JPH1138512A - 透過型スクリーン - Google Patents

透過型スクリーン

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JPH1138512A
JPH1138512A JP9189371A JP18937197A JPH1138512A JP H1138512 A JPH1138512 A JP H1138512A JP 9189371 A JP9189371 A JP 9189371A JP 18937197 A JP18937197 A JP 18937197A JP H1138512 A JPH1138512 A JP H1138512A
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JP
Japan
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light diffusion
diffusion layer
side light
light
scintillation
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JP9189371A
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English (en)
Inventor
Yoshiaki Murayama
義明 村山
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Mitsubishi Rayon Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 液晶プロジェクターのように向きのそろった
明るい光源を投写源とする場合においても、シンチレー
ションが実質上発生せず、高輝度、高解像度、高品位な
映像を得ることの可能な透過型スクリーンを提供する。 【解決手段】 光拡散材(D)が混入されたプラスチッ
ク材料より形成されている出射側光拡散層(A)と、透
明なプラスチック材料より形成されている中間層(B)
と、光拡散材(D)が混入されたプラスチック材料より
形成されている入射側光拡散層(C)とを一体化してな
る3層構造を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像表示技術の分
野に属するものであり、特にプロジェクションテレビや
マイクロフィルムリーダー等の画面として用いられる透
過型スクリーンに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、背面投写型プロジェクションテレ
ビにおいては、投写された画像を観察側の広い範囲で明
るく観察できるようにすることが要求されており、水平
方向には広く拡散し、垂直方向にはそれよりも狭い範囲
ではあるが適度の範囲に拡散するようにした、視野範囲
に異方性のある透過型スクリーンが用いられている。
【0003】このような透過型スクリーンとしては、シ
ートの片面又は両面に垂直方向に延びるレンチキュラー
レンズ等のレンズを連設するとともに、この様にして拡
散性をもたせた拡散シート中に更に光拡散材を含有さ
せ、連設されたレンズにより光を水平方向に広く拡散
し、光拡散材により垂直方向にも光を拡散させるように
したレンチキュラーレンズシートが一般的に使用されて
いる。
【0004】光拡散材には、それを使用した透過型スク
リーンの全光線透過率に占める拡散光線透過率の割合
(曇価)が高く、光利用効率に優れること、色温度が高
いこと、さらにCRTや液晶プロジェクター等の光源の
透けが観察されるシースルーや部分的に帯状の明るい部
分が観察されるホットバンドが無いことなどの性能が要
求される。
【0005】このような光拡散材としては、例えば、特
開昭60−46503号公報記載のシリカ、白雲母やア
ルミナ、炭酸カルシウム及びガラスビーズ等の無機系光
拡散材や、特開昭61−4762号公報記載のアクリル
系樹脂、スチレン系樹脂及びこれらの共重合体や特開平
1−172801号公報記載のシリコーン系樹脂などの
非晶質の有機系光拡散材等が用いられている。これら光
拡散材は、レンチキュラーレンズシート中に均一に分散
させたり、またはレンチキュラーレンズシート内部で出
射側に偏在させたりして使用されている。
【0006】一方、透過型スクリーンと組合せて用いら
れる投写映像源として、近年、CRTではなく液晶パネ
ルを利用した液晶プロジェクターが開発されてきた。こ
の液晶プロジェクターは、画素ごとに光を通過させた
り、遮断したりすることによって画像を形成するので、
通常、光源からの光を平行光にして液晶パネルに入光さ
せる。したがって、液晶パネルを通過した画素ごとの光
は、画素ごとに発光しているCRTのように拡散しては
おらず、より方向性のそろった光となっている。また、
一般的に使用されている液晶パネルは、CRTよりも小
さいため、画素ごとの光の向きは、スクリーン上でもC
RTより液晶パネルの方がそろっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このような液晶プロジ
ェクターのように向きのそろった明るい投写映像源(光
源)を用いる場合には、従来より用いられている前述の
ような光拡散材を使用した透過型スクリーンでは、その
画像を見ると、光拡散材による輝度の部分的変化が明確
に視認され、画面全体がぎらついて見えてしまうシンチ
レーションという現象が発生するという問題があった。
特に、コンピューターなどの静止画像を投影した場合に
はこのシンチレーションが強く感じられ、非常に観視し
にくい映像になるという問題があった。
【0008】このようなシンチレーションの問題を解決
するために、本発明者は鋭意検討を行なった。まず、光
拡散材の粒子形状がシンチレーションに与える影響を評
価した結果では、球形光拡散材が最も著しくシンチレー
ションを発生した。これに対して、不定形光拡散材では
球形光拡散材に比べシンチレーションの発生のレベルは
低下するものの、完全にシンチレーションの発生を抑止
することは出来なかった。しかも不定形拡散材では、シ
ースルーと呼ばれる光源の透けの現象が発生し、透過型
スクリーン用の光拡散材としては十分満足すべきもので
はなかった。さらに検討を進めた結果、シンチレーショ
ンの発生を十分に抑制し、シースルーの発生をも抑制す
るためには、光拡散層の厚みを厚くするか、またはスク
リーンゲインを低くする、即ち光拡散材の添加量を多く
し、出来るかぎり拡散性を強くする必要があることが判
った。しかしながら、光拡散層の厚みを厚くすればする
ほど解像力が低下し、また、スクリーンゲインを低下さ
せるとプロジェクションテレビそのものの明るさが低下
するなど、顕著な弊害が発生するという問題点を有して
いる。
【0009】そこで、本発明の目的は、液晶プロジェク
ターのように向きのそろった明るい光源を投写源とする
場合においても、シンチレーションが実質上発生せず、
高輝度、高解像度、高品位な映像を得ることの可能な透
過型スクリーンを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段及びその作用】本発明によ
れば、以上のような目的を達成するものとして、光拡散
材が混入されたプラスチック材料より形成されている出
射側光拡散層(A)と、透明なプラスチック材料より形
成されている中間層(B)と、光拡散材が混入されたプ
ラスチック材料より形成されている入射側光拡散層
(C)とを一体化してなる3層構造を有することを特徴
とする透過型スクリーン、が提供される。
【0011】本発明の一態様においては、前記出射側光
拡散層(A)の出射側表面及び前記入射側光拡散層
(C)の入射側表面のうちの少なくとも一方にレンチキ
ュラーレンズが付与されている。
【0012】以上のような構成を有することにより、入
射側光拡散層(C)にて発生したシンチレーションは出
射側光拡散層(A)にて再度拡散され、かくしてシンチ
レーションの発生を実質上解消することが可能となる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の透過型スクリーン
の実施形態について詳細に説明する。
【0014】図1は、本発明による透過型スクリーンの
第1の実施形態を示す模式的部分断面図である。図1に
おいて、Aは出射側光拡散層であり、Bは光拡散材を混
入しない透明な中間層であり、Cは入射側光拡散層であ
る。即ち、図における上側が光出射側(観察者側)であ
り、図における下側が光入射側(光源側)である。出射
側光拡散層A及び入射側光拡散層Cには、いずれも光拡
散材Dが混入されている。このように、光拡散材を混入
しない透明な中間層Bを介して、その両側に光拡散層A
及びCを形成することにより、光拡散材の種類に無関係
にシンチレーションの発生を抑制することができる。
【0015】光拡散材Dが混入された出射側光拡散層A
及び入射側光拡散層Cを形成するプラスチック材料や中
間層Bを形成するプラスチック材料としては、アクリル
樹脂、メタクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、紫外線
硬化樹脂等の通常使用されている透明樹脂を適宜選択し
て使用することができる。
【0016】透過型スクリーンの全体厚みは、適用する
製品サイズにより適宜選択することができ、例えば1〜
5mm好ましくは2〜4mmとすることができる。より
高い解像度を要求される場合には、厚み3mm以下の透
過型スクリーンとするとよい。また、出射側光拡散層
A、入射側光拡散層C及び中間層Bの厚みは、特に限定
されるものではなく、前述のスクリーンの全体厚み範囲
となる様に適宜設定することが可能である。これら3つ
の層A〜Cの各厚みは、最大のものと最小のものとの比
率が3以下となる様にすることが好ましい。
【0017】光拡散材Dとしては、従来より使用されて
いるものを使用することができ、例えば、スチレン系樹
脂、アクリル系樹脂微粒子、シリコーン系樹脂などから
なる有機系微粒子やガラスビーズ、シリカ、アルミナ、
炭酸カルシウムなどからなる無機系微粒子を用いること
ができる。これら微粒子としては例えば平均粒径2〜3
0μm好ましくは4〜12μmのものを用いることがで
きが、微粒子の大きさは透過型スクリーンの要求性能に
応じて適宜選択することができる。また、これら微粒子
の形状は球状のものでも不定形のものでもよいが、入射
側光拡散層Cに不定形光拡散材を用い、出射側光拡散層
Aに球状光拡散材を用いることが好ましい。これは、シ
ンチレーションの発生を抑制するためには不定形光拡散
材を用いることが好ましいが、出射側光拡散層A及び入
射側光拡散層Cの両層に不定形光拡散材を用いるとシー
スルー現象が発生しやすくなる傾向にあり、少なくとも
一方の光拡散層に球状光拡散材を用いることによって、
不定形光拡散材の使用によるシースルー現象の発生を抑
制するとともにシンチレーションの発生をも抑制するこ
とができるためである。特に、シンチレーション発生を
抑制する効果の大きい入射側光拡散層Cに不定形光拡散
材を用い、出射側光拡散層Aに球状光拡散材を用いたも
のが好ましい。
【0018】出射側光拡散層A及び入射側光拡散層Cへ
の光拡散材Dの添加量は、透過型スクリーンに要求され
るスクリーンゲインによって、また、出射側光拡散層A
及び入射側光拡散層Cの厚みに応じて適宜設定すること
ができる。この添加量は、例えば0.05〜5重量%好
ましくは0.2〜1.0重量%である。
【0019】必要に応じて、出射側光拡散層Aの出射側
表面及び入射側光拡散層Cの入射側表面に反射防止膜を
形成したり或はこれら表面を梨地面とし、外光の写り込
みを防止して画像品位の低下を防ぐことも可能である。
【0020】以上のような3層構造の透過型スクリーン
は、出射側光拡散層A、中間層B及び入射側光拡散層C
を、この順に積層して一体化した構造とすることが好ま
しく、例えば、予め各層をモノマーキャスト法、押出成
形法、射出成形方法等により個別に成形するか、もしく
は2層が一体となった樹脂層を成形し、その後各構成層
を熱融着もしくは接着層を介して接着することにより、
容易に製造することができる。また、多層押出成形によ
り、予め3層が一体化した透過型スクリーンを製造する
ことも可能である。更に、中間層となる透明基材の両側
に、出射側光拡散層及び入射側光拡散層となる光拡散材
含有の紫外線などの活性エネルギー線硬化性樹脂を塗布
し、必要に応じて賦形した後、活性エネルギー線を照射
して硬化させることで製造することもできる。
【0021】図2、図3及び図4は、それぞれ本発明に
よる透過型スクリーンの第2の実施形態、第2の実施形
態及び第3の実施形態を示す模式的部分断面図である。
これらの図において、図1におけると同様の機能を有す
る部材には同一の符号が付されている。
【0022】図2に示す第2の実施形態においては、入
射側光拡散層Cの入射側表面にレンチキュラーレンズ形
状が付されている。図3に示す第3の実施形態において
は、出射側光拡散層Aの出射側表面にレンチキュラーレ
ンズ形状が付されている。図4に示す第4の実施形態に
おいては、出射側光拡散層Aの出射側表面及び入射側光
拡散層Cの入射側表面の双方の対応位置にレンチキュラ
ーレンズ形状が付されている。これらのレンチキュラー
レンズの形状及び寸法は、透過型スクリーンの要求性能
に応じて適宜設定することができる。
【0023】図4の実施形態では、出射側光拡散層Aの
出射面側に、隣接レンチキュラーレンズ間にブラックス
トライプBSと呼ばれる遮光部が形成されている。
【0024】このような本発明の透過型スクリーンは、
必要に応じて、入射面側に配置するフレネルレンズシー
トや出射面側に配置する前面板等を組合せて使用するこ
とができる。また、本発明の透過型スクリーンでは、シ
ンチレーションの発生しやすい液晶プロジェクター等の
ように向きの揃った投写映像を用いる場合に、特に好適
である。
【0025】
【実施例】以下、本発明を実施例及び比較例により説明
する。
【0026】なお、以下の実施例及び比較例で得られた
スクリーンの評価方法は、次の通りとした: スクリーンゲイン:試料を一定の照度で照らし、反対側
の面での輝度を(株)トプコン製の色彩輝度計BM−7
により測定して、その照度と輝度との比をスクリーンゲ
イン(Go)とした; シンチレーション:試料をソニー(株)製50“液晶プ
ロジェクションテレビ(商品名:フライト)”に取りつ
け、3m離れた位置から観察して、シンチレーションの
有無を判定した。
【0027】[実施例1]出射側光拡散層の製造 メタクリル樹脂の部分重合物中に、光拡散材(D)とし
て平均粒子径8μmのスチレン樹脂球状微粒子(積水化
成品工業(株)製、商品名SBX−8、屈折率1.5
9)を0.4重量%添加し、重合を行なって、厚み1m
mのメタクリル樹脂光拡散板を得た。得られた出射側光
拡散層(A)を構成するメタクリル樹脂光拡散板は、光
拡散材(D)が基材中に均一に分散していた。
【0028】入射側光拡散層の製造 メタクリル樹脂の部分重合物中に、光拡散材(D)とし
て平均粒子径8μmのスチレン樹脂球状微粒子(積水化
成品工業(株)製、商品名SBX−8、屈折率1.5
9)を0.4重量%添加し、重合を行なって、厚み1m
mのメタクリル樹脂光拡散板を得た。得られた入射側光
拡散層(C)を構成するメタクリル樹脂光拡散板は、光
拡散材(D)が基材中に均一に分散していた。
【0029】得られた各光拡散板の間に中間層(B)を
構成する厚み1mmの透明メタクリル樹脂板(三菱レイ
ヨン(株)製アクリライトL#001)を挟み込み、S
US製1mm厚の鏡面板の間に狭接し、熱間プレス成形
により図1に示すごとく中間層(B)が透明で、入射側
光拡散層(A)及び出射側光拡散層(C)が形成された
合計3mm厚の一体となった透過型スクリーンを得た。
この透過型スクリーンのスクリーンゲイン(Go)を測
定した結果及びシンチレーションを観察した結果を表1
に示した。その結果は表1に示す如く、シンチレーショ
ンは発生せず、かつ映像は輝度及び解像力の低下がな
く、画像全体が均一な輝度を有し、明暗むらがない高品
位な画像が得られていた。
【0030】[実施例2]出射側光拡散層の製造 実施例1と同様に製造した。
【0031】入射側光拡散層の製造 メタクリル樹脂の部分重合物中に、光拡散材(D)とし
て平均粒子径8μmのスチレン樹脂球状微粒子(積水化
成品工業(株)製、商品名SBX−8、屈折率1.5
9)を0.8重量%添加し、重合を行なって、厚み0.
5mmのメタクリル樹脂光拡散板を得た。得られた入射
側光拡散層(C)を構成するメタクリル樹脂光拡散板
は、光拡散材(D)が基材中に均一に分散していた。
【0032】得られた各光拡散板の間に中間層(B)を
構成する厚み1mmの透明メタクリル樹脂板(三菱レイ
ヨン(株)製アクリライトL#001)を挟み込み、S
US製1mm厚の鏡面板の間に狭接し、熱間プレス成形
により図1に示すごとく中間層(B)が透明で、入射側
光拡散層(A)及び出射側光拡散層(C)が形成された
合計2.5mm厚の一体となった透過型スクリーンを得
た。この透過型スクリーンのスクリーンゲイン(Go)
を測定した結果及びシンチレーションを観察した結果を
表1に示した。その結果は実施例1と同様に、シンチレ
ーションは発生せず、かつ映像は輝度及び解像力の低下
がなく、画面全体が均一な輝度を有し、明暗むらがない
高品位な画像が得られていた。
【0033】[実施例3]出射側光拡散層の製造 実施例1と同様に製造した。
【0034】入射側光拡散層の製造 メタクリル樹脂の部分重合物中に、光拡散材(D)とし
て平均粒子径6μmの球状ガラスビーズ(東芝バロティ
ーニ(株)製、商品名MB−10、屈折率1.52)を
0.9重量%添加し、重合を行って、厚み0.5mmの
メタクリル樹脂光拡散板を得た。得られた入射側光拡散
層(C)を構成するメタクリル樹脂光拡散板は、光拡散
材(D)が基材中に均一に分散していた。
【0035】得られた各光拡散板の間に中間層(B)を
構成する厚み1mmの透明メタクリル樹脂板(三菱レイ
ヨン(株)製アクリライトL#001)を挟み込み、S
US製1mm厚の鏡面板の間に狭接し、熱間プレス成形
により図1に示す如く、中間層(B)が透明で、入射側
光拡散層(A)及び出射側光拡散層(C)が形成された
合計2.5mm厚の一体となった透過型スクリーンを得
た。この透過型スクリーンのスクリーンゲイン(Go)
を測定した結果及びシンチレーションを観察した結果を
表1に示した。その結果は実施例1、2と同様に、シン
チレーションは発生せず、かつ映像は輝度及び解像力の
低下がなく、画面全体が均一な輝度を有し、明暗むらが
ない高品位な画像が得られていた。
【0036】[実施例4]出射側光拡散層の製造 メタクリル樹脂の部分重合物中に、光拡散材(D)とし
て平均粒子径8μmのスチレン樹脂球状微粒子(積水化
成品工業(株)製、商品名SBX−8、屈折率1.5
9)を0.3重量%添加し、重合を行なって、厚み1m
mのメタクリル樹脂光拡散板を得た。得られた出射側光
拡散層(A)を構成するメタクリル樹脂光拡散板は、光
拡散材(D)が基材中に均一に分散していた。
【0037】入射側光拡散層の製造 メタクリル樹脂の部分重合物中に、光拡散材(D)とし
て平均粒子径8μmのスチレン樹脂球状微粒子(積水化
成品工業(株)製、商品名SBX−8、屈折率1.5
9)を0.6重量%添加し、重合を行なって、厚み0.
5mmのメタクリル樹脂光拡散板を得た。得られた入射
側光拡散層(C)を構成するメタクリル樹脂光拡散板
は、光拡散材(D)が基材中に均一分散していた。
【0038】得られた各光拡散板の間に厚み1mmの透
明メタクリル樹脂板(三菱レイヨン(株)製アクリライ
トL#001)を挟み込み、入射側光拡散層側をレンチ
キュラーレンズ金型と当接し、また出射側光拡散層側は
SUS製1mm厚の鏡面板と当接し熱間プレス成形によ
り図2に示す如く、中間層(B)が透明で、入射側光拡
散層(A)及び出射側光拡散層(C)が形成され、かつ
入射側光拡散層(A)の光入射側表面に断面円弧状のレ
ンズ単位がピッチ0.3mmで配列されたレンチキュラ
ーレンズを有する、合計2.5mm厚の一体となった透
過型スクリーンを得た。この透過型スクリーンのスクリ
ーンゲイン(Go)を測定した結果及びシンチレーショ
ンを観察した結果を表1に示した。その結果は表1に示
す如く、シンチレーションは発生せず、かつ映像は輝度
及び解像力の低下がなく、画面全体が均一な輝度を有
し、明暗むらがない高品位な画像が得られていた。
【0039】[実施例5]出射側光拡散層の製造 メタクリル樹脂の部分重合物中に、光拡散材(D)とし
て平均粒子径8μmのスチレン樹脂球状微粒子(積水化
成品工業(株)製、商品名SBX−8、屈折率1.5
9)を0.3重量%添加し、重合を行なって、厚み1m
mのメタクリル樹脂光拡散板を得た。得られた出射側光
拡散層(A)を構成するメタクリル樹脂光拡散板は、光
拡散材(D)が基材中に均一に分散していた。
【0040】入射側光拡散層の製造 メタクリル樹脂の部分重合物中に、光拡散材(D)とし
て平均粒子径4μmのシリコーン樹脂不定形微粒子(東
芝シリコーン(株)製、商品名トスパール240)を1
重量%添加し、重合を行なって、厚み0.5mmのメタ
クリル樹脂光拡散板を得た。得られた入射側光拡散層
(C)を構成するメタクリル樹脂光拡散板は、光拡散材
(D)が基材中に均一に分散していた。
【0041】得られた各光拡散板の間に厚み1mmの透
明メタクリル樹脂板(三菱レイヨン(株)製アクリライ
トL#001)を挟み込み、入射側光拡散層側をレンチ
キュラーレンズ金型と当接させ、また出射側光拡散層側
をSUS製1mm厚の鏡面板と当接させて、熱間プレス
成形により図2に示すごとく、中間層(B)が透明で、
入射側光拡散層(A)及び出射側光拡散層(C)が形成
され、且つ入射側光拡散層(A)の光入射側表面に断面
円弧状のレンズ単位がピッチ0.3mmで配列されたレ
ンチキュラーレンズを有する、合計2.5mm厚の一体
となった透過型スクリーンを得た。この透過型スクリー
ンのスクリーンゲイン(Go)を測定した結果及びシン
チレーションを観察した結果を表1に示した。その結果
は表1に示す如く、シンチレーションは発生せず、かつ
映像は輝度及び解像力の低下がなく、画像全体が均一な
輝度を有し、明暗むらがない高品位な画像が得られてい
た。
【0042】[実施例6]出射側光拡散層の製造 メタクリル樹脂の部分重合物中に、光拡散材(D)とし
て平均粒子径4μmのシリコーン樹脂不定形微粒子(東
芝シリコーン(株)製、商品名トスパール240)を
0.5重量%添加し、重合を行なって、厚み1mmのメ
タクリル樹脂光拡散板を得た。得られた出射側光拡散層
(A)を構成するメタクリル樹脂光拡散板は、光拡散材
(D)が基材中に均一に分散していた。
【0043】入射側光拡散層の製造 メタクリル樹脂の部分重合物中に、光拡散材(D)とし
て平均粒子径4μmのシリコーン樹脂不定形微粒子(東
芝シリコーン(株)製、商品名トスパール240)を
1.3重量%添加し、重合を行なって、厚み0.5mm
のメタクリル樹脂光拡散板を得た。得られた入射側光拡
散層(C)を構成するメタクリル樹脂光拡散板は、光拡
散材(D)が基材中に均一に分散していた。
【0044】得られた各光拡散板の間に厚み1mmの透
明メタクリル樹脂板(三菱レイヨン(株)製アクリライ
トL#001)を挟み込み、入射側光拡散層側をレンチ
キュラーレンズ金型と当接させ、また出射側光拡散層側
をSUS製1mm厚の鏡面板と当接させて、熱間プレス
成形により図2に示すごとく、中間層(B)が透明で、
入射側光拡散層(A)及び出射側光拡散層(C)が形成
され、且つ入射側光拡散層(A)の光入射側表面に断面
円弧状のレンズ単位がピッチ0.3mmで配列されたレ
ンチキュラーレンズを有する、合計2.5mm厚の一体
となった透過型スクリーンを得た。この透過型スクリー
ンのスクリーンゲイン(Go)を測定した結果及びシン
チレーションを観察した結果を表1に示した。その結果
は表1に示す如く、シンチレーションは発生せず、やや
シースルー現象が見られたものの、映像は輝度及び解像
力の低下がな画像が得られていた。
【0045】[比較例1]メタクリル樹脂の部分重合物
中に、光拡散材(D)として平均粒子径8μmのスチレ
ン樹脂球状微粒子(積水化成品工業(株)製、商品名S
BX−8、屈折率1.59)を0.5重量%添加し、重
合を行って図5に示す如く、厚み3mmのメタクリル樹
脂光拡散板(E)を得た。得られたメタクリル樹脂光拡
散板は、光拡散材(D)が基材中に均一に分散してい
た。このメタクリル樹脂光拡散板からなる透過型スクリ
ーンのスクリーンゲイン(Go)を測定した結果及びシ
ンチレーションを観察した結果を表1に示した。その結
果は表1に示す如く、映像は輝度及び解像力の低下がな
く、画面全体が均一な輝度を有し、明暗むらがない画像
が得られていたが、シンチレーションが発生して非常に
見づらいものであった。
【0046】[比較例2]メタクリル樹脂の部分重合物
中に、光拡散材(D)として平均粒子径6μmの球状ガ
ラスビーズ(東芝バロティーニ(株)製、商品名MB−
10、屈折率1.52)を0.7重量%添加し、重合を
行って、図5に示す如く、厚み3mmのメタクリル樹脂
光拡散板(E)を得た。得られたメタクリル樹脂光拡散
板は、光拡散材が基材中に均一に分散していた。このメ
タクリル樹脂光拡散板からなる透過型スクリーンのスク
リーンゲイン(Go)を測定した結果及びシンチレーシ
ョンを観察した結果を表1に示した。その結果は表1に
示す如く、映像は輝度及び解像力の低下がなく、画面全
体が均一な輝度を有し、明暗むらがない画像が得られて
いたが、シンチレーションが発生し、画像は非常に見づ
らいものであった。
【0047】[比較例3]メタクリル樹脂の部分重合物
中に、光拡散材(D)として平均粒子径8μmのスチレ
ン樹脂球状微粒子(積水化成品工業(株)製、商品名S
BX−8、屈折率1.59)を0.4重量%添加し、重
合を行なって、厚み3mmのメタクリル樹脂光拡散板を
得た。得られたメタクリル樹脂光拡散板は光拡散材が基
材中に均一に分散していた。
【0048】得られたメタクリル樹脂光拡散板をレンチ
キュラーレンズ金型とSUS製1mm厚の鏡面板とに狭
接し、熱間プレス成形により図6に示すごとく光入射側
に断面円弧状のレンズ単位がピッチ0.3mmで配列さ
れたレンチキュラーレンズを有する2.5mm厚の透過
型スクリーン(F)を得た。この透過型スクリーンのス
クリーンゲイン(Go)を測定した結果及びシンチレー
ションを観察した結果を表1に示した。その結果は表1
に示す如く、映像は輝度及び解像力の低下がなく、画面
全体が均一な輝度を有し、明暗むらがない画像が得られ
ていたが、シンチレーションが発生し、画像は非常に見
づらいものであった。
【0049】[比較例4]メタクリル樹脂の部分重合物
中に、光拡散材(D)として平均粒子径4μmのシリコ
ーン樹脂不定形微粒子(東芝シリコーン(株)製、商品
名トスパール240)を1重量%添加し、重合を行なっ
て、厚み3mmのメタクリル樹脂光拡散板を得た。得ら
れたメタクリル樹脂光拡散板は、光拡散材が基材中に均
一に分散していた。
【0050】得られたメタクリル樹脂光拡散板をレンチ
キュラーレンズ金型とSUS製1mm厚の鏡面板とに狭
接し、熱間プレス成形により図6に示すごとく光入射側
に断面円弧状のレンズ単位がピッチ0.3mmで配列さ
れたレンチキュラーレンズを有する2.5mm厚の透過
型スクリーン(F)を得た。この透過型スクリーンのス
クリーンゲイン(Go)を測定した結果及びシンチレー
ションを観察した結果を表1に示した。その結果は表1
に示す如く、シンチレーションは発生せず、映像は輝度
及び解像力の低下のない画像が得られていたが、シース
ルー現象が著しく、画像は非常に見づらいものであっ
た。
【0051】
【表1】
【0052】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の透過型スク
リーンによれば、光拡散材混入出射側光拡散層(A)と
透明中間層(B)と光拡散材混入入射側光拡散層(C)
との3層構造としたことにより、液晶プロジェクターの
ように向きのそろった明るい光源を投写源とする場合に
おいても、入射側光拡散層(C)にて発生したシンチレ
ーションは出射側光拡散層(A)にて再度拡散され、か
くしてシンチレーションの発生を実質上解消することが
可能となり、高輝度、高解像度、高品位な映像を得るこ
とが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による透過型スクリーンの第1の実施形
態を示す模式的部分断面図である。
【図2】本発明による透過型スクリーンの第2の実施形
態を示す模式的部分断面図である。
【図3】本発明による透過型スクリーンの第3の実施形
態を示す模式的部分断面図である。
【図4】本発明による透過型スクリーンの第4の実施形
態を示す模式的部分断面図である。
【図5】従来の透過型スクリーンの一形態を示す模式的
部分断面図である。
【図6】従来の透過型スクリーンの一形態を示す模式的
部分断面図である。
【符号の説明】
A 出射側光拡散層 B 中間層 C 入射側光拡散層 BS ブラックストライプ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光拡散材が混入されたプラスチック材料
    より形成されている出射側光拡散層(A)と、透明なプ
    ラスチック材料より形成されている中間層(B)と、光
    拡散材が混入されたプラスチック材料より形成されてい
    る入射側光拡散層(C)とを一体化してなる3層構造を
    有することを特徴とする透過型スクリーン。
  2. 【請求項2】 前記出射側光拡散層(A)の出射側表面
    及び前記入射側光拡散層(C)の入射側表面のうちの少
    なくとも一方にレンチキュラーレンズが付与されている
    ことを特徴とする、請求項1に記載の透過型スクリー
    ン。
JP9189371A 1997-07-15 1997-07-15 透過型スクリーン Pending JPH1138512A (ja)

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