JPH1150803A - ガスタービンディスク連結用ボルト孔の隙間シール構造 - Google Patents

ガスタービンディスク連結用ボルト孔の隙間シール構造

Info

Publication number
JPH1150803A
JPH1150803A JP20774797A JP20774797A JPH1150803A JP H1150803 A JPH1150803 A JP H1150803A JP 20774797 A JP20774797 A JP 20774797A JP 20774797 A JP20774797 A JP 20774797A JP H1150803 A JPH1150803 A JP H1150803A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
bolt
seal piece
disk
bolt hole
gap
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP20774797A
Other languages
English (en)
Inventor
Rintarou Chikami
倫太郎 千頭
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Heavy Industries Ltd filed Critical Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority to JP20774797A priority Critical patent/JPH1150803A/ja
Publication of JPH1150803A publication Critical patent/JPH1150803A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F01MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
    • F01DNON-POSITIVE DISPLACEMENT MACHINES OR ENGINES, e.g. STEAM TURBINES
    • F01D5/00Blades; Blade-carrying members; Heating, heat-insulating, cooling or antivibration means on the blades or the members
    • F01D5/02Blade-carrying members, e.g. rotors
    • F01D5/06Rotors for more than one axial stage, e.g. of drum or multiple disc type; Details thereof, e.g. shafts, shaft connections
    • F01D5/066Connecting means for joining rotor-discs or rotor-elements together, e.g. by a central bolt, by clamps
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F01MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
    • F01DNON-POSITIVE DISPLACEMENT MACHINES OR ENGINES, e.g. STEAM TURBINES
    • F01D11/00Preventing or minimising internal leakage of working-fluid, e.g. between stages
    • F01D11/001Preventing or minimising internal leakage of working-fluid, e.g. between stages for sealing space between stator blade and rotor

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Turbine Rotor Nozzle Sealing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 蒸気冷却方式のガスタービンのディスク連結
用ボルト孔の隙間シール構造に関し、隙間から低圧側へ
洩れる連結蒸気を抑える。 【解決手段】 タービンディスク2a、2bにはボルト
孔4が明けられ、連結用ボルト1が挿通している。冷却
媒体3は供給パイプ14からキャビティ16、17、ラ
ジアル孔19、20より翼に供給され、冷却後キャビテ
ィ18、回収パイプ15より回収される。この時冷却媒
体3はキャビティ18からボルト孔4と連結用ボルト1
との隙間5より低圧部23へ洩れるが、止め輪7とシー
ルピース6を設け、隙間5はシールピース6により、外
径側隙間9aと内径側隙間9bのように小さくなるので
洩れを抑える。又、ボルト1が遠心力により外側へずれ
てもシールピース6は径方向の溝へ移動し、ボルト1の
面圧を回避できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回収式蒸気冷却を
用いるガスタービンにおいて、ディスク連結用ボルト孔
の隙間のシール構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来技術の説明に先立ち、ガスタービン
における冷却技術の位置づけについて概要を説明する。
ガスタービンプラントと蒸気タービンプラントを組合わ
せたコンバインド発電プラントは、熱エネルギーの高温
域をガスタービンで、また、低温域を蒸気タービンでそ
れぞれ分担して受持ち、熱エネルギーを有効に回収して
利用するようにしたものであり、近年特に脚光を浴びて
いる発電システムである。
【0003】このようなコンバインド発電プラントにお
いては、トッピングサイクルのガスタービンを冷却する
手法が技術開発の一つの大きなテーマであり、より効率
的な冷却手法を求めて試行錯誤が重ねられた結果、冷却
媒体として圧縮空気を使用した空気冷却方式から、ボト
ミングサイクルで得られる蒸気を使用する蒸気冷却方式
へと推移している状況にある。
【0004】一方、蒸気冷却方式を採用するに際して
は、冷却媒体である蒸気の経路途中での漏洩を極力防止
することがサイクルの効率を向上させるための重要な要
件であり、同蒸気経路の各所において、それぞれの機
能、構造に応じた種々の改良が加えられている。
【0005】図5は、従来の蒸気冷却式ガスタービンの
構造断面図を示す。まず、同図より冷却媒体3の流れを
説明する。ガスタービン後部ロータ13の外周パイプ1
3aより取入れられた冷却媒体3は、ディスク2a、2
b、2c、2dの各段を貫く冷却媒体供給パイプ14を
通り、タービンブレード11、12の下方に配置された
キャビティ16、17に送り込まれる。その後、冷却媒
体3は、各キャビティ16、17の外径側に夫々配置さ
れたラジアル孔19、20を通り、各タービンブレード
11、12に供給される。
【0006】タービンブレード11、12に供給された
冷却媒体3は、各々のタービンブレード11、12を冷
却した後、再びラジアル孔21、22を通ってキャビテ
ィ18へ回収され、同部から冷却媒体供給パイプ14と
位相を変えて配置されている冷却媒体回収パイプ15を
通って後部ロータ13へ戻される。後部ロータ13へ戻
された冷却媒体3は、内周パイプ13bを通してガスタ
ービン外部へ送り出される。
【0007】次に、各ディスク2a、2b、2c、2d
及び後部ロータ13の組立て構造について説明する。各
ディスク2a、2b、2c、2d及び後部ロータ13
は、ディスクの連結用ボルト1によって連結されてい
る。よって各ディスク及びロータには、連結用ボルト1
を通すために軸方向に貫通したボルト孔4が開けられて
いる。これらボルト孔4は、複数のディスクをボルトで
連結するために、組立性の観点から、連結用ボルト1の
径よりも十分大きな孔径が開けられている。従ってボル
ト連結後、ボルト孔4と連結用ボルト1の間には、大き
な隙間5が空くような構造となっている。これにより、
連結される各ディスク2a、2b、2c、2d及び後部
ロータ13に開けられるボルト孔4の配置のピッチが加
工公差の範囲内で若干ずれても、滑らかに連結用ボルト
1を貫通し、連結することが出来る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】図6は前述の図5に示
す従来の蒸気冷却ガスタービンにおけるディスク2a、
2b部の詳細図である。同図より、前記した従来のガス
タービンディスクでは、ディスク2aにおいて、キャビ
ティ18に送られてきた冷却媒体3が連結用ボルト1と
同ボルトを通すためにディスク2aに設けられたボルト
孔4との隙間5から系外の低圧部23へ漏洩してしま
い、洩れた蒸気は回収が不可能となる。これは、冷却媒
体3の圧力が上昇するほど多量の漏洩を許してしまうこ
ととなり、コンバインドサイクルとしての効率を下げて
しまう。図7は上記の漏洩部の拡大図を示し、(a)が
縦断面図、(b)は(a)におけるE−E断面図であ
り、ボルト孔4には連結用ボルト1が挿通され、その隙
間より冷却媒体3が洩れる状態が示されている。
【0009】また、図8は上記のボルト孔4と連結用ボ
ルト1との隙間にシールピースを装着した場合を示し、
(a)はその縦断面図、(b)は(a)におけるF−F
断面図である。図8に示すように単純にこの連結用ボル
ト1とボルト孔4との隙間5を塞ぐために隙間に密着す
るようなシールピース31を装着した場合、同部からの
冷却媒体3の漏洩は防げるが、ディスクの回転時に連結
用ボルト1の遠心力による大きな面圧をシールピース3
1自身が受け持つこととなる。このため、シールピース
31は、連結用ボルト1との接触部34に摩耗を生じ、
長時間の耐久性が劣るといった問題点を含んでいる。
【0010】そこで本発明は、従来の冷却媒体を導き、
翼を冷却するガスタービンディスクにおいて、ディスク
の連結用ボルトとボルト孔との隙間から洩れる冷却媒体
を低減するためのシール構造を提供することを課題とし
てなされたものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は前述の課題を解
決するために次の(1),(2)の手段を提供する。
【0012】(1)ディスクの軸方向に貫通したボルト
孔を設け、同ボルトに連結用ボルトを通してディスクを
連結し、同ディスクに設けられた通路から冷却媒体を導
いて翼に供給し、翼を冷却後同冷却媒体を回収するよう
に構成したガスタービンディスクにおいて、前記ボルト
孔の一端側の周囲に径方向に拡大した段部を設け、同段
部に前記連結用ボルトと前記ボルト孔との隙間を閉じ、
同隙間を小さくするブッシュ状のシールピースを配設し
てシールすることを特徴とするガスタービンディスク連
結用ボルト孔の隙間シール構造。
【0013】(2)上記(1)の発明において、前記シ
ールピースは前記径方向に拡大した段部で径方向に摺動
可能とし、前記連結用ボルトが遠心力により前記ボルト
孔内でディスク外径側へ移動した時に、前記シールピー
スも同連結用ボルトと共に移動し、かつシールピースの
内側と前記連結用ボルトとの間には所定の最小隙間が開
くように前記段部内で径方向に移動可能に配設されてい
ることを特徴とするガスタービンディスク連結用ボルト
孔の隙間シール構造。
【0014】本発明の(1)においてはブッシュ状のシ
ールピースを設けたので、冷却媒体の漏洩を支配してい
た隙間が、連結用ボルトとボルト孔の隙間から、より小
さなシールピースと連結用ボルトとの隙間へ移行するこ
とによって冷却媒体の漏洩が抑えられる。
【0015】本発明の(2)においては、ディスクの回
転時、連結用ボルトがボルト孔内で遠心力によりディス
ク外径側へ移動した場合でも、シールピースも同様に連
結用ボルトに接触しないように一定の距離を保ちながら
段部内でディスク外径側へ移動するし、また、最終的は
段部内のボルト孔の径方向の接触面へ接触することによ
って位置決めされる。よって、シールピースは、連結用
ボルトの遠心力による面圧を回避することができ、これ
による摩耗が生じないため、耐久性を向上させることが
可能となる。
【0016】上記の(1),(2)の発明により、ガス
タービンの冷却媒体経路からの漏洩は、極力低減し、シ
ールピース自身の耐久性も向上することから、蒸気冷却
方式の採用の実現性を大幅に促進することができたもの
である。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面に基づいて具体的に説明する。図1は本発明の実
施の一形態に係るガスタービンディスク連結用ボルト孔
の隙間シール構造の全体説明図で、(a)はディスク回
転時におけるディスクの連結用ボルトとボルト孔との隙
間のシール構造を示す断面図、(b)は(a)における
A−A断面図である。
【0018】図1において、符号1乃至5、14乃至2
2は図5に示す従来例と同一機能を有するものであるの
で詳しい説明は省略し、そのまま引用して説明するが、
本発明の特徴部分は符号6、7で示す部分であり、以下
に詳しく説明する。
【0019】図1(a)において、従来例で説明したよ
うに、ディスクの連結用ボルト1と同ボルトを通すため
にディスク2aに設けられたボルト孔4との隙間5よ
り、冷却媒体3の低圧部23側への漏洩が発生する。こ
れを防止するため、ブッシュ状のシールピース6および
シールピース6の抜け止め用に同心状の止め輪7を連結
用ボルト1とボルト孔4の間に装着する。
【0020】図1(b)に示すようにディスク回転時に
は連結用ボルト1は遠心力によりディスク外径側に移動
し、外側はボルト孔4の外側へ移動し、ボルト孔4の内
側は隙間5を生じるが、このシールピース6を装着する
ことにより冷却媒体3の漏洩を支配していた隙間が、連
結用ボルト1とボルト孔4の隙間5から、より小さなシ
ールピース6と連結用ボルト1との隙間9へ移行するこ
とによって冷却媒体3の漏洩が抑えられる。
【0021】図2は本実施の形態におけるガスタービン
組立時におけるディスクの連結用ボルト1とボルト孔4
との隙間5のシール構造の詳細な断面図、図3はガスタ
ービンのディスク回転時の連結用ボルト1とボルト孔4
との隙間5のシール構造の詳細な断面図である。
【0022】図2に示すように組立時においては、連結
用ボルト1はボルト孔4の中心に配置されており、連結
用ボルト中心32とボルト孔中心33とは一致してい
る。シールピース6は連結用ボルト1の周囲に、シール
ピース内径と連結用ボルト外径との間に隙間9を保ち、
その高圧側の面は止め輪7で押えられ、反対の低圧側の
面はディスク2aの段部のボルト孔内のシールピース軸
方向接触面8で接している。
【0023】上記のようなシール構造によりシールピー
ス6とボルト孔4の間からの冷却媒体3の漏洩は、シー
ルピース6がシールピース前後の高い差圧によって、ボ
ルト孔内の軸方向接触面8に押付けられることによりシ
ールされる。
【0024】図3に示すように回転時においては、ディ
スク2a、2b、2c、2d及びロータ13は回転し、
連結用ボルト1はボルト孔4内で遠心力によりディスク
外径側へ移動し、連結用ボルト中心32とボルト孔中心
33はずれてしまう。シールピース6も同様にディスク
外径側へ移動する。
【0025】この時、連結用ボルト1は、ボルト孔4の
ディスク外径側内面に当り、それ以上外径側に移動でき
ないのに対し、シールピース6の方は、連結用ボルト1
がボルト孔4の外径側内面に当った時点でもシールピー
ス6の対応部のボルト孔4の内面、即ち、ボルト孔の径
方向接触面10に達せず、更に外径側に上記接触面10
に当る。
【0026】よって、連結用ボルト1の外径面とシール
ピース6の内径面との間に隙間9が形成され、ディスク
外径側であっても、シールピース6は連結用ボルト1の
外径面には、接触しない。また、ボルト孔4のディスク
外径側の反対(中心)内径側においても、シールピース
6の内径面は、連結用ボルト1の外径面と接触しない。
【0027】このように連結用ボルト1の外径、ボルト
孔径、シールピース6の内、外径、及びそれらの加工公
差の組合せを設定することにより、シールピース6の内
径面は、常に全周にわたり連結用ボルト1の外径面と接
触しないことになる。これによりシールピース6は、連
結用ボルト1からの面圧を回避することが出来、接触部
の摩耗が生じないので耐久性を向上させることが出来
る。
【0028】当然ながら、遠心力により連結用ボルト1
およびシールピース6がディスク外径側に移動した後に
も、両者の隙間9は組立時と同様に最小限度に抑えられ
ているため、シール性は損なわれない。
【0029】次に、具体的な適用の一例として、加工公
差を考慮した場合の連結用ボルト1、同ボルトを通すた
めディスクに設けられた軸方向に貫通したボルト孔4、
シールピース6および、シールピースの径方向接触面1
0の各径寸法と、それらを組合せた状態でのディスク回
転時の連結用ボルト1とシールピース6との隙間9の関
係の一形態を図4に示す。
【0030】図4においてaは連結用ボルト1の外径、
bはシールピース6の内径、cはシールピース6の外
径、dはボルト孔4の径、eはシールピースの径方向接
触面10の径である。
【0031】次に、上記の図4を参照し、上記に説明の
a、b、c、d、eの寸法、加工公差、隙間5、隙間9
a,9b、シールピース6の隙間面積、ボルト孔4の隙
間面積の各具体的数値を表1に示す。表2はシールピー
ス6内径と連結用ボルト1の隙間9がディスクの外径側
9aで最小の時、また、表3はシールピース6内径と連
結用ボルト1の隙間9が逆にディスク内径側9bで最小
の時の数値で、それぞれ加工公差を考慮した寸法、隙間
9a,9bを示している。
【0032】
【表1】
【0033】
【表2】
【0034】
【表3】
【0035】シールピース6のない状態で、冷却媒体3
の漏洩を支配していたディスクの連結用ボルト1とボル
ト孔4との隙間5の面積は、上記の表1より平均で2
1.6mm2 となる。これに対して、シールピース6を
装着することによって、冷却媒体3の漏洩を支配する隙
間は、連結用ボルト1とシールピース6との隙間9へ移
行し、その面積は、同じく表1より平均で6.5mm2
(最大7.8mm2 −最小5.2mm2 )と前述の隙間
面積の約30%に低減することができ、シール性が著し
く向上する。
【0036】更に、各部位が表1に示す加工公差で作製
されて回転している状態においては、隙間9は加工公差
の関係からディスク外径側で最も小さくなり、その値は
表2に示す如く0.005mmである。また、ディスク
内径(中心)側で最も小さくなる時を表3で示してお
り、0.005mmである。
【0037】上記の表1〜表3の結果より、連結用ボル
ト1の外径面とシールピース6の内径面は、加工公差
上、最も接近する場合でも表2、表3に示す隙間9を保
つため両者の接触は回避され、連結用ボルト1の面圧に
よるシールピース6の摩耗は、防がれる。
【0038】以上説明したように本実施の形態において
は、ガスタービンディスクにおいて、ディスクの連結用
ボルト1と同ボルトを通すためにディスクに設けられた
軸方向に貫通したボルト孔4との隙間5へ、ブッシュ状
のシールピース6およびシールピースの抜け止め用の同
心状の止め輪7を装着することにより、冷却媒体3の漏
洩を支配していた隙間が、連結用ボルト1とボルト孔4
の隙間5から、より小さなシールピース6と連結用ボル
ト1との隙間9へ移行することによって冷却媒体3の漏
洩が抑えられる。
【0039】また、ディスクの回転時、連結用ボルト1
がボルト孔4内で遠心力によりディスク外径側へ移動し
た場合でも、シールピース6も同様に連結用ボルト1に
接触しないように一定の距離を保ちながらディスク外径
側へ移動するし、また、シールピース6は最終的にボル
ト孔4の径方向の接触面10へ接触することによって位
置決めされる。よって、シールピース6は、連結用ボル
ト1の遠心力による面圧を回避することができ、これに
よる摩耗が生じないため、耐久性を向上させることが可
能となる。
【0040】以上の結果、ガスタービンの冷却媒体経路
からの漏洩は、極力低減し、シールピース自身の耐久性
も向上することから、蒸気冷却方式の採用の実現性を大
幅に促進することができたものである。
【0041】
【発明の効果】本発明の(1)のガスタービンディスク
連結用ボルト孔の隙間シール構造は、ディスクの軸方向
に貫通したボルト孔を設け、同ボルトに連結用ボルトを
通してディスクを連結し、同ディスクに設けられた通路
から冷却媒体を導いて翼に供給し、翼を冷却後同冷却媒
体を回収するように構成したガスタービンディスクにお
いて、前記ボルト孔の一端側の周囲に径方向に拡大した
段部を設け、同段部に前記連結用ボルトと前記ボルト孔
との隙間を閉じ、同隙間を小さくするブッシュ状のシー
ルピースを配設してシールすることを特徴としている。
このような構成により、冷却媒体の漏洩を支配していた
隙間が、連結用ボルトとボルト孔の隙間から、より小さ
なシールピースと連結用ボルトとの隙間へ移行すること
によって冷却媒体の漏洩が抑えられる。
【0042】本発明の(2)は、上記(1)の発明にお
いて、前記シールピースは前記径方向に拡大した段部で
径方向に摺動可能とし、前記連結用ボルトが遠心力によ
り前記ボルト孔内でディスク外径側へ移動した時に、前
記シールピースも同連結用ボルトと共に移動し、かつシ
ールピースの内側と前記連結用ボルトとの間には所定の
最小隙間が開くように前記段部内で径方向に移動可能に
配設されていることを特徴としている。このような構成
により、ディスクの回転時、連結用ボルトがボルト孔内
で遠心力によりディスク外径側へ移動した場合でも、シ
ールピース同様に連結用ボルトに接触しないように一定
の距離を保ちながらディスク外径側へ移動し、最終的に
ボルト孔の段部の接触面へ接触することによって位置決
めされる。よって、シールピースは、連結用ボルト遠心
力による面圧を回避することができ、これによる摩耗が
生じないため、耐久性を向上させることが可能となる。
【0043】上記のようにガスタービンの冷却媒体経路
からの漏洩は、極力低減し、シールピース自身の耐久性
も向上することから、蒸気冷却方式の採用の実現性を大
幅に促進することができたものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態に係るガスタービンディ
スク連結用ボルト孔の隙間シール構造を示す全体の断面
図である。
【図2】本発明の実施の一形態に係るガスタービン組立
て時におけるディスクの連結用ボルトとボルト孔との隙
間シール構造を示す部分拡大断面図である。
【図3】本発明の実施の一形態に係るガスタービンのデ
ィスク回転時におけるディスクの連結用ボルトとボルト
孔との隙間シール構造を示す部分拡大断面図である。
【図4】本発明の実施の一形態に係るガスタービンディ
スク連結用ボルト孔の隙間シール構造の各部の加工公差
を含めた寸法の表記位置を示す図で、(a)は軸方向の
断面図、(b)は(a)におけるB−B断面図、(c)
は(a)におけるC−C断面図である。
【図5】従来の蒸気冷却ガスタービンの断面図で、冷却
媒体の流れを示す。
【図6】従来の蒸気冷却ガスタービンにおけるディスク
の連結用ボルトとボルト孔との隙間を示し、(a)は軸
方向の断面図、(b)は(a)におけるD−D断面図で
ある。
【図7】従来の蒸気冷却ガスタービンのディスク連結用
ボルトとボルト孔との隙間からの冷却媒体の漏洩を示
し、(a)は軸方向の断面図、(b)は(a)における
E−E断面図である。
【図8】従来の蒸気冷却ガスタービンのディスク連結用
ボルトとボルト孔との隙間にシールピースを設けた例を
示し、(a)は軸方向断面図、(b)は(a)における
F−F断面図である。
【符号の説明】
1 連結用ボルト 2a〜2d タービンディスク 3 冷却媒体 4 ボルト孔 5,9 隙間 6 シールピース 7 止め輪 8 シールピース軸方向接触面 9a 外径側隙間 9b 内径側隙間 10 シールピース径方向接触面 11,12 タービンブレード 13 後部ロータ 16〜18 キャビティ 19〜22 ラジアル孔 23 低圧部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ディスクの軸方向に貫通したボルト孔を
    設け、同ボルトに連結用ボルトを通してディスクを連結
    し、同ディスクに設けられた通路から冷却媒体を導いて
    翼に供給し、翼を冷却後同冷却媒体を回収するように構
    成したガスタービンディスクにおいて、前記ボルト孔の
    一端側の周囲に径方向に拡大した段部を設け、同段部に
    前記連結用ボルトと前記ボルト孔との隙間を閉じ、同隙
    間を小さくするブッシュ状のシールピースを配設してシ
    ールすることを特徴とするガスタービンディスク連結用
    ボルト孔の隙間シール構造。
  2. 【請求項2】 前記シールピースは前記径方向に拡大し
    た段部で径方向に摺動可能とし、前記連結用ボルトが遠
    心力により前記ボルト孔内でディスク外径側へ移動した
    時に、前記シールピースも同連結用ボルトと共に移動
    し、かつシールピースの内側と前記連結用ボルトとの間
    には所定の最小隙間が開くように前記段部内で径方向に
    移動可能に配設されていることを特徴とする請求項1記
    載のガスタービンディスク連結用ボルト孔の隙間シール
    構造。
JP20774797A 1997-08-01 1997-08-01 ガスタービンディスク連結用ボルト孔の隙間シール構造 Withdrawn JPH1150803A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20774797A JPH1150803A (ja) 1997-08-01 1997-08-01 ガスタービンディスク連結用ボルト孔の隙間シール構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20774797A JPH1150803A (ja) 1997-08-01 1997-08-01 ガスタービンディスク連結用ボルト孔の隙間シール構造

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1150803A true JPH1150803A (ja) 1999-02-23

Family

ID=16544879

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP20774797A Withdrawn JPH1150803A (ja) 1997-08-01 1997-08-01 ガスタービンディスク連結用ボルト孔の隙間シール構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1150803A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0902163A2 (en) * 1997-09-11 1999-03-17 Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. Seal device between fastening bolt and bolthole in gas turbine disc
EP1050665A2 (en) * 1999-05-03 2000-11-08 General Electric Company Bushing retention system for cooling tubes in a gas turbine rotor
JP2000314325A (ja) * 1999-03-03 2000-11-14 General Electric Co <Ge> ロータ中孔及びタービン・ロータ・ホイール/スペーサ熱交換流れ回路
EP1088976A2 (en) * 1999-09-30 2001-04-04 Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. An arrangement for sealing a steam-cooled gas turbine
CN105401986A (zh) * 2015-11-30 2016-03-16 成都发动机(集团)有限公司 航空发动机高压涡轮冷却气流路布置结构
CN106050312A (zh) * 2016-08-04 2016-10-26 上海电气燃气轮机有限公司 周向拉杆转子所用的轮盘、周向拉杆转子及燃气轮机
CN109488389A (zh) * 2018-12-28 2019-03-19 中国船舶重工集团公司第七0三研究所 一种氦气轮机涡轮转子

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0902163A3 (en) * 1997-09-11 2000-03-01 Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. Seal device between fastening bolt and bolthole in gas turbine disc
EP0902163A2 (en) * 1997-09-11 1999-03-17 Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. Seal device between fastening bolt and bolthole in gas turbine disc
JP2000314325A (ja) * 1999-03-03 2000-11-14 General Electric Co <Ge> ロータ中孔及びタービン・ロータ・ホイール/スペーサ熱交換流れ回路
EP1050665A3 (en) * 1999-05-03 2002-11-20 General Electric Company Bushing retention system for cooling tubes in a gas turbine rotor
EP1050665A2 (en) * 1999-05-03 2000-11-08 General Electric Company Bushing retention system for cooling tubes in a gas turbine rotor
US6524061B1 (en) 1999-09-30 2003-02-25 Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. Arrangement for sealing a steam-cooled gas turbine
EP1088976A2 (en) * 1999-09-30 2001-04-04 Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. An arrangement for sealing a steam-cooled gas turbine
EP1088976A3 (en) * 1999-09-30 2004-05-19 Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. An arrangement for sealing a steam-cooled gas turbine
EP1744034A2 (en) * 1999-09-30 2007-01-17 Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. An arrangement for sealing a steam-cooled gas turbine
EP1744034A3 (en) * 1999-09-30 2007-11-14 Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. An arrangement for sealing a steam-cooled gas turbine
CN105401986A (zh) * 2015-11-30 2016-03-16 成都发动机(集团)有限公司 航空发动机高压涡轮冷却气流路布置结构
CN106050312A (zh) * 2016-08-04 2016-10-26 上海电气燃气轮机有限公司 周向拉杆转子所用的轮盘、周向拉杆转子及燃气轮机
CN109488389A (zh) * 2018-12-28 2019-03-19 中国船舶重工集团公司第七0三研究所 一种氦气轮机涡轮转子

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7686569B2 (en) Blade clearance system for a turbine engine
CA2503930C (en) Gas turbine engine variable vane assembly
EP2180160B1 (en) Turbo charger
JP3702212B2 (ja) 軸シール機構及びタービン
US7549835B2 (en) Leakage flow control and seal wear minimization system for a turbine engine
JP2006342797A (ja) ガスタービンエンジンのシールアッセンブリ、ロータアッセンブリ、ロータアッセンブリ用ブレードおよび段間キャビティシール
JP2007120501A (ja) 段間シール、タービンブレード、およびガスタービンエンジンの冷却されるロータとステータとの間におけるインタフェースシール
CN104727859A (zh) 具有锁定板的涡轮转子及相应的组装方法
JP3762661B2 (ja) タービンロータ
JP3486329B2 (ja) ガスタービンディスク内の締結ボルト孔とボルト間のシール装置
JP4795582B2 (ja) ガスタービンにおける冷却媒体通路の継手構造及びチューブシール、並びにガスタービン
JPH1150803A (ja) ガスタービンディスク連結用ボルト孔の隙間シール構造
US8517688B2 (en) Rotor assembly for use in turbine engines and methods for assembling same
EP2143881B1 (en) Labyrinth seal for turbine blade dovetail root and corresponding sealing method
KR102256876B1 (ko) 축방향 지향 밀봉 시스템
JP3901828B2 (ja) 蒸気冷却ガスタービン
JP6197985B2 (ja) シール構造、これを備えたタービン装置
JP3310907B2 (ja) ガスタービンフランジ接合面のシール構造
JPH1130102A (ja) ガスタービン冷却通路継ぎ手部のシール構造
JP3310906B2 (ja) ガスタービンディスク間のシール構造
KR102127429B1 (ko) 터빈 로터 디스크와 인터스테이지 디스크 사이의 실링 구조
JP3342347B2 (ja) ガスタービンディスク間のシール構造
JP5693292B2 (ja) 軸シール機構
CN205876790U (zh) 一种氢氧发动机氧涡轮泵用圆周分段式氦密封装置
JP3685985B2 (ja) ガスタービン

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20041005