JPH1143020A - ワイパアーム及び車両用ワイパ装置 - Google Patents

ワイパアーム及び車両用ワイパ装置

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JPH1143020A
JPH1143020A JP9202780A JP20278097A JPH1143020A JP H1143020 A JPH1143020 A JP H1143020A JP 9202780 A JP9202780 A JP 9202780A JP 20278097 A JP20278097 A JP 20278097A JP H1143020 A JPH1143020 A JP H1143020A
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昌之 岡野
Kazutoshi Kinoshita
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車両走行時における風切り音を大幅に低減す
ることができるワイパアーム及び車両用ワイパ装置を得
る。 【解決手段】 車両用ワイパ10のワイパアーム12
は、リテーナ16を備えている。リテーナ16の側壁1
8と側壁20は、先端エッジ部18Aと先端エッジ部2
0Aが互いに接近する方向にオーバーハングされてお
り、さらに、相対気流の下流側に位置する先端エッジ部
20Aの上壁22からの高さは、上流側に位置する先端
エッジ部18Aよりも低く設定されている。さらに、前
記高さの差は、リテーナ16の長手先端側からアームヘ
ッド14の側へ連続して漸次大きく形成されている。こ
れにより、相対気流は側壁18から側壁20に沿って乱
流となることなくスムーズに流れ、側壁18の後方にお
いて渦流が発生し難い。したがって、キャビティトーン
が生じることがなく、風切り音が大幅に低減する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は自動車のウインドシ
ールドガラス等を払拭する車両用ワイパ装置に用いられ
るワイパアーム及びその車両用ワイパ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車のウインドシールドガラス等を払
拭する車両用ワイパ装置は、ワイパアームとこのワイパ
アームに保持されたワイパブレードとによって構成され
ている。
【0003】ワイパアームは、アームヘツドの一端部が
ピボツト軸に固定されており、アームヘツドの他端部に
はリテーナが所定角度回動可能に支軸を介して連結され
ている。これらアームヘツドとリテーナとの間にはスプ
リングが取り付けられており、常にリテーナをウインド
シールドガラス等の払拭面の方向へ付勢している。リテ
ーナの先端部には、アームピースが固着されている。ア
ームピースの先端部は略U字状に屈曲されて保持部とな
っており、ワイパブレードを連結保持している。
【0004】一方、ワイパブレードは、払拭面に接触し
て払拭するブレードラバーと、このブレードラバーを保
持する複数の保持レバーとによって構成されている。
【0005】この車両用ワイパ装置の作動時には、ワイ
パアーム及びワイパブレードが往復回動することによ
り、ブレードラバーがウインドシールドガラス面に密着
しながら移動して雨滴を払拭する。
【0006】ところで、この種の車両用ワイパ装置で
は、一般的に、図10に示す如くリテーナ72が断面コ
字形に形成されており、その開口側がウインドシールド
ガラス面62に向いて配置されている。このため、車両
の高速走行に伴ってリテーナ72が気流S中に置かれる
と(気流Sがリテーナ72に当たると)、大きな風切り
音を生じる場合があった。すなわち、リテーナ72に高
速気流Sが当たると、断面コ字形に形成されたリテーナ
72の側壁のうち、相対気流の上流側に位置する前面側
の側壁74の後方において気流Sの乱れ(所謂、カルマ
ン渦列と称される渦流)が発生し、さらにこの渦流が相
対気流Sの下流側に位置する後面側の側壁76に当たっ
てキャビティトーン(エッジトーン)と称される高周波
振動を誘発する。さらに、このキャビティトーンが断面
コ字形のリテーナ72の内部空間と共鳴して、大きな風
切り音(高周波数の共鳴振動)を発生していた。このた
め、このような風切り音を防止できる対策が切望されて
いた。
【0007】このような高速走行時の風切り音を低減す
るための対策として、リテーナに切欠部を形成した自動
車用ワイパが提案されている(実開昭59−66652
号公報)。
【0008】前記公報に示された自動車用ワイパでは、
断面コ字形に形成されたリテーナの後面壁の下端縁に、
切欠部を形成した構成となっている。これにより、リテ
ーナに高速気流が当たり上流側に位置する前面側の側壁
の後方において渦流が生じても、この渦流が後面側の
(相対気流の下流側に位置する)側壁に当たり難く、こ
れによりキャビティトーン(エッジトーン)と称される
高周波振動を誘発し難くなる構成である。
【0009】しかしながら、前記公報に示された自動車
用ワイパでは、前面側の側壁の後方において生じた渦流
が、下流側に位置する後面側の側壁に単に当たり難くな
るのみであり、このような渦流が後面側の側壁に当たる
ことをある程度低減することはできるものの、これを十
分に阻止することはできない。すなわち、渦流が後面側
の側壁に当たって生じるキャビティトーン(高周波振
動)を単に誘発し難くなるのみであり、これを十二分に
(確実に)防止するという点においては未だ改善の余地
があった。また、前記公報に示された自動車用ワイパで
は、前面側の側壁の後方においては依然として気流の乱
れ(カルマン渦列と称される渦流)が生じ、これが断面
コ字形のリテーナの内部空間にそのまま存在する。した
がって、この渦流自体による風切り音は低減できない。
【0010】さらに、一般的に、断面コ字形に形成され
たワイパアームのリテーナは、その払拭動作が運転者の
視界を遮るため、先端側は極力細くすることが望まし
く、その反面、基端側で固定しなければならず強度剛性
を確保する必要があるため、先端側(アームピースの
側)よりも基端側(アームヘツドの側)の高さ寸法及び
幅寸法が共に大きく形成されている。しかも、この高さ
寸法及び幅寸法、特に幅寸法は、先端側から基端側にか
けて漸次大きくなっているため、上記公報の如く単にリ
テーナの後面壁の下端縁に画一的に切欠部を設けたので
は、幅寸法の大きい基端部ではやはり後面壁に上述した
気流が当たってしまい前記キャビティトーン(高周波振
動)の防止効果が発揮できない。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記事実を考
慮し、車両のフラッシュサーフェイス化(車両ボディの
面一化)に伴って、車両ボディ表面を流れる気流が妨げ
られることなく流れ、その気流の妨げの一要因となるワ
イパアーム及び車両用ワイパ装置によって生じる風切り
音を大幅に低減することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明のワ
イパアームは、車両に設けられた回動軸に固定されたア
ームヘッドと、互いに対向し合う一対の側壁と前記両側
壁の上端部間に連続する上壁とによって一側が開口する
断面コ字状に形成されると共に前記上壁の幅が先端側か
ら前記アームヘッドの側へ向けて次第に大きく形成され
たリテーナ部を有し、前記リテーナ部の開口が払拭面側
へ向く状態で前記アームヘッドに回動自在に軸支される
と共に、先端にワイパブレードが連結されるアーム体
と、前記アームヘッドとアーム体とに掛け渡され、前記
アーム体を払拭面方向に押圧する弾性手段と、を備える
ワイパアームであって、前記アーム体は、その長手方向
の所定範囲に渡って、前記一対の側壁のうち相対気流の
下流側に位置する後面側の側壁における先端エッジ部の
前記上壁からの高さを、相対気流の上流側に位置する前
面側の側壁における先端エッジ部の前記上壁からの高さ
よりも低くし、かつ、前記両側壁の高さの差を、前記ワ
イパブレードの側から前記アームヘッドの側へ連続して
漸次大きくした、ことを特徴としている。
【0013】請求項1記載のワイパアームでは、アーム
体には、互いに対向し合う一対の側壁とこの側壁の上端
部間に連続する上壁とによって構成され一側が開口する
と共に上壁の幅が先端側からアームヘッドの側へ向けて
次第に大きく形成された(すなわち、先細に形成され
た)リテーナ部が設けられている。さらに、このアーム
体は、その長手方向の所定範囲に渡って、リテーナ部の
一対の側壁のうち相対気流の下流側に位置する後面側の
側壁における先端エッジ部の上壁からの高さが、相対気
流の上流側に位置する前面側の側壁における先端エッジ
部の上壁からの高さよりも低くされており、かつ、この
両側壁の高さの差が、ワイパブレードの側からアームヘ
ッドの側へ連続して漸次大きくされている。
【0014】すなわち換言すれば、アーム体は、その長
手方向の所定範囲に渡って、後面側の側壁の先端エッジ
部が前面側の側壁の先端エッジ部よりも上壁の側に所定
寸法の段付き状態で位置しており、かつこの段差が基端
部の側(アームヘッドの側)へ連続して漸次大きくされ
ている。
【0015】したがって、アーム体(リテーナ部)に高
速気流が当たり上流側に位置する前面側の側壁の後方に
おいて渦流が生じても、この渦流が後面側の(相対気流
の下流側に位置する)側壁に当たり難く、これによりキ
ャビティトーン(エッジトーン)と称される高周波振動
を誘発し難くなる。
【0016】さらにここで、断面コ字形に形成されたリ
テーナ部の強度剛性及び運転者視界を確保するために基
端側(アームヘツドの側)の上壁の幅が先端側よりも大
きく(すなわち、先端側の上壁の幅が小さく)、全体と
して先細に形成されていても、このリテーナ部の基端側
においては前述の如く後面側の側壁と前面側の側壁との
段差が漸次大きくされているため、渦流の発生防止効果
(キャビティトーン防止効果)が低下することがない。
【0017】このように、請求項1記載のワイパアーム
では、車両走行時の風切り音を大幅に低減することがで
きる。
【0018】請求項2に係る発明のワイパアームは、請
求項1記載のワイパアームにおいて、前記所定範囲に渡
るリテーナ部の一対の側壁は、その先端エッジ部が互い
に接近する方向にオーバーハングしたことを特徴として
いる。
【0019】請求項2記載のワイパアームでは、その長
手方向の所定範囲に渡るリテーナ部の一対の側壁が、そ
の先端エッジ部が互いに接近する方向にオーバーハング
されており、当該部位は全体として断面逆三角形状に形
成されている。このように、上記両側壁の先端エッジ部
は互いに接近して両側壁の間の開口の間隔が小さくされ
ているため、開口内への気流の浸入も抑えられる。
【0020】したがって、アーム体(リテーナ部)に高
速気流が当たっても、この高速気流は上流側に位置する
前面側の側壁に垂直には当たらず、前面側の側壁から後
面側の側壁に沿って乱流となることなくスムーズに流
れ、前面側の側壁の後方においてそもそも渦流が生じ難
くなる。このように、渦流が生じ難いため、従来の如く
渦流が後面側の側壁に当たってキャビティトーン(エッ
ジトーン)と称される高周波振動が生じることがない。
また、このように前面側の側壁の後方において渦流が生
じ難い、特に、両側側壁内側への気流の浸入を大幅に抑
えることができるため、この渦流自体による風切り音が
生じない。
【0021】このように、請求項2記載のワイパアーム
では、車両高速走行時の風切り音を大幅に低減すること
ができる。
【0022】請求項3に係る発明のワイパアームは、請
求項2記載のワイパアームにおいて、前記オーバーハン
グされた一対の側壁のうち、相対気流の下流側に位置す
る後面側の側壁が前記上壁と成すオーバーハング角度
を、相対気流の上流側に位置する前面側の側壁が前記上
壁と成すオーバーハング角度よりも小さくした、ことを
特徴としている。
【0023】請求項3記載のワイパアームでは、オーバ
ーハングされたリテーナ部の一対の側壁のうち、相対気
流の下流側に位置する後面側の側壁と上壁とが成すオー
バーハング角度は、相対気流の上流側に位置する前面側
の側壁と上壁とが成すオーバーハング角度よりも小さく
されている。
【0024】すなわち換言すれば、アーム体は、その長
手方向の所定範囲に渡って、リテーナ部の一対の側壁が
オーバーハングされて全体として断面逆三角形状に形成
されており、かつ後面側の側壁は前面側の側壁よりも上
壁の側に接近して位置して、前面側の側壁に対して所定
寸法の段付き状態で位置している。
【0025】したがって、上記請求項2に記載のワイパ
アームと装用に作用効果を奏する他、さらに、両側壁の
高さが同じでも上記オーバーハング角度を変えることに
より、前面側の側壁に対し後面側の側壁を段付き状態と
できるので、段付き状態を必要としない(両側壁の高さ
が同じ)ワイパアームの材料や型を共通して用いること
ができる。
【0026】請求項4に係る発明のワイパアームは、請
求項1、請求項2、または請求項3記載のワイパアーム
において、前記アーム体は、前記リテーナ部の先端に固
定され前記ワイパブレードが連結されるアームピース部
を有し、かつ、前記リテーナ部の先端は、前記一対の側
壁が折曲されて前記アームピース部を握持固定する、こ
とを特徴としている。
【0027】請求項4記載のワイパアームでは、アーム
体はリテーナ部とアームピース部とを有している。ここ
で、所定範囲に渡って前面側の側壁と後面側の側壁とが
段付状態とされたリテーナ部は、その先端においては、
一対の側壁が折曲されてアームピース部を握持固定して
いる。また、基端はアームヘッドに回動自在に軸支され
ており、そのため両側壁は対向している。このように、
両側壁が先端では折曲され基端では対向し基端から先端
にかけて捻れが存在する構成でも、上記両側壁の高さの
差が先端にいくほど漸次小さくなるので、風切り音低減
効果を有しつつ外観上及び製造上なめらかに先細形状の
ワイパアームを構成することができる。
【0028】請求項5に係る発明の車両用ワイパ装置
は、車両の幅方向に沿ってそれぞれ設けられた複数のワ
イパアームを有し、車両のウィンドガラスを払拭する車
両用ワイパ装置であって、前記各ワイパアームのうち最
も車両幅方向中央部に位置するワイパアームに、前記請
求項1乃至請求項4の何れかに記載のワイパアームを適
用したことを特徴としている。
【0029】請求項5記載の車両用ワイパ装置では、車
両の幅方向に沿ってそれぞれ設けられた複数のワイパア
ームのうち、最も車両幅方向中央部に位置するワイパア
ームに、前述した請求項1乃至請求項4の何れかに記載
のワイパアームが適用されて取り付けられる。
【0030】ここで、一般的に、ワイパ装置の停止状態
では、ワイパアームは車両の幅方向に沿ってそれぞれ配
置され、車両の高速走行時においては、最も車両幅方向
中央部に位置するワイパアームには正面から強い気流が
最も当たり(作用し)、このため、大きな風切り音が最
も発生し易い。
【0031】これに対し、請求項5記載の車両用ワイパ
装置では、当該箇所のワイパアームに、前述した請求項
1乃至請求項4の何れかに記載のワイパアームが適用さ
れて取り付けられるため、最も効果的に車両高速走行時
の風切り音を低減することができる。
【0032】このように、請求項5記載のワイパアーム
では、車両の更なる高速化が進んだ場合には高速走行時
の風切り音の低減効果をより発揮することができる。
【0033】
【発明の実施の形態】図1には本発明の第1の実施の形
態に係るワイパアーム12が用いられた車両用ワイパ1
0の全体構成が斜視図にて示されている。また、図2に
はこの車両用ワイパ10の平面図が示されており、図3
には車両用ワイパ10の断面図が示されている。
【0034】ワイパ10は、ワイパアーム12とこのワ
イパアーム12に保持されたワイパブレード30とによ
って構成されている。
【0035】ワイパアーム12はアームヘツド14を備
えている。アームヘツド14は、その一端部が、車両に
設けられた回動軸としてのピボツト軸(図示省略)に固
定されており、常にピボツト軸と共に回動する。アーム
ヘツド14の他端部には、アーム体を構成するリテーナ
16が所定角度回動可能に支軸17を介して連結されて
いる。
【0036】リテーナ16は、互いに対向し合う一対の
側壁18及び側壁20と、これらの側壁18と側壁20
の上端部間に連続する上壁22とによって、一側が開口
する断面コ字状に形成されており、開口側がウインドシ
ールドガラス等の払拭面へ向く状態で、アームヘッド1
4に軸支されている。
【0037】なお、このリテーナ16は、側壁18及び
側壁20の長さ(高さ)、及び上壁22の幅寸法が、長
手方向先端側から基端部の側(アームヘツド14の側)
へ次第に大きく形成されて、全体として先細形状とされ
ている。
【0038】さらに、リテーナ16の一対の側壁18及
び側壁20は、リテーナ16の長手方向の所定範囲に渡
って、その先端エッジ部18Aと先端エッジ部20Aと
が互いに接近する方向に共にオーバーハングして形成さ
れている。さらにここで、図6に詳細に示す如く、オー
バーハングされた一対の側壁18及び側壁20のうち、
相対気流の下流側に位置する後面側の側壁20における
先端エッジ部20Aの上壁22からの高さH1 は、相対
気流の上流側に位置する前面側の側壁18における先端
エッジ部18Aの上壁22からの高さH2 よりも低く設
定されている(H1 <H2 )。
【0039】この場合、本第1の実施の形態において
は、図6に示す如く、後面側の側壁20の長さ寸法L1
は、前面側の側壁18の長さ寸法L2 と同じ(L1 =L
2 )に設定されており、かつ、後面側の側壁20が上壁
22と成すオーバーハング角度θ1 は、前面側の側壁1
8が上壁22と成すオーバーハング角度θ2 よりも小さ
く(θ1 <θ2 )設定されている。このように、両側壁
の高さが同じでも上記オーバーハング角度を変えること
により、前面側の側壁18に対し後面側の側壁20を段
付き状態、すなわち、後面側の側壁20における先端エ
ッジ部20Aの上壁22からの高さH1 が、前面側の側
壁18における先端エッジ部18Aの上壁22からの高
さH2 よりも低くできるので、従来の段付き状態を必要
としない(両側壁の高さが同じ)ワイパアームの材料や
型を共通して用いることができる。
【0040】またここで、前述の如き後面側の側壁20
の高さH1 と、前面側の側壁18の高さH2 との差(H
2 −H1 )は、図5に示す如く、リテーナ16の先端側
(図5(A)図示部位)からアームヘツド14の側(図
5(B)図示部位)へ連続して漸次大きく設定されてい
る。換言すれば、リテーナ16の長手先端側における側
壁20の先端エッジ部20Aと側壁18の先端エッジ部
18Aとの段差X(図5(A)図示)よりも、リテーナ
16の基端側における側壁20の先端エッジ部20Aと
側壁18の先端エッジ部18Aとの段差Y(図5(B)
図示)のほうが大きく形成されている。
【0041】以上の構成のリテーナ16とアームヘツド
14との間には、弾性手段としてのスプリング24が掛
け渡されており、常にリテーナ16をウインドシールド
ガラス等の払拭面の方向へ付勢している。
【0042】また、リテーナ16の先端部には、リテー
ナ16と共にアーム体を構成するアームピース26が固
着されている。この場合、リテーナ16の先端部におい
ては、前述した一対の側壁18及び側壁20が折曲され
てアームピース26の基端部を握持することにより、一
体的に連結固定された構成である。
【0043】アームピース26の先端部は略U字状に屈
曲されて保持部28となっており、ワイパブレード30
を図示しないクリップ部材を介して連結保持している。
【0044】一方、ワイパブレード30は、払拭面に接
触して払拭するブレードラバー32と、このブレードラ
バー32を保持する複数の保持レバー34とによって構
成されており、アームピース26によって回動可能に保
持されている。
【0045】次に本第1の実施の形態の作用を説明す
る。上記構成のワイパアーム12が用いられた車両用ワ
イパ10では、ワイパアーム12及びワイパブレード3
0が往復回動することにより、ブレードラバー32がウ
インドシールドガラス面に密着した状態で回動して雨滴
等を払拭する。
【0046】ここで、この車両用ワイパ10のワイパア
ーム12では、互いに対向し合う一対の側壁18と側壁
20及び上壁22から成りアーム体を構成するリテーナ
16を備えており、さらにリテーナ16の側壁18及び
側壁20は、その長手方向の所定範囲に渡って、その先
端エッジ部18Aと先端エッジ部20Aとが互いに接近
する方向に共にオーバーハングされて形成されている。
さらに、オーバーハングされた一対の側壁18及び側壁
20のうち、相対気流の下流側に位置する後面側の側壁
20における先端エッジ部20Aの前記上壁22からの
高さH1 が、相対気流の上流側に位置する前面側の側壁
18における先端エッジ部18Aの前記上壁22からの
高さH2 よりも低く設定されている(H1 <H2 )。
【0047】すなわち換言すれば、アーム体を構成する
リテーナ16は、その長手方向の所定範囲に渡って、先
端エッジ部18Aと先端エッジ部20Aとが互いに接近
して全体として断面逆三角形状に形成されており、かつ
後面側の側壁20は前面側の側壁18よりもその先端エ
ッジ部20Aが上壁22の側に所定寸法の段付き状態で
位置している。また、上記両側壁の先端エッジ部18
A、先端エッジ部20Aは互いに接近して両側壁の間の
開口の間隔Kが小さくされているため、この開口内への
気流の浸入も抑えられる。
【0048】したがって、ワイパアーム12(リテーナ
16)に高速気流が当たっても、この高速気流は上流側
に位置する前面側の側壁18に垂直には当たらず、前面
側の側壁18から後面側の側壁20に沿って乱流となる
ことなくスムーズに流れ、前面側の側壁18の後方にお
いてそもそも渦流が生じ難くなる。このように、渦流が
生じ難いため、従来の如く渦流が後面側の側壁76に当
たってキャビティトーン(エッジトーン)と称される高
周波振動が生じることがない。また、このように前面側
の側壁18の後方において渦流が生じ難い、特に、両側
壁18、20の内側への気流の浸入を大幅に抑えること
ができるため、この渦流自体による風切り音も生じ難
い。
【0049】また、車両用ワイパ10のワイパアーム1
2では、その長手方向の所定範囲に渡って互いに段付状
態とされたリテーナ16の側壁18と側壁20において
は、リテーナ16の長手先端側における側壁20の先端
エッジ部20Aと側壁18の先端エッジ部18Aとの段
差X(図5(A)図示)よりも、リテーナ16の基端側
における側壁20の先端エッジ部20Aと側壁18の先
端エッジ部18Aとの段差Y(図5(B)図示)のほう
が大きく形成されている。このため、強度剛性及び運転
者視界を確保するためにリテーナ16の側壁18及び側
壁20の長さ(高さ)、及び上壁22の幅寸法が長手方
向先端側から基端部の側(アームヘツド14の側)へ次
第に大きく(すなわち、全体として先細形状に)形成さ
れていても(換言すれば、リテーナ16の基端部は高さ
寸法及び幅寸法が共に大きく形成され渦流が発生し易い
部位であっても)、このリテーナ16の基端側(アーム
ヘツド14の側)においては前述の如く側壁20と側壁
18との段差が、リテーナ16の基端側に漸次幅広とな
る上壁22に対応して漸次大きくされているため、渦流
発生の防止効果(キャビティトーン防止効果)が低下す
ることがない。
【0050】このように、本第1の実施の形態に係るワ
イパアーム12(車両用ワイパ10)では、基端側に向
けて漸次大きくなるリテーナ16の上壁幅寸法(W1
2)に応じて段差を漸次大きくし、車両高速走行時の
風切り音を大幅に低減することができる。
【0051】さらに、このワイパアーム12では、リテ
ーナ16の先端部においては、前述した一対の側壁18
及び側壁20が折曲されてアームピース26の基端部を
握持することにより一体的に連結固定された構成であ
る。また、基端はアームヘッド14に回動自在に軸支さ
れており、そのため両側壁は対向している。このよう
に、両側壁が先端では折曲され基端では対向し基端から
先端にかけて捻れが存在する構成でも、上記両側壁の高
さの差が先端にいくほど漸次小さくなるので、風切り音
低減効果を有しつつ外観上及び製造上なめらかに先細形
状のワイパアーム12を構成することができる。
【0052】なお、前述した第1の実施の形態に係るワ
イパアーム12(リテーナ16)では、側壁20の長さ
寸法L1 は側壁18の長さ寸法L2 と同じでかつオーバ
ーハング角度θ1 をオーバーハング角度θ2 よりも小さ
く設定することによって高さH1 が高さH2 よりも低く
なる構成としたが、これに限らず、オーバーハング角度
θ1 はオーバーハング角度θ2 と同じでかつ側壁20の
長さ寸法L1 を側壁18の長さ寸法L2 よりも短く設定
することによって高さH1 が高さH2 よりも低くなる構
成としてもよく、あるいは、側壁20の長さ寸法L1
側壁18の長さ寸法L2 よりも短く設定すると共にオー
バーハング角度θ1 をオーバーハング角度θ2 よりも小
さく設定して高さH1 が高さH2 よりも低くなるように
構成してもよい。
【0053】次に、本発明の他の実施の形態を説明す
る。なお、前記第1の実施の形態と基本的に同一の部品
には前記第1の実施の形態と同一の符号を付与してその
説明を省略する。
【0054】図7には、第2の実施の形態に係るワイパ
アーム42のリテーナ44の断面図が示されている。
【0055】このリテーナ44は、側壁46及び側壁4
8と、これらの側壁46と側壁48の上端部間に連続す
る上壁50とによって、一側が開口する断面コ字状(一
対の側壁46と側壁48が互いに平行状態で対向し合う
形状)に形成されており、開口側がウインドシールドガ
ラス等の払拭面へ向く状態で、アームヘッド14に回動
自在に軸支されている。
【0056】また、リテーナ44の一対の側壁46及び
側壁48は、その長手方向の所定範囲に渡って、相対気
流の下流側に位置する後面側の側壁48における先端エ
ッジ部48Aの上壁50からの高さH1 が、相対気流の
上流側に位置する前面側の側壁46における先端エッジ
部46Aの上壁50からの高さH2 よりも低く設定され
ている(H1 <H2 )。すなわち、本第2の実施の形態
に係るワイパアーム42(リテーナ44)では、所定範
囲に渡って、後面側の側壁48の先端エッジ部48A
は、前面側の側壁46の先端エッジ部46Aよりも上壁
50の側に接近して位置して、前面側の側壁46の先端
エッジ部46Aに対して所定寸法の段付き状態で位置し
ている。
【0057】またここで、前述の如き後面側の側壁48
の高さH1 と、前面側の側壁46の高さH2 との差(H
2 −H1 )は、リテーナ44の先端側(図7(A)図示
部位)からアームヘツド14の側(図7(B)図示部
位)へ連続して漸次大きく設定されている。換言すれ
ば、リテーナ44の長手先端側における側壁48の先端
エッジ部48Aと側壁46の先端エッジ部46Aとの段
差X(図7(A)図示)よりも、リテーナ44の基端側
における側壁48の先端エッジ部48Aと側壁46の先
端エッジ部46Aとの段差Y(図7(B)図示)のほう
が大きく形成されている。
【0058】本第2の実施の形態に係るワイパアーム4
2(リテーナ44)では、ワイパアーム42(リテーナ
44)に高速気流が当たり上流側に位置する前面側の側
壁46の後方を通過する際、この気流が偏向されるが、
後面側の(相対気流の下流側に位置する)側壁48の高
さH1 はリテーナ44の上壁50の幅寸法に応じて設定
されているので、通過した気流が後面側の側壁48に当
たり難く、これによりキャビティトーン(エッジトー
ン)と称される高周波振動を誘発し難くなる。
【0059】また、ワイパアーム42(リテーナ44)
では、所定範囲に渡って互いに段付状態とされたリテー
ナ44の側壁46と側壁48においては、リテーナ44
の長手先端側における側壁48の先端エッジ部48Aと
側壁46の先端エッジ部46Aとの段差X(図7(A)
図示)よりも、リテーナ44の基端側における側壁48
の先端エッジ部48Aと側壁46の先端エッジ部46A
との段差Y(図7(B)図示)のほうが大きく形成され
ている。このため、強度剛性及び運転者視界を確保する
ためにリテーナ44の側壁46及び側壁48の長さ(高
さ)、及び上壁50の幅寸法が長手方向先端側から基端
部の側(アームヘツド14の側)へ次第に大きく形成さ
れていても(換言すれば、リテーナ44の基端部は高さ
寸法及び幅寸法が共に大きく形成され渦流が発生し易い
部位であっても)、このリテーナ44の基端側(アーム
ヘツド14の側)においては前述の如く側壁48と側壁
46との段差がリテーナ44の上壁50の幅寸法の大き
さに応じて漸次大きくされているため、渦流発生の防止
効果(キャビティトーン防止効果)が低下することがな
い。
【0060】このように、第2の実施の形態に係るワイ
パアーム42(リテーナ44)では、車両高速走行時の
風切り音を大幅に低減することができる。
【0061】図8には、第3の実施の形態に係るワイパ
アーム52のリテーナ54の断面図が示されている。
【0062】このリテーナ54は、側壁56及び側壁5
8と、これらの側壁56と側壁58の上端部間に連続す
る上壁59とによって構成されており、前述した第2の
実施の形態に係るワイパアーム42のリテーナ44と基
本的に同じであるが、一対の側壁56及び側壁58は断
面視ハ字形(末広がりの形状)に形成されている。
【0063】また、リテーナ54の一対の側壁56及び
側壁58は、その長手方向の所定範囲に渡って、相対気
流の下流側に位置する後面側の側壁58における先端エ
ッジ部58Aの上壁59からの高さH1 が、相対気流の
上流側に位置する前面側の側壁56における先端エッジ
部56Aの上壁59からの高さH2 よりも低く設定され
ている(H1 <H2 )。
【0064】またここで、前述の如き後面側の側壁58
の高さH1 と、前面側の側壁56の高さH2 との差(H
2 −H1 )は、リテーナ54の先端側(図8(A)図示
部位)からアームヘツド14の側(図8(B)図示部
位)へ連続して漸次大きく設定されており、リテーナ5
4の長手先端側における側壁58の先端エッジ部58A
と側壁56の先端エッジ部56Aとの段差X(図8
(A)図示)よりも、リテーナ54の基端側における側
壁58の先端エッジ部58Aと側壁56の先端エッジ部
56Aとの段差Y(図8(B)図示)のほうが大きく形
成されている。
【0065】本第3の実施の形態に係るワイパアーム5
2(リテーナ54)においても、ワイパアーム52(リ
テーナ54)に高速気流が当たり上流側に位置する前面
側の側壁56の後方に通過する際、この気流が偏向され
るが、後面側の(相対気流の下流側に位置する)側壁5
8の高さH1 はリテーナ54の上壁59の幅寸法に応じ
て設定されているので、通過した気流が後面側の側壁5
8に当たり難く、これによりキャビティトーン(エッジ
トーン)と称される高周波振動を誘発し難くなる。
【0066】また、ワイパアーム52(リテーナ54)
では、その長手方向の所定範囲に渡って互いに段付状態
とされたリテーナ54の側壁56と側壁58において
は、リテーナ54の長手先端側における側壁58の先端
エッジ部58Aと側壁56の先端エッジ部56Aとの段
差X(図8(A)図示)よりも、リテーナ54の基端側
における側壁58の先端エッジ部58Aと側壁56の先
端エッジ部56Aとの段差Y(図8(B)図示)のほう
が大きく形成されているため、強度剛性及び運転者視界
を確保するためにリテーナ54の側壁56及び側壁58
の長さ(高さ)、及び上壁59の幅寸法が長手方向先端
側から基端部の側(アームヘツド14の側)へ次第に大
きく形成されていても(換言すれば、リテーナ54の基
端部は高さ寸法及び幅寸法が共に大きく形成され渦流が
発生し易い部位であっても)、上記第2の実施の形態と
同様に渦流発生の防止効果(キャビティトーン防止効
果)が低下することがない。
【0067】このように、第3の実施の形態に係るワイ
パアーム52(リテーナ54)では、車両高速走行時の
風切り音を大幅に低減することができる。
【0068】次に、図9には第4の実施の形態に係る車
両用ワイパ装置60の全体構成が、車両のウインドシー
ルドガラス62を先方側から視た状態で概略的に示され
ている。
【0069】この車両用ワイパ装置60では、車両の幅
方向に沿ってピボット軸64及びピボット軸66が設け
られており、さらに、ピボット軸64及びピボット軸6
6にはそれぞれワイパアーム68、ワイパアーム70が
取り付けられている。これらのワイパアーム68、ワイ
パアーム70のうち、最も車両幅方向中央部に位置する
ワイパアーム70は、前述した第1の実施の形態に係る
ワイパアーム12、あるいは第2の実施の形態に係るワ
イパアーム42が適用されて構成されている。
【0070】ここで、一般的に、ワイパ装置の停止状態
では、複数のワイパアーム(ワイパアーム68、ワイパ
アーム70)は車両の幅方向に沿ってそれぞれ配置さ
れ、車両が高速で走行すると、最も車両幅方向中央部に
位置するワイパアームには正面から強い気流が最も当た
り(作用し)、このため、大きな風切り音が最も発生し
易い。
【0071】これに対し、第4の実施の形態に係る車両
用ワイパ装置60では、当該箇所のワイパアーム70
に、前述した第1の実施の形態に係るワイパアーム1
2、あるいは第2の実施の形態に係るワイパアーム42
等が適用されて構成されているため、最も効果的に車両
高速走行時の風切り音を低減することができる。
【0072】このように、第4の実施の形態に係る車両
用ワイパ装置60では、車両の更なる高速化が進んだ場
合には高速走行時の風切り音の低減効果をより発揮する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るワイパアーム
が用いられた車両用ワイパの全体構成を示す斜視図であ
る。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係るワイパアーム
が用いられた車両用ワイパの全体構成を示す平面図であ
る。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係るワイパアーム
が用いられた車両用ワイパの全体構成を示す側面図であ
る。
【図4】本発明の第1の実施の形態に係るワイパアーム
が用いられた車両用ワイパの全体構成を示す断面図であ
る。
【図5】本発明の第1の実施の形態に係るワイパアーム
のリテーナの形状を示し、(A)は図3のA−A線に沿
った断面図であり、(B)は図3のB−B線に沿った断
面図である。
【図6】本発明の第1の実施の形態に係るワイパアーム
のリテーナの形状を示す断面図である。
【図7】本発明の第2の実施の形態に係るワイパアーム
のリテーナの形状を示す断面図である。
【図8】本発明の第3の実施の形態に係るワイパアーム
のリテーナの形状を示す断面図である。
【図9】本発明の第4の実施の形態に係る車両用ワイパ
装置の全体構成を示し、車両のウインドシールドガラス
を先方側から視た概略的な正面図である。
【図10】従来のワイパアームのリテーナの形状を示す
断面図である。
【符号の説明】
10 車両用ワイパ 12 ワイパアーム 14 アームヘッド 16 リテーナ(アーム体) 18 側壁 20 側壁 22 上壁 24 スプリング(弾性手段) 26 アームピース(アーム体) 30 ワイパブレード 42 ワイパアーム 44 リテーナ(アーム体) 46 側壁 48 側壁 50 上壁 52 ワイパアーム 54 リテーナ(アーム体) 56 側壁 58 側壁 60 車両用ワイパ装置 62 ウインドシールドガラス 64 ピボット軸 66 ピボット軸 68 ワイパアーム 70 ワイパアーム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 人見 佳典 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 岡野 昌之 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 木下 和敏 愛知県刈谷市一里山町金山100番地 トヨ タ車体株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両に設けられた回動軸に固定されたア
    ームヘッドと、 互いに対向し合う一対の側壁と前記両側壁の上端部間に
    連続する上壁とによって一側が開口する断面コ字状に形
    成されると共に前記上壁の幅が先端側から前記アームヘ
    ッドの側へ向けて次第に大きく形成されたリテーナ部を
    有し、前記リテーナ部の開口が払拭面側へ向く状態で前
    記アームヘッドに回動自在に軸支されると共に、先端に
    ワイパブレードが連結されるアーム体と、 前記アームヘッドとアーム体とに掛け渡され、前記アー
    ム体を払拭面方向に押圧する弾性手段と、 を備えるワイパアームであって、 前記アーム体は、その長手方向の所定範囲に渡って、前
    記一対の側壁のうち相対気流の下流側に位置する後面側
    の側壁における先端エッジ部の前記上壁からの高さを、
    相対気流の上流側に位置する前面側の側壁における先端
    エッジ部の前記上壁からの高さよりも低くし、 かつ、前記両側壁の高さの差を、前記ワイパブレードの
    側から前記アームヘッドの側へ連続して漸次大きくし
    た、 ことを特徴とするワイパアーム。
  2. 【請求項2】 前記所定範囲に渡るリテーナ部の一対の
    側壁は、その先端エッジ部が互いに接近する方向にオー
    バーハングしたことを特徴とする請求項1記載のワイパ
    アーム。
  3. 【請求項3】 前記オーバーハングされた一対の側壁の
    うち、相対気流の下流側に位置する後面側の側壁が前記
    上壁と成すオーバーハング角度を、相対気流の上流側に
    位置する前面側の側壁が前記上壁と成すオーバーハング
    角度よりも小さくした、 ことを特徴とする請求項2記載のワイパアーム。
  4. 【請求項4】 前記アーム体は、前記リテーナ部の先端
    に固定され前記ワイパブレードが連結されるアームピー
    ス部を有し、 かつ、前記リテーナ部の先端は、前記一対の側壁が折曲
    されて前記アームピース部を握持固定する、 ことを特徴とする請求項1、請求項2、または請求項3
    記載のワイパアーム。
  5. 【請求項5】 車両の幅方向に沿ってそれぞれ設けられ
    た複数のワイパアームを有し、車両のウィンドガラスを
    払拭する車両用ワイパ装置であって、 前記各ワイパアームのうち最も車両幅方向中央部に位置
    するワイパアームに、前記請求項1乃至請求項4の何れ
    かに記載のワイパアームを適用したことを特徴とする車
    両用ワイパ装置。
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