JPH1144206A - 内燃機関の動弁装置 - Google Patents

内燃機関の動弁装置

Info

Publication number
JPH1144206A
JPH1144206A JP14807798A JP14807798A JPH1144206A JP H1144206 A JPH1144206 A JP H1144206A JP 14807798 A JP14807798 A JP 14807798A JP 14807798 A JP14807798 A JP 14807798A JP H1144206 A JPH1144206 A JP H1144206A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
valve
cam
carrier
intake
outer ring
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP14807798A
Other languages
English (en)
Inventor
Juichi Tanaka
重一 田中
Shigemasa Kajiwara
滋正 梶原
Katsuaki Shiiki
克昭 椎木
Takeshi Gomi
武嗣 五味
Tetsuya Ishiguro
哲矢 石黒
Hiroomi Nemoto
浩臣 根本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to JP14807798A priority Critical patent/JPH1144206A/ja
Publication of JPH1144206A publication Critical patent/JPH1144206A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Valve-Gear Or Valve Arrangements (AREA)
  • Valve Device For Special Equipments (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】機関の運転状態に応じて吸気弁や排気弁である
機関弁の作動特性を変更可能な内燃機関の動弁装置にお
いて、小型化を可能とした上で、機関弁の作動特性を細
密に変更可能とするとともに、動弁負荷の軽減を図る。 【解決手段】内輪37、該内輪37を囲繞する外輪3
8、ならびに遊星回転体40を回転自在に支承するキャ
リア39で動力伝達手段36が構成され、内輪37が機
関弁VI に連結され、外輪38およびキャリア391
一方がカム軸28の回転に応じた回動作動を可能として
該カム軸28の動弁カム29I に連動、連結され、外輪
38およびキャリア391 の他方の回動量が、回動量制
御手段48により機関の運転状態に応じて制御される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関の動弁装
置に関し、特に、機関の運転状態に応じて吸気弁や排気
弁である機関弁の作動特性を変更可能な内燃機関の動弁
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、かかる動弁装置は、たとえば特公
平7−107368号公報等により既に知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
ものでは、機関弁に連なるロッカアームを、カムプロフ
ィルが異なる複数種類の動弁カムで択一的に切換えて駆
動するように構成されており、機関弁の作動特性が機関
の運転状態に応じて2あるいは3段階に切換えられるも
のである。しかるに、機関の出力トルク、燃費および排
気性状等の機関性能をより向上するためには、機関運転
状態に応じて機関弁の作動特性をより細密に切換え可能
とすることが望ましく、上記従来の動弁装置の構成で
は、カムプロフィルを異ならせたより多くの種類の動弁
カムが必要となって動弁装置が大型化してしまい、実現
が困難である。
【0004】そこで、複数のカムを不要としたコンパク
トな構成で機関弁の作動特性を細密に変更可能とするこ
とが望まれるが、その際、動弁負荷が増大することは避
けたい。
【0005】本発明は、かかる事情に鑑みてなされたも
のであり、小型化を可能とした上で、機関弁の作動特性
を細密に変更可能とするとともに、動弁負荷の軽減を図
った内燃機関の動弁装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明は、機関の運転状態に応じて機
関弁の作動特性を変更可能な内燃機関の動弁装置におい
て、軸線まわりに回動可能な内輪と、該内輪と同一軸線
まわりの回動を可能として内輪を囲繞する外輪と、内輪
および外輪間に配置される遊星回転体を前記内輪および
外輪の軸線と平行な軸線まわりに回転自在に支持すると
ともに該遊星回転体の前記内輪まわりの公転に連動して
回動するキャリアとを備え、前記内輪が機関弁に連結さ
れ、前記外輪およびキャリアの一方がカム軸の回転に応
じた回動作動を可能として該カム軸の動弁カムに連動、
連結される動力伝達手段と;該動力伝達手段の前記外輪
およびキャリアの他方の回動量を機関の運転状態に応じ
て制御する回動量制御手段と;を含むことを特徴とす
る。
【0007】ここで、「動弁カムに連動、連結され」と
あるのは、動弁カムが回転しつつ外輪およびキャリアの
一方に接触し、動弁カムの形状に応じて外輪およびキャ
リアの一方が連動して回動するように、動弁カムと、外
輪およびキャリアの一方とが接触する状態を表したもの
であり、動弁カムと、外輪およびキャリアの一方とは直
接接触していてもよく、またローラーを介して接触して
いてもよい。
【0008】上記構成によれば、動力伝達手段を構成す
る内輪、外輪およびキャリアのうち内輪が機関弁に連結
され、外輪およびキャリアの一方が動弁カムに連動、連
結され、外輪およびキャリアの他方の回動量が回動量制
御手段で制御されることにより、内輪の回動すなわち機
関弁の作動特性が制御されることになり、外輪またはキ
ャリアの回動量を回動量制御手段でより細密に制御する
ことにより、機関弁の作動特性をより細密に制御するこ
とが可能となる。また動力伝達手段は、それを構成する
内輪、外輪およびキャリアが同一軸線まわりに回動可能
に配置されて成るものであることにより、動力伝達手段
をコンパクトに纏めることができ、動弁装置の小型化を
図ることができる。
【0009】また請求項2記載の発明は、上記請求項1
記載の発明の構成に加えて、前記外輪が動弁カムに連
動、連結されることを特徴とし、かかる構成によれば、
機関弁に連結されている内輪の回動量に対して、動弁カ
ムに連動、連結されている外輪の回動量は比較的小さな
ものであり、機関弁で必要とされるリフト量すなわち内
輪の回動量に対する動弁カムの大きさを比較的小さく設
定することが可能であり、それにより外輪が動弁カムか
ら受ける荷重を比較的小さくして動弁負荷の軽減に寄与
することが可能となる。しかも動弁カムが比較的小さく
なることから該動弁カムの回転に必要なスペース、なら
びに外輪の動弁カムとの連動、連結部の作動に必要なス
ペースも比較的小さくなり、したがって動弁装置を配置
する動弁室のコンパクト化を図ることが可能となる。さ
らにキャリアに回動量制御手段が連結されるのである
が、外輪に回動量制御手段が連結される場合に回動量制
御手段によって外輪が回動される回動量に比べて、回動
量制御手段によるキャリアの回動量を小さくし、回動量
制御手段の小型化に寄与することができる。
【0010】請求項3記載の発明は、上記請求項1記載
の発明の構成に加えて、前記キャリアが動弁カムに連
動、連結されることを特徴とし、かかる構成によれば、
機関弁に連結されている内輪の回動量に対して、動弁カ
ムに連動、連結されているキャリアの回動量は、動弁カ
ムに外輪が連動、連結される場合の外輪の回動量よりも
さらに小さくなり、したがって機関弁で必要とされるリ
フト量すなわち内輪の回動量に対する動弁カムの大きさ
を、動力伝達手段の外輪または内輪が動弁カムに連動、
連結される場合に比べて最も小さく設定することが可能
であり、それによりキャリアが動弁カムから受ける荷重
を最も小さくして動弁負荷をより一層軽減することが可
能となる。しかも動弁カムが最も小さくなることから該
動弁カムの回転に必要なスペース、ならびにキャリアの
動弁カムとの連動、連結部の作動に必要なスペースも比
較的小さくなり、したがって動弁装置を配置する動弁室
をより一層コンパクト化することができる。さらに回動
量制御手段による外輪の回動量も、内輪が回動量制御手
段に連結される場合に比べて小さくなり、回動量制御手
段を比較的小型のものとすることができ、外輪および回
動量制御手段の連結構造が単純になり、その連結部の配
置の自由度も増大する。
【0011】請求項4記載の発明は、上記請求項1ない
し3のいずれかに記載の発明の構成に加えて、動力伝達
手段が、内輪であるサンギヤと、外輪であるリングギヤ
と、遊星回転体である遊星ギヤを回転自在に支持するキ
ャリアとから成る遊星ギヤ式に構成されることを特徴と
し、かかる構成によれば、動力伝達手段を構成する各構
成要素相互の噛合い連結により、機関弁の作動特性を正
確に制御することが可能となる。
【0012】請求項5記載の発明は、上記請求項2記載
の発明の構成に加えて、前記カム軸が吸気弁および排気
弁の上端よりも下方で吸気弁および排気弁に挟まれる位
置に配置され、吸気弁および排気弁のうち作動特性を変
更可能として前記内輪に連結される機関弁である弁と、
前記カム軸との間に、該カム軸の動弁カムおよび前記外
輪の連動、連結点が配置されることを特徴とし、かかる
構成によれば、動力伝達手段をシリンダヘッドの上面側
に近接させて配置して、動弁室をよりコンパクト化する
ことが可能となる。
【0013】請求項6記載の発明は、上記請求項1ない
し5のいずれかに記載の発明の構成に加えて、シリンダ
ヘッドの上面に、前記動弁カムをオイル中に浸漬させ得
るオイルバスが形成されることを特徴とし、かかる構成
によれば、動弁カムでオイルをかき上げるようにして、
動力伝達手段の潤滑を十分に行なうことができる。
【0014】請求項7記載の発明は、上記請求項1ない
し6のいずれかに記載の発明の構成に加えて、前記カム
軸の軸線方向に隣接した一対の機関弁間に単一の外輪が
配置され、該外輪の軸方向両側で両機関弁が前記内輪に
それぞれ連結されることを特徴とし、かかる構成によれ
ば、両機関弁間にコンパクトに配置される動力伝達手段
で一対の機関弁を、その作動特性を変更可能として開閉
駆動することができ、動弁装置をよりコンパクト化する
ことができる。
【0015】請求項8記載の発明は、上記請求項1ない
し7のいずれかに記載の発明の構成に加えて、前記機関
弁を閉弁方向に付勢するばね力を発揮して該機関弁の上
部を囲繞するコイル状の弁ばねの一部に、前記外輪の軸
線方向から見て前記外輪またはキャリアの一部を重ねて
動力伝達手段が配置されることを特徴とし、かかる構成
によれば、動力伝達手段を機関弁側により近接させて配
置するようにして、動弁室をよりコンパクト化すること
ができる。
【0016】さらに請求項9記載の発明は、上記請求項
3記載の発明の構成に加えて、前記外輪の軸方向中央部
に、前記回動量制御手段を連結させる制御腕が一体に設
けられることを特徴とし、かかる構成によれば、部品点
数の増加を回避しつつ回動量制御手段から外輪に力を作
用せしめることができ、しかも回動量制御手段から制御
腕に作用する力によって外輪が傾いて偏摩耗が生じるこ
とを防止することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、添
付図面に示した本発明の実施例に基づいて説明する。
【0018】図1ないし図5は本発明の第1実施例を示
すものであり、図1は内燃機関の要部縦断面図、図2は
図1の要部拡大図、図3は図2の3−3線断面図、図4
は開弁時の図2に対応した断面図、図5は吸気側動弁装
置の斜視図である。
【0019】先ず図1において、図示しないシリンダブ
ロックに摺動可能に嵌合されるピストンの上面およびシ
リンダヘッド14間に燃焼室15が形成され、シリンダ
ヘッド14には、燃焼室15の天井面に開口するように
して一対の吸気弁口16…ならびに一対の排気弁口17
…が設けられ、両吸気弁口16…は吸気ポート18に連
通され、両排気弁口17…は排気ポート19に連通され
る。
【0020】両吸気弁口16…を個別に開閉可能な一対
の機関弁としての吸気弁VI …のステム20…は、シリ
ンダヘッド14にそれぞれ設けられたガイド筒21…に
摺動可能に嵌合され、各ガイド筒21…から上方に突出
したステム20…の上端部に設けられるリテーナ22…
とシリンダヘッド14との間には各ステム20…を囲繞
するコイル状の弁ばね23…が設けられ、それらの弁ば
ね23…により吸気弁VI …は吸気弁口16…を閉じる
方向に付勢される。また両排気弁口17…を個別に開閉
可能な一対の排気弁VE …のステム24…は、シリンダ
ヘッド14にそれぞれ設けられたガイド筒25…に摺動
可能に嵌合され、各ガイド筒25…から上方に突出した
ステム24…の上端部に設けられるリテーナ26…とシ
リンダヘッド14との間には各ステム24…を囲繞する
コイル状の弁ばね27…が設けられ、それらの弁ばね2
7…により排気弁VE …は排気弁口17…を閉じる方向
に付勢される。
【0021】上記両吸気弁VI …および両排気弁VE
間には、図示しないクランク軸の軸線と平行なカム軸2
8が両吸気弁VI …の上端および両排気弁VE …の上端
よりも下方に位置するようにして回転自在に配置されて
おり、該カム軸28は1/2の減速比で図1の反時計方
向に回転するようにして前記クランク軸に連動、連結さ
れる。しかもシリンダヘッド14の上面にはオイルバス
30が形成されており、前記カム軸28は、該カム軸2
8が備える吸気側動弁カム29I および排気側動弁カム
29E を、オイルバス30内のオイル中に浸漬させ得る
位置に配置される。
【0022】両吸気弁VI …とカム軸28の吸気側動弁
カム29I との間には、カム軸28の回転運動を吸気弁
I …の開閉運動に変換可能な吸気側動弁装置31I1
設けられ、両排気弁VE …と前記カム軸28の排気側動
弁カム29E との間には、カム軸28の回転運動を排気
弁VE の開閉運動に変換可能な排気側動弁装置31E
設けられる。
【0023】排気側動弁装置31E は、カム軸28と平
行な軸線を有して固定配置されるロッカアーム軸32
と、該ロッカアーム軸32に回動可能に支持されて両排
気弁V E …および排気側動弁カム29E 間に設けられる
一対のロッカアーム33…とを備える。両ロッカアーム
33…の一端には排気側動弁カム29E に接触するカム
スリッパ34…が設けられ、両ロッカアーム33…の他
端には、両排気弁VE …の上端にそれぞれ接触する一対
のタペットねじ35…が、進退位置を調整可能としてそ
れぞれねじ込まれる。
【0024】図2ないし図5を併せて参照して、吸気側
動弁装置31I1は動力伝達手段36 1 を備えるものであ
り、この動力伝達手段361 は、軸線まわりに回動可能
な内輪であるサンギヤ37と、該サンギヤ37と同一軸
線まわりに回動可能としてサンギヤ37を囲繞する外輪
であるリングギヤ38と、複数の遊星回転体である遊星
ギヤ40…を前記サンギヤ37およびリングギヤ38の
軸線と平行な軸線まわりに回転自在に支持するとともに
それらの遊星ギヤ40…のサンギヤ37まわりの公転に
連動して回動するキャリア391 とで、遊星ギヤ式に構
成される。
【0025】この動力伝達手段361 を構成する3つの
構成要素であるサンギヤ37、リングギヤ38およびキ
ャリア391 のうちサンギヤ37は、カム軸28と平行
な軸線を有してカム軸28および両吸気弁VI …間に固
定配置された支軸411 で回転自在に支持される。前記
各構成要素の1つであるリングギヤ38には、カム軸2
8側に延びる一対のローラ保持腕42,42が一体に設
けられており、これらのローラ保持腕42,42の先端
部に回転自在に支持されるローラー43がカム軸28の
吸気側動弁カム29I に接触せしめられる。すなわちリ
ングギヤ38は、カム軸28の吸気側動弁カム29I
連動、連結されるものであり、該カム軸28の回転に応
じて吸気側動弁カム29I によりリングギヤ38が回動
駆動される。しかもリングギヤ38の吸気側動弁カム2
I への連動、連結点すなわちローラー43の吸気側動
弁カム29I への接触点は、吸気弁VI …とカム軸28
との間のオイルバス30に近接した位置に配置される。
【0026】動力伝達手段361 を構成する構成要素の
他の1つであるサンギヤ37には、リングギヤ38の両
側で両吸気弁VI …側に延びる連結腕44,44が固着
されており、これらの連結腕44,44の先端部には、
両吸気弁VI …におけるステム20…の上端にそれぞれ
接触するタペットねじ45,45が進退位置を調整可能
としてそれぞれねじ込まれる。これにより、サンギヤ3
7は両吸気弁VI …に連結されることになり、サンギヤ
37の回動に応じて両吸気弁VI …が開閉駆動される。
【0027】動力伝達手段361 を構成する3つの構成
要素のうちの残余の構成要素であるキャリア391 は、
両端に支持板56,57をそれぞれ有して、サンギヤ3
7およびリングギヤ38間に同軸に挿入される。サンギ
ヤ37の外周およびリングギヤ38の内周に噛合う遊星
ギヤ40…は、キャリア391 の周方向に等間隔をあけ
た複数個所たとえば6個所に配置されるものであり、各
遊星ギヤ40…の両端が両支持板56,57でそれぞれ
回転自在に支持される。
【0028】キャリア391 が備える両支持板56,5
7の一方57には、カム軸28とは反対側に延びる制御
腕46が一体に設けられる。該制御腕46の上方位置で
ヘッドカバー47には、回動量制御手段48が配設され
る。この回動量制御手段48は、前記制御腕46の上面
に接触する規制ロッド49を備え、たとえば油圧力や電
磁力を規制ロッド49から制御腕46に作用せしめるこ
とが可能であり、しかも油圧制御や電気制御により規制
ロッド49から制御腕46に作用せしめる力を無段階に
変更可能である。
【0029】ところで、吸気側動弁カム29I でローラ
保持腕42が押されることによりリングギヤ38は、図
1、図2および図4の矢印50で示す方向に回動するの
であるが、両吸気弁VI …およびサンギヤ37には弁ば
ね23…によりたとえば20kgf程度の比較的大きな
ばね荷重が作用しているので、キャリア391 の公転が
規制されていないときには該キャリア391 は前記矢印
50と同一方向に自由に公転し、両吸気弁VI …が開閉
作動することはない。しかるに、キャリア39 1 の公転
が規制されると、その公転量規制分だけ各遊星ギヤ40
…が自転してリングギヤ38が回動作動し、両吸気弁V
I …が開弁作動することになり、キャリア391 の公転
規制量を無段階に変更することにより両吸気弁VI …の
最大リフト量および開弁期間、すなわち作動特性を無段
階に変更することができる。
【0030】回動量制御手段48は、キャリア391
回動量すなわち公転量を無段階に制御するものであり、
両吸気弁VI …を閉弁方向に付勢する弁ばね23…のば
ね力がサンギヤ37および各遊星ギヤ40…を介してキ
ャリア391 に作用し、制御腕46が上方に付勢される
のに対し、制御腕46を下方に向けて押圧する力を無段
階に変更可能なものである。而して弁ばね23…のばね
力は、両吸気弁VI …の開弁方向への作動に応じて大と
なるものであり、制御腕46を上方に向けて押し上げる
力も両吸気弁VI …の開弁作動に応じて大となるので、
回動量制御手段48が発揮する力を変更することによ
り、両吸気弁VI …が或る開度まで開弁したときに制御
腕46に上下から作用する力が釣合うことになり、その
位置にキャリア391 の公転量が規制され、両吸気弁V
I …の最大リフト位置も上述のように力が釣り合った位
置に規制されることになる。
【0031】ところで、弁ばね23…のばね力は、上述
のように比較的大きなものであり、そのような弁ばね2
3…のばね力に対抗する力を回動量制御手段48のみで
負担すれば、回動量制御手段48の大型化につながるこ
とになる。そこで、キャリア391 における前記一方の
支持板57には、上方に延びる補助規制腕51が一体に
設けられており、この補助規制腕51に補助力付与手段
52が連結される。
【0032】補助力付与手段52は、ヘッドカバー47
に固定的に支持される支持筒53と、一端を補助規制腕
51に接触させて支持筒53に摺動可能に嵌合されるピ
ストン54と、ピストン54で補助規制腕51を押す方
向のばね力を発揮して支持筒53およびピストン54間
に設けられるばね55とを備える。
【0033】このような補助力付与手段52によれば、
ばね55が発揮するばね力を、補助規制腕51すなわち
キャリア391 に、回動量制御手段48からの規制力と
同一方向に作用せしめることができ、弁ばね23…のば
ね力に対抗する力の一部を補助力付与手段52で負担す
ることができる。
【0034】次にこの第1実施例の作用について説明す
ると、吸気側動弁装置31I1において、遊星ギヤ式であ
る動力伝達手段361 を構成する3つの構成要素、すな
わちサンギヤ37、リングギヤ38およびキャリア39
1 のうち、リングギヤ38およびサンギヤ37が、カム
軸28の吸気側動弁カム29I および吸気弁VI …に、
連動、連結され、キャリア391 の回動量すなわち公転
量が回動量制御手段48で無段階に制御されるので、両
吸気弁VI …の作動特性を無段階にかつ細密に制御する
ことができる。
【0035】また動力伝達手段361 は、それを構成す
る3つの構成要素すなわちサンギヤ37、リングギヤ3
8およびキャリア391 が同一軸線まわりに回動可能に
配置されて成る遊星ギヤ式のものであるので、動力伝達
手段361 のコンパクト化すなわち動弁装置31I1の小
型化を図ることができ、動力伝達手段361 を構成する
各構成要素37,38,391 相互の噛合い連結によ
り、吸気弁VI …の作動特性を正確に制御することが可
能となる。
【0036】このような動力伝達手段361 において、
サンギヤ37の回動量に対してリングギヤ38の回動量
は小さなものであり、リングギヤ37がカム軸28の吸
気側動弁カム29I に連動、連結され、サンギヤ37が
吸気弁VI …に連結されるものであるので、吸気弁VI
…で必要とされるリフト量すなわちサンギヤ37の回動
量に対する吸気側動弁カム29I の大きさを比較的小さ
く設定することが可能である。したがってリングギヤ3
8が吸気側動弁カム29I から受ける荷重を比較的小さ
くして動弁負荷の軽減に寄与することが可能となり、リ
ングギヤ38のローラ保持腕42,42に支持されたロ
ーラー43が吸気側動弁カム29I にころがり接触する
ので動弁負荷をより一層低減することができる。さらに
吸気側動弁カム29I が比較的小さくなることから該動
弁カム29I の回転に必要なスペース、ならびにリング
ギヤ38のローラ保持腕42,42の作動に必要なスペ
ースも比較的小さくなり、したがって吸気側動弁装置3
I1を配置する動弁室のコンパクト化を図ることが可能
となる。
【0037】またキャリア391 に回動量制御手段48
が連結されるのであるが、リングギヤ38に回動量制御
手段48が連結される場合に回動量制御手段48によっ
てリングギヤ38が回動される回動量に比べて、回動量
制御手段48によるキャリア391 の回動量は小さく、
したがって回動量制御手段48の小型化に寄与すること
ができる。
【0038】しかもカム軸28の軸線方向に隣接した一
対の吸気弁VI …間に単一のリングギヤ38が配置さ
れ、該リングギヤ38の軸方向両側で両吸気弁VI …が
サンギヤ37にそれぞれ連結されるものであることによ
り、両吸気弁VI …間にコンパクトに配置される動力伝
達手段361 で一対の吸気弁VI …を、その作動特性を
変更可能として開閉駆動することができ、吸気側動弁装
置31I1をよりコンパクト化することができる。
【0039】さらにカム軸28は吸気弁VI …および排
気弁VE …の上端よりも下方で吸気弁VI …および排気
弁VE …に挟まれる位置に配置され、吸気弁VI …とカ
ム軸28との間に、吸気側動弁カム29I とリングギヤ
38との連動、連結点が配置されることにより、動力伝
達手段361 をシリンダヘッド14の上面側に近接させ
て配置して、動弁室をよりコンパクト化することが可能
となる。しかもシリンダヘッド14の上面に形成された
オイルバス30内のオイル中に吸気側および排気側動弁
カム29I ,29E が浸漬されるので、吸気側および排
気側動弁カム29I ,29E でオイルをかき上げるよう
にして、動力伝達手段361 の潤滑を十分に行なうこと
ができる。この際、カム軸28が図1の反時計方向に回
転するものであることにより、吸気側および排気側動弁
カム29I ,29E でかき上げるオイルを動力伝達手段
361 側に有効に飛散せしめ、動力伝達手段361 の潤
滑をより効果的に行なうことができる。また吸気側動弁
カム29I およびリングギヤ38の連動、連結点すなわ
ちローラー43の吸気側動弁カム29I への接触点がオ
イルバス30に近接していることにより、ローラー43
の潤滑をも十分に行なうことができる。
【0040】図6は本発明の第2実施例を示すものであ
り、カム軸28が吸気弁VI …および排気弁VE …の上
端よりも上方に配置され、排気側動弁カム29E および
排気弁VE …間には、上記第1実施例とは形状の異なる
排気側ロッカアーム33′…が設けられる。また補助力
付与手段52が省略されてもよい。
【0041】この第2実施例では、吸気側および排気側
動弁カム29I ,29E でオイルをかき上げて動力伝達
手段361 の潤滑を行なうことが不可能であるが、他の
部分については上記第1実施例と同様の効果を奏するこ
とができる。
【0042】図7は本発明の第3実施例を示すものであ
り、吸気弁VI …の上部を囲繞するコイル状の弁ばね2
3の一部に、リングギヤ38の軸線方向から見て該リン
グギヤ38の一部を重ねるようにして動力伝達手段36
1 が配置され、これにより、動力伝達手段361 を吸気
弁VI …側により近接させて配置するようにして、動弁
室をよりコンパクト化することができる。
【0043】図8は本発明の第4実施例を示すものであ
り、回動量制御手段48が多気筒内燃機関において開弁
期間がオーバーラップしない隣接2気筒に共通に配設さ
れていてもよい。すなわち開弁期間がオーバーラップし
ない隣接2気筒では、各気筒の開弁時期にそれぞれ合わ
せて回動量制御手段48で規制力を発揮せしめるように
すればよく、そうすれば、部品点数の低減を図ることが
できる。
【0044】この際、図8で示すように、隣接2気筒の
動力伝達手段361 ,361 における制御腕46,46
を相互に重ね合わせ、両制御腕46,46の重ね合わせ
部に回動量制御手段48の規制ロッド49を接触せしめ
るようにしてもよく、また隣接2気筒の動力伝達手段3
1 ,361 の制御腕46を一体化するようにしてもよ
い。
【0045】図9ないし図12は本発明の第5実施例を
示すものであり、図9は多気筒内燃機関の要部横断平面
図、図10は図9の10−10線断面図、図11は図1
0の11−11線断面図、図12はサンギヤおよび連結
腕を分解して示す平面図である。
【0046】先ず図9および図10において、多気筒内
燃機関のシリンダヘッド14には、一対の吸気弁VI
および一対の排気弁VE …が各気筒に対応して配設され
ており、上記両吸気弁VI …および両排気弁VE …間に
は、図示しないクランク軸の軸線と平行なカム軸28が
両吸気弁VI …の上端および両排気弁VE …の上端より
も下方に位置するようにして配置されており、各気筒間
でシリンダヘッド14上に一対のボルト61,61で固
定される複数のホルダ62,62…と、シリンダヘッド
14との間でカム軸28が回転自在に支承される。
【0047】各気筒に対応する部分で、両排気弁VE
とカム軸28の排気側動弁カム29 E との間には、ロッ
カアーム軸32と、該ロッカアーム軸32に回動可能に
支持されて両排気弁VE …および排気側動弁カム29E
間に設けられる一対のロッカアーム33…とを備える排
気側動弁装置31E が、隣接するホルダ62,62間に
配置されるようにして設けられる。また両排気弁VE
間でシリンダヘッド14には、燃焼室15に臨む点火プ
ラク(図示せず)を装着するための点火プラグ装着筒6
3が設けられる。
【0048】また各気筒に対応する部分で、両吸気弁V
I …とカム軸28の吸気側動弁カム29I との間には、
カム軸28の回転運動を吸気弁VI …の開閉運動に変換
可能な吸気側動弁装置31I2が設けられる。
【0049】吸気側動弁装置31I2は、点火プラグ装着
筒63の軸線を含んでカム軸28の軸線と直交する平面
内に配置される動力伝達手段362 を備えるものであ
り、この動力伝達手段362 は、サンギヤ37と、リン
グギヤ38と、複数の遊星ギヤ40…を回転自在に支持
するキャリア392 とで、遊星ギヤ式に構成される。
【0050】図11および図12を併せて参照して、サ
ンギヤ37は、カム軸28と平行な軸線を有してカム軸
28および両吸気弁VI …間に配置された支軸412
一体に形成されるものであり、該支軸412 の両端は、
動力伝達手段362 の両側に配置されるホルダ62,6
2で回動自在に支持される。
【0051】すなわち支軸412 は、各気筒の動力伝達
手段362 毎に分割して配置されるものであり、支軸4
2 の両端が、ホルダ62,62…に設けられる有底の
嵌合孔64,64…にそれぞれ回動自在に嵌合される。
【0052】サンギヤ37と一体である支軸412 にお
いてサンギヤ37の両側には、連結腕44,44の基部
が固定される。而して、連結腕44,44の支軸412
への固定にあたっては、この実施例のように、支軸41
2 の外面および連結腕44の基部内面に設けられるキー
溝65,66へのキー67の嵌合によるものであっても
よく、また圧入、溶接や、セレーション結合であっても
よい。
【0053】各連結腕44,44の先端部には、両吸気
弁VI …におけるステム20…の上端にそれぞれ接触す
るタペットねじ45,45が進退位置を調整可能として
それぞれねじ込まれる。
【0054】リングギヤ38には、カム軸28側に延び
るローラ保持腕42が一体に設けられており、このロー
ラ保持腕42の先端部に回転自在に支持されるローラー
43がカム軸28の吸気側動弁カム29I に接触せしめ
られる。
【0055】キャリア392 は、両端に支持板56′,
57をそれぞれ有して、サンギヤ37およびリングギヤ
38間に同軸に挿入され、サンギヤ37の外周およびリ
ングギヤ38の内周に噛合う遊星ギヤ40…が、両支持
板56′,57でそれぞれ回転自在に支持される。
【0056】キャリア392 が備える両支持板56′,
57の一方57に、カム軸28とは反対側に延びる制御
腕46が一体に設けられ、制御腕46の上方位置でヘッ
ドカバー47に配設される回動量制御手段48の規制ロ
ッド49が制御腕46の上面に当接される。
【0057】なお、この第5実施例では、上記第1実施
例の補助力付与手段52が省略されるが、補助力付与手
段52がヘッドカバー47に設けられていてもよい。
【0058】この第5実施例によれば、カム軸28の軸
線方向に隣接した一対の同種機関弁である吸気弁VI
間に動力伝達手段362 が配置されるものであることに
より、両吸気弁VI …間にコンパクトに配置される動力
伝達手段362 で一対の吸気弁VI …を、その作動特性
を変更可能として開閉駆動することができ、吸気側動弁
装置31I2をよりコンパクト化することができる。
【0059】しかも点火プラグ装着筒63の軸線を含ん
でカム軸28の軸線と直交する平面内に動力伝達手段3
2 が配置されるので、点火プラグ装着筒63を配置す
るために生じるスペースを有効に利用して動力伝達手段
362 を配置することができ、これによっても、吸気側
動弁装置31I2のコンパクト化が可能であり、シリンダ
ヘッド14の小型化にも寄与することができる。
【0060】またサンギヤ37が一体に形成される支軸
412 が、各気筒毎に分割して配置されるものであり、
支軸412 の両端が各気筒を挟んでシリンダヘッド14
上に固定されるホルダ62,62で支持されるので、動
力伝達手段362 のシリンダヘッド14への組付け、取
り外しが容易であり、吸気側動弁装置31I2のメンテナ
ンス性を向上することができるとともに、支軸412
剛性を向上することができる。
【0061】図13ないし図15は本発明の第6実施例
を示すものであり、図13は動力伝達手段の縦断面図、
図14はサンギヤおよび連結腕の連結状態を示す平面
図、図15は図14の15矢視図である。
【0062】この動力伝達手段363 は、サンギヤ37
と、リングギヤ38と、複数の遊星ギヤ40…を回転自
在に支持するキャリア392 とで、遊星ギヤ式に構成さ
れる。
【0063】サンギヤ37は、支軸413 で回動自在に
支承されるものであり、該支軸41 3 の両端は、上記第
5実施例と同様に、ホルダ62,62(図9参照)で回
動自在に支持される。
【0064】サンギヤ37の軸方向両側には、支軸41
3 を囲繞する円筒部68,68が一体にかつ同軸に設け
られており、これらの円筒部68,68に、吸気弁VI
…(図10参照)に先端部がそれぞれ連結される連結腕
44,44の基部が固定される。しかも、連結腕44,
44の円筒部68,68への固定にあたっては、円筒部
68の外面および連結腕44の基部内面に設けられるキ
ー溝69,70にキー71が嵌合される。
【0065】また図16は第6実施例の第1変形例を示
すものであり、連結腕44,44の基部が円筒部68,
68にセレーション72により結合されてもよく、図1
7で示す第2変形例のように、連結腕44,44の基部
が円筒部68,68に嵌合、溶接されてもよい。
【0066】図18は本発明の第7実施例を示すもので
あり、サンギヤ37の軸方向一端部に両連結腕44,4
4の一方が一体に形成され、両連結腕44,44の他方
は、サンギヤ37がその軸方向他端部に備える円筒部7
3に固定される。而して円筒部73への連結腕44の固
定にあたっては、図15で示したようなキー結合であっ
てもよく、図16で示したセレーション結合であっても
よく、さらに図17で示した嵌合、溶接結合であっても
よい。
【0067】図19ないし図22は本発明の第8実施例
を示すものであり、図19は内燃機関の要部縦断面図、
図20は図19の20−20線拡大断面図、図21は図
19の21−21線拡大断面図、図22は図20の22
−22線断面図である。
【0068】図19ないし図21において、吸気側動弁
装置31I3は動力伝達手段364 を備えるものであり、
この動力伝達手段364 は、サンギヤ37と、リングギ
ヤ38と、複数の遊星ギヤ40…を回転自在に支持する
キャリア393 とで、遊星ギヤ式に構成される。
【0069】サンギヤ37は、カム軸28の軸線からず
れた位置で該カム軸28の軸線と平行な軸線を有する支
軸414 に同軸にかつ一体に設けられ、該支軸414
シリンダヘッド14で回動自在に支持される。
【0070】サンギヤ37の両側には、一対の連結腕4
4,44の基部44a, 44aが嵌合、固着されてお
り、これらの連結腕44, 44の先端部には、両吸気弁
I …におけるステム20…の上端にそれぞれ接触する
タペットねじ45, 45が進退位置を調整可能としてそ
れぞれねじ込まれる。
【0071】キャリア393 は、前記連結腕44, 44
の基部44a, 44aでそれぞれ回転自在に支持される
一対のリング板状の支持板56′, 57′と、支軸41
4 の軸線と平行な軸線を有して両支持板56′, 57′
に両端が支持される複数たとえば6本の軸74,74…
とを有するものであり、支軸414 の周方向に等間隔を
あけた位置に配置される各軸74, 74…で、サンギヤ
37の外周およびリングギヤ38の内周に噛合う遊星ギ
ヤ40, 40…が回転自在に支持される。
【0072】キャリア393 が備える両支持板56′,
57′には、吸気側動弁カム29I側に延びるローラ保
持腕42, 42が一体に設けられており、両ローラ保持
腕42,42の内面と両支持板56′,57′の内面と
の間には段部75,75が形成される。これらのローラ
保持腕42, 42の先端部には、円盤状の軸受部76,
76が一体に設けられており、それらの軸受部76,7
6間に遊星ギヤ40,40…の軸方向全長よりも長いロ
ーラー43が軸支される。すなわち支軸414の軸線と
平行な軸線を有するローラー軸77の両端が両軸受部7
4,74に固定され、ローラー43と、前記ローラ軸7
5との間にニードルベアリング78が介装される。
【0073】ところで、図20および図21の実線で示
すように、支持板56′または57′、ローラ保持腕4
2および軸受部76の外側面が面一に連なるように形成
されていれば、加工性が良好となるのであるが、図20
および図21の二点鎖線L1で示すように、軸受部76
の外側面がローラ保持腕42の外側面よりも外方に位置
するようにして軸受部76の肉厚を大とするようにして
もよく、そうすれば軸受部76の剛性を高めることがで
き、さらに図20および図20の二点鎖線L2で示すよ
うに、軸受部76の外側面がローラ保持腕42の外側面
よりも内方に位置するようにして軸受部76の肉厚を薄
くするようにしてもよく、そうすれば軸受部76ひいて
はキャリア393 の軽量化を図ることができる。
【0074】カム軸28の軸線方向に沿う動力伝達手段
364 の幅を極力小さくして動力伝達手段364 の軽量
化による慣性重量軽減を図るとともに、また組付誤差等
によりローラー43および吸気側動弁カム29I の一部
が非接触状態となるのに伴ってローラー43および吸気
側動弁カム29I の接触面積が設定値よりも小さくなる
ことによる面圧の増加に起因してローラー43および吸
気側動弁カム29I に偏摩耗が生じることを防止するた
めに、カム軸28の軸線方向に沿う吸気側動弁カム29
I の幅は両ローラ保持腕42,42の内側面間の距離す
なわちローラー43の軸長よりも大に設定されており、
ローラー43の軸方向全長が吸気側動弁カム29I にこ
ろがり接触する。
【0075】しかもキャリア393 は、図22で示すよ
うに、ローラー43の中心と、サンギヤ37の中心すな
わち支軸414 の中心とを結ぶ直線SL上に、6個の軸
74…のうちの1つの軸74が配置されるように構成さ
れている。
【0076】またリングギヤ38の外周およびローラー
43の外周間を結ぶ接線TLよりも内方側に吸気側動弁
カム29I の一部が入り込むことを可能とした凹部79
が、両ローラ保持腕42,42の動弁カム29I 側の側
面に形成される。すなわち図22で明示するように、カ
ム軸28の軸線に直交する平面への投影図上で、吸気側
動弁カム29I の先端が描く回転軌跡RTが、リングギ
ヤ38の外周およびローラー43の外周間を結ぶ接線T
Lとが交わるように、カム軸28と動力伝達手段364
の相対位置が設定されており、両ローラ保持腕42,4
2の吸気側動弁カム29I 側の側面すなわち下部側面
に、吸気側動弁カム29I の一部が入り込むことを可能
とした凹部79…が形成されている。
【0077】なお、両ローラ保持腕42,42の吸気側
動弁カム29I とは反対側の側面すなわち上部側面は、
図22の実線で示すように、支持板56′,57′の外
周および軸受部76,76の外周を結ぶ接線に沿うよう
に形成されていれば、加工性が良好となるのであるが、
図22の二点鎖線L3 で示すように、前記接線よりも外
方に膨らむように形成されていてもよく、そうすれば両
ローラ保持腕42,42の剛性を高めることができ、さ
らに図22の二点鎖線L4 で示すように、前記接線より
も内方側に凹んだ形状に形成されていてもよく、そうす
れば両ローラ保持腕42,42の軽量化を図ることがで
きる。
【0078】動力伝達手段364 を構成する3つの構成
要素のうちの残余の構成要素であるリングギヤ38は、
キャリア393 で回転自在に支持される。すなわち円筒
状に形成されているリングギヤ38の両端が、キャリア
393 における両支持板56′,57′の内面外周縁部
でそれぞれ回転自在に支持されることになり、両支持板
56′,57′に連なるローラ保持腕42, 42に対応
する部分では、リングギヤ38の両端が、支持板5
6′,57′およびローラ保持腕42, 42間に形成さ
れている段部75,75で回転自在に支持されることに
なる。
【0079】リングギヤ38には、支軸414 の軸線と
直交する方向に延びる制御腕46が一体に設けられる。
またヘッドカバー47には、前記制御腕46にほぼ直交
する方向で接触する規制ロッド49を備える回動量制御
手段48が配設される。
【0080】而して回動量制御手段48から制御腕46
に作用する力により、支軸414 の軸線に対してリング
ギヤ38が傾いて偏摩耗が生じることを防止するため
に、前記制御腕46は、支軸414 の軸線に沿う方向で
のリングギヤ38の中央部に一体に設けられるものであ
り、部品点数の増加を回避して回動量制御手段48から
リングギヤ38に力を作用せしめることができる。
【0081】この第8実施例によれば、動力伝達手段3
4 を構成する3つの構成要素、すなわちサンギヤ3
7、リングギヤ38およびキャリア393 のうち、キャ
リア393 およびサンギヤ37が、カム軸28の吸気側
動弁カム29I および吸気弁V I …に連動、連結され、
リングギヤ38の回動量が回動量制御手段48で無段階
に制御されるので、両吸気弁VI …の作動特性を無段階
にかつ細密に制御することができる。
【0082】このような動力伝達手段364 において、
サンギヤ37の回動量に対してキャリア393 の回動量
は大幅に小さなものであり、キャリア393 がカム軸2
8の吸気側動弁カム29I に連動、連結され、サンギヤ
37が吸気弁VI …に連結されるものであるので、吸気
弁VI …で必要とされるリフト量すなわちサンギヤ37
の回動量に対する吸気側動弁カム29I の大きさを大幅
に小さく設定することが可能である。すなわち、吸気側
動弁カム29I に連動、連結されているキャリア393
の回動量は、吸気側動弁カム29I にリングギヤ38が
連動、連結される場合のリングギヤ38の回動量よりも
さらに小さくなり、したがって吸気側動弁カム29I
大きさを、動力伝達手段364 のリングギヤ38または
サンギヤ37が吸気側動弁カム29I に連動、連結され
る場合に比べて最も小さく設定することが可能であり、
それによりキャリア393 が吸気側動弁カム29I から
受ける荷重を最も小さくして動弁負荷をより一層軽減す
ることが可能となる。しかも吸気側動弁カム29I が最
も小さくなることから該動弁カム29I の回転に必要な
スペース、ならびにキャリア393 の吸気側動弁カム2
I との連動、連結部の作動に必要なスペースも比較的
小さくなり、したがって吸気側動弁装置31 I3を配置す
る動弁室をより一層コンパクト化することができる。さ
らに回動量制御手段48によるリングギヤ38の回動量
も、サンギヤ37が回動量制御手段48に連結される場
合に比べて小さくなり、回動量制御手段48を比較的小
型のものとすることができリングギヤ38および回動量
制御手段48の連結構造が単純になり、その連結部の配
置の自由度も増大する。
【0083】また両ローラ保持腕42,42の内側面間
の距離がカム軸28の軸線方向に沿う吸気側動弁カム2
I の幅よりも小さいので、カム軸28の軸線方向に沿
う動力伝達手段364 の幅を極力小さくして動力伝達手
段364 の軽量化による慣性重量軽減を図ることができ
るとともに、組付誤差があってもローラー43をその軸
方向全長にわたって吸気側動弁カム29I に接触させる
ようにして設定面圧を保持し、ローラー43および吸気
側動弁カム29I に偏摩耗が生じることを防止すること
ができる。
【0084】それに加えて、リングギヤ38の外周およ
びローラー43の外周間を結ぶ接線TLよりも内方側に
吸気側動弁カム29I の一部が入り込むことを可能とし
た凹部79…が、両ローラ保持腕42,42の吸気側動
弁カム29I 側の側面に形成されるので、吸気側動弁カ
ム29I および両ローラ保持腕42,42の干渉を回避
しつつ、カム軸28および動力伝達手段364 を極力近
接させて吸気側動弁装置31I3のコンパクト化を図るこ
とができる。
【0085】またローラー43の中心と、サンギヤ37
の中心とを結ぶ直線SL上に、キャリア393 が備える
6個の軸74…のうち1つの軸74が配置されるので、
両ローラ保持腕42,42および両支持板56′,5
7′の連設部の強度が最も高い位置で前記1つの軸74
を支持することができるとともに、前記1つの軸74で
前記連結部を補強することができる。これにより、両支
持板56′,57′および両ローラ保持腕42,42の
厚みを増大することなく、充分な強度をキャリア393
に持たせることができ、キャリア393 の軽量化すなわ
ち動力伝達手段364 ひいては吸気側動弁装置31I3
軽量化に寄与することができる。
【0086】図23は本発明の第9実施例を示すもので
あり、吸気弁VI …の上部を囲繞するコイル状の弁ばね
23の一部に、リングギヤ38の軸線方向から見てキャ
リア393 の一部を重ねるようにして動力伝達手段36
4 が配置され、これにより、動力伝達手段364 を吸気
弁VI …側により近接させて配置するようにして、動弁
室をよりコンパクト化することができる。
【0087】本発明のさらに他の実施例として、回動量
制御手段として、リニアソレノイドやステップモータ等
を用いることも可能であり、特にステップモータを用い
た場合には、動力伝達手段を構成する3つの構成要素の
うち該ステップモータで回動量を制御する構成要素を機
械的にロックさせることができるので、弁作動特性の制
御精度を高めるとともに動弁装置の小型化が可能とな
る。
【0088】また動力伝達手段のうち回動量制御手段に
連結されるキャリアもしくはリングギヤの回動量を、無
段階ではなく複数段階に制御することも可能であり、そ
の場合、段階数をより多く設定することにより機関弁の
作動特性を細密に制御することができる。さらに吸気弁
I の作動特性を変更するにあたって、吸気弁VI の開
弁リフト量および開弁期間のいずれか一方だけを変更す
ることも可能である。
【0089】ところで、上記各実施例では、回動量制御
手段48により、リングギヤ38あるいはキャリア39
1 ,392 の回動量を規制するようにしたが、回動量制
御手段によってリングギヤあるいはキャリアを回動駆動
することで、リングギヤあるいはキャリアの回動量を制
御するようにしてもよく、次にリングギヤを回動量制御
手段で駆動する場合について説明する。
【0090】図24は本発明の第10実施例を示すもの
であり、動力伝達手段364 のキャリア393 が備える
ローラー43が吸気側動弁カム29I にころがり接触
し、サンギヤ(図示せず)に連結される連結腕44が吸
気弁VI に連結され、リングギヤ38に設けられる制御
腕46に、回動量制御手段81が連結される。
【0091】回動量制御手段81は、円筒状に形成され
るハウジング82と、該ハウジング82内の一端側に固
定配置される第1電磁石83と、ハウジング82内の他
端側に固定配置される第2電磁石84と、両電磁石8
3,84間でハウジング82内に収納されるプランジャ
85と、該プランジャ85に基端が連設されて第1電磁
石83の中心部およびハウジング82を軸方向移動自在
に貫通するロッド86と、ハウジング82の外方でロッ
ド86の先端側に固定されるばね受け部86aおよびハ
ウジング82間に設けられる設けられる戻しばね87と
を備え、ロッド86の先端をリングギヤ39の制御腕4
6に当接させることを可能としてヘッドカバーに固定さ
れる。しかも戻しばね87のばね荷重は、弁ばね23の
ばね荷重に比べて極めて小さく設定される。
【0092】この回動量制御手段81では、第1および
第2電磁石84,84の励磁・消磁を切換えることによ
り、プランジャ85すなわちロッド86を往復駆動する
ことができる。而して第1電磁石83でプランジャ85
を吸引したときには吸気弁V I …を開弁方向に駆動する
動力が動力伝達手段364 のリングギヤ38に作用し、
また第2電磁石84でプランジャ85を吸引したときに
は回動量制御手段81から動力伝達手段364 のリング
ギヤ38に動力が作用することはなく、吸気弁VI …は
弁ばね23のばね力により吸気側動弁カム29I のカム
プロフィルに応じた特性で作動することになる。
【0093】したがって、吸気弁VI …は、基本的には
回動量制御手段81により開閉駆動され、該吸気弁VI
…の作動特性を回動量制御手段81の作動制御により自
在に変化させることができる。しかも吸気弁VI …の閉
弁作動時には回動量制御手段81の動力を動力伝達手段
364 に入力することを停止することにより、吸気弁V
I …の閉弁作動が吸気側動弁カム29I のカムプロフィ
ルに応じたものとなる。しかも吸気側動弁カム29I
カムプロフィルは、吸気弁VI …の閉弁着座直前には緩
衝曲線を描くリフト特性が得られるように定められてお
り、したがって吸気弁VI …の閉弁着座直前には、吸気
側動弁カム29I のカムプロフィルに応じて吸気弁V…
を緩やかに着座せしめ、吸気弁VI …のバウンスが生じ
ることを防止することができる。これにより、吸気弁V
I …の緩やかな作動を得るために回動量制御手段81の
作動を細かく制御することが不要であり、回動量制御手
段81の作動制御を単純化することができる。
【0094】以上、本発明の実施例を詳述したが、本発
明は上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の
範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計
変更を行なうことが可能である。
【0095】たとえば動力伝達手段として、特開平5−
33840号公報、特開平5−79450号公報、特開
平5−157149号公報、特開平6−34005号公
報および特開平6−66360号公報でそれぞれ開示さ
れるような遊星摩擦式の動力伝達手段(トラクションド
ライブ)を用いることも可能である。
【0096】また機関弁としての排気弁に本発明を適用
することも可能である。
【0097】
【発明の効果】以上のように請求項1記載の発明によれ
ば、動力伝達手段を構成する内輪、外輪およびキャリア
のうち内輪が機関弁に連結され、外輪およびキャリアの
一方が動弁カムに連動、連結され、外輪およびキャリア
の他方の回動量が回動量制御手段で制御されることによ
り、内輪の回動すなわち機関弁の作動特性が制御される
ことになり、外輪またはキャリアの回動量を回動量制御
手段でより細密に制御することにより、機関弁の作動特
性をより細密に制御することが可能となる。また動力伝
達手段は、それを構成する内輪、外輪およびキャリアが
同一軸線まわりに回動可能に配置されて成るものである
ことにより、動力伝達手段をコンパクトに纏めることが
でき、動弁装置の小型化を図ることができる。
【0098】また請求項2記載の発明によれば、動弁カ
ムの大きさを比較的小さく設定することが可能であり、
動弁負荷の軽減に寄与することが可能となるとともに、
動弁装置を配置する動弁室のコンパクト化を図ることが
可能となる。また回動量制御手段によるキャリアの回動
量を小さくし、回動量制御手段の小型化に寄与すること
ができる。
【0099】請求項3記載の発明によれば、動弁カムの
大きさを最も小さく設定することが可能であり、動弁負
荷をより一層軽減することが可能となるとともに、動弁
装置を配置する動弁室をより一層コンパクト化すること
ができる。また回動量制御手段を比較的小型のものとす
ることができ、外輪および回動量制御手段の連結構造が
単純になり、その連結部の配置の自由度も増大する。
【0100】請求項4記載の発明によれば、動力伝達手
段を構成する各構成要素相互の噛合い連結により、機関
弁の作動特性を正確に制御することが可能となる。
【0101】請求項5記載の発明によれば、動力伝達手
段をシリンダヘッドの上面側に近接させて配置して、動
弁室をよりコンパクト化することが可能となる。
【0102】請求項6記載の発明によれば、動弁カムで
オイルをかき上げるようにして、動力伝達手段の潤滑を
十分に行なうことができる。
【0103】請求項7記載の発明によれば、両機関弁間
にコンパクトに配置される動力伝達手段で一対の機関弁
を、その作動特性を変更可能として開閉駆動することが
でき、動弁装置をよりコンパクト化することができる。
【0104】請求項8記載の発明によれば、動力伝達手
段を機関弁側により近接させて配置するようにして、動
弁室をよりコンパクト化することができる。
【0105】さらに請求項9記載の発明によれば、部品
点数の増加を回避しつつ回動量制御手段から外輪に力を
作用せしめるようにし、回動量制御手段から制御腕に作
用する力によって外輪が傾いて偏摩耗が生じることを防
止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例の内燃機関の要部縦断面図である。
【図2】図1の要部拡大図である。
【図3】図2の3−3線断面図である。
【図4】開弁時の図2に対応した断面図である。
【図5】吸気側動弁装置の斜視図である。
【図6】第2実施例の図1に対応した縦断面図である。
【図7】第3実施例の図1に対応した縦断面図である。
【図8】第4実施例における図5に対応した斜視図であ
る。
【図9】第5実施例における多気筒内燃機関の要部横断
平面図である。
【図10】図9の10−10線断面図である。
【図11】図10の11−11線断面図である。
【図12】サンギヤおよび連結腕を分解して示す平面図
である。
【図13】第6実施例の動力伝達手段の縦断面図であ
る。
【図14】サンギヤおよび連結腕の連結状態を示す平面
図である。
【図15】図14の15矢視図である。
【図16】第6実施例の第1変形例の図15に対応する
図である。
【図17】第6実施例の第2変形例の図15に対応する
図である。
【図18】第7実施例のサンギヤおよび連結腕を分解し
て示す平面図である。
【図19】第8実施例の内燃機関の要部縦断面図であ
る。
【図20】図19の20−20線拡大断面図である。
【図21】図19の21−21線拡大断面図である。
【図22】図20の22−22線断面図である。
【図23】第9実施例の内燃機関の要部縦断面図であ
る。
【図24】第10実施例の動力伝達手段および回動量制
御手段を簡略化して示す縦断面図である。
【符号の説明】
14・・・シリンダヘッド 23・・・弁ばね 28・・・カム軸 29I ・・・動弁カム 30・・・オイルバス 31I1,31I2,31I3・・・吸気側動弁装置 361 ,362 ,363 ,364 ・・・動力伝達手段 37・・・内輪としてのサンギヤ 38・・・外輪としてのリングギヤ 391 ,392 ,393 ・・・キャリア 40・・・遊星回転体としての遊星ギヤ 46・・・制御腕 48,81・・・回動量制御手段 VE ・・・排気弁 VI ・・・機関弁としての吸気弁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 五味 武嗣 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 (72)発明者 石黒 哲矢 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 (72)発明者 根本 浩臣 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 機関の運転状態に応じて機関弁(VI
    の作動特性を変更可能な内燃機関の動弁装置において、
    軸線まわりに回動可能な内輪(37)と、該内輪(3
    7)と同一軸線まわりの回動を可能として内輪(37)
    を囲繞する外輪(38)と、内輪(37)および外輪
    (38)間に配置される遊星回転体(40)を前記内輪
    (37)および外輪(38)の軸線と平行な軸線まわり
    に回転自在に支持するとともに該遊星回転体(40)の
    前記内輪(37)まわりの公転に連動して回動するキャ
    リア(391 ,392 ,393 )とを備え、前記内輪
    (37)が機関弁(VI )に連結され、前記外輪(3
    8)およびキャリア(391 ,392 ,393 )の一方
    がカム軸(28)の回転に応じた回動作動を可能として
    該カム軸(28)の動弁カム(29I )に連動、連結さ
    れる動力伝達手段(361,362 ,363 ,364
    と;該動力伝達手段(361 〜364 )の前記外輪(3
    8)およびキャリア(391 〜393 )の他方の回動量
    を機関の運転状態に応じて制御する回動量制御手段(4
    8,81)と;を含むことを特徴とする内燃機関の動弁
    装置。
  2. 【請求項2】 前記外輪(38)が動弁カム(29I
    に連動、連結されることを特徴とする請求項1記載の内
    燃機関の動弁装置。
  3. 【請求項3】 前記キャリア(391 ,392 )が動弁
    カム(29I )に連動、連結されることを特徴とする請
    求項1記載の内燃機関の動弁装置。
  4. 【請求項4】 前記動力伝達手段(361 〜364
    が、内輪であるサンギヤ(37)と、外輪であるリング
    ギヤ(38)と、遊星回転体である遊星ギヤ(40)を
    回転自在に支持するキャリア(391 〜393 )とから
    成る遊星ギヤ式に構成されることを特徴とする請求項1
    ないし3のいずれかに記載の内燃機関の動弁装置。
  5. 【請求項5】 前記カム軸(28)が吸気弁(VI )お
    よび排気弁(VE )の上端よりも下方で吸気弁(VI
    および排気弁(VE )に挟まれる位置に配置され、吸気
    弁(VI )および排気弁(VE )のうち作動特性を変更
    可能として前記内輪(37)に連結される機関弁である
    弁(VI )と、前記カム軸(28)との間に、該カム軸
    (28)の動弁カム(29I )および前記外輪(38)
    の連動、連結点が配置されることを特徴とする請求項2
    記載の内燃機関の動弁装置。
  6. 【請求項6】 シリンダヘッド(14)の上面に、前記
    動弁カム(29I )をオイル中に浸漬させ得るオイルバ
    ス(30)が形成されることを特徴とする請求項1ない
    し5のいずれかに記載の内燃機関の動弁装置。
  7. 【請求項7】 前記カム軸(28)の軸線方向に隣接し
    た一対の機関弁(V I )間に単一の外輪(38)が配置
    され、該外輪(38)の軸方向両側で両機関弁(VI
    が前記内輪(37)にそれぞれ連結されることを特徴と
    する請求項1ないし6のいずれかに記載の内燃機関の動
    弁装置。
  8. 【請求項8】 前記機関弁(VI )を閉弁方向に付勢す
    るばね力を発揮して該機関弁(VI )の上部を囲繞する
    コイル状の弁ばね(23)の一部に、前記外輪(38)
    の軸線方向から見て前記外輪(38)またはキャリア
    (393 )の一部を重ねて動力伝達手段(361 ,36
    4 )が配置されることを特徴とする請求項1ないし7の
    いずれかに記載の内燃機関の動弁装置。
  9. 【請求項9】 前記外輪(38)の軸方向中央部に、前
    記回動量制御手段(48,81)を連結させる制御腕
    (46)が一体に設けられることを特徴とする請求項3
    記載の内燃機関の動弁装置。
JP14807798A 1997-05-28 1998-05-28 内燃機関の動弁装置 Pending JPH1144206A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14807798A JPH1144206A (ja) 1997-05-28 1998-05-28 内燃機関の動弁装置

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9-138336 1997-05-28
JP13833697 1997-05-28
JP14807798A JPH1144206A (ja) 1997-05-28 1998-05-28 内燃機関の動弁装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1144206A true JPH1144206A (ja) 1999-02-16

Family

ID=26471394

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP14807798A Pending JPH1144206A (ja) 1997-05-28 1998-05-28 内燃機関の動弁装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1144206A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7581523B2 (en) 2006-09-14 2009-09-01 Honda Motor Co., Ltd. Auxiliary arrangement structure in internal combustion engine
US7730859B2 (en) 2007-06-29 2010-06-08 Mitsubishi Jidosha Kogyo Kabushiki Kaisha Variable valve train system for internal combustion engine
JP2014173463A (ja) * 2013-03-07 2014-09-22 Otics Corp 内燃機関の動弁機構

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7581523B2 (en) 2006-09-14 2009-09-01 Honda Motor Co., Ltd. Auxiliary arrangement structure in internal combustion engine
US7730859B2 (en) 2007-06-29 2010-06-08 Mitsubishi Jidosha Kogyo Kabushiki Kaisha Variable valve train system for internal combustion engine
JP2014173463A (ja) * 2013-03-07 2014-09-22 Otics Corp 内燃機関の動弁機構

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH06212927A (ja) 内燃機関のsohc型動弁装置
US7913658B2 (en) Valve actuating mechanism for an internal combustion engine, and cylinder head incorporating same
JP3547912B2 (ja) 内燃機関の動弁装置
US8601989B2 (en) Variable valve gear for internal combustion engine
JPH07150911A (ja) 可変の弁制御装置
US6016779A (en) Valve operating system in internal combustion engine
US20080141960A1 (en) Variable valve actuation system having a crank-based actuation transmission
JP4420855B2 (ja) 内燃機関の可変動弁機構
JPH1144206A (ja) 内燃機関の動弁装置
US7614371B2 (en) Engine valvetrain having variable valve lift timing and duration
JPH11264310A (ja) 内燃機関の動弁装置
JP2592964B2 (ja) エンジンの動弁装置
JPH05340227A (ja) エンジンのバルブタイミング可変装置
JPH10331617A (ja) 内燃機関の動弁装置
JP2006233829A (ja) 内燃機関の可変動弁装置
JP2007205299A (ja) 内燃機関のシリンダヘッド
JPH1144207A (ja) 多気筒内燃機関の動弁装置
JPH11294126A (ja) 内燃機関の動弁装置
JP4200375B2 (ja) 内燃機関の可変動弁装置
JPH10159513A (ja) エンジンのバルブ駆動機構
JPH1162533A (ja) 内燃機関の動弁装置
JP2007239496A (ja) 内燃機関のシリンダヘッド
JP2584890Y2 (ja) 内燃機関の動弁装置
JPH11336515A (ja) 内燃機関の動弁装置
JP3273577B2 (ja) エンジンのバルブタイミング制御装置