JPH11502448A - 医療用注射装置に関する改良 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 注射装置は、針（１）を備えたカートリッジ（２）が置かれたバレル（３）を有し、針は最初は鞘（７）により保護されており、キャップ（４）がバレル（３）の前方端部をほぼ閉じる。針（１）は、針の後端部がカートリッジの先端部において皮膜から離れるように、最初はカートリッジ（２）に対して前方位置にあるキャリア（１２）の上にある。しかしながら、キャップ（４）が嵌め合わされた時に、それはキャリア（１２）を押圧し、針（１）が皮膜を貫通するようにカートリッジ（２）に対して後ろ向きに移動する。また、キャップ（４）の嵌合期間中において、キャップは鞘（７）に係合し、キャップが装置の使用のために取り除かれた時に、針（１）を露出させた状態で鞘が引き離される。

Description

【発明の詳細な説明】 医療用注射装置に関する改良 本発明は、医療用注射装置に関する。 ある種の医療用注射装置は、その先端部が皮膜により閉ざされた（通常、スコ ット注射器として知られている）カートリッジ内に投与すべき規定量を有する。 針は、先端部と同様に後端を有し、注射の前に、この後端およびカートリッジは 一緒にされて皮膜を貫通し、このようにしてカートリッジの内側の流体への針の 通路が開けられる。この用途は、カートリッジがその動作のために移動されるも のでなくて、針アセンブリが貫通を達成するために後ろ向きに移動される装置に 関係するものである。 使用の前に、患者に挿入すべき先端部が十分に保護されなければならないのは 明らかである。同時に、後端が皮膜を貫通するように、針アセンブリを後ろ向き に押圧するための配置が必要である。これは保護体を取り除くことにより行うこ とが可能であるが、これは取扱いが面倒であり、また、危険である。 本発明の目的は、後で注射の直前に取り除かれる、針の保護体を所定の位置に おいたままで、皮膜の貫通を容易に行うことができる配置を提供することである 。 本発明によれば、注射すべき流体のカートリッジを収容するための前方端部キ ャップを備えたバレルを含む注射装置であって、カートリッジは、その前方端部 が皮膜により閉じられており前記前方端部に二つのモードで嵌まり合う針アセン ブリを有しており、第１のモードは皮膜が無傷である待機モードであり、第２の モードは皮膜が針の後端部により貫通される使用モードであり、針アセンブリは 、カートリッジに対して後方に移動されるものであり、針の前方端部が最初は鞘 により保護され、キャップはバレルに対して次第に押しつけられ、第１の移動に より鞘に係合させ、針アセンブリを押圧する第２の移動により第１のモード位置 から第２のモード位置に移動させ、続いてキャップを取り除いて針から鞘を取り 去って装置を使用できるようにする注射装置が提供される。 換言すれば、キャップは押圧され、次いで、引き離され、この動作により、カ ートリッジと針の後端部が一緒にされ、次いで、針の前方端部の保護部が取り除 かれる。 好適な形態においては、針アセンブリが、前記第１のモードにおいてカートリ ッジの前方端部にスナップ的に嵌合する係合を行うものであり、この係合がキャ ップの第２の移動により解放される。 また針アセンブリは、前記第２のモードにおいてカートリッジの前方端部にス ナップ的に嵌合する係合を行うものであって、この係合がキャップの第２の移動 の終了時に達成されるものであってもよい。 これらのスナップ的な係合は、それぞれ環状リブおよび溝により行うことがで きる。好適には、針アセンブリは、二つの内部の軸方向に間隔が空けられた環状 リブを有し、カートリッジは、その先端部の周りにリブのいずれかが係合するこ とができる環状溝を有する。 好適には、鞘は外向き突起を有し、キャップはその第１の移動を完了したとき に外向き突起をスナップ的に通過する内向き突起を有し、キャップを取り除く時 にこれらの突起が一緒に係合することにより鞘が針から引き離される。これらの 突起は、環状リブであると都合がよい。別法として、キャップは、その第１の移 動の期間中に摩擦により鞘を把持し、この把持により鞘を取り除くように形成す ることができる。 キャップは、押圧されて、あるいは、ねじられてバレルに嵌まり合うものとす ることができる。 本発明を、一層良く理解するために、例として一つの実施態様が添付の図面を 参照してここで説明される。 図１は、使用前の医療用注射装置の先端部の軸断面図である。 図２は、使用する準備がされた装置を備えた先端部の軸断面図である。 図３は、キャップが取り除かれて使用する準備ができた装置を備えた先端部の 軸断面図である。 この装置は、針１を通してカートリッジ２から一定量を投与するためのもので ある。これは、プランジャ（図示せず）を有しており、それ自身を全体に前方に 押しつけて、針１を突出させることができるが、このための機構も同様に図示さ れていない。これは、本発明の部分を形成しない。 針１およびカートリッジ２は、ぴったりとスライド的に嵌合した状態でその先 端部がキャップ４を受け入れるバレル３内で同軸的に運ばれる。キャップは、内 側環状リブ６内のその後端部で終端する中心軸通路５を有し、嵌め合わされたと きに、針鞘７を外側環状リブ８で終端する裾広がりの基部でぴったりと取り囲む 。外部では、キャップは、その外側端部において拡大されて摘み９とされ、後端 部の近くで肩部１０において細くなって差し込み口１１を形成する。この差し込 み口の端面は、以下に説明する機能を有する。 針１は、キャリア１２内に取り付けられる。針１は、実際には、それにより鞘 ７が把持される外側環状リブ１４が存在するその付け根において、僅かに円錐状 とされたノーズ１３に設置される。針は、ノーズ１３から前方および後方に突出 する。ノーズの後方において、キャリアは、段差が付けられた円筒状構造１５の 中に広がる。これにより、二つの前方を向いた外側肩部１６および１７が作られ 、後部肩部１７により内部的に位置決めされて環状リブ１８がある。第１のリブ １８とノーズ１３の間には、第２の内部環状リブ１９がある。 細長いカラー２０は、構造１５の後部の径大部を自由に囲む。その前方端部に おいては、それは、半径方向に内側に突出し、また肩部１７とバレル３の内側の 環状リブ２２の前方側とそれぞれ協力するように外側に突出するリム２１を有す る。その後方端部においては、カラーは、外向きフランジ２３と、カラーを囲み フランジとリブ２２の後ろ側の間で作用するコイルスプリング２４とを有する。 カートリッジ２は、その先端部において、ネック２５と、その周りに環状溝２ ７が有るヘッド２６とを有する。 初期位置においては、図１に示されるように、リブ１８は溝２７に係合して、 針１の後端部がカートリッジから離れるように、針キャリア１２をカートリッジ ２に対して強固に保持する。キャップ５は、内部リブ６が外部リブ８をスナップ 的に通過する中間位置に押し込まれ、差し込み口１１の端面が、円筒状構造１５ がノーズ１３に向かって径小となる肩部１６から僅かに離れるか、軽く突き当た った状態とされる。この位置においては、キャップを更に押し込むときに、カー トリッジ−針アセンブリにより与えられる抵抗がある。 注射器を使用できるようにするために、キャップ５は、摘み８により更にバレ ル３の中に押し込まれる。差し込み口１１の端面は、次いで、肩部１６に係合し 、針キャリア１２を後ろ向きに押圧する。リブ１８は溝２７から外れ、キャップ ５が完全にホーム位置に至り、リブ１９が溝２７にスナップ的に嵌まる。この移 動の期間中に、針１の後端部は、カートリッジ２の先端部において皮膜を貫通す る。この装置は、次いで図２の位置になる。 使用する場合には、キャップ５は、図３に示されるように引き離される。針キ ャリア１２は、溝２７に係合したリブ１９により、カートリッジ２を塞いだ状態 で保持されるが、リブ６および８の相互係合は、鞘７をリブ１４からスナップ的 に引き離して鞘７をキャップと共に取り去ることができる程度に十分に強固であ る。次いで、カートリッジ−針アセンブリは、鞘が解放される前にスプリング２ ４が僅かに圧縮されるかもしれないが、肩部１７に突き当たってリム２１により 捕捉されるように前方に移動される。 鞘７を把持するためのキャップ４の他のやり方は、ノーズ１３の直ぐ前側にな るように、通路５の中間位置において、図において破線で示された環状リブ２８ によるものである。したがって、リブ６は設けられない。ゴムあるいは適当なプ ラスチック鞘７を備え、また、これに強固に係合するように寸法が設定され、更 に、これに僅かに噛み合うように広げられたリブ２８を備えているので、キャッ プを取り除く時に、鞘を引き離すのに十分な摩擦が存在する。 キャップをバレルの前方端部に押し込む代わりにねじ込んでもよい。この場合 には、摘み９は押されるのではなくて回転される。

───────────────────────────────────────────────────── 【要約の続き】

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．注射すべき流体のカートリッジを収容するための前方端部キャップを備え たバレルを含む注射装置であって、カートリッジは、その前方端部が皮膜により 閉じられており前記前方端部に二つのモードで嵌まり合う針アセンブリを有して おり、第１のモードは皮膜が無傷である待機モードであり、第２のモードは皮膜 が針の後端部により貫通される使用モードであり、針アセンブリは、カートリッ ジに対して後方に移動されるものであり、針の前方端部が最初は鞘により保護さ れ、キャップはバレルに対して次第に押しつけられ、第１の移動により鞘に係合 させ、針アセンブリを押圧する第２の移動により第１のモード位置から第２のモ ード位置に移動させ、続いてキャップを取り除いて針から鞘を取り去って装置を 使用できるようにする注射装置。 ２．針アセンブリが、前記第１のモードにおいてカートリッジの前方端部にス ナップ的に嵌合する係合を行うものであり、この係合がキャップの第２の移動に より解放される請求項１に記載の注射装置。 ３．針アセンブリが、前記第２のモードにおいてカートリッジの前方端部にス ナップ的に嵌合する係合を行うものであり、この係合がキャップの第２の移動の 終了時に達成される請求項１または請求項２に記載の注射装置。 ４．針アセンブリが、二つの内部の軸方向に間隔が空けられた環状リブを有し 、カートリッジが、その先端部の周りにリブのいずれかが係合することができる 環状溝を有する請求項２または請求項３に記載の注射装置。 ５．鞘が外向き突起を有し、キャップがその第１の移動を完了したときに外向 き突起をスナップ的に通過する内向き突起を有し、キャップを取り除く時にこれ らの突起が一緒に係合することにより鞘が針から引き離される請求項１ないし請 求項４のいずれかに記載の注射装置。 ６．突起が環状リブである請求項５に記載の注射装置。 ７．キャップが、その第１の移動の期間中に摩擦により鞘を把持し、この把持 により鞘を取り除くように形成された請求項１ないし請求項５のいずれかに記載 の注射装置。 ８．キャップが、押圧されてバレルに嵌まり合うものである請求項１ないし請 求項７のいずれかに記載の注射装置。 ９．キャップが、ねじられてバレルに嵌まり合うものである請求項１ないし請 求項７のいずれかに記載の注射装置。