JPH11506605A - 増幅反応におけるバックグラウンドを減少させるためにプローブをマスキングする方法 - Google Patents

増幅反応におけるバックグラウンドを減少させるためにプローブをマスキングする方法

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JPH11506605A JP9500861A JP50086197A JPH11506605A JP H11506605 A JPH11506605 A JP H11506605A JP 9500861 A JP9500861 A JP 9500861A JP 50086197 A JP50086197 A JP 50086197A JP H11506605 A JPH11506605 A JP H11506605A
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Abstract

(57)【要約】 典型的にはリガーゼ連鎖反応又はポリメラーゼ連鎖反応の生成物である増幅生成物の標的非依存生成によって生じるバックグラウンドを減少させる方法であって、増幅プローブ又はプライマーを化学的に「マスキング」又はブロッキングして、前記プローブ又はプライマーが、増幅反応の開始まで遅延し得るトリッガー事象が生起するまで伸長又は連結できないようにする操作を含む。プローブのマスクは、それ自体は鋳型として機能することができない相補的ブロッキングオリゴヌクレオチドの形態を有し、プローブ/プライマーのランダムテーリングを阻止する。ブロッキングオリゴマスクは増幅時にプローブから変性され、好ましくは増幅反応でプローブに関する競合から効果的に排除される。

Description

【発明の詳細な説明】 増幅反応におけるバックグラウンドを減少させるために プローブをマスキングする方法 本発明は、典型的にはリガーゼ連鎖反応又はポリメラーゼ連鎖反応の生成物で ある増幅生成物の標的非依存生成によって生じる望ましくないバックグラウンド シグナルを減少させる方法に関する。より特定的には本発明は、増幅プローブ又 はプライマーを、増幅反応の開始まで遅延し得るトリッガー事象(trigge ring event)が生起するまで、伸長又は連結できないように「マスキ ング」又はブロッキングする方法に関する。プローブのマスクは、増幅開始時に 除去されるブロッキング機能を果たす相補的オリゴヌクレオチドの形態を有する 。発明の背景 生物学的試料中の標的核酸を検出するための増幅技術は、感染性微生物及び遺 伝子欠陥の検出の高感度及び高特異性を提供する。特定の核酸配列のコピーは、 増幅プロセスを通して幾何級数的に合成される。この種の技術の具体例としては 、米国特許明細書第4683,202号及び第4,683,195号 (Mullis)に記載のポリメラーゼ連鎖反応(PCR)、欧州特許出願公開 明細書第320−308号(Backmanら)に記載のリガーゼ連鎖反応(L CR)、並びに国際特許出願公開明細書第90/01069号(Segev)、 欧州特許出願公開明細書第439−182号(Backmanら)及び国際特許 出願公開明細書第93/00447号(Birkenmeyerら)に記載のギ ャップ充填LCR(GLCR)又はその変形が挙げられる。その他の増幅技術と して、Lizardiら,Bio/Technology,6:1197(19 88)に記載のようなQβレプリカーゼ、欧州特許出願公開明細書第497 2 72号(Walker)、欧州特許出願公開明細書第500 244号(Wal kerら)及びWalkerら,Proc.Nat.Acad.Sci.USA ,89:392(1992)に記載のような鎖置換増幅(Strand Di splacement Amplification(SDA))、Fahyら ,PCR Methods and Applications 1:25(1 991)に記載のような自己継続配列複製(Self−Sustained S equence Replication(3SR))、並びに Kievitsら,J.Virol.Methods,35:273−286( 1991)に記載のような核酸配列依存増幅(Nucleic Acid Se uence−Based Amplification(NASBA))も存在 する。 これらの増幅方法の最大の利点の一つは、所望の核酸配列の百万倍コピーが幾 何級数的反復プロセスによって形成されることにある。このような幾何級数的反 応は、増幅生成物の鋳型非依存生成によって生じる望ましくないバックグラウン ドの発生の可能性を増大させる。高いバックグラウンドシグナルは、いずれの増 幅アッセイの検出感度も制限する。現在のところ、鋳型非依存生成物は室温での 試薬のインキュベーョンに起因し得ると考えられる。 増幅生成物の標的非依存生成によって発生する非特異的シグナルに対処する方 法は幾つか開発されている。例えば、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)では、増 幅生成物を同定するために内部ハイブリデーションプローブがしばしば使用され る。また、「ホットスタート(hot start)」PCRとして知られてい る方法も、バックグラウンドを減少させ特異性を改善するために使用されてきた 。ホットスタートPCRでは、温度が 少なくともアニーリング温度に到達するまで反応を阻止する。これは、試薬の一 つ(例えばポリメラーゼ)の添加を遅らせるか、又は最初に試薬を隔離すること によって達成し得る。ある隔離方法は、Chouら,Nucl.Acids R es. 20:1717−1723(1992)で教示されているように、酵素を その他の試薬から分離するパラフィン又は他の溶融性隔膜を使用することからな る。標的を解離させるまで加熱すると、隔膜が溶融して総ての試薬が混ざり合う が、これは比較的高い温度に到達するまで生起しない。米国特許明細書第5,3 38,671号(Christyら)に記載の別の方法では、熱不安定性抗体が 熱安定性ポリメラーゼ酵素に結合して、低温で酵素の活性をブロックする。反応 体が加熱されると、抗体は永久に失活し、ポリメラーゼが活性になる。 米国特許第5,438,853号(Wangら,1994年9月20日交付) に記載の最近開発された方法では、エネルギーシンク(energy sink )オリゴヌクレオチドを使用して、PCRプライマーが不注意に非標的鋳型とハ イブリダイズし伸長するのを防止する。エネルギーシンクオリゴは、その伸長を 防止するために修飾3’末端を有し、好ましくは5’ 末端が該オリゴがハイブリダイズするプライマーに対して引っ込んでいる。 リガーゼ連鎖反応(LCR)では、増幅生成物の鋳型非依存生成は、相補的プ ローブ対の平滑末端結合に大きく起因していた(Backmanら,欧州特許出 願公開明細書第0 439182号)。ギャップLCR及び他のLCR変形方法 は、このような平滑末端を回避するために開発された。しかしながら本出願人は 、5’末端が(相補的LCR増幅プローブに対して)引っ込んでギャップ付きL CRプローブを使用した場合でも、極端な条件下では増幅生成物の鋳型非依存生 成がある程度観察されることを発見した。これは、ポリメラーゼが相補的プロー ブと合体した時に、非効率的ではあるが、上流LCRプローブのランダムテーリ ングを生起させることができ、それによって、バックグラウンドの発生に関与し 得る付着末端付きLCRプローブを潜在的に形成するためであると考えられる。 従って本発明は、ギャップLCRでも発生する少量の鋳型非依存バックグラウ ンドを更に減少させることを重要な目的とする。これに付随して、望ましくない バックグラウンドを減少させることによりアッセイ感度を高めることも目的とす る。 本発明ではこれらの目的及び別の目的を下記のように達成する。発明の概要 第一に、本発明は、個々のヌクレオチド又はオリゴヌクレオチドセグメントの 鋳型指向付加(template directed addition)によ り、一つ以上の増幅プローブを反復して伸長させる操作を含む核酸増幅方法であ って、a)増幅反応開始前に、少なくとも一つのマスキングした形態の増幅プロ ーブを用意し、但しマスクは本質的に、マスキングしたプローブヘテロ二本鎖を 形成すべく前記増幅プローブとハイブリダイズしたブロッキングオリゴからなり 、前記ブロッキングオリゴ:増幅プローブヘテロ二本鎖は、標的鎖:増幅プロー ブヘテロ二本鎖のK50であるK50ptより小さいK50bpを有し、前記ブロッキ ングオリゴは増幅プローブの伸長を阻止し、b)ブロッキングオリゴを増幅プロ ーブから変性させて増幅プローブを脱マスキングし、c)脱マスキングした増幅 プローブを用いて増幅反応を実施することを改良点とする核酸増幅方法を提供す る。 好ましくは、本発明は、反応混合物からブロッキングオリゴ を物理的に除去することなく、ブロッキングオリゴによる増幅反応の妨害を阻止 する別のステップも提供する。このステップは、Tmを3〜15℃低下させるよ うに増幅プローブについて欠失又はミスマッチを少なくとも一つ有するブロッキ ングオリゴを使用することによって実施し得、又はブロッキングオリゴを相補的 ブロッキングオリゴにハイブリダイズさせて、両方のブロッキングオリゴを反応 から効果的に退去させる安定なブロッキングオリゴホモ二本鎖を形成することに より実施し得る。ブロッキングオリゴ:ブロッキングオリゴ二本鎖は、互いに相 補的であるが標的に対して相補的ではないブロッキングオリゴ上にテール(例え ば5〜30)好ましくは5〜20ヌクレオチドの長さ)を使用してブロッキング オリゴホモ二本鎖のTmを上昇させることにより安定させ得、又はブロッキング オリゴを互いに共有結合させることによって安定させ得る。 本発明は更に、前記方法の実施に有用な組成物も提供する。該組成物は、少な くとも二つの増幅プローブと、少なくとも一つのマスキングしたプローブ二本鎖 を形成すべく前記増幅プローブとハイブリダイズさせた少なくとも一つ、必要に より二つのブロッキングオリゴとを含み、貯蔵条件下では前記増幅プロ ーブのランダム伸長が阻止され、増幅反応条件下ではポリメラーゼ及びヌクレオ チドの存在下に前記ブロッキングオリゴが増幅プローブの伸長を阻止する。好ま しい組成物は、好ましい方法の実施について上述した特徴を有する。また、本発 明の方法を実施するためのキットは、前記組成物と必要な試薬、例えばポリメラ ーゼ及び/又はリガーゼとを含み得る。図面の簡単な説明 第1図は、ギャップLCRで伸長可能な上流プローブ(A及びB’)上に二つ の5’ヘアピンブロッキングオリゴ(A*及びB’*)を使用する本発明の実施態 様の一つを簡単に示している。妨害抑制(interference cont rol)は、プローブ内にバブルで示した欠失によって与えられる。この欠失は 、プローブ:オリゴヘテロ二本鎖をプローブ:プローブ又はプローブ:標的ホモ 二本鎖より不安定にする。これらの用語の意味は本明細書に記載の通りである。 第2図は、ギャップLCRで伸長可能な上流プローブ(A及びB’)上に二つ の5’停止塩基(stopbase)ブロッキングオリゴ(A*及びB’*)を使 用する本発明の別の実施態様を簡単に示している。妨害抑制は第1図の実施態様 と同様 に「バブル」欠失によって与えられる。 第3図は、ギャップLCRで使用する四つの各のプローブ上にある四つのブロ ッキングオリゴ(米印「*」で示す)を使用する本発明の別の実施態様を簡単に 示している。妨害抑制は第1図の実施態様と同様に、プローブ:オリゴヘテロ二 本鎖がプローブ:プローブ又はプローブ:標的ホモ二本鎖より不安定になるよう に「バブル」で示す欠失によって与えられる。加えて、バブル欠失が整列させら れると、相補的ブロッキングオリゴは、オリゴ:プローブヘテロ二本鎖より安定 なオリゴ:オリゴホモ二本鎖を形成することができる。 第4図は、ギャップLCRで使用する四つの各のプローブ上にある四つのブロ ッキングオリゴ(米印*で示す)を使用する本発明の別の実施態様を簡単に示し ている。この場合は、妨害抑制は「バブル」欠失(第1図と同様)及びブロッキ ングオリゴの「テール」部分によって与えられる。これらのテールは、オリゴ: オリゴホモ二本鎖をプローブ:オリゴヘテロ二本鎖より安定にする。また、プロ ーブ:オリゴヘテロ二本鎖がプローブ:プローブ又はプローブ:標的ホモ二本鎖 より不安定なことも事実である。 第5図は、四つのLCRプローブのセットのギャップを埋める二つのブロッキ ングオリゴ(AB*及びA’B’*)を使用する本発明の別の実施態様を簡単に示 している。ブロッキングオリゴには、上流プローブの伸長を防止するために停止 塩基が含まれている。この実施態様では、妨害抑制は、プローブ及びオリゴの長 さを、プローブ:オリゴヘテロ二本鎖がプローブ:プローブ又はプローブ:標的 ホモ二本鎖より不安定になるように注意深く選択することによって与えられる。 例えば、ブロッキングオリゴは、オリゴとプローブがそれぞれの長さの約半分だ けハイブリダイズし合うという理由で、オリゴ:プローブヘテロ二本鎖より安定 なオリゴ:オリゴホモ二本鎖を形成することができる。 第6図は、ギャップLCRで使用する四つの各のプローブの上にある四つのブ ロッキングオリゴ(米印*で示す)を使用する本発明の別の実施態様を簡単に示 している。この場合には、妨害抑制は「バブル」欠失と各ブロッキングオリゴの 化学基とによって与えられる。これらの化学基は活性化されると、それそれの増 幅プローブから分離され互いにハイブリダイズできる状態になったブロッキング オリゴを相互に共有結合させる。こ の実施態様の変形例では、ヘアピンブロッキングオリゴをヒンジ部で架橋してヘ アピンの「脱湾曲」(unbending)を防止し得る。 第7図は、上流LCRプローブにハイブリダイズする二つの5’停止塩基ブロ ッキングオリゴ(A*及びB’*)を使用する本発明の別の実施態様を簡単に示し ている。この実施態様は第2図のものと類似しているが、欠失「バブル」は存在 しても又は存在しなくてもよい。この実施態様では、妨害抑制は、増幅開始後に ブロッキングオリゴを分解することによって与えられる。 第8図は、一対のPCRプライマーにハイブリダイズする二つの5’ヘアピン ブロッキングオリゴ(A*及びB’*)を使用する本発明の別の実施態様を簡単に 示している。この実施態様は第1図のものに類似しているが、通常はヘアピンの みをブロックすべくPCR伸長部に停止塩基が存在し得ない。湾曲をロックし、 脱折り曲げと、ブロッキングオリゴを鋳型として使用する不注意な伸長とを防止 するために、ヘアピンのヒンジ部の架橋が望まれ得る。妨害抑制は、プローブ内 にバブルで示す欠失によって与えられる。この欠失は、プローブ:オリゴヘテロ 二本鎖をプローブ:標的ホモ二本鎖より不安定にする。 第9図は、実施例1の表1−Aに示すデータをグラフで表したものである。 第10図は、実施例8で詳述するオートラジオグラフをプリントしたものであ る。レーンには上部で横方向に1から18まで番号付けし、側方にレーン1、1 1及び18の選択したサイズマーカーを記した。他の詳細は実施例に記載する。 第11図は、実施例9で詳述するオートラジオグラフをプリントしたものであ る。レーンには下部で横方向に1から14まで番号付けした。他の情報はレーン 番号の下に記す通りである:Mはサイズマーカーレーンであり、0及び5はイン キュベーション時間であり、「Taq」はTaqポリメラーゼを含むPCR緩衝 液を使用した反応を意味し、「St」はポリメラーゼのStoffelフラグメ ントを含むStoffel緩衝液を使用した反応を意味し、「ヘアピン」、「ヘ アピン+ミスマッチ」及び「対照」は実施例で詳述するような一連の反応におけ るプローブ組成を表す。発明の詳細な説明: A. 用語 「バックグラウンドシグナル」又は単に「バックグラウンド」は、標的の不在 下で発生するシグナルを意味する。使用する検出システムにかかわりなく、増幅 反応におけるバックグラウンドの主因は、検出可能な増幅生成物が標的と無関係 に(標的非依存的に)形成されることにある。本出願明細書では、「標的非依存 」という用語は「鋳型非依存」という用語と同義である。なぜなら増幅反応は、 鋳型に従う伸長及び/又は標的もしくは同等物を鋳型として使用する連結を含む からである。PCRではバックグラウンドは、プライマーが、反応条件下でハイ ブリダイゼーション及び伸長を可能にするのに十分な相補性を有する非標的鋳型 位置を見つけた時に発生し得る。LCRでは、バックグラウンドは、プローブが 自分を鋳型として使用するか、又は鋳型の不在下で連結する時に発生し得る。 本明細書では、「プローブ」、「増幅プローブ」、「標的プローブ」及び「プ ライマー」という用語は、所期の標的を特異的に増幅し検出するように設計され たポリヌクレオチド配列を意味するために様々に使用されている。「オリゴ」( 又は「ブロッキングオリゴ」)という用語は、プローブ及びプライマーを伸長生 成物を形成しないようにブロックするポリヌクレオチ ドを示すために使用する。標的又は標的プローブのいずれかにハイブリダイズし たブロッキングオリゴからなる二本鎖は、本明細書では「ヘテロ二本鎖」と称す る。これに対し、標的:プローブ二本鎖、標的:標的二本鎖、プローブ:プロー ブ二本鎖及びブロッキングオリゴ:ブロッキングオリゴ二本鎖は本明細書では総 て「ホモ二本鎖」と称する。「ヘテロ二本鎖」及び「ホモ二本鎖」という用語の このような使用方法は、DNA:DNA二本鎖をホモ二本鎖と称し、RNA:D NA二本鎖をヘテロ二本鎖と称する一般的な使用とやや異なることが理解されよ う「ヘテロ二本鎖」及び「ホモ二本鎖」という用語は、ヌクレオチドの2’位置 の置換基に関係なく前述の意味を表し、本明細書では便宜上これらの用語を使用 している。初期のブロッキングオリゴが除去され増幅が開始された後は必ず、ヘ テロ二本鎖の形成よりホモ二本鎖の形成の方が好ましいことが認識されよう。 本発明で使用するポリヌクレオチド及び「オリゴ」には、プリン及び/又はピ リミジン塩基部分を所定の配列において結合するいかなるポリマー化する構造も 含まれる。前記ポリマー化する構造の正確な種類は、該構造が塩基部分を一般的 な塩基対 形成(例えばA/T及びG/C)に関与させるのに適した間隔及び立体自由(s teric freedom)をもって天然DNA又はRNAと結合させるもの でありさえすれば、決定的に重要なことではない。ポリマー化する主鎖構造の具 体例としては、糖−リン酸結合(DNA又はRNAに生来存在)、無電荷アルキ ル類似体、例えばホスホン酸メチル及びホスホトリエステル、そのペプチド結合 類似体(例えば国際特許出願公開明細書第93/25706号に記載のもの)、 並びにそのモルホリノ類似体(例えば米国特許明細書第5,142,047号、 第5,235,033号、第5,166,315号、第5,217,866号及 び第5,185,444号に記載のもの)が挙げられる。 「増幅反応」とは、プローブ又はプライマーの反復伸長によって核酸配列のコ ピーを多数形成する反応を意味する。「伸長」は、PCRの場合のように個々の ヌクレオチドモノマーの重合によって生起し得、あるいはLCRの場合のように 予備形成したオリゴヌクレオチドセグメントの付加によって、又はギャップLC Rもしくは修復連鎖反応(Repair Chain Reaction(RC R))の場合のように前述の操作の組 合わせによって生起し得る。本発明にとって本質的なことではないが、理想的に は、伸長反応は繰り返し実施し、伸長生成物をサイクルの反復に伴い増幅生成物 を幾何級数的に生成するための鋳型として使用する。 前述のように、バックグラウンドは、伸長が始まり増幅生成物が標的と無関係 に形成された時に発生する。バックグラウンドは既存の技術によって既にある程 度減少しているため、時には、増幅反応を極限状態まで「推し進めて」バックグ ラウンドを観察可能レベルで発生させることが必要である。これは単に、標的の 検出に通常必要な回数より多くのサイクルを実施し得ることを意味する。極限状 態まで「推し進める」操作は、特に高濃度の酵素及び/又はプローブの使用、あ るいは増幅に必要な総ての試薬の低温予備インキュベーションを含み得る。 ポリヌクレオチド二本鎖の安定性は、幾つかの因子、例えばポリヌクレオチド の長さ、G:C含量、電荷、イオン状態及び温度に作用されることが知られてい る。いずれの場合も、特定因子が増加方向で変化するにつれて、ハイブリダイゼ ーション度が(当該因子に応じて)増加又は減少し、全体的にS字形の曲線を描 く。これらの因子総ての合計(ここでは「K」で表す) が二本鎖の安定性の尺度となる。ポリヌクレオチドが50%ハイブリダイズし5 0%ハイブリダイズしない時のポイントをここではK50と称する。これは、よく 知られ、直接類似しているTm(温度因子のみが変化)について一般的にいえる 。所与のプローブセット(長さ及びG/C含量を決定する)及びイオン状態でK50 はTmに対応し、従ってTmは通常K50にとってかわる。ここで挙げるTm はいずれも分光光度計で測定したものである。 下記の表は、総ての可能なホモ及びヘテロ二本鎖、並びに可能な各対のK50又 はTmの一助となろう。 これらの二本鎖の変形及び各々の相対的安定性を、妨害抑制 に関連して以下に詳述する。 B・ ブロッキング方法 本発明の核心はブロッキングオリゴである。上述のように、これらのオリゴは 、増幅プローブに対して相補的であるが増幅プローブの伸長を阻止するポリヌク レオチドである。この種の阻止は、伸長が鋳型に従うものか又はランダムテーリ ング(randaom tailing)であるかには関係ない。現在知られて いるポリメラーゼはプローブの3’末端から伸長又はテーリングする。そこで本 発明の説明は、PCRプライマー及びLCRセットの「上流」プローブの前述の ような伸長又はテーリングを防止するために5’末端にマスキング手段を備えた ブロッキングオリゴに基づいて行う。勿論、5’末端から伸長する重合酵素が発 見されれば、本発明の概念は逆方向にも働くように反転し得る。 ClarkはNucl.Acids Res.16(20):9677−96 86(1988)で、相補的平滑末端プローブ二本鎖を2’−デオキシリボヌク レオチドトリホスフェート(「dNTP」)及びポリメラーゼと共にインキュベ ートすると、鋳型の不在下でもポリメラーゼが3’−ヒドロキシルプロ ーブ末端を伸長することを明らかにした。この研究は実施例8により我々の手で 確認されている。「テーリング」の効率は付加するdNTP(dATPが最も簡 単に付加される)によってやや異なるが、低効率でも、特にランダムテーリング した末端が二つの「上流」LCRプローブの間に付着末端の重なり合いを導入す る場合には、ある程度のバックグラウンドが発生し得る。本出願人は、例えば1 〜約3塩基の3’突出を有する非平滑末端プローブ対を使用した場合でも、前記 テーリング反応がある程度生起することを発見した。この低効率ランダム伸長の 除去又は減少は、ブロッキングオリゴの目的の一つである。 従ってブロッキングオリゴは、増幅プローブの伸長をブロックするように、即 ち増幅プローブを「マスキング」するように設計し合成する。ブロッキングオリ ゴは通常、完全な相補性は必要ではないが、マスキングすべきそれぞれのプロー ブに対して相補的である。妨害抑制に関連して後述するように、場合によっては 完全な相補性を回避すべきである。ブロッキングオリゴは、貯蔵条件下で増幅プ ローブ:ブロッキングオリゴヘテロ二本鎖が本質的に解離しないように、十分に 相補的でありさえすればよい。貯蔵条件は典型的には、室温以下の温度を含み、 通常は試薬の冷蔵も含む。前述のような相補性は、試薬プローブをマスキングす るのに、即ち増幅反応の開始に先立って、プローブが真の標的配列又は極めて類 似した配列を見つけるのを妨害するのに、又はLCRの場合には、標的又は相補 的増幅プローブを発見するのを妨害するのに、十分である。 ブロッキングオリゴは相補的である以外に、対応する増幅プローブの伸長を阻 止するマスキング手段を有する。マスキング手段は、状況に応じ種々のメカニズ ムを介して実現できる。以下にブロッキングメカニズムの具体例を数例説明する 。 ある実施態様では、3’伸長可能末端に対して5’突出が存在するが、突出は 一つ以上の理由により伸長を誘導する鋳型として使用することはできない。例え ば突出は、酵素の忠実さに起因する鋳型誘導伸長を阻止する停止塩基を含み得、 ポリメラーゼが基質を認識するか基質に作用して鋳型誘導伸長を達成するのを立 体的に阻止する二次構造を示し得、又は伸長を誘導するための鋳型として使用す ることができない一連の修飾塩基を含み得る。互いに組み合わせて使用し得る前 記具体例の各々を以下に説明する。 第一の具体例では(第2図、第5図及び第7図参照)、ブロ ッキングオリゴの5’末端の正規のヌクレオチドが増幅プローブの3’末端を越 えて伸びるが、伸長を阻止するために停止塩基(後述)が使用されている。伸長 は、鋳型に従う上でのポリメラーゼの忠実さと必要なdNTPの不在とに起因し て、生起し得ない。この具体例の5’伸長は、一つの付加塩基、停止塩基だけで よい。しかしながら、オリゴヌクレオチドの合成では、少量のn−1欠損生成物 の存在がほぼ不可避であり、所望の生成物からこれを精製除去することが難しい 。そこで、より長い伸長、例えば3〜15塩基の伸長を、増幅プローブの3’末 端を越えて最初の一つ以上の位置が停止塩基となるように設計した。別の任意の 変形例では、3〜15塩基の伸長をヘアピン状に折り返すように設計し、従って 二次構造マスクを停止塩基マスクと組み合わせて使用する。ヘアピン末端は、脱 折りたたみを防止するために、必要により自己架橋し得る。 停止塩基とは、潜在的プライマー分子(例えば増幅プローブ又はプライマー) がハイブリダイズし得る鋳型内の塩基又はヌクレオチドを意味する。停止塩基に 対する相補的dNTPは増幅反応混合物には含まれない。従って、停止塩基が鋳 型内又はブロッキングオリゴ内に存在するものとして説明しているが、 停止塩基の意味は、特定鋳型と該鋳型に基づいて伸長する必要があるdNTP混 合物とを念頭において、増幅伸長反応の状況から導き出される。例えば、ギャッ プLCR反応混合物が標的鋳型上のプローブ間のギャップを埋めるためにdAT P及びdCTPを含んでいれば、AもしくはCのいずれか又は両方が停止塩基と して機能できる。なぜなら、これらは、反応混合物に含まれていないT及びGの 付加をそれぞれ指令するからである。伸長にA及びTが必要であれば、C又はG が停止塩基として機能できる。公知のポリメラーゼの場合は、停止塩基は、鋳型 内では、プローブの3’末端をすぎた最初の位置に存在しなければならない。停 止塩基は、ブロッキングオリゴ内では、他の位置にも存在し得る。 ここで留意すべきこととして、伸長を防止するための停止塩基メカニズムは、 四つのdNTP全部より少ないdNTPが反応混合物中に存在する時に有用であ る。従って停止塩基法は、典型的な1〜15塩基の短いギャップを三つ以下の種 類のdNTPで容易に埋めることができるギャップLCRで特に有用である。適 当なギャップ構造を有する標的を選択する方法は、先行技術の文献、例えば国際 特許出願公開明細書第93/ 00447号(Abbott)に教示されている。この方法は、鋳型配列が既知 であり、その長さに関係なく、全体が4種類のヌクレオチドのうち3種類(又は それ以下)のヌクレオチドだけで構成されているPCRで有用である。この構造 は、潜在的に稀であるが、本発明には適している。なぜなら、鋳型の完成に使用 されない塩基の相補的塩基を反応混合物から省略することにより、前記塩基を停 止塩基として使用できるからである。 LCRにおける停止塩基マスキング手段の特定のケースでは、単一のブロッキ ングオリゴ対か上流及び下流プローブの両方を同時にマスキングできる。この具 体例は第5図に示した。ブロッキングオリゴは連結接合部を埋めている。ブロッ キングオリゴ自体が鋳型として機能しないようにするためには、これらのオリゴ を、上流増幅プローブの3’末端にハイブリダイズする塩基の5’側に停止塩基 を含むように設計しなければならない。 第二のマスキング方法は、ブロッキングオリゴ内に伸長の二次構造を使用する 。これは第1図、第3図、第6図及び第8図に示した。伸長は標的に対して相補 的であってはならない。やはり既知のポリメラーゼの方向性では、伸長は、二次 構造が増幅プローブの3’末端のスペースを占拠して、鋳型誘導的であ れ又はランダムであれ任意の酵素触媒伸長を妨害するように、ブロッキングオリ ゴの5’末端に形成する。このような二次構造の具体例の一つはヘアピンターン である。この最も単純な二次構造では、末端が自己相補的であり、自己相補的末 端を重なり合うように折り返してアニーリングすることができるようにヒンジ部 を与えるのに十分な長さを有するように伸長を設計する。ヘアピン末端は、脱折 りたたみを防止するために、必要により自己架橋し得る。この構造では通常、最 も効果的なマスキングを行うために、5’末端塩基がプローブの3’末端塩基に 隣接するのが好ましい。しかしながら、リガーゼを含むLCR混合物では、ブロ ッキングオリゴの5’末端がホスホリル化されてはならず、又は該末端と増幅プ ローブとの間の少なくとも一つの塩基で停止しなければならない。これは、増幅 プローブとブロッキングオリゴの折りたたみ部分との不注意な連結を防止するた めである。プローブの末端とヘアピンターンとの間にギャップが存在する場合は 、伸長可能プローブの末端でブロッキングオリゴ内に停止塩基を含ませなければ ならない。 二次構造を形成する5’伸長の長さは、少なくとも安定なヘアピンを形成する 最小長さ(最小で約7又は8ヌクレオチド) である限り、決定的に重要なものではない。ハイブリダイゼーション退去(hy bridization sequestration)をLCR妨害抑制とし て使用する場合は(後述)、ヘアピンが比較的長くてよく、好ましくは相補的増 幅プローブのブロッキングオリゴ上の類似のヘアピンに対して相補的であり、従 ってヘアピンの長さを使用して、ブロッキングオリゴ:プローブヘテロ二本鎖の Tmに影響を与えずに、ブロッキングオリゴホモ二本鎖のTmを安定化する。退 去式妨害抑制で使用するヘアピンは架橋しない方が好ましい。 ヘアピン状二次構造を使用するPCR及びギャップLCRの場合は、5’から 3’のエキソヌクレアーゼ活性が殆ど又は全くないポリメラーゼを使用するのが 好ましいこともあり得るが、実施例9のデータは、ヘアピンを介して置換(disp lacement)及び伸長が発生し得ることを示唆している。あるいは、エキソヌクレ アーゼ活性による分解の可能性を軽減するために、ヘアピンの5’末端は後述の ような阻止部分を有し得る。実施例9で明らかにするように、ヘアピン二次構造 を単独で使用した場合にはブロック能力が制限されるが、ヘアピンと3’ミスマ ッチとを組み合わせて使用すると優れたブロッキングが得られる。 従って、二次構造はミスマッチ及び/又は停止塩基ブロッキング方法と組み合わ せて使用し得る。 二次構造マスクの具体例の一つは、二次構造中に形成され架橋又はその他の手 段でそこに保持されるブロッキングオリゴを使用する。例えば、標準的ヘアピン 末端の置換を防止するために、ヘアピンは、ヘアピンの塩基対を架橋して互いに 共有結合させヘアピンを閉鎖させておく挿入剤により閉鎖状態にロックすること ができる。このような挿入及び架橋剤は当業者によく知られており、例えばプソ ラレン及び類似の化合物が挙げられる。 プローブマスキングの第三の具体例は、伸長酵素、典型的にはポリメラーゼに よって基質と認識されない伸長を使用する(第2図参照)。この種の伸長は通常 、糖−ホスホジエステル結合以外の手段によって結合した塩基部分のモノマーを 一つ以上含む。具体例としては、修飾ヌクレオチド又は核酸類似体、例えばペプ チド結合で結合したモノマー(国際特許出願公開明細書第93/25706号に 記載のいわゆる「PNA」)、並びに米国特許明細書第5,142,047号、 第5,235,033号、第5,166,315号、第5,217,866号 及び第5,185,444号に記載のようなモルホリノ構造で結合したものが挙 げられる。これらの先行技術はいずれも本明細書に参考として包含される。いず れの場合も、この種の類似体の一つ以上を伸長防止のために停止塩基として使用 することが多い。これらの類似体モノマーは単独でバックグラウンド伸長を阻止 すると考えられるが、複数を使用することが必要であるか又は望ましい場合もあ る。また、これらの類似体から全長ブロッキングオリゴを形成し得ることも考え られる。 第四の具体例(但し正確に5’突出型ではない)では、ブロックされた増幅プ ローブの3’末端又はその近傍にミスマッチ塩基を有するようにブロッキングオ リゴを設計することによって、プローブのマスキングを行う。伸長は通常、プラ イマーの3’末端が鋳型と対をなす塩基であるプライムド鋳型(primed template)を必要とする。3’末端の第一又は第二の塩基が正確な塩基 対をなしていないと、プライミングの効率は低下する。 最後に挙げるマスキング方法は、ブロッキングオリゴの末端(既知のポリメラ ーゼの場合は5’末端)又はその近傍に結合したブロッキング分子又は部分を使 用する。このようなブロッ キング部分は、立体的考慮事項、即ち大きさ、嵩によって増幅プローブをマスキ ングし、この種の分子の配置が、二本鎖を増幅プローブの末端を伸長するための 基質として使用するポリメラーゼの能力を妨害する。従って、このメカニズムは 二次構造マスクに類似している。ブロッキング部分の具体例としては、ハプテン 及びある種の化学的結合基が挙げられる。 当業界では多くのハプテンが知られており、非限定的具体例としては多くの薬 物(例えばジゴキシン、テオフィリン、フェンシクリジン(PCP)、サリチレ ート等)、T3、ビオチン、フルオレセイン(FITC)、ダンシル、2,4− ジニトロフェノール(DNP)、並びに修飾ヌクレオチド、例えばブロモウラシ ル、及びN−アセタル−7−ヨード−2−フルオレニルアミノ(AIF)基の導 入によって修飾した塩基、その他多くが挙げられる。本明細書に記載のある種の ハプテンは、同時係属共有名義米国特許出願明細書第08/049,888号( アダマンタン酢酸)、第08/084,495号(カルバゾール及びジベンゾフ ラン)に開示されている。これらの出願明細書はどちらも1991年12月17 日の優先権である。プローブにハプテンを付加する方法は文献でよく知られてい る。 また、欧州特許出願公開明細書第0 324 616号(Amco)、国際特 許出願公開明細書第9/01069号(Segev)及び国際特許出願公開明細 書第94/29485号(Segev)に記載のような化学結合基もマスキング 基としても使用できる(第6図参照)。これらの化合物は立体ブロッキング基と して機能する。この種の化学基を使用する別の理由は、妨害抑制に関連して後述 する。 以上の説明は、普通に伸長するプローブの3’末端のブロッキングに焦点を合 わせたものである。これは、PCR及びギャップLCRの両方に適している。し かしながらLCRでは、残りの二つのプローブの5’末端をブロックすることも 可能である。ギャップLCRでギャップを埋めるために伸長するプローブは、当 業界で「上流」プローブと称されてきた。これに対し、残りのプローブ(伸長し た上流プローブが連結するプローブ)は「下流」プローブと称されてきた。上流 プローブは前述の方法でブロックし得る。下流プローブのブロッキングには、前 述の方法のうち任意のものを使用し得るが、簡単な3’ホスフェートで、増幅プ ローブの連結伸長及びブロッキングオリゴ自体の重合伸長を十分にブロックする ことができる。通常は、ブロ ッキングオリゴの3’末端も必ずブロックすることが好ましい。これらの末端も 伸長用プライマーとして機能し得るからである。場合によっては、下流プローブ をマスキングするブロッキングオリゴの3’末端に化学結合部分を使用するのが 好ましいこともあり得る。これは後で説明する。 PCRでは、バックグラウンドの総てが一方のプライマーのみに起因するとわ かっているのでなければ、通常は両方のプライマーをブロックすべきである。L CRでは、四つのプローブを総てブロックすることが好ましい。ギャップLCR でも、重合伸長及び連結伸長の両方をマスキングするという利点を得るために、 やはり四つのプローブ総てをブロックするのが好ましい。二つのプローブのみを ブロックする場合は、3’末端がギャップを埋めるために伸長する二つの「上流 」プローブをブロックするのが好ましい。実施例で明らかにするように、これら 二つのプローブのマスキングは、「下流」プローブのみをマスキングした場合よ り効果的にバックグラウンドを減少させる。直ぐには分からないかもしれないが 、ギャップLCR増幅反応では、下流プローブのみをブロックすることによって ある程度のブロッキング値が得られる(実施例5参照)。これは、ラン ダムテーリングの生起に二本鎖が必要であることに起因すると考えられる。下流 プローブをマスキングすると、相補的上流プローブが一本鎖状態を維持し、テー リングされる可能性が低くなる。 上述のように、前述のプローブマスキング方法を組み合わせて、同じブロッキ ングオリゴ内で使用するか、又は同じセットの異なるブロッキングオリゴ上で使 用することができる。実施例で明らかにするように、ヘアピン伸長及び停止塩基 を同じブロッキングオリゴ内で使用してもよい。また、ハプテン又は他のブロッ キング部分を同じ増幅プローブセットの異なる増幅プローブ上で使用してもよい 。ヘアピンマスクをミスマッチマスクと組み合わせても有用である。勿論、別の 変形も当業者の技量範囲内で容易に実現し得る。 C. 妨害抑制方法 ブロッキングオリゴを増幅前にプローブをマスキングする目的で使用したら、 これらのオリゴが増幅反応を妨害しないように、反応混合物から効果的に除去す ることが望ましい。前述の妨害は、例えば、ブロッキングオリゴが増幅プローブ に関して真の標的と競合する時、又はブロッキングオリゴが真の標的に 関して増幅プローブと競合する時に生起し得る。増幅反応からオリゴを効果的に 排除する操作は、幾つかの方法のうち、一つ以上の任意の方法で実施し得る。こ れらの方法は通常、次の2種類に分類される:(1)K50(又はTm)差異を利 用するもの、従ってブロッキングオリゴヘテロ二本鎖(bt及びbpの両方)が 対応するホモ二本鎖、特にプローブ:標的ホモ二本鎖より不安定であることを必 要とするもの、並びに(2)増幅開始時にマスキング又はブロッキングオリゴを 分解させるもの。 二本鎖の安定性に関する考慮は、第一の種類の妨害抑制を実施する上で重要で ある。最も一般的には、ヘテロ二本鎖は種類に関係なくホモ二本鎖より不安定で なければならない。より特定的には、ブロッキングオリゴ:標的(bt)及びブ ロッキングオリゴ:プローブ(bp)ヘテロ二本鎖はどちらも、標的:標的(t t)、標的:プローブ(tp)及びプローブ:プローブ(pp)ホモ二本鎖のK50 又はTmの最小値より小さいK50又はTmを有していなければならない。また 、ブロッキングオリゴ:ブロッキングオリゴ(bb)二本鎖を形成できる場合に は必ず、これらの二本鎖のTmがいずれかのヘテロ二本鎖のTmより大きいか又 は小さいかのいずれかでなければならない (同等ではない)。これは後でより詳細に説明するが、下記のように要約するこ とができる。K50も同様に要約される。 (1)最も重要なのは、Tmpb及びTmbtの両方がTmptより小さいことである 。 (3)Tmbbが存在する場合には、通常は該TmbbがTmbpより大きいことが好 ましい。 第1図〜第5図及び第6図〜第8図に示す第一の方法では、ptホモ二本鎖の Tm(Tmpt)を最大にするために、増幅プローブの配列が標的に対して完全に 相補的になっている。bpヘテロ二本鎖(従ってbtヘテロ二本鎖)のTmは、 ブロッキングオリゴ配列を、通常はオリゴの中央近傍で、一つ以上の塩基の欠失 、付加又はミスマッチを除いて、相補的であるように設計することにより、Tmpt より小さい値に維持される。その結果、ブロッキングオリゴ:プローブヘテロ 二本鎖に「バブル」が発生し、そのためTmbp(及びTmbt)がTmptより小さ くなる。本出願人は、LCR条件下では単一塩基欠失が好ましく、またTmに5 〜8℃の差を与えるのに十分であることを発見した。一般的には、Tm差は2〜 20℃で十分であり、 好ましくは3〜15℃、最適には5〜10℃である。従って、ブロッキングオリ ゴ:プローブヘテロ二本鎖は、マスキングが望まれる低い貯蔵温度(室温以下) では安定であるが、妨害を回避することが好ましいPCR及びLCRで使用する 高いアニーリング温度(典型的には50〜70℃)では不安定である。この方法 は実施例1〜2、4〜9及び11〜12に記述されている。本出願人は欠失が好 ましいことを発見したが、付加及び/又はミスマッチもTmに同様の影響を与え 、やはり使用可能である。従って、アニーリング及び伸長反応を、pp及びpt ホモ二本鎖は形成されるがbp及びbtヘテロ二本鎖は実質的な量で形成されな いような中間条件(例えば温度)Tmbt及びTmptで実施し得る。 この妨害抑制方法の二つの適用は、LCRで四つのプローブ全部をブロックす る時に特に有用である。上述のように、この場合は、Tmbbが>Tmbpでなけれ ばならない。第4図に示す第一の変形例では、テール又は伸長がブロッキングオ リゴに付加される。このようなブロッキングオリゴのテールは比較的長く、標的 に対してではなく互いに相補的でなければならない。この方法では、ブロッキン グオリゴホモ二本鎖のTm (「Tmbb」)が増加し、bbホモ二本鎖をbt又はbpヘテロ二本鎖より優先 的に安定にし、それによってブロッキングオリゴを退去させる(sequest ering)。 このようなテールは、片側では(I)n及び(I’)n、反対側では(J)m 及び(J’)mとして特徴付け得、標的DNAに対して相補的であってはならな い。(I)n及び(J)mは例えば、2から約100ヌクレオチド、典型的には 2から50、より典型的には5から10ヌクレオチドのポリヌクレオチド配列で ある。(I)n及び(J)mは、I及びJの各発生が独立して決定されるホモポ リマー又はヘテロポリマーであり得る。I伸長の長さ(n)及びJ伸長の長さ( m)は同じであっても、又は異なっていてもよい。また、I及びI’は同じ長さ を有し得る(J及びJ’も同様)。(I’)n及び(J’)mはそれぞれ(I) n及び(J)mに対して相補的なポリヌクレオチド配列を表す。(I)nの長さ を(I’)nに対して変化させても利点はないが(なぜなら対になった塩基のみ がTmに関与する)、このような変化は本発明の範囲内に含まれる。 第6図に示す退去方法の別の変形例は、ブロッキングオリゴホモ二本鎖内の二 つのブロッキングオリゴを結合するための共有結 合手段を使用する。これは、ブロッキングプローブによる妨害をより永続的に防 止する。なぜなら、対になった鎖の水素結合の安定性だけに依存するものではな いからである。従って、ブロッキングオリゴホモ二本鎖の並置及び初期アニーリ ングの促進にはテールが好ましいとされ得るが、テールは少なくともより短くて よく、例えば5から50ヌクレオチドでよい。この方法のメカニズムは、ブロッ キングオリゴを互いに架橋するか又は共有結合させて、永久に妨害しないように することにある。例えば、第6図に示すように、5’末端に反応性結合部分を備 えたヘアピン形成5’ヌクレオチド伸長を有するブロッキングオリゴで上流プロ ーブをブロックする。相補的下流プローブは、3’結合部分を有するオリゴでブ ロックする。上流プローブ、下流プローブ及び下流プローブをブロックするオリ ゴは総て、本質的に外端部で隣接している。上流プローブのブロッキングオリゴ のヘアピン末端は、該オリゴでマスキングされるプローブとの間にギャップを殆 ど又は全く設けずに停止する。この構造は、ブロッキングオリゴが、対応するプ ローブから分離された時に、反応性結合基が互いに隣接して活性化及び共有結合 を容易にするようにアニーリングすることを可能にする。 オリゴヌクレオチドの共有結合方法は当業界で幾つか知られている。例えば、 欧州特許出願公開明細書第0 324 616号(Amco)及び国際特許出願 公開明細書第90/01069号(Segev)はどちらも、オリゴヌクレオチ ドに結合することができ、光エルネギーに暴露すると共有結合を形成することが 知られている多数の化合物を記述している。これらの明細書の開示は本明細書に 参考として包含される。この種の化合物の非限定的具体例としては、クマリン、 プソラレン、アントラセン、ピレン、カロチン、トロポン、クロモン、キノン、 マレイン酸無水物、アルキルマレイドミド、オレフィン、ケトン及びアジドが挙 げられる。前述の化合物の製造方法及びオリゴヌクレオチドへの結合方法は先行 技術で教示されている。この方法の変形例では、一緒に結合できる化学基を光活 性化可能基に代えて使用し得る。この種の基はオリゴヌクレオチドを結合するた めのものとして国際特許出願公開明細書第94/29485号(Segev)に 開示されている。この先行特許明細書も本明細書に参考として包含される。 このような化学的及び光化学的結合は、相補的プローブ又は隣接プローブ上の 反応性基の間に配置できる。従って、プロー ブセットの相補的プローブ(即ち上流プローブ及び下流プローブの両方)は、一 方のオリゴの5’末端上及び他方のオリゴの3’末端上に反応性化学基を有する 相補的ブロッキングオリゴを用いてマスキングし得る。これらの末端は方向に応 じて内部末端であり得る。その場合は、化学基もそれぞれのプローブのマスキン グに使用し得る(前述)。あるいは、前記末端は外部末端(即ち連結点に対して 遠位の末端)であってもよく、又は両方であってもよい。いずれにしても、ブロ ッキングオリゴホモ二本鎖内のブロッキングオリゴの末端は、これらの反応性基 が、光エルネギー活性化であれ化学的活性化であれ、トリッガー事象時に共有結 合する位置に配置されるように、十分に接近し得る。ブロッキングオリゴはこの ようにして共有結合し、増幅反応を永久に妨害しなくなる。 Tm妨害抑制の更に別の変形例は、第5図に示すように単一ブロッキングオリ ゴが二つのプローブの間のギャップを埋める実施態様で有用である。この構造で は、ブロッキングオリゴを、長さの約半分にわたって標的プローブとハイブリダ イズするが、分離されると、ブロッキングオリゴ同士がほぼ全長にわたってイブ リダイズできるように設計する。これは、bbホモ二本鎖 のTmを最大にする一方で、bpヘテロ二本鎖のTmを減少させ、その結果Tmbp より大きいTmptが得られる。しかしながらこの場合は、TmbbがTmbtにほ ぼ等しい。 いずれの場合も、マスキングしたプローブ二本鎖は早期の脱マスキングを防止 する条件下で貯蔵しなければならない。大半の実施態様では、これは単に低温で の貯蔵を意味する。共有結合基方法の欠点は、貯蔵条件として、光又は他のトリ ッガー刺激からの遮蔽も必要なことにある。 第二の種類の妨害抑制は、増幅開始後にブロッキングオリゴを分解させる操作 からなる。分解は、実質的にブロッキングオリゴのみに作用し且つ増幅開始後に のみ機能する限り、化学的もしくは酵素的又はその両方であってよい。例えば、 第7図に示すように、ブロッキングオリゴはdTに代えてdUを含み得る。その 場合は、デオキシウラシルNグリコシラーゼ(dUNG)がウラシル塩基を除去 し得、次いで、結果として得られた非塩基部位で熱サイクル条件下に開裂が生起 する。 前述のプローブマスキング方法及び/又は妨害回避方法を組合わせて使用する ことも可能である。所望であれば、ヘアピン伸長/停止塩基ブロッキングオリゴ を一つの増幅プローブに使 用し、ハプテン又は他のブロッキング部分を別の増幅プローブに使用し得る。ま た、欠失又は付加を誘起するバブルの導入により片側のブロッキングオリゴ:標 的プローブ二本鎖を脱安定化する一方で、退去方法を使用して反対側のブロッキ ングオリゴの妨害を排除してもよい。 D. 試薬及び材料 本発明に有用なポリメラーゼ及びリガーゼは市販されている。これらの酵素は 、熱サイクルにかけられるPCR及びLCR反応の場合は通常熱安定性でなけれ ばならない。熱安定性ポリメラーゼはHoffmann−LaRoche/Pe rkin Elmer,Boehringer Mannhem等から入手でき る。Amplitaq(登録商標)は適当な熱安定性ポリメラーゼである。熱安 定性リガーゼもEpienctre(City,ST),New Englan d Biolabs(city,MA)、stratagene(City,C A)及びMolecular Biology Resources(Milw aukee,WI)から市販されている。 増幅プローブであれ又はブロッキングオリゴであれ、ポリヌクレオチドの合成 は現在では自動化されルーチン化されている。 増幅プローブを適当なハプテンで標識する操作は前述の通りである。結合ブロッ キング部分の結合は前出の参考文献を含む先行技術で開示されている。 E. 検出 増幅生成物の検出は任意の適当な手段で実施する。好ましい検出方法は、増幅 生成物を検出するための微粒子捕捉酵素イムノアッセイ(microparti cle captureenzyme immunoassays(MEIA) )の使用からなる。MEIAはFioreら,Clin.Chem.34(9) :1726−1732(1988)及び欧州特許出願公開明細書第288 79 3号に記載されており、この方法を使用する市販の臨床分析器としては、Abb ott Laboratories(Abbott Park,IL)から市販 されているIMx(登録商標)器具がある。増幅生成物のMEIA検出では、捕 捉ハプテン(ハプテン1)及び検出ハプテン(ハプテン2)の両方が各増幅生成 物に結合(例えば共有結合)しなければならない。これは、マスキング反応での ブロッキング部分としてのハプテンの使用とは異なる。LCR又はPCR反応生 成物中へのハプテンの導入は、例えば欧州特許出願 公開明細書第0 357 011号及び第0 439 182号で当業者に公知 である。要約すれば、この方法は、反応性対構成員が結合しているプライマーを (PCR反応で)使用する。反応性対構成員は固相に結合し得、及び/又は標識 結合体によって検出し得る。反応性対は、ハプテン及び抗体、ビオチン及びアビ ジン、酵素及び酵素受容体、炭水化物及びレクチン、並びに相補的DNA鎖の対 の中から選択した。 F. 組成物及びキット 組成物は、増幅反応(PCR又はGLCR)並びにブロッキングオリゴの数及 び種類(上述)に応じて多数の構成を有する。典型的PCRキットは、各々がい ずれかの種類のブロッキングオリゴでマスキングされた二つの増幅プライマーを 含む。典型的LCRキットは四つの増幅プローブを含む。好ましくは四つ全部を マスキングするが、二つだけでもよい。好ましくは、効果的なマスキングを行う ために、プローブを別個の反応でブロッキングオリゴと反応させる。次いで、マ スキングしたプローブを混合し得る。但し試薬混合物は、ブロッキングオリゴの 分離及び増幅プローブの再構成を抑制する条件下で貯蔵する。これらの組成物及 びキットのマスキング手段及び妨害抑制は任意 に変更し得る。 キットは通常、マスキングしたプローブ試薬組成物の他に、必要な酵素、典型 的には熱安定性ポリメラーゼ及び/又はリガーゼ、補因子、例えばマグネシウム 及びNAD、適当な緩衝液もしくは緩衝溶液、並びに結果を解明するための検出 手段を含む。検出手段としては、例えば抗体結合体、酵素及び基質又は指示薬、 固相等が挙げられる。 実施例 以下に実施例を挙げて本発明を更に説明する。これらの実施例は本発明を明ら かにするものであって、これを制限するものではない。実施例を通して、下記の 略号は記載の意味を有する。 ・ アダマンタンという用語は、リポーターハプテンのコンテクストで使用する 場合は、本明細書に参考として包含される同時係属出願第08/049,888 号の実施例に記載の免疫原性3−フェニル−1−アダマンタン酢酸化合物を意味 する。 ・ カルバゾールという用語は、リポーターハプテンのコンテクストで使用する 場合には、本明細書に参考として包含される同時係属出願第08/084,49 5号の実施例に記載の免疫原性カルバゾール化合物を意味する。 ・ IFUは、理論的には1個の生物に等しい1混在物形成単位を意味する。 hlamydia は絶対細胞内寄生虫であるため、対照希釈物(control dilutions)を正確に定量することが難しい。対照溶液(contr ol solution)IFUは、IFUを評価するために培養した原液に対 して較正した標準曲線を使用してIMx(登録商標)速度で評価する。 ・ LCR緩衝液は50mM EPPS pH7.8、20mM KCl及び3 0mM MgCl2からなる。 ・ オリゴは通常オリゴデオキシリボヌクレオチドを意味するが、状況によって はオリゴリボヌクレオチドを意味し得る。 ・ 酵素の単位:1単位のポリメラーゼは製造業者、Molecular Bi ology Resources,Milwaukee,WIに従って定義され る。1単位のリガーゼは次のように定義される:1mgの95%精製Therm usthermophilus DNAリガーゼは約1×108単位の比活性を 有する。これは正確には標準化されておらず、20%も変化し得るが、最適化は ルーチンのオペレーターの手腕の範囲内にある。実施例1〜4:ブロッキングオリゴを使用するChlamydiaLCR 下記の二本鎖標的DNA配列(配列番号5)は簡明化のために一本鎖として示 す。標的はChlamydia trachomatisMOMP遺伝子の地図 位置435−482に対応する。Zhang,Y.X.,Morrison,S .G.及びCaldwell,H.D.,Nucleic Acids Res earch 18:1061(1990)による。 下記の標的特異的プローブ(ここでは「増幅プローブ」とも称する)及びブロ ッキングオリゴは、LCRにより低レベルのバックグラウンドで前記標的配列を 検出するように設計した。 標的の増幅に特異的なプローブは下記の通りである。該増幅プローブセットは 、カルバゾール(「D」で示す)でハプテン化した二つのプローブ(配列番号1 及び2)とアダマンタン(「E」で示す)でハプテン化した二つのプローブ(配 列番号3及び4)を特徴とする。プローブ1及び3は標的鎖(配列番号5)に適 合するように設計されているため標的の相補体とハ イブリダイズし、プローブ2及び4は図示の標的鎖に対して相補的であって、こ れとハイブリダイズする。下記のようにプローブ1及び2は互いにハイブリダイ ズし、プローブ3及び4も同様である。 実施例1.四つのブロッキングオリゴ;ヘアピン修飾5’末端 ブロッキングオリゴを、前述の標的LCRプローブに対して相補的であるよう に設計した。ブロッキングオリゴ及びそのハイブリダイゼーション方向は下記の 通りである。 このセットの各ブロッキングオリゴは、伸長を阻止するため に末端3’リン酸ブロッキング基を有する。ここでは、且つ実施例を通して、ブ ロッキングオリゴ中のダッシュ(「−」)は、妨害抑制に関して記載したように 、Tmを操作するために欠失したヌクレオチドを表す。 本出願明細書を通して、米印(*)は増幅プローブに対応するブロッキングオ リゴを示すために使用されている。例えば、ブロッキングオリゴ1*(配列番号 6)は増幅プローブ1(配列番号1)に対して相補的であり、ブロッキングオリ ゴ2*(配列番号7)は増幅プローブ2(配列番号2)に対して相補的であり、 ブロッキングオリゴ3*(配列番号8)は増幅プローブ3(配列番号3)に対し て相補的であり、ブロッキングオリゴ4*(配列番号9)は増幅プローブ4(配 列番号4)に対して相補的である。プローブ1*(配列番号6)及び4*(配列番 号9)中の下線を引いた配列(5’伸長)は、相補的標的特異的プローブにハイ ブリダイズしても、ヘアピンループ構造を形成する能力を有する。この下線は、 約束事として、実施例全体を通してこのように使用する。標的特異的プローブが 相補的ブロッキングオリゴにハイブリダイズすると、DNAポリメラーゼによる 標的特異的プローブの5’から3’への伸長が、潜在 的二次構造により、及び/又はオリゴ1*(配列番号6)及び4*(配列番号9) の5’伸長部内の停止塩基(C)の存在によって阻止される。 ブロッキングオリゴによる増幅の妨害は、ptホモ二本鎖のTmをbp及びb tヘテロ二本鎖のTmより大きくすることによって最小になる。この実施例では 、標的特異的プローブホモ二本鎖のTm(Tmpt)は70℃〜72℃であり、ブ ロッキングオリゴヘテロ二本鎖のTm(Tmbp)は63〜69℃である。ブロッ キングオリゴのヘテロ二本鎖Tmは、この実施例では、ブロッキングオリゴの1 ヌクレオチドの欠失によって減少させる。オリゴ1*(配列番号6)及び4*(配 列番号9)の5’伸長部は標的に対して非相補的であるため、オリゴ:標的二本 鎖のTmに影響はない。 ギャップLCRを、ブロッキングオリゴを使用して、及び使用せずに実施した 。ブロッキングオリゴを評価するために、各々1×1012分子の標的特異的プロ ーブ1(配列番号1)及び4(配列番号4)と、各々2×1012分子のブロッキ ングオリゴ1*(配列番号6)及び4*(配列番号9)とを、最終容量20μlの LCR緩衝液中で混合した(LCR緩衝液は50m M EPPS pH7.8と20mM KClと30mM MgCl2とを含む )。別の反応管で、各々1×1012分子の標的特異的プローブ2(配列番号2) 及び3(配列番号3)と各々2×1012分子のブロッキングオリゴ2*(配列番 号7)及び3*(配列番号8)とを、最終容量20μlのLCR緩衝液、即ち5 0mM EPPS pH7.8と20mM KClと30mM MgCl2とか らなる緩衝液中で混合した。これら2種類の混合物を100℃に加熱し、次いで ゆっくりと室温に冷却した。その結果得られたブロックされたプローブの混合物 を一緒にして、LCR緩衝液と100μM NADと1μM2’−デオキシアデ ノシン5’−トリホスフェート(dATP)と1μM 2’−デオキシシトシン 5’−トリホスフェート(dCTP)とを含む反応混合物に加えた。 次いで、0又は2.5IFUのChlamydia trachomatis ゲノムDNA(MOMP遺伝子標的を含む)と、330ナノグラムのヒト胎盤D NAと、酵素混合物、即ち50mM EPPS pH7.8、8.20mM K Cl、30mM MgCl2、10μg/mlアセチル化BSA、10000単 位のThermus thermophilus DNAリガーゼ及び1単位のTaqDNAポリメラーゼを含む混合物とを加えた 。反応管を室温で1時間インキュベートした。次いでギャップLCRを43サイ クル実施した。各サイクルは、Perkin−Elmer480サーモサイクラ ーを使用して、97℃で1秒のインキュベーション、61℃で1秒のインキュベ ーション及び68℃で50秒のインキュベーションを行うことからなる。いずれ の場合も最終反応容量は100μlであり、サイクルにかける前に反応混合物の 表面を約20μlの鉱油で覆った。 標的特異的プローブでバックグラウンドの量を決定するためにブロッキングオ リゴを使用しないギャップLCRも実施もした。このプロトコルは前述のブロッ キングオリゴプロトコルと少し異なる。各々1×1012分子の標的特異的プロー ブ1(配列番号1)、2(配列番号2)、3(配列番号3)及び4(配列番号4 )を、LCR緩衝液(前述)と100μM NADと1μM(dATP)と1μ M(dCTP)とを含む反応混合物に加えた。次いで、0又は2.5IFUの標 的DNA(Chlamydia trachomatisゲノムDNA)、33 0ナノグラムのヒト胎盤DNA、及び酵素混合物、即ち50mM EPPS pH7.8と20mM KClと30mM MgCl2と10μg/ mlのアセチル化BSAと10000単位のThermus thermoph ilus DNAリガーゼと1単位のTaqDNAポリメラーゼとを含む酵素混合 物を加えた。最終反応容量は100μlであった。反応管を室温で1時間インキ ュベートし、ギャップLCRを前述のように43サイクル実施した。 増幅後、カルバゾール−アダマンタンLCR増幅生成物を、Abbott I Mx(登録商標)Microparticle Enzyme Immunoa ssay(MEIA)システムでサンドイッチイムノアッセイを実施することに よって検出した。ブロッキングオリゴの使用によるバックグラウンドの減少を、 標的DNAを含まない試料について、表1A及び第9図に示す。表1Bは、標的 DNAを含む試料を、ブロッキングオリゴを使用して及び使用せずに標的特異的 プローブで増幅した場合の結果である。これらのデータは、ブロッキングオリゴ が増幅効果率に対して無視し得る程度の影響しか与えないことを示している。反 応しない場合は典型的には≦100c/s/sの速度を与えるであろう。 実施例2.四つのブロッキングオリゴ;PNA修飾5’末端 下記のブロッキングオリゴセット(5*、2*、3*及び6*、配列番号10、7 、8及び11)を実施例1の標的特異的プローブセット(配列番号1、2、3及 び4)と共に使用して実施例1のギャップLCR増幅及びIMx(登録商標)検 出を繰り返し、標的DNAを増幅する。 ブロッキングオリゴのヌクレオチド配列は、ブロッキングオリゴ5*(配列番 号10)及び6*(配列番号11)(オリゴ1*(配列番号6)及び4*(配列番 号9)の代わりに使用)の5’末端が、5’ヘアピン伸長部及び停止塩基の代わ りに、ペプチド結合で結合したヌクレオチドの3塩基伸長部(「CCC」)であ るF(二重下線)を含む点を除いて、実施例1と同じである。伸長部の配列は重 要ではなく、停止塩基を考慮する 必要はない。なぜなら、このようなPNAは標的特異的LCRプローブの5’か ら3’への伸長の鋳型として機能しないからである。 保護した塩基オリゴヌクレオチド配列を出発材料として、国際特許出願公開明 細書第93/25796号に記載のようにPNA合成反応を実施することにより 、キメラDNA/PNA分子を合成する。 実施例1と同様に、ブロッキングオリゴは伸長を防止するために末端3’リン 酸を含む。ブロッキングオリゴ:増幅プローブハイブリッドのTmは、ダッシュ で示すヌクレオチドの欠失によって減少する。標的特異的プローブが相補的ブロ ッキングオリゴにハイブリダイズすると、標的特異的プローブのDNAポリメラ ーゼによる5’から3’への伸長が阻止される。実施例3.四つのブロッキングオリゴ;テールドTm制御 下記のブロッキングオリゴセットを実施例1の標的特異的プローブセットと一 緒に使用して、標的DNAを増幅する。 ブロッキングオリゴ7*、8*、9*及び10*のヌクレオチド配列は、F及び下 記のヌクレオチド伸長部を除いて、それぞれ実施例2のブロッキングオリゴ5* 、2*、3*及び6*と同じである。プローブ7*(配列番号12)は10塩基の3 ’ヌクレオチド伸長(I)nを含む。これは、プローブ8*(配列番号13)の 5’ヌクレオチド伸長(I’)nに対して相補的である。また、プローブ9*( 配列番号14)は、プローブ10*(配列番号15)の3’伸長(J’)mに対 して相補的な約10塩基の5’ヌクレオチド伸長(J)mを含む。Fは、この実 施例では、実施例1と同様に停止塩基を有する5’ヘアピン構造を表す。 この実施例では、二つの相補的ブロッキングオリゴからなる ホモ二本鎖ハイブリッドのTmをプローブ:ブロッキングオリゴヘテロ二本鎖の Tmより大きくし、好ましくはプローブ:標的ホモ二本鎖のTmより大きくして (即ちTmbb>Tmpb)、ブロッキングオリゴが互いに結合して安定なハイブリ ッドを形成し、LCR反応で標的特異的プローブと競合する可能性をより少なく ようにすることにより、ブロッキングオリゴによる妨害を更に低下させる。 実施例1と同様に、但し前述のブロッキングオリゴセットを使用して、ギャッ プLCR増幅及びIMx(登録商標)検出を行う。実施例4.二つのブロッキングオリゴ(5’ミスマッチを有する1及び4) 下記のブロッキングオリゴを実施例1の標的特異的プローブセットと一緒に使 用して標的DNAを増幅する。 この実施例では、標的特異的増幅プローブ1(配列番号1)及び4(配列番号 4)をブロッキングオリゴ1*(配列番号16)及び4*(配列番号17)でブロ ックし、プローブ2(配列番号2)及び3(配列番号3)はブロックしないでお く。この実施例では、ブロッキングオリゴは、増幅プローブの不注意な伸長を防 止するために、5’末端ミスマッチ(二重下線)を使用する。各ブロッキングオ リゴの3’末端は伸長を防止するためにリン酸を有し、ダッシュは実施例1と同 様にTm妨害抑制のために欠失した塩基を示す。但し、ミスマッチだけでもTmbp はある程度減少する。 ギャップLCR増幅及びIMx(登録商標)検出を、実施例1と同様に、但し 前記ブロッキングオリゴセットを用いて実施する。実施例5〜7:ブロッキングオリゴを使用するHBV LCR 下記の二本鎖標的DNA配列(配列番号22)は簡明化のために一本鎖として 示す。この配列は、HBV表面抗原遺伝子(adrサブタイプ)の地図位置23 1−279に対応するHBVDNAを表す。Ono,Y.ら,Nucleic Acids Research 11:1747−1757(1983)に よる。 この増幅プローブセットは、カルバゾール(Dで示す)でハプテン化した二つ の標的特異的プローブ(11及び12、配列番号18及び19)と、アダマンタ ン(Eで示す)でハプテン化した二つの標的特異的プローブ(13及び14、配 列番号20及び21)を特徴とする。プローブ11及び13(配列番号18及び 20)は標的鎖(配列番号22)に適合するように設計されているため標的の補 体とハイブリダイズし、プローブ12及び14(配列番号19及び21)は図示 の標的鎖に対して相補的であり、これとハイブリダイズする。図示のようにプロ ーブ11及び12は互いにハイブリダイズし、プローブ13及び14も同様であ る。標的特異的プローブ11(配列番号18)と標的DNAとの間には、イタリ ック体で示すように、単一塩基ミスマッチが存在する。実施例5.二つのブロッキングオリゴ(3’リン酸を有する2及び3) 前記標的配列を低レベルのバックグラウンドのLCRで検出するために、標的 特異的増幅プローブ及びブロッキングオリゴ(下記)を設計した。 ブロッキングオリゴは、増幅プローブに対して相補的であるように設計した。 該セットの各ブロッキングオリゴは、伸長を防止するために末端3’リン酸を有 する。ダッシュは、前述のように、Tmを操作するためにブロッキングオリゴ中 で欠失したヌクレオチドを表す。ブロッキングオリゴ12*(配列番号23)及 び13*(配列番号24)はこれらの伸長を防止する3’ホスホリル化末端を有 する。 実施例1と同様に、ブロッキングオリゴによる増幅妨害は、プローブ:ブロッ キングオリゴヘテロ二本鎖のTmをプロー ブ:標的二本鎖より不安定にすることによって最小にする。このHBV実施例で は、プローブホモ二本鎖のTm(Tmpp及びTmpt)は70℃〜71℃である。 プローブ:ブロッキングオリゴヘテロ二本鎖のTm(Tmpb)は64℃〜68℃ である。 第一の実験では、前述の二つのブロッキングオリゴ12*及び13*(配列番号 23及び24)を標的特異的プローブセット(プローブ11、12、13及び1 4、即ち配列番号18、19、20及び21)と共に使用して、低バックグラウ ンドでHBV標的DNAを増幅した。 実施例1と同様に、ブロッキングオリゴを使用するギャップLCR及び使用し ないギャップLCRを実施した。ブロッキングオリゴを評価するために、各々5 ×1011分子の標的特異的プローブ12(配列番号19)及び13(配列番号2 0)と、各々1×1012分子のブロッキングオリゴ12*(配列番号23)及び 13*(配列番号24)とを、最終容量20μlのLCR緩衝液、即ち50mM EPPS pH7.8と20mM KClと30mM MgCl2とを含む緩 衝液中で混合した。該混合物を100℃に加熱し、次いでゆっくりと室温に冷却 した。次いでこの溶液を、LCR緩衝液(実施例1に記載) と100μM NADと1μM[dTTP]と1μM[dCTP]と各々5×1 011分子のLCR標的特異的プローブ11(配列番号18)及び14(配列番号 21)とを含む反応混合物に加えた。 次いで、0又は100分子の標的DNA(肝炎B型ウイルスADRサブタイプ ゲノムDNA)、330ナノグラムのヒト胎盤DNA、及び酵素混合物、即ち5 0mM EPPS pH7.8と8.20mM KClと30mM MgCl2 と10μg/mlアセチル化BSAと10000単位のThermusther mophilus DNAリガーゼと1単位のTaqDNAポリメラーゼとを含む 混合物を加えた。反応管を室温で2時間インキュベートした。次いでギャップL CRを38サイクル実施した。各サイクルは、Perkin−Elmer480 サーモサイクラーを使用して、97℃で1秒のインキュベーション、60℃で1 秒のインキュベーション及び67℃で50秒のインキュベーションを行うことか らなる。いずれの場合も、最終反応容量は100μlであり、サイクルにかける 前に反応混合物の表面を約20μlの鉱油で覆った。 標的特異的プローブでバックグラウンドの量を決定するため に、ブロッキングオリゴを使用しないギャップLCRも実施した。このプロトコ ルは前述のブロッキングオリゴプロトコルと少し異なる。各々5×1011分子の 標的特異的プローブ11(配列番号18)、12(配列番号19)、13(配列 番号20)及び14(配列番号21)を、LCR緩衝液(実施例1に記載)と1 00μM NADと1μM[dATP]と1μM[dGTP]とを含む反応混合 物に加えた。次いで、0又は100分子の標的DNA(肝炎B型ウイルスADR サブタイプゲノムDNA)、330ナノグラムのヒト胎盤DNA、及び50mM EPPS pH7.8と20mM KClと30mM MgCl2と10μg /mlのアセチル化BSAと10000単位のThermus thermop hilus DNAリガーゼと1単位のTaqDNAポリメラーゼとを含む酵素混 合物を加えた。最終反応容量は100μlであった。反応管を室温で2時間イン キュベートするか、又は直ぐに前述のようなサイクルに38回かけて増幅した。 増幅後、カルバゾール−アダマンタンLCR増幅生成物を、Abbott I Mx(登録商標)システムで実施したサンドイッチイムノアッセイによって検出 した。対照実験として、試 料+/−標的DNA及び+/−予備インキュベーションを評価した(表5−A及 び5−B)。これらのデータは、予備インキュベーションがバックグラウンドを 増加させることを示している。 表5−Cは、標的DNAを含まない試料について観察された、 バックグラウンド量に対するブロッキングオリゴ12*(配列番号23)及び1 3*(配列番号24)の作用を示している。増幅効率に対するブロッキングオリ ゴの作用は表5−Dに示す。これらのデータは、ブロッキングオリゴ12*(配 列番号23)及び13*(配列番号24)がバックグラウンドを低下させるが、 増幅効率は余り損なわないことを示している。 我々は、この実験で、オリゴがギャップLCRで伸長する上流プローブではな く下流プローブをブロックした場合でも、バックグラウンドがブロッキングオリ ゴによって減少することを観察した。これは、バックグラウンド発生メカニズム が、ランダムテーリングを生起させるために二本鎖プローブを必要とすることを 示唆するものである。これはまた、本発明のこの実施態様が、下流プローブのみ を阻止した場合でも、上流伸長可能プローブの伸長を阻止する効果を有すること を意味する。 実施例6.二つのブロッキングオリゴ(5’ヘアピン伸長を有する1及び4) 別の実験で、二つのブロッキングオリゴ11*(配列番号25)及び14*(配 列番号26)からなる別のセットを実施例5の標的特異的プローブセット(プロ ーブ11、12、13及び14、即ち配列番号18、19、20及び21)と共 に使用して、低バックグラウンドで標的DNAを増幅した。 この実施例では、標的特異的増幅プローブ11(配列番号18)及び14(配 列番号21)をブロッキングオリゴ11*(配列番号25)及び14*(配列番号 26)でブロックし、プローブ12(配列番号19)及び13(配列番号20) をブロックしないでおいた。いずれの場合も、ブロッキングオリゴは、これとハ イブリダイズする上流プローブの伸長を防止するために、ヘアピン形成伸長(下 線部)及び5’停止塩基(C又はT)を使用する。各ブロッキングオリゴの3’ 末端は伸長を防止するためのリン酸を有する。 ギャップLCR増幅及びIMx(登録商標)検出を実施例5と同様に、但し前 述のブロッキングオリゴセットを使用して実施する。 表6−Aは、標的DNAを含まない試料について観察された、 バックグラウンド量に対するブロッキングオリゴ11*(配列番号25)及び1 4*(配列番号26)の作用を示している。ブロッキングオリゴが増幅効率に与 える影響は表6−Bに示す。これらのデータは、ブロッキングオリゴ11*(配 列番号25)及び14*(配列番号26)がバックグラウンドを減少させるが、 増幅効率には余り悪影響を与えないことを示している。 実施例7.二つのブロッキングオリゴ;キャップ:連結内 実施例5と同様に、但し下流プローブブロッキングオリゴセットの代わりに下 記のブロッキングオリゴ11/13*及び12/14*を使用して操作を行う。 ブロッキングオリゴ11/13*(配列番号27)はプローブ11(配列番号 18)の3’末端及びプローブ13(配列番号20)の5’に対して相補的であ る。ブロッキングオリゴ12/14*(配列番号28)はプローブ12(配列番 号19)の5’末端及びプローブ14(配列番号21)の3’末端に対して相補 的である。標的特異的プローブが相補的ブロッキングオリゴにハイブリダイズす ると、標的特異的プローブのDNAポリメラーゼによる5’から3’への伸長が 、ブロッキングオリゴ中の停止塩基の存在によって阻止される。例えば、プロー ブ間のギャップ内のC及びTは停止塩基として効果的に機能す る。なぜなら、反応混合物はdATPもdGTPも含まないからである。ブロッ キングオリゴは、ブロッキングオリゴのDNAポリメラーゼ伸長を防止するため に末端3’リン酸基も含む。 この実施例では、ブロッキングオリゴ11/13*(配列番号27)及び/又 はブロッキングオリゴ12/14*(配列番号28)を標的特異的プローブ11 〜14(配列番号18、19、20及び21)と一緒にインキュベートする。し かしながら、両方のブロッキングオリゴを使用する場合には、これらを対応する 標的特異的プローブと共に別個にインキュベートし、次いで一緒にまとめて、実 施例5及び6に記載のように増幅を行う。増幅反応の妨害は、本明細書に記載の ようにブロッキングオリゴ:標的特異的プローブハイブリッドのTmを操作する ことによって最小にする。例えば、いずれかのプローブ上のブロッキングオリゴ のTmbpを標的上の二つのプローブのTmpt どちらもTmptより小さい。 増幅後、Abbott IMx(登録商標)MEIAシステムでサンドイッチ イムノアッセイを実施して、カルバゾール−アダマンタンLCR増幅生成物を検 出し得る。実施例8.DNAポリメラーゼのテーリング活性 ClarkはNucl.Acids Res.,16(20):9677−9 686(1988)で、四つのデオキシリボヌクレオチドトリホスフェートのう ちのいずれかを使用して、Taqポリメラーゼが平滑末端DNA二本鎖の3’末 端を伸長することができるという、Taqポリメラーゼ(Taq)に関連した標 的非依存テーリング活性を開示している。我々は下記のオリゴヌクレオチドを使 用して、平滑末端二本鎖及び1塩基3’突出二本鎖の両方を伸長するTaqの能 力を調べた。 γ−32P−ATP及びポリヌクレオチドキナーゼを用いて、オリゴヌクレオチ ド15(配列番号29)の5’末端を標識した(*)。伸長反応混合物は、平滑 末端二本鎖(オリゴヌクレオチド15及び16、即ち配列番号29及び30)又 は1塩基3’突出を有する二本鎖(オリゴヌクレオチド15及び17、即ち配列 番号29及び31)のいずれかを、2.5mM MgCl2、400mM dNTP及び2.5単位Taqポリメラーゼを添加し た1×PCR緩衝液(Perkin−Elmer Corp))中に332nM 含んでいた。反応混合物の容量は5μlであった。各反応混合物を55℃で30 分間インキュベートした。次いで、反応混合物を同量のホルムアミド充填緩衝液 と混合し、5μlを15%アクリルアミド/8M尿素ゲル上で分析した。 結果は第10図に示す。レーン1、11及び18はサイズマーカーである。レ ーン2〜5は、各dNTPを使用して、Taqが平滑末端二本鎖(25〜26n t伸長したオリゴヌクレオチド15(配列番号29))の3’末端を伸長するこ とができることを示している。dATPを使用したとき、+2付加生成物を表す 不鮮明なバンドを観察することができる。レーン6〜9は、dATPを使用した 時に、微量の+1生成物を除いて伸長しない1塩基3’突出を含む二本鎖(オリ ゴヌクレオチド15(配列番号29))にヌクレオチドを付加するTaqの能力 が減少することを示している。レーン12〜17は対照であり、レーン10は未 使用である。実施例9.ブロッキングオリゴを使用するプライマーマスキング DNAポリメラーゼの、ブロッキングオリゴ−プライマー二本鎖で退去させら れたプライマーを伸長させる能力を調べた。γ−32P−ATP及びポリヌクレオ チドキナーゼを用いて、プライマー配列18(配列番号32)の5’末端を標識 した。プライマー配列18(配列番号32)とヘアピンマスキングプローブ18 a*(配列番号33)又は18b*(配列番号34、下記)のいずれかとを含むマ スキングした二本鎖を、2.5mMのMgCl2、200mMの各dNTP及び 1.25単位/反応混合物のTaqポリメラーゼ(図面の「Taq」)を添加し た1×PCR緩衝液(Perkin−Elmer Corp))、又は2.5m MのMgCl2、200mMの各dNTP及び2.5単位/反応混合物のSto ffelポリメラーゼ(第11図の「st」)を含むStoffel緩衝液50 μl中でインキュベートした。 反応混合物を50℃で5分間インキュベートした。15μlの試料を時間0及 び5分間のインキュベーション後に除き、同量のホルムアミド充填緩衝液と混合 した。試料を20%アクリルアミド/8M尿素ゲルで電気泳動にかけて分析した 。 結果は第11図に示す。レーン2〜9は、いずれかのポリメラーゼがブロッキ ングオリゴを鋳型として用いてプライマー18(配列番号32)を伸長させる能 力を示している。ヘアピン構造だけ(ブロッキングオリゴ18a*(配列番号3 3)でもポリメラーゼ伸長のブロッキングが制限される(レーン2〜5)。しか しながら、プライマー18の3’末端に対して二つのミスマッチを有する(GT の二重下線参照)ブロッキングオリゴ18b*(配列番号34)をヘアピン構造 と共に使用すると、プライマーの伸長が十分にブロックされる(レーン6〜9) 。レーン10〜13は、8塩基5’突出を有する類似の鋳型に基づくプライマー の伸長を示す対照である。ヘアピン18a*(配列番号33)は、本明細書に記 載のプソラレン又は類似の架橋剤を用いて共有結合的に閉鎖すると、より大きい ブロック能力を示すと考えられる。実施例10〜11.ブロッキングオリゴを使用するHIV PCR HIV−1tat領域に対応する標的配列を増幅し検出するために標的特異的 プライマーを設計した。下に示すのは、HIV−1の増幅用としてChouら,Nucl.Acids Res .20:1717−1723(1992)に開示 されているプライマー19(配列番号35)及び20(配列番号36)をである 。米印で示したブロッキングオリゴを、以下の対応する実施例で説明する。 実施例10.二つのブロッキングオリゴ;ヘアピン/ミスマッチ5’末端 ブロッキングオリゴ19a*及び20a*(配列番号37及び38)は、図示の ようにPCRプライマーに対して相補的であるように設計した。各ブロッキング オリゴは伸長を防止する ために末端3’リン酸を有する。ダッシュは、本明細書に記載のようにTmを操 作するためにブロッキングオリゴ中で欠失したヌクレオチドを表す。ブロッキン グオリゴ19a*(配列番号37)及び20a*(配列番号38)中の下線で示す 配列(5’伸長)は、プライマーとハイブリダイズしてもヘアピンループ構造を 形成することができる。二重下線で示す塩基は、実施例9で明らかにされたよう に、ブロッキング能力を高めるプライマー3’末端に対するミスマッチを表す。 PCRは当業者に公知の標準的条件を使用して実施する。増幅後は、アガロー スケル電気泳動及び臭化エチジウム染色、特異的内部プローブとのハイブリダイ ゼーション、又は当業者に公知の他の任意の方法で反応生成物を検出し得る。実施例11.二つのブロッキングオリゴ;固定ヘアピン/ミスマッチ5’末端 実施例10と同様に操作を行うが、この場合はPCRを実施する前に、ブロッ キングオリゴ19a*及び20a*(配列番号37及び38)を別個にハイブリダ イズ条件下でプソラレン架橋剤と反応させて、ヘアピン末端を「閉鎖」構造に共 有的に架橋させる。この二次構造は脱折りたたみ耐性を示し、ミスマ ッチ塩基と協働してブロッキング能力を高める。実施例12.二つのブロッキングオリゴ;ブロッキング部分修飾5’末端 ブロッキングオリゴ19b*及び20b*(配列番号39及び40)は、図示の ようにPCRプライマーに対して相補的であるように設計した。各ブロッキング オリゴは伸長を防止するために末端3’リン酸を有する。ダッシュは、本明細書 に記載のようにTmを操作するためにブロッキングオリゴ中で欠失したヌクレオ チドを表す。ブロッキングオリゴ19b*(配列番号39)及び20b*(配列番 号40)中の下線で示す配列(5’伸長)は、プライマーとハイブリダイズして もヘアピンループ構造を形成する能力を有する。二重下線で示す塩基は、前述の ように、プライマーの3’末端に対するミスマッチを表す。これらのブロッキン グオリゴではdTがdUに置換されている。 PCRを実施する直前に、オリゴ:プローブヘテロ二本鎖をウラシルN−グリ コシラーゼで処理する(米国特許第5,035,996号、Life Tech nologies,Inc.)。その結果、熱不安定性の非塩基部位が形成され る。PCRは前述のように標準的条件を使用して実施する。熱サイクル条件下 で、ブロッキングオリゴが非塩基部位で開裂される。その結果、ブロッキングオ リゴ二本鎖のTmが減少し、該二本鎖が不安定になるため、増幅反応の妨害が低 下する。 以上、実施例を挙げて本発明を説明してきたが、本発明はこれらの実施例の特 定具体例に限定されない。本発明の範囲はむしろ「請求の範囲」によって決定さ れる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 個々のヌクレオチド又はオリゴヌクレオチドセグメントを鋳型に従って付 加することにより一つ以上の増幅プローブを反復して伸長させる操作を含む核酸 増幅方法において、a)増幅反応開始前に、少なくとも一つのマスキングした形 態の増幅プローブを供給し、但しマスクは本質的に、マスキングしたプローブヘ テロ二本鎖を形成すべく前記増幅プローブとハイブリダイズしたブロッキングオ リゴからなり、前記ブロッキングオリゴ:増幅プローブヘテロ二本鎖は、標的鎖 :増幅プローブヘテロ二本鎖のK50であるK50ptより小さいK50bpを有し、 前記ブロッキングオリゴは増幅プローブの伸長を阻止し、b)ブロッキングオリ ゴを増幅プローブから変性させて増幅プローブを脱マスキングし、c)脱マスキ ングした増幅プローブを用いて増幅反応を実施することを改良点とする前記核酸 増幅方法。 2. 前記ブロッキングオリゴ:標的鎖ヘテロ二本鎖がやはりK50ptより小さ いK50btを有する請求項1に記載の方法。 3. ブロッキングオリゴを反応混合物から物理的に除去することなく、ブロッ キングオリゴによる増幅反応の妨害を阻止す るステップも含む請求項1に記載の方法。 4. 前記阻止ステップを、増幅プローブについて欠失又はミスマッチを少なく とも一つ有するブロッキングオリゴを使用することによって実施する請求項1に 記載の方法。 5. 前記ブロッキングオリゴ:増幅プローブヘテロ二本鎖のTmを3〜15℃ 低下させる請求項4に記載の方法。 6. 前記阻止ステップを、ブロッキングオリゴを相補的ブロッキングオリゴと ハイブリダイズさせて両方のブロッキングオリゴを反応から効果的に退去させる ブロッキングオリゴホモ二本鎖を形成させることにより実施する請求項3に記載 の方法。 7. ブロッキングオリゴホモ二本鎖のTmを増加させるブロッキングオリゴ上 の相補的テールを使用することにより、マスキングしたプローブのヘテロ二本鎖 よりブロッキングオリゴホモ二本鎖の方を優先的にする請求項6に記載の方法。 8. 前記テールが5から約30ヌクレオチドの長さを有する請求項7に記載の 方法。 9. 前記ブロッキングオリゴホモ二本鎖を共有結合させて、増幅反応を永久に 妨害しないようにする請求項6に記載の方法。 10. 前記共有結合を、ブロッキングオリゴ上に存在する光 活性化可能な基又は化学的結合基を結合することによって実施する請求項9に記 載の方法。 11. ブロッキングオリゴが、マスキングしたプローブ二本鎖内の増幅プロー ブの3’末端より突出する5’伸長を含む請求項1に記載の方法。 12. 前記5’突出伸長が二次構造を形成することができる請求項11に記載 の方法。 13. 前記5’伸長がそれ自体でヘアピンターンを形成する請求項12に記載 の方法。 14. 増幅プローブの3’末端を越えて最初の伸長部内ヌクレオチドが停止塩 基である請求項11に記載の方法。 15. ブロッキングオリゴが、マスキングしたプローブ二本鎖内の増幅プロー ブの伸長及びテーリングを防止する5’ブロッキング部分を含む請求項1に記載 の方法。 16. ブロッキングオリゴが、増幅開始時にブロッキングオリゴの開裂又は分 解を実施するための手段を含む請求項1に記載の方法。 17. 前記開裂又は分解を実施するための手段が、デオキシウラシルN−グリ コシラーゼで処理し次いで熱サイクルにかけ る操作からなる請求項16に記載の方法。 18. 前記増幅反応が少なくとも二つの増幅プローブ/プライマーを使用する ポリメラーゼ連鎖反応であり、前記増幅プローブ/プライマーを両方ともマスキ ングしたプローブの形態で最初に供給する請求項1に記載の方法。 19. 前記増幅反応が少なくとも四つの増幅プローブを使用するリガーゼ連鎖 反応であり、前記プローブのうち少なくとも二つをマスキングしたプローブの形 態で最初に供給する請求項1に記載の方法。 20. 前記リガーゼ連鎖反応が、ギャップを埋めるために伸長しなければなら ない二つのプローブを有するギャップリガーゼ連鎖反応であり、最初にマスキン グされた二つの増幅プローブが伸長する二つのプローブである請求項19に記載 の方法。 21. 共通ブロッキングオリゴが二つの増幅プローブを同時にマスキングする 請求項19に記載の方法。 22. 四つの増幅プローブ全部をマスキングしたプローブの形態で最初に供給 する請求項19に記載の方法。 23. 少なくとも二つの増幅プローブと、少なくとも一つのマスキングしたプ ローブ二本鎖を形成すべく前記増幅プローブ とハイブリダイズさせた少なくとも一つ、必要により二つのブロッキングオリゴ とを含む材料組成物であって、貯蔵条件下では前記増幅プローブのランダム伸長 が阻止され、増幅反応条件下ではポリメラーゼ及びヌクレオチドの存在下に前記 ブロッキングオリゴが増幅プローブの伸長を阻止する組成物。 24. 前記ブロッキングオリゴが増幅プローブの3’末端より突出する5’伸 長を含む請求項23に記載の組成物。 25. 前記5’伸長がそれ自体でヘアピンターンを形成する請求項24に記載 の組成物。 26. 増幅プローブの3’末端を越えて最初の伸長部内ヌクレオチドが停止塩 基である請求項24に記載の組成物。 27. ブロッキングオリゴが、増幅プローブについて欠失又はミスマッチを少 なくとも一つ含む請求項23に記載の組成物。 28. 更に、リガーゼ連鎖反応増幅に適した二つのセンス増幅プローブ及び二 つのアンチセンス増幅プローブも含み、前記増幅プローブが、各センスの一つの 増幅プローブの伸長によって埋められなければならないようなギャップが同じセ ンスのプローブの間に設けられるように構築されており、最初にマスキングされ た二つの増幅プローブが伸長する二つのプローブであ る請求項23に記載の組成物。 29. 四つの増幅プローブの全部がマスキングしたプローブの形態で存在する 請求項28に記載の組成物。 30. 請求項1に記載の組成物とポリメラーゼ試薬とを一つ以上の容器に入れ たものからなるキット。 31. 更にリガーゼ試薬も含む請求項30に記載のキット。
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