JPH1149015A - パワーステアリング装置 - Google Patents

パワーステアリング装置

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JPH1149015A
JPH1149015A JP9221921A JP22192197A JPH1149015A JP H1149015 A JPH1149015 A JP H1149015A JP 9221921 A JP9221921 A JP 9221921A JP 22192197 A JP22192197 A JP 22192197A JP H1149015 A JPH1149015 A JP H1149015A
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JP
Japan
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control
flow rate
variable throttle
valve
control flow
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JP9221921A
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English (en)
Inventor
Katsuhiro Suzuki
勝博 鈴木
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KYB Corp
Original Assignee
Kayaba Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アシスト力が必要とされないときに、バルブ
機構側に供給する制御流量を少なくして、エネルギーロ
スを低減しながらも、その制御流量が変化するときに、
操舵フィーリングが悪くなることのないパワーステアリ
ング装置を提供することである。 【解決手段】 バルブ機構は、制御流量を制御してパワ
ーシリンダに分配供給する第1制御バルブと、制御流量
を制御してタンクに戻す第2制御バルブとからなり、し
かも、第2制御バルブの上流側あるいは下流側に、制御
流量が増えるのに合わせて開度を大きくする可変絞り機
構を設けている。そして、エンジン回転数検出機構を設
け、エンジン回転数が車両の走行域とみなされる設定回
転数を超えたときのみ、制御流量が増えるのに合わせて
可変絞り機構の開度を大きくする構成にしている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、非操舵時にバル
ブ機構側に供給する制御流量を少なくして、エネルギー
ロスを低減させられるパワーステアリング装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来のパワーステアリング装置として
は、エネルギーロスを低減するため、アシスト力を必要
としない非操舵時に、バルブ機構側に供給する制御流量
を少なくする構成にしたものが知られている。そのよう
なパワーステアリング装置としては、例えば、特開平8
−192758号公報や特開平8−301132号公報
等に開示されたものがあるが、その一例を図15、16
にしたがって説明する。
【0003】図15に示すように、ポンプを、流量制御
機構1を介してバルブ機構Vに接続している。流量制御
機構1は、ポンプに接続する可変絞り2を備えている。
この可変絞り2は、ノーマル状態で最小開度を保ってい
るが、その上流側の圧力が高くなると、スプリング3に
抗して切換わり、開度を大きくする。さらに、ポンプに
は、可変絞り2よりも上流側に、流量制御弁4を接続し
ている。この流量制御弁4は、可変絞り2前後の圧力差
に応じて切換わり、その圧力差を一定に保っている。し
たがって、可変絞り2の開度が一定であれば、そこを流
れる流量は一定に保たれることになる。なお、リリーフ
弁5は、回路の最高圧を決定するものである。
【0004】上記流量制御機構1で制御された制御流量
は、バルブ機構Vに供給される。そして、このバルブ機
構Vは、制御流量を制御してパワーシリンダCに分配供
給する。このバルブ機構Vでは、例えば、ステアリング
ホイールWを一方に切ると、制御絞り48a、48cの
開度が大きくなり、同時に、制御絞り48b、48dの
開度が小さくなる。逆に、ステアリングホイールWを他
方に切ると、制御絞り48b、48dの開度が大きくな
り、同時に、制御絞り48a、48cの開度が小さくな
る。
【0005】このようにしたパワーステアリング装置で
は、非操舵時に、パワーシリンダCの負荷圧Pが低いの
で、可変絞り2の上流側の圧力も低く、この可変絞り2
は最小開度を保っている。したがって、バルブ機構V側
には、その最小開度で決められた最低流量Q1のみが供
給される(図16の領域a)。それに対して、操舵時に
は、パワーシリンダCの負荷圧Pが高くなり、所定圧P
1に達したとき、可変絞り2が切換わって、その開度を
大きくする。したがって、バルブ機構V側には、可変絞
り2の開度に応じて制御された流量Qが供給される(図
16の領域b)。そして、パワーシリンダCの負荷圧P
が設定圧P2を超えた状態では、可変絞り2の開度が一
定に保たれ、バルブ機構V側には、アシスト力に必要と
される流量Q2が供給されることになる(図16の領域
c)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来例の
パワーステアリング装置では、制御流量Qが最低流量Q
1からアシスト力に必要とされる流量Q2に変化する領域
(図16の領域b)で、その流量変化によりバルブ機構
Vでの圧力が変化してしまう。そのため、その瞬間に急
にアシスト力が発生するような状態となり、ドライバー
がハンドルをとられ等の違和感を感じて、操舵フィーリ
ングが悪くなってしまうことがあった(図4の実線b参
照)。この発明は、アシスト力が必要とされないとき
に、バルブ機構側に供給する制御流量を少なくして、エ
ネルギーロスを低減しながらも、その制御流量が変化す
るときに、操舵フィーリングが悪くなることのないパワ
ーステアリング装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明は、ポンプと、
ポンプ吐出作動油を制御する流量制御機構と、流量制御
機構から供給された制御流量を制御して、パワーシリン
ダを作動させるバルブ機構とを備え、上記流量制御機構
は、アシスト力が必要とされないときに、制御流量を最
低流量に保ち、アシスト力が必要とされるときに、その
制御流量を増やして、アシスト力に必要とされる流量に
保つ構成にしたパワーステアリング装置を前提とする。
そして、第1の発明は、上記バルブ機構は、制御流量を
制御してパワーシリンダに分配供給する第1制御バルブ
と、制御流量を制御してタンクに戻す第2制御バルブと
からなり、しかも、第2制御バルブの上流側あるいは下
流側に、制御流量が増えるのに合わせて開度を大きくす
る可変絞り機構を設ける構成にし、さらに、エンジン回
転数検出機構を設け、エンジン回転数が車両の走行域と
みなされる設定回転数を超えたときのみ、制御流量が増
えるのに合わせて上記可変絞り機構の開度を大きくする
構成にした点に特徴を有する。
【0008】第2の発明は、第1の発明において、流量
制御機構は、パワーシリンダの負荷圧が所定圧よりも低
ければ、制御流量を最低流量に保ち、その負荷圧が所定
圧を超えたら、制御流量を増やすとともに、設定圧に達
してからは、アシスト力に必要とされる流量に保つ構成
にし、しかも、可変絞り機構は、第2制御バルブの上流
側あるいは下流側に設けた可変絞り部と、この可変絞り
部の開度を調節するコントローラーと、パワーシリンダ
の負荷圧の変化を検出し、その信号をコントローラーに
伝える圧力センサとからなる点に特徴を有する。
【0009】第3の発明は、第1の発明において、流量
制御機構は、操舵角が中立範囲にあれば、制御流量を最
低流量に保ち、その操舵角が中立範囲を超えたら、制御
流量を増やすとともに、設定角度に達してからは、アシ
スト力に必要とされる流量に保つ構成にし、しかも、可
変絞り機構は、第2制御バルブの上流側あるいは下流側
に設けた可変絞り部と、この可変絞り部の開度を調節す
るコントローラーと、操舵角を検出し、その信号をコン
トローラーに伝える操舵角センサとからなる点に特徴を
有する。
【0010】第4の発明は、第1の発明において、流量
制御機構は、操舵トルクが小さければ、制御流量を最低
流量に保ち、その操舵トルクが所定トルクを超えたら、
制御流量を増やすとともに、設定トルクに達してから
は、アシスト力に必要とされる流量に保つ構成にし、し
かも、可変絞り機構は、第2制御バルブの上流側あるい
は下流側に設けた可変絞り部と、この可変絞り部の開度
を調節するコントローラーと、操舵トルクを検出し、そ
の信号をコントローラーに伝える操舵トルクセンサとか
らなる点に特徴を有する。
【0011】
【発明の実施の形態】図1〜6に、この発明のパワース
テアリング装置の第1実施例を示す。ただし、上記従来
例で説明したものと同一の構成要素については、同一の
符号を付すとともに、その詳細な説明を省略する。図1
に示すように、バルブ機構Vは、制御流量を制御して、
パワーシリンダCに分配供給する第1制御バルブ6と、
制御流量を制御しタンクに戻す第2制御バルブ7とから
なる。このようにしたバルブ機構Vでは、例えば、ステ
アリングホイールWを一方に切ると、制御絞り8a、8
c及び9a、9cの開度が大きくなり、同時に、制御絞
り8b、8d及び9b、9dの開度が小さくなる。逆
に、ステアリングホイールWを他方に切ると、制御絞り
8b、8d及び9b、9dの開度が大きくなり、同時
に、制御絞り8a、8c及び9a、9cの開度が小さく
なる。
【0012】いま、ステアリングホイールWをさほど大
きく切らなければ、流量制御機構1から供給された制御
流量の一部は、第2制御バルブ7を通過してタンクに戻
される。したがって、その分第1制御バルブ6に導かれ
る流量が少なくなり、パワーシリンダCにはさほど大き
なアシスト力が発生しない。それに対して、ステアリン
グホイールWを大きく切ると、流量制御機構1から供給
される制御流量は、第2制御バルブ7を通過して流れる
流量と、第1制御バルブ6に導かれる流量とに分流され
るが、これら第1、2制御バルブ6、7が供働して圧力
制御するので、パワーシリンダCに大きなアシスト力を
発生させることができる。さらに、第2制御バルブ7の
下流には、電磁ソレノイド11によって開度が決められ
る可変絞り部10を設けている。そして、この電磁ソレ
ノイド11へ流す電流を、コントローラー12によって
制御している。さらに、上記コントローラー12には、
バルブ機構Vの上流側の圧力を検出する圧力センサ13
と、エンジン回転数を検出するエンジン回転数センサ1
4とを接続している。
【0013】コントローラー12は、通常、電磁ソレノ
イド11に電流I2を出力し、可変絞り部10を一定開
度に保つと同時に、図2に示すフロチャートからなるプ
ログラムを実行している。まず、エンジン回転数センサ
14で検出したエンジン回転数が、設定回転数を超えた
かどうかを判断している(ステップ101)。そして、
エンジン回転数が設定回転数以下であれば、そのまま電
磁ソレノイド11に電流I2を出力している。それに対
して、エンジン回転数が設定回転数を超えていれば、圧
力センサ13で検出した圧力に基づいて、以下のように
電流を変化させる。
【0014】つまり、圧力センサ13で検出した圧力
が、パワーシリンダCの負荷圧P1以下に対応する値で
あれば、そのまま電磁ソレノイド11に電流I2を出力
している。ただし、圧力センサ13で検出した圧力が、
パワーシリンダCの負荷圧P1〜P2に対応する変化をす
れば、それにあわせて電流をI1(<I2)まで漸次小さ
くする。このとき、可変絞り部10は、その電流の変化
に比例して、開度を漸次大きくすることになる(ステッ
プ102)。そして、圧力センサ13で検出した圧力
が、パワーシリンダCの負荷圧P2より大きいときに対
応する値であれば、電磁ソレノイド11に電流I1を出
力することになる(ステップ103)。
【0015】次に、この第1実施例のパワーステアリン
グ装置の作用を説明する。非操舵時であれば、バルブ機
構Vが中立状態にあり、パワーシリンダCの負荷圧Pが
0〜P1の範囲にある。したがって、流量制御機構1か
らは、最低流量Q1のみがバルブ機構V側に供給される
ことになり、エネルギーロスを低減させることができ
る。このとき、コントローラー12は、電磁ソレノイド
11に電流I2を流して、可変絞り部10を一定開度に
保っている。そして、流量制御機構1から供給された最
低流量Q1は、第1制御バルブ6と、第2制御バルブ7
及び可変絞り部10とを介してタンクに戻される。
【0016】ステアリングホイールWを切ると、その操
舵量や車速に応じてパワーシリンダCの負荷圧Pが上昇
する。したがって、図16に示すように、この負荷圧P
が所定圧P1を超えれば、流量制御機構1から供給され
る流量が増え、設定圧P2を超えてからは、アシスト力
に必要とされる流量Q2に保たれることになる。そし
て、前述したように、第1制御バルブ6と第2制御バル
ブ7とが相まってその制御流量を制御し、パワーシリン
ダCにアシスト力を発生させることになる。
【0017】このとき、コントローラー12は、図2に
示すフローチャートにしたがって作動し、可変絞り部1
0を制御するのであるが、まず、エンジン回転数が設定
回転数を超えている状況について説明する。この状況で
は、パワーシリンダCの負荷圧PがP1からP2に変化す
るのにあわせて、コントローラー12が、電磁ソレノイ
ド11に流す電流をI2からI1に漸次変化させる。つま
り、制御流量Qが最低流量Q1からアシスト力に必要と
される流量Q2に増えるのにあわせて、可変絞り部10
の開度が漸次大きくなることとなる。
【0018】このようにして可変絞り部10の開度が大
きくなれば、第2制御バルブ7を通過する流量が増加、
言い換えれば、第1制御バルブ6ヘ導かれる流量が減少
する。したがって、制御流量Qの増加にともなってパワ
ーシリンダCの圧力が急激に増大するのを防ぐことがで
き、ドライバーがハンドルをとられるような違和感を感
じることはなく、操舵フィーリングを向上させることが
できる(図4の二点鎖線a)。なお、パワーシリンダC
の負荷圧Pが設定圧P2を超えれば、電流I1に保たれる
ので、可変絞り部10の開度も一定となる。そして、第
1制御バルブ6と第2制御バルブ7とが相まって、パワ
ーシリンダCにアシスト力を発生させることになる。
【0019】次に、エンジン回転数が設定回転数以下の
状況について説明する。この状況では、パワーシリンダ
Cの負荷圧PがP1を超えて変化しても、コントローラ
ー12が電磁ソレノイド11に流す電流をI2に保って
いる。したがって、制御流量Qが増加するときも、可変
絞り部10の開度は一定に保たれたままであるが、以下
では、その理由を説明する。車両の停止・極低速域で
は、ステアリングホイールWを少しでも切れば、パワー
シリンダCの負荷圧Pは急上昇し、負荷圧P2を超えた
高い領域で変化することになる。しかも、車両の停止・
極低速域ではステアリングホイールWを大きく切ること
がほとんどなので、負荷圧P1〜P2おいて制御流量Qが
増えたとしても、操舵フィーリングにはほとんど影響を
与えない。また、車両の停止・極低速域で、制御流量Q
の変化にあわせて可変絞り部10の開度を大きくする
と、逆にアシスト力の立ち上がりが妨げられて、ステア
リングの軽快感が悪くなってしまうことも考えられる。
【0020】ここで、一般的に、エンジン回転数は、車
速にほぼ比例するものと考えられる。そして、車速を検
出するよりも、エンジン回転数を検出するほうが、より
車両の状態についての直接的な信号を得ることができ
る。そこで、エンジン回転数が設定回転数以下であると
き、車両が停止・極低速走行域にあるものとみなして、
負荷圧P1〜P2おいて制御流量Qが増えるときにも、可
変絞り部10の開度を一定に保ったままにしている(図
4の実線b)。
【0021】それに対して、車両の走行域、つまり、低
速走行域から中・高速走行域にかけては、車速が高くな
るほど、パワーシリンダCの負荷圧Pの使用領域は低く
なる。したがって、負荷圧P1〜P2おいて制御流量Qが
増えると、操舵フィーリングに与える影響は大きくなっ
てしまう。そこで、エンジン回転数が設定回転数を超え
たときだけ、既に説明したように、負荷圧P1〜P2おい
て制御流量Qが増えるときに、可変絞り部10の開度を
大きくするようにしている(図4の二点鎖線a)。な
お、この第1実施例では、可変絞り部10を、第2制御
バルブ7の下流側に配置したが、上流側に配置しても同
様の効果を得ることができる。また、可変絞り部10
は、負荷圧Pにかかわらず、エンジン回転数が設定回転
数以下のとき、開度を完全に閉じておき、第1制御バル
ブ6のみでパワーシリンダCを制御し、エンジン回転数
が設定回転数以上になったとき及び負荷圧PがP1以上
になったとき、負荷圧に依存して、その開度を開くよう
に構成することもできる。
【0022】図5、6には、以上述べた第1実施例のパ
ワーステアリング装置の具体例を示す。図5に示すよう
に、ケーシング15には、両端に図示しない車輪を連係
させたラック軸16を組み込んでいる。そして、このラ
ック軸16のラック16aに、出力軸17に設けたピニ
オン17bをかみ合せている。さらに、この出力軸17
には、トーションバー18を介して、図示しないステア
リングホイールWに連係する入力軸19を連結してい
る。上記出力軸17の基端には、ピン20を介してスリ
ーブ21を固定している。また、入力軸19の外周面に
は、一体的にロータリースプール22を形成している。
そして、これらスリーブ21とロータリスプール22と
を相対回転自在に嵌合して、ロータリーバルブを構成し
ている。
【0023】図6にしたがって、このバルブ機構Vとし
てのロータリバルブを説明する。ロータリスプール22
には、その径方向に対向させて配置した一対の供給凹部
23を形成している。そして、これら供給凹部23の両
隣に戻り凹部24を形成し、これら戻り凹部24を、ロ
ータリースプール22内を介してタンクに連通させてい
る。さらに、ロータリスプール22には、戻り凹部24
に挟まれた位置に、それぞれ2つの連絡凹部25、26
を形成している。
【0024】一方、スリーブ21には、流量制御機構1
を介してポンプに接続する一対の入力ポート27を形成
し、それぞれを上記供給凹部23に連通している。そし
て、これら入力ポート27の両隣にシリンダ制御溝2
8、29を形成し、シリンダ制御溝28をパワーシリン
ダCの一方の圧力室に、また、シリンダ溝29をパワー
シリンダCの他方の圧力室それぞれ連通している。さら
に、スリーブ21には、入力ポート27とほぼ90度ず
らした位置に、流量制御機構1を介してポンプに接続す
る分流制御溝30を形成している。そして、これら分流
制御溝30の両隣に戻り制御溝31、32を形成し、タ
ンクに接続している。しかも、これら戻り制御溝31、
32とタンクとの連通過程には、上記可変絞り部10を
介在させている。
【0025】このようにしたロータリバルブには、供給
凹部23がシリンダ制御溝28、29に連通する過程
に、それぞれ一対の制御絞り8a、8bが構成される。
さらに、シリンダ制御溝28、29が戻り凹部24に連
通する過程に、それぞれ一対の制御絞り8d、8cが構
成される。そして、これら制御絞り8a〜8dによっ
て、流量制御機構1から供給される制御流量を制御して
パワーシリンダCに分配供給する第1制御バルブ6を構
成している。また、分流制御溝30が連絡凹部25、2
6に連通する過程に、それぞれ一対の制御絞り9a、9
bが構成される。さらに、連絡凹部25、26が戻り制
御溝31、32に連通する過程に、それぞれ一対の制御
絞り9d、9cが構成される。そして、これら制御絞り
9a〜9dによって、流量制御機構1から供給される制
御流量を制御してタンクに戻す第2制御バルブ7を構成
している。
【0026】例えば、図示しないステアリングホイール
Wを切って、ロータリスプール22がスリーブ21に対
して図6の矢印k方向に回転したとする。このとき、第
1制御バルブ6では、制御絞り8aの開度が大きくなる
とともに、制御絞り8dの開度が小さくなる。また、制
御絞り8bの開度が小さくなるとともに、制御絞り8c
の開度が大きくなる。したがって、パワーシリンダCの
一方の圧力室に流体が導かれ、かつ、他方の圧力室の流
体がタンクに戻され、その圧力差によってアシスト力を
付与することになる。
【0027】同時に、第2制御バルブ7では、制御絞り
9bの開度が小さくなり、また、制御絞り9dの開度が
小さくなる。このとき、ロータリスプール22がスリー
ブ21に対してさほど回転しなければ、流量制御機構1
から供給された制御流量の一部は、まだ制御絞り9b、
9dを通過してタンクに戻される。それに対して、ステ
アリングホイールWを大きく切ったような場合、ロータ
リスプール22がスリーブ21に対して大きく回転する
ので、制御絞り9b、9dの開度が小さくなる。したが
って、制御流量のほとんどが第1制御バルブ6に導かれ
て、それだけ大きなアシスト力を発揮することになる。
【0028】図7、8に示す第2実施例は、上記第1実
施例とバルブ機構Vとしてのロータリバルブの構成を変
えただけであり、以下ではその相違点を中心に説明す
る。ロータリスプール22には、その径方向に等間隔に
配置した4つの供給凹部33を形成している。そして、
これら供給凹部33に挟まれた位置には、それぞれ戻り
凹部34、35を形成し、そのうちの対向する一対の戻
り凹部34だけを、ロータリースプール22内を介して
タンクに連通させている。
【0029】一方、スリーブ21には、流量制御機構1
を介してポンプに接続する4つの入力ポート36を形成
し、それぞれを上記供給凹部33に連通させている。そ
して、隣り合う入力ポート36間のうち、上記戻り凹部
34が位置する部分には、シリンダ制御溝37、38を
形成し、シリンダ制御溝37をパワーシリンダCの一方
の圧力室に、また、シリンダ溝38をパワーシリンダC
の他方の圧力室それぞれ連通している。また、隣り合う
入力ポート36間のうち、上記戻り凹部35が位置する
部分には、戻り制御溝39、40を形成している。しか
も、上記戻り凹部35をタンクに連通するとともに、そ
の連通過程に上記可変絞り部10を介在させている。
【0030】このようにしたロータリバルブには、供給
凹部33がシリンダ制御溝37、38に連通する過程
に、それぞれ一対の制御絞り8a、8bが構成される。
さらに、シリンダ制御溝37、38が戻り凹部34に連
通する過程に、それぞれ一対の制御絞り8d、8cが構
成される。そして、これら制御絞り8a〜8dによっ
て、流量制御機構1から供給される制御流量を制御して
パワーシリンダCに分配供給する第1制御バルブ6を構
成している。
【0031】また、供給凹部33が戻り制御溝39、4
0に連通する過程に、それぞれ一対の制御絞り9a、9
bが構成される。さらに、戻り制御溝39、40が戻り
凹部35に連通する過程に、それぞれ一対の制御絞り9
d、9cが構成される。そして、これら制御絞り9a〜
9dによって、流量制御機構1から供給される制御流量
を制御してタンクに戻す第2制御バルブ7を構成してい
る。ただし、このロータリバルブの作動については、上
記第1実施例のロータリバルブとほぼ同じなので、ここ
ではその説明を省略する。
【0032】なお、流量制御機構1としては、図16に
示した特性を有するものであれば、上記第1、2実施例
で述べたタイプに限るものではない。図9に示すタイプ
は、上記第1、2実施例とは逆に、上流側ではなく、可
変絞り2の下流側の圧力によって、その開度を変える構
成したものである。図10に示すタイプは、ポンプに可
変絞り41と固定絞り42とを並列に接続したものであ
る。このタイプでは、可変絞り41は、そのノーマル位
置で完全に閉じた状態にあり、バルブ機構V側に固定絞
り42で決められた最低流量Q1のみが供給される。そ
して、パワーシリンダCの負荷圧Pが上昇すると、可変
絞り41の開度が大きくなり、その開度と固定絞り42
の開度とによって決められた制御流量が、バルブ機構V
側に供給されることになる。この場合も、図11に示す
ように、可変絞り41及び固定絞り42の下流側の圧力
によって、可変絞り41の開度を変える構成してもかま
わない。
【0033】図12に示すタイプは、ポンプを、固定絞
り43を介してバルブ機構V側に接続している。そし
て、上記第1、2実施例のように、絞りの開度を調節す
るのではなく、流量制御弁4の特性を変化させ、この固
定絞り43前後の圧力差を調節して、制御流量Qを変化
させている。つまり、流量制御弁4のパイロット室のう
ち、固定絞り43の下流側に接続するパイロット室4a
をタンクに連通するとともに、その連通過程には、パワ
ーシリンダCの負荷圧Pに応じて作動する負荷圧感応弁
44を介在させている。
【0034】負荷圧Pが低いとき、負荷圧感応弁44は
開いた状態にあり、パイロット室4aの圧力は、固定絞
り43aの下流圧力よりも低くなっている。したがっ
て、ポンプ吐出量の多くが流量制御弁4からタンクに逃
されることになり、最低流量Q1のみがバルブ機構V側
に供給されることになる。それに対して、負荷圧Pが上
昇したとき、負荷圧感応弁44は閉じていき、パイロッ
ト室4aには固定絞り43の下流側の圧力が導かれる。
したがって、バルブ機構V側に供給される制御流量Qが
増えることにある。そして、負荷圧Pが設定圧P2に達
したとき、負荷感応弁44が完全に閉じるので、流量制
御弁44は固定絞り43前後の圧力差を一定に保つよう
に作動する。このとき、その圧力差によって、バルブ機
構V側に制御流量Q2が供給されることになる。
【0035】図13に示すタイプでも、絞りの開度を調
節するのではなく、流量制御弁4の特性を変化させ、固
定絞り43前後の圧力差を調節して、制御流量Qを変化
させている。つまり、流量制御弁4のスプリングのイニ
シャル荷重を変化させられるアクチュエータ45を設け
るとともに、このアクチュエータ45を、パワーシリン
ダCの負荷圧に応じて作動させるようにしている。負荷
圧Pが低いとき、アクチュエータ45は、流量制御弁4
のスプリングのイニシャル荷重を小さく保っている。し
たがって、固定絞り43前後の圧力差が小さくなり、最
低流量Q1のみがバルブ機構V側に供給されることにな
る。それに対して、負荷圧Pが上昇したときは、それに
応じてアクチュエータ45が作動し、流量制御弁4のス
プリングのイニシャル荷重を大きくする。したがって、
固定絞り43前後の圧力差が大きくなり、バルブ機構V
側に供給される制御流量Qが増えることになる。
【0036】図14に示すタイプは、ポンプをモータ4
6で駆動するとともに、このモータ46をコントローラ
ー47で制御するようにしたものである。コントローラ
ー47には、パワーシリンダCの負荷圧Pを信号として
入力している。そして、負荷圧Pが低いとき、モータ4
6に指令を出して、ポンプから最低流量Q1のみを吐出
するようにしている。それに対して、負荷圧Pが上昇し
たときは、モータ46に指令を出して、ポンプから吐出
される流量を流量Q2まで増やすようにしている。な
お、この図14に示すタイプであれば、パワーシリンダ
Cの負荷圧Pが低いときにポンプを停止させ、最低流量
1=0とすることも可能である。
【0037】以上述べた各実施例では、パワーシリンダ
Cの負荷圧を基準として制御流量Qを変化させるように
したが、それ以外にも、アシスト力が必要であるか否か
の判断する基準として、操舵角ωや操舵トルクtを用い
てもよい。例えば、図14に示したタイプの流量制御機
構1で、パワーシリンダCの負荷圧Pを信号としてコン
トローラー47に入力するのではなく、操舵角ωや操舵
トルクtを信号として入力すればよい。そして、図16
にも示すように、これら操舵角ωや操舵トルクtが、所
定角ω1あるいは所定トルクt1を超えたとき、制御流量
Qを増やすようにすれば、上記実施例と同じ効果を得る
ことができる。この場合、可変絞り部10の開度の調節
するコントローラー12にも、圧力センサ13ではな
く、操舵角センサや操舵トルクセンサを接続する。そし
て、制御流量Qが増えるのにあわせて、その開度を大き
くするようにしておく。
【0038】
【発明の効果】この発明によれば、アシスト力が必要と
されないときに、バルブ機構側に供給する制御流量を少
なくして、エネルギーロスを低減することができる。し
かも、その制御流量が変化するときに、可変絞り機構の
開度を大きくするので、操舵フィーリングが悪くなるの
を防止することができる。さらに、車両の停止・極低速
走行域では、制御流量が変化しても操舵フィーリングに
ほとんど影響を与えないことから、エンジン回転数が比
較的低いときには可変絞り機構の開度を変えないように
している。しかも、アシスト力の立ち上がりを妨げるこ
となく、軽快なステアリングが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施例のパワーステアリング装
置を示す回路図である。
【図2】コントローラ12が実行するプログラムを示し
たフローチャート図である。
【図3】負荷圧Pとコントローラー12が出力する電流
Iとの関係を示す図である。
【図4】操舵トルクと負荷圧Pとの関係を示す図であ
り、二点鎖線aは、エンジン回転数が設定回転数を超え
ているときにおいて、制御流量QがQ1からQ2ヘ変化す
る特性を示し、実線bは、従来例において、あるいは、
実施例でエンジン回転数が設定回転数以下のときにおい
て、制御流量QがQ1からQ2ヘ変化する特性を示してい
る。
【図5】パワーステアリング装置の断面図である。
【図6】第1実施例のロータリバルブを示す図である。
なお、制御絞り8a〜8d、9a〜9dの符号はそれぞ
れ一つずつしかないが、その対向する位置に同じく制御
絞り8a〜8d、9a〜9dが構成される。
【図7】第2実施例のパワーステアリング装置を示す回
路図である。
【図8】第1実施例のロータリバルブを示す図である。
なお、制御絞り8a〜8d、9a〜9dの符号はそれぞ
れ一つずつしかないが、その対向する位置に同じく制御
絞り8a〜8d、9a〜9dが構成される。また、見や
すくするために、ハッチングを省略している。
【図9】流量制御機構1のその他の例を示す図である。
【図10】流量制御機構1のその他の例を示す図であ
る。
【図11】流量制御機構1のその他の例を示す図であ
る。
【図12】流量制御機構1のその他の例を示す図であ
る。
【図13】流量制御機構1のその他の例を示す図であ
る。
【図14】流量制御機構1のその他の例を示す図であ
る。
【図15】従来例のパワーステアリング装置を示す回路
図である。
【図16】負荷圧P(あるいは、操舵角ω、操舵トルク
t)と制御流量Qとの関係を示す図である。
【符号の説明】
V バルブ機構 1 流量制御機構 2、41 可変絞り 4 流量制御弁 5 リリーフ弁 6 第1制御バルブ 7 第2制御バルブ 10 可変絞り部 11 電磁ソレノイド 12 コントローラー 13 圧力センサ 14 エンジン回転数センサ 42、43 固定絞り 44 負荷圧感応弁 45 アクチュエータ 46 モータ 47 コントローラー

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポンプと、ポンプ吐出作動油を制御する
    流量制御機構と、流量制御機構から供給された制御流量
    を制御して、パワーシリンダを作動させるバルブ機構と
    を備え、上記流量制御機構は、アシスト力が必要とされ
    ないときに、制御流量を最低流量に保ち、アシスト力が
    必要とされるときに、その制御流量を増やして、アシス
    ト力に必要とされる流量に保つ構成にしたパワーステア
    リング装置において、上記バルブ機構は、制御流量を制
    御してパワーシリンダに分配供給する第1制御バルブ
    と、制御流量を制御してタンクに戻す第2制御バルブと
    からなり、しかも、第2制御バルブの上流側あるいは下
    流側に、制御流量が増えるのに合わせて開度を大きくす
    る可変絞り機構を設ける構成にし、さらに、エンジン回
    転数検出機構を設け、エンジン回転数が車両の走行域と
    みなされる設定回転数を超えたときのみ、制御流量が増
    えるのに合わせて上記可変絞り機構の開度を大きくする
    構成にしたことを特徴とするパワーステアリング装置。
  2. 【請求項2】 流量制御機構は、パワーシリンダの負荷
    圧が所定圧よりも低ければ、制御流量を最低流量に保
    ち、その負荷圧が所定圧を超えたら、制御流量を増やす
    とともに、設定圧に達してからは、アシスト力に必要と
    される流量に保つ構成にし、しかも、可変絞り機構は、
    第2制御バルブの上流側あるいは下流側に設けた可変絞
    り部と、この可変絞り部の開度を調節するコントローラ
    ーと、パワーシリンダの負荷圧の変化を検出し、その信
    号をコントローラーに伝える圧力センサとからなること
    を特徴とする請求項1記載のパワーステアリング装置。
  3. 【請求項3】 流量制御機構は、操舵角が中立範囲にあ
    れば、制御流量を最低流量に保ち、その操舵角が中立範
    囲を超えたら、制御流量を増やすとともに、設定角度に
    達してからは、アシスト力に必要とされる流量に保つ構
    成にし、しかも、可変絞り機構は、第2制御バルブの上
    流側あるいは下流側に設けた可変絞り部と、この可変絞
    り部の開度を調節するコントローラーと、操舵角を検出
    し、その信号をコントローラーに伝える操舵角センサと
    からなることを特徴とする請求項1記載のパワーステア
    リング装置。
  4. 【請求項4】 流量制御機構は、操舵トルクが小さけれ
    ば、制御流量を最低流量に保ち、その操舵トルクが所定
    トルクを超えたら、制御流量を増やすとともに、設定ト
    ルクに達してからは、アシスト力に必要とされる流量に
    保つ構成にし、しかも、可変絞り機構は、第2制御バル
    ブの上流側あるいは下流側に設けた可変絞り部と、この
    可変絞り部の開度を調節するコントローラーと、操舵ト
    ルクを検出し、その信号をコントローラーに伝える操舵
    トルクセンサとからなることを特徴とする請求項1記載
    のパワーステアリング装置。
JP9221921A 1997-08-04 1997-08-04 パワーステアリング装置 Pending JPH1149015A (ja)

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