JPH11508562A - 親油性及び両親媒性のフィルム形成性ポリマー組成物、並びに局所用物質送達系中へのそれらの使用及び、物質の皮膚への送達方法 - Google Patents

親油性及び両親媒性のフィルム形成性ポリマー組成物、並びに局所用物質送達系中へのそれらの使用及び、物質の皮膚への送達方法

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JPH11508562A JP9504567A JP50456797A JPH11508562A JP H11508562 A JPH11508562 A JP H11508562A JP 9504567 A JP9504567 A JP 9504567A JP 50456797 A JP50456797 A JP 50456797A JP H11508562 A JPH11508562 A JP H11508562A
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Abstract

(57)【要約】 式(I) [式中、Rは(i)1から30炭素原子のアルキル、アルケニル又はアルクアリールヒドロカルビル基あるい(ii)ポリプロピレンオキシド基(PPO)を表し;R1及びR2はそれぞれ独立して、水素原子、又はメチルもしくはエチル基を表し;Zは2価結合性ヒドロカルビル基を表し;mは0又は1であり;n及びn’はそれぞれ独立して、正の数であり;そしてpは≧0、好ましくはpは0又は1である]の、親油性及び両親媒性/親水性フィルム形成性ポリマーの混合物は、実質的に皮膚に、皮膚又は毛髪のための吸蔵性水分障壁の覆いを与える。当該組成物は、表皮を通過する水分喪失を減少させることにより、加湿効果を有する。親油性又は両親媒性又は親水性フィルム形成性ポリマーは、薬理学的又は美容的物質を皮膚又は毛髪に送達するための送達系として、単独で又は混合物として使用することができる。

Description

【発明の詳細な説明】 親油性及び両親媒性のフィルム形成性ポリマー組成物、並びに局所用物質送達系 中へのそれらの使用及び、物質の皮膚への送達方法発明の分野 本発明は親油性、親水性又は両親媒性の可能性のあるフィルム形成性ポリマー 組成物並びに、皮膚の性状を変化させるためそして/又はその他の物質のための 貯蔵器として作用するための皮膚への局所的使用のためのそれらの使用、に関す る。本発明はまた、皮膚上での及び皮膚への、これらの物質の、局所的及び非全 身的送達のための、治療的又は美容的活性物質との、これらのフィルム形成性ポ リマーの使用に関する。発明の背景 皮膚の層内の標的細胞への皮膚科学的製品の送達は、経口処置により得られる 吸収及び代謝の変動可能な速度及び、血流中への製品の吸収又は、経皮的薬剤送 達処置において全く吸収されないこと、により妨げられてきた。大部分の皮膚科 学的症状は伝統的に、薬剤及び皮膚処置物質の局所投与により処置されてきた。 しかし、皮膚の表面はこれらの物質に対する天然の障壁を提供し、しばしば有効 な局所的送達を困難にさせる。にもかかわらず局所投与は、実質的に、より少量 の薬剤が血流中に流入し、そして全身的副作用を排除するか又は著しく減少させ ることができるので、皮膚科学的疾患を処置するためには薬剤及びその他の物質 の経口投与よりもしばしば好まれる。 種々の局所的薬剤送達系が、当該技術分野において知られている。これらの局 所的送達系は概括的に、幾つかの主要な範疇の一つに分類される。第一の範疇は 、例えばエタノール、プロピレングリコール、種々の 脂肪化合物、及び界面活性剤のような、伝統的な調製用物質からなる。ある種の 条件下では、これらの物質は、滲透促進物質として作用することができるが、そ れらは概括的に、薬剤又は皮膚の手入れ物質の作用を長時間持続させない。それ らはしばしば、皮膚刺激又はその他の副作用をもたらすか又は、反対に、特に血 管系中への過剰なそして十分に調節されない吸収をもたらす可能性があるような 用量で使用されないと、非常に有効ではない。皮膚の手入れ用送達系の第二の範 疇は、特殊な送達技術を使用するものである。これらは例えば、リポソーム、微 小球、経皮パッチ及びイオン滲透療法を含む。リポソーム(流体被胞系)及び微 小球(固体捕獲系)は、複雑で、経費がかかるか又は薬剤安定性の問題をもたら す可能性があるような、薬剤又は皮膚の手入れ用物質の被包化を必要とする。経 皮パッチ及びイオン滲透療法は、皮膚科学的障害を処置するために使用すること ができるが、これらの方法は、複数の皮膚部位又は顔面のようなある種の部位に 使用することは実際的ではない可能性がある。既知の、局所的薬剤送達系の第三 の主要な範疇は、角質層及び表皮中及びその上に、治療的又は美容的物質を保持 及び貯留させるための非侵襲性の、長時間持続性の流体貯蔵器を含む。このタイ プの局所的送達系の例は、角質層及び表皮中及びそれらの上に治療的又は美容的 物質を保持及び貯留するために、皮膚の上側の層中に貯蔵器を形成することがで きる、ヒドロキシ端末のポリアルキレングリコールを基礎にしたポリウレタンポ リマーである、ポリオールプレポリマーである。すべてチェス等(Ches,et al. )に対する米国特許第4,971,800号、同第5,045,317号及び同 第5,051,260号明細書はこれらの組成物及び方法に関している。しかし 、これらのポリマー性物質は、 皮膚上に広げることが困難で、著しい抵抗性、油性の感じ及び粘着性を示す、粘 性の物質である傾向がある。 局所的薬剤送達系を選択する際、全身的副作用及び皮膚構造への不可逆的損傷 を回避することが必要である。化合物それ自体が刺激又はアレルギー反応をもた らさず、そして送達系が予期しない取り除きに対して抵抗性がありそして長時間 、皮膚の上部層上及びその中に滞留することもまた所望される。該送達系はまた 許容できる感覚及び塗布性をも提供しなければならない。該ポリマー性薬剤送達 系はまた広範囲の「活性」物質及び調製物成分と相溶性があることが望ましい。図面の簡単な説明 図1は、本発明のポリマーにより形成され得る二層のリポソーム構造を表す略 図である; 図2は、皮膚に使用された本発明による二層のポリマー系を表す立面の略図で ある; 図3は、本発明による、親水性及び親油性ポリマーの混合物から生成された乾 燥フィルムの100X拡大の顕微鏡写真である; 図4−Aは、非イオン性界面活性剤を添加した、図3と同様なポリマー混合物 の乾燥フィルムの100倍拡大の顕微鏡写真である; 図4−Bは、図4−Aに示されたものと同様な乾燥フィルムの400Xの拡大 顕微鏡写真である; 図5−A、5−B及び5−Cはそれぞれ、未処置の皮膚、本発明による両親媒 性(親水性)ポリマーで処置した皮膚並びに、本発明による、親水性ポリマーで そして次に吸蔵性の疎水性(親油性)ポリマーそれぞれで連続的に処置された皮 膚の略図である。発明の要約 一つの態様において、本発明は、実質的に皮膚及び毛髪に対するものであり、 そしてある程度の両親媒性、親水性又は親油性のウレタン化合物、又はそれらの 混合物を含有する組成物を提供する。 「親水性」、「親油性」、及び「両親媒性」の術語は、具体的な油性/脂肪性 有機物質に対する水、の相対的親和性、及び相溶性を意味する。簡単なテストは 、水と、オクタノールのような水に混和しない有機溶媒との両者の混合物ととも に、未知物質の試料を、平衡に達するまで物理的に震盪し、そして流体相を分離 させることである。水性相中に主として認められる物質は親水性と判定され、一 方反対に、オクタノール相中に移行する物質は親油性と考えられるであろう。両 親媒性物質は、必ずしも同等ではないが、両者に実質的な親和性を示す物質であ り;これらは二相の界面で濃縮される傾向にあり、特徴的に表面張力の減少をも たらす。 本発明の両親媒性、親水性及び親油性化合物はフィルム形成性ポリマータイプ の化合物であり、末端の疎水性炭化水素基又は、ポリオキシアルキル基により結 合されたポリプロピレン基を有する、概括的に線状で、対称的な構造を有する。 これらの化合物は、次式(I): R(CO)mO−(CH2CHR1O)n−[OCNH−Z−NHCO2 (CH2CHR2O)n']p−OCNH−Z−NHCO2− (CH2CHR1O)n−(CO)mR (I) により表すことができる。前記の式(I)において、Rは(i)1から30炭素 原子の、アルキル、アルケニル、又はアルクアリールヒドロカルビル基あるいは 、(ii)ポリプロピレンオキシド基(PPO)を表し ;R1及びR2はそれぞれ独立して、水素原子、又はメチルもしくはエチル基を表 し;Zは2価結合のヒドロカルビル基を表し;mは0又は1であり;n及びn’ はそれぞれ独立して、正の数であり;そしてpは≧0であり、好ましくはpは0 又は1である。最も好ましくは、n、n’及びpは2n+pn’が少なくとも約 20になるように選ばれる。 式(I)の基Rは、エーテル(m=0)又はエステル(m=1)結合のどちら かにより結合される可能性がある。概括的に、特にpHの極限値に遭遇する可能 性がある場合、それらの相対的な化学的安定性のためには、エーテル結合(m= 0)が好ましい。 本発明のポリマーは、主としてR、R1及びR2の選択に応じて、極性/親水性 、中間の極性/両親媒性、又は非極性の/親油性である可能性がある、フィルム 形成性化合物である。概括的に、より大きいR、R1及びR2基は親油性を向上す る傾向にあり、一方、より小さいR、R1及びR2基は親水性を増加する傾向にあ るであろう。R、R1及びR2間の小さい基及び大きい基の組み合わせ物は両親媒 性及びその結果として界面活性をもたらす傾向にあるであろう;R、R1及びR2 は出発物質の選択により独立して調節することができるので、当業者にとって明 らかなように、種々の両親媒性構造が可能である。例となる組み合わせ物は表1 に示される: 表1における、「短いヒドロカルビル」は大体C1〜C4アルキル又はアルケニル を意味し、そして「長いヒドロカルビル」は大体C7〜C30のアルキル、アルケ ニル又はアルクアリールを意味する。中間的炭素鎖長に対しては、ある具体的な ポリマーが親水性か、両親媒性か又は親油性であるかを決定するためには、前記 の方法を使用することができる。 それらの相対的に高い分子量(概括的に約1,000から約30,000)及 び繰り返すポリオキシアルキル及びジウレタン単位を考慮して、これらの化合物 は以下に時々、ポリマー様もしくはポリマー生成物と呼ばれるかもしれない。特 に、約1,000から25,000の、より好ましくは約2,000から約22 ,000の、更により好ましくは、約2,000から約15,000(すなわち 、2n+pn’が約20から約150の範囲にある)の、より好ましい分子量範 囲内において、該ポリマーは実質的に皮膚に対するものであり、そして吸蔵性及 び/又は障壁性の性状をもたらし、一方それら自体は皮膚中に殆どもしくは全く 事実上の滲透を示さない。主としてポリオキシアルキル基(すなわち、R1及び R2上の)の選択に応じて、該ポリマーは1種類以上の次の性状:保湿性、湿潤 性、皮膚軟化性、可溶化性を示すことができる。 同様に、端末のヒドロカルビル基Rの選択は、ポリマーの性状に影響を与える であろう。例えば、親水性群(i)において、好ましいC1〜C4アルキル又はC2 〜C4アルケニル基は、単にポリオキシエチレン基 (R1=R2=H)によりもたらされるヒドロキシル基をキップするのに十分な大 きさにすぎない。このような化合物は真に親水性であると考えられる。反対に、 より長いアルキル、アルケニル、脂環式、又はアルクアリール(R)の端末基に より、ポリマーは、R1及びR2に応じて確実に、両親媒性でありそして界面活性 を示す(R1又はR2=H、(iii)群)か、あるいは本質的に親油性(R1及びR2 =Me又はEt、(iv)群)になるであろう。 ポリオキシアルキル基のカプリングのために使用されるウレタン結合は安定で あり、生物学的相溶性があり、そしてまた物理的性状にも寄与するかもしれない 。例えば、適宜な溶媒又はキャリア中の溶液において、ウレタン基は分子間の水 素結合を示し、そして局所的に投与された場合、皮膚蛋白質と特異的結合をもた らすかもしれない。 架橋基Z(好ましくは2から約16の炭素原子のアルキレン又はシクロアルキ レン)は1種類以上の、相対的剛性又は柔軟性のどちらかの部位をもたらす。 概括的に、本発明のポリマー様化合物の成分となる基は、それら自体、化粧品 、製薬学的及び生物医学的ポリマー分野において、使用に対して広範に許容され ている出発物質から誘導される。 本発明の一つの具体的な態様において、表1中の、1種類以上の、概括的に親 水性及び/又は両親媒性ポリマー及び/又は1種類以上の、概括的に親油性のポ リマーの混合物が、組み合わせて使用される。共通の疎水性端末基は、これらの 類似しないポリマーの間に何らかの結合を保持し、そしてそのために混合物の全 体の均質性を改善する傾向があるだろうが、相互に共通の溶媒が存在しない場合 は、親水性又は両親媒性ポ リマーと、親油性ポリマーの一般的な不相溶性のために、このような組み合わせ 物は相分離形態で存在するであろう。その結果、その中で、親水性及び親油性相 が物理的性状に関して大部分独立して作用するような均質な混合物をもたらす。 例えば、本発明のこの態様の特に具体的な例において、揮発性の相互共通溶媒中 の親水性及び親油性ポリマーの溶液の1回の使用により、親水性の貯蔵マトリッ クスが、水抵抗性の疎水性フィルムの下に形成される。異なった生成物、すなわ ち多成分系、の連続した個々の使用により、所望の付加的効果を達成することが できる。 本発明はまた、皮膚又は毛髪への局所使用のための組成物を提供する。これら の組成物は1種類以上の、前記の式(I)のポリマー性ウレタン及び、1種類以 上の活性物質を含む。活性物質もしくは物質類は化粧品、製薬学的又はその他の 生物学的もしくは治療的物質の可能性がある。該ポリマーそれら自体は、皮膚中 へ又は皮膚を通って滲透はしないが、それらは大部分、活性物質を含む混合調製 物成分を保持するために、このような活性物質は、それらの美容的、薬理学的又 はその他の治療的もしくは生物学的活性を局所的及び非全身的に示し、すなわち 使用者の血流中に流入しない。 本発明のもう1つの具体的な態様において、本発明は、前記の表1の(iv)群 にような、親油性ウレタンポリマー化合物の吸蔵性水分障壁有効層を皮膚又は毛 髪に局所的に与えることにより、皮膚又は毛髪を湿潤化させるための方法を提供 する。発明の詳細な説明 本発明のウレタンフィルム形成性ポリマー様化合物は、それらの明細が引用に より本明細書中に取り入れられている、チェス等に対する、前 記の米国特許第4,971,800号、同第5,045,317号、及び同第5 ,015,260号明細書中に与えられた式の、ヒドロキシ端末ウレタン化合物 について修飾し改良している。チェス等の特許は該ウレタン化合物を、薬理学的 活性物質の局所的又は経皮的投与のために有用な滲透促進剤と記載しているが、 チェス等の特許権者及び彼らの譲受人によるその後の作業及び研究により、該ウ レタン化合物は経皮投与のための滲透促進剤としては有効でないことが示された 。 本発明のウレタンポリマー性フィルム形成性物質は、例えば、米国特許第4, 971,800号明細書のウレタン化合物と、主として、エステル又はエーテル 結合により、式(I)の化合物の疎水性の基Rで、ヒドロキシル端末基を置換す る点において異なっている。式(I)のウレタンフィルム形成性化合物の幾つか は、それらの帯電防止作用について知られており、それらの明細が本明細書中に 引用により取り入れられている、例えば米国特許第3,852,255号及び同 第4,163,088号明細書を参照願いたい。 本発明の親水性、親油性及び両親媒性フィルム形成性ポリマーは、次式(I) : R(CO)mO−(CH2CHR1O)n−[OCNH−Z−NHCO2 (CH2CHR2O)n']p−OCNH−Z−NHCO2− (CH2CHR1O)n−(CO)mR (I) [式中、 Rは、(i)1から30炭素原子の、アルキル、アルケニル又はアルクアリール 、好ましくはアルキル又はアルクアリール基のような、ヒドロカルビル基、ある いは(ii)ポリプロピレンオキシド基、H(CH3 CHCH2O)r'(ここで、r’は約10から約60までの正の数である)を表 し; R1及びR2はそれぞれ独立して水素原子、又はメチル(Me)もしくはエチル( Et)基を表し; Zは2価結合基を表し、 mは0又は1であり、 n及びn’は正の数であり;そして pは≧0、好ましくは0又は1、である] により表すことができる。所望の分子量を達成するために、Rがヒドロカルビル 基を表す(i)場合は、n、n’及びpは、分子中のアルキレンオキシド基の総 数、2n+pn’が、約20から約400のような、少なくとも約20になるよ うに選ばれることが好ましい。同様に、Rがプロピレンオキシド基を表す(ii) 場合は、2n+pn’+rは、約20から約400のような、少なくとも約20 である。 式(I)の親油性フィルム形成性ポリマーは一般式(I−a): Ra(CO)mO−(CH2CHR11O)n−[OCNH−Z−NHCO2 (CH2CHR12O)n']p−OCNH−Z−NHCO2− (CH2CHR11O)n−(CO)ma (I−a) [式中、 Z、m、n、n’及びpは式(I)中で定義されたものであり、 Raは、アルキル、アルケニル又はアルクアリール、好ましくはアルキル又はア ルクアリール、のようなC1〜C30ヒドロカルビル基を表し、R11及びR12はメ チル又はエチル基を表す] により表すことができる。R3は好ましくはC5〜C30アルキル又はC7 〜C30アルクアリールを表す。 式(I)の親水性フィルム形成性ポリマーは、一般式(I−b1): Rb(CO)m−O−(CH2CH2O)n−[OCNH−Z−NHCO2 (CH2CH2O)n']p−OCNH−Z−NHCO2− (CH2CH2O)n−(CO)mb (I−b1) [式中、 Z、m、n、n’及びpは式(I)中と同様な意味をもち;そして Rbは、C1〜C6アルキル又はC2〜C6アルケニル、好ましくはC1〜C4アルキ ルのような,短いヒドロカルビル基を表す] により表すことができる。 式(I)の両親媒性フィルム形成性ポリマーは、一般式(I−b2):Rc( CO)mO−(CH2CHR1O)n−[OCNH−Z−NHCO2 (CH2CHR2O)n']p−OCNH−Z−NHCO2− (CH2CHR1O)n−(CO)mc (I−b2) [式中、 Z、R1、R2、m、n、n’及びpは式(I)中と同様な意味をもち;そして Rcは、1から約6炭素原子をもつアルキル又はアルケニル、好ましくはC1〜C4 アルキル、のような短いヒドロカルビル基、あるいは、C7〜C30、好ましくは C7〜C28、特に好ましくはC12〜C22のアルキル、アルケニル又はアルクアリ ール基のような、約7から約30炭素原子をもつ、長いヒドロカルビル基を表す 、但し Rcが短いヒドロカルビル基を表す場合は、R1又はR2(p≠0)の一方は水素 原子でありそして他方はメチル基又はエチル基であり;そし て Rcが長いヒドロカルビル基を表す場合は、R1及びR2は両者とも水素原子を表 すことを条件にする] により表すことができる。 前記の式(I−a)、(I−b1)及び(I−b2)において、2n+pn’ は好ましくは、約20から約400のような、少なくとも約20である。 式(I−a)、(I−b1)及び(I−b2)中でRa、Rb及びRcにより表 される、好ましいヒドロカルビル基に加えて、Ra、Rb及びRcはまたそれぞれ 、プロピレンオキシド基、H(CH3CH2CH2O)s(ここで、プロピレンオキ シド基の数を表すsの値は、所望の親水性、両親媒性又は親油性の性状を与える ように選択される)を表すこともできる。 更に前記及び下記の式において、分子量に対する言及は平均分子量にそして、 同様に、n、n’、p、q、r及びsにより表される、繰り返すアルキレンオキ シド単位の数は具体的に平均値であろうことは理解されるであろう。同様に、下 記に述べられるような式(II)の炭化水素端末のグリコールにおけるような、R に対するヒドロカルビル基の出発物質に応じて、異なった炭素鎖長の、例えばア ルキル基又はアルケニル基の混合物が含まれる可能性があることは当業者により 理解されるであろう。 式(I−a)、(I−b1)及び(I−b2)のポリマーを含む、式(I)の ポリマーは、炭化水素端末の線状のアルキル、アルケニル又はアルクアリールグ リコールを、単体性の有機二イソシアナートと反応さ せて、本発明の炭化水素端末のウレタン化合物を生成させることにより調製する ことができる。中間体として有用な、適宜な炭化水素端末グリコールは一般式: R−(OCH2CHR1nOH (II) [式中、R、R1及びnは前記に定義されている] により表すことができる。 ヒドロカルビル基Rの代表的な例は、1から30炭素原子のアルキルを含む。 該アルキルは直鎖状、分枝状又は環状でもよい。親水性ポリマーの場合には、1 から6炭素原子、特には1から4炭素原子の低級アルキルが好ましい。例は、メ チル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、t−ブ チルを含む。シクロアルキル基の例は、例えば、シクロプロピル、シクロブチル 、シクロペンチル及びシクロヘキシルを含む。シクロアルキル基はまた、メチル シクロプロピル、エチルシクロブチル、等のような、概括的に1から2炭素原子 の低級アルキル基置換基を含む。両親媒性及び親油性ポリマーのためには、ヒド ロカルビル基Rは、例えば、ヘプチル、オクチル、ノニル、ドデシル、オクタデ シル、エイコシル、ヘプテニル、オクテニル、デセニル、ミリスチル、ヘキサデ セニル、等のような、好ましくは約7から28炭素原子、特に好ましくは約12 から22炭素原子をもつであろう。アルキルアリール基の例は例えば、ベンジル 、トリル、フェネチル、トリメチルフェニル、ヘキシルフェニル、ノニルフェニ ル、ドデシルフェニル、等を含む。同様に、Rがアルケニルを表す場合は、該ア ルケニルは線状でも分枝状でも環状でもよい。Rはまたポリプロピレンオキシド 基、すなわちH(CH3CHCH2O)r(ここでrは約10から約60の、好ま しく は約15から50の、正の数である)を表すことができる。 R1は水素、メチル又はエチルを表す。 nは正の数;そして、約4から約100までの、より好ましくは約10から約 90までの、特に好ましくは約20から約75までのような、概括的に約200 まで、好ましくは少なくとも2、を表す。 R1が水素を表す場合は、式(II)の化合物は、ポリエチレングリコール誘導 体であり;R1がメチルを表す場合は、それらはポリプロピレングリコール誘導 体であり;そしてR1がエチルを表す場合は、式(II)はポリブチレングリコー ル誘導体を表す。 式(II)の化合物は市販されているか又は当該技術分野で周知の標準法、例え ばnモルのアルカノール(R−OH)から出発し、そして適宜な触媒を使用する ことにより、nモルのアルキレンオキシドと反応させること、により生成するこ とができる。 一般式(III)により表されるグリコールはまた中間体: H−(OCH2CHR2n'OH (III) [式中、R2及びn’は前記に定義されている] として含まれる可能性がある。n’は正の数を表しそして概括的に、約4から約 200、より好ましくは約10から約180、特に好ましくは約20から約15 0のような、約400までの、好ましくは少なくとも2の可能性がある。 R2が水素を表す場合は、式(III)の化合物はポリエチレングリコール誘導体 であり;R2がメチルを表す場合はそれらはポリプロピレングリコール誘導体で あり;そしてR2がエチルを表す場合は、式(III)はポリブチレングリコール誘 導体を表す。 式(III)のグリコールが含まれる場合には、それらは、式(II)の、炭化水 素端末グリコールとの混合物中で又は、ポリウレタン合成分野の当業者にとって は自明であろうような連続的方法において、有機ジイソシアナートと反応させる ことができる。 本発明の実施において使用される、炭化水素端末ウレタンフィルム形成性ポリ マー化合物の調製においては、種々の反応性ポリアルキレングリコール又はポリ アルクアリールグリコールの混合物を使用することができる。 本発明の炭化水素端末ウレタン化合物の調製において、広範なモノマー性の有 機ジイソシアナートを使用することができる。これらのジイソシアナートは一般 式 O=C=N−Z−N=C=O [ここでZは、アルキレン、又はアルケニレン、アリーレンもしくはアルキルア リーレン基、概括的には約1から約20炭素原子を含有するもののような、2価 のヒドロカルビル結合基である] により表される。アルキレン又はアルケニレン基は、例えばジメチレン、トリメ チレン、ジメチルトリメチレン、シクロペンチレン、シクロヘキシレン、シクロ ヘキセニレン、プロペニレン、ブテニレン、ヘキサメチレン、オクテニレン、デ カメチレン等のような、直鎖状又は分枝状又は環状(約5から約10炭素原子) の可能性がある。Zがアルケニレン基である場合は、それは概括的に、1と約3 個の間の、好ましくは1個の、二重結合をもつものである。Zがアリールを表す 場合は、それは、それらのすべてを、例えば、アルキル基、概括的には6個まで の炭素原子をもつアルキル基、アミン基、ニトロ、低級(1〜6C)アルキル、 低級 (1〜6C)アルコキシ、低級(1〜6C)アルコキシ置換低級(1〜6C)ア ルキル、ハロゲン、等で置換することができるアリール基、で置換することがで きる、フェニレン又はナフタレンのような、単核の、又は縮合環のアリーレン基 、概括的には約6から約10炭素原子を含有するものである可能性がある。この ようなジイソシアナートの中に含まれるものとして、例えば、m−フェニレンジ イソシアナート、p−フェニレンジイソシアナート、4−t−ブチル−m−フェ ニレンジイソシアナート、4−メトキシ−m−フェニレンジイソシアナート、4 −フェノキシ−m−フェニレンジイソシアナート、4−クロロ−m−フェニレン ジイソシアナート、トルエンジイソシアナート(異性体の混合物、例えば80% の2,4−トルエンジイソシアナート及び20%の2,6−トルエンジイソシア ナートの市販の混合物、あるいは個々の異性体自体としてのどちらでも)、m− キシレンジイソシアナート、p−キシレンジイソシアナート、クメン−2,4− ジイソシアナート、ジュレンジイソシアナート、1,4−ナフチレンジイソシア ナート、1,5−ナフチレンジイソシアナート、1,8−ナフチレンジイソシア ナート、2,6−ナフチレンジイソシアナート、1,5−テトラヒドロナフチレ ンジイソシアナート、p,p−ジフェニルジイソシアナート、ジフェニルメタン −4,4’−ジイソシアナート、2,4−ジフェニルヘキサン−1,6−ジイソ シアナート、ビトリレンジイソシアナート(3、3’−ジメチル−4,4’−ビ フェニレンジイソシアナート)、ジアニシジンジイソシアナート(3,3’−ジ メトキシ−4,4’−ビフェニレンジイソシアナート);メチレンジイソシアナ ート、エチレンジイソシアナート、トリ−、テトラ−、ペンタ−、ヘキサ−、オ クタ−、ノナ−、及びデカ メチレン−、α−ω−ジイソシアナート、イソホロンジイソシアナート、ビス( 4−イソシアナートシクロヘキシル)メタン、2−クロロ−トリメチレン−ジイ ソシアナート、2,3−ジメチル−テトラメチレンジイソシアナート、等のよう な、脂肪族ジイソシアナート、並びにそれらの混合物、を挙げることができる。 疎水性の末端基に関して、ウレタンポリマーは、R1又はR2がHである場合に 両親媒性にされ、そしてチェス氏に対する前記の特許中に記載されているヒドロ キシル端末ウレタン化合物に対して可能でなかった特別な末端の使用用途及び生 成物のタイプ、に容易に変形し得る。 例えば、両親媒性タイプの生成物においては、本発明の疎水性端末ポリマーは リポソームのような分子二層構造を形成する。従って、図1において模型的に示 されたように、α,ω−端末疎水性R基は向かい合った油性層(10)と適合性 がありそして結合するが、一方内側の親水性ポリオキシアルキル基及びウレタン 基は中間の水性相(20)に結合する。 本発明の疎水性端末ウレタンフィルム形成性ポリマーはまた、親水性/両親媒 性及び親油性生成物を混合することにより、多層性貯蔵系を形成するために使用 することができる。それぞれのポリマーは、構造中の化学的類似性により、離散 した相間に均質な結合を維持しながら、それらの部分的な不相溶性により相分離 する傾向があるであろう。R、R1及びR2基及びn及びn’(p≠0の場合)の 値の適宜な選択により、図2に示されたような構造を得ることができる。図2に おいて、離散した親水性相21は、水抵抗性の疎水性相11の連続的もしくは実 質的に連続的フィルム層の下で、角質皮膚層SCと緊密に接触を保持している。 従って、親水性相21は、親水性相中に含まれるあらゆる水溶性又は水分散活性 物質のための貯蔵マトリックスとして容易に作用することができる。活性物質の 性状に応じて、それは角質層SC及び、恐らく角質層を通って表皮E又は真皮D 中に浸透することができる。 親水性/両親媒性ポリマーと、親油性ポリマーの混合物を使用する場合、それ ぞれの量は、所望の性状、「親和性」又は「疎外性」の度合、その他の、添加物 及び/又は活性剤、等のような因子に応じて、広範に変動する可能性がある。し かし、概括的に100重量部の混合物を基礎にして、各タイプのポリマーを0. 5から95重量部、含有することができる。更に、総組成物を基礎にして、各タ イプのポリマーの量は概括的に、約0.5から25wt%、好ましくは約1から 10wt%の範囲内にすることができる。しかし、より広い意味では、局所用又 は真皮投与のための組成物は例えば、約0.5wt%から、好ましくは約1wt %から、そして約99wt%までの、式(I)の化合物、又は化合物類の混合物 、を含有することができる。 両親媒性又は親水性ポリマー及び親油性ポリマーの混合物は、局所用組成物の 調製の技術分野に既知の、どんな通常の方法によっても皮膚上に蓄積することが できる。特に、相互共通の揮発性溶媒(例えばエタノール、酢酸エチル、等)中 に溶解されたポリマー混合物を投与することが好ましい。生成された溶液を皮膚 に使用すると、揮発性溶媒は蒸発して、ポリマー混合物及び、その組成物中に取 り込まれていた可能性があるその他のあらゆる成分のフィルムの残渣を残すであ ろう。相の乾燥時に、それぞれのポリマーは固有の不相溶性に従って相分離する であろう。図2に示されるように、より親水性のポリマーが、角質層に付着する 離 散した親水性部分21を形成する傾向にあるであろう。より親油性ポリマーの連 続層11はその上に重なりそして、親水性ポリマー相及び、親水性ポリマー相中 に含有されるあらゆる水溶性又は親水性活性物質のための吸蔵的保護障壁を形成 することができる。その他の添加物は概括的に、ポリマーに対するそれらそれぞ れの親和性に応じて、親油性ポリマー及び/又は親水性及び/又は両親媒性ポリ マー中に分配されるであろう。 ポリマー混合物は、両者のポリマーが可溶性でそして、一般的に皮膚に対する 局所使用に対して安全であると認められているあらゆる揮発性溶媒に溶解させる ことができる。エタノール及び酢酸エチルの他に、該揮発性溶媒は水性でも非水 性でもよい。揮発性溶媒の選択は、例えば、組成物中に含まれるかも知れないそ の他のあらゆる成分(類)のみならず、それぞれのポリマーの溶解度に応じて、 当業者により容易に実施され得る。 更に、図2に示された二層構造は、親水性(又は両親媒性)及び親油性ポリマ ーの混合物の一回の使用により得ることができるが、本発明はまた、異なった追 加的効果及び多層構造を達成するために、異なった種類のポリマー(類)及び活 性物質(類)の継続的使用も考えている。 本発明のフィルム形成性ポリマーは、それら単独でも又は1種類以上の活性物 質と組み合わせても使用することができる。本明細書中で使用される術語「活性 物質」は、美容的、薬理学的、又はその他の治療的もしくは生物学的活性物質の みならずまた、脂肪アルコール、脂肪エステル、アルキル−1,3−ジオキソラ ン、等のような皮膚浸透促進剤をも含むことが意図されている。皮膚浸透促進剤 はそれら自体は、生理学的 効果を及ぼすことを意図されない。むしろ、それらは調製物中に存在するその他 の活性物質の浸透を可能にするか又は容易にする。従って、本発明により可能に されるように、皮膚に対する皮膚浸透促進剤の利用可能性の調節が、美容的又は 薬理学的に活性な物質の浸透の調節の実際的な効果を有するであろう。 親油性ポリマーは単独で使用される場合、概括的に、皮膚、毛髪又はその他の 上皮組織に実質的な、疎水性(吸蔵性)のフィルム形成性ポリマーとして調製さ れるであろう。皮膚、毛髪、等へのこのようなポリマーの薄い層の使用は、経表 皮的水分喪失(TEWL)を減少させることにより、皮膚中に存在した又は皮膚 に添加された水分を保持する役目をするであろう。皮膚に対するその高い実質性 のため、皮膚の保水(TEWL減少)効果は持続性の可能性がある。 非吸蔵性で、親水性のウレタンポリマーの層と、それに続く吸蔵性で疎水性の 又は親油性のウレタンポリマーの層の継続使用により、更に持続性で、より有効 な保湿及び皮膚軟化効果を達成することができる。更に、非吸蔵性及び吸蔵性フ ィルム層のどちらか又は両者(又はどちらでもない)は浸透促進剤を伴って又は 伴わずに、加湿剤又は活性物質(類)を含有することができる。 このような二重フィルム系の使用は図5A〜5Cに模型的に示されている。図 5−Aは角質層の外側層SC及び表皮及び真皮の下層(sublayer)E/Dを含む 未処置の皮膚の略図である。図5−Bに示されるように、親水性ポリマー(通常 下記のように溶液又はゲルの形態で使用される)を最初に、皮膚の一定の領域に 塗布する。親水性ポリマーは一部、角質層(SC)の上部皮膚層中に浸透して、 SC層中に滞留する第一の フィルム22を形成する。フィルム22はSC層上又はSC層中で皮膚から水分 を濃縮する。次に、図5−Cに示されるように、疎水性/親油性ポリマーの溶液 又はゲル調製物を、皮膚の前処置された領域に使用すると、吸蔵性フィルム層1 2を形成する。その、第一のポリマーフィルム22との一般的不相溶性と関連し て、疎水性ポリマー調製物の粘性が、SC層を覆い、そして層22とともに、S C層中に高い水分濃度を保持する役目をはたす、実質的に均質な吸蔵性のフィル ム層12をもたらす。 疎水性(吸蔵性)フィルム層の形成は、一滴の水の添加により容易に示すこと ができ、その水滴はフィルム層12の表面上に特徴的に玉状になるであろう。こ の玉状化は高い接触角(θ)、すなわち水滴の端と表面の間が90°に近い角度 のもの、の表示である。θの正確な値と対応する疎水性の度合は界面測定分野で 周知の方法を使用して測定することができる。もたらされたTEWLの減少もま た皮膚の特性化の分野で周知の方法を使用して測定することができる。 ウレタンの合成方法は当該技術分野で周知である。例えば1941年に発行さ れた米国特許第2,266,777号明細書は、今日標準的な合成方法である、 ポリウレタンを生成するための、イソシアナート化合物の、ポリヒドロキシアル コールとの反応につき記載している。ウレタンの化学の総説については、Saunde rs,Polyuretane: Chemistry and Technology(New York: Wiley & Sons,1961) もまた参照することができる。 本発明のウレタンポリマー性化合物の調製に際し、ジイソシアナートに対する ジオールのモル比は約1:1であり、そして反応は高温で[少なくとも約100 °F(38℃)で、そして好ましくは少なくとも約1 50°F(65.5℃)で;温度は具体的な反応物及び使用される触媒の量に応 じて、より高くなる可能性がある]、絶えず混合しながら実施される。溶媒が使 用される場合、それは、ジオキサン、キシレン、シクロヘキサン等のような適宜 な有機溶媒である。触媒の使用は場合による。適宜な触媒は、有機のチタン酸又 はオクタン酸アルキルスズ及び、Dabco群(すなわち、Dabco DC− 1、DC−2、R−8020、R−595、33LV、DF及びWTで、「Da bco」の商品名で Air Products and Chemicals,Inc.,Allentown,Pa.,社に よりすべて市販されている)中のもののようなアミン並びにN−エチルモルホリ ンを含む。同様な反応に関する、より詳細な情報は、その明細の全体が本明細書 中に引用により取り込まれている、米国特許第2,266,777号及び同第2 ,282,827号明細書中に認めることができる。 それらの合成の自然の結 果として、ある程度の量の、より高分子のポリマーが生成される可能性があるこ とは認識されているが、本発明のポリマーにおいてpの好ましい値は0又は1で ある。式Iの化合物に対するpの値は、反応温度又は、反応混合物中に水がある 場合は、その量を変化させることにより、合成中に1より上に増加させることが できる;例えば、水分含量を増加させることは具体的に、より重合度の高い構造 、すなわちより高いp値をもつ構造、をもたらすであろう。この反応条件の選択 は十分に当該技術分野の技術の範囲内にあるとが考えられそして、どちらにして もウレタン化学に関する前記の参考文献から容易に誘導することができる。 式(I)のポリマーは単独で、又は皮膚科学的物質又は美容的物質の局所投与 のための組成物中に使用することができる。薬理学的又は生物 学的活性物質もまた、本発明のポリマーとともに皮膚に投与又は使用することが できる。該組成物は、薬剤又は物質を、血流中に送達せずに、皮膚の上部層上及 びその中に、目標とする濃度の薬剤及び皮膚手入れ用物質を貯留させそして保持 する。 本発明組成物は、前記のように、少なくとも1種類の親水性/両親媒性ポリマ ー及び少なくとも1種類の親油性ポリマーを含む、2種類以上の式(I)のフィ ルム形成ウレタンポリマーの混合物を含む。 しかし、本発明のもう一つの態様により、式(I)の親水性/両親媒性ポリマ ーの、式(IV) R(CO)mO−(CH2CHR12O)q(CO)mR (IV) [式中、 m、R及びR12は前記に定義されたものでありそして qは、約2から200までのような、少なくとも2で約400までの正の数であ る] の親油性ポリマーとの混合物を含む組成物もまた提供される。 更にもう一つの代替的態様において、本発明は、式(I−a)の親油性ポリマ ーの、式(V): RO−(CH2CH2O)qR (V) [ここでR及びqは前記に定義されているものである] の親水性ポリマーとの混合物を基礎にした組成物を提供する。ポリマーのいずれ の特定の組み合わせ物においても、m、n、n’、p、q、r、R、R1、R2、 R11、及びR12の平均値は、混合物の各々のポリマーにつき必ずしも同一ではな い。 式(I)、例えば(I−a)、(I−b1)、(I−b2)のポリマ ーの、式(IV)又は式(V)のポリマーとの混合物を含有する組成物は、式(I )のポリマー(類)の混合物を基礎にした組成物についての前記のものと同様な 方法で調製及び使用することができる。 フィルム形成性ポリマー(類)は適宜な局所用キャリヤ中に分散させることが できる。例えば、薬理学的活性物質、皮膚科学的物質、美容的物質、保湿剤、又 はその他の皮膚手入れ用もしくは処置物質である可能性がある、選択された「活 性」物質もまた、該組成物中に含有することができる。局所使用された組成物は 、保湿のためのみならず、皮膚上及び皮膚への活性物質の付着を促進するために 有効である。 「局所投与」又は「真皮投与」により、皮膚上への局所的な薬理学的活性物質 又は美容的物質の部分的で、非全身的投与、すなわち、血流中への物質の通過の ない投与、を意味する。 本明細書で使用される「局所的キャリヤ]は、薬剤又は化粧品の局所的使用に 適宜な賦形剤を意味し、そして、いずれの流体又は半固体ゲル、クリーム、軟膏 、エマルション、エアゾール、発泡剤、ローション、等をも形成するための、そ して生きている動物組織に悪影響を与えたり又は組成物のその他の成分と有害な 態様で相互反応しない、化粧品及び医学分野で既知の、あらゆるこのような流体 又は非流体溶媒、希釈剤又は同様な物質を含む。局所用キャリヤはそれらの好ま しい流体形態で本発明の組成物を提供するために使用される。本発明中で使用に 適宜な局所用キャリヤの例は、水、流体アルコール、流体グリコール、流体ポリ アルキレングリコール、流体エステル、流体アミド、流体蛋白質加水分解産物、 流体アルキル化蛋白質加水分解物、流体ラノリン及びラノリン誘導体、及び類似 物質、並びにそれらの混合物を含む。 本明細書中で使用される「薬理学的活性物質」又は「薬剤]の術語により、あ らゆる所望の局所的効果を誘起する、局所的投与に適宜ないずれの化学物質又は 化合物をも意味する。このような物質は例えば、抗真菌剤、化学療法剤、抗生物 質、抗微生物剤、抗ウイルス剤、ホルモン、毛髪及び爪のためを含む皮膚の成長 促進剤、毛髪手入れ用物質、抗乾癬剤、レチノイド、抗アクネ剤、抗腫瘍剤、局 所麻酔剤、光線療法剤、日焼け止め、皮膚保護剤、アルファ−ヒドロキシ酸(乳 酸及びグリコール酸を含む)、駆虫剤等を含む。 局所投与される局所用美容的物質は例えば、着色剤及びマスカラを含む毛髪又 は皮膚の手入れ用物質、加湿剤、皮膚又は毛髪柔軟剤、顔料調節剤、抗増殖剤、 抗乾癬剤、レチノイド、抗アクネ剤、抗腫瘍剤、光線療法剤、日焼け止め、皮膚 保護剤、乳酸及びグリコール酸を含むアルファ−ヒドロキシ酸、等を含む。 薬理学的活性物質の「有効」量により、あらゆる医学処置に伴う、無毒性で、 しかし、合理的な効果/危険度比率における、所望の局所効果及び性能をもたら すに十分な化合物の量を意味する。本明細書中で使用される皮膚の浸透促進剤の 「有効」量は、皮膚の上部層の透過性の所望の増加及び、それに対応する所望の 、浸透深度、投与率、及び送達される薬剤の量をもたらすように選択された量を 意味する。 本発明の疎水性基端末ウレタンは、製薬学的又は美容的物質の局所投与の前に 、皮膚又はその他の上皮組織を前処置するために使用することができる。代替的 には、そして好ましくは、疎水性端末ウレタンは、製薬学的又は美容的物質と同 時投与される。疎水性端末ウレタンは局所用キャリヤを伴って又は伴わずに投与 できるが、好ましくは局所用キャリ ヤを伴って投与できる。調製物は、約1〜99wt.%の、式(I)の疎水性端 末ウレタン化合物もしくは化合物類、好ましくは約3〜95wt.%の疎水性端 末ウレタン化合物(類)のような、約0.5wt.%の少量を含むことができる 。最も好ましくは、本調製物は10から50wt%の、式(I)の炭化水素端末 ウレタン化合物もしくは化合物類を含有する。 ここで使用することができる具体的なキャリヤは、水、一価及び多価両者のア ルコールを含むアルコール、例えば、エタノール、イソプロパノール、グリセロ ール、ソルビトール、2−メトキシエタノール、ジエチレングリコール、エチレ ングリコール、ヘキシレングリコール、マンニトール及びプロピレングリコール ;ジエチルもしくはジプロピルエーテルのようなエーテル;ポリエチレングリコ ール及びメトキシポリオキシエチレン;200から20,000の範囲内にある 分子量をもつカーボワックス;ポリオキシエチレングリセロール;ポリオキシチ レン;ソルビトール;並びにステロイルジアセチンを含む。 本明細書に記載の局所用キャリヤは、皮膚科学的及び美容的軟膏、クリーム、 ゲル、エアゾール、発泡剤及びローション中に一般的に使用される種々の物質及 び成分を含む。例えば、1種類以上の、付形剤、香料、不透明化剤、保存剤、抗 酸化剤、ゲル化剤、香水、カルボキシメチル−セルロースのような増粘剤、安定 剤、界面活性剤、乳化剤、皮膚軟化剤、着色剤、エアゾール噴射剤、発泡剤、等 を含有することができる。 薬理学的活性物質の量は、処置される疾病、物質の性状及び活性、所望の効果 、可能な副作用、選択された物質のその意図される目標に達する能力及び速度、 物質の価格及び入手の容易性、2種類以上の薬理学的 活性物質の使用、を含む種々の因子、並びに患者及び医師の具体的な経験内のそ の他の要因に左右されるであろう。 前記のように、本発明の組成物は、局所的に投与できる幾つの薬理学的活性物 質とでも併用することができる。本発明に関して使用に適宜な薬理学的活性物質 の例は、例えばX−線関連の(X-linked)魚鱗癬、過剰な鱗屑化を特徴とする全 身的皮膚疾患の処置における尿素及び乳酸を含む。 本発明の組成物は、化粧品、日焼け止め、駆虫剤等のような局所的に投与され た局所用薬剤の付着を容易にさせる点において、そして皮膚軟化剤及び加湿物質 として同様に有用である。 ある具体的な調製物は更に、所望の皮膚の浸透の深度のみならず、投与される 薬理学的活性物質の化学的性状に左右されるであろう。投与方法もまた種々の可 能性があるが、しかし必然的に、選択された薬剤又は局所用医薬の所望の浸透を 可能にするために十分な時間、皮膚又は毛髪又はその他の上皮組織に、本発明の 調製物を使用することを伴う。その方法は、軟膏、ゲル、クリーム等として本発 明の組成物の直接的使用を伴う可能性がある。 炭化水素端末ポリマー及び薬剤(類)及び/又は化粧品(類)は別々に基材の キャリア調製物に添加することができる。代替的には、薬理学的薬剤又はポリマ ー化粧品化合物を、基材キャリアと混合された、ポリマーもしくはポリマー類及 び混合物に添加することができる。 本発明の炭化水素端末ウレタン化合物は、皮膚の湿潤化剤として、その他の活 性成分を含まずに使用することができる。従って本発明は、これらの化合物を使 用することにより皮膚を湿潤化させる方法を含む。本 発明のポリマーはまた増殖性皮膚疾患の処置方法においても使用することができ る。これらの症状は、具体的には、表皮細胞増殖又は不完全な細胞分化を特徴と し、そして、例えば、X線関連(X-linked)魚鱗癬、乾癬、アトピー性皮膚炎、 アレルギー性接触皮膚炎を含む。更にヒト以外の動物に特異的なダニ症にような 疾患も含まれる。加湿剤としての使用のための好ましい調製物は、少なくとも約 0.5wt%からそして約25wt%までの、好ましくは1から10wt%の炭 化水素端末ウレタンを、前記の局所用キャリア中に含む。このような調製物は皮 膚の表面に親油性の「障壁」を形成させて、その上に水分を保留させる。 例えば、本発明の親水性及び疎水性ポリマーは、二重フィルム局所薬剤送達系 又は皮膚加湿系としての使用のために別々の組成物に調製することができる。こ のような薬剤送達系は、フィルム形成親水性ポリマーを含有する第一の組成物( A)及び、フィルム形成疎水性ポリマーを含有する第二の組成物(B)を含み、 後者の組成物は親水性組成物と不相溶性である。各組成物は、例えば、第一の組 成物の皮膚に対する直接使用、及びその第一の組成物の上への第二の組成物の使 用を可能にするために、クリーム、液剤、又はゲルして調製される。 第一の組成物(A)の親水性フィルム形成性ポリマーは、例えばポリエチレン グリコール誘導体をジイソシアナートと反応させることにより形成される、保湿 タイプのポリマーである。第一の組成物(A)は場合によっては、浸透促進剤、 共力剤(co-enhancer)、薬理学的活性物質、又はそれらの組み合わせ物を含有 することができる。 各親水性ポリマー及び疎水性/親油性ポリマーの量は、組成物及び個々のポリ マー及びその他の添加物の性状及び使用に応じて広く変化する 可能性がある。しかし、概括的に、組成物は、これらのポリマーの総量の、約0 .5から99.5重量部の親水性ポリマー及び約0.5から99.5重量部の疎 水性ポリマーを含有することができる。 第二の組成物(B)は吸蔵性の疎水性フィルム形成性ポリマーを含有し、そし て場合によっては、浸透促進剤、共力剤、薬理学的活性物質、又はそれらの組み 合わせ物を含有することができる。 従って本発明の二重フィルムの局所送達系は、フィルム形成性の、保湿性親水 性ポリマー組成物及び、フィルム形成性の、吸蔵性疎水性ポリマー組成物を含有 し、それらの各々又はそれらのどちらかは、場合によっては、薬理学的又は美容 的活性物質、浸透促進剤、共力剤、又はそれらの組み合わせ物を含有することが できる。 本発明の、二重フィルムの局所薬剤送達系の使用は図5−Aから5−Cに略図 で示されそしてフィルム形成組成物(A)及び(B)それぞれの治療的に有効量 の、皮膚への使用を伴う。組成物(A)及び(B)の添加の連続が、皮膚上の親 水性層(22)及び疎水性層(12)の形成の成功には不可欠である。一番外側 の皮膚層である角質層の上及び中に、皮膚の、より下部層から水分を濃縮するた めに、親水性層(22)が、処置するべき皮膚の表面、すなわち角質層上に最初 に塗布される。水分は組成物(A)の親水性の性状により角質層内に濃縮される 。フィルム層12を形成するために、組成物(A)により形成されたフィルム層 (22)の上に塗布される疎水性組成物(B)の吸蔵性の性状が、角質層内に「 捕獲された」水分を保留する役目を果す。疎水性組成物(B)は概括的に、組成 物(A)の使用直後に使用されるが、しかし数分から数十分までは遅れて使用す ることができる。その高い粘度、流動性及び組成 物(A)との不相溶性のため、組成物(B)はフィルム(22)の上に層(12 )を容易に形成する。従って、この二重層系は角質層内の水分を捕捉して濃縮さ せる。 本発明の局所的薬剤送達及び皮膚の加湿系は、澄明な、匂いのない、不揮発性 の、粘性の物質である、広範囲の流体炭化水素端末ポリマーを使用することによ り調製される。該ポリマーは分子量、溶解度、及び構造的特徴が異なり、そして 血流中に薬剤又は物質を送達するよりはむしろ、皮膚の上部層上及びその中に所 望の濃度で、薬剤及び/又は皮膚の手入れ用物質を貯留させそして保持すること を目的としている。この皮膚の装填(loading)のアプローチは、皮膚科学的製 品に、有効性及び安全性の利点を与えるために、皮膚の層を目標としている。 本発明の局所的薬剤送達性ポリマー及び組成物は、それらを予期しない除去に 抵抗させて、長時間、皮膚の上部層上及びその中に滞留させるという、結合的特 徴を有する。そのためにこの結合能力が薬剤又は美容的物質の送達時間を長く改 善する。 本発明のポリマー及び組成物は、その物質が目標部位に直接使用されるため、 薬理学的皮膚科学的物質と組み合わせると、必要な皮膚科学的物質の量又は用量 を減少させることができる。従って、経口投与により遭遇される胃腸管の刺激、 吸収及び代謝に伴う問題が回避される。本発明のポリマー及び組成物は、角質層 より先には非常に低い濃度のみの浸透を示して、皮膚の表面上又はその近辺に滞 留する。該ポリマーのこの低い全身吸収及び低い全身毒性は、皮膚を破壊したり 又は、高濃度で血流中に流入するその他の送達化合物より優れた、本ポリマー及 び組成物の安全性に寄与している。 しかし、角質層及び表皮層を通り、真皮層及び血流中及びそれらを通る浸透が 所望されるか又は生理学的に重要な場合には、透過促進物質を薬剤送達系中に含 むことができる。適宜な浸透促進剤の例は、当該技術分野では周知である。それ らの例は、例えば、それらの明細が、引用により本明細書中に取り込まれている 、下記の米国特許文献:4,867,764号、4,415,563号、3,5 51,554号、4,959,365号、3,989,816号、3,903, 256号、3,952,099号、3,472,931号、4,557,934 号、4,746,515号に記載のものを含む。 下記の実施例は、本発明のポリマー及び組成物の調製物(preparation)、調 製物(formulation)及び使用の代表例である。 実施例 1 ポリオキシエチレン(20)ステアリルエーテル800gを60℃に加熱する ことにより融解させ、機械的撹拌機及び真空管路/コールドトラップの付いた1 リットル用ガラス反応釜中に入れた。温度を60℃に維持しながら、コールドト ラップに更に水が回収されなくなるまで、撹拌しながら真空化を継続した。この 段階中に、温度を徐々に100℃に上昇させた。温度を60℃に再調製し、ジシ クロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアナート85.0g及びオクタン酸第 一スズ0.4gを添加した;温度を上昇させ、10分以内に77℃のピークに到 達させた。発熱が収まった後、これ以上イソシアナートを検出できなくなるまで 、60℃で1.5時間、次いで65℃で5時間加熱を継続した。生成されたポリ マーはフィルム形成性両親媒性ポリマーであった。 実施例 2 1Lのガラスの反応釜にジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアナー ト115.4gを充填し、室温で撹拌を開始した。オクタン酸第一スズ(2.7 g)及びポリオキシプロピレン(11)ステアリルエーテル(320g)を添加 した。温度を30℃に僅かに上昇させ、次いで更にポリオキシプロピレン(11 )ステアリルエーテル(500g)及びオクタン酸第一スズ(1.5g)を添加 した。混合物を50℃で1時間、70℃で1時間、そして最後に64℃で5時間 加熱後、イソシアナートはもう検出できなかった。生成されたポリマーはフィル ム形成性の親油性ポリマーであった。 実施例 3 前記の親油性ポリマーを4重量部及び前記の両親媒性ポリマーを1重量部の混 合物をエタノールに溶解させ、生成された溶液をガラス板上に滴下した。生成さ れたフィルムを染料の水溶液で処理し(対比を改善させるため)、一夜、空気乾 燥させた。図4は生成された乾燥フィルムの顕微鏡写真(100x)である。明 るい球は、両親媒性ポリマー内に閉じ込められた親油性ポリマーの、約10から 約30ミクロンのサイズの範囲にあるカプセルである。両者のポリマー相は相溶 性のある局所用/皮膚科学的活性物質の含有及び投与が可能である。 実施例 4 前記の方法を、10%の非イオン性界面活性剤を添加し、そして染料を添加せ ずに、繰り返した。乾燥フィルムの顕微鏡写真を100x及び400xで撮り、 それぞれ図4−A及び4−Bに示されている。この場合、親油性ポリマーの粒子 は大体5ミクロンの直径で、より均一である。 実施例 5〜9 下記の成分を組み合わせて均質化して分散物を生成した: 実施例5及び7はクリームであり;6、8及び9はローションである。すべて が望ましい感じをもち、実質的に皮膚に対するもので、そして湿潤性をもたらす 。それらはまた、局所用/皮膚科学的活性物質のための賦形剤として役立つこと ができる。 実施例 10 下記の溶液を調製し、駆虫剤のDEET(n,n−ジエチル−m−トルイジン )の層を貯留させるためにヒトの皮膚上に塗布した。24時間後に、表皮中への DEETの浸透度を前記(R.Gyurik et al,Prediction of Percutaneous Pene tration,La Grande Motte,France,April 18-22,1995)の方法により測定し た: 認められるように、実施例2のポリマーを5%含有することが表皮中のDEE Tの蓄積を著しく減少させる。 実施例 11 下記の溶液を調製し、局所用抗真菌剤のエコナゾールの層を貯留させるために ヒトの皮膚上に塗布した。24時間後、皮膚中のエコナゾールの浸透度を前記の 方法(R.Gyurik et al,Prediction of Percutaneous Penetration,La Grande Motte,France,April 18-22,1995)により測定した: 認められるように、調製物中への段階的に増加させた量の実施例2のポリマー の含有は、より深部の皮膚層中のエコナゾールの量を段階的に減少させる。 実施例 12〜16 実施例1の基本的方法を使用して、両親媒性フィルム形成性ポリマーを下記の 材料から調製する: 実施例 17 保護的及び加湿性のシトステロールのハンドクリームを、成分1〜6及び7〜 8の混合物を70℃で均質化することにより調製する: 1.ジメチコン 5.00% 2.クロデックスN(セテアリルアルコール及び セテス−20) 2.50 3.ステアリン酸グリセリルSE 5.00 4.アジピン酸ジイソプロピル 2.00 5.実施例14のポリマー 5.00 6.タル油ステロール 2.00 7.グリセリン 7.00 8.精製水 全100 実施例 18 500mLの反応フラスコに、ジシクロメタン−4,4’−ジイソシアナート 53.6g及びジラウリン酸ジブチルスズ(dibutyl tin dilaurate)100m gで充填し、撹拌しながら45℃に加熱した。これに、カーボワックス200を 20.6gを滴加し、次いで該混合物を10分間92℃に加熱した。温度を50 ℃に調整し、実施例1におけるように、96℃で真空乾燥させたポリオキシエチ レン(20)ステアリルエーテル239gを滴加した。温度を45分間80℃で 、2時間90℃で維持した後に、実質的にイソシアナートが検出できなくなった 。生成された生成物は界面活性なブロックコポリマーであった。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 皮膚又は毛髪に適用される際、実質的にそれらに水分の障壁層を与える組 成物であって、 (a) 式(I)を有する、親油性炭化水素端末化された、ウレタンフィルム形 成性ポリマー様化合物及び (b) 式(I) R−(CO)mO−(CH2CHR1O)n−[OCNH−Z−NHCO2 (CH2CHR2O)n']p−OCNH−Z−NHCO2− (CH2CHR1O)n−(CO)mR (I) [式中、 Rは(i)1から30炭素原子のアルキル、アルケニル又はアルクアリール基あ るいは(ii)ポリプロピレンオキシド基を表し; R1及びR2はそれぞれ独立して、水素原子、あるいはメチル又はエチル基を表し ; Zは2価結合性ヒドロカルビル基を表し; mは0又は1であり; n及びn’はそれぞれ独立して、正の数であり;そして pは≧0である] を有する両親媒性又は親水性化合物、 を含んでなる組成物。 2. (b)が、式中のRが1から4炭素原子のアルキル基、又は2から4炭素 原子のアルケニル基である式(I)の親水性化合物を含んでなる、請求の範囲第 1項の組成物。 3. (b)が、式中のRが、7から28炭素原子を有するアルキル、 アルケニル又はアルクアリール基である式(I)の両親媒性化合物を含んでなる 、請求の範囲第1項の組成物。 4. (b)が、式中のRがポリプロピレンオキシド基を表す式(I)の化合物 を含んでなる、請求の範囲第1項の組成物。 5. (a)プラス(b)の総量を基礎にして、約0.5から99.5重量部の (a)及び約99.5から0.5重量部の(b)を含んでなる、請求の範囲第1 項の組成物。 6. (a)が、式中のR1がメチルを表しそして、R2が、もし存在する場合は メチルを表す式(I)の化合物を含んでなる、請求の範囲第1項の組成物。 7. 更に局所用キャリアを含んでなる請求の範囲第1項の組成物。 8. 局所用キャリアが、流体又は非流体キャリアを含んでなり、そしてその組 成物がゲル、クリーム、軟膏、ローション、エアゾール、発泡剤又はエマルショ ンの形態にある、請求の範囲第7項の組成物。 9. 親油性炭化水素端末のウレタンフィルム形成性ポリマー様化合物(a)及 び両親媒性又は親水性化合物(b)がそれぞれ、組成物の総重量の、約0.5か ら25wt%の量で含まれる、請求の範囲第7項の組成物。 10. 親油性化合物(a)及び両親媒性又は親水性化合物(b)がそれぞれ、 組成物の総重量の、約1から10wt%の量で含まれる、請求の範囲第7項の組 成物。 11. 抗真菌剤、抗生物質、ホルモン、抗アクネ剤、日焼け止め、加湿剤、局 所麻酔剤、抗乾癬剤及び化学療法剤からなる群から選ばれる活性物質を更に含ん でなる、請求の範囲第1項の組成物。 12. 式(I)において、n、n’及びpが、約2,000から22, 000の分子量を有するポリマー性化合物を与えるように選ばれている、請求の 範囲第1項の組成物。 13. 相互共通の(mutual)溶媒中に、式(I)の親油性及び、親水性もしく は両親媒性ポリマーを混合することにより得られる溶液の形態にある、請求の範 囲第1項の組成物。 14. 吸蔵性の水分障壁として有効な層を形成する量の、式(I−a)Ra( CO)mO−(CH2CHR11O)n−[OCNH−Z−NHCO2 (CH2CHR12O)n']p−OCNH−Z−NHCO2− (CH2CHR11O)n−(CO)ma (I−a) [式中、 Raは1から30炭素原子の、アルキル、アルケニル又はアルクアリールヒドロ カルビル基であり; Zは2価結合基であり; R11はメチル基又はエチル基であり; R12はメチル基又はエチル基であり; mは0又は1であり; nは少なくとも2の正の数であり; n’は少なくとも2の正の数であり;そして pは≧0である] の親油性フィルム形成性ポリマーを、皮膚又は毛髪に局所使用することを含んで なる、皮膚又は毛髪に湿り気を与える方法。 15. 式(I−a)において、Raが、5から30炭素原子のアルキル又は7 から30炭素原子のアルクアリールである、請求の範囲第14項の方法。 16. 式(I−a)の親油性フィルム形成性ポリマー及び、少なくとも1種類 の美容的に活性な物質を含んでなる組成物を、局所的に使用することを含んでな る、請求の範囲第14項の方法。 17. 式(I−a)の親油性フィルム形成性ポリマーを使用する前に、式(I −b1) Rb(CO)mO−(CH2CH2O)n−[OCNH−Z−NHCO2 (CH2CH2n']p−OCNH−Z−NHCO2− (CH2CH2O)n−(CO)mb (I−b1) [式中、 Z、m、n、n’及びpは式(I−a)中と同様な意味をもち;そして RbはC1〜C6アルキル及びC2〜C6アルケニルからなる群から選ばれた、短い ヒドロカルビル基を表す] の、親水性フィルム形成性ポリマーの層を使用すること、及び、式(I−b1) のポリマーの層の上に、親油性フィルム形成性ポリマーを使用することを、更に 含んでなる請求の範囲第14項の方法。 18. 式(I−a)の親油性フィルム形成性ポリマーを使用する前に、式(I −b2) Rc(CO)mO−(CH2CHR1O)n−[OCNH−Z−NHCO2 (CH2CHR2O)n']p−OCNH−Z−NHCO2− (CH2CHR1O)n−(CO)mc (I−b2) [式中、 Z、m、n、n’及びpは式(I−a)中と同様な意味をもち;そして R1及びR2がそれぞれ独立して、水素原子、メチル基又はエチル基を表し;そし て RcがC1〜C6アルキル及びC2〜C6アルケニルからなる群から選ばれた、短い ヒドロカルビル基を表すか、又は Rcが約7から約30の炭素原子をもつ長いヒドロカルビル基を表す、但し、 Rcが前記の短いヒドロカルビル基を表す場合は、R1又はR2(p≠0)の一方 が水素原子であり、そして他方がメチル基又はエチル基であり;そして Rcが前記の長いヒドロカルビル基を表す場合は、R1及びR2の両者が水素原子 を表す、ことを条件にする] の、両親媒性フィルム形成性ポリマーの層を使用することを更に含んでなる、請 求の範囲第14項の方法。 19. 皮膚又は毛髪に使用された物質の付着性を促進するための方法であって 、皮膚又は毛髪に、 (I) 局所投与可能な局所用物質、及び (II) 皮膚又は毛髪に実質的(substantive)で、それらに使用された場合、 吸蔵性の水分障壁層を与える組成物で、式(I) R−(CO)mO−(CH2CHR1O)n−[OCNH−Z−NHCO2 (CH2CHR2O)n']p−OCNH−Z−NHCO2− (CH2CHR1O)n−(CO)mR (I) [式中、 Rは(i)1から30炭素原子の、アルキル、アルケニル又はアルクアリールヒ ドロカルビル基、あるいは(ii)ポリプロピレンオキシド基を表し; R1及びR2はそれぞれ独立して、水素原子、あるいはメチル又はエチル 基を表し; Zは2価結合性ヒドロカルビル基を表し; mは0又は1であり; n及びn’はそれぞれ独立して、正の数であり;そして p≧0である] を有する、炭化水素端末のウレタンフィルム形成性ポリマー性化合物を含んでな る前記組成物、 を使用すること、を含んでなる方法。 20. 式(I)の化合物が、式(I−b1)又は(I−b2) Rb(CO)m−O−(CH2CH2O)n−[OCNH−Z−NHCO2 (CH2CH2n']p−OCNH−Z−NHCO2− (CH2CH2O)n−(CO)mb (I−b1) [式中、 Z、m、n、n’及びpは式(I)中と同様な意味をもち;そして RbはC1〜C6アルキル及びC2〜C6アルケニルからなる群から選ばれた、短い ヒドロカルビル基を表す] Rc−(CO)mO−(CH2CHR1O)n−[OCNH−Z−NHCO2 (CH2CHR2O)n']p−OCNH−Z−NHCO2− (CH2CHR1O)n−(CO)mc (I−b2) [式中、 Z、R1、R2、m、n、n’及びpは式(I)中と同様な意味をもち;そして RcがC1〜C6アルキル及びC2〜C6アルケニルからなる群から選ばれた、短い ヒドロカルビル基を表すか、又は Rcが約7から約30の炭素原子を有する長いヒドロカルビル基を表す、但し、 Rcが前記の短いヒドロカルビル基を表す場合は、R1又はR2(p≠0)の一方 が水素原子であり、そして他方がメチル基又はエチル基であり;そして Rcが前記の長いヒドロカルビル基を表す場合は、R1及びR2の両者が水素原子 を表すことを条件にする] を有する、少なくとも1種類の両親媒性又は親水性化合物を含んでなり、そして 式(I−b1)又は(I−b2)のポリマー層の上に、親油性フィルム形成性ポ リマーを使用することを含んでなる、請求の範囲第19項の方法。 21. 式(I)の化合物が、少なくとも1種類の、式(I−a) Ra(CO)mO−(CH2CHR11O)n−[OCNH−Z−NHCO2 (CH2CHR12O)n'−OCNH−Z−NHCO2− (CH2CHR11O)n−(CO)ma (I−a) [式中、 Raは1から30炭素原子の、アルキル、アルケニル又はアルクアリール基であ り; Zは2価結合基であり; R11はメチル基又はエチル基であり; R12はメチル基又はエチル基であり; mは0又は1であり; nは少なくとも2の正の数であり; n’は少なくとも2の正の数であり;そして pは≧0である] の親油性化合物を含んでなる、請求の範囲第19項の方法。 22. 式(I−a)の化合物が更に、少なくとも1種類の、式(V): RO−(CH2CH2O)qR (V) [式中、Rは式(I)中で定義されたものであり、そして qは少なくとも2の正の数である] の親水性ポリマーを含んでなる、請求の範囲第21項の方法。 23. 式(I−1b)又は式(I−1c)の化合物が、更に少なくとも1種類 の、式(IV): R(CO)mO−(CH2CHR2O)q(CO)mR (IV) [式中、R及びmは式(I)において定義されたものでありそしてqは少なくと も2の、正の数である] の親油性ポリマーを含んでなる、請求の範囲第20項の方法。
JP50456797A 1995-06-29 1996-06-27 親油性及び両親媒性のフィルム形成性ポリマー組成物、並びに局所用物質送達系中へのそれらの使用及び、物質の皮膚への送達方法 Expired - Lifetime JP3981410B2 (ja)

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