JPH1143993A - 住宅の隅部構造 - Google Patents

住宅の隅部構造

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JPH1143993A
JPH1143993A JP20124697A JP20124697A JPH1143993A JP H1143993 A JPH1143993 A JP H1143993A JP 20124697 A JP20124697 A JP 20124697A JP 20124697 A JP20124697 A JP 20124697A JP H1143993 A JPH1143993 A JP H1143993A
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corner
opening
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beams
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JP20124697A
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Keiko Akimoto
敬子 穐本
Saburo Sanada
三郎 左奈田
Akira Nazuka
彰 名塚
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Sekisui House Ltd
Original Assignee
Sekisui House Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 室内のスペースを有効に使用できるととも
に、隅部を採光性が良好で開放感のある空間とすること
も可能な住宅の隅部構造を提供する。 【解決手段】 住宅の隅部構造C1において、H形鋼よ
りなる複数の柱の強軸が梁の長さ方向に直角となるよう
に該柱を上下の梁の間に配置し剛接合してなる一方向ラ
ーメンで構造躯体を構成することにより、住宅の隅部
に、柱を設けることなく壁2S、2Eおよび/または開
口部4を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、住宅の隅部の構
造に関し、詳しくは室内のスペースを有効に使用するこ
とができるとともに、採光性や開放感を向上させること
が可能な住宅の隅部構造に関する。
【0002】
【従来の技術・発明が解決しようとする課題】従来、住
宅の隅部においては、例えば図10に示すように、壁4
0S、40Wの交差するコーナー部の内部に構造躯体の
通し柱41が配設されているため、該通し柱41により
内壁面に突出部41aが形成されるか、あるいは該壁4
0S、40Wが該通し柱41よりも厚く形成されること
になるということがあり、その分室内のスペースが占有
されることや、例えば当該隅部に家具等を配置しようと
した場合に、該突出部41aが障害となること等の問題
があった。
【0003】また、上記隅部の室内側は、2方向が壁4
0S、40Wに覆われるため、採光性が良好でなくやや
閉塞感もある空間となるきらいもあるが、上記のように
通し柱41が配設されている場合には、この部位を壁で
覆うことは避けられない。
【0004】一方、両壁40S、40Wの内側面から内
方に若干距離をおいた部位P1に通し柱を配設するよう
にして、該壁40S、40Wのコーナー部を開口する方
法もあるが、この場合には該通し柱の全体が室内のスペ
ースを占有し、また該通し柱が内方部で大きな障害物と
なる。
【0005】あるいは、一方の壁40Sに沿った部位で
あって、コーナー部から若干距離をおいた部位P2に通
し柱を配設する方法もあるが、構造上の原則としては、
隅部に柱を設け固める必要がある。
【0006】この発明は、上記の点に鑑み、室内のスペ
ースを有効に使用することができるとともに、該隅部を
採光性が良好でかつ開放感のある空間とすることも可能
な住宅の隅部構造を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
になされたこの発明の請求項1に記載の住宅の隅部構造
は、H形鋼よりなる複数の柱の強軸が梁の長さ方向に直
角となるように該柱を上下の梁の間に配置し剛接合して
なる一方向ラーメンで構造躯体を構成することにより、
住宅の隅部の少なくとも1箇所において、柱を設けるこ
となく壁および/または開口部が設けられていることを
特徴とするものである。
【0008】また、この発明の請求項2に記載の住宅の
隅部構造は、前記請求項1に記載の住宅の隅部構造にお
いて、前記開口部が、隅部に沿った鉤形の横断面形状を
有する幅広の開口部となっていることを特徴とするもの
である。
【0009】また、この発明の請求項3に記載の住宅の
隅部構造は、前記請求項1に記載の住宅の隅部構造にお
いて、前記開口部が、隅部に沿った鉤形の横断面形状を
有する縦長のスリット状の開口部となっていることを特
徴とするものである。
【0010】なお本発明において、「幅広の開口部」と
は、実質的に屋内外を容易に見渡すことのできる程度の
幅を有する開口部を意味する。一方、「スリット状の開
口部」とは、前記「幅広の開口部」の対概念であり、屋
外から屋内の状態が容易には視認し得ない程度の幅を有
する開口部を意味する。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づき具体的に説明する。図1には、第1の実施形態に
係る住宅の隅部構造C1が示されている。
【0012】図1においては、建物の1階における南西
の隅部に、洋室1が設けられている。洋室1の南側端は
隣室の南側端よりも南方へ延出しており、該洋室1の南
東の隅部には、図2の斜視図(屋外から見た図)にも示
すように、壁2S、2Eが設けられ、該壁2S、2Eに
は、第1の開口部(以下、第1開口部とも称す)4が形
成されている。
【0013】ここで、図1に示す建物の構造躯体は、例
えば特開平3−233039号公報等に記載のラーメン
構法により構成されたものである。このラーメン構法
は、例えば図3の概略部分斜視図に示すように、H形鋼
よりなる複数の柱S1、S2のそれぞれの強軸が、直交
する2本の梁B1、B2の長さ方向にそれぞれ直角とな
るようにして、該柱S1、S2を上下の梁(上側の梁は
図示省略)の間にそれぞれ配置し剛接合することによっ
て、該柱S1、S2と上下の梁とにより一方向ラーメン
R1、R2をそれぞれ構成し、X方向の水平力はX方向
に平行なラーメンR1により、Y方向の水平力はY方向
に平行なラーメンR2により、それぞれ処理するように
したものである。したがって、このラーメン構法におい
ては、梁(B1、B2)が交差するコーナー部等には従
来のような角形鋼管よりなる通し柱を配置する必要がな
く、またX方向の梁(B1)およびY方向の梁(B2)
のそれぞれにおいて任意の位置に柱(S1、S2)を配
置することができ、さらに上階部分と下階部分とで柱の
配置を変えることもできる。さらにまた、従来の角形鋼
管よりなる通し柱の場合には、コーナー部のスペースが
その分占有され、壁も厚くなるということがあったが、
ここに示すラーメン構法の場合は、コーナー部のスペー
スが柱により占有されることもなく、柱の分だけ壁が厚
くなるということもない。図1に示す隅部構造C1は、
この構法を用いることにより、隅部に柱を設けることな
く壁2S、2Eおよび第1開口部4を形成するようにし
たものである。
【0014】第1開口部4は、図1および図2に示すよ
うに、洋室1の南東の隅部に沿って、東西方向に比較的
長尺(ここに示す例では1.5m)に延びるとともに、
南北方向に比較的短尺(ここに示す例では1.0m)に
延びる鉤形の横断面形状を有するように形成されてい
る。第1開口部4の西側端部には片開窓5が配設され、
該片開窓5より東側の鉤状部には、この部分に沿って鉤
形状にはめ殺し窓6が配設されている。
【0015】洋室1の南東の隅部においては、図1に示
すように、第1開口部4の内側面に沿って、机7が備え
られている。机7は、その長辺が第1開口部4の長尺部
分に、短辺が第1開口部4の短尺部分にそれぞれ沿うよ
うにして配置されている。したがって、洋室1の南側の
壁2Sおよび東側の壁2Eにおいて、机7の前方および
左方(南側および東側)に対応する部分が全面的に開口
されていることになり、良好な採光性および開放感が得
られる。
【0016】上記のように、洋室1の南東の隅部には、
柱が設けられていないので、内壁面に突出部が形成され
ることがなく、壁2S、2Eが厚く形成されることもな
い。このため、洋室1内のスペースをその分広くとるこ
とができ、また机7を当該隅部に隙間なく配置すること
ができる。したがって当該洋室1内の隅部におけるスペ
ースを有効に使用することができる。また、突出部がな
いことにより、当該洋室1内の隅部が整然とした空間と
なっている。
【0017】また、洋室1の南東の隅部の壁2S、2E
は開口されて幅広の第1開口部4が形成されているの
で、従来は採光性が良好でなくやや閉塞感もあった隅部
において、良好な採光性および開放感が得られるように
なっている。さらにまた、南側の壁2Sから東側の壁2
Eにかけて連続して開口されていることにより、広角な
眺望が得られる。
【0018】また、ここに示す例では、図1に示すよう
に、建物の北側が道路Rに面しているため、建物の南端
に配置された洋室1においては、外部からの視線は比較
的少なく、また障害物等もない(ただし屋外部分は図示
省略)。したがって第1開口部4を幅広として採光性、
開放感および眺望を良好とすることができる。
【0019】図4には、第2の実施形態に係る住宅の隅
部構造C2が示されている。図4においては、前記図1
に示す建物の2階における南西の隅部に、食堂8が設け
られている。該食堂8の南西の隅部(建物の南西の隅
部)には壁9S、9Wが設けられ、該壁9S、9Wに
は、第2の開口部(以下、第2開口部とも称す)11が
形成されている。
【0020】図4に示す住宅の隅部構造C2において
も、前記したラーメン構法が用いられていることによ
り、隅部に柱を設けることなく壁9S、9Wおよび第2
開口部11が形成されている。
【0021】第2開口部11は、前記第1開口部4と同
様の鉤形の横断面形状を有するように形成されている
が、第1開口部4に比して、南北方向には同サイズ
(1.0m)、東西方向にはやや長尺(2.0m)に形
成されている。第2開口部11の東側端部および北側端
部にはそれぞれ片開窓12、13が配設され、両片開窓
12、13の間の鉤状部には、この部分に沿って鉤形状
にはめ殺し窓14が配設されている。
【0022】食堂8においては、南側の壁9Sの内面に
沿って、テーブル15が備えられている。テーブル15
は、その短辺が第2開口部11の東側端部の片開窓12
に沿うようにして配置されている。
【0023】食堂8の南西の隅部においては、前記洋室
1の南東の隅部の場合と同様に、柱が設けられていない
ことにより、食堂8内のスペースをその分広くとること
ができ、また適宜家具を当該隅部に隙間なく配置するこ
とができるので、当該食堂8内における隅部のスペース
を有効に使用することができるとともに、当該食堂8内
における隅部が整然とした空間となっている。
【0024】また、幅広の第2開口部11により、前記
第1開口部4の場合と同様に、良好な採光性および開放
感が得られるとともに、広角な眺望が得られる。さら
に、第2開口部11の場合、両端部に片開窓12、13
が配設されていることにより、隅部において2方向から
の通気が可能となっている。
【0025】また、ここに示す例では、前記洋室1の場
合と同様に、建物の南端に配置された食堂8において
は、外部からの視線は比較的少なく、また障害物等もな
い(ただし屋外部分は図示省略)。したがって第2開口
部11を幅広として採光性、開放感および眺望を良好と
することができる。
【0026】図4にはまた、第3の実施形態に係る住宅
の隅部構造C3が示されている。同図に示すように、建
物の2階における北西の隅部には、和室16が設けられ
ている。和室16は、例えば茶の間(居間兼食事室)や
客間として使用することのできる居室となっている。該
和室16の北西の隅部(建物の北西の隅部)には、第3
の開口部(以下、第3開口部とも称す)19が形成され
ている。
【0027】第3の実施形態に係る住宅の隅部構造C3
においても、隅部に柱を設けることなく第3開口部19
が形成されている。
【0028】第3開口部19は、和室16の北西の隅部
に沿って、東西方向にも南北方向にもそれぞれ0.1〜
0.5m程度の幅狭(ここに示す例では0.25m×
0.25m)に延びる鉤形の横断面形状を有するように
形成され、図5の斜視図(室内から見た図)に示すよう
に、ほぼ床面から天井まで延びる縦長のスリット状に形
成されている(したがって、この部分には壁は設けられ
ていない)。第3開口部19のサイズを0.5m×0.
5m程度以下の幅狭とすることにより、例えば屋内にい
る生活者の姿全体が屋外からは認識し難くなり、したが
ってプライバシーを保護することができる。第3開口部
19には、この部分に沿って鉤形状にはめ殺し窓20が
配設されている。
【0029】なお該開口部に片開窓等の開閉可能な窓を
配設することにより、通風を可能とすることもできる。
【0030】第3の実施形態に係る住宅の隅部構造C3
においては、前記第1および第2の実施形態に係る住宅
の隅部構造C1、C2の場合と同様に、柱が設けられて
いないことにより、当該隅部におけるスペースを有効に
使用することができるとともに、当該隅部が整然とした
空間となっている。
【0031】ここで、第3の実施形態に係る住宅の隅部
構造C3の場合、前記したように第3開口部19が縦長
のスリット状に形成されているので、外部からの視線は
遮断しながら、隅部における採光性を良好とすることが
できる。
【0032】また、ここに示す例では、前記したよう
に、建物の北側が道路Rに面しているため、建物の北端
に配置された和室16においては、第3開口部19をス
リット状としてプライバシーをできるだけ保護するよう
にしている。
【0033】図6には、第4の実施形態に係る住宅の隅
部構造C4が示されている。図6においては、前記図1
および図4に示すものとは別の建物の3階における南東
の隅部に、第1の寝室21が設けられている。第1の寝
室21の南東の隅部(建物の南東の隅部)には壁23
S、23Eが設けられ、該壁23S、23Eには、第4
の開口部(以下、第4開口部とも称す)22が形成され
ている。第4開口部22は、前記洋室1の第1開口部4
とほぼ同様に構成されており(ただしサイズは東西2.
0m、南北0.5m)、このためその説明は省略する。
【0034】第1の寝室21においては、南側の壁23
Sの内面に沿って、デスク24および第1の寝台25が
東からこの順に備えられている。デスク24は、前記洋
室1の机7の場合と同様に、その長辺が第4開口部22
の長尺部分に、短辺が第4開口部22の短尺部分にそれ
ぞれ沿うようにして配置されており、良好な採光性およ
び開放感が得られるようになっている。さらに、寝台2
5は、枕側の端縁が第4開口部22の西側端部の片開窓
26に沿うようにして配置されている。
【0035】第1の寝室21の南東の隅部においては、
前記洋室1の南東の隅部の場合と同様に、当該第1の寝
室21内の隅部におけるスペースを有効に使用すること
ができるとともに、当該第1の寝室21内の隅部が整然
とした空間となっており、また、幅広の第4開口部22
により、前記第1開口部4の場合と同様に、良好な採光
性および開放感が得られるとともに、広角な眺望が得ら
れる。
【0036】また、ここに示す例では、建物の南側が道
路Rに面しており、第1の寝室21は建物の南端に配置
されているが、該第1の寝室21は3階にあるため、外
部からの視線は比較的少なく、さらに、該第1の寝室2
1の屋外空間(南側)は隣家に近接しないためその分広
くなっており、見晴らしも特に良好となっている(ただ
し屋外部分は図示省略)。したがって第4開口部22を
幅広として採光性、開放感および眺望を特に良好とする
ことができる。
【0037】図7には、第5の実施形態に係る住宅の隅
部構造C5が示されている。図7においては、前記図1
および図4に示すもの、あるいは図6に示すものとは別
の建物の2階における北東の隅部に、居間27が設けら
れている。居間27の北東の隅部(建物の北東の隅部)
には壁10N、10Eが設けられ、該壁10N、10E
には、第5の開口部(以下、第5開口部とも称す)28
が形成されている。第5開口部28は、前記食堂8の第
2開口部11とほぼ同様に構成されており、このためそ
の説明は省略する。
【0038】居間27の北東の隅部においては、第5開
口部28の内側面に沿って、ソファ29が備えられてい
る。ソファ29は、その長辺(背面)が第5開口部28
の長尺部分に、短辺(側面)が第5開口部28の短尺部
分にそれぞれ沿うようにして配置されており、良好な採
光性および開放感が得られるようになっている。
【0039】居間27の北東の隅部においては、前記食
堂8の南西の隅部の場合と同様に、当該居間27内の隅
部におけるスペースを有効に使用することができるとと
もに、当該居間27内の隅部が整然とした空間となって
おり、また、幅広の第5開口部28により、前記第2開
口部11の場合と同様に、良好な採光性および開放感が
得られるとともに、広角な眺望が得られ、さらに、両端
部の片開窓30、31により、隅部において2方向から
の通気が可能となっている。
【0040】また、ここに示す例では、後記図8にも示
すように、建物の南側が道路Rに面しているため、建物
の北端に配置された居間27においては、外部からの視
線は比較的少なく、また障害物等もない(ただし屋外部
分は図示省略)。したがって第5開口部28を幅広とし
て採光性、開放感および眺望を良好とすることができ
る。
【0041】図8には、第6の実施形態に係る住宅の隅
部構造C6が示されている。図8においては、前記図7
に示す建物の1階における南東の隅部に、第2の寝室
(洋室)32が設けられている。第2の寝室32の南東
の隅部(建物の南東の隅部)には、第6の開口部(以
下、第6開口部とも称す)33が形成されている。第6
開口部33は、前記和室16の第3開口部19とほぼ同
様に構成されており、このためその説明は省略する。
【0042】第2の寝室32においては、東側の壁34
Eに沿って、第2の寝台35が備えられている。第2の
寝台35は、枕側の端縁が上記東側の壁34Eにおける
第6開口部33よりやや北方の部分に沿うようにして配
置されている。
【0043】第2の寝室32の南東の隅部においては、
前記和室16の北西の隅部の場合と同様に、当該第2の
寝室32内の隅部におけるスペースを有効に使用するこ
とができるとともに、当該第2の寝室32内の隅部が整
然とした空間となっており、また、第6開口部33が縦
長のスリット状に形成されていることにより、外部から
の視線は遮断しながら、隅部における採光性を良好とす
ることができる。
【0044】また、ここに示す例では、前記したよう
に、建物の南側が道路Rに面しているため、建物の南端
に配置された第2の寝室32においては、第6開口部3
3をスリット状としてプライバシーをできるだけ保護す
るようにしている。
【0045】以上の第1乃至第6の実施形態に係る住宅
の隅部構造C1〜C6においては、洋室、食堂、和室、
寝室、居間といった、普段入居者が起居する居室の隅部
に本発明の住宅の隅部構造が適用されている。したがっ
て、日常生活のスペースを広く有効に使用でき、また採
光性や開放感等を良好とすることができることから、こ
れら居室の居住性を向上させることができる。なお本発
明の住宅の隅部構造は、前記のような居室群以外にも、
例えば応接室、書斎等の任意の居室あるいは居室以外の
空間(例えば玄関、廊下、階段等の通路、風呂、トイ
レ、洗面所等の給排水衛生設備等)に適用することもで
きる。
【0046】また、比較的プライベート性の強い居室
が、外部からの視線が入りやすい位置に配置されている
(和室16、第2の寝室32)が、このような居室の隅
部には、スリット状の開口部を設けることにより、プラ
イバシーを効果的に保護するようにしている。換言すれ
ば、スリット状の開口部を設けることにより、比較的プ
ライベート性の強い居室を、外部からの視線が入りやす
い位置にも配置しやすくなっている。一方、上記以外の
居室の隅部には、幅広の開口部を設けることにより、採
光性や開放感等をより良好とするようにしている(洋室
1、食堂8、第1の寝室21、居間27)。
【0047】なお、前記第1乃至第6の実施形態に係る
住宅の隅部構造C1〜C6においては、いずれも隅部に
壁を設け又は設けることなく開口部が形成されている
が、本発明においては隅部に柱を設けないため、隅部に
開口部を形成せずに壁を設けるようにしても、当該隅部
におけるスペースを有効に使用することができるととも
に、当該隅部を整然とした空間とすることができる。
【0048】また、開口部としても、鉤形の横断面形状
を有するものに限らず、例えば図9に示すように、隅部
において交差する壁36、37の一方の壁36のみに、
通常の平面状の開口部38を配設するようにしてもよ
い。この場合、当該隅部に柱が設けられていないことか
ら、同図に示すように開口部38を壁36の端部(隅
部)に可及的に近接させて配設することができる。
【0049】さらにまた、本発明の住宅の隅部構造は、
出隅部だけでなく、入隅部にも適用することができる。
【0050】
【発明の効果】以上のように、この発明の請求項1に記
載の住宅の隅部構造によれば、H形鋼よりなる複数の柱
の強軸が梁の長さ方向に直角となるように該柱を上下の
梁の間に配置し剛接合してなる一方向ラーメンで構造躯
体を構成することにより、住宅の隅部の少なくとも1箇
所において、柱を設けることなく壁および/または開口
部を設けるようにしたので、内壁面に柱による突出部が
形成されることがなく、壁が厚く形成されることもな
い。このため、室内のスペースをその分広くとることが
でき、また家具等を当該隅部に隙間なく配置することが
できる。したがって当該室内の隅部におけるスペースを
有効に使用することができる。また、突出部が形成され
ないことにより、当該室内の隅部を整然とした空間とす
ることができる。
【0051】さらに加えて、この発明の請求項2に記載
の住宅の隅部構造によれば、前記開口部を、隅部に沿っ
た鉤形の横断面形状を有する幅広の開口部としたので、
従来は採光性が良好でなくやや閉塞感もあった隅部にお
いて、良好な採光性および開放感を得ることができる。
さらにまた、隅部において交差する一方の壁から他方の
壁にかけて連続して開口されていることにより、広角な
眺望を得ることができる。
【0052】また、この発明の請求項3に記載の住宅の
隅部構造によれば、前記開口部を、隅部に沿った鉤形の
横断面形状を有する縦長のスリット状の開口部としたの
で、外部からの視線は遮断してプライバシーを保護しな
がら、隅部における採光性を良好とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態に係る住宅の隅部構造を示す平
面図。
【図2】図1の第1開口部の屋外側を示す斜視図。
【図3】図1に示す建物の構造躯体の構成方法を示す概
略部分斜視図。
【図4】第2および第3の実施形態に係る住宅の隅部構
造を示す平面図。
【図5】図4の第3開口部の屋内側を示す斜視図。
【図6】第4の実施形態に係る住宅の隅部構造を示す平
面図。
【図7】第5の実施形態に係る住宅の隅部構造を示す平
面図。
【図8】第6の実施形態に係る住宅の隅部構造を示す平
面図。
【図9】開口部の他の例を示す部分平面図。
【図10】従来の住宅の隅部構造の一例を示す部分平面
図。
【符号の説明】
4 第1開口部 2S、2E 壁 C1 住宅の隅部構造

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 H形鋼よりなる複数の柱の強軸が梁の長
    さ方向に直角となるように該柱を上下の梁の間に配置し
    剛接合してなる一方向ラーメンで構造躯体を構成するこ
    とにより、住宅の隅部の少なくとも1箇所において、柱
    を設けることなく壁および/または開口部が設けられて
    いることを特徴とする住宅の隅部構造。
  2. 【請求項2】 前記開口部が、隅部に沿った鉤形の横断
    面形状を有する幅広の開口部となっていることを特徴と
    する請求項1に記載の住宅の隅部構造。
  3. 【請求項3】 前記開口部が、隅部に沿った鉤形の横断
    面形状を有する縦長のスリット状の開口部となっている
    ことを特徴とする請求項1に記載の住宅の隅部構造。
JP20124697A 1997-07-28 1997-07-28 住宅の隅部構造 Pending JPH1143993A (ja)

Priority Applications (1)

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