなり、薬剤の脂 質ビヒクル中での溶解度を高めるための薬剤送達組成物。 2. 脂質ビヒクルがリポソームまたはエマルジョン系である、請求の範囲第 1項に記載の薬剤送達組成物。 3. 薬剤のビタミンE中の溶解度が少なくとも1mg/mlである、請求の 範囲第1項または2項に記載の薬剤送達組成物。 4. 薬剤のクロロホルム中の溶解度が6mg/ml以上である、請求の範囲 第1項または2項に記載の薬剤送達組成物。 5. 薬剤のクロロホルムおよびメタノールへのそれぞれの溶解度の比が10 を上回る、請求の範囲第4項に記載の薬剤送達組成物。 6. 組成物が水中油型エマルジョン系であり、ビタミンEがエマルジョンの 分散相に少なくとも1%の濃度で含まれる、請求の範囲第1〜5項のいずれか1 項に記載の薬剤送達組成物。 7. エマルジョンが更に薬学上許容可能な油を含んでなり、ビタミンEが薬 学上許容可能な油との混合物として提供される、請求の範囲第6項に記載の薬剤 送達組成物。 8. エマルジョンが更に乳化剤を含む、請求の範囲第6項または7項に記載 の薬剤送達組成物。 9. 薬剤が抗真菌剤、抗癌剤、レチノイドまたはステロイドである、請求の 範囲第1〜8項のいずれか1項に記載の薬剤送達組成物。 10. 薬剤がイトラコナゾール、プレグナノロン、タキソールまたはその誘 導体、またはシクロスポリンである、請求の範囲第1〜8項のいずれか1項に記 載の薬剤送達組成物。 11. 患者に請求の範囲第1〜10項のいずれか1項に記載の薬剤送達組成 物を投与することを含んでなる、患者に薬剤を投与する方法。 12. 薬剤を注射または投与により、目、鼻、肺、胃腸管、直腸、または腟 のいずれかに投与する、請求の範囲第11項に記載の方法。 13. 請求の範囲第1〜10項のいずれか1項に記載の薬剤送達組成物の製 造におけるビタミンEの使用。 14. 脂質ビヒクル、薬剤およびビタミンEを混合することを含んでなる請 求の範囲第1〜12項のいずれか1項に記載の薬剤送達組成物の製造法。
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