JPH11503117A - 光互変性スピロピラン、並びにこれらを含有する組成物及び製品 - Google Patents
光互変性スピロピラン、並びにこれらを含有する組成物及び製品Info
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- JPH11503117A JPH11503117A JP8528990A JP52899096A JPH11503117A JP H11503117 A JPH11503117 A JP H11503117A JP 8528990 A JP8528990 A JP 8528990A JP 52899096 A JP52899096 A JP 52899096A JP H11503117 A JPH11503117 A JP H11503117A
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Abstract
(57)【要約】
Description
【発明の詳細な説明】
光互変性スピロピラン、並びにこれらを含有する組成物及び製品
技術分野
本発明は、スピロピランタイプの新規な化合物、特に光互変性を有するものに
関する。本発明は更に、これらのスピロピランを含有する光互変性組成物及び眼
用製品(例えば、レンズ)に関する。
従来技術
光互変性化合物は、多色光又は単色光(例えば、UV)の作用下で色を変化し
、光照射をやめたときに、又は最初のものと異なる多色光または単色光の作用下
で、又は温度及び/又は最初のものと異なる多色光または単色光の作用下でこれ
らの初期の色を回復することができる。
これらの光互変性化合物は、例えば眼用レンズ、コンタクトレンズ、サングラ
ス、フィルター、可動若しくは静止カメラ用のレンズ、又は他の光学及び観測装
置用のレンズ、装飾の目的若しくは展示用のエレメントの製造用、又はこの他に
は光学記録(コーディング)による情報の記憶用のような多くの分野に応用され
ている。
眼用光学製品、特に眼鏡の分野では、1以上の光互変性化合物を含有する光互
変性レンズは、広い温度範囲(−20℃から+50℃)に渡って、暗所又は太陽
光のない状態で高い透過性を有し、太陽光の照射下で低い透過性(高い着色性)
を有し、迅速な着色及び脱色動態を有し、最適な効率でのかなりの永続性を有し
、且つ消費者に受け入れられる心地よい色合い(好ましくはグレー又はブラウン
)を有する必要がある。
これらのレンズ特性は、実際には、活性な光互変性化合物によって決定される
。これらの化合物は、好ましくは、レンズを形成する有機又は無機基質と適合す
る必要もある。
更に、グレー又はブラウンの色合いを得るためには、異なった色、即ち可視領
域で異なった最大吸収波長(λmax)を有する少なくとも2種類の光互変性化合
物を使用する必要があることに注意するべきである。この密接な関係はまた、光
互変性化合物に他の要求をもたらす。特に、活性な2つのタイプの光互変性化合
物の着色及び脱色動態は、この関係においては実質的に同一でなければならない
。同様なことが、所定時間にわたるこれらの安定性、及びプラスチック又は無機
基質とのこれらの適合性にも適用される。
米国特許第3,567,605に従った、この発明の目的を形成するベンゾピ
ラン及びナフトピランは、従来技術で説明した多くの光互変性化合物の中に挙げ
られうる。これらの化合物が−30℃又は−40℃のオーダーの温度にさらされ
たとき、これらの化合物は無色の状態から黄橙色まで、又はUVタイプの高エネ
ルギー活性化用の光照射下では赤い色合いにさえも変化する。これらの化合物は
、温度を上昇(>0℃)させた場合、及び/又はこれらが可視光で照射された場
合に無色の状態に戻る。これらの化合物に特有のフォトクロミズムの熱的及び動
力学的条件は、直感的には、眼用に一般に応用するにはむしろ不適切であるよう
に思われる。
これらの化合物はまた、可視領域に比較的低いλmax値を有する。
ピランタイプの光互変性化合物の場合には、高いエネルギー照射(UV)がピ
ラン環を開環させ、これによって二重結合が共役する。この開環は、そのλmax
、着色性Ao並びにλmaxのピークの高さ及び領域が特徴的である可視領域での
吸収を生じさせる。
特許出願EP0562915には、眼用光学製品の分野で光互変性化合物とし
て使用される新規なヘテロ環クロメンが開示されている。これらの化合物は、2
つのフェニル(これらは、これら自身、任意に置換されている。)で置換された
ベンゾピラン又はクロメンである。これらの光互変性化合物は、赤色領域(λma x
=438〜510nm)で着色性を有するものとして、及びそのλmaxが青色領
しかし、これらの公知の化合物は、まだこれらの着色性及びこれらの光化学的安
定性に関して改善の可能性があることが見出されている。
ごく最近、米国特許第5,238,281に、ナフチル部分の5−、8−及び
9−位で置換されたナフトピランタイプの新規な光互変性化合物が開示された。
譲受人によれば、これらの置換、特にナフチルピラン(これ自身、2つのフェニ
ル基で3−位が置換されている。)の8−位での置換が、光互変性の感度を増加
させるのに効果的である、前記の増加は、おそらく、活性化UVスペクトルの深
色化の修飾に関連している。ナフチルのこの特別な置換は、(UVにさらされて)
活性化された化合物の可視吸収スペクトルで深色性変化の原因となるといわれて
いる。ピラン環上の2つのフェニル置換基は構造的には独立である。この米国特
許に従った光互変性化合物の可視領域のλmaxの値は432nmから543nmの範
囲である。
全てのこれらの改良にもかかわらず、これらのナフチルピランには、不十分な
着色性を有すること、及び十分な色合いと着色性を得るための最も一般的に利用
しうる相補性光互変性化合物とはむしろ不適切なλmax(可視領域)を有するこ
との不利益を有する。
更に、特許出願WO95/00504及びWO−A−95/05382、及び
米国特許第5,395,567には、ジフェニルナフトピラン又はジフェニルヘ
テロベンゾピランであって、ピラン環の2−位に結合された2つのフェニル基が
直接のσ結合又は以下の基によって架橋されているものが開示されている。
架橋は、ポリマーマトリクッス内でのこれらの生成物の拡散の速度を減少させ
るために提案されている。架橋が直接の結合で形成されている生成物は光化学的
に不安定である。以下の架橋を有するものは着色性が低い。
−O−
当分野のこの状況では、本発明の本質的な目的の1つは、スピロピラン系に属
し、同じタイプの公知の光互変性化合物の欠点を示さない新規な化合物、特に光
互変性化合物を提供することである。特に、本発明は、
− 高い着色性を有し、
− ピラン環を開環させる活性化の照射(λmax、例えば大きなピーク高さと
領域を有するUV)に対する高い感度を有し、
− 活性化されていない(露光されていない)状態で着色しないか、又は非常
に弱く着色し、
− 活性化の後に強く着色すること、即ち可視領域のλmaxで、大きなピーク
高さと領域を有し、
− 可視領域にλmaxを有し、これが、可視領域での少なくとも1の他の光互
変性化合物の相補的λmaxとの連携において可視スペクトルの十分な適用範囲を
有し、
− 速い着色/脱色速度を有し、
− 十分に広範囲な温度範囲(−20℃から+50℃)でフォトクロミズムに
対して安定性を有し、
− (最適効率の)長期間の永続性を有する
スピロピランであり、これらのスピロ環が容易に調製される必要もあるものに関
する。
本発明の他の目的は、眼用製品の分野での光互変性化合物の使用、特に眼用レ
ンズにおいて、及び/又は眼用レンズに関連してこれらを使用すること、即ち本
発明に関しては、とりわけ眼鏡(サングラス)用レンズ、コンタクトレンズ及び
光学装置用レンズにこれらを使用することに関する。
上記光互変性化合物の使用の観点から、本発明の他の目的は、前記光互変性化
合物を含有し、例えば眼用レンズのコーティング又は前記レンズの構成成分とし
ての発色剤に使用することを意図した組成物を提供することである。
本発明の他の目的は、ポリマー及び/又は架橋剤の形態で光互変性化合物を提
供することである。
本発明の他の目的は、ポリマー又は非ポリマー形態で上記光互変性化合物を含
有する有機ポリマー若しくはコポリマーマトリクッス及び/又は無機マトリクッ
スを提供することである。
本発明の他の目的は、例えばレンズタイプ(例えばサングラス用レンズ)の眼
用製品、つや付け材料、つや付け材料用エレメント、光学部品、センサー、並び
に情報のコーディング、記憶又は表示用装置であって、ポリマー若しくは非ポリ
マーの形態で上記光互変性化合物を、及び/又はこれらを含有する組成物を、及
び/又はこれらの化合物及び/又は組成物を含有する有機ポリマーマトリクッス
又は無機マトリクッスを含有するものに関する。
本発明の簡単な開示
これらの目的及び他の目的を達成するために、出願人は多くの研究及び実験を
重ねた後に、総合的に、驚くべきことに、更に予期せずに、一方に化学的に結合
された2つの芳香族基又はヘテロ芳香族基によってC2で置換されたスピロピラ
ンからこの化学結合の性質によって特徴づけられるある特別な化合物を選択する
必要があることを示したことは、出願人の功績である。
本発明の詳細な説明
従って、本発明は、下記一般式(I)の化合物、特に光互変性化合物に関する
。
但し、
− R2、R3、R4、R5、R6及びR7は同一であるか又は異なっており、
■水素、
■ アルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール又は
ヘテロアリール基(好ましくは供与体若しくは受容体基で一置換、二置換又は三
置換されたフェニル又はナフチル)又はアリールオキシ又はアラルキル基(前記
基は、任意にハロゲン化されうる。)、
■ ハロゲン、好ましくはF、Br又はCl、
■ OR、SR、−OCOR又は−COOR(但し、R=H、アルキル及
び/又はシクロアルキル及び/又はアリール)、
■ (ポリ)エーテル、(ポリ)アミド、(ポリ)カーボネート、(ポリ
)カルバメート、(ポリ)尿素又は(ポリ)エステル、
■ *アミノ基、但し−一旦(I)に結合されれば−一級、二級又は三級
アミンを生じるもの(前記アミンは、アルキル、アリール又はアラルキルで、そ
のタイプに依存して一置換又は二置換される。)、
*又は、1以上のヘテロ原子を任意に含有する環状アミノ基、
■ 又は、好ましくはCF3、CN、NO2及びSCNを包含する群から選
択される電子吸引基、
であり、
− R4、R5、R6及びR7基の少なくとも2つ、好ましくは2つのビシナ
ル炭素に結合されているものが、有利には4から7の環要素、より有利には5又
は6の環要素を有する少なくとも1つの芳香族又は脂肪族環を任意に形成し、前
記環は、少なくとも1つのヘテロ環を形成するように少なくとも1つのヘテロ原
子を任意に含有し、後者の環はR2からR7に対して先に定義した1以上の同一で
あるか又は異なった基で任意に置換されうる。
− n及びmは、一方とは独立に0から4の値をとり、
n及び/又はmが>2である場合、R2又はR3の2つは、少なくとも
1つの芳香族環を形成するように任意に組み合わされうる。
− 結合ユニットLは、芳香族環又はヘテロ芳香族環よりなるA及びBの
2つの部分(A及びBは同一であるか又は異なっている。)の間に存在する。
− Lは、環A及びBの2,2’−位に結合されることが好ましく、前記
式(I)は、Lが以下の基の群から選択されることを特徴とする。
但し、
→R8及びR9は同一であるか又は異なっており、直鎖又は分岐鎖のC1−
C12アルキル、C1−C12のシクロアルキル、アリール、アラルキル、
又はアルキルアリールであり、
これらのR8及びR9基は、
■ 任意に置換され、
■ 以下の基の群から選択される:アルキレン、フェニル及び/又はア
ルキル、メチル及びメチレンフェニル基が特に好ましい。
→R8及びR9は、置換又は無置換の炭化水素環であって、少なくとも1つ
のヘテロ原子を任意に含有する芳香族環及び/又は脂肪族環と縮合していてもよ
く、又は縮合していなくてもよいものを形成するように任意に組み合わされ、
この環は、好ましくは脂肪族であり、4から7の環要素を有する。
→x=1から3である。
全ての予想に反して、ピラン環のC2−位の炭素に、適切な化学結合で2つの
(ヘテロ)芳香族環A及びBを結合することは、化合物の光互変性の特性に関し
て負の影響を有していなかった。対照的に、化合物の全ての光互変特性、特に着
色性及び可視領域でのλmax(λmax領域の広域化)の実質的な改善を認めること
ができた。
本発明の好ましい態様によれば、2つのフェニル環A及び/又はBは、結合ユ
ニットLによって他方と結合されたフェニルであり、このユニットLは2−及び
2’−位でこれらのそれぞれの炭素原子に結合される。これは、下記一般式(I'
)に対応する。
但し、R2からR7、n及びmは先に定義したとおりである。
この新規なスピロピラン系は、スピロ炭素で結合された2つの環、即ちそれぞ
れピラン環及び炭化水素環の存在によって特徴づけられる。これらのスピロピラ
ンに対して特徴的な結合ユニットLを選択することで、光互変性及び光化学的安
定性の組み合わせに関して非常に良好な歩み寄りが見られる。特に、これらの架
橋されたスピロピランは、より良い着色性を有し、類似の公知化合物に比較して
これらの光着色バンドに深色シフトが起こる。
更に、本発明に従った生成物は、意図した応用に適した光着色性及び脱色動態
を有する。
本発明に従った式(I)及び(I’)の化合物に対して考慮されうる置換基の
うち、R2からR7基を考慮することが適切である。これらの基は、好ましくは以
下のリストに挙げるもの、即ちアルケニル、有利にはビニル、メタクリロイル、
アクリロイル、アクリロキシアルキル、メタクリロキシアルキル又はエポキシか
ら選択される少なくとも1つの反応性重合基及び/又は架橋基を含有及び/又は
形成する。
従って、本発明に従った光互変性化合物は、一方と、又は他のコモノマーと反
応し、光互変性官能基を有し、且つ高分子の機械特性を有するホモポリマー及び
/又はコポリマーを形成することができる同一又は異なったタイプのモノマーと
考えることができる。本発明の主題の1つは、(コ)モノマー((co)monomer)
を含有するこれらのホモポリマー又はコポリマーによって、及び/又は少なくと
も部分的に本発明に従った光互変性化合物(I)、(I’)よりなる架橋された
生成物によって形成されることになる。
同様に、上記化合物(I)、(I’)は、光互変性又は非光互変性タイプのポ
リマー鎖間の架橋を創製することができる反応性基を提供する架橋剤と考えるこ
とができる。この方法で得られる架橋された生成物はまた、本発明の更なる主題
を構成する。
先に述べた構造変異体(これに従えば、R4からR7基の少なくとも2つが環構
造を形成する。)においては、ベンゾピラニル基のベンジル基を共有するグルー
ピングと組み合わせて、以下の環の1つ、即ちフェニル、ピリジル、チエニル、
フリル、ピペリジニル又はフルフリルを与えるようなR4−R5の環化(これに限
定することを意味しない。)が容易に選択できる。
特に好ましいR4−R5環は、
− フェニル、従って得られる化合物はナフトスピロピランであるか、
− 又は、ヘテロ環、有利には、ヘテロ原子として酸素を含有するタイプのも
の、好ましくはフェニル環と任意に縮合したテトラヒドロフラン環を与えるもの
である。
後者の場合、得られる好ましい化合物は、ヘテロベンゾピランである。
式(I)及び(I’)の化合物の一部の注目の構造として挙げることができる
特別な例は以下の通りであるが、これらに限定されない。
− R2及びR3は水素又は−OMeである。
− 少なくとも2つのR4及びR5、又はR6及びR7基は
*以下の基から選択される環を形成し、
■ 但し、R12からR15はR2からR7に対して先に定義したものであり
、q、r及びs=0から4であり、t=0から2である。
■ X=O、S又はNである。
*より好ましくは、以下のサブグループから選択される環を形成する。
一般的用語として、本発明に従って以下の意味を先の式に適用する。
− 「アルキル」は、好ましくは、1から10の炭素原子を有する任意に不飽和
化された直鎖又は分岐鎖の炭化水素基(アルケニル、アルキニル)である。
− 「シクロアルキル」は、好ましくは3から10の炭素原子を有する単環又は
多環式炭化水素基である。
− 「アルコキシ」は、好ましくは1から10の炭素原子を有する−O−アルキ
ルタイプの基である。
− 「アリール」は、少なくとも5の炭素原子を含有する芳香族炭化水素基であ
る。
− 「ヘテロアリール」は、少なくとも5の原子(その少なくとも1つがヘテロ
原子である。)を含有する芳香族炭化水素基である。
− 「アラルキル」は、先に定義した少なくとも1つのアルキル及び少なくとも
1つのアリールを含有する基である。
− 「ヘテロ原子」は、C及びH以外の原子、好ましくは、以下の基、N,O、
S、P、F、Cl、Brに属するものである。
従って、上記から明らかなように、本発明のフレームワークの範囲内でより容
易に使用される光互変性化合物は、ナフトスピロピラン又はヘテロベンゾピラン
であって、
→アルコキシ、好ましくはメトキシナフトピラン環のC8−位が任意に置換され
たもの
→及び/又はスピロ炭素のフェニル基の少なくとも1つがアルコキシ基、好まし
くはメトキシ基を任意に有するもの
である。
以下に最も有利なスピロピランを挙げる。
これらは、真に有利な光互変性を有するので、これらの化合物を開発したこと
は本出願人の功績である。より正確には、これらは、特に赤色領域に高い着色性
を有する。従って、これらは、青色領域に吸収を示す光互変性化合物と組み合わ
せて−適合性及び相補性の全てにおいて−広い範囲の可視領域の吸収スペクトル
を与え、これによってブラウンからダーククレー色の色合いを与えるのに適して
いる。
これらの感度並びに可視領域でのλmaxのピークの高さ及び領域の両方が、相
当以上の値に達した。
更に、これらの化合物は、完全に安定であり、マトリクッス又は型に包含させ
る形態、又はコーティングの形態で、有機ポリマー又は無機物質から製造された
基質マトリクッスに適合しうる。
溶液又はポリマーマトリクッス内では、本発明に従った化合物は、初期状態(
即ち、ピラン環を開環させる活性化放射にさらされない場合)で無色であるか、
僅かに着色されており、UV光(365nm)又は太陽光のタイプの光源下で迅速
に濃い着色を起こす。最後に、これらは、照射をやめればこれらの初期の色に迅
速に戻る。
本発明の化合物は、芳香族アルコールとプロパギルアルコールを縮合すること
によって得られる。プロパギルアルコール自体は、ケトンとアセチリドを反応し
、次いで加水分解することによって得られる。ピラン環を製造するためのこの合
成経路は、当業者に周知であり、米国特許第5,238,981の実施例に開示
されている。本発明に従った化合物の合成計画を以下に示す。
プロパギルアルコールは、テトラヒドロフラン、ジオキサン、トルエン、ジメ
チルスルホキシド、ジメチルホルムアミド又はエーテルのような適切な溶媒中に
おいて、例えばリチウムアセチリド(好ましくはジアミン錯体の形態)又はナト
リウムアセチリド(パラフィン油に懸濁させたもの)を用いて合成される。ケト
ンとの反応は、−78℃から+150℃の間の温度で行われる。反応の進行を、
シリカ又はアルミナプレートでクロマトグラフィーにより追跡した。
プロパギルアルコールと芳香族アルコールの縮合反応は、パラトルエンスルホ
ン酸、硫酸、クロロ酢酸又は酸性アルミナのような酸性触媒の存在下、テトラヒ
ドロフラン、ジオキサン、トルエン、ベンゼン又はエタノールのような溶媒中で
行われる。試薬の化学量論、反応温度及び反応時間はプロパギルアルコールと芳
香族アルコールの反応性に依存する。これらの条件は、良好な収量を与えるよう
に最適化される。典型的な反応時間は、1時間から数日、反応温度は0℃から1
00℃まで変化しうる。本発明の一部の化合物にも適用されうる他の合成経路は
、特許出願EP0562915に開示されている。
本発明に従った化合物の適用に関しては、これらは、溶液中、又はポリマーマ
トリクッス若しくは無機マトリクッス上及び/又はこれら内で光互変性基質とし
て使用されうることに注意すべきである。
光互変性溶液は、トルエン、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン又はエタノ
ールのような有機溶媒に化合物を溶解することによって得られる。得られた溶液
は一般に無色透明である。太陽光にさらすとこれらは、強く着色し、これらを太
陽光線にさらされにくい場所に置けば、言い換えれば、これらにもはやUVを当
てなければ無色の状態に戻る。一般に、非常に僅かな生成物(0.01から5%
のオーダー)で濃い着色を与えるのに十分である。
最も一般的な応用は、ポリマー、コポリマー又はポリマー混合物内に、又はこ
れらの表面に一定に分散することである。非常に多くの手順が考えられる。当業
者に公知の手順として挙げられる例は、光互変性化合物の、シリコンオイル、脂
肪族又は芳香族炭化水素、グリコール又は他のポリマーマトリクッス懸濁液又は
溶液からコポリマーに拡散させることである。この拡散は、ポリマーマトリクッ
スの性質に依存して、一般に、15分から数時間かけて50から200℃で行わ
れる。
他の実際の技術は、光互変性化合物を重合可能な基質の処方剤と混合し、この
混合物を表面に又はモールド内に分散し、次いで重合を行うことよりなる。
当業者の範囲内の他の実際の技術は、1992年にBlackie andSon Ltdに
より「応用光互変性ポリマーシステム(Applied Photochromic Polymer Syst
ems)」内で刊行された「スピロオキサジン及び光互変性レンズにおけるこれらの
使用(Spiroxazines and their use in photochromic lenses)」と題したCR
ANOらの論文に開示されている。
本発明の1つの変更として、光互変性化合物を(コ)ポリマー((co)polymer
)にグラフト化することも考慮することができる。従って、本発明の他の主題は
、少なくとも1つの上記光互変性化合物をグラフト化した(コ)ポリマーによっ
て形成される。
本発明に従った光互変性化合物の光学的応用に対して、以下の製品を好ましい
ポリマー材料として挙げることができる。
− ポリアルキル、ポリシクロアルキル、ポリアリール又はポリアリールアルキ
ル、モノ−、ジ−、トリ−又はテトラアクリレート若しくは−メタアクリレート
であって、任意にハロゲン化されているか、又は少なくとも1つのエーテル及び
/又はエステル及び/又はカーボネート及び/又はカルバメート及び/又はチオ
カルバメート及び/又は尿素及び/又はアミド基を含有しうるもの、
− ポリスチレン、ポリカーボネート(例えば、ポリビスフェノール−Aカーボ
ネート、ポリアリルジエチレングリコールカーボネート)、ポリエポキシ、ポリ
ウレタン、ポリチオウレタン、ポリシロキサン、ポリアクリロニトリル、ポリア
ミド、脂肪族又は芳香族ポリエステル、ポリビニル、酢酸セルロース、三酢酸セ
ルロース、セルロースアセテート−プロピオネート、又はポリビニルブチラール
、
− 2以上のタイプのモノマー又は上記ポリマーの混合物のコポリマー、好まし
くは、ポリカーボネート/ポリウレタン、ポリ(メタ)アクリレート/ポリウレ
タン、ポリスチレン/ポリ(メタ)アクリレート又はポリスチレン/ポリアクリ
ロニトリル、有利には、ポリエステル及びポリカーボネート又はポリ(メタ)ア
クリレートの混合物。
使用される光互変性化合物の量は、所望の色の濃さの程度に依存する。一般に
は、使用量はポリマーマトリクッスの全重量を基準にして0.01から20重量
パーセントの間である。
本発明に従った光互変性化合物は、単独で使用されるか、又は他の製品と混合
して使用され、すでに述べたように固体又は液体の形態、例えば溶液又は分散液
である組成物を形成する。従って、本発明の更なる主題を構成するこれらの組成
物は、サングラスのような応用において公衆が望むダークグレー又はブラウンの
色を得ることを可能にする、本発明の化合物(I)、(I’)及び他の相補的な
光互変性化合物を含有する。これらの相補的な光互変性化合物は、本発明の化合
物と化合された後に、可視領域の全体をカバーし、活性化された光互変性化合物
の混合物に対して所望の色合いを付与する吸収スペクトルを得るようなλmax及
び可視領域の吸収表面(absorption surface)を有する。
光互変性化合物又は本発明の化合物と混合しうる化合物は、例えば当業者に公
知のものであり、文献、即ちスピロオキサジン(Blackie & Son Ltdにより
刊行された、J.C.CRANOら、−Applied photochromic polymer systems
−1992、2章)、クロメン(米国特許第3,567,605、EP056291
5)、スピロピラン又はナフトスピロピラン(米国特許第5,238,981)
に開示されている。
本発明に従った組成物はまた、
− 色合いを調節するための非光互変性着色剤、
− 及び/又は1以上の安定剤、例えば抗酸化剤、
− 及び/又は1以上のUV阻害剤、
− 及び/又は1以上の遊離基阻害剤、
− 及び/又は1以上の、光化学的活性化状態の不活化剤、
を含有しうる。
前記組成物の永続性は、これらの添加剤によって改善しうる。
産業上の利用可能性
光互変性化合物(I)及び(I’)の応用に関連する他の特徴に従えば、本発
明は更に、少なくとも1つの先に定義した前記化合物、及び/又は(I)又は(I'
)のタイプの繰り返し単位で少なくとも部分的に形成された少なくとも1つの(コ
)
ポリマー、及び/又は先に定義した本発明に従った化合物(I)及び(I’)を
含有する少なくとも1つの組成物、及び/又は有機ポリマー材料、無機材料、又
は無機/有機ハイブリッド材料で形成された、先に定義したような少なくとも1
つのマトリクッスを含有する、眼鏡又はサングラスのような眼用製品に関する。
実際には、特に本発明の関連する製品は、光互変性眼用レンズ、窓ガラス[ビ
ル及び移動装置(自動車)用の窓]、装飾用品のような光学装置、太陽光からの
保護のための製品等である。
本発明は、関連する化合物(I)及び(I’)を合成し、これらの光互変性を
確認する以下の例によって更に明瞭に理解されるであろう。これらの例はまた、
本発明の利点及び実際の変更の全てを明らかにする。
例
本発明に従った光互変性化合物(A)から(J)の合成と性質(例1から10)
結果と式は以下の表1に対比した。
例1:化合物Aの合成
LiCCH.NH2CH2CH2NH2(9g)を、10,10−ジメチルアント
ロン(7.5g)の40mlテトラヒドロフラン溶液に、−10℃で攪拌しながら
3時間かけて少量ずつ加えた。
次に、混合物を2時間0℃で撹拌した。これを引き続き砕いた氷にあけた。得
られたプロパギルアルコールをトルエン(3×400ml)で抽出した。有機層を
蒸発させた後、これから淡い茶色の固体を得た。化合物の構造はNMRスペクト
ルで確認した。収量:8.3g。
先のステップの生成物(5.2g)及び2−ナフトール(3.32g)を50
mlのテトラヒドロフランに溶解した。触媒量のパラトルエンスルホン酸を加え、
混合物を室温、窒素下に16時間維持した。次にこの溶液を100mlの水及び
100mlのジイソプロピルエーテルにあけた。有機層を回収し、30mlの水酸化
ナトリウム水溶液(1N)で3回洗浄し、次いで乾固させた。得られた生成物(
4.45g)をヘプタン/ジイソプロピルエーテル混合溶媒から再結晶した。収
量;2.7g。この構造は、NMRスペクトルで確認した。
例2:化合物Bの合成
7gの例1のプロパギルアルコール、8.8gの2,6−ジヒドロキシナフタ
レン及び触媒量のパラトルエンスルホン酸を100mlの反応容器中で125mlの
テトラヒドロフランに溶解し、混合物を2時間室温に維持した。引き続き、これ
を100mlの水にあけ、この後100mlの塩化メチレンを加えた。有機層を回収
し、次いで乾固した。トルエン/ジクロロメタンを溶出液に用いるシリカカラム
のクロマトグラフィーで「ヒドロキシル化された」中間体を25%の収率で得た
。次に、これをアセトン中、炭酸カリウムの存在下で、ジメチル硫酸を用いてメ
チル化した。精製した後、黄色がかった粉末の形態で、所望の化合物(B)を7
5%の収量で得た。この構造はNMRスペクトルで確認した。
例3:化合物Cの合成
10gのアントロン、5gのLiOMe及び16gのジヨードブタンを、25
0mlの反応容器中で100mlのキシレンを用いて混合し、反応混合物を16時間
還流した。次に、これを100mlの水と200mlのトルエンにあけた。有機層を
抽出し、KOH水溶液で洗浄し、次いで乾固した。得られた固体を、100mlの
ヘプタン中で浸軟し、次いで濾過し、乾燥して9gのスピロシクロペンチルアン
トロンを得た。後者のプロパギルアルコールは、例1のように−10℃でテトラ
ヒドロフラン中のリチウムアセチリドと反応することによって得られる。
次に、化合物(C)は、スピロシクロペンチルアントロンのプロパギルアルコ
ールと2−ナフトールから例1に開示されたのと類似の方法で得られる。生成物
(C)は、18%の収量で、クリーム色の粉末の形態で単離され、この構造はN
MRスペクトルで確認した。
例4:化合物Dの合成
化合物(D)は、スピロシクロペンチルアントロンのプロパギルアルコール(例
3)及び2−ヒドロキシ−6−メトキシナフタレンから例1に開示したのと類似
の方法で得られる。生成物(D)は、14%の収率で、ピンク色がかった粉末の
形態で単離され、その構造をNMRスペクトルから確認した。
例5:化合物Eの合成
化合物(E)は、スピロシクロペンチルアントロンのプロパギルアルコール及
び2−ヒドロキシ−6−p−メトキシフェニルナフタレンから、例1に開示した
のと類似の方法で得られる。生成物(E)は、黄色がかった粉末の形態で、30
%の収量で単離され、その構造をNMRスペクトルで確認した。
例6:化合物Fの合成
この化合物を、10,10−ジベンジルアントロン及び2−ナフトールから合
成した。手順は例1と同様である。生成物は、クリーム色の粉末の形態で単離さ
れ、その構造をNMRスペクトルで確認した。
例7:化合物Gの合成
この化合物を、5,12−ナフタセンキノン及び2−ナフトールから合成した
。手順は、例3(スズと塩酸で5,12−ナフタセンキノンを選択的に還元し、
次いでジヨードブタンと反応する)と同様である。生成物は、クリーム色の粉末
の形態で単離され、その構造をNMRスペクトルで確認した。
例8:化合物Hの合成
この化合物を、スピロシクロペンチルアントロン及び2−ヒドロキシジベンゾ
フランから合成した。生成物はクリーム色の粉末の形態で単離され、その構造を
NMRスペクトルで確認した。
例9:化合物Iの合成
この化合物を、スピロシクロペンチルアントロン及び3−メチル−1−ナフト
ールから合成した。生成物は、クリーム色の粉末の形態で単離され、その構造を
NMRスペクトルで確認した。
例10:化合物Jの合成
この化合物を、スピロシクロペンチンアントロン及び2,7−ジヒドロキシナ
フタレンから合成した。次に、ヒドロキシル化された化合物を、トリエチルアミ
ンの存在下、トルエン中の塩化メタアクリロイルと反応した。生成物は、クリー
ム色の粉末の形態で単離され、その構造をNMRスペクトルで確認した。
例11:比較のための公知化合物Kc、Lc及びMc
− 化合物(Kc)は、特許出願WO95/00504に開示されたスピロ(9
−フルオレン−2’−(2H)−ナフト(2,3−b)ピラン)である。
− 化合物(Mc)は、米国特許第3,567,605に開示された3,3−ジ
フェニル−3H−ナフト(2,1−B)ピランである
− 化合物(Nc)はまた、前記特許出願WO95/00504、並びにR.C
BERTELSONの「フォトクロミズム」G.H.Brown編、J Wiley and
Sons Inc.,N.Y.(1971),III章の文献に開示されている。
応用
例12:ポリメタアクリレートへの化合物の取込
一般的手順:5mgの、表2に示された各化合物を、20mgの2,2’−アゾビ
ス(2−メチルブチロニトリル)も含有するテトラヒドロキシル化されたビスフ
ェノールA ジメチルメタアクリレート(AKZOよりDIACRL 121の名称
で市販されている。)に溶解した。引き続き、この溶液を脱気し、アルゴンで不
活性にし、次いで8cmの直径で厚さ2mmのガラスレンズモールドにあけた。次に
、このモールドを70℃のオーブン中に12時間置いた。堅い透明なレンズが、
モールドから取り出した後に得られた。太陽光のタイプの光照射下で、このガラ
スは迅速にオレンジ色から赤い色を発し(λmax値を表2に示した。)、暗
所で再び無色になった。光互変性の特徴は、以下の表2に示されている。比較と
して、従来技術の化合物Lc及びMcの特徴も以下の表2に示した。
これらの測定(表1及び2)は、従来技術の化合物が所望の光化学的特性のコ
ンビネーションを有しないことを示している。化合物Kcは、光化学的に不安定
であり、化合物Mcはむしろ低い活性化型を有し、化合物IはUV下で着色強度
が非常に低い。化合物Jは、共重合によってポリマーにグラフト化することがで
きる。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項
【提出日】1997年4月8日
【補正内容】
9−位で置換されたナフトピランタイプの新規な光互変性化合物が開示された。
譲受人によれば、これらの置換、特にナフチルピラン(これ自身、2つのフェニ
ル基で3−位が置換されている。)の8−位での置換が、光互変性の感度を増加
させるのに効果的である。前記の増加は、おそらく、活性化UVスペクトルの深
色化の修飾に関連している。ナフチルのこの特別な置換は、(UVにさらされて)
活性化された化合物の可視吸収スペクトルで深色性変化の原因となるといわれて
いる。ピラン環上の2つのフェニル置換基は構造的には独立である。この米国特
許に従った光互変性化合物の可視領域のλmaxの値は432nmから543nmの範
囲である。
全てのこれらの改良にもがかわらず、これらのナフチルピランには、不十分な
着色性を有すること、及び十分な色合いと着色性を得るための最も一般的に利用
しうる相補性光互変性化合物とはむしろ不適切なλmax(可視領域)を有するこ
との不利益を有する。
更に、特許出願WO95/00504及びWO−A−95/05382、及び
米国特許第5,395,567には、ジフェニルナフトピラン又はジフェニルヘ
テロベンゾピランであって、ピラン環の2−位に結合された2つのフェニル基が
直接のσ結合又は以下の基によって架橋されているものが開示されている。
WO95/00504において、架橋は、ポリマーマトリクッス内でのこれら
の生成物の拡散の速度を減少させるために提案されている。
架橋が直接の結合で形成されている生成物は光化学的に不安定である。以下の
架橋を有するものは着色性が低い。
−O−
当分野のこの状況では、本発明の本質的な目的の1つは、スピロピラン系に属
し、同じタイプの公知の光互変性化合物の欠点を示さない新規な化合物、特に光
互変性化合物を提供することである。特に、本発明は、
− 高い着色性を有し、
− ピラン環を開環させる活性化の照射(λmax、例えば大きなピーク高さと
領域を有するUV)に対する高い感度を有し、
− 活性化されていない(露光されていない)状態で着色しないか、又は非常
に弱く着色し、
− 活性化の後に強く着色すること、即ち可視領域のλmaxで、大きなピーク
高さと領域を有し、
− 可視領域にλmaxを有し、これが、可視領域での少なくとも1の他の光互
変性化合物の相補的λmaxとの連携において可視スペクトルの十分な適用範囲を
有し、
− 速い着色/脱色速度を有し、
− 十分に広範囲な温度範囲(−20℃から+50℃)でフォトクロミズムに
対して安定性を有し、
− (最適効率の)長期間の永続性を有する
スピロピランであり、これらのスピロ環が容易に調製される必要もあるものに関
する。
本発明の他の目的は、眼用製品の分野での光互変性化合物の使用、特に眼用レ
ンズにおいて、及び/又は眼用レンズに関連してこれらを使用すること、即ち本
発明に関しては、とりわけ眼鏡(サングラス)用レンズ、コンタクトレンズ及び
光学装置用レンズにこれらを使用することに関する。
上記光互変性化合物の使用の観点から、本発明の他の目的は、前記光互変性化
合物を含有し、例えば眼用レンズのコーティング又は前記レンズの構成成分とし
ての発色剤に使用することを意図した組成物を提供することである。
本発明の他の目的は、ポリマー及び/又は架橋剤の形態で光互変性化合物を提
供することである。
本発明の他の目的は、ポリマー又は非ポリマー形態で上記光互変性化合物を含
有する有機ポリマー若しくはコポリマーマトリクッス及び/又は無機マトリクッ
スを提供することである。
本発明の他の目的は、例えばレンズタイプ(例えばサングラス用レンズ)の眼
用製品、つや付け材料、つや付け材料用エレメント、光学部品、センサー、並び
に情報のコーディング、記憶又は表示用装置であって、ポリマー若しくは非ポリ
マーの形態で上記光互変性化合物を、及び/又はこれらを含有する組成物を、及
例1:化合物Aの合成
LiCCH.NH2CH2CH2NH2(9g)を、10,10−ジメチルアント
ロン(7.5g)の40mlテトラヒドロフラン溶液に、−10℃で攪拌しながら
3時間かけて少量ずつ加えた。
次に、混合物を2時間0℃で撹拌した。これを引き続き砕いた氷にあけた。得
られたプロパギルアルコールをトルエン(3×400ml)で抽出した。有機層を
蒸発させた後、これから淡い茶色の固体を得た。化合物の構造はNMRスペクト
ルで確認した。収量:8.3g。
先のステップの生成物(5.2g)及び2−ナフトール(3.32g)を50
mlのテトラヒドロフランに溶解した。触媒量のパラトルエンスルホン酸を加え、
混合物を室温、窒素下に16時間維持した。次にこの溶液を100mlの水及び1
00mlのジイソプロピルエーテルにあけた。有機層を回収し、30mlの水酸化ナ
トリウム水溶液(1N)で3回洗浄し、次いで乾固させた。得られた生成物(4
.45g)をヘプタン/ジイソプロピルエーテル混合溶媒から再結晶した。収量
:2.7g。この構造は、NMRスペクトルで確認した。
例2:化合物Bの合成
7gの例1のプロパギルアルコール、8.8gの2,6−ジヒドロキシナフタ
レン及び触媒量のパラトルエンスルホン酸を100mlの反応容器中で125mlの
テトラヒドロフランに溶解し、混合物を2時間室温に維持した。引き続き、これ
を100mlの水にあけ、この後100mlの塩化メチレンを加えた。有機層を回収
し、次いで乾固した。トルエン/ジクロロメタンを溶出液に用いるシリカカ
ラムのクロマトグラフィーで「ヒドロキシル化された」中間体を25%の収率で
得た。次に、これをアセトン中、炭酸カリウムの存在下で、ジメチル硫酸を用い
てメチル化した。精製した後、黄色がかった粉末の形態で、所望の化合物(B)
を75%の収量で得た。この構造はNMRスペクトルで確認した。
例3:化合物Cの合成
10gのアントロン、5gのLiOMe及び16gのジヨードブタンを、25
0mlの反応容器中で100mlのキシレンを用いて混合し、反応混合物を16時間
還流した。次に、これを100mlの水と200mlのトルエンにあけた。有機層を
抽出し、KOH水溶液で洗浄し、次いで乾固した。得られた固体を、100mlの
ヘプタン中で浸軟し、次いで濾過し、乾燥して9gのスピロシクロペンチルアン
トロンを得た。後者のプロパギルアルコールは、例1のように−10℃でテトラ
ヒドロフラン中のリチウムアセチリドと反応することによって得られる。
次に、化合物(C)は、スピロシクロペンチルアントロンのプロパギルアルコ
ールと2−ナフトールから例1に開示されたのと類似の方法で得られる。生成物
(C)は、18%の収量で、クリーム色の粉末の形態で単離され、この構造はN
MRスペクトルで確認した。
所で再び無色になった。光互変性の特徴は、以下の表2に示されている。比較と
して、従来技術の化合物Mc及びNcの特徴も以下の表2に示した。
これらの測定(表1及び2)は、従来技術の化合物が所望の光化学的特性のコ
ンビネーションを有しないことを示している。化合物Kcは、光化学的に不安定
であり、化合物Mcはむしろ低い活性化型を有し、化合物NcはUV下で着色強
度が非常に低い。化合物Jは、共重合によってポリマーにグラフト化することが
できる。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(51)Int.Cl.6 識別記号 FI
C08K 5/15 C08K 5/15
C08L 101/02 C08L 101/02
G02B 1/04 G02B 1/04
G02C 7/02 G02C 7/02
(81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE,
DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L
U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF
,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,
SN,TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,S
Z,UG),UA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD
,RU,TJ,TM),AL,AM,AT,AU,AZ
,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CZ,
DE,DK,EE,ES,FI,GB,GE,HU,I
S,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LK,LR
,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,MN,
MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,S
D,SE,SG,SI,SK,TJ,TM,TR,TT
,UA,UG,US,UZ,VN
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1. 下記一般式(I)の化合物、特に光互変性化合物。 但し、 −R2、R3、R4、R5、R6及びR7は、同一であるか又は異なっており、 ■ 水素、 ■ アルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール又は ヘテロアリール基(好ましくは供与体若しくは受容体基で一置換、二置換又は三 置換されたフェニル又はナフチル)又はアリールオキシ又はアラルキル基(前記 基は、任意にハロゲン化されうる。)、 ■ ハロゲン、好ましくはF、Br又はCl、 ■ OR、SR、−OCOR又は−COOR(但し、R=H、アルキル及 び/又はシクロアルキル及び/又はアリール)、 ■ (ポリ)エーテル、(ポリ)アミド、(ポリ)カーボネート、(ポリ )カルバメート、(ポリ)尿素又は(ポリ)エステル、 ■ *アミノ基、但し−一旦(I)に結合されると−一級、二級又は三級 アミンを生じるもの(前記アミンは、アルキル、アリール又はアラルキルで、そ のタイプに依存して一置換又は二置換される。)、 *又は、1以上のヘテロ原子を任意に含有する環状アミノ基、 ■ 又は、好ましくはCF3、CN、NO2及びSCNを包含する群から選 択される電子吸引基、 であり、 − R4、R5、R6及びR7基の少なくとも2つ、好ましくは2つのビシナ ル炭素に結合されているものが、有利には4から7の環要素、より有利には5又 は6の環要素を有する少なくとも1つの芳香族又は脂肪族環を任意に形成し、前 記環は、少なくとも1つのヘテロ環を形成するように少なくとも1つのヘテロ原 子を任意に含有し、後者の環はR2からR7に対して先に定義した1以上の同一で あるか又は異なった基で任意に置換されうる。 − n及びmは、一方とは独立に0から4の値をとり、 n及び/又はmが>2である場合、R2又はR3の2つは、少なくとも 1つの芳香族環を形成するように任意に組み合わされうる。 − 結合ユニットLは、芳香族環又はヘテロ芳香族環よりなるA及びBの 2つの部分(A及びBは同一であるか又は異なっている。)の間に存在する。 − Lは、環A及びBの2,2’−位に結合されることが好ましく、前記 式(I)は、Lが以下の基の群から選択されることを特徴とする。 但し、 →R8及びR9は同一であるか又は異なっており、直鎖又は分岐鎖のC1− C12アルキル、C1−C12のシクロアルキル、アリール、アラルキル、又はアル キルアリールであり、 これらのR8及びR9基は、 ■ 任意に置換され、 ■ 以下の基の群から選択される:アルキレン、フェニル及び/又はア ルキル、メチル及びメチレンフェニル基が特に好ましい。 →R8及びR9は、置換又は無置換の炭化水素環であって、少なくとも1つ のヘテロ原子を任意に含有する芳香族環及び/又は脂肪族環と縮合していてもよ く、又は縮合していなくてもよいものを形成するように任意に 組み合わされ、 この環は、好ましくは脂肪族環であり、4から7の環要素を有する。 →x=1から3である。 2. A及びBがフェニル基、即ちA=Ph1、B=Ph2である下記一般式( I’)の、請求の範囲第1項に記載の化合物、特に光互変性化合物。 但し、R2からR7、n及びmは請求の範囲第1項で定義したとおりである 。 3. 請求の範囲第1項に記載の化合物であって、本発明に従った式(I)及 び(I’)のR2からR7基が、好ましくは、以下のリスト、即ちアルケニル、有 利にはビニル、メタクリロイル、アクリロイル、アクリロキシアルキル、メタク リロキシアルキル又はエポキシから選択される少なくとも1つの反応性重合基及 び/又は架橋基を含有及び/又は形成することを特徴とする化合物。 4. 請求の範囲第1項又は第2項に記載の化合物であって、式(I)及び(I' )において、 − R2及びR3は水素又は−OMeである。 − 少なくとも2つのR4及びR5、又はR6及びR7は *以下の基から選択される環を、 ■ 但し、R12からR15はR2からR7に対して先に定義したとおりで あり、q、r及びs=0から4であり、t=0から2である。 ■ X=O、S又はNである。 *より好ましくは、以下のサブグループから選択される環を形成すること 、 を特徴とする化合物。 5. 以下の生成物の1つよりなる請求の範囲第1項に記載の化合物。 6. 請求の範囲第3項に記載の少なくとも1つの光互変性化合物によって形 成される少なくとも1つのモノマーの重合及び/又は架橋によって得られる(コ) ポリマー及び/又は架橋された化合物。 7. 請求の範囲第1項に記載の少なくとも1つの光互変性化合物でグラフト 化されたことを特徴とするコポリマー。 8. 光互変性組成物であって、該組成物が、 − 請求の範囲第1項に記載の少なくとも1つの化合物及び/又は請求の範囲第 6項または第7項に記載の少なくとも1つの(コ)ポリマー; − 及び、任意に、少なくとも他の光互変性化合物及び/又は少なくとも1つの 着色剤及び/又は少なくとも1つの安定化剤 を含有することを特徴とする光互変性組成物。 9. (コ)ポリマーマトリクッスであって、該マトリクッスが、 − 少なくとも1つの請求の範囲第1項に記載の化合物; − 及び/又は少なくとも1つの請求の範囲第6項又は7項に記載の(コ)ポリ マー; − 及び/又は少なくとも1つの請求の範囲第8項に記載の組成物 を含有することを特徴とする(コ)ポリマーマトリクッス。 10. 請求の範囲第9項に記載のマトリクッスであって (コ)ポリマーが 以下に挙げられるものから選択されることを特徴とするマトリクッス。 − ポリアルキル、ポリシクロアルキル、ポリアリール又はポリアリールアルキ ル、モノ−、ジ−、トリ−又はテトラアクリレート若しくは−メタアクリレート であって、任意にハロゲン化されているか、又は少なくとも1つのエーテル及び /又はエステル及び/又はカーボネート及び/又はカルバメート及び/又はチオ カルバメート及び/又は尿素及び/又はアミド基を含有しうるもの、 − ポリスチレン、ポリカーボネート(例えば、ポリビスフェノール−A カー ボネート、ポリアリルジエチレングリコールカーボネート)、ポリエポキシ、ポ リウレタン、ポリチオウレタン、ポリシロキサン、ポリアクリロニトリル、ポリ アミド、脂肪族又は芳香族ポリエステル、ポリビニル、酢酸セルロース、三酢酸 セルロース、セルロースアセテート−プロピオネート、又はポリビニルブチラー ル、 − 2以上のタイプのモノマー又は上記ポリマーの混合物のコポリマー、好まし くは、ポリカーボネート/ポリウレタン、ポリ(メタ)アクリレート/ポリウレ タン、ポリスチレン/ポリ(メタ)アクリレート又はポリスチレン/ポリアクリ ロニトリル、有利には、ポリエステル及びポリカーボネート又はポリ(メタ)ア クリレートの混合物。 11. 眼用製品、特に眼鏡又はサングラスであって、 − 少なくとも1つの請求の範囲第1項に記載の化合物; − 及び/又は少なくとも1つの請求の範囲第6項又は第7項に記載の(コ)ポ リマー; − 及び/又は少なくとも1つの請求の範囲第8項に記載の組成物; − 及び/又は少なくとも1つの請求の範囲第9項又は第10項に記載のマトリ クッス を含有する眼用製品。 12. 請求の範囲第11項に記載の眼用製品であって、該製品がレンズより なることを特徴とする眼用製品。 13. 窓ガラス及び/又は光学装置であって、 − 少なくとも1つの請求の範囲第1項に記載の化合物; − 及び/又は少なくとも1つの請求の範囲第6項又は第7項に記載の(コ)ポ リマー; − 及び/又は少なくとも1つの請求の範囲第8項に記載の組成物; − 及び/又は少なくとも1つの請求の範囲第9項又は第10項に記載のマトリ クッス を含有するもの。
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