JPH11508898A - 抗腫瘍性の2−アミノカルボニル−1,2−ビス(メチルスルホニル)−1−(置換)ヒドラジン類 - Google Patents

抗腫瘍性の2−アミノカルボニル−1,2−ビス(メチルスルホニル)−1−(置換)ヒドラジン類

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、新規の2−アミノカルボニル−1,2−ビス(メチルスルホニル)−1−(2−クロロエチル)ヒドラジン類および2−アミノカルボニル−1,2−ビス(メチルスルホニル)−1−メチルヒドラジン類、ならびに悪性腫瘍を治療するためのこれら化合物の使用に関する。これらの薬剤は、動物およびヒトの癌の治療に特に有用である。このクラスのうち、特に腫瘍治療に使用するのに好ましい2つの薬剤は、1,2−ビス(メチルスルホニル)−1−(2−クロロエチル)−2−(2−クロロエチル)アミノカルボニルヒドラジンと、1,2−ビス(メチルスルホニル)−1−(2−クロロエチル)−2−メチルアミノカルボニルヒドラジンである。これらの薬剤は次の点で特徴づけられている。即ち、CNUの不活性化で提案されている脱ニトロソ化メカニズムでは、不活性化されない。CNUに提案されているメカニズムでは、ヒドロキシエチル化性の物質を発生することがない。クロロエチル化またはメチル化とカルバモイル化することができる。

Description

【発明の詳細な説明】 発明の名称 抗腫瘍性の2−アミノカルボニル−1,2− ビス(メチルスルホニル)−1−(置換)ヒドラジン類 技術分野 本発明は哺乳動物において抗腫瘍活性を示す2−アミノカルボニル−1,2− ビス(メチルスルホニル)−1−(置換)ヒドラジン類に関する。本発明の他の 態様は、特に固形腫瘍を含む新形成の治療方法である。 この研究は国立予防衛生研究所(National Institute of Health)の助成金 を得て行われたものである。従って、合衆国政府は本発明の権利の一部を所有す る。 背景技術 強力な抗腫瘍活性を示す化合物の研究は、1,3−ビス(2−クロロエチル) −1−ニトロソウレア(BCNU)などのニトロソウレア化合物と関連薬剤に注 目して行われて来た。これまで数種のN−(2−クロロエチル)−N−ニトロソ ウレア類(CNU)の化合物が臨床評価されて、脳腫瘍、結腸癌やリンパ腫に対 して顕著な抗腫瘍活性を持つことが立証されている(DeVita et al.,Cancer Res .1965,25,1876-1881; Nissen,et al.,Cancer 1979,43,31-40参照)。BC NUや1−(2−クロロエチル)−3−シクロヘキシル−1−ニトロソウレア( CCNU)など臨床に使用されているCNUの分解生成物が特性付けられた結果 、クロロエチル化性、カルバモイル化性やヒドロキシエチル化性の化合物を含む 数種の反応生成物が同定された(例えば、Montgomery,et al.,J.Med.Chem.19 67,10,668-674;Montgomery,et al.,J.Med.Chem.1975,18,568-571; Weinka m and Lin,J.Med.Chem.1979,22,1193-1198;およびBrundrett,R.B.,J. Med.Chem. 1980,23,1245-1247参照)。 CNUの抗腫瘍性は、DNAがクロロエチル化され、その後で架橋されて発生 するのであると提案されている(Kohn,K.W.in Recent Results in Canc er Research (Carter,S.K.,Sakurai,Y.Umezawa,H.編集),vol.76,p.141,Springer,B erlin(1981))。カルバモイル化活性を持たない多くのクロロエチル化薬剤が優れ た抗腫瘍活性を示すことが観察されて、この考え方が支持されている。(例えば 、Shealy,et al.,がJ.Med.Chem.1984,27,664-670で論じているクロメソン(c lomesone))。さらに、CNUのクロロ基をヒドロキシル基で置換したところ、抗 腫瘍活性が大幅に低下した(Gibson,et al.がCancer Res.1986,46,553-55 7において引用しているMontgomery,J.A.の私信)。また、DNAをヒドロキ シエチル化すると発癌性および/または突然変異誘発性を持つ結果となることを 示す確実な証拠がある(Pelfrene,et al.,J.Natl.Cancer Inst.1976,56,445 -446;およびSwenson,et.al.,J.Natl.Cancer Inst.1979,63,1469-1473)。 ヒドロキシエチル化はCNUの抗腫瘍活性に良い影響を与えないと考えられる 一方、カルバモイル化種(即ち、イソシアネート)が果たす役割についても若干 の点で分かっていない。CNUから発生するイソシアネートはタンパク質のチオ ールやアミンの官能性と反応してDNAポリメラーゼを阻害し(Baril,et al.,Cancer Res .1975,35,1-5)、DNAストランドの修復(Kann,et al.,Cancer Res .1974,34,398-402)やRNAの合成とプロセッシング(Kann,et al.,Cance r Res .1974,34,1982-1988)が妨げられる。その上、BCNUはグルタチオン還 元酵素、リボヌクレオチド還元酵素、およびチオレドキシン還元酵素を阻害する ことが証明されている(Schallreuter,et al.,Biochem.Biophvs.Acta 1990 ,1054,14-20)。この同じ特性の一部がCNUsの有毒な副作用の一因となってい ると信じているものは多いけれども(Colvin,et al.,Biochem.Pharmacol.19 76,25,695-699; Wheeler,et al.,Cancer Res.1974,34,194-200;およびPanas ci,etal.,CancerRes.1977,37,2615-2618)、GibsonおよびHickmanがマウスの TLX腫瘍に対するBCNUの効果を検討して推論しているように、細胞内で放 出されるイソシアネート類が、特定タイプの腫瘍の一部に対するCNUsの生物 活性を弱める役割を果たしていることも大きな可能性がある。ダウ化学会社 (Dow Chemical Company)が研究開発した腫瘍剤であるカラセマイド(Caracem ide)(Newman and Farquhar,Invest.New Drugs 1987,5,267-271およびSla tter,et al.,Chem.Res.Toxicol.1993,6,335-340)はメチル・イソシアネート が潜伏している形(alatent form)で作用すると考えられている。この薬剤はこ れまでに、無胸腺症マウスの副腎(subrenal capsules)に異種移植した哺乳動 物のMX−1腫瘍とヒトのCX−1結腸腫瘍を始めとする多くの国立癌研究所腫 瘍モデルに活性があることが証明されている。(Division of Cancer Treatme nt,National Cancer Instituteの臨床冊子「カラセマイド NSC 253 272」)。 CNUから発生するヒドロキシエチル化種、2−ヒドロキシエチルジアゾヒド ロキシドは4,5−ジヒドロ−1,2,3−オキサジアゾールから形成されると 考えられている。また、この4,5−ジヒドロ−1,2,3−オキサジアゾール はN−ニトロソ基の内部環形成反応による結果であると仮定されている(Brundr ett,R.B.,J.Med.Chem.1980,23,1245-1247)。N−ニトロソ基は酵素による CNUsの不活性化にも関与している。例えば、BCNUを肝臓ミクロソーム酵 素で、NADPH依存性の反応により脱ニトロソ化すると、不活性化して1,3 −ビス(2−クロロエチル)ウレアが形成される(Hill,et al.,Cancer Res.197 5,35,296-301およびLin and Weinkam,J.Med.Chem.1981,24,761-763)。脱ニ トロソ化反応はCCNUの場合、NADPH:シトクロムP450還元酵素によ って触媒される(Potter and Reed,Arch.Biochem. Biophys. 1982,216,158 -169およびPotter and Reed,J.Biol.Chem.1983,258,6906-6911)。BCNU はまた、ラット(Smith,et al.,Cancer Res.,1989,49,2621-2625)およびヒ ト(Berhane,et al.,Cancer Res.,1993,53,4257-4261)のグルタチオン・S −トランスフェラーゼ・ミユー・アイソザイム類(glutathione S-transferase mu isoenzymes)によって触媒されて、グルタチオン依存性の脱ニトロソ化をす ることが証明されている。 腫瘍細胞が触媒する脱ニトロソ化が、おそらくはCNU類に対する耐性発生の メカニズムであると考えられるので、本発明者らは、(a)クロロエチル化性また はクロロメチル化性の化合物を発生させることができ、(b)カルバモイル化性の 化合物を生成することができ、(c)ヒドロキシエチル化活性がなく、(d)しかも代 謝性不活性化に極めて弱い構造的特徴がない一連の化合物を合成することを目的 とした。 本発明者らは、次の理由から、2−アミノカルボニル−1,2−ビス(メチル スルホニル)−1−(置換)ヒドラジン類(I)が上記の条件を満足させると確 信した。すなわち、 (a)塩基で触媒して化合物(I)を除くと、下記のクロロエチル化性または クロロメチル化性化合物とカルバモイル化薬剤が形成される。 (Yはメチルまたは2−クロロエチルである。) (b)化合物IIから、少なくとも3クラスの強い抗腫瘍活性を持つプロドラッ グ、即ち1,2−ビス(メチルスルホニル)−1−(2−クロロエチル)ヒドラ ジン、1−(2−クロロエチル)−1,2,2−トリス(メチルスルホニル)ヒ ドラジン(Shyam,et al.,J.Med.Chem.,1990,33,2259-2264)および1−アシル −1,2−ビス(メチルスルホニル)−2−(2−クロロエチル)ヒドラジン( Shyam,et al.,J.Med.Chem.,1993,36,3496-3502)が同定された。 (c)N−ニトロソ部分がないことにより、4,5−ジヒドロ−1,2,3− オキサアゾール中間体の形成を妨げうる。これによって2−ヒドロキシエチル化 剤の形成を防止できるかも知れない。また、N−ニトロソ基がないと、化合物の 代謝性不活性化の傾向を低下させうる。 発明の目的 本発明の目的は、動物およびヒトの固形腫瘍を始めとする多くの癌疾患の治療 に有効な、効果的な抗腫瘍剤を提供することにある。 本発明の他の目的は、カルバモイル化性またはクロロエチル化性の化学物質を 発生することが出来る抗腫瘍剤を提供することにある。 本発明のさらに他の目的は、関連構造を持つ化合物よりも、代謝により不活性 化される傾向が少ない効果的な抗腫瘍剤を提供することにある。 本発明のさらに他の目的は、これらの新規の抗腫瘍剤を使用することよりなる 製薬組成物を提供することにある。 本発明のさらに他の目的は、動物およびヒトの固形腫瘍を始めとする新形成の 治療方法を提供することにある。 本発明のこれらの目的および/または他の目的は、下記の本発明の説明によっ て容易に理解することができる。 発明の要旨 本発明は、次の式: CH3SO2N(Y)N(CONHR)SO2CH3 で表される2−アミノカルボニル−1,2−ビス(メチルスルホニル)−1−( 置換)ヒドラジン化合物類に関する。式中、Yは−CH3または−CH2CH2Cl であり、RはC1〜C7のアルキル、シクロヘキシル、メチルシクロヘキシル、− CH2CH=CH2、−CH2CH2Cl、−CH2CH2CH2Cl、CH2COOC2 5、−CH(CH3)COOC25,または−CH(CH265)COOC25で ある。 本発明の最良の化合物においては、Yは−CH2CH2Clであり、Rは−CH2 CH2Cl、−CH2CH=CH2または−CH3である。Rは最も好ましくは−C H2CH2ClまたはCH3である。C1〜C7アルキル置換基は好ましくは、メチル 、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、t−ブチル 、n−ペンチル、イソペン チル、n−ヘキシル、イソヘキシルおよび置換ヘキシルからなる群から選ばれる 。本発明の化合物は、既に開示されている化学合成法を含み、当業者たちが容易 に知ることができる合成方法によって製造される。 本発明はさらに、上記の2−アミノカルボニル−1,2−ビス(メチルスルホ ニル)−1−(置換)ヒドラジン化合物の抗腫瘍有効量よりなる製薬組成物に関 する。これらの製薬組成物は好ましくは、製薬的に許容できる添加剤、担体また は賦形剤を含有する。 本発明はさらに、癌患者に2−アミノカルボニル−1,2−ビス(メチルスル ホニル)−1−(置換)ヒドラジン化合物の抗腫瘍有効量を投与することよりな る哺乳動物の新形成の治療方法に関する。本発明の最良の態様は、一以上のこれ ら薬剤の抗腫瘍有効量を患者投与することからなる固形悪性腫瘍の治療方法であ る。諸種の癌疾患状態の中、特に白血病、肺癌、黒色腫や小網細胞肉腫を、本発 明の化合物を用いて治療することができる。 発明の詳細な説明 本明細書を通して、「新形成(neoplasia)」とは癌性または悪性の新生物、即 ち細胞の繁殖によって増殖し、しばしば正常組織よりも増殖速度が速く、新しい 増殖が始まる原因であった刺激が終わった後も増殖を続ける、異常な組織の形成 と増殖を招来する病理過程を指す。悪性新生物は、正常組織との構造の構成や機 能の連携の一部または全部を欠いていて、ほどんとの場合隣接部位に侵入し、数 カ所の部位に転位し、除去しようと試みても再発し、適切な治療を欠く場合、患 者を死に至らしめる。本明細書では新形成なる語は、癌と関連するあらゆる疾患 状態の説明に使用し、悪性の血行性腫瘍、腹水性腫瘍および固形腫瘍に関連する 病理過程を包含するものとする。 本明細書を通して「抗腫瘍有効量」なる語は、癌性腫瘍患者の治療に本化合物 類を使用することにより、新生物がさらに増殖するのを防止し、増殖をコントロ ールして、好ましくは腫瘍を緩解させることができる用量を指す。 本明細書を通して「治療有効量」なる語は、癌に罹患している、特にヒトの患 者を始めとする哺乳動物患者に投与して、血行性腫瘍、腹水腫瘍性や固形腫瘍の 増殖や拡散を減退または阻害する本発明の化合物の用量を指す。好ましくは、本 発明の化合物により悪性の血行性腫瘍、腹水性腫瘍および固形腫瘍を緩解させる 。固形腫瘍の場合、本発明の化合物により腫瘍組織がさらに増殖するのを阻害し 、現存する腫瘍が縮化する。 本発明は、次の式: CH3SO2N(Y)N(CONHR)SO2CH3 で表される2−アミノカルボニル−1,2−ビス(メチルスルホニル)−1−( 置換)ヒドラジン化合物類に関する。式中、Yは−CH3または−CH2CH2Cl であり、RはC1〜C7アルキル、シクロヘキシル、メチルシクロヘキシル、−C H2CH=CH2,−CH2CH2Cl、−CH2CH2CH2Cl、−CH2COOC2 5、−CH(CH3)COOC25,または−CH(CH265)COOC25で ある。 本発明の最良の化合物おいては、Yは−CH2CH2Clであり、Rは−CH2C H2Cl、−CH2CH=CH2、または−CH3である。Rは最も好ましくは−C H2CH2ClまたはCH3である。RがC1〜C7アルキルである場合、Rはメチル 、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、t−ブチル 、n−ペンチル、イソペンチル、n−ヘキシル、イソヘキシルまたは置換ヘキシ ルからなる群から選ばれる。 これらの化合物は2−アミノカルボニル基を含有しており、例えば、多くの固 形腫瘍を始めとする、広範囲の新生物疾患状態に強力な活性を示す。インビボの スクリーニング・テストでは、広範囲の新生物疾患状態に対して広範囲な活性を 示した。RがCH2CH2Clである一例では、この化合物は意外にも市販のアル キル化抗腫瘍剤もうちでも最も効果があるマイトマイシンCやシクロホスファミ ドよりも優れた抗腫瘍活性を示したことは予想をせざるところであった。 これらの本化合物は、クロロエチル化、メチル化および/またはカルバモイル 化のメカニズムにより活性を示すようになると考えられているプロドラッグ剤形 の中間体である。 本発明の化合物は主として、固形腫瘍に対する活性を含め、主として抗腫瘍活 性があるが故に有用である。さらに、これらの組成物は、治療薬としてあるいは 他の目的に有用である、他の有用な抗腫瘍剤の化学合成の際の中間体として使用 することもできる。 本発明の化合物は、当業者によく知られている方法を用いて合成できる。下記 で示すように、トリエチルアミン存在下、乾燥アセトニトリル中で、1,2−ビ ス(メチルスルホニル)−1−メチルヒドラジンまたは1,2−ビス(メチルス ルホニル)−1−(2−クロロエチル)ヒドラジンを、適当なイソシアネート( Rが指示通りの構造であるか、または関連アルキル構造であるもの)と反応させ て、2−アミノカルボニル−1,2−ビス(メチルスルホニル)−1−(置換) ヒドラジン類(I、Yは−CH3または−CH2CH2Clである)を合成する。この 反応系で使用する適当なイソシアネート誘導体は、当業者にもよく知られている 、標準的な化学方法を用いて合成する。 合成後、一般に残滓を粉砕して、希釈した酸で洗い、乾燥の上、再び粉砕し、 適当な溶媒、例えばエタノールまたはエタノール/石油エーテルで再結晶する。 通常の技術を持つ当業者は、容易にここに開示した化学合成方法を変更して、こ れら本化合物の異なる合成経路を作ることが出来る。 本発明はさらに、上記の2−アミノカルボニル−1,2−ビス(メチルスルホ ニル)−1−(置換)−ヒドラジン化合物の治療有効量からなる製薬組成物類に 関する。一以上のこれら化合物の治療有効量とは、悪性腫瘍などの癌患者の治療 に使用できる用量を言う。これらの製薬組成物には、好ましくは製薬的に許容で きる添加剤、担体または賦形剤が含有される。 本発明の悪性固形腫瘍治療用製薬組成物において、これらの組成物は一以上の 上記2−アミノカルバモイル−1,2−ビス(メチルスルホニル)−1−(置換 )ヒドラジン化合物類の、治療しようとする腫瘍の増殖を有効に阻止し、ある場 合には治療しようとする腫瘍を実際に縮化できる用量からなる。 当業者は、悪性腫瘍の治療に使用するこれら本発明の化合物の治療有効量は、 治療する患者(動物またはヒト)、並びに治療しようとする疾患の状況や条件、 重篤度、実施しようとする治療計画、所望の結果(外科手段または放射線を併用 しての腫瘍の緩解、縮化)、化合物を輸送するための投与のタイプ、使用する化 合物の薬学的な動態によって変わってくることを認識している。 本発明の製薬態様においては、一以上の本発明の化合物に、好ましくは製薬的 に許容できる添加剤、担体または賦形剤を配合して製剤にする。一般に製薬組成 物は、非経口的に投与できる剤形(好ましくは、静注)で投与することが好まし いが、筋肉内、経皮、経頬、皮下、座薬、経口またはその他の経路で投与する剤 形も考慮に入れるべきである。勿論、当業者の一は、本発明の組成物を不安定に したり、あるいは治療活性を弱化させることなく、本明細書が教示する剤形を変 えて、特定の投与経路に適する剤形を数多く作ることができる。 例えば、本発明の化合物の水その他の賦形剤に対する溶解性を高める場合には 、例えば、当業者の通常技術の範囲内である、小幅な変性(塩を処方する、エス テル化するなど)を加えさえすれば達成することができる。さらに、特定化合物 の投与経路や投与の仕方(dosage regimen)を変えて、治療する患者に最大の有 益な効果を与えることができるように、薬物動態を管理することも、通常技術の 範囲内である。本発明では、持続性剤形および/または徐放性剤形の製薬組成物 も考慮に入れている。 これらの本発明の化合物はプロドラッグ剤形の反応性中間体である。ある投与 態様(dosage form)おいて、主成分の特定投与経路を利用するために、本化合 物をその他の形態のプロドラッグに変更することができる。当業者は、本化合物 を他のプロドラッグ形態に変えて、患者の標的部位に対する主成分の輸送を促進 することが容易にできることを認識するであろう。当業者はさらに、可能な場合 、プロドラッグ形態の有利な薬物動態パラメーターを利用して、抗腫瘍効果が最 大となるように、患者の標的部位にこれらの本化合物を輸送することができる。 治療に有効な剤形における本発明の化合物の含量は、悪性腫瘍の治療に有効な 用量でなければならない。一般に、投与剤(dosage form)中に含有される 本 発明の化合物の治療有効量は、通常、治療される患者の体重換算で約0.05m g/kg未満から約500mg/kgまでの範囲であるが、用いられている化合 物、治療している腫瘍のタイプ、治療部位に局在化できる主成分の能力、投与経 路、および患者の体内における化合物の薬物動態によってはこの範囲を大幅に超 える ことが出来る。固形腫瘍を治療する場合では、化合物投与量は好ましくは一回当 たり約0.05mg/kgから約250mg/kgの範囲である。この投与量範 囲から、主成分の有効血中濃度が患者の血液1ml当たり約0.01〜約500 マイクログラムとなる。治療期間は治療する病態如何で、一日以上、または数ヶ 月間、または相当の長期間(複数年)となる。 主成分の投与形式は、連続投与(静脈内点滴注入)から筋肉内投与、一日当た り数回の経口投与(例えば、一日4回)、非経口与に亘り、さらには投与経路の 中特に、静脈内と筋肉内、経口、局所、皮下、経皮(この場合、浸透促進剤を含 有していても良い)、経頬、および座薬などによる投与を含む。 本発明の製薬組成物は、一以上の本発明化合物の治療有効量を、好ましくは従 来からの製薬製剤方法により製薬的に許容できる担体とよく混合して、一回服用 量づつの製剤に製造する。担体は、例えば、経口あるいは非経口いずれのか投与 用として、広範囲の剤形のものが利用できる。 非経口製剤の場合、無菌水または塩化ナトリウム水溶液を担体として用い、エ タノールなどの拡散助剤や、特にDMSOを始めとする製薬的に許容できる溶媒 などを併用する。用いる溶液が無菌状態で使用したり、維持するため、組成物と 担体もまた殺菌しなければならないことは言うまでもない。注射用懸濁液も適当 な液体担体と懸濁剤などを用いて製造することができる。 経口剤形の製薬組成物を製造する場合は、一以上の通常製薬媒体を使用するこ とができる。したがって、懸濁液、エリキシルや、溶液などの経口用液体製剤で は、水、グリコール、油、アルコール、香料、防腐剤、着色剤などを含む適当な 担体類や添加剤類を使用することができる。粉末、錠剤、カプセルなどの経口用 固体製剤および座薬などの固体製剤では、澱粉や、デキストロース、マンニトー ル、ラクトース、関連担体などの砂糖担体、希釈剤、造粒剤、潤滑剤、バインダ ー、崩壊剤などを始めとする適切な担体や添加剤を使用することができる。所望 の場合には、錠剤やカプセルを標準技術により腸溶糖衣剤または徐放糖衣剤にす ることができる。 本発明の化合物や組成物は、ヒトを含む哺乳動物の癌の治療に使用される。一 般に悪性腫瘍治療の場合には、非経口的、好ましくは静脈内投与剤形で、約25 マイクログラム〜約500mg以上を一日1回〜4回投与する。本化合物は非経 口的に投与することが好ましいが、他の方法、例えば経口投与、または局所投与 または座薬による投与でも良い。 本発明の化合物類は単独投与しても良いし、特に本発明の他の化合物を始めと する他の薬剤と併用投与しても良い。さらに、本発明では一以上の本発明の化合 物と、特に、抗代謝物、エポトシド(epotoside)、ドキソルビシン、タキソール( taxol)、ビンクリスチン、シクロホスファミド、または、マイトマイシンCなど の他の抗腫瘍剤との併用化学療法を考慮している。 理論によって確定はしていないが、本発明の化合物は悪性腫瘍治療の場合、ヒ ドロキシエチル化活性を呈することなく、主としてクロロエチル化剤とカルバモ イル化剤とが合剤である如く機能して治療効果を誘発していると信じられている 。 本発明を、純粋な例示としての次の例により説明する。当業者は、これらの例 が如何なる意味においても限定的なものではないこと、例にある細かい事項を変 更しても本発明の精神と範囲からは逸脱することはできないことを理解している 。 例 実験の部 合成: 融点はThomas-Hoover融点装置の毛細管で測定したが、修正は行っ ていない。1H NMRスペクトルはテトラメチル・シランを内部標準とするVar ian EM-390分光光度計により記録した。元素分析はBaron Consulting Co., Orange,CT に委嘱したが、データは2−アミノカルバモイル−1,2−ビス(メチルスルホ ニル)−1−(2−クロロエチル)ヒドラジン類の理論値の±0.4%であった 。 例1 1,2−ビス(メチルスルホニル)−1−(2−クロロエチル)−2− (2−クロロエチル)アミノカルバモイルヒドラジン(III)の合成 1,2−ビス(メチルスルホニル)−1−(2−クロロエチル)ヒドラジン( Shyam,et al.,J.Med.Chem.,1990,33,2259-2264)(2.5g、0.010m ol)と2−クロロエチル・イソシアネート(1.2g、0.011mol)と を乾燥アセトニトリル(100mL)に溶解した溶液を攪拌しながら、室温でト リエチルアミン(1.1g、0.011mol)を添加した。さらに10分後、 反応混合物を真空中で蒸発乾燥した。残滓を石油エーテル15mLづつで2回粉 砕し、粉砕の度に石油エーテル層を棄てた。その後残滓を酢酸エチル(150m L)により取り出し、希釈塩酸(3×15mL)で洗った。酢酸エチル層を無水 硫酸マグネシウム上で乾燥して濾過した。溶媒を蒸発して、半固体の残滓を得、 さらにこの残滓を無水エタノールとともに粉砕して白色の固体を得た。これをエ タノールで再結晶して首題の化合物1.5g(42.2%)を得た: mp 9 6−97.5℃;1H NMR(アヤトン−d6)σ7.0(br、1H、NH)、 3.7−4.2(m、4H、SO2NCH2CH2Cl)、3.5−3.7(m、4H、C ONHCH2CH2Cl)、3.5および3.3(2s、6H、2 CH3)。分析(C7 1512352)C、H、N。 例2〜7 2−アミノカルボニル−1,2−ビス(メチルスルホニル) −1−(2−クロロエチル)ヒドラジン類の合成 例1で説明した化合物(III)と同様な方法を用いて次の化合物類を製造した 。 例1の方法により1,2−ビス(メチルスルホニル)−1−(2−クロロエチ ル)−2−メチルアミノカルボニルヒドラジン(IV)を合成した。化合物IVをエ タノールで再結晶した:収率42.4%;mp 146−147.5℃;1H N MR(アセトン−d6)σ6.7(br、1H、NH)、3.7−4.2(m、4 H、CH2CH2Cl),3.5および3.3(2s、6H、2CH3)、2.9(d、 3H、NCH3)。分析(C614ClN352)C、H、N。 例1の方法により2−アリルアミノカルボニル1,2−ビス(メチルスルホニ ル)−1−(2−クロロエチル)ヒドラジン(V)を合成した。化合物Vをエタ ノールで再結晶した:収率42.2%;mp 105−106℃;1H NMR( アセトン−d6)σ6.9(br、1H、NH)、5.6−6.1(m、1H、 CH=C),5.4、5.2および5.1(3d、2H、C=CH2)、3.7−4 .2(m、6H、NHCH2およびCH2CH2Cl)、3.5および3.3(2s、 6H、2CH3)。分析(C816ClN352)C、H、N。 例1の方法により1,2−ビス(メチルスルホニル)−1−(2−クロロエチ ル)−2−(3−クロロプロピル)アミノカルボニルヒドラジン(VI)を合成し た。化合物VIはエタノールで再結晶した:収率35.2%;mp85−86℃;1 H NMR(アセトン−d6)σ6.8(br、1H、NH)、3.7−4.2( m、4H、SO2NCH2CH2Cl),3.4−3.8(m、6H、CH2CH2CH2 Cl)、3.5および3.3(2s、6H、2CH3)。分析(C817Cl2352 )C、H、N。 例1の方法により1,2−ビス(メチルスルホニル)−1−(2−クロロエチ ル)−2−(エトキシカルボニルメチル)アミノカルボニルヒドラジン(VII) を合成した。化合物VIIをエタノールで再結晶した:収率42.2%;mp 12 1−122℃;1H NMR(アセトン−d6)σ7.1(br、1H、NH)、3 .7−4.4(m、8H、OCH2、NHCH2およびCH2CH2Cl)、3.5お よび3.3(2 s、6H、2CH3)、1.2(t、3H、CCH3)。分析(C918 ClN372)C、H、N。 例1の方法により1,2−ビス(メチルスルホニル)−1−(2−クロロエチ ル)−2−(1−エトキシカルボニルエチル)アミノカルボニルヒドラジン(VI II) を合成した。化合物VIIIをエタノールで再結晶した:収率28.0%;mp 1 11−112℃;1H NMR(アセトン−d6)σ6.9(br、1H、NH)、 3.7−4.6(m、7H、OCH2、NHCHおよびCH2CH2Cl),3.5 および3.3(2s、6H、2CH3)、1.4(d、3H、CHCH3)、1.2(t 、3H、CH2CH3)。 分析(C1020ClN372)C、H、N。 例1の方法により1,2−ビス(メチルスルホニル)−1−(2−クロロエチ ル)−2−(1−エトキシカルボニル−2−フェニルエチル)アミノカルボニル ヒドラジン(IX)を合成した。化合物IXをエタノール・石油エーテルで再結晶し た:収率12.8%;mp 106−107℃;1H NMR(アセトン−d6) σ7.1−7.3(m、5H、C65)、6.8(br、1H、NH)4.6(m 、1H、NHCH)、3.6−4.3(m、6H、OCH2およびCH2CH2Cl), 3.5(s、3H、CH3SO2)、3.0−3.3(s、m、5H、CH265, CH3SO2)、1.2(t、3H、CH2CH3)。分析(C1624ClN372) C、H、N。 同じアミノカルボニル置換基を含有する2−アミノカルボニル−1,2−ビス (メチルスルホニル)−1−メチルヒドラジン化合物類を、同様にして上記で説 明した合成プロトコルに従って製造した。 例8 抗腫瘍活性 数種の細胞系、即ちL1210白血病,B16F10黒色腫、M5076小網 細胞肉腫、M109肺癌、およびLX−1肺癌に対する抗腫瘍活性を試験した。L1210白血病試験 L1210白血病細胞は、米国立癌研究所(National Cancer Institute)の 癌治療腫瘍保管部門であるFrederick癌研究施設から恵贈され、組織の連続継体 培養によって維持した。8週間おきに、この腫瘍細胞を8〜10週齢のドナーC D21マウス5匹に腹腔内注射して、7日間増殖させた。腹腔内の液を採取して 、懸濁液 を1600gで5分間遠心分離した。上澄み液をデカントし、予めウシ胎児血清 10%とL−グルタチオン1%を含有させてあるRPMI 1640培地10mL中 に105細胞/mLを接種して、再度培養中に維持した。抗腫瘍活性の検定では 、受容マウス一匹につきL1210白血病細胞105を含有する細胞懸濁液0. 1mLづつを腹腔内注射した。、腫瘍移植後24時間から始まる連続6日間、一 日一回の頻度で広範囲の用量で実験化合物を投与した。剤形はすべて、ジメチル スルホキシド(DMSO)100%に溶解した溶液、投与経路は腹腔内注射、一 回投与量は0.025mL以下であった。実験の度に、マウスを同じ様な体重を 持つ5匹宛の群に分け、実験期間を通し給餌はPurina Laboratory Chowペレッ トを与え、水は随意に飲ませた。実験の度に、腫瘍を持つ動物に類似用量の賦形 剤のみを与えてコントロールとした。実験期間中マウスの体重を計測し、治療開 始から終了までの間の体重変化の%を薬剤毒性のインジケーターとして利用した 。これら実験化合物に対する新生物の感受性は、化合物治療によって達成された 延命効果によって判定した。L1210の実験結果 第一回実験においてマウスの腹腔内(ip)にL1210白血病細胞を移植し、 これらマウスの生存時間に対する効果を測定することにより、化合物III〜IXの 腫瘍阻害特性を判定した。実験結果は要約して下記表1に示している。 化合物VIを除き、合成した薬剤すべては、腹腔内注射した一種以上の投与量に より、L1210白血病マウスの「完治」率100%を(腫瘍移植後60日で腫 瘍が消失するとの定義により)達成した。化合物VIは一日当たり投与量15mg /kg以上を連続6日間続けて評価されなかったことだけが原因となって、上記 の効果を挙げることが出来なかったと思われる。しかしながら、最も高い投与量 による実験では、化合物VIは腫瘍マウスに対して部分的な治癒率を示していた。 化合物IIIおよびIVの治療力はアミノ酸エステル誘導体、即ち化合物VII,VIIIお よび IXよりも遙かに高いと思われた。この中、メチル・ウレア誘導体(IV)は、腫瘍マ ウスに連続6日間5mg/kgを投与して完治率40%を示し、体重の減少は起 こらなかった。この薬剤はさらに、10および15mg/kg×6でL1210 白血病マウスの完治率は100%であったが、6%未満の体重減少があった。構 造的にBCNUの類縁化合物と見なすことができる、2−クロロエチル・ウレア 誘導体(III)は10〜20mg/kg×6で白血病マウスの完治率が80〜10 0%であったが、最も高い投与量20mg/kgによる実験では体重減少が10 .4%と若干の毒性があるように見受けられた。アリル・ウレア誘導体(V)も 同じ腫瘍に対して高い効果を示し、連続6日間一日当たり15mg/kgを投与 して100%のマウスを完治した。アミノ酸エステル誘導体(VII〜IX)は、一 般に化合物III〜Vよりも遙かに力が弱く、至適治癒率を挙げるためには25〜 100mg/kg範囲の一日当たり投与量を必要とし、しかも治療初期から高い 投与量を与える度にマウスが死亡した。 a一群当たり5〜10匹のマウスに腫瘍移植後24時間から投与を開始し、連続 6日間一日一回腹腔内投与した。 b治療開始から終了までの体重の平均変化を %で表したもの。 c%T/C=治療マウスの平均生存時間/コントロール・マ ウスの平均生存時間×100。完治数(60日より長期の生存マウス)は別の表 に表示してあって、この計算には入れていない。B16F10黒色腫、M5076小網細胞肉腫、M109肺癌およびLX−1肺 癌の実験 B16F10黒色腫細胞はインビトロで、最小必須培地にウシ胎児血清10% と1%L−グルタミン溶液200mMを添加してあるハンクス液を入れて、単層 培養により増殖した。培養物を新たにトリプシン化して、B16F10細胞を1 06/mLを含有する細胞懸濁液を作り、12〜14週齢のC57BL/6雌マ ウスの右側腹部に一匹につき懸濁液0.1mLを皮内注射して固形腫瘍を作った 。10〜12日後、約100mm3の腫瘍を持つマウスを、化合物IIIまたはIVを DMSO100%に溶解した溶液の腹腔内注射で連続6日間治療し、腫瘍の体積 を1000mm3となるまで一日おきに測定した。 M5076小網細胞肉腫は二週間おきに、C57BL/6マウスに腫瘍フラグ メントを皮下移植することにより継体し、M109肺癌は同様にしてBALB/ cマウスにより継体した。ヒトLX−1肺癌は、2〜3週間毎にBALB/c系 バックグラウンド無胸腺症(nu/nu)マウスの皮下に継体した。これらの腫瘍系 で使用するときには、化合物IIIを次のように溶解した。すなわち、(a)100 %DMSOに溶解して、溶液の用量を10マイクロリットルに一定して静注した 。または、(b)DMSOの最終濃度が10%となるように食塩水で希釈したDM SO溶液中に溶解して、0.1ミリリットル/体重1gの用量を静注した。この ように処方を変えることによって、異なる腫瘍系に対する至適投与量が異なると いう結果を得た。マイトマイシンCとシクロホスファミドは、食塩水に溶解して 投与した。BCNUとMeCCNUとは、エタノールに溶解して、投与する前に 水で1:9(v/v)に希釈した。 B16F10黒色腫の実験では一群当たりマウス5匹、およびM5076肉腫 、M109癌とLX−1癌の実験では一群当たりマウス8匹を使用した。評価の 度に化合物一種につき少なくとも2種の投与量を用い、薬物治療の開始時期はM 5076肉腫およびM109癌の場合は腫瘍移植後24時間とした。LX−1実 験の場合は、腫瘍移植後6日において腫瘍マウスを選別し、治療群とコントロー ル群とに分け、腫瘍の重量が50〜100mgの範囲にあり、腫瘍重量の中間値 が各群とも類似するようにした。治療結果は次の基準で表すものとする:(a)治 療群対コントロール群(即ち、%T/C値)生存時間の相対中間値(MST)お よび長時間生存マウスで表される延命効果、および(b)、治療したマウス(T) と治療しなかったコントロール・マウス(C)の腫瘍サイズが、LX−1癌の場 合は0.5gに、またはネズミ新生物(murine neoplasms)の場合は1gになる までの相対中間時間を計算して、第一腫瘍増殖阻害(primary tumor growth inhi bition)を測定する。腫瘍の重量は1mm3=1mgの割合で腫瘍の大きさに変換 することができる。延命活性の基準は、T/Cが≧125%である。腫瘍阻害活 性の基準は、対数で1の細胞殺傷(one log10 cell kill;LCK)に一致する腫 瘍増殖の遅延であった。この程度の効力を達成するに必要な絶対T−C値は、す べての実験において実験毎に異なっていたし、コントロール・マウスの腫瘍体積 倍増時間に依存していた。腹腔内移植のM109実験において治療マウスが日1 0以前に死亡した場合、またLX−1癌の実験に置いて腫瘍が0.5gになる前 にマウスが死亡した場合、皮下移植した他のすべて腫瘍モデルの実験において腫 瘍が1gとなる前に死亡した場合、すべて死因は薬品の毒性によるものと見なし た。薬品の毒性を原因とする死亡が一例以上発生した群は、抗腫瘍効果の評価に は算入しなかった。データの統計評価は、Gehanの一般化Wilcoxan testを用い て行った(Gehan,Biometrika,1965,52,203-233)。B16F10黒色腫、M5076小網細胞肉腫、M109肺癌およびLX−1肺 癌の実験結果 上記で説明したように、L1210系で実験した中で最も活性が高く、最も強 力な化合物の一つである化合物IIIは、数種の他の移植腫瘍(下記の表2)に対 しても評価を行った。腹腔内移植のM109肺癌モデルにおいて、実験した最も 高い投与量、即ち50mg/kgを4日間隔で3回腹腔内投与したところ、この 化合物は267の%T/Cを示した。同じ系を用いた他の実験では、アセチル誘 導体(X)は実験した最も高い投与量(注射一回当たり60mg/kg)を同一 の投与方法で腹腔内投与したところ、%T/Cは匹敵する値である231を示し た(Shyam,et al.,J.Med.Chem.1993,36,3496-3502)。 a 治療開始日、 b 実験した最も高い投与量、 c 食塩水で希釈した10 %DMSO溶液中に溶解して投与、 d 各文字(a、b)は各々異なる実験を 示す、e 括弧内の投与量によりT−Cの最高値を得た。 e DMSO100 %中に溶解して投与。ipは腹腔内、scは皮下、ivは静脈内をそれぞれ意味する。 化合物IIIは、皮下(sc)移植のM109肺癌に対しても評価を行った。こ のモデルを用いた第一回実験では、食塩水で希釈した10%DMSO溶液に溶解 したものを、注射一回当たり化合物IIIとして50mg/kgを4日おきに、合 計3回静注により投与した。この時達成された最大%T/C(115)は有効(a ctive)な結果であるとは考えられなかったが、これらの条件下で有意な腫瘍増殖 の遅延(T−C)8.3日が観察された。対照薬品として用いられたマイトマイ シンC は103の最大%T/C値と10日の腫瘍増殖の遅延(データ図示省略)とを示 した。化合物IIIの第二回評価では、投与方法を若干変え、投与量も変えて4種 、賦形剤は2種、即ち食塩水で希釈した10%DMSO溶液と100%DMSO 溶液に、化合物IIIを24,32,48および64mg/kgを配合したものを 3日おきに、合計4回注射した。賦形剤として食塩水で希釈した10%DMSO 溶液を用いて投与した場合、注射一回当たり化合物IIIを各々24および32m g/kgで、最大%T/C143と最大腫瘍増殖遅延9.3日を示した。しかし ながら、評価した投与量の中二番目に高い注射一回当たり48mg/kgは極め て致死性が高かった。評価した投与量で最も高い注射一回当たり64mg/kg は、賦形剤として100%DMSO溶液を使用しために可能となったものである が、治療に関連する死亡例を起こすことなく、最大%T/C145および腫瘍増 殖遅延17.8日を示した。この後者の抗腫瘍効果は、賦形剤として食塩水で希 釈した10%DMSO溶液を用いて化合物IIIを投与して達成した最良のT−C 値よりも統計的に優れていた(p<0.01)。この第二回実験ではシクロホスフ ァミドとマイトマイシンCを対照薬剤として使用した。前者の薬剤は最大%T/ C143および腫瘍増殖遅延8.8日、マイトマイシンCは最大%T/C134 およびT−C値9.3日を示した(データは示さない)。先に報告されているよう に、化合物Xはこの腫瘍に対して最大%T/C136および最大T−C値14. 5日を示した(Shyam,et al.,J.Med.Chem.,1993,36,3496)。 皮下に移植したM5076小網細胞肉腫に対しても、化合物IIIの評価を行っ た。賦形剤として100%DMSO溶液を用いて注射一回当たり化合物III48 mg/kg程度を一日おき5日間投与したところ、総計8匹のうち6匹を完治し たので、この群については腫瘍のサイズが1グラムとなる中間時間(T−C値) を求めなかった。100%DMSO溶液のみ与えられたマウスの腫瘍増殖は、治 療をされていないコントロール・マウスのそれと区別が付かない程度であった。 1−(2 −クロロエチル)−3−(4−メチルシクロヘキシル)−1−ニトロソウレア( MeCCNU)とBCNUとは、比較のためこの実験に加えた。前者は注射一回 当たり16mg/kgを4日間おきに、合計3回静注することにより、最大%T /C128および腫瘍増殖遅延33.5日を示した。一方、上記と同一の治療計 画によりBCNUを静注したところ、%T/Cは157を超え、8匹の中2匹が 完治し、T−Cは62日を越えた(データは示さない)。カルバモイル化活性が ないクロロエチル化剤である化合物Xは,この腫瘍に対する活性が、化合物III やBCNUよりも遙かに弱い、したがって、恐らくはイソシアネート中間体の発 生が、クロロエチル化剤のM5076肉腫に対する抗腫瘍活性に寄与することが 考えられる。 無胸腺症マウスの皮下に異種移植したヒト肺腫瘍、LX−1、を用いて、化合 物IIIの抗腫瘍力を実験した。腫瘍の重量中間値が約100mgとなった、移植 後6日目に治療を開始した。注射一回当たり化合物III40mg/kgを100 %DMSO溶液に溶解した注射液を、一日おきに計5回静注するのが至適投与量 であった。この療法では標的サイズ0.5gとなるまでの腫瘍増殖に対して遅延 中間値14.5日を示した。この活性水準、1.6LCK、は、同一の実験でB CNUが達成した中間値よりも望ましい結果である。この時のBCNUは注射一 回当たり20mg/kgを、4日間おきに計3回静注する至適投与量で、T−C 11.8日(1.3LCK)を示した。 さらに、化合物IIIとIVの両方を、100%DMSOに溶解した溶液で、マウ スの内皮(id)に移植したB16F10に対する評価を行った。第一回実験では 、移植後10日から化合物IVを一日当たり投与量20mg/kgを、一日一回、 連続6日間続けた結果、T−Cは15.5日であった。同一の実験において、同 じ治療計画により化合物IIIを用いた場合は、増殖遅延は11日であった。第二 回実験では、化合物IVの一日当たり投与量を30mg/kgに増量したところ、 増殖 遅延値が大幅に上昇して25.5日となったが、化合物IIIは一日投与量を同様 に30mg/kgに増量しても活性が低く、T−C値は13.5日であった。つ まり、このクラスの薬剤のB16F10黒色腫に対する抗腫瘍効果は、アミノカ ルバモイル成分如何で、高くなったり低くなったりするのである。 a 治療開始日、 b 100%DMSOに溶解して投与、c 各文字(a,b )は異なる実験を示している。ipは腹腔内を意味する。まとめ 要約すると、2−アミノカルボニル−1,2−ビス(メチルスルホニル)−1 −(2−クロロエチル)ヒドラジン類は、マウスのL1210白血病に対して活 性が高い。このクラスの代表的な薬剤である化合物IIIは、より条件が厳しい遠 位部位の腫瘍モデルに対して著しい活性を持っており、この検定試験において比 較のために用いた臨床的に最も活性があるアルキル化剤のいくつかよりも優れて いるか、または同等であることが見出されたのは、全く意外であり、予想を超え る ものであった。さらにまた、B16F10黒色腫に対して化合物IIIとIVとを比 較したところ、アミノカルボニル基が、達成可能な抗腫瘍活性の度合いに影響す ることが立証された。 当業者は、上記の説明と実施例は本発明を如何に実施するかを示しているもの であって、如何なる意味においても限定するものではないことを理解している。 また、本明細書で提示している詳細事項を変更しても、次の特許請求で範囲を定 めている本発明の精神と範囲から逸脱することはできない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,S Z,UG),UA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD ,RU,TJ,TM),AL,AM,AT,AU,AZ ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CZ, DE,DK,EE,ES,FI,GB,GE,HU,I L,IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LK ,LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK, MN,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,R U,SD,SE,SG,SI,SK,TJ,TM,TR ,TT,UA,UG,UZ,VN (72)発明者 ペンケス,フィリップ・ジー アメリカ合衆国、06514 コネチカット、 ハムデン、ミルポンド・ロード 175、 #104

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 次の式: CH3SO2N(Y)N(CONHR)SO2CH3 (式中、Yは−CH3または−CH2CH2Clであり、Rは−C1〜C7アルキル、 シクロヘキシル、メチルシクロヘキシル、−CH2CH=CH2、−CH2CH2C l、−CH2CH2CH2Cl、−CH3COOC25、−CH(CH3)COOC25 または−CH(CH265)COOC25である。)で表される化合物。 2. Yが−CH2CH2Clであり、Rが−CH2CH2Cl、−CH2CH=C H2または−CH3である請求項1に記載の化合物。 3. Rが−CH2CH2Clまたは−CH3である請求項2に記載の化合物。 4. Rが−CH2CH2Clである請求項2に記載の化合物。 5. 上記C1〜C7アルキルがメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル 、n−ブチル、イソブチル、t−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、n−ヘ キシル、イソヘキシルまたは置換ヘキシルからなる群から選ばれる請求項1に記 載の化合物。 6. 次の式 CH3SO2N(Y)N(CONHR)SO2CH3 (式中、Yは−CH3または−CH2CH2Clであり、Rは−C1〜C7アルキル、 シクロヘキシル、メチルシクロヘキシル、−CH2CH=CH2、−CH2CH2C l、−CH2CH2CH2Cl、−CH2COOC25、−CH(CH3)COOC25 または−CH(CH265)COOC25である。)で表される化合物の治療有 効量からなる、哺乳動物の悪性腫瘍治療用製薬組成物。 7. さらに、製薬的に許容できる賦形剤、添加剤または担体を含有する請求 項6に記載の組成物。 8. Yが−CH2CH2Clであり、Rが−CH2CH2Cl、−CH2CH=C H2または− CH3である請求項6に記載の組成物。 9. Rが−CH2CH2Clまたは−CH3である請求項8に記載の組成物。 10. Rが−CH2CH2Clである請求項9に記載の組成物。 11. 上記C1〜C7アルキルがメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピ ル、n−ブチル、イソブチル、t−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、n− ヘキシル、イソヘキシルおよび置換ヘキシルからなる群から選ばれる請求項6に 記載の組成物。 12. 静脈内投与剤形である請求項7に記載の組成物。 13. 筋肉内投与剤形である請求項7に記載の組成物。 14. 経口投与剤形である請求項7に記載の組成物。 15. 次の式 CH3SO2N(Y)N(CONHR)SO2CH3 (式中、Yは−CH3または−CH2CH2Clであり、Rは−C1〜C7アルキル、 シクロヘキシル、メチルシクロヘキシル、−CH2CH=CH2、−CH2CH2C l、−CH2CH2CH2Cl、−CH2COOC25、−CH(CH3)COOC25 または−CH(CH265)COOC25である。)で表される化合物の治療有 効量を投与することからなる哺乳動物の悪性腫瘍治療のための製薬組成物。 16. Yが−CH2CH2Clである請求項15に記載の組成物。 17. 上記C1〜C7アルキルがメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピ ル、n−ブチル、イソブチル、t−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、n− ヘキシル、イソヘキシルまたは置換ヘキシルからなる群から選ばれる請求項15 に記載の組成物。 18. Yが−CH2CH2Clであり、Rが−CH2CH2Cl、−CH2CH= CH2または−CH3である請求項15に記載の組成物。 19. Rが−CH2CH2Clまたは−CH3である請求項18に記載の組成物 。
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